JPH09159431A - 偏心量測定装置 - Google Patents

偏心量測定装置

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JPH09159431A
JPH09159431A JP31772395A JP31772395A JPH09159431A JP H09159431 A JPH09159431 A JP H09159431A JP 31772395 A JP31772395 A JP 31772395A JP 31772395 A JP31772395 A JP 31772395A JP H09159431 A JPH09159431 A JP H09159431A
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hole
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JP31772395A
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English (en)
Inventor
Yoshio Kimura
良雄 木村
Tatsuo Sumida
達夫 澄田
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏心量の測定には、変位センサを用いると複
雑な機構が必要であり、画像処理を用いると測定値が安
定しないという課題があった。 【解決手段】 被定物100は測定物固定台110に保
持されている。円錐状凸部150aを形成した検出子1
50を有する測定ロッド140は、基準軸101に対し
自由に傾動可能な支持部130で測定台120に取付け
られている。被測定物100の軸心と中立機構170に
より中立状態を保つ測定ロッド140の軸心とはそれぞ
れ基準軸101に一致している。測定台120を測定物
固定台110に近づけ、検出子150を被測定物100
の貫通穴100aに係合させた時、検出子150が貫通
穴100aの中心に向かって変位して生ずる測定ロッド
140の基準軸101に対する傾動量を傾動量測定手段
160で測定し、偏心量算出手段180によって偏心量
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物に設けら
れた穴や突起などの、基準軸に対する偏心量を測定する
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】おおまかな形状が基準軸を中心とした回
転体である部品、例えば円柱の組み合わせでおおまかな
形状を構成できる軸部品などに設けられた穴あるいは突
起が、部品の基準軸を中心とした回転によっても位置を
変えないためには、部品の基準軸と穴あるいは突起の中
心とが一致していなければならない。また、所定の偏心
量を有する穴又は突起を形成した部品もある。このよう
な部品を生産する場合、基準軸と穴や突起の中心とのズ
レである偏心量を測定し、偏心量が所定の範囲内である
部品だけを合格とするなどの管理が行なわれている。
【0003】偏心量を測定しようとする場合、被測定物
をその基準軸を中心として回転させ、穴の縁や突起の側
面の近傍に固定した変位センサで偏心の基準となる軸と
穴の縁や突起の側面との距離の変化を測定することで穴
や突起の偏心量を知ることができる。
【0004】例えば円形の穴や円柱状の突起では、基準
軸を中心として被測定物を回転させた時の穴の縁あるい
は突起の側面と基準軸との距離の最大値と最小値との差
の2分の1が穴あるいは突起の偏心量である。
【0005】また、被測定物を固定したまま、変位セン
サを穴の縁や突起の側面の近傍で基準軸を中心として回
転させ、穴の縁や突起の側面と基準軸との距離の変化を
測定することから穴あるいは突起の偏心量を知ることが
できる。
【0006】被測定物あるいは変位センサを回転させず
に穴や突起の偏心量を知るために、視覚センサと画像処
理装置とを用いる方法がある。この方法では、まず視覚
センサの視野内に穴や突起の外形が全て収まると同時に
視覚センサの光軸と基準軸とが平行となるように視覚セ
ンサを固定し、穴あるいは突起の外形の画像を得る。次
に、この穴あるいは突起の外形の画像の位置と、穴ある
いは突起の偏心量が0である時の穴あるいは突起の画像
の位置との差を画像処理装置により算出して偏心量を知
ることができる。例えばパイプ状の部品の穴と外形との
偏心量は、パイプ状の部品の端面の穴を含む外形全体の
画像の重心と穴の重心との差が偏心量である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
被測定物あるいは変位センサを回転させて偏心量を測定
する方法では、被測定物あるいは変位センサは、基準軸
中心として少なくとも1回転する必要があるため、測定
に時間がかかる上に被測定物あるいは変位センサを基準
軸を中心として回転させるための複雑な機構を必要とす
るという課題がある。
【0008】また、視覚センサと画像処理を用いる方法
では、穴の中心軸が基準軸と平行である貫通穴の場合は
明瞭な穴の画像を得る条件を整え易いのだが、貫通穴で
あっても穴の中心軸が基準軸と平行でない場合や非貫通
穴や突起の場合は、被測定物の色や表面状態の影響を受
けるので穴や突起の外形の明瞭な画像を得る条件を整え
るのが困難である。穴や突起の明瞭な画像を得るための
条件が整えられなければ、明瞭な画像が得られず測定結
果が不安定となり精密な測定が困難になるという課題が
あった。
【0009】これらの課題を解決するため、本発明の目
的は、複雑な機構を必要とせず短時間で偏心量を測定で
き、非貫通穴や突起であっても安定した測定結果が得ら
れる偏心量測定装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の構成の内請求項1記載の発明では、一端に
穴あるいは突起を形成して中心軸を有する被測定物を被
測定物保持手段に保持し、前記穴あるいは突起に検出端
子を当接させて前記中心軸に対する前記穴あるいは突起
の偏心量を測定する偏心量測定装置において、前記被測
定物保持手段に対して接近あるいは離反するように移動
する測定台と、該測定台に支持された球状部並びに前記
被測定物の穴あるいは突起に係合する凸部あるいは凹部
を形成した検出端子を有する測定ロッドと、前記測定ロ
ッドの傾動量を測定する傾動量測定手段と、前記傾動量
から前記偏心量を得る偏心量算出手段とから構成され、
前記測定台が移動して前記検出端子が前記被測定物保持
手段に保持した前記被測定物に当接した時の前記測定ロ
ッドの傾動量から前記被測定物の中心軸に対する前記偏
心量を得ることを特徴とする。
【0011】また、請求項2記載の発明は請求項1記載
の発明の内、前記測定ロッドが前記球状部を中心に傾動
して傾動の中立位置から外れた時に、前記測定ロッドを
前記中立位置に一致させる方向に力を発生する中立機構
を有することを特徴とする。
【0012】また、請求項3記載の発明は請求項2記載
の発明の内、前記中立機構は、前記被測定物保持手段に
設けた付勢手段と前記測定ロッドに設けた前記付勢手段
の係合部とから構成されることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図1は本発明による偏心量測定装置
の実施の形態の一つを示す断面図、図2は図1の内の傾
動量測定手段の詳細を示す斜視図、図3は図1の内の中
立機構の詳細を示す斜視図である。
【0014】まず、本発明による偏心量測定装置の構成
について説明する。図1において、100は軸部品であ
る被測定物であり、貫通穴100aを有している。この
貫通穴100aには、貫通穴100aの内面に接し、被
測定物100と軸心を同一にする別の軸部品が挿入され
るため、貫通穴100aの偏心量は非常に小さいもので
なければならない。101は測定の基準となる基準軸で
ある。
【0015】チャック111とチャック台112とチャ
ック押さえ板113とチャック固定ねじ114とは被測
定物保持手段である測定物固定台110を構成する。チ
ャック台112はチャック111と係合する凹部にチャ
ック111を係合させてチャック111の位置を決め、
チャック押さえ板113とチャック固定ねじ114とで
チャック111を固定する。
【0016】測定物固定台110は、被測定物100の
軸心と基準軸101とを一致させて被測定物100を保
持し、また、チャック111とチャック台112は分離
可能であり、被測定物100を別の形状の部品に変更し
た場合に、部品形状に合わせたチャックに変更すること
で部品変更に対応する。
【0017】測定台120は、測定物固定台110に対
して、図中見えない位置にある直動軸受で基準軸101
と平行に上下動するように支えられ、間欠駆動可能なカ
ムによって上下動し、測定物固定台に対して接近または
離反するように移動する。
【0018】測定台120の下部には、後述する測定ロ
ッド140を支持する支持部130があり、この支持部
130は下側受け132と上側受け133とその外側の
受け板134とバネ座金135と固定ねじ131で構成
される。測定ロッド140の構成要素である球状部材1
41は、下側受け132と上側受け133との双方に設
けられた円錐状の斜面を有する凹部で挟まれ、下側受け
132はばね座金135を介して固定ねじ131で上側
受け133に固定される受け板134で保持されてい
る。
【0019】測定ロッド140の前記支持部130で
は、上側受け133と下側受け134の間に挟まれたば
ね座金135の反発力によって固定ねじ131の固定力
を得ることができるので、固定ねじ131の締め加減に
より遊びはないが強く締めつけないという所望の締め加
減を得ることができ、その状態を維持できる。したがっ
て、測定ロッド140は測定台120に対してどちらの
方向にも自由に傾動できる。
【0020】球状部材141は中心を通る貫通穴を有
し、この貫通穴の両側にそれぞれ棒状部材である延長軸
143と検出子固定軸142とを螺合して測定ロッド1
40を構成している。
【0021】検出子150は棒状の部材で、その一端は
円錐状凸部150aであり、他端は検出子固定軸142
に取付けられている。また、検出子150の円錐状凸部
150aは被測定物100の貫通穴100aと係合する
形状である。
【0022】図1および図2において、センサ板161
とX軸センサ162とY軸センサ163とで傾動量測定
手段160を構成する。センサ板161はおおむね十字
型の形状であって、互いに直角な4つの腕161aと中
心にセンサ板161を延長軸143に取付けるための貫
通穴を有する凸部を持つ。
【0023】センサ板161の4つの腕の先端は上方に
向かって直角に曲げられて測定ロッド140の中心と平
行な平面部161bを有している。この平面部161b
は、X軸センサ162およびY軸センサ163がセンサ
板161の腕161aとの距離を測定する感度を維持す
るために設けられている。測定に係わるセンサーが2つ
であるから腕161aは2本あれば十分だが、工作上の
便を図って対称形としたため腕の数は4本となってい
る。
【0024】X軸センサ162の軸心とY軸センサ16
3の軸心とは互いに直角であり、また、X軸センサ16
2の軸心とY軸センサ163の軸心はそれぞれ基準軸1
01と直角である。さらに、X軸センサ162およびY
軸センサ163はセンサ板161に近接し、延長軸14
3に取付けられたセンサ板161とX軸センサ162お
よびY軸センサ163先端との距離が測定できる位置で
保持部材165を介して測定台120に固定されてい
る。
【0025】図1および図3において、8本の線バネ1
72からなる付勢手段とこの付勢手段が係合する係合部
であるバネ受け板171とは中立機構170の構成要素
である。基準軸101を中心とした円周を8等分した等
ピッチの位置で、線バネ172が基準軸101に平行に
なるように線バネ172の一端を測定台120に固定す
る。バネ受け板171の外周には線バネ172を係合さ
せる凹部であるバネ受け溝171aを設けている。バネ
受け溝171aと基準軸101との距離は、線バネ17
2の取付け位置と基準軸101との距離よりやや大き
く、8本の線バネ172は自由端を開いた形となる。
【0026】8本の線バネ172は自由端を開いた形と
なるため、それぞれがバネ受け板172に対してバネ受
け板172を基準軸101の方向に押しつける力を与え
ている。また、8本の線バネ172のそれぞれがバネ受
け溝171aに係合しているので、中立機構170は測
定ロッド140の軸心を中立位置となる基準軸101と
一致させるとともに、測定ロッド140自身の軸心を中
心とした回転を止めている。
【0027】図1において、偏心量算出手段180は2
つの入力部181および182と後述する算出式数8を
組み込まれた演算部183とで構成される。入力部18
1はX軸センサ162からの出力DXを数値に変換し、
同様に入力部182はY軸センサ163からの出力DY
を数値に変換する。演算部183は数値に変換された2
つのセンサからの出力DXおよびDYより、後述する算
出式数8を用いて被測定物100の有する貫通穴100
aの偏心量Eを算出して出力する。
【0028】次に、本発明による偏心量測定装置の動作
について説明する。図1において、測定台120は上方
に移動しており、この状態で測定済みの被測定物があれ
ばそれを取り去り、偏心量を測定しようとする被測定物
100を測定物固定台110のチャック111に取付け
て保持することで、被測定物100の軸心と基準軸10
1とを一致させる。
【0029】測定台120が上方にあって、検出子15
0がどこにも触れていない時、中立機構170によって
測定ロッド140は基準軸101に一致している。この
状態で得られるセンサ板161とX軸センサ162の先
端との距離をDX0、センサ板161とY軸センサ16
3の先端との距離をDY0とする。
【0030】図4において、測定台120が下方に移動
して検出子150が測定物固定台110に保持した被測
定物100に当接した時、検出子150は被測定物10
0の有する貫通穴100aに係合しながら、円錐状凸部
150a斜面と貫通穴100a端面との作用により検出
子150は貫通穴100aの中心に向かって変位する。
球状部材141の中心は基準軸101の上にあるから、
貫通穴100aの偏心による検出子150の変位の量に
応じて測定ロッド140が基準軸101に対して傾動す
る。なお、測定台120の測定ロッド140の支持部1
30を含んで上下動する部分には、検出子150から被
測定物100にかかる測定圧を適正に維持するための図
示しない調整機構が働いている。
【0031】測定ロッド140が傾動すれば、測定ロッ
ドに取付けられたセンサ板161が変位する。この時の
センサ板161とX軸センサ162の先端との距離をD
X、センサ板161とY軸センサ163の先端との距離
をDYとすると、センサ板161の基準軸101に対す
る変位量Hは数1より得られる。
【0032】
【数1】
【0033】図5から図7は本発明による偏心量測定装
置の検出子150の変位とセンサ板161の変位との関
係を示す説明図である。図5において、検出子150の
基準軸101に垂直な方向の変位をE、センサ板161
の基準軸101に垂直な方向の変位をH、検出子150
の先端から球状部材141の中心までの距離をL1、球
状部材141からセンサ板161の先端までの基準軸1
01に平行な方向の距離をL2、球状部材141からセ
ンサ板161の先端までの基準軸101に垂直な方向の
距離をL3とする。
【0034】図6は、図5から幾何学的な関係だけを抜
き出したものである。図6において中立位置の検出子1
50の先端をS、球状部材141の中心をO、センサ板
161の先端をA、センサ板161の取付け位置をTと
すれば、測定ロッド140は直線TOSである。
【0035】変位Eによる測定ロッド140の傾動量は
θである。変位後の検出子150の先端をS’とすれ
ば、θは角SOS’である。S’から直線TOSに垂線
を下ろせばθは数2の式で表される。
【0036】
【数2】
【0037】変位Eによってセンサ板161の先端Aは
Bの位置に変位する。傾動量測定手段を構成する2つの
近接センサであるX軸センサ162およびY軸センサ1
63で測定できるのは基準軸101に垂直な方向の変位
であるから、変位ABの基準軸101に垂直な方向の変
位を変位Hとして検出子150の変位Eと変位Hとの関
係を説明する。
【0038】図7は、図6より三角形AOBおよび三角
形AOTの部分を抜き出したものである。図7におい
て、三角形AOBは二等辺三角形であるから角BAOは
(90度−θ/2)である。従って、角BATはP−θ
/2であり、図7の幾何学的関係より、変位H、角Pお
よび、変位ABの長さであるGは数3の式で表される。
【0039】
【数3】
【0040】ところで、本発明の実施の形態では被測定
物の偏心量は10μmのオーダーであり、また部品寸法
であるL1、L2、L3は数10mmのオーダーであ
る。つまり、E/L1は数百分の一のオーダーの微少量
となって数4に示す近似式が利用できる。
【0041】
【数4】
【0042】数4の近似式を利用して数2及び数3の式
を整理すれば数5の形になる。
【0043】
【数5】
【0044】数5の第一項のcosPは三角形AOTの
三辺の長さの関係より数6で表される。また、数5の第
二項には数百分の一のオーダーの微少量であるE/L1
の二乗が含まれるのでこれを無視して整理すれば、変位
Eと変位Hとの関係は数7の形になる。
【0045】
【数6】
【0046】
【数7】
【0047】数1に数7を代入すればX軸センサ162
およびY軸センサ163で測定したセンサ板161の変
位量DX0、DX、およびDY0、DYから検出子15
0の変位量Eを求める数8の式が得られる。
【0048】
【数8】
【0049】偏心量算出手段180の演算部183には
前述の数80が組み込まれており、X軸センサ162お
よびY軸センサ163で測定したセンサ板161の変位
量から検出子150の先端の変位量Eを得ることができ
る。この変位量Eは被測定物100の穴100aの偏心
量と略等しいので、本発明による偏心量測定装置は被測
定物100の穴100aの偏心量を測定できる。
【0050】図8は、本発明による偏心量測定装置の他
の実施の形態であり、被測定物の突起の偏心を測定する
場合を示す断面図である。図8において、被測定物80
0は一方の面に突起である軸部800aを有する円盤で
あり、円盤部の中心と軸部800aの軸心とが高精度に
一致していなければならない部品である。
【0051】前述した、被測定物100の有する貫通穴
100aに円錐状凸部150aを持つ検出子150を係
合させる場合と同様に、円錐状凹部850aを持つ検出
子850を軸部800aに係合させることで、検出子8
50は円錐状凹部850a斜面と軸部800a端面との
作用により検出子850は軸部800aの中心に向かっ
て変位する。従って測定ロッド140が偏心量に応じて
傾動するので被測定物800の中心軸に対する軸部80
0aの偏心を測定できる。なお、被測定物の先端部の検
出子と係合する部位の形状によっては検出子の凹部の形
状は必ずしも円錐形状に限られない。
【0052】なお、以上の実施の形態では被測定物は固
定されており、そのために測定に先立ち予め偏心の無い
サンプルで較正することが必要だが、被測定物はこれを
保持したチャックを公知の手段で回転させるように構成
することもできる。この場合にはサンプルによる較正は
不要となり、測定ロッドの傾動量を被測定物1回転分連
続測定して、偏心量を求めればよい。この場合には予め
被測定物の中心軸と測定ロッドの中立位置とを必ずしも
厳密に一致させる必要がない。
【0053】図9はこのような偏心量測定装置の実施の
形態の一つを示し、ここで被測定物保持手段は、把持し
た被測定物を被測定物の軸心を中心として回転させるこ
とのできる把持機構となっている。図9において、ベー
ス901とベアリング902および903とベルト車9
04とベルト905とチャック911と回転軸912と
チャック押さえ板113とチャック固定ねじ114とは
測定物把持機構910を構成する。
【0054】チャック911は回転軸912の上部に設
けられた凹部に係合し、チャック押さえ板913とチャ
ック固定ねじ914とで回転軸912に固定される。回
転軸912はベアリング902および903を介してベ
ース901に固定されるので回転軸912は回転軸91
2の軸心を中心として回転できる。また、回転軸912
の下部にはベルト車904が取付けられ、図中見えない
位置にある原動機によってベルト905を介して回転力
が伝えられる。
【0055】回転軸912の軸心とチャック911の軸
心とは基準軸101に一致させてある。チャック911
の上部には被測定物900に係合する凹部が設けられて
いるので、チャック911で被測定物900を把持すれ
ば被測定物の軸心と基準軸とが一致した状態で保持され
るとともに、基準軸912を回転させることにより、チ
ャック911に把持した被測定物900は基準軸101
を中心として回転する。
【0056】測定台120を回転する被測定物900に
近付けて、検出子150が回転する被測定物900に当
接した時、検出子150は被測定物900の有する貫通
穴900aに係合して、円錐状斜面と穴との作用により
検出子150は貫通穴900aの中心に向かって変位
し、前述の図4で説明したように、検出子150の変位
によって測定ロッド150が傾動する。
【0057】前述の図1および図2で説明した傾動量測
定手段160によって測定ロッド150の傾動量を測定
できる。ただし、回転する被測定物900の偏心量を得
るためにはX軸センサ162の出力DXあるいはY軸セ
ンサ163の出力DYのどちらか一方があればよい。
【0058】出力DXで代表して説明する。測定ロッド
150の傾動する方向は被測定物900の回転に応じて
変化するため、出力DXも被測定物900の回転に応じ
て変化する。この出力DXの変化の最大値をD1最小値
をD2とすれば、図5に示した寸法より数9の式によっ
て検出子150先端の変位量E、即ち被測定物900の
貫通穴900aの偏心量を測定することができる。
【0059】
【数9】
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明による偏心量測定装
置によれば、被測定物の穴あるいは突起に係合する円錐
状凸部あるいは円錐状凹部を有する検出子を測定ロッド
に取付け、検出子が偏心のある被測定物の穴あるいは突
起に係合した時に生ずる変位を測定ロッドの傾動とし、
測定ロッドの傾動量を測定することから被測定物の穴あ
るいは突起の偏心量を測定するので、複雑な機構を必要
とせず短時間で偏心量を測定でき、非貫通穴や突起であ
っても安定した測定結果が得られ、特に迅速な選別作業
に好適である。
【0061】また、本発明による偏心量測定装置には中
立機構を有するので、測定ロッドが自由状態の時に測定
ロッドの軸心と基準軸とを一致させ、測定に当たり検出
子と被測定物との係合が外れることはない。
【0062】また、本発明による偏心量測定装置には中
立機構は測定ロッドの係合部に係合する付勢手段を設け
たので、測定ロッド自身の軸心を中心とした回転を止め
て検出子先端の振れなどで生ずる測定誤差を回避するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による偏心量測定装置の実施の形態を示
す断面図である。
【図2】本発明による偏心量測定装置の傾動量測定手段
の詳細を示す斜視図である。
【図3】本発明による偏心量測定装置の中立機構の詳細
を示す斜視図である。
【図4】本発明による偏心量測定装置の偏心量測定装置
の動作を示す説明図である。
【図5】本発明による偏心量測定装置の測定の原理を示
す説明図である。
【図6】本発明による偏心量測定装置の測定の原理を示
し、幾何学的な関係を抜き出した説明図である。
【図7】本発明による偏心量測定装置の測定の原理を示
し、幾何学的な関係の詳細を示す説明図である。
【図8】本発明による偏心量測定装置の他の実施の形態
を示し、被測定物の突起の偏心を測定する場合を示す断
面図である。
【図9】本発明による偏心量測定装置の他の実施の形態
を示し、被測定物を回転させて偏心量を測定する場合を
示す断面図である。
【符号の説明】
100、800 被測定物 101 基準軸 110 測定物固定台 120 測定台 130 支持部 140 測定ロッド 141 球状部材 150、850 検出子 150a 円錐状凸部 160 傾動量測定手段 170 中立機構 171 バネ受け板 172 線バネ 180 偏心量算出手段 850a 円錐状凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に穴あるいは突起を形成して中心軸
    を有する被測定物を被測定物保持手段に保持し、前記穴
    あるいは突起に検出端子を当接させて前記中心軸に対す
    る前記穴あるいは突起の偏心量を測定する偏心量測定装
    置において、前記被測定物保持手段に対して接近あるい
    は離反するように移動する測定台と、該測定台に支持さ
    れた球状部並びに前記被測定物の穴あるいは突起に係合
    する凸部あるいは凹部を形成した検出端子を有する測定
    ロッドと、前記測定ロッドの傾動量を測定する傾動量測
    定手段と、前記傾動量から前記偏心量を得る偏心量算出
    手段とから構成され、前記測定台が移動して前記検出端
    子が前記被測定物保持手段に保持した前記被測定物に当
    接した時の前記測定ロッドの傾動量から前記被測定物の
    中心軸に対する前記偏心量を得ることを特徴とする偏心
    量測定装置。
  2. 【請求項2】 前記測定ロッドが前記球状部を中心に傾
    動して傾動の中立位置から外れた時に、前記測定ロッド
    を前記中立位置に一致させる方向に力を発生する中立機
    構を有することを特徴とする請求項1記載の偏心量測定
    装置。
  3. 【請求項3】 前記中立機構は、前記被測定物保持手段
    に設けた付勢手段と前記測定ロッドに設けた前記付勢手
    段の係合部とから構成されることを特徴とする請求項2
    記載の偏心量測定装置。
JP31772395A 1995-12-06 1995-12-06 偏心量測定装置 Pending JPH09159431A (ja)

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