JPH09162056A - R−Fe−B系ボンド磁石の製造方法 - Google Patents

R−Fe−B系ボンド磁石の製造方法

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JPH09162056A
JPH09162056A JP7344579A JP34457995A JPH09162056A JP H09162056 A JPH09162056 A JP H09162056A JP 7344579 A JP7344579 A JP 7344579A JP 34457995 A JP34457995 A JP 34457995A JP H09162056 A JPH09162056 A JP H09162056A
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JP
Japan
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semi
cured
bonded magnet
resin
polishing
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JP7344579A
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Harumi Hiraoka
春美 平岡
Masahiro Asano
正宏 浅野
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Daido Steel Co Ltd
Proterial Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/047Alloys characterised by their composition
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面研磨工程の高能率化を図り、併せて表面研
磨と封孔とを同時に施すことによって優れた耐食性のR
−Fe−B系ボンド磁石を製造できる方法の提供。 【解決手段】磁性粉末とバインダー用の樹脂成分とを含
有する配合物を所定形状の半硬化物となし、半硬化物を
バレル研磨等で表面研磨してバリ取りと封孔を行なった
後、完全硬化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リング状や円板状
等、種々の形状からなるゴム磁石或はプラスチック磁石
と称されるR−Fe−B系ボンド磁石の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、R−Fe−B系ボンド磁石の製造
方法として、磁性粉末とバインダー用の樹脂成分との配
合物を所定形状に成形し、成形物を完全硬化した後、完
全硬化物を表面研磨することが行なわれている。このボ
ンド磁石は成分の関係から発錆し易い性質をもっている
ため、表面研磨物に塗装を施すのが一般的である(特開
平5−237439、特開平5−302176)。とこ
ろが、かかる従来法によると、完全硬化物を表面研磨す
るため、これに時間がかかり、したがって生産性が悪
く、また表面研磨してもその表面が依然としてポーラス
であるため、塗装を施しても塗装面にピンホールが多発
して、耐食性が悪いという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来法では、表面研磨に時間がかかり、し
たがって生産性が悪く、また表面研磨物に塗装を施して
も、耐食性が悪い点である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく研究した結果、磁性粉末とバインダー用
の樹脂成分との配合物を所定形状の半硬化物となし、半
硬化物を表面研磨すると、完全硬化物を表面研磨する場
合に比べて、短時間で表面研磨でき、したがってそれだ
け生産性を向上できること、またかくして半硬化物を表
面研磨すると、表面研磨中に生じた研磨微粉が半硬化物
の表面空孔に堆積し、これが表面研磨物を完全硬化する
際に固着して表面空孔を封孔するため、かかる完全硬化
物に塗装を施すと、耐食性を著しく向上できることを知
見した。
【0005】したがって本発明は、磁性粉末とバインダ
ー用の樹脂成分との配合物を所定形状の半硬化物とな
し、半硬化物を表面研磨した後、完全硬化することを特
徴とするR−Fe−B系ボンド磁石の製造方法に係る。
【0006】本発明では、磁性粉末とバインダー用の樹
脂成分との配合物を用いる。磁性粉末としては、所要の
R−Fe−B系合金を溶解し、鋳造したものを粉砕する
溶解粉砕法、Ca還元にて直接R−Fe−B系合金粉末
を得る直接還元拡散法、所要のR−Fe−B系合金を溶
解し、ジェットキャスターでリボン箔としたものを粉砕
焼鈍する急冷合金法、所要のR−Fe−B系合金を溶解
し、ガスアトマイズで微粉末化して熱処理するガスアト
マイズ法、所要のR−Fe−B系合金を水素中で加熱し
て分解し、再結晶させる方法(HDDR法)、所要の原
料金属を粉末化し、メカニカルアロイングで微粉末化し
て熱処理するメカニカルアロイ法等により得られる等方
性或は異方性の合金粉末を使用できる。またバインダー
用の樹脂成分としては、各種の熱硬化性樹脂と硬化剤
(重合開始剤)とを使用できるが、熱硬化性樹脂として
エポキシ樹脂を用いるのが好ましい。本発明で用いる配
合物は、以上例示したような磁性粉末及びバインダー用
の樹脂成分の他に、バインダー用の樹脂成分を溶解する
ための有機溶媒、滑剤、無機フィラー、シラン系或はチ
タン系のカップリング剤等を含有することができる。
【0007】本発明では、上記のような配合物を所定形
状に成形してその成形物をそのまま完全硬化(バインダ
ー用の樹脂成分として用いた樹脂を完全重合)するので
はなく、上記のような成形物を所定形状の半硬化物(バ
インダー用の樹脂成分として用いた樹脂を部分重合した
もの)とする。配合物を所定形状に成形する手段として
は、圧縮成形法、押し出し成形法、圧延成形法等が利用
できる。したがって、成形手段によっては、配合物を所
定形状に成形した後に半硬化する場合と、配合物を所定
形状に成形すると同時に半硬化する場合とがある。本発
明は成形手段及び半硬化方法を特に制限するものではな
いが、配合物を所定形状に圧縮成形した後に半硬化する
のが好ましい。半硬化は、バインダー用の樹脂成分とし
て1種又は2種以上の樹脂と1種又は2種以上の硬化剤
とを用いた配合物のいずれに対しても、硬化温度及び硬
化時間を制御することにより成し得るが、半硬化の制御
のし易さの点で、ラジカル発生温度の異なる2種以上の
硬化剤を用いた配合物に対して行なうのが好ましい。低
温と高温との2つのラジカル発生温度の温度範囲内に制
御することにより、配合物若しくは成形物を比較的容易
に半硬化できるからである。
【0008】本発明では、前述のようにして得た半硬化
物を表面研磨する。表面研磨には、サンドブラスト、シ
ョットブラスト、バレル研磨等が利用できる。特に、多
量処理に適している振動バレルや回転バレル等のバレル
研磨は有効である。バレル研磨に際しては、無機及び有
機の研磨助剤、例えばNi粉、セラミックス粉、アクリ
ル粉等を添加するのが更に有効である。かくして半硬化
物を表面研磨した後、完全硬化するが、完全硬化は、半
硬化物の形状や大きさ、使用した硬化剤の種類等に応じ
て、硬化温度及び硬化時間を制御することにより達成さ
れる。通常は半硬化よりも高い硬化温度で完全硬化を行
なう。
【0009】本発明では、半硬化物を表面研磨するの
で、完全硬化物を表面研磨する場合に比べて、これにか
かる時間が短くなり、それだけ生産性を向上できる。ま
た半硬化物を表面研磨する際にその表面の空孔が表面研
磨時の半硬化物から発生した自己の微細粉の堆積による
封孔によって表面の多孔質の状態が改善され、空孔率が
大幅に低下する。半硬化物の表面の空孔は研磨助剤の堆
積によっても封孔され、これらの堆積物は完全硬化時に
固着する。そのため、得られるR−Fe−B系ボンド磁
石の完全硬化物に塗装を施すと、ピンホールの非常に少
ない均一な塗膜を形成し、耐食性及び耐候性が向上す
る。
【0010】
【発明の実施の形態】バインダー用の樹脂成分として、
エポキシ樹脂/硬化剤=99/1〜80/20(重量
比)の割合のものを用い、これを低沸点の有機溶媒に溶
解して、エポキシ樹脂を5〜15重量%の割合で含有す
る有機溶媒溶液を調製する。この有機溶媒溶液とR−F
e−B系合金粉末とを混合して、R−Fe−B系合金粉
末中にバインダー用の樹脂成分を0.5〜5重量%の割
合で含有する配合物を調製した後、この配合物を低温又
は減圧乾燥し、有機溶媒を完全に揮発して、乾燥物を得
る。そしてこの乾燥物を所定形状の金型に充填し、プレ
ス等で圧縮成形して、円板状或は円筒状等の成形物を得
る。次に、この成形物に対して用いた硬化剤に通常要求
される硬化温度よりも低い硬化温度で半硬化し、半硬化
物を得る。この半硬化物をバレル研磨で表面研磨した
後、用いた硬化剤に通常要求される温度よりもやや高い
硬化温度で完全硬化し、所望のR−Fe−B系ボンド磁
石を得る。必要に応じて、得られたR−Fe−B系ボン
ド磁石の表面に塗装若しくはメッキ処理を施す。
【0011】硬化剤として、ラジカル発生温度の低い硬
化剤とラジカル発生温度の高い硬化剤とを用いた場合に
は、成形物を低温側と高温側との2つのラジカル発生温
度の範囲内で(望ましくはその中心温度で)半硬化し、
また表面研磨したものを、ラジカル発生温度が高い方の
硬化剤のラジカル発生温度よりもやや高い硬化温度で完
全硬化する。
【0012】
【実施例】
試験区分1(R−Fe−B系ボンド磁石の製造、研磨時
間及び空孔率の測定) 実施例1 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製のエピコート1
001)97gと硬化剤(油化シェルエポキシ社製のエ
ピキュアBMI−12)3gとをメチルエチルケトン1
000mlに溶解し、この溶液にR−Fe−B系合金粉末
(超急冷法で作製したNd12at%、Co5at%、
Fe77at%、B6at%の組成から成る平均粒径1
50μmの合金粉末)3300gを混合して、配合物を
得た。この配合物を50℃で乾燥して、メチルエチルケ
トンを完全に揮発させ、乾燥物を得た。この乾燥物を金
型に充填し、7t/cm2の加圧下で圧縮成形して、外径
10mm×内径9mm×高さ5mmの円筒状の成形物を105
個作製した。この成形物を、オーブンにて、100℃で
30分間加熱し、半硬化物を得た。この半硬化物を、直
径3mmのセラミックス球を用いた回転バレルにて、バレ
ル研磨し、端部に0.2R程度の丸みが形成されるまで
の研磨時間を測定した。そしてバレル研磨したものを、
再度オーブンにて、170℃で30分間加熱し、完全硬
化して、R−Fe−B系ボンド磁石を製造した。かくし
て製造したR−Fe−B系ボンド磁石から任意に取り出
した5個を非揮発性の油中に入れ、0.1Torr以下の真
空状態で10分間保持し、重量増加分の含油量により空
孔率を求めた。研磨時間及び空孔率の結果を表1に示し
た。
【0013】実施例2 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製のエピコート1
001)85gと硬化剤(油化シェルエポキシ社製のエ
ピキュアDYCY−7)12gと他の硬化剤(油化シェ
ルエポキシ社製のエピキュアBMI−12)3gとをメ
チルエチルケトン1000mlに溶解し、この溶液にR−
Fe−B系合金粉末(超急冷法で作製したNd12at
%、Co5at%、Fe77at%、B6at%の組成
から成る平均粒径150μmの合金粉末)3300gを
混合して、配合物を得た。この配合物を用い、以下実施
例1と同様にして、R−Fe−B系ボンド磁石を製造し
た。実施例1と同様に求めた研磨時間及び空孔率の結果
を表1に示した。
【0014】比較例1 実施例1と同様にして成形物を105個作製した。この
成形物を、オーブンにて、170℃で1時間加熱し、完
全硬化して、R−Fe−B系ボンド磁石を製造した。実
施例1と同様に求めた研磨時間及び空孔率の結果を表1
に示した。
【0015】実施例3 バレル研磨を更に粒径0.5〜5μmのNi粉末を2g
添加した回転バレルにて行ない、その他は実施例1と同
様にして、R−Fe−B系ボンド磁石を製造した。実施
例1と同様に求めた研磨時間及び空孔率の結果を表1に
示した。
【0016】実施例4 バレル研磨を更に粒径0.5〜5μmのNi粉末を2g
添加した回転バレルにて行ない、その他は実施例2と同
様にして、R−Fe−B系ボンド磁石を製造した。実施
例1と同様に求めた研磨時間及び空孔率の結果を表1に
示した。
【0017】比較例2 バレル研磨を更に粒径0.5〜5μmのNi粉末を2g
添加した回転バレルにて行ない、その他は比較例1と同
様にして、R−Fe−B系ボンド磁石を製造した。実施
例1と同様に求めた研磨時間及び空孔率の結果を表1に
示した。
【0018】
【表1】
【0019】表1において、全ての実施例及び比較例に
おいて、バレル研磨中の破損は認められなかった。
【0020】試験区分2(耐食性の評価1) 試験区分1で製造した各例のR−Fe−B系ボンド磁石
50個に膜厚20〜25μmのエポキシ樹脂塗装を施
し、これらに35℃で5%食塩水を噴霧した。噴霧12
時間後、24時間後、48時間後において、30倍顕微
鏡を用い、表面に直径1mm以上の赤錆が発生した個数を
求め、結果を表2に示した。
【0021】
【表2】
【0022】試験区分3(耐食性の評価2) 試験区分1で製造した各例のR−Fe−B系ボンド磁石
50個に膜厚20〜25μmのNiメッキを施し、これ
らに35℃で5%食塩水を噴霧した。噴霧12時間後、
24時間後、48時間後において、30倍顕微鏡を用
い、表面に直径1mm以上の赤錆が発生した個数を求め、
結果を表3に示した。尚、Niメッキは、1リットル当
たり硫酸ニッケル250g、塩化ニッケル10g、ホウ
酸20g及び適量の光沢剤を溶解した、pH5.8の一
般的なワット浴組成のメッキ浴を用い、バレルメッキ装
置にて、浴温50℃、電圧7Vで行なった。
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、生産性良く、耐食性に優れたR−Fe−B系ボ
ンド磁石を製造できるという効果がある。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粉末とバインダー用の樹脂成分との
    配合物を所定形状の半硬化物となし、半硬化物を表面研
    磨した後、完全硬化することを特徴とするR−Fe−B
    系ボンド磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】 樹脂成分として熱硬化性樹脂とラジカル
    発生温度の異なる2種以上の硬化剤とを用いる請求項1
    記載のR−Fe−B系ボンド磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である請求
    項2記載のR−Fe−B系ボンド磁石の製造方法。
  4. 【請求項4】 配合物を所定形状に圧縮成形し、圧縮成
    形物を半硬化して半硬化物となす請求項1、2又は3記
    載のR−Fe−B系ボンド磁石の製造方法。
  5. 【請求項5】 半硬化物をバレル研磨で表面研磨する請
    求項1、2、3又は4記載のR−Fe−B系ボンド磁石
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 半硬化物を研磨助材を添加したバレル研
    磨で表面研磨する請求項5記載のR−Fe−B系ボンド
    磁石の製造方法。
JP7344579A 1995-12-04 1995-12-04 R−Fe−B系ボンド磁石の製造方法 Pending JPH09162056A (ja)

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