JPH0916215A - プログラマブル表示器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】通常画面の表示中に異常発生データの内容に応
じて通常画面から警報画面に切り換えるための表示画面
の切換処理を考慮することなく画面表示データを作成で
きるようにする。 【構成】異常状態を表示するために通常画面を警報画面
に切り換える表示画面の切換処理のためのプログラム
が、制御部２の処理動作を規定するシステムプログラム
５ａの一部としてプログラマブル表示器１に初めから格
納されている。通常画面表示データおよび警報画面表示
データからなる画面表示データはユーザが作成し、外部
装置からダウンロードされる。 【作用】通常画面表示データのそれぞれに表示画面を切
り換えるためのデータを設ける必要がないため、ユーザ
は表示画面の切換処理について考慮することなく極めて
容易に画面表示データを作成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、シーケンス制御を行
うプログラマブルコントローラ（以下、ＰＣと言う。）
等の制御装置に接続され、制御装置の制御状態を表示す
るプログラマブル表示器に関する。

【０００２】

【従来の技術】工場等において被制御装置をＰＣ等の制
御装置を用いて制御する場合、ＰＣが実行中の制御プロ
グラムの確認や、被制御装置に対するデータの設定を行
う必要が生じる。このため、従来より、ＰＣの動作状態
を表示したり、データの設定入力を受け付けるプログラ
マブル表示器が用いられている。プログラマブル表示器
にＰＣの動作状態等を表示させるためには、外部装置に
おいて作成した画面毎の画面表示データをプログラマブ
ル表示器にダウンロードする。一般に、プログラマブル
表示器では、表示すべきデータ量と表示画面の大きさと
の関係、および、関連するデータ群毎に纏めて表示して
データを見易くする等の理由から、複数の画面を切り換
えて表示するようにしている。したがって、複数の画面
毎に画面表示データが必要で、図５に示す従来のプログ
ラマブル表示器５１は、画面毎の画面表示データ１、
２、．．．、ｎを備えており、各画面においてＰＣ等の
制御装置５２から入力される単一または複数の端末機器
５３等の被制御装置の状態等を表示する。この画面表示
データの一部には、端末装置５３等の被制御装置で発生
した異常状態の内容を警報画面に表示するための警報画
面表示データが含まれる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
プログラマブル表示器において、制御装置の動作状態等
を表示する通常画面の表示中に、被制御装置に発生した
異常状態を表示させるためには、異常状態を表示させる
ための警報画面表示データを通常画面表示データととも
に予めダウンロードしておくだけでなく、さらに、制御
装置から異常発生データが入力された際に通常画面から
警報画面に切り換えるための画面切換用の処理プログラ
ムを通常画面表示データのそれぞれに含めておく必要が
あり、画面表示データの作成作業が煩雑化する問題があ
る。特に、制御装置から入力される複数種の異常発生デ
ータのそれぞれに対応して異なる警報画面を表示する場
合や、発生した複数の異常状態をそれぞれ個別に表示す
るか一覧表示するかを選択できるようにしたり、異常内
容に応じて表示の優先順位を付加したりする場合には、
表示すべき警報画面の選択のための複雑なプログラムを
も各通常画面表示データに重複して準備しておく必要が
あり、画面表示データの作成作業がさらに煩雑化する。

【０００４】また、これまでに発生した異常状態の履歴
を表示するためには、図５に示すＰＣ等の制御装置５２
に異常状態の履歴を記憶するための記録装置５４を備え
ておく必要があり、制御装置の構成が複雑化する問題が
ある。

【０００５】この発明の目的は、通常画面の表示中に制
御装置から異常発生データが入力された際に、異常発生
データの内容に応じて通常画面から警報画面に切り換え
るためのプログラムを画面データとは別にプログラマブ
ル表示器に備えることにより、画面表示データのプログ
ラミング作業を容易化することができるプログラマブル
表示器を提供することにある。

【０００６】また、異常状態の履歴データをプログラマ
ブル表示器側で記録することにより、これまでに発生し
た異常状態の履歴を表示する際にも制御装置に専用の記
録装置を設ける必要がなく、制御装置の構成を簡略化す
ることができるプログラマブル表示器を提供することに
ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載した発明
は、異常状態の異常内容を表示するために通常画面を警
報画面に切り換える表示画面切換データを、通常画面表
示データおよび警報画面表示データとは別にして記憶し
たことを特徴とする。

【０００８】請求項２に記載した発明は、異常発生デー
タを履歴データとともに記憶し、表示命令の入力にした
がってこれまでに発生した異常状態の履歴を表示するこ
とを特徴とする。

【０００９】

【作用】請求項１に記載した発明においては、通常画面
を表示中に制御装置から異常発生データが入力される
と、制御部において画面表示データとは別に記憶された
表示画面切換データに基づいて通常画面から警報画面に
切り換えられる。したがって、通常画面から警報画面に
切り換える際に通常画面表示データを参照することはな
く、通常画面表示データのそれぞれに表示画面を切り換
えるためのデータを設ける必要がない。

【００１０】請求項２に記載した発明においては、プロ
グラマブル表示器の制御部において異常発生の履歴デー
タをメモリ部内に記憶させる。したがって、制御装置に
異常発生の履歴データを記録するための記録装置を設け
る必要がない。

【００１１】

【実施例】図１は、この発明のプログラマブル表示器の
構成を示すブロック図である。プログラマブル表示器１
は、制御部２に表示部３、操作部４、メモリ部５、イン
タフェース部６、内蔵時計７および内蔵ブザー８を接続
して構成されている。表示部３には、例えば、ＬＣＤ１
１および赤、白２灯のバックライト１２、１２’が接続
されており、表示部３はこれらの駆動回路を有してい
る。操作部４には、ＬＣＤ１１の表面に貼付された透明
電極のタッチパネル１３、および、プログラマブル表示
器１の筐体の外表面に備えられるファンクションキー１
４が接続されており、操作部４はタッチパネル１３およ
びファンクションキー１４の操作状態を検出する検出回
路を備えている。操作部４は、検出回路により検出した
タッチパネル１３およびファンクションキー１４の操作
状態を操作データとして制御部２に出力する。

【００１２】メモリ部５には、システムプログラム５
ａ、文字フォント５ｂ、通信プログラム５ｃ、画面表示
データ５ｄ、ホストインタフェース５ｅ、内部デバイス
５ｆおよび警報履歴データ５ｇの記憶エリアが設けられ
ている。システムプログラム５ａは制御部２の処理動作
を規定する。文字フォント５ｂは表示部３に接続された
ＬＣＤ１１の画面に表示できる文字の字体を記憶する。
通信プログラム５ｃは制御部２とプログラム作成用のパ
ーソナルコンピュータおよびメンテナンス用の端末装置
等の外部装置との間におけるデータ送受信処理動作を規
定する。画面表示データ５ｄはＬＣＤ１１の画面を構成
するデータであり、それぞれ複数の通常画面表示デー
タ、警報画面表示データおよび一覧画面表示データによ
って構成されている。ホストインタフェース５ｅはＰＣ
等の制御装置との間におけるデータの入出力処理に使用
される。内部デバイス５ｆは外部装置との間の通信によ
り、または、ファンクションキー１４の操作により設定
された数値データ等を記憶する。警報履歴データ５ｇは
被制御装置における異常状態の履歴を記憶する。

【００１３】インタフェース部６は、ホスト用インタフ
ェース６ａおよびメンテナンス用インタフェース６ｂを
備えている。ホスト用インタフェース６ａには制御装置
が接続され、ＲＳ２３２Ｃ、ＲＳ４８５またはパラレル
Ｉ／Ｏ等によって構成することができる。メンテナンス
用インタフェース６ｂにはプログラム作成用の外部装置
が接続され、ＲＳ２３２Ｃまたは赤外線発光／受光素子
等によって構成することができる。内蔵時計７は異常発
生時刻の特定のために制御部２によって参照される。制
御部２は、操作部４から入力される操作データの内容、
および、インタフェース部６から入力されるデータにし
たがってメモリ部５の画面表示データ５ｄを読み出して
表示部３に供給する。

【００１４】なお、システムプログラム５ａ、文字フォ
ント５ｂおよび通信プログラム５ｃ等は、プログラマブ
ル表示器１に初めから格納されており、ユーザはプログ
ラマブル表示器１の使用に先立って画面表示データ５ｄ
を外部装置において作成し、プログラマブル表示器１に
ダウンロードしておく。

【００１５】図２は、上記プログラマブル表示器におけ
る処理手順を示すフローチャートである。制御部２はメ
モリ部５に記憶されているシステムプログラムにしたが
って処理動作を実行する。制御装置による制御動作が正
常に行われている場合には、制御部２は操作部４から入
力された操作データあるいはインタフェース部６を介し
ての制御装置からのデータにしたがってユーザが選択し
ている通常画面を表示する（ｓ１）。制御部２は通常画
面の表示に際し、メモリ部５から該当する通常画面表示
データを読み出し、これにメモリ部５の他のエリアに記
憶されているデータを組み合わせ、文字フォントを参照
して所定の字体によるフォントデータとして表示部３に
供給する。制御部２は通常画面を表示している間におい
て、所定のタイミングで制御装置から異常発生データが
入力されたか否かの判別を行う（ｓ２）。

【００１６】制御装置から異常発生データが入力されて
いる場合には、制御部２は警報画面を表示する（ｓ３）
とともに、内蔵ブザー８の鳴動および赤色のバックライ
ト１２’への切り換えにより異常発生を知らせる。この
とき、制御部２は表示中の通常画面の表示状態を記憶し
ておく。制御部２は警報画面の表示に際し、先ず、図３
（Ａ）に示す警報個別画面の警報画面表示データをメモ
リ部５から読み出し、所定の字体のフォントデータとし
て表示部３に供給する。同図（Ａ）に示す警報個別画面
中のモニタ１がユーザにより操作されると、制御部２は
異常発生データに含まれる異常内容を参照して該当する
警報画面表示データをメモリ部５から読み出し、所定の
字体によるフォントデータとして表示部３に供給し、同
図（Ｂ）に示す第１の警報一覧画面を表示する。この第
１の警報一覧画面は、一度に３件分の異常状態を表示す
る。４件以上の異常状態が入力されている場合には、ユ
ーザによる画面内の上下キーの操作により残りの異常状
態をスクロール表示する。同図（Ａ）に示す警報個別画
面中のモニタ２がユーザにより操作されると、制御部２
は同図（Ｃ）に示すようなフォーマットの異なる第２の
警報一覧画面により異常状態を表示する。制御部２は警
報画面を表示中において新たな異常発生データの入力の
有無をチェックし（ｓ４）、新たな異常発生データが入
力された場合には、複数の異常状態を一覧表示する。

【００１７】ユーザがファンクションキー１４の操作に
より表示画面の切り換えを指示した場合には、制御部２
は図４（Ａ）〜（Ｄ）の何れかに示すように異常状態の
履歴を表示する（ｓ５，ｓ６）。制御部２はこの履歴表
示画面を表示するに際し、各異常状態についてのこれま
での履歴データをメモリ部５から読み出す。制御部２
は、図４（Ａ）に示すように古い異常状態の履歴データ
から順に表示する。ユーザは画面内の上下キーを操作す
ることにより、図４（Ｂ）に示すように任意の履歴デー
タを表示させることができる。図４（Ｃ）、（Ｄ）はそ
れぞれの異常状態の発生回数、発生時間を合計して表示
する。なお、これらの履歴データは通常運転時でもファ
ンクションキー１４の操作により表示することができ
る。

【００１８】この後、制御部２はユーザが表示画面内の
ＡＣＫキーの操作により異常の発生を確認したことを入
力するまで、ｓ３〜ｓ６の処理を繰り返す（ｓ７）。ユ
ーザが異常確認の入力を行うと、制御部２は図３（Ｄ）
に示すように個別対策画面を表示する（ｓ８）。この個
別対策画面を表示するためのデータは、各警報画面表示
データに含まれており、例えば、「圧力上昇」の異常状
態に対して「バルブを開放せよ。」等のように、各異常
状態に応じた対策方法が表示される。次いで、制御装置
から異常解除データが入力されると、制御部２は各異常
状態についての履歴データを作成し、メモリ部５の所定
のエリアに格納する（ｓ１０）。制御部２はこの履歴デ
ータの作成に際し、内蔵時計７の計時時刻を参照する。

【００１９】以上のようにこの実施例においては、制御
部２の処理動作を規定するシステムプログラム内に、通
常画面から警報画面に切り換えるための表示切換処理の
プログラムが含まれている。したがって、複数の通常画
面表示データや警報画面表示データのそれぞれの一部
に、通常画面から警報画面に切り換えるための表示切換
処理のプログラムを含める必要がないため、ユーザは表
示切換処理について考慮することなく画面表示データを
作成することができ、画面表示データを極めて容易に作
成することができる。

【００２０】また、制御部２は内蔵時計７の計時時刻等
を参照して各異常状態の履歴データを作成し、この履歴
データをメモリ部５の所定のエリアに格納する。したが
って、履歴データを作成するための処理部および履歴デ
ータを記録するための記録装置を制御装置に別途設ける
必要がなく、制御システムの構成を簡単にすることがで
きる。

【００２１】

【発明の効果】請求項１に記載した発明によれば、通常
画面を表示中において制御装置から異常発生データが入
力された場合に表示画面を通常画面から警報画面に切り
換えるための表示画面切換データを、通常画面表示デー
タの一部に備える必要がないため、ユーザは表示画面の
切換処理に関して考慮することなく画面表示データを作
成することができ、画面表示データの作成作業を極めて
容易に行うことができる。

【００２２】請求項２に記載した発明においては、異常
発生の履歴データを作成するための処理部や履歴データ
を記録するための記録装置を設ける必要がなく、制御シ
ステムの構成を簡単にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のプログラマブル表示器の構成を示す
ブロック図である。

【図２】同プログラマブル表示器の制御部の処理手順を
示すフローチャートである。

【図３】同プログラマブル表示器における警報画面の表
示状態を示す図である。

【図４】同プログラマブル表示器における履歴画面の表
示状態を示す図である。

【図５】従来のプログラマブル表示器を含む制御システ
ムの構成を示す図である。

【符号の説明】

１−プログラマブル表示器 ２−制御部 ３−表示部 ４−操作部 ５−メモリ部 ６−インタフェース部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】予め入力された通常画面表示データに基づ
   いて被制御装置に対する制御装置の制御状態を通常画面
   に表示するとともに、予め入力された警報画面表示デー
   タに基づいて被制御装置において発生した異常状態を警
   報画面に表示するプログラマブル表示器において、 前記通常画面を表示中に制御装置から異常発生データが
   入力された際に前記警報画面表示データに基づいて警報
   画面を表示する表示画面切換データを、前記通常画面表
   示データおよび前記警報画面表示データから分離して記
   憶したことを特徴とするプログラマブル表示器。
2. 【請求項２】前記通常画面を表示中に制御装置から入力
   された異常発生データを履歴データとともに記憶し、表
   示命令の入力にしたがって異常発生データおよび履歴デ
   ータを表示する請求項１に記載のプログラマブル表示
   器。