JPH0915927A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0915927A
JPH0915927A JP7166361A JP16636195A JPH0915927A JP H0915927 A JPH0915927 A JP H0915927A JP 7166361 A JP7166361 A JP 7166361A JP 16636195 A JP16636195 A JP 16636195A JP H0915927 A JPH0915927 A JP H0915927A
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JP
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photosensitive drum
image
motor
transfer
toner image
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JP7166361A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kanetani
真一 金谷
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 像担持体に対する部材の押圧・離間に伴う像
担持体上の画像のずれを安価な構成によって抑制するこ
とのできる画像形成装置を提供する。 【構成】 シート6に転写されるトナー像10が表面に
形成される感光体ドラム1の周囲に転写ロール7および
クリーニングブレード5aを感光体ドラム1に対して押
圧および離間可能に設ける。そして、転写ロール7およ
びクリーニングブレード5aが感光体ドラム1に押圧さ
れると同時またはそれ以前に、感光体ドラム1を駆動す
るモータ11の駆動速度をコントローラ12によって上
昇させ、転写ロール7およびクリーニングブレード5a
が感光体ドラム1から離間されると同時またはそれ以前
に、モータ11の駆動速度をコントローラ12によって
低下させる。これによって、感光体ドラム1の周速度の
変動が防止され、トナー像10が感光体ドラム1の所定
位置に形成されて画像のずれが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真方式を利用
した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンタなどの
電子写真方式を利用した画像形成装置においては、感光
体ドラム(像担持体)にトナー像を形成し、このトナー
像を転写対象であるシートに転写し、さらに定着装置に
よって、トナー像をシート上に定着させて画像を得るよ
うにしている。トナー像を転写した後、感光体ドラムの
表面はクリーニングブレードなどの清掃手段によって清
掃され、次の画像形成に備えるようになっている。
【0003】近年では、この技術をさらに発展させたカ
ラー画像形成装置が開発されている。カラー画像形成装
置としては、特開昭61−226767号公報に開示さ
れているように、感光体ドラム上に1色ずつトナー像を
繰り返して形成することによって、感光体ドラム上に多
色(一般に4色)のトナー像を積層し、この積層したト
ナー像を感光体ドラムからシートに一括転写するものが
ある。また、特開平4−44071号公報に開示されて
いるように、感光体ドラム上に1色ずつトナー像を形成
して、このトナー像を中間転写体である転写用ベルトに
転写する工程を繰り返すことによって、転写用ベルト上
に多色(一般に4色)のトナー像を積層し、この積層し
たトナー像を転写用ベルトからシートに一括転写するも
のもある。
【0004】感光体ドラムからシートに直接トナー像を
転写する場合、感光体ドラムから中間転写体にトナー像
を転写する場合、および中間転写体からシートにトナー
像を転写する場合の転写手段としては、コロナ転写方式
を利用した転写用コロトロンおよび電界と圧力を利用し
た転写ロールがある。両者を比較すると、一般的に、良
好な画像を得るには、転写ロールの方が適していると考
えられている。
【0005】前記の特開昭61−226767号公報に
開示された技術では、転写ロールを移動可能に設けてお
り、感光体ドラム上に3色目のトナー像(つまり最後に
形成されるトナー像の1色前のトナー像)が形成され4
色目のトナー像を形成中に、転写ロールを感光体ドラム
に押圧し、転写終了後転写ロールを感光体ドラムから離
間させるようにしている。
【0006】これは、感光体ドラムが1周するごとに、
1色ずつトナー像を感光体ドラム上に形成するため、常
時転写ロールが感光体ドラムに押圧していると、感光体
ドラム上に形成されたトナー像を転写ロールがこすって
乱してしまうからである。また、常時、転写ロールを感
光体ドラムに押圧しておくと、転写後、クリーニングブ
レードで清掃しきれなかった残留トナーが、感光体ドラ
ムから転写ロールに転移してしまい、転写ロールに転移
した残留トナーがシートの裏面に再転移して、これを汚
してしまいがちだからである。
【0007】また、特開昭61−226767号公報に
開示された技術では、前記の感光体ドラムの表面を清掃
するクリーニングブレードも、移動可能に設けられてお
り、転写ロールよりも少し遅れて感光体ドラムに押圧さ
れ、やはり転写ロールよりも少し遅れて感光体ドラムか
ら離間される。これは、クリーニングブレードを常時、
感光体ドラムに押圧しておくと、感光体ドラムが1周す
るごとに、感光体ドラム上に形成されたトナー像がクリ
ーニングブレードで除去されてしまうからである。
【0008】なお、特開昭61−226767号公報
は、感光体ドラムから直接トナー像をシートに転写する
場合についてのみ記載しているが、感光体ドラムから中
間転写体を介してシートに転写する場合には、中間転写
体からシートにトナー像を転写するための転写ロールお
よび中間転写体を清掃するクリーニングブレードも前記
のように中間転写体に対して押圧・退避可能にする必要
がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のように
転写ロールおよびクリーニングブレードを感光体ドラム
または中間転写体に対して押圧・退避させる構成におい
ては、転写ロールおよびクリーニングブレードの押圧時
に感光体ドラムまたは中間転写体にかかる負荷が増大
し、退避時に感光体ドラムまたは中間転写体にかかる負
荷が低下する。
【0010】特に、転写ロールには、転写ロールの表面
清掃用のクリーニングブレードが圧接させられているた
めに、このクリーニングブレードとの摩擦力に抗して転
写ロールを回転させる負荷が、転写ロールと感光体ドラ
ムとが接触したときに、感光体ドラムへの負荷が加わ
る。
【0011】また、安価な画像形成装置では、転写ロー
ルを独立して駆動回転させずに、感光体ドラムまたは中
間転写体への接触圧力を利用して従動回転させるのが一
般的である。このため、転写ロールを感光体ドラムまた
は中間転写体に押圧する力を大きくする必要があり、こ
れによって転写ロールの押圧時と退避時とでは、感光体
ドラムまたは中間転写体にかかる負荷の変動が極めて大
きくなる。
【0012】このような負荷の変動の結果、感光体ドラ
ムまたは中間転写体の周速度が不安定になるという問題
が発生する。すなわち、転写ロールまたはクリーニング
ブレードを感光体ドラムまたは中間転写体に押圧する
と、その押圧力によって感光体ドラムまたは中間転写体
の走行が規制されて、その瞬間周速度が低下する。これ
は、感光体ドラムまたは中間転写体への負荷の増大時
に、これらを回転駆動する駆動機構に負荷がかかって、
駆動機構に歪みが発生し、この歪みが負荷に対応する値
になってから、定常速度で感光体ドラムまたは中間転写
体が回転をするためである。例えば、感光体ドラムまた
は中間転写体を回転駆動するモータの駆動力を樹脂製の
ギアで伝達する場合には、感光体ドラムまたは中間転写
体の走行が規制されると、ギアの歯が撓み、撓みが負荷
に対応する値になるまで、感光体ドラムまたは中間転写
体が一瞬停止してしまう。また、モータのシャフトにも
ねじりによる歪みが蓄積され、歪みが負荷に対応する値
になってから、感光体ドラムまたは中間転写体が定常回
転する。
【0013】そして、転写ロールまたはクリーニングブ
レードを感光体ドラムまたは中間転写体から離間させる
と、感光体ドラムまたは中間転写体が押圧力から解放さ
れて、その瞬間周速度が上昇する。これは、感光体ドラ
ムまたは中間転写体が押圧力から解放されると、ギアの
歯やモータのシャフトが元の状態に戻り、このため感光
体ドラムまたは中間転写体が一瞬急加速されてしまうか
らである。したがって、感光体ドラムまたは中間転写体
の周速度の変動が大きい。
【0014】前記のように、感光体ドラムから中間転写
体またはシートにトナー像を転写する場合において、転
写ロールを感光体ドラムに押圧するのは、感光体ドラム
上に最後に形成されるトナー像の1色前のトナー像が形
成された後、トナー像を一括して転写対象に転写するま
での間である。しかし、この間には、感光体ドラム上に
形成する最終色のトナー像のための潜像を、まだ感光体
ドラム上に書き込んだり、4色目のトナー像を作成した
りしている。これは、画像形成時間の短縮や、感光体ド
ラムの小型化などのために、感光体ドラム上の潜像書込
み位置とトナー像の転写位置との間の円周上の長さが、
形成する画像の長さよりも小さいからである。
【0015】したがって、転写ロールを感光体ドラムに
押圧すると、その際の感光体ドラムの周速度の低下によ
って、その時に感光体ドラム上に書き込まれている潜像
が所定の位置からずれてしまい、潜像に形成されるトナ
ー像もこのためにずれてしまう。そして、最終色のトナ
ー像が、感光体ドラム上に既に積層されているトナー像
に完全には合致せず、色ずれが生じてしまう。
【0016】また、クリーニングブレードを感光体ドラ
ムに押圧するのは、転写ロールを感光体ドラムに押圧し
た後であるが、この時にも感光体ドラム上での最終色用
の潜像の書込みが済んでいないことがほとんどである。
したがって、クリーニングブレードを感光体ドラムに押
圧させる時にも、前記と同様に、潜像ひいてはトナー像
が所定の位置からずれてしまい、最終色のトナー像が、
感光体ドラム上に既に積層されているトナー像からずれ
てしまう。
【0017】さらに、転写ロールは、感光体ドラムから
トナー像が中間転写体またはシートに転写された後に、
感光体ドラムから離間させられるが、この時には、感光
体ドラム上では新たな画像形成のための最初の潜像形成
が開始されている。したがって、転写ロールを感光体ド
ラムに押圧させると、その際の感光体ドラムの周速度の
上昇によって、その時に感光体ドラム上に書き込まれて
いる潜像が所定の位置からずれてしまい、潜像に形成さ
れるトナー像もこのためにずれてしまう。これによっ
て、最初の色のトナー像に、2色目以降のトナー像が合
致するように積層されず、色ずれが目立ってしまう。ま
た、クリーニングブレードは、転写ロールに遅れて感光
体ドラムから離間させられるが、この時にも同様の問題
が発生する。
【0018】一方、中間転写体からシートにトナー像を
転写する場合にあっては、転写ロールおよびクリーニン
グブレードを中間転写体に押圧させるのは、中間転写体
に最後から2番目のトナー像が転写された後、中間転写
体からトナー像を転写するまでの間である。しかし、こ
の間には、感光体ドラムから中間転写体上に最終色のト
ナー像を転写していることが多く、転写ロールやクリー
ニングブレードを中間転写体に押圧させると、その際の
中間転写体の周速度の低下によって、感光体ドラムから
中間転写体に転写されているトナー像が所定の位置から
ずれてしまう。このため、最終色のトナー像が中間転写
体上に既に積層されているトナー像からずれてしまう。
【0019】また、転写ロールおよびクリーニングブレ
ードは、中間転写体からトナー像がシートに転写された
後に、中間転写体から離間させられるが、この時には、
中間転写体上では新たな画像形成のための最初のトナー
像が感光体ドラムから転写され始めている。したがっ
て、転写ロールやクリーニングブレードを中間転写体か
ら離間させると、その際の中間転写体の周速度の上昇に
よって、その時に中間転写体上に転写されているトナー
像が所定の位置からずれてしまう。これによって、最初
の色のトナー像に、2色目以降のトナー像が合致するよ
うに積層されず、色ずれが生じてしまう。
【0020】以上のようなトナー像のずれを抑制する手
段としては、例えば特開昭60−42771号公報およ
び特開平4−234064号公報に開示されているよう
に、感光体ドラムまたは中間転写体の速度を検出し、こ
の速度の検出値に基づいて感光体ドラムまたは中間転写
体の速度をフィードバック制御することが考えられてい
る。しかし、この場合には、一旦速度が所定値からずれ
たことを検出した後でなければ、速度の補正がなされな
いから、トナー像のずれを小さくすることはできても、
必ずずれが発生してしまう。また、フィードバック制御
では、速度検出用のエンコーダ等の特別な部品が必要と
なり、コストがかかるという問題がある。
【0021】この発明は前記の課題を考慮してなされた
ものであり、像担持体に対する部材の押圧・離間に伴う
像担持体上の画像のずれを安価な構成によって抑制する
ことのできる画像形成装置を提供することを目的とす
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明に係る画像形成装置にあっては、像担持体
と、前記像担持体の表面に前記トナー像を形成する作像
手段と、ほぼ一定の駆動速度で前記像担持体を駆動して
前記像担持体を回転または走行させる駆動手段と、移動
可能に設けられ、前記像担持体に対して押圧および離間
されるようになされた少なくとも一つの可動部材と、あ
らかじめ設定されたタイミングで前記駆動手段の駆動速
度を調整して、前記可動部材が前記像担持体に押圧され
るとき、および前記像担持体から離間されるときの少な
くとも一方のときの前記像担持体の回転速度または走行
速度の変動を抑制する制御手段とを備えたことを特徴と
している。
【0023】
【作用】前記構成にあっては、制御手段があらかじめ設
定されたタイミングで駆動手段を制御して、駆動速度を
調整することによって、可動部材が像担持体に押圧され
るとき、および可動部材が像担持体から離間されるとき
の少なくとも一方のときの像担持体の走行速度の変動を
抑制する。ここでは、制御手段により駆動手段を制御す
るタイミングが、あらかじめ設定されているから、フィ
ードバック制御は行う必要がなく、フィードバック制御
に必要なエンコーダなどの像担持体の走行速度の検出手
段が不要である。したがって、製造コストを低減するこ
とが可能である。
【0024】また、ここで、制御手段が駆動手段を制御
して、像担持体の周速度を調整するタイミングを可動部
材の像担持体に対する押圧・離間のタイミングと同時ま
たはそれ以前とすれば、像担持体の周速度の変動を事前
に抑制することが可能である。したがって、像担持体上
に作像手段でトナー像を形成している途中で、可動部材
が像担持体に対して押圧または離間されても、像担持体
は一定速度で走行させられる。これによって作像手段に
より像担持体上にトナー像を形成する位置が、所定位置
からずれることが抑制される。したがって、転写対象に
形成される画像にずれが発生するのも抑制することが可
能である。さらに、トナー像の形成途中で可動部材を移
動させても像担持体上のトナー像のずれを抑制すること
ができるために、例えば、作像手段によるトナー像の形
成終了後、可動部材を像担持体に押圧したり、可動部材
を像担持体から離間させた後に、作像手段でトナー像を
形成開始したりするようなトナー像の形成を滞らせる方
策を採る必要がない。したがって、画像形成の全体時間
を長期化しないですむ。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。 A. 第1実施例 (1) 実施例の構成 まず、図1はこの発明の第1実施例に係る画像形成装置
を示す側面図である。この実施例の画像形成装置は、カ
ラー複写機である。図において、符号1は、感光体ドラ
ム(像担持体)を示す。感光体ドラム1は、モータ(駆
動手段)11およびモータ11の回転トルクを伝達する
図示しない樹脂製のギアによって、図中矢印に示す方向
に回転させられる。モータ11としては、ステッピング
モータやDCサーボモータを使用することができる。
【0026】モータ11は、起動後定常時は一定速度で
回転させられるが、後述するように、コントローラ(制
御手段)12によって、所定時間だけ、その回転速度が
上昇および低下されるようになっている。コントローラ
12には、クロックおよびメモリが付設されており、メ
モリに記憶されたプログラムにしたがって画像形成装置
の制御がなされるようになっている。
【0027】感光体ドラム1の周囲には、その回転方向
に沿って順に、帯電用ロール2、潜像書込み装置(作像
手段)3、現像器ユニット(作像手段)4、転写ロール
(可動部材)7および清掃装置5が配置されている。感
光体ドラム1は、その回転に伴って、まず帯電用ロール
2によって表面が帯電される。次に、潜像書込み装置3
によりレーザ光が照射されることによって、所定の画像
に対応した潜像が書き込まれる。
【0028】この後、感光体ドラム1の表面上の潜像に
現像器ユニット4からトナーが供給され、現像される。
すなわち、トナー像が形成される。現像器ユニット4
は、ブラック現像器4K、イエロー現像器4Y、マゼン
タ現像器4Mおよびシアン現像器4Cの4つの現像器を
備えている。そして、感光体ドラム1が1周するごと
に、潜像書込み装置3による潜像の書込みが行われ、い
ずれかの現像器4K,4Y,4M,4Cによってトナー
像が形成され、これらのトナー像が積層されることによ
って、感光体ドラム1上にカラーのトナー像10が形成
されるようになっている。
【0029】感光体ドラム1上に形成されたカラーのト
ナー像10は、転写ロール7によってシート(転写対
象)6に一括して転写される。転写ロール7には、トナ
ーとは逆極性のバイアス電圧が印加されており、ここで
発生する電界の作用によって感光体ドラム1上のトナー
像10がシート6に吸着される。後述するように、トナ
ー像10をシート6に転写するときには、転写ロール7
は感光体ドラム1に押圧されている。そして、シート6
は感光体ドラム1と転写ロール7との間を通過させら
れ、この際、シート6が感光体ドラム1に密着させられ
ることによって、シート6へのトナー像10の吸着が助
長されるようになっている。なお、符号18は、クリー
ニングブレードを示す。このクリーニングブレード18
は常時転写ロール7に圧接させられており、転写ロール
7の表面に付着したトナーを掻き落とすようになってい
る。
【0030】シート6は、当初、給紙トレー13に収容
されており、この給紙トレー13から給紙ロール14に
よって導き出されて、レジストレーションロール15に
搬送される。レジストレーションロール15は、シート
6の方向を整えると共に、感光体ドラム1上のトナー像
10をシート6に転写するタイミングに合わせて、シー
ト6を感光体ドラム1と転写ロール7との間に送り出
す。
【0031】シート6は、感光体ドラム1と転写ロール
7との間でトナー像10が転写された後、定着器8に到
達する。定着器8は、加熱ロール8aと加圧ロール8b
とを備えており、シート6は両者の間を通過させられ
る。そして、加熱ロール8aから熱を受け、加熱ロール
8aおよび加圧ロール8bとの間に作用する圧力を受け
ることによって、トナー像10がシート6上に定着す
る。この後、シート6は、排出ロール16によって排紙
トレー17に排出される。
【0032】感光体ドラム1からシート6へトナー像1
0を転写した後、感光体ドラム1の表面上に残留したト
ナーは、感光体ドラム1の回転に伴って清掃装置5に到
達する。清掃装置5は、ハウジング5bとここに取り付
けられたクリーニングブレード5aとを備えている。ク
リーニングブレード5aは感光体ドラム1に圧接させら
れており、残留トナーはこのクリーニングブレード5a
によって感光体ドラム1から掻き落とされ、ハウジング
5bの回収室に蓄積されるようになっている。
【0033】さて、この実施例では、感光体ドラム1が
1周するごとに、現像器ユニット4の各現像器4K,4
Y,4M,4Cによって1色ずつトナー像を形成するよ
うにしている。したがって、転写ロール7およびクリー
ニングブレード5aを常時、感光体ドラム1に押圧して
いたのでは、既に形成されたトナー像10が転写ロール
7にこすられて乱されたり、クリーニングブレード5a
によって掻き落とされたりしてしまう。そこで、転写ロ
ール7およびクリーニングブレード5aは、感光体ドラ
ム1に対して押圧・離間可能になされている。
【0034】具体的には、転写ロール7は、揺動する支
持部7aを介してハウジング7bに取り付けられてい
る。支持部7aは、図示しない例えばソレノイドなどの
移動手段によって揺動させられ、この動作に伴って、転
写ロール7が感光体ドラム1に対して押圧させられた
り、離間させられたりするようになっている。支持部7
aの動作は、コントローラ12によって制御される。そ
して、感光体ドラム1上に3色目のトナー像、つまり最
後に形成されるトナー像の1色前のトナー像が形成され
た後、トナー像10を一括してシート6に転写するまで
の間に、転写ロール7が感光体ドラム1に押圧され、転
写終了後転写ロール7が感光体ドラム1から離間させら
れるようになっている。これによって、クリーニングブ
レード5aによって清掃し切れなかった感光体ドラム1
上の残留トナーが転写ロール7に転移し、これがシート
6の裏面に再転移して、シート6の裏面が汚れてしまう
ことが防止されている。
【0035】また、クリーニングブレード5aは、揺動
する支持板5cを介してハウジング5bに取り付けられ
ている。支持板5cは、図示しない例えばソレノイドな
どの移動手段によって揺動させられ、この動作に伴っ
て、クリーニングブレード5aが感光体ドラム1に対し
て押圧させられたり、離間させられたりするようになっ
ている。支持板5cは、コントローラ12によって制御
される。そして、転写ロール7よりも少し遅れて感光体
ドラム1に押圧され、残留トナーが全てクリーニングブ
レード5aに到達した後、やはり転写ロール7よりも少
し遅れて感光体ドラム1から離間される。
【0036】このようにして、図2に示すように、感光
体ドラム1の表面上に1色目から3色目までのトナー像
10を形成している間は、転写ロール7およびクリーニ
ングブレード5aは感光体ドラム1から離間させられて
おり、これによって、感光体ドラム1上に一旦形成され
た1色目から3色目までのトナー像10が、乱されたり
除去されたりするのが防止されている。
【0037】(2) 実施例の動作 次に、この実施例の動作を図3も参照して説明する。前
述したように、実施例の動作は、コントローラ12に付
設されたメモリに記憶されたプログラムにしたがって制
御がされるようになっている。まず、この画像形成装置
で形成すべき画像の信号が入力されると、モータ11の
回転が開始される(ステップS1)。この際には、図2
に示すように、転写ロール7およびクリーニングブレー
ド5aが感光体ドラム1から離間させられている。感光
体ドラム1の回転に伴って、感光体ドラム1の表面が帯
電用ロール2によって帯電される(ステップS2)。次
に、潜像書込み装置3により潜像が書き込まれ、この潜
像に現像器ユニット4のいずれかの現像器4K,4Y,
4M,4Cにより1色ずつトナーが供給され、現像が行
われる(ステップS3〜S4)。
【0038】そして、感光体ドラム1が3周し、前記の
トナー像の形成過程が3回繰り返されることによって、
3色のトナー像が感光体ドラム1の表面上に積層され
る。なお、現像器ユニット4は感光体ドラム1上に各色
のトナーを供給した後に回転し、次に感光体ドラム1上
に供給しようとするトナーに応じた現像器を感光体ドラ
ム1に対面させる。この間、コントローラ12は、モー
タ11に一定電流を供給し、モータ11は一定の回転速
度で回転する。これによって、感光体ドラム1の周速度
も一定になっている。
【0039】このようにして感光体ドラム1上に3色目
のトナー像が形成された後、最終色である4色目のトナ
ー像のための潜像が潜像書込み装置3により感光体ドラ
ム1上に書き込まれ、この潜像にトナー像が供給されて
4色目、すなわち最終のトナー像の現像が行われる(ス
テップS5〜S7)。これにより、カラーのトナー像1
0が感光体ドラム1上に形成される。
【0040】このトナー像10をシート6上に一括転写
するため、コントローラ12は、4色目のトナー像の形
成過程の途中で、給紙ロール14およびレジストレーシ
ョンロール15の回転を開始させる(ステップS8)。
次に、コントローラ12は、モータ11の回転速度をわ
ずかに上昇させてから、転写ロール7の支持部7aを揺
動させて転写ロール7を感光体ドラム1に押圧する(ス
テップS9〜S10)。
【0041】さて、転写ロール7を感光体ドラム1に押
圧することによって、感光体ドラム1の負荷が増大す
る。これによって、モータ11の回転トルクを感光体ド
ラム1に伝達する樹脂製のギア(図示せず)の歯に撓み
が発生する。このため、モータ11の回転速度を定常速
度にしておくと、ギアの歯の撓みが負荷に対応する値に
達するまでの所定時間だけ、感光体ドラム1の回転速度
が一時的に低下する。しかし、この実施例では、ステッ
プS9において、事前にモータ11の回転速度をわずか
に上昇させることにより、感光体ドラム1の周速度を一
定に維持することが可能である。
【0042】この場合、コントローラ12が転写ロール
7を感光体ドラム1に押圧させる信号を発した後、転写
ロール7が実際に感光体ドラム1に押圧されて感光体ド
ラム1に負荷を与えるまでの時間は、個々の画像形成装
置についてほぼ一定である。この時間は、実験または計
算によって求めることができる。したがって、モータ1
1の回転速度を上昇させるステップS9のタイミング
は、実験または計算に基づいて定めることができる。
【0043】また、この場合に与えられる負荷もほぼ一
定であり、ギアの歯の撓みの発生する程度も一定である
から、どれだけの時間、どの程度までモータ11の回転
速度を上昇させれば、感光体ドラム1の周速度の変動を
抑制できるかということも、個々の画像形成装置につい
て決まった値となる。したがって、モータ11の回転速
度の上昇時間および上昇幅も、実験または計算に基づい
て求めることができる。
【0044】例えば、モータ11の回転速度を上昇させ
る時間をT1とすると、T1(sec)は、数式1により求
められる。
【数1】
【0045】ここで、Vは画像形成装置のプロセス速度
(mm/sec)、Kはモータ11を定常回転させたときに発
生する色ずれ量(mm)、R1はモータ11の定常回転時
の回転速度(r.p.s.)、RHはモータ11の上昇時の回
転速度(r.p.s.)を示す。このようにして求められた回
転速度の上昇時間T1の経過後、コントローラ12は、
モータ11の回転速度を定常値に復帰させる(ステップ
S11)。
【0046】そして、シート6の先端が、レジストレー
ションロール15によって感光体ドラム1と転写ロール
7との間の転写部位に到達させられると共に、感光体ド
ラム1の上に形成されたカラーのトナー像10が、この
転写部位に到達し、転写ロール7の電界によってトナー
像10がシート6に転写され始める(ステップS1
2)。
【0047】この後、感光体ドラム1からは、シート6
に転写されなかった残留トナーを除去する必要がある。
このため、コントローラ12は、モータ11の回転速度
をわずかに上昇させた後、クリーニングブレード5aの
支持板5cを揺動させてクリーニングブレード5aを感
光体ドラム1に押圧する(ステップS13〜S14)。
【0048】クリーニングブレード5aを感光体ドラム
1に押圧することによっても、感光体ドラム1の負荷が
増大する。この負荷によっても、感光体ドラム1の回転
が規制され、モータ11の回転速度を定常速度にしてお
くと、感光体ドラム1が一時的に減速される。しかし、
この実施例では、ステップS13において、事前にモー
タ11の回転速度をわずかに上昇させることにより、感
光体ドラム1の周速度を一定に維持することが可能であ
る。
【0049】コントローラ12がクリーニングブレード
5aを感光体ドラム1に押圧させる信号を発した後、ク
リーニングブレード5aが実際に感光体ドラム1に押圧
されて感光体ドラム1に負荷を与えるまでの時間、およ
びこの場合に与えられる負荷は、個々の画像形成装置に
ついてほぼ一定である。したがって、前記と同様に、モ
ータ11の回転速度を上昇させるステップS13のタイ
ミング、上昇幅および上昇時間は、実験または計算に基
づいて定めることができる。
【0050】そして、このようにして求められた回転速
度を上昇させる時間が経過した後、コントローラ12
は、モータ11の回転速度を定常値に復帰させる(ステ
ップS15)。以上の過程を経た後、残留トナーがクリ
ーニングブレード5aに到達し、クリーニングブレード
5aによる感光体ドラム1の表面の清掃が開始される
(ステップS16)。
【0051】さらに、図4に示すように、続けて他のシ
ート6に画像を形成するのであれば、トナー像10の転
写が終了する前に、次の画像形成のために帯電用ロール
2により感光体ドラム1の表面が帯電され、さらに潜像
書込み装置3により潜像の書込みが行われる(ステップ
S17〜S19)。
【0052】この後、1枚目のシート6が転写ロール7
を通過し終えて、このシート6へのトナー像10の転写
が終了する(ステップS20)。トナー像10が転写さ
れたシート6は、その後、定着器8、排出ロール16を
経て排紙トレー17に排出される。次に、2枚目のシー
ト6に転写する1色目のトナー像を乱さないように、転
写ロール7を感光体ドラム1から離間させる必要があ
る。そこで、コントローラ12は、モータ11の回転速
度をわずかに低下させてから、転写ロール7の支持部7
aを揺動させて転写ロール7を感光体ドラム1から離間
させる(ステップS21〜S22)。
【0053】転写ロール7を感光体ドラム1から離間さ
せることによって、感光体ドラム1の負荷が減少する。
これによって、前記のギアの歯の撓みが減少する。この
ため、モータ11の回転速度を定常速度にしておくと、
感光体ドラム1の周速度が一時的に急上昇する。しか
し、この実施例では、ステップS21において、事前に
モータ11の回転速度をわずかに低下させることによ
り、感光体ドラム1の周速度を一定に維持することが可
能である。
【0054】この場合、コントローラ12が転写ロール
7を感光体ドラム1から離間させる信号を発した後、転
写ロール7が実際に感光体ドラム1から離間されて感光
体ドラム1の負荷が減少するまでの時間は、個々の画像
形成装置についてほぼ一定であり、実験または計算によ
って求めることができる。したがって、モータ11の回
転速度を低下させるステップS21のタイミングは、実
験または計算に基づいて定めることができる。
【0055】また、この場合に減少する負荷の値もほぼ
一定であるから、どれだけの時間、どの程度までモータ
11の回転速度を低下させれば、感光体ドラム1の周速
度の変動を抑制できるかということも、実験または計算
に基づいて求めることができる。
【0056】例えば、モータ11の回転速度を低下させ
る時間をT2とすると、T2(sec)は、数式2により求
められる。
【数2】
【0057】ここで、R1はモータ11の定常回転時の
回転速度(r.p.s.)、RLはモータ11の低下時の回転
速度(r.p.s.)を示す。このようにして求められた回転
速度の低下時間T2の経過後、コントローラ12は、モ
ータ11の回転速度を定常値に復帰させる(ステップS
23)。
【0058】さらに、感光体ドラム1上の1枚目のシー
ト6に転写されたトナー像10が転写されていた領域が
クリーニングブレード5aを通過し終えることにより、
クリーニングブレード5aによる感光体ドラム1の清掃
が終了する(ステップS24)。
【0059】この後、2枚目のシート6に転写する1色
目のトナー像を除去してしまわないように、クリーニン
グブレード5aも感光体ドラム1から離間させる必要が
ある。そこで、コントローラ12は、モータ11の回転
速度をわずかに低下させた後、クリーニングブレード5
aの支持板5cを揺動させてクリーニングブレード5a
を感光体ドラム1から離間させる(ステップS25〜S
26)。
【0060】クリーニングブレード5aを感光体ドラム
1から離間させることによっても、感光体ドラム1の負
荷が減少する。このため、モータ11の回転速度を定常
速度にしておくと、感光体ドラム1が加速される。しか
し、この実施例では、ステップS25において、事前に
モータ11の回転速度をわずかに低下させることによ
り、感光体ドラム1の周速度を一定に維持することが可
能である。
【0061】コントローラ12がクリーニングブレード
5aを感光体ドラム1から離間させる信号を発した後、
クリーニングブレード5aが実際に感光体ドラム1から
離間されて感光体ドラム1への負荷が減少するまでの時
間、およびこの場合に減少する負荷は、個々の画像形成
装置についてほぼ一定である。したがって、前記と同様
に、モータ11の回転速度を低下させるステップS25
のタイミング、低下幅および低下時間は、実験または計
算に基づいて定めることができる。そして、このように
して求められた回転速度を低下させる時間が経過した
後、コントローラ12は、モータ11の回転速度を定常
値に復帰させる(ステップS27)。この後、ステップ
S28に移行し、2枚目のシート6に転写するトナー像
10の形成中であることが判別されたなら、さらにステ
ップS3に移行し、前記の工程が繰り返される。
【0062】そして、最後のシート6にトナー像10が
転写されて、そのトナー像10の残留トナーの清掃開始
後、次のシート6への画像形成を行わない場合には(ス
テップS17)、前記のステップS18〜S19には移
行せずに、ステップS20〜S27を経た後、コントロ
ーラ12がモータ11の回転を停止し感光体ドラム1を
停止させる(ステップS29)。このようにして画像形
成過程が終了する。なお、前記のモータ11の回転速度
の上昇タイミング、上昇時間、上昇幅、低下タイミン
グ、低下時間、低下幅は、コントローラ12に付設され
たメモリにデータとしてあらかじめ設定されている。
【0063】(3) 実施例の作用・効果 次に、図5ないし図9を参照して、実施例の作用・効果
について説明する。まず、図5は、従来技術に係る画像
形成装置の一動作例を示すタイミングチャートである。
なお、図5ないし図9は、上から順に、転写ロール7を
作動させる動作信号、クリーニングブレード5aを作動
させる動作信号、感光体ドラム1にかかる駆動負荷、モ
ータ11の回転速度、およびシート6に生ずる色ずれ量
の状態を示す。
【0064】図5に示すように、従来技術では、モータ
11の回転速度は、常に一定である。この場合、コント
ローラ12が転写ロール7の動作信号をオンにすると、
わずかの時間の経過後、転写ロール7が感光体ドラム1
に押圧される。これによって、感光体ドラム1にかかる
駆動負荷が増加する。また、コントローラ12がクリー
ニングブレード5aの動作信号をオンにすると、わずか
の時間の経過後、クリーニングブレード5aが感光体ド
ラム1に押圧される。これによって、感光体ドラム1に
かかる駆動負荷が増加する。これらの駆動負荷が増大す
る間、感光体ドラム1の周速度が低下させられる。この
時には、1枚目のシート6に転写する4色目のトナー像
の潜像書込みの途中であり、4色目のトナー像が感光体
ドラム1に形成された他の色のトナー像とずれてしま
う。これによってシート6上の画像にも色ずれが発生す
る。
【0065】また、コントローラ12が転写ロール7の
動作信号をオフにすると、わずかの時間の経過後、転写
ロール7が感光体ドラム1から離間される。これによっ
て、感光体ドラム1にかかる駆動負荷が減少する。ま
た、コントローラ12がクリーニングブレード5aの動
作信号をオフにすると、わずかの時間の経過後、クリー
ニングブレード5aが感光体ドラム1から離間される。
これによって、感光体ドラム1にかかる駆動負荷が減少
する。これらの駆動負荷が減少する間、感光体ドラム1
の周速度が上昇させられる。この時には、2枚目のシー
ト6に転写する1色目のトナー像10の潜像書込みの途
中であり、1枚目のトナー像がこれから転写する他の色
のトナー像からずれてしまう。これによっても、シート
6上の画像に色ずれが発生する。
【0066】図6は、図5に示す動作例の欠点を改善し
た第1実施例の一動作例を示すタイミングチャートであ
る。この動作例では、転写ロール7およびクリーニング
ブレード5aの動作信号をオンにすると同時に、コント
ローラ12がモータ11の回転速度を上昇させる信号を
送信する。この信号の送信からわずかの時間の経過後、
モータ11の回転速度が上昇され、転写ロール7および
クリーニングブレード5aの動作に伴って感光体ドラム
1への負荷が増大する間、モータ11の回転速度の上昇
される。これによって、感光体ドラム1への負荷増大に
伴う感光体ドラム1の周速度の低下が抑制されている。
【0067】また、転写ロール7およびクリーニングブ
レード5aの動作信号をオフにすると同時に、コントロ
ーラ12がモータ11の回転速度を低下させる信号を送
信する。この信号の送信からわずかの時間の経過後、モ
ータ11の回転速度が低下され、転写ロール7およびク
リーニングブレード5aの動作に伴って感光体ドラム1
への負荷が減少する間、モータ11の回転速度の低下さ
れる。これによって、感光体ドラム1への負荷減少に伴
う感光体ドラム1の周速度の上昇が抑制されている。
【0068】以上のように、感光体ドラム1の速度の変
動を事前に抑制することによって、感光体ドラム1上に
潜像書込み装置3によって潜像を書き込んでいる途中
で、転写ロール7またはクリーニングブレード5aが、
感光体ドラム1に対して押圧または離間させられても、
感光体ドラム1は一定速度で走行させられる。これによ
って潜像書込み装置3が感光体ドラム1上にトナー像を
所定位置からずれることなく形成する。したがって、シ
ート6上に形成される画像にずれが発生するのを抑制す
ることが可能である。
【0069】また、この実施例では、感光体ドラム1の
周速度の変動を事前に抑制するため、フィードバック制
御よりも良好に画像のずれを抑制することができる。し
かも、あらかじめ設定されたタイミングでコントローラ
12がモータ11を制御している。このような理由か
ら、フィードバック制御することはまったく必要なく、
フィードバック制御に必要なエンコーダなどの感光体ド
ラム1の周速度の検出手段も不要である。したがって、
製造コストを低減することが可能である。
【0070】さらに、トナー像10の形成途中で転写ロ
ール7およびクリーニングブレード5aを移動させて
も、感光体ドラム1上のトナー像10のずれを抑制する
ことができるために、例えば、感光体ドラム1上にトナ
ー像10の形成を終了した後、転写ロール7およびクリ
ーニングブレード5aを感光体ドラム1に押圧したり、
転写ロール7およびクリーニングブレード5aを感光体
ドラム1から離間させた後に、感光体ドラム1にトナー
像を形成開始したりするような、画像形成を滞らせる方
策を採らなくてよい。したがって、画像形成の全体時間
を長期化しないですむ。
【0071】なお、図6の動作例では、転写ロール7お
よびクリーニングブレード5aを感光体ドラム1に押圧
するのと、モータ11の回転速度を上昇させるのを同時
にし、転写ロール7およびクリーニングブレード5aを
感光体ドラム1から離間させるのと、モータ11の回転
速度を低下させるのを同時にしているが、図3および図
4に示して説明したように、転写ロール7およびクリー
ニングブレード5aを感光体ドラム1に対して押圧およ
び離間させる以前に、モータ11の回転速度を上昇・低
下させてもよい。
【0072】この場合には、感光体ドラム1にかかる駆
動負荷の変動時よりもあまりにも以前に、モータ11の
回転速度を調整すると、画像のずれが発生する原因にな
ってしまうが、この画像のずれが人間の目で認識できな
い程度に小さくなるように、モータ11の回転速度を調
整するタイミングと前記の駆動負荷が変動するタイミン
グとの間隔を設定しておけば実用上の問題はないと考え
られる。
【0073】図7は、従来技術に係る画像形成装置の他
の動作例を示すタイミングチャートである。この例で
は、図5と異なり、転写ロール7の動作時に感光体ドラ
ム1にかかる駆動負荷が急激に変動する。この場合に
は、シート6上に生ずる色ずれも顕著になる。
【0074】図8は、図7に示す動作例の欠点を改善し
た第1実施例の他の動作例を示すタイミングチャートで
ある。ここでは、図6と同様に、転写ロール7およびク
リーニングブレード5aを感光体ドラム1に押圧するの
と、モータ11の回転速度を上昇させるのを同時にし、
転写ロール7およびクリーニングブレード5aを感光体
ドラム1から離間させるのと、モータ11の回転速度を
低下させるのを同時にしている。この動作例では、色ず
れが発生する領域を小さくすることができる。しかし、
転写ロール7の動作時の負荷の変動が急激であるため
に、モータ11の回転速度を上昇させても、この負荷変
動の瞬間の色ずれがかなり大きくなる。
【0075】もし、モータ11の回転速度を急激に、し
かもかなりの速度変動幅で変動させることができれば、
感光体ドラム1に加わる負荷の変動のタイミングとモー
タ11の回転速度の変動のタイミングとを一致させるこ
とによって、このような色ずれは回避することができる
と考えられる。しかし、理論上、このようなことが考え
られても、実際のステッピングモータやDCサーボモー
タなどでは、このような制御は不可能である。
【0076】そこで、図9に示す動作例のように制御す
ることによって、図8の動作例を改善することができ
る。この例では、転写ロール7を感光体ドラム1に押圧
するよりも早期に、コントローラ12によってモータ1
1の回転速度を上昇させている。モータ11の回転速度
を上昇させている時間を前記のようにT1とすると、転
写ロール7を感光体ドラム1に押圧するタイミングより
も、コントローラ12はモータ11の回転速度を上昇さ
せるタイミングは、T1/2だけ早期にすると好まし
い。これによって感光体ドラム1を回転駆動させる負荷
が増加するタイミングよりも、モータ11の回転速度が
上昇するタイミングは、T1/2だけ早期になってい
る。
【0077】この例では、駆動負荷が増加する以前に、
モータ11の回転速度を上昇させているから、モータ1
1の速度上昇に起因する画像のずれが発生する。しか
し、モータ11の速度の上昇幅をあらかじめ設定してお
くことにより、その後の駆動負荷の急激な増加に起因す
る画像のずれを、モータ11の速度上昇に起因する画像
のずれによって相殺することが可能である。すなわち、
駆動負荷増加時の画像のずれが0になる。このようにし
て、駆動負荷の増加時前後の画像のずれの量は、最大で
も図8に示す駆動負荷減少時の画像のずれの半分にな
る。
【0078】また、転写ロール7を感光体ドラム1から
離間させるよりも早期に、コントローラ12によってモ
ータ11の回転速度を低下させている。モータ11の回
転速度を低下させている時間をT2とすると、転写ロー
ル7を感光体ドラム1から離間させるタイミングより
も、コントローラ12はモータ11の回転速度を低下さ
せるタイミングは、T2/2だけ早期にすると好まし
い。これによって感光体ドラム1を回転駆動させる負荷
が減少するタイミングよりも、モータ11の回転速度が
低下するタイミングは、T2/2だけ早期になってい
る。このことによって、前記と同様に、駆動負荷の減少
時前後の画像のずれの量は、最大でも図8に示す駆動負
荷減少時の画像のずれの半分になる。
【0079】以上のように、図9の動作例では、画像の
ずれの量を図8の動作例よりも大幅に小さくすることが
可能である。なお、図9の例では、転写ロール7を押圧
・離間させるタイミングよりも、コントローラ12がモ
ータ11の回転速度を調整するタイミングは、T1/2
またはT2/2だけ早期にしているが、感光体ドラム1
に加わる負荷の変動する速度に応じて、転写ロール7を
押圧・離間させるタイミングを変更することも可能であ
る。
【0080】(4) 変更例 前記の実施例においては、次のような様々な変更例が可
能である。 実施例においては、モータ11の回転速度の上昇タ
イミング、上昇時間、上昇幅、低下タイミング、低下時
間、低下幅は、コントローラ12に付設されたメモリに
データとしてあらかじめ設定されている。これら設定値
を使用者が変更することができるようにしておくことも
可能である。このように一旦設定したデータを後から変
更することによって、例えば、長期間の使用により転写
ロール7やクリーニングブレード5aの移動に伴う負荷
の変動幅や変動タイミングなどが変化して、形成される
画像に色ずれが発生したときに、モータ11の回転速度
の調整タイミング、調整時間、調整幅を変更して、あら
ためて色ずれを抑制することが可能になる。
【0081】 前記の実施例では、感光体ドラム1に
対して押圧・離間する可動部材が転写ロール7およびク
リーニングブレード5aであるが、可動部材はこれらに
は限られない。例えば、現像器ユニット4は感光体ドラ
ム1上に各色のトナーを供給した後に回転し、次に感光
体ドラム1上に供給しようとするトナーに応じた現像器
4K,4Y,4M,4Cを感光体ドラム1に対面させる
が、各現像器が感光体ドラム1に接触するロールによっ
てトナーを供給する場合には、現像器ユニット4が回転
する際にこれらのロールが感光体ドラム1に対して押圧
・離間することによって、感光体ドラム1にかかる負荷
が変動する。現像器ユニット4が回転するときにも、潜
像書込み装置3によって感光体ドラム1の表面に潜像が
書き込まれている場合が多い。したがって、現像器のロ
ールの押圧・離間時の感光体ドラム1の周速度の変動抑
制のためにも、コントローラ12によってモータ11の
回転速度を調整するようにするとよい。
【0082】 前記の実施例では、クリーニングブレ
ード5aが感光体ドラム1に対して押圧・離間する際の
感光体ドラム1の周速度の変動を抑制するために、モー
タ11の回転速度を調整しているが、一般に転写ロール
7の押圧・離間時の感光体ドラム1の周速度の変動に比
べると、クリーニングブレード5aが感光体ドラム1に
押圧・離間する際の感光体ドラム1の周速度の変動は非
常に小さい。したがって、これによる色ずれが無視でき
る程度であれば、クリーニングブレード5aの動作に対
してはモータ11の回転速度の調整は行わず、転写ロー
ル7の動作時にのみモータ11の回転速度を調整するよ
うにしてもよい。 前記の実施例は、カラーの画像形成装置に関するも
のであるが、これに限ることなく、単色の画像を形成す
る装置についても、前記と同様にして感光体ドラム1の
周速度の変動を抑制すると好ましい。これにより、ずれ
のない高精度の画像を形成することができる。
【0083】B. 第2実施例 (1) 実施例の構成 次に、図10は、この発明の第2実施例に係る画像形成
装置であるカラー複写機を示す側面図である。なお、図
10において、図1と同様の構成要素には、同一の符号
を付けてその説明を省略する。
【0084】さて、この画像形成装置では、感光体ドラ
ム1上に1色ずつトナー像を形成して、このトナー像を
中間転写体である転写用ベルト(像担持体)20に転写
する工程を繰り返すことによって、転写用ベルト20上
に4色のトナー像を積層し、この積層したトナー像を転
写用ベルト20からシート6に一括転写する。転写用ベ
ルト20は、駆動ロール30および従動ロール32,3
3,34に巻回されており、駆動ロール30の回転に伴
って、これらのロール30,32〜34の周囲を矢印に
示すように走行するようになっている。
【0085】駆動ロール30は、モータ(駆動手段)3
1によって駆動される。このモータ31としても、ステ
ッピングモータやDCサーボモータを使用することがで
きる。モータ31は、起動後定常時は、一定時間で回転
させられるが、コントローラ12によって所定時間だ
け、その回転数が上昇および低下させられるようになっ
ている。
【0086】転写用ベルト20を挟んで感光体ドラム1
の反対側には、感光体ドラム1上に形成されたトナー像
を転写用ベルト20に転写するための転写ロール37が
配置されている。転写ロール37には、感光体ドラム1
上のトナーとは逆極性のバイアス電圧が印加されてお
り、ここで発生する電界の作用によって感光体ドラム1
上のトナー像が転写用ベルト20に吸着される。このよ
うに、第2実施例では、感光体ドラム1および転写ロー
ル37が、像担持体である転写用ベルト20に画像を形
成する作像手段となっている。
【0087】この転写ロール37は、第1実施例の転写
ロール7と異なり、感光体ドラム1に常時押圧されてお
り、これによって転写用ベルト20が感光体ドラム1に
押圧されている。これは、感光体ドラム1上では、トナ
ー像を積層せず、感光体ドラム1の表面に形成されたト
ナー像を直ちに転写用ベルト20に転写するため、転写
ロール37による感光体ドラム1上のトナー像の乱れを
考慮する必要がないからである。転写用ベルト20が感
光体ドラム1に押圧されていることにより、転写用ベル
ト20へのトナー像の吸着が助長されるようになってい
る。
【0088】また、転写ロール37からみて感光体ドラ
ム1の回転方向の下流側には、清掃装置35が配置され
ている。この清掃装置35は、ハウジング35bと、こ
こに取り付けられたクリーニングブレード35aとを備
えている。このクリーニングブレード35aは、移動不
可能にされており、常時感光体ドラム1に押圧されてい
る。これは、感光体ドラム1上でトナー像を積層しない
ために、クリーニングブレード35aを感光体ドラム1
から退避させる必要がないからである。クリーニングブ
レード35aが感光体ドラム1に押圧されていることに
より、感光体ドラム1の回転に伴い、その表面上の残留
トナーがクリーニングブレード35aによって掻き落と
されるようになっている。
【0089】さて、転写用ベルト20上に積層されたト
ナー像をシート6に一括転写するために、転写用ベルト
20を挟んで従動ロール33の反対側には、転写ロール
(可動部材)27が配置されている。また、転写ロール
27よりも、転写用ベルト20の走行方向の下流側、か
つ転写ロール37より上流側には、転写用ベルト20上
の残留トナーを除去する清掃装置25が設けられてい
る。
【0090】転写ロール27は、揺動する支持部27a
を介してハウジング27bに取り付けられている。支持
部27aは、図示しない例えばソレノイドなどの移動手
段によって揺動させられ、この動作に伴って、転写ロー
ル27が転写用ベルト20に対して押圧させられたり、
離間させられたりするようになっている。支持部27a
の動作は、コントローラ12によって制御される。そし
て、転写用ベルト20上に3色目のトナー像、つまり最
後に形成されるトナー像の1色前のトナー像が転写され
た後、トナー像を一括してシート6に転写するまでの間
に、転写ロール27が転写用ベルト20に押圧され、転
写終了後転写ロール27が転写用ベルト20から離間さ
れるようになっている。これによって、清掃装置25に
よって清掃し切れなかった転写用ベルト20上の残留ト
ナーが転写ロール27に転移し、これがシート6の裏面
に再転移して、シート6の裏面が汚れてしまうことも抑
えられている。なお、符号28は、クリーニングブレー
ドを示す。このクリーニングブレード28は常時転写ロ
ール27に圧接させられており、転写ロール27の表面
に付着したトナーを掻き落とすようになっている。
【0091】また、清掃装置25は、クリーニングブレ
ード(可動部材)25aを有しており、クリーニングブ
レード25aは、揺動する支持板25cを介してハウジ
ング25bに取り付けられている。支持板25cは、図
示しない例えばソレノイドなどの移動手段によって揺動
させられ、この動作に伴って、クリーニングブレード2
5aが転写用ベルト20に対して押圧させられたり、離
間させられたりするようになっている。支持板25c
は、コントローラ12によって制御される。そして、転
写ロール27よりも少し遅れて転写用ベルト20に押圧
され、残留トナーが全てクリーニングブレード25aに
到達した後、やはり転写ロール27よりも少し遅れて転
写用ベルト20から離間される。
【0092】このようにして、転写用ベルト20の表面
上に1色目から3色目までのトナー像を形成している間
は、転写ロール27およびクリーニングブレード25a
は転写用ベルト20から離間させられており、これによ
って、転写用ベルト20上に一旦形成された1色目から
3色目までのトナー像が、乱されたり除去されたりする
のが抑制されている。
【0093】図11は、第2実施例の画像形成装置の駆
動機構を示す図である。モータ11の駆動軸11aには
ギア40が固定されており、ギア40にはギア41が噛
み合わせられている。ギア41は、ギア42と一体に回
転するようになされており、ギア42は感光体ドラム1
の駆動軸に固定されたギア43に噛み合わせられてい
る。このようにして、モータ11の駆動力がギア40〜
43を通じて感光体ドラム1に伝達されるようになって
いる。これらのギア40〜43は、第1実施例で説明し
たように樹脂によって形成されている。
【0094】また、モータ31の駆動軸31aにはギア
44が固定されており、ギア44には駆動ロール30の
駆動軸に固定されたギア45が噛み合わせられている。
このようにして、モータ31の駆動力がギア44,45
を通じて駆動ロール30に伝達されて、転写用ベルト2
0が回転させられるようになっている。ギア44,45
も樹脂によって形成されている。以上のように、この実
施例では、転写用ベルト20および感光体ドラム1は、
それぞれ別個の駆動手段によって駆動されている。
【0095】(2) 実施例の動作 次に、この実施例の動作を説明する。まず、この画像形
成装置で形成すべき画像の信号が入力されると、モータ
11の回転が開始されて、感光体ドラム1が回転させら
れる。これと同時に、モータ31の回転も開始されて、
感光体ドラム1の回転を阻害しないように、転写用ベル
ト20も感光体ドラム1と等しい周速度で回転させられ
る。この際には、転写ロール27およびクリーニングブ
レード25aが転写用ベルト20から離間されている。
【0096】感光体ドラム1の回転に伴って、感光体ド
ラム1の表面が帯電用ロール2によって帯電される。次
に、潜像書込み装置3により潜像が書き込まれ、この潜
像に現像器ユニット4のいずれかの現像器4K,4Y,
4M,4Cにより1色ずつトナーが供給され、現像が行
われる。感光体ドラム1に形成されたトナー像は、その
後、転写ロール37により転写用ベルト20上に転写さ
れる。
【0097】そして、転写用ベルト20が3周し、前記
のトナー像の転写過程が3回繰り返されることによっ
て、3色のトナー像が転写用ベルト20の表面上に積層
される。この間、コントローラ12は、モータ31に一
定電流を供給し、モータ31は一定の回転速度で回転す
る。これによって、転写用ベルト20の周速度も一定に
なっている。
【0098】このようにして転写用ベルト20上に3色
目のトナー像が転写された後、最終色である4色目のト
ナー像が転写用ベルト20上に転写されて、4色目、す
なわち最終のトナー像が転写用ベルト20上に転写され
る。これにより、カラーのトナー像が転写用ベルト20
上に形成される。
【0099】このトナー像をシート6上に一括転写する
ため、コントローラ12は、4色目のトナー像の転写過
程の途中で、給紙ロール14およびレジストレーション
ロール15の回転を開始させる。次に、コントローラ1
2は、モータ31の回転速度をわずかに上昇させてか
ら、または上昇させると同時に、転写ロール27の支持
部27aを揺動させて転写ロール27を転写用ベルト2
0に押圧する。
【0100】さて、転写ロール27を転写用ベルト20
に押圧することによって、転写用ベルト20の負荷が増
大する。これによって、モータ31の回転トルクを駆動
ロール30に伝達するギア44,45の歯面に撓みが発
生する。このため、モータ31の回転速度を定常速度に
しておくと、ギア44,45の歯面の撓みが負荷に対応
する値に達するまでの所定時間だけ、転写用ベルト20
の走行速度が一時的に低下する。それだけでなく、感光
体ドラム1への負荷も増大し、モータ11の回転トルク
を感光体ドラム1に伝達するギア40〜43の歯面にも
撓みが発生し、感光体ドラム1の走行速度も一時的に低
下し、これが転写用ベルト20の走行に影響を与えてし
まう。
【0101】しかし、モータ31の回転速度をわずかに
上昇させることにより、転写用ベルト20の周速度を一
定に維持することが可能である。これにより、転写用ベ
ルト20に押圧して回転する感光体ドラム1に与えられ
る負荷の増大も抑制されるから、感光体ドラム1の周速
度も一定に維持される。そして、コントローラ12に付
設されたメモリに設定された回転速度の上昇時間経過
後、コントローラ12は、モータ31の回転速度を定常
値に復帰させる。
【0102】次いで、シート6の先端が、レジストレー
ションロール15によって転写用ベルト20と転写ロー
ル27との間の転写部位に到達させられると同時に、転
写用ベルト20上に形成されたカラーのトナー像が、こ
の転写部位に到達し、転写ロール27の電界によってト
ナー像がシート6に転写され始める。
【0103】この後、コントローラ12は、モータ31
の回転速度をわずかに上昇させた後、または上昇させる
と同時に、クリーニングブレード25aの支持板25c
を揺動させてクリーニングブレード25aを転写用ベル
ト20に押圧する。これにより、クリーニングブレード
25aによる負荷の増大に伴う転写用ベルト20の周速
度の低下も抑制される。
【0104】そして、前記のメモリに設定された回転速
度の上昇時間経過後、コントローラ12は、モータ31
の回転速度を定常値に復帰させる。この後、シート6に
転写されずに転写用ベルト20に残留したトナーが、ク
リーニングブレード25aに到達し、クリーニングブレ
ード25aによって除去され始める。
【0105】さらに、続けて他のシート6に画像を形成
するのであれば、トナー像の転写が終了する前に、次の
画像の1色目のトナー像が感光体ドラム1から転写用ベ
ルト20に転写され始める。この後、1枚目のシート6
が転写ロール27を通過し終えて、このシート6へのト
ナー像の転写が終了する。トナー像が転写されたシート
6は、その後、定着器8、排出ロール16を経て排紙ト
レー17に排出される。
【0106】次に、2枚目のシート6に転写する1色目
のトナー像を乱さないように、転写ロール27を転写用
ベルト20から離間させる必要がある。そこで、コント
ローラ12は、モータ31の回転速度をわずかに低下さ
せてから、または低下させると同時に、転写ロール27
の支持部27aを揺動させて転写ロール27を転写用ベ
ルト20から離間させる。これにより、転写ロール27
aによる負荷の減少に伴う転写用ベルト20の周速度の
上昇が抑制される。そして、前記のメモリに設定された
回転速度の低下時間経過後、コントローラ12は、モー
タ31の回転速度を定常値に復帰させる。
【0107】さらに、転写用ベルト20上の1枚目のシ
ート6に転写されたトナー像が転写されていた領域がク
リーニングブレード25aを通過し終えることにより、
クリーニングブレード25aによる駆動ロール30の清
掃が終了する。
【0108】この後、2枚目のシート6に転写する1色
目のトナー像を除去してしまわないように、クリーニン
グブレード25aも転写用ベルト20から離間させる必
要がある。そこで、コントローラ12は、モータ31の
回転速度をわずかに低下させた後、または低下させると
同時に、クリーニングブレード25aを転写用ベルト2
0から離間させる。これにより、クリーニングブレード
25aによる負荷の減少に伴う転写用ベルト20の周速
度の上昇が抑制される。そして、前記のメモリに設定さ
れた回転速度の低下時間経過後、コントローラ12は、
モータ31の回転速度を定常値に復帰させる。この後、
前記の過程を繰り返して、2枚目のシート6にも画像が
形成される。
【0109】なお、モータ31の動作の制御について
は、図6、図8および図9を参照して説明した第1実施
例のモータ11の動作の制御と同様に行えばよい。
【0110】(3) 実施例の作用・効果 第2実施例においては、転写用ベルト20の速度の変動
を抑制することによって、感光体ドラム1から転写用ベ
ルト20上に転写ロール37によってトナー像を転写し
ている途中で、転写ロール27またはクリーニングブレ
ード25aが転写用ベルト20に対して押圧または離間
されても、転写用ベルト20は一定速度で走行させられ
る。これによって転写用ベルト20上にトナー像を所定
位置からずれることなく転写することができる。したが
って、シート6上に形成される画像にずれが発生するの
を抑制することが可能である。
【0111】また、転写用ベルト20の周速度の変動を
事前に抑制するため、フィードバック制御よりも良好に
画像のずれを抑制することができる。しかも、あらかじ
め設定されたタイミングでコントローラ12がモータ3
1を制御している。このような理由から、フィードバッ
ク制御することはまったく必要なく、フィードバック制
御に必要なエンコーダなどの転写用ベルト20の周速度
の検出手段も不要である。したがって、製造コストを低
減することが可能である。
【0112】さらに、トナー像の転写途中で転写ロール
27およびクリーニングブレード25aを移動させて
も、転写用ベルト20上のトナー像のずれを抑制するこ
とができるために、例えば、転写用ベルト20上にトナ
ー像の形成を終了した後、転写ロール27およびクリー
ニングブレード25aを転写用ベルト20に押圧した
り、転写ロール27およびクリーニングブレード25a
を転写用ベルト20から離間させた後に、転写用ベルト
20にトナー像を形成開始したりするような、画像形成
を滞らせる方策を採らなくてよい。したがって、画像形
成の全体時間を長期化しないですむ。
【0113】その上、転写用ベルト20の周速度を一定
に維持することにより、転写用ベルト20に接触して回
転する感光体ドラム1に与えられる負荷の増大も抑制さ
れるから、感光体ドラム1の周速度も一定に維持され
る。したがって、感光体ドラム1上に形成するトナー像
のずれを抑制することができる。
【0114】(4) 変更例 第2実施例についても、第1実施例と同様の変更が可能
である。これに加えて、次のような変更が可能である。 第2実施例では、転写用ベルト20の周速度を一定
に維持すれば、感光体ドラム1の周速度に影響が生じな
いと考えられるために、モータ31の回転速度の調整の
みを行っているが、転写ロール27またはクリーニング
ブレード25aの動作により、感光体ドラム1に予期せ
ぬ悪影響が生ずることがある場合には、モータ11の速
度の調整を併わせて行うことも可能である。
【0115】 また、感光体ドラム1に対して押圧・
離間される可動部材がある場合には、この可動部材のた
めに、感光体ドラム1の周速度が変動し、感光体ドラム
1上の所定位置からずれた位置に潜像が書き込まれ、そ
の結果画像の色ずれが発生することがある。また、感光
体ドラム1の周速度の変動により、転写用ベルト20の
周速度も変動することが考えられる。このような場合に
も、モータ11の速度の調整を行うことが可能である。
例えば、回転する現像器ユニット4の各現像器4K,4
Y,4M,4Cが感光体ドラム1に接触するロールによ
ってトナーを供給する場合には、これらのロールの押圧
・離間による感光体ドラム1の周速度の変動抑制のため
に、モータ11の回転速度を調整してもよい。
【0116】 なお、前記の実施例では、モータ11
とモータ31とで、感光体ドラム1と転写用ベルト20
を互いに独立に走行させているが、モータ31を設けず
に、感光体ドラム1との接触によって転写用ベルト20
を感光体ドラム1に従動回転させることも考えられる。
この場合には、モータ11の回転速度を調整することに
よって、転写ロール27およびクリーニングブレード2
5aの押圧・離間時の転写用ベルト20の周速度の変
動、およびこれに伴う感光体ドラム1の周速度の変動を
抑制するとよい。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、フィードバック制御を行う必要がなく、
フィードバック制御に必要なエンコーダなどの像担持体
の走行速度の検出手段が不要である。したがって、製造
コストを低減することが可能である。また、請求項2に
記載の発明によれば、可動部材の像担持体に対する押圧
・離間に伴う像担持体の走行速度の変動を抑制すること
が可能であり、像担持体上にトナー像が所定位置からず
れることなく形成される。したがって、転写対象に形成
される画像のずれを抑制することが可能である。さら
に、トナー像の形成を滞らせないために、画像形成の全
体時間を長期化しないですむ。
【0118】また、請求項3に記載の発明によれば、可
動部材が像担持体に押圧される時または像担持体から離
間される時の像担持体の駆動負荷の変動が急激な場合で
も、駆動負荷の変動時の画像のずれを小さくすることが
可能である。さらに、請求項4に記載の発明によれば、
制御手段が駆動手段の駆動速度を調整するタイミングな
どを一旦設定した後であっても、設定値を後から変更す
ることが可能である。これによって、長期間の使用によ
り可動部材の移動に伴う負荷の変動幅や変動タイミング
などが変化して、形成される画像にずれが発生したとき
に、あらためて画像のずれを抑制することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例に係る画像形成装置の
構成を示す側面図である。
【図2】 第1実施例において、可動部材である転写ロ
ール7およびクリーニングブレード5aを像担持体であ
る感光体ドラム1から離間させた状態を示す側面図であ
る。
【図3】 第1実施例の一動作例を示すフローチャート
である。
【図4】 図3に続く第1実施例の動作を示すフローチ
ャートである。
【図5】 従来技術に係る画像形成装置の一動作例を示
すタイミングチャートである。
【図6】 図5に示す動作例の欠点を改善した第1実施
例の一動作例を示すタイミングチャートである。
【図7】 従来技術に係る画像形成装置の他の動作例を
示すタイミングチャートである。
【図8】 図7に示す動作例の欠点を改善した第1実施
例の他の動作例を示すタイミングチャートである。
【図9】 図8の動作例をさらに改善した第1実施例の
他の動作例を示すタイミングチャートである。
【図10】 この発明の第2実施例に係る画像形成装置
の構成を示す側面図である。
【図11】 第2実施例の画像形成装置の駆動機構を示
す図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(像担持体、作像手段)、3 潜像書
込み装置(作像手段)、4 現像器ユニット(作像手
段)、4K ブラック現像器、4Y イエロー現像器、
4M マゼンタ現像器、4C シアン現像器、5a ク
リーニングブレード(可動部材)、6 シート(転写対
象)、7 転写ロール(可動部材)、10トナー像、1
1 モータ(駆動手段)、12 コントローラ(制御手
段)、20 転写用ベルト(像担持体)、25a クリ
ーニングブレード(可動部材)、27 転写ロール(可
動部材)、31 モータ(駆動手段)、30 駆動ロー
ル、37 転写ロール(作像手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体と、 前記像担持体の表面に前記トナー像を形成する作像手段
    と、 ほぼ一定の駆動速度で前記像担持体を駆動して前記像担
    持体を回転または走行させる駆動手段と、 移動可能に設けられ、前記像担持体に対して押圧および
    離間されるようになされた少なくとも一つの可動部材
    と、 あらかじめ設定されたタイミングで前記駆動手段の駆動
    速度を調整して、前記可動部材が前記像担持体に押圧さ
    れるとき、および前記像担持体から離間されるときの少
    なくとも一方のときの前記像担持体の回転速度または走
    行速度の変動を抑制する制御手段とを備えたことを特徴
    とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記可動部材が前記像担持体に押圧され
    ると同時またはそれ以前、および前記像担持体から離間
    されると同時またはそれ以前の少なくとも一方のタイミ
    ングで、前記制御手段が前記駆動手段の駆動速度を調整
    するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 前記可動部材を前記像担持体に押圧する
    以前から第1の所定時間、前記制御手段が前記駆動手段
    の駆動速度を上昇させ、 前記可動部材を前記像担持体から離間させる以前から第
    2の所定時間、前記制御手段が前記駆動手段の駆動速度
    を低下させるようになされており、 前記可動部材が前記像担持体に押圧されるタイミングよ
    りも前記制御手段が前記駆動手段の駆動速度を上昇させ
    るタイミングを前記第1の所定時間のほぼ半分早期と
    し、 前記可動部材が前記像担持体から離間されるタイミング
    よりも前記制御手段が前記駆動手段の駆動速度を低下さ
    せるタイミングを前記第2の所定時間のほぼ半分早期と
    したことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段が前記駆動速度を調整する
    タイミング、前記駆動速度を調整する時間、および前記
    駆動速度の調整幅が変更可能になされていることを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装
    置。
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