JPH09159198A - 脱臭機能付空気調和機 - Google Patents

脱臭機能付空気調和機

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JPH09159198A
JPH09159198A JP7316255A JP31625595A JPH09159198A JP H09159198 A JPH09159198 A JP H09159198A JP 7316255 A JP7316255 A JP 7316255A JP 31625595 A JP31625595 A JP 31625595A JP H09159198 A JPH09159198 A JP H09159198A
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JP
Japan
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heating element
deodorizing
temperature
air
air conditioner
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JP7316255A
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Inventor
Tsugio Kubo
次雄 久保
Ikuo Akamine
育雄 赤嶺
Masakatsu Iwashimizu
正勝 岩清水
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性を有するセラミックヒータの表面に、
有機系と無機系の被膜層を形成し、臭気成分の吸着と酸
化分解作用を有する吸着酸化触媒層を担持した発熱体一
体型脱臭ユニットを搭載した空気調和機。 【解決手段】 導電性を有するセラミックより形成され
両端部が開口し互いに平行な多数の中空孔を有し両端平
面部に電極を形成する発熱体2と、発熱体2表面に形成
した有機系被膜層3と、有機系被膜層3表面に形成した
無機系被膜層4と、無機系被膜層4表面に形成され吸着
機能と吸着した成分を酸化分解する機能とを有する酸化
触媒から成る吸着酸化触媒層5と、発熱体2の電極を外
部に取り出す電極端子7と発熱体を保持するケーシング
6とから脱臭ユニット1を構成し、発熱体通電手段8
と、熱交換器と、送風手段とを備え、脱臭ユニット1を
熱交換器と送風手段との間の通風回路内に設けた脱臭機
能付空気調和機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臭気の吸着、分
解、再生を自動的にし得るようにした吸着酸化触媒によ
る発熱体一体型脱臭ユニットに係り、特に室内に存在す
る臭気成分の除去機能を有するとともに、暖房運転時の
急速暖房や補助暖房および除湿運転時の室温低下を防止
する脱臭機能付空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のヒータと一体化した脱臭装置とし
ては、実開平3−103587号公報に記載されている
ように、電極に平行もしくは垂直に通風孔が形成された
セラミックヒータ素子の表面に脱臭機能を有する貴金属
触媒を担持させたものや、実開平3−83621号公報
に記載されているように耐熱ガラス管を用いたヒータと
吸着酸化触媒層とを一体化したものを空気調和機の通風
回路内の一部分に設置したり、熱交換器と平行に設置し
たものなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のヒータ
一体型脱臭装置では、ハニカム形状のセラミックヒータ
素子の表面に脱臭機能を有する貴金属系触媒を担持して
いるが、この方法では、セラミックヒータに通電を行
い、加熱された触媒に臭気成分が接触して酸化反応を起
こし脱臭されるものであることから、常にヒータに通電
する必要があり、このため、電気代が高くなると言った
課題を有していた。
【0004】またセラミックヒータ素子の表面に直接貴
金属系触媒を担持しているために、密着性や防食性の面
で問題が生じる可能性が予測される。
【0005】また、耐熱ガラス管を用いたヒータの表面
に吸着酸化触媒層を担持した脱臭装置では、触媒の担持
された面積が小さく、このため十分な脱臭能力が得られ
ないと言った課題を有していた。
【0006】また、セラミックヒータは風量や温度が変
化して放熱する熱量が多くなれば、自動的に発熱する熱
量も多くなる自己温度制御特性を有しているが、単に通
風回路内の一部に設置するだけでは送風時の抵抗となる
だけでセラミックヒータの特徴が生かされず、必要な発
熱量が得られない。
【0007】また、送風回路内の風の流れを把握した上
で、ハニカム形状のセラミックヒータを風回路内に設置
しないと、ハニカムの通風孔に風が通り難く効率の悪い
設置となる。
【0008】また、吸着酸化触媒層を担持した従来のヒ
ータ一体化脱臭装置を搭載した空気調和機は、発熱体に
通電し吸着した臭気成分を分解し同時に再生をするため
の吸着酸化触媒層への加熱制御(再成モード)を暖房時
に行ったり、一定間隔で行うと言った制御方法を用いて
いるが、実際に使用される家庭においては個々の家庭で
臭気の発生状態が異なったり、風量や室温などで臭気の
吸着量が異なるため、決められた一定間隔での再生モー
ドでは臭気発生の多い家庭においては吸着剤が途中で飽
和状態になり臭気の吸着が行われない(つまりは脱臭機
能が動作していない)状態になると言った課題も有して
いる。
【0009】本発明は上記従来技術の課題を解決するた
めになされたものであり、空気中の臭気を吸着し、吸着
した臭気成分を分解すると同時に吸着能力の再生が行わ
れるようにハニカム形状のセラミックヒータの表面に防
食性と密着性を向上させる中間層として有機系被膜層と
無機系被膜層を介して、吸着酸化被膜層を担持し、吸着
とヒータ加熱の再生とを繰り返すことにより交換の必要
がなく、しかも電気代もやすく、脱臭能力に優れ、安全
性も高い脱臭機能を有する空気調和機を提供することを
目的とするものである。
【0010】また本発明は、室内機の通風回路内に設け
られた、吸着酸化触媒層を担持した発熱体であるハニカ
ム形状のセラミックヒータの自己温度制御特性を効率よ
く活用し、暖房運転時の急速暖房や補助暖房の熱源およ
び除湿運転時の室温低下を抑制する熱源などとして有効
に利用し、快適な室内温度制御を行うことを目的とする
ものである。
【0011】また本発明は、個々の家庭における空気調
和機の使い方や臭気の状態に応じて発熱体への通電制御
を行い、吸着酸化触媒層の再生動作を最適に行う制御手
段を設け脱臭効果を向上させることを目的とするもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、導電性を有するセラミックより形成され両端
部が開口し互いに平行な多数の中空孔を有し両端平面部
に電極を形成する発熱体と、前記発熱体表面に形成した
有機系被膜層と、前記有機系被膜層表面に形成した無機
系被膜層と、前記無機系被膜層表面に形成され吸着機能
と吸着した成分を酸化分解する機能とを有する酸化触媒
から成る吸着酸化触媒層と、前記発熱体の保持と電極を
外部に取り出す電極端子とを有するケーシングとから構
成される脱臭ユニットと、前記電極端子に接続し発熱体
に通電を行う発熱体通電手段と、熱交換器と、送風手段
とを具備し、前記脱臭ユニットを前記熱交換器と前記送
風手段との間の通風回路内に設けたものである。
【0013】また本発明は、発熱体の保持と電極端子を
有するケーシングの、風上側または風下側または風上側
風下側の両方向に向けて翼を設けたものである。
【0014】また本発明は、通風回路内に設けた脱臭ユ
ニットの設置する角度を0゜から55゜の範囲内で固定
したものである。
【0015】また本発明は、発熱体通電手段に対して所
定時間間隔で発熱体への通電信号を出力する第1のタイ
マー手段を設けたものである。
【0016】また本発明は、送風手段に風量信号出力手
段を設けるとともに、発熱体通電手段に対して前記風量
信号出力手段より出力される風量信号に対応した発熱体
への通電信号の時間間隔を出力する第2のタイマー手段
を設けたものである。
【0017】また本発明は、脱臭ユニットの温度あるい
は脱臭ユニット近傍の温度を検出する脱臭ユニット温度
検出手段を設けるとともに、発熱体通電手段に対して前
記脱臭ユニット温度検出手段より出力される非通電時の
脱臭ユニット温度に対応した発熱体への通電信号の時間
間隔を出力する第3のタイマー手段を設けたものであ
る。
【0018】また本発明は、送風手段に風量信号出力手
段を設け、さらに脱臭ユニットの温度あるいは脱臭ユニ
ット近傍の温度を検出する脱臭ユニット温度検出手段を
設けるとともに、発熱体通電手段に対して前記風量信号
出力手段より出力される風量信号と前記脱臭ユニット温
度検出手段より出力される非通電時の脱臭ユニット温度
とに対応した発熱体への通電信号の時間間隔を出力する
第4のタイマー手段を設けたものである。
【0019】また本発明は、熱交換器通過後の空気温度
を検出する空気温度検出手段、または熱交換器の温度を
検出する熱交換器温度検出手段を設けたものである。
【0020】また本発明は、空気調和機の運転モードを
検出する運転モード検出手段を設けるとともに、発熱体
通電手段に対して前記運転モード検出手段より出力され
る運転モードに対応した発熱体への通電信号の時間間隔
を出力する第5のタイマー手段を設けたものである。
【0021】また本発明は、室内の臭気強度を検出する
臭気強度検出手段を設け、前記臭気強度検出手段より出
力される臭気強度が、臭気強度に対応して設定されてい
る所定時間以上継続した場合に発熱体通電手段に対して
通電信号を出力する第1の臭気強度制御手段を設けたも
のである。
【0022】また本発明は、室内の臭気強度を検出する
臭気強度検出手段を設け、前記臭気強度検出手段より出
力される臭気強度の時間変化率が所定値以下になった場
合に発熱体通電手段に対して通電信号を出力する第2の
臭気強度制御手段を設けたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】上記手段を設けた本発明の作用
は、以下の通りである。
【0024】臭気成分を吸着する吸着剤と吸着した成分
を酸化分解する機能を有する酸化触媒とからなる吸着酸
化触媒層と、吸着剤の再生および酸化触媒の活性化に必
要な加熱源であるハニカム形状の導電性セラミックヒー
タからなる発熱体とが、発熱体表面に形成したシリコン
被膜層とシリカ被膜層とを介して一体形成した脱臭ユニ
ットを空気調和機の室内機通風回路内に設置することに
より、通常運転時は送風手段により空気調和機内に吸入
された室内の臭気成分を、吸着剤により吸着脱臭を行
う。次に吸着酸化触媒層と熱的に一体形成された発熱体
に通電することにより、酸化触媒を活性化し吸着剤に吸
着されている臭気成分を酸化分解し放出する。酸化分解
に必要な所定の時間通電し吸着剤の吸着能力を再生した
後、発熱体への通電を停止し、再び吸着剤による臭気成
分の吸着脱臭を行う。このように、吸着剤による吸着脱
臭と発熱体への通電による吸着剤の再生および吸着成分
の酸化分解を一定時間間隔毎に、あるいは運転されてい
る送風手段の送風量や熱交換器通過後の空気温度などに
対応した時間間隔で交互に繰り返すことにより、長時間
にわたって室内の臭気成分を除去することができる。
【0025】また本発明は、ハニカム形状の導電性セラ
ミックヒータの持つ自己温度制御特性を暖房運転立ち上
がり時や除湿運転時の室温低下抑制の熱源として有効に
活用するため、脱臭ユニットを形成するケーシングに翼
を設け、ハニカムの通風孔内に風を集束することにより
効率よく熱源として活用することができる。
【0026】また本発明は、脱臭ユニットのハニカムの
通風孔を送風手段の風向きに対し平行に位置する設置角
度で固定することにより、ハニカムの通風孔内へ風を導
入する際の抵抗が抑制され、効率よく熱源として活用す
ることができるとともに、送風回路内の乱流も抑制でき
る。
【0027】また本発明は、室内の臭気強度に応じて、
最適に発熱体への通電を制御し吸着剤の再生および臭気
成分の酸化分解を行うため、様々な臭気状態を有する室
内に対しても吸着剤が飽和状態に達し臭気成分の吸着脱
臭が失われると言ったこともなく、常に効果的に臭気成
分を除去することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、添付図面
を参考に説明する。
【0029】(実施例1)まず、図1から図3により本
発明の第1の実施例について説明する。
【0030】図1は本発明の実施例における脱臭ユニッ
トの構成、図2は発熱体の断面を示す。
【0031】図1において、1は脱臭ユニット、2は導
電性のセラミックより形成される発熱体である。図2に
おいて、3は発熱体2の表面に形成された有機系被膜
層、4は有機被膜層3の表面に形成された無機系被膜
層、5は無機系被膜層4の表面に担持された吸着酸化触
媒層である。ここで、発熱体2は例えばチタン酸バリウ
ムなどの正特性セラミックヒータ素子を材料とし、両端
部が開口し、断面が丸形や角形や多角形などの形状をし
た多数の孔が平行に形成されている。有機系被膜層3
は、例えばシリコンなど有機系材料の中でも比較的耐熱
性の高い材料より構成されるもので、発熱体2の表面に
コーティングされ防食や防水などの効果を有している。
無機系被膜層4は、例えばシリカなど発熱体2と熱膨張
係数の近い、結合剤としての役割を有する材料より構成
されており、有機系被膜層3と吸着酸化触媒層5の双方
の密着性を確保する効果と防食効果を有している。吸着
酸化触媒層5は臭気成分を吸着脱臭する機能を有する吸
着剤と、吸着剤に吸着された臭気成分を酸化分解する機
能を有する酸化触媒との混合物より構成される。ここ
で、吸着剤としてはゼオライトやアルミナやシリカなど
の吸着作用を有する多孔質体が、また酸化触媒として
は、白金やパラジウムやマンガンなどの触媒作用を有す
る金属体が使用でき、特に限定はされない。また、図1
において、6は発熱体を収納するケーシングで電気絶縁
体より形成され、7は発熱体2に対し通電を行うための
電極端子、8は発熱体2への通電制御を行う通電制御手
段である。ここで電極端子7は、発熱体2の表面に塗布
あるいは溶射などの方法で形成された導電性のコーティ
ングを介して発熱体2と電気的に接続されている。
【0032】図3は空気調和機に本発明の実施例におけ
る脱臭ユニット1を搭載した場合の代表的な構成を示
す。図3において、9は空気調和機の室内ユニット、1
0は吸込口、11は熱交換器、12は送風手段、13は
集塵フィルタ、14は吹出口である。
【0033】空気調和機9の電源スイッチ(図示せず)
を入れると、送風手段12が作動し、吸入口10より室
内空気が吸い込まれ、熱交換器11との熱交換作用によ
り吸入空気が冷却または加熱される。冷却または加熱さ
れた空気は脱臭ユニット1を通過する。この時、脱臭ユ
ニット1を構成する発熱体2の表面に形成された吸着酸
化触媒層5に含まれる吸着剤が空気中の臭気成分を吸着
し、脱臭された空気が送風手段12を通過して吹出口1
3より室内へ吹き出される。また、通電制御手段8によ
り任意に発熱体2への通電が行われると、発熱体2と熱
的に一体となっている吸着酸化触媒層5が加熱され、吸
着酸化触媒層5中に含まれる吸着剤も加熱され、吸着し
た臭気成分を脱離させ、吸着剤の吸着能力を回復させ
る。同時に、脱離した臭気成分および空気中の臭気成分
は、発熱体2により加熱されて活性化した吸着酸化触媒
層5中に含まれる酸化触媒の化学作用により酸化分解さ
れ、無臭成分となる。なお、室内の塵埃は集塵フィルタ
13により捕集される。
【0034】本実施例では、脱臭ユニット1を室内ユニ
ット9の熱交換器11下流側に設置しているが、風回路
中であれば設置場所はどの位置でもかまわない。
【0035】このように発熱体2への通電を行うことに
より、吸着酸化触媒層5に含まれる吸着剤の臭気成分吸
着能力を再生することができるとともに、吸着酸化触媒
層5に含まれる酸化触媒の作用により、吸着剤より脱離
した臭気成分を酸化分解することができる。従って、発
熱体2への通電を適時行うことにより、吸着剤の吸着能
力とは関係なく、脱臭ユニット1を交換することなく長
期間にわたって室内の臭気成分の除去を行うことができ
る。
【0036】また、発熱体2と吸着酸化触媒層5との中
間層として、有機系被膜層3と無機系被膜層4の多層被
膜層を形成することにより、発熱体の防食作用を飛躍的
に向上するとともに、触媒の密着力を高め、安全性の高
い脱臭ユニットが提供できる。
【0037】(実施例2)次に、図4を用い本発明の第
2の実施例について説明する。ここで、先の実施例と同
一のものについては、同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0038】図4において、15は翼である。脱臭ユニ
ット1を形成するケーシング6の両端に翼15を形成す
ることにより、送風手段12により導入された空気を翼
15で集束し、脱臭ユニット1内に空気が効率よく通過
される。
【0039】このように本実施例によれば、臭気成分が
含まれる空気を効率よく脱臭ユニット1に導入すること
により、発熱体2の表面に形成されている吸着酸化触媒
層5と空気中に含まれる臭気成分との接触効率を向上
し、効果的な脱臭効果が得られる。
【0040】また、一定の温度に保つ自己温度制御作用
を有しているチタン酸バリウム系の正特性を有するセラ
ミックヒータ素子を材料とする発熱体2は、風量や温度
などが変化して発熱体2から奪われる熱量が変化する
と、自動的に発熱する熱量も変化する。このため脱臭ユ
ニット1を通過する風の量を多くすることにより発熱量
が多くなり、除湿運転時の室温低下防止などにも効率的
に利用することができる。
【0041】なお、本実施例では風上側に向け翼を設置
したが、風下側や風上側風下側の両方に向けて翼を設置
しても同様の効果が得られる。
【0042】(実施例3)次に、図5により本発明の第
3の実施例について説明する。
【0043】ここで、先の実施例と同一のものについて
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0044】送風手段12により導入される風の流れは
矢印Aや矢印Bで示すように垂直に近い流れとなる。こ
のため、例えば本実施例で示す熱交換器11と送風手段
12の間の通風回路内に脱臭ユニット1を設置する場合
には、図中に示す0゜から55゜の範囲内に脱臭ユニッ
ト1を固定する(発熱体2の中空孔は90゜から145
゜となる)ことにより、風の流れに逆らうことなく効率
よく脱臭ユニット1に空気が導入できる。
【0045】このように本実施例によれば、臭気成分が
含まれる空気を効率よく脱臭ユニット1に導入すること
により、発熱体2の表面に形成されている吸着酸化触媒
層5と空気中に含まれる臭気成分との接触効率を向上
し、効果的な脱臭効果が得られる。
【0046】また、一定の温度に保つ自己温度制御作用
を有しているチタン酸バリウム系の正特性を有するセラ
ミックヒータ素子を材料とする発熱体2は、風量や温度
などが変化して発熱体2から奪われる熱量が変化する
と、自動的に発熱する熱量も変化する。このため脱臭ユ
ニット1を通過する風の量を多くすることにより発熱量
が多くなり、除湿運転時の室温低下防止などにも効率的
に利用することができる。
【0047】(実施例4)次に、図6と図7により本発
明の第4の実施例について説明する。
【0048】ここで、先の実施例と同一のものについて
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0049】図6において、21は通電信号21Aを所
定時間間隔で発熱体通電手段8に対して出力する第1の
タイマー手段である。図7は通電制御手段8による通電
制御の一例を示す。図7においてT1時間は非通電で、
T2時間は通電されている。つまり第1のタイマー手段
21によって、空気調和機運転時に所定時間間隔で通電
信号21Aが発熱体通電手段8に対して出力され、発熱
体通電手段8は通電信号21Aを受けた時に発熱体2へ
の通電を行う。
【0050】このように本実施例によれば、所定時間間
隔で自動的に吸着酸化触媒層5の中の吸着剤の臭気成分
吸着能力を再生することができるので、臭気成分吸着能
力が限界に達することがなく、従って室内の臭気成分の
除去性能が向上する。
【0051】(実施例5)次に、図8と図9により本発
明の第5の実施例について説明する。
【0052】ここで、先の実施例と同一のものについて
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0053】図8において、31は送風手段12の風量
に対応した風量信号31Aを出力する風量信号出力手
段、32は風量信号31Aを受けて風量信号31Aに対
応した時間間隔で通電信号32Aを発熱体通電手段8に
対して出力する第2のタイマー手段である。
【0054】空調機が運転されている時、吹出口14よ
り吹き出された吹出空気が室内を循環して吸込口10に
吸い込まれ、再び吸込空気中の臭気成分が脱臭ユニット
1に接触して脱臭ユニット1の外表面に形成された吸着
酸化触媒層5の中の吸着剤に吸着されるが、この時送風
手段12によって送風される風量が多い場合には、吸着
剤に吸着される臭気成分の割合も多くなる。従って、吸
着剤の臭気成分吸着能力が、送風手段12による風量が
多い場合の方が、風量が少ない場合に比べて、早く低下
する。そこで、第2のタイマー手段32は、風量信号出
力手段31より出力された風量信号31Aを受けて、図
9に示すように、風量が多い場合には発熱体通電手段8
へ出力する通電信号32Aを短い時間間隔で出力し、ま
た逆に風量が少ない場合には長い時間間隔で通電信号3
2Aを出力する。
【0055】このように本実施例によれば、風量に対応
した時間間隔で自動的に吸着酸化触媒層5の中の吸着剤
の臭気成分吸着能力を再生することができるので、空調
機がどのような風量で運転されていても臭気成分吸着能
力が限界に達することがなく、従って室内の臭気成分の
除去性能が向上する。
【0056】(実施例6)次に、図10と図11により
本発明の第6の実施例について説明する。
【0057】ここで、先の実施例と同一のものについて
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0058】図10において、41は脱臭ユニット1の
温度あるいは脱臭ユニット1近傍の温度を検出する脱臭
ユニット温度検出手段、42は脱臭ユニット温度検出手
段41より出力される脱臭ユニット温度信号41Aを受
けて脱臭ユニット温度信号41Aに対応した時間間隔で
通電信号42Aを発熱体通電手段8に対して出力する第
3のタイマー手段である。
【0059】空調機が運転されている時、吹出口14よ
り吹き出された吹出空気が室内を循環して吸込口10に
吸い込まれ、再び吸込空気中の臭気成分が脱臭ユニット
1に接触して脱臭ユニット1の外表面に形成された吸着
酸化触媒層5の中の吸着剤に吸着されるが、この時発熱
体2が非通電時における脱臭ユニット1の温度あるいは
脱臭ユニット1近傍の温度が低い場合には、吸着剤に吸
着される臭気成分の割合も多くなる。従って、吸着剤の
臭気成分吸着能力が、発熱体2非通電時における脱臭ユ
ニット1の温度あるいは脱臭ユニット1近傍の温度が低
い場合の方が、温度が高い場合に比べて早く低下する。
そこで、第3のタイマー手段42は、発熱体2が非通電
時において脱臭ユニット温度検出手段41より出力され
た脱臭ユニット温度信号41Aを受けて、図11に示す
ように、温度が低い場合には発熱体通電手段8へ出力す
る通電信号42Aを短い時間間隔で出力し、また逆に温
度が高い場合には長い時間間隔で通電信号42Aを出力
する。
【0060】このように本実施例によれば、発熱体非通
電時における脱臭ユニットあるいはその近傍の温度に対
応した時間間隔で自動的に吸着酸化触媒層5の中の吸着
剤の臭気成分吸着能力を再生することができるので、空
調機の様々な使用条件下においても臭気成分吸着能力が
限界に達することがなく、従って室内の臭気成分の除去
性能が向上する。
【0061】(実施例7)次に、図12と図13により
本発明の第7の実施例について説明する。
【0062】ここで、先の実施例と同一のものについて
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0063】図12において、52は風量信号出力手段
31から出力される風量信号31Aと脱臭ユニット温度
検出手段41から出力される脱臭ユニット温度信号41
Aとを受けて、風量信号31Aと脱臭ユニット温度信号
41Aとの両方に対応した時間間隔で通電信号52Aを
発熱体通電手段8に対して出力する第4のタイマー手段
である。
【0064】空調機が運転されている時、吹出口14よ
り吹き出された吹出空気が室内を循環して吸込口10に
吸い込まれ、再び吸込空気中の臭気成分が脱臭ユニット
1に接触して脱臭ユニット1の外表面に形成された吸着
酸化触媒層5の中の吸着剤に吸着されるが、この時送風
手段12によって送風される風量が多く、また発熱体2
が非通電時における脱臭ユニット1の温度あるいは脱臭
ユニット1近傍の温度が低い場合には、吸着剤に吸着さ
れる臭気成分の割合も多くなる。従って、吸着剤の臭気
成分吸着能力が、風量が多くさらに発熱体2非通電時に
おける脱臭ユニット1の温度あるいは脱臭ユニット1近
傍の温度が低い場合の方が、風量が少なくさらに温度が
ある場合に比べて早く低下する。そこで、第4のタイマ
ー手段52は、風量信号出力手段31より出力された風
量信号31Aと、さらに発熱体2は非通電時において脱
臭ユニット温度検出手段41より出力された脱臭ユニッ
ト温度信号41Aの両方を受けて、図13に示すよう
に、風量が多く温度が低い場合には発熱体通電手段8へ
出力する通電信号52Aを短い時間間隔で出力し、また
逆に風量が少なく温度が高い場合には長い時間間隔で通
電信号52Aを出力する。
【0065】このように本実施例によれば、風量と発熱
体2非通電時における脱臭ユニット1あるいはその近傍
の温度に対応した時間間隔で自動的に吸着酸化触媒層5
の中の吸着剤の臭気成分吸着能力を再生することができ
るので、空調機の様々な使用条件下においても臭気成分
吸着能力が限界に達することがなく、従って室内の臭気
成分の除去性能が向上する。
【0066】(実施例8)次に、図14により本発明の
第8の実施例について説明する。
【0067】ここで、先の実施例と同一のものについて
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0068】図14において、61は熱交換器11を通
過した空気の温度を検出する吹出温度検出手段で、第3
のタイマー手段42に対して吹出温度信号61Aを出力
する。
【0069】本実施例においては、第6の実施例におけ
る脱臭ユニット温度検出手段41からの脱臭ユニット温
度信号41Aが、発熱体2非通電時における脱臭ユニッ
ト温度との相関性が高い吹出温度検出手段61からの吹
出温度信号61Aへ変更し、そのほかの動作や効果は第
6の実施例と同一である。
【0070】また、吹出温度検出手段61の代わりに、
吹出温度との相関性が高い熱交換器11の温度を検出す
る熱交換器温度検出手段(図示せず)を用いて、熱交換
器温度信号(図示せず)を第3のタイマーに出力しても
よい。
【0071】(実施例9)次に、図15と図16により
本発明の第9の実施例について説明する。
【0072】ここで、先の実施例と同一のものについて
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0073】図15において、71は冷房や暖房などの
空調機の運転モードを検出する運転モード検出手段、7
2は運転モード検出手段71から出力される運転モード
信号71Aを受けて、空調機の運転モード信号71Aに
対応した時間間隔で通電信号72Aを発熱体通電手段8
に対して出力する第5のタイマー手段である。
【0074】空調機が運転されている時、吹出口14よ
り吹き出された吹出空気が室内を循環して吸込口10に
吸い込まれ、再び吸込空気中の臭気成分が脱臭ユニット
1に接触して脱臭ユニット1の外表面に形成された吸着
酸化触媒層5の中の吸着剤に吸着されるが、この時空調
機の運転モードが冷房の時のように脱臭ユニット1の温
度が低い場合には、吸着剤に吸着される臭気成分の割合
も多くなる。従って、吸着剤の臭気成分吸着能力が、運
転モードが冷房で脱臭ユニットの温度が低い場合の方
が、運転モードが暖房で脱臭ユニットの温度が高い場合
に比べて、早く低下する。そこで、第5のタイマー手段
72は、空調機の運転モード検出手段71より出力され
た運転モード信号71Aを受けて、図16に示すよう
に、運転モードが冷房の場合には発熱体通電手段8へ出
力する通電信号72Aを短い時間間隔で出力し、また運
転モードが暖房の場合には長い時間間隔で通電信号72
Aを出力する。また運転モードが除湿の場合は、冷房と
暖房の場合の間の時間間隔で通電信号72Aを出力す
る。
【0075】このように本実施例によれば、空調機の運
転モードに対応した時間間隔で自動的に吸着酸化触媒層
5の中の吸着剤の臭気成分吸着能力を再生することがで
きるので、空調機のいかなる運転モードにおいても臭気
成分吸着能力が限界に達することがなく、従って室内の
臭気成分の除去性能が向上する。
【0076】(実施例10)次に、図17と図18と図
19により本発明の第10の実施例について説明する。
【0077】ここで、先の実施例と同一のものについて
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0078】図17において、81は室内の臭気強度を
検出する臭気強度検出手段、82は臭気強度検出手段8
1から出力される臭気強度信号81Aを受けて、臭気強
度が各臭気強度に対応して予め設定されている設定時間
以上継続した場合に発熱体通電手段8に対して通電信号
82Aを出力する第1の臭気強度制御手段である。
【0079】空調機が運転されている時、吹出口14よ
り吹き出された吹出空気が室内を循環して吸込口10に
吸い込まれ、再び吸込空気中の臭気成分が脱臭ユニット
1に接触して脱臭ユニット1の外表面に形成された吸着
酸化触媒層5の中の吸着剤に吸着され、時間経過ととも
に室内の臭気強度が低下していく。しかしながら、吸着
酸化触媒層5の中の吸着剤には臭気成分吸着能力の限界
があるために、臭気強度に応じてある時点から臭気強度
の低下が少なくなる。そこで本発明では、臭気強度検出
手段81により検出される室内の臭気強度に対応して、
予め設定時間を設定しておき、空調機の運転時に臭気強
度検出手段81により検出された臭気強度が所定時間以
上継続した時には、第1の臭気強度制御手段82から発
熱体通電手段8に対して通電信号82Aを出力する。
【0080】つまり図18において、空調機の運転が開
始されると臭気強度検出手段81より検出される室内の
臭気強度が次第に低下していくが、T3時間以降は臭気
強度にあまり変化が見られなくなり、この時の臭気強度
をP1とする。この時図19の臭気強度と設定時間との
関係より、臭気強度がP1の時の設定時間はτ1である
ことが予め記憶されているので、図18において臭気強
度P1の状態がτ1時間継続すると、第1の臭気強度制
御手段82によって発熱体通電手段8に対して通電信号
82Aが出力される。発熱体通電手段8は臭気強度制御
手段82から通電信号82Aを受けると発熱体2への通
電を行う。発熱体2へ通電されると発熱体2と熱的に一
体形成される吸着酸化触媒層5が加熱され、吸着酸化触
媒層5の中の吸着剤に吸着されていた臭気成分を脱離す
るとともに、加熱され活性化した触媒の化学作用により
吸着剤から脱離した臭気成分を酸化分解し無臭化する。
いわゆる、吸着酸化触媒層5の再生が行われる。こうし
て吸着酸化触媒層5の再生が終了すると、再び吸着剤が
室内の臭気成分を吸着するので、臭気強度検出手段81
により検出される臭気強度が低下していく。以降、この
動作を繰り返すものである。
【0081】このように本実施例によれば、室内の臭気
強度を検出し、同じ臭気強度が所定時間以上経過すると
自動的に吸着酸化触媒層5の中の吸着剤の臭気成分吸着
能力を再生することができるので、空調機がどのような
臭気強度を有する室内で運転されていても臭気成分吸着
能力が限界に達することがなく、従って室内の臭気成分
の除去性能が向上する。
【0082】(実施例11)次に、図20と図21によ
り本発明の第11の実施例について説明する。
【0083】ここで、先の実施例と同一のものについて
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0084】図20において、92は臭気強度検出手段
81から出力される臭気強度信号81Aを受けて、臭気
強度の時間変化率が所定値以下になった場合に発熱体通
電手段8に対して通電信号92Aを出力する第2の臭気
強度制御手段である。
【0085】空調機が運転されている時、吹出口14よ
り吹き出された吹出空気が室内を循環して吸込口10に
吸い込まれ、再び吸込空気中の臭気成分が脱臭ユニット
1に接触して脱臭ユニット1の外表面に形成された吸着
酸化触媒層5の中の吸着剤に吸着され、時間経過ととも
に室内の臭気強度が低下していく。しかしながら、吸着
酸化触媒層5の中の吸着剤には臭気成分吸着能力の限界
があるために、臭気強度に応じてある時点から臭気強度
の低下が少なくなる。そこで本発明では、臭気強度検出
手段81により検出される室内の臭気強度の時間変化率
が所定値以下になった場合に、第2の臭気強度制御手段
92から発熱体通電手段8に対して通電信号92Aを出
力する。
【0086】つまり図21において、空調機の運転が開
始されると臭気強度検出手段81より検出される室内の
臭気強度が次第に低下していき、時間とともに臭気強度
の時間変化率は小さくなる。そしてT4時間以降は△T
4経過後の臭気強度の変化は△P2である。この時、△
P2を△T4で除した臭気強度変化率が所定値以下であ
れば、第2の臭気強度制御手段92によって発熱体通電
手段8に対して通電信号92Aが出力され、吸着酸化触
媒層5の再生が行われる。
【0087】このように本実施例によれば、室内の臭気
強度を検出し、臭気強度の時間変化率が所定値以下にな
ると自動的に吸着酸化触媒層5の中の吸着剤の臭気成分
吸着能力を再生することができるので、空調機がどのよ
うな臭気強度を有する室内で運転されていても臭気成分
吸着能力が限界に達することがなく、従って室内の臭気
成分の除去性能が向上する。
【0088】
【発明の効果】本発明は上記実施例の説明から明らかな
ように、導電性を有するセラミックより形成され両端部
が開口し互いに平行な多数の中空孔を持つ発熱体と、中
間層として発熱体表面に形成された有機系被膜層と、さ
らにその表面に形成された無機系被膜層の多層コーティ
ング層と、さらに無機系被膜層表面に臭気成分の吸着機
能を有する吸着剤および吸着臭気成分を酸化分解する機
能を有する酸化触媒からなる吸着酸化触媒層を担持する
とともに、発熱体に対して通電を行う通電制御手段を設
けたことにより、通常は吸着酸化触媒層に含まれる吸着
剤で空間内の臭気成分を吸着し、通電制御手段により発
熱体に通電し吸着酸化触媒層を加熱することにより吸着
剤から臭気成分を脱離させるとともに、加熱され活性化
された酸化触媒の化学作用により脱離された臭気成分を
酸化分解し無臭化することができる。また、有機系被膜
層と無機系被膜層の多層コーティング層を中間層として
形成することにより、発熱体と吸着酸化触媒層の密着性
を向上するとともに、発熱体に対する防食性を飛躍的に
向上し、安全性の高い脱臭ユニットが提供できる。この
ように、発熱体表面に有機系被膜層と無機系被膜層を介
して担持された吸着酸化触媒層による臭気成分の吸着、
脱離、分解が定期的に行われるために、吸着剤の臭気成
分吸着能力が限界に達することなく、長期間に渡って臭
気成分の除去が可能となるとともに、どのような雰囲気
で使用されても、加熱、冷却の繰り返しによって吸着酸
化触媒層が剥離することなく、長期間に渡って安定し
た、安全で信頼性の高い脱臭能力を有する、脱臭機能付
空気調和機を提供することができる。
【0089】また本発明は、脱臭ユニットを形成するケ
ーシングの両端に翼を形成することにより、送風手段に
より導入された空気を翼で集束し、脱臭ユニット内に空
気が効率よく通過されるため、臭気成分が含まれる空気
を効率よく脱臭ユニットに導入でき、発熱体の表面に形
成されている吸着酸化触媒層と空気中に含まれる臭気成
分との接触効率を向上し、臭気成分の除去を効率よく行
うことができるとともに、一定の温度に保つ自己温度制
御作用を有するセラミックヒータ素子を材料とする発熱
体の特性を効率よく利用し、除湿運転時の室温低下防止
や暖房運転時の立ち上がりの補助熱源としても有効に利
用することができる。
【0090】また本発明は、熱交換器と送風手段の間の
通風回路内に0゜から55゜の範囲内で脱臭ユニットを
設置することにより、風の流れに逆らうことなく効率よ
く脱臭ユニットに臭気成分が含まれる空気を導入するこ
とができ、発熱体の表面に形成されている吸着酸化触媒
層と空気中に含まれる臭気成分との接触効率を向上し、
室内臭気成分の除去を効率よく行うことができるととも
に、一定の温度に保つ自己温度制御作用を有するセラミ
ックヒータ素子を材料とする発熱体の特性を効率よく利
用し、除湿運転時の室温低下防止や暖房運転時の立ち上
がりの補助熱源としても有効に利用することができる。
【0091】また本発明は、風量に対応して発熱体への
通電信号の時間間隔を出力するタイマー手段や、非通電
時の脱臭ユニット温度に対応して発熱体への通電信号の
時間間隔を出力するタイマー手段や、風量と非通電時の
脱臭ユニット温度とに対応して発熱体への通電信号の時
間間隔を出力するタイマー手段や、運転モード信号に対
応して発熱体への通電信号の時間間隔を出力するタイマ
ー手段を設けることによって、空調機がどのような条件
下で運転されても、吸着剤の臭気成分吸着能力が限界に
達するまでに再生を行うので、室内臭気成分の除去を効
率よく行うことができる。
【0092】また本発明は、室内の臭気強度を検出する
臭気強度検出手段を設け、ある臭気強度が予め設定され
ている所定時間以上継続した場合に発熱体への通電信号
を出力する臭気強度制御手段や、臭気強度の時間変化率
が所定値以下になった場合に発熱体への通電信号を出力
する臭気強度制御手段を設けることによって、どのよう
な臭気強度を有する室内にあっても、常に室内の臭気強
度を検出しながら最適に吸着酸化触媒層の再生を行うの
で、室内臭気成分の除去を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における脱臭ユニットの構成
【図2】本発明の第1の実施例における発熱体の断面図
【図3】本発明の第1の実施例における脱臭機能付空気
調和機の構成図
【図4】本発明の第2の実施例における脱臭ユニットの
断面図
【図5】本発明の第3の実施例における脱臭機能付空気
調和機の構成図
【図6】本発明の第4の実施例における脱臭機能付空気
調和機の構成図
【図7】本発明の第4の実施例における脱臭ユニットへ
の通電制御の特性図
【図8】本発明の第5の実施例における脱臭機能付空気
調和機の構成図
【図9】本発明の第5の実施例における風量と再生時間
間隔との関係の説明図
【図10】本発明の第6の実施例における脱臭機能付空
気調和機の構成図
【図11】本発明の第6の実施例における脱臭ユニット
温度と再生時間間隔との関係の説明図
【図12】本発明の第7の実施例における脱臭機能付空
気調和機の構成図
【図13】本発明の第7の実施例における風量および脱
臭ユニット温度と再生時間間隔との関係の説明図
【図14】本発明の第8の実施例における脱臭機能付空
気調和機の構成図
【図15】本発明の第9の実施例における脱臭機能付空
気調和機の構成図
【図16】本発明の第9の実施例における運転モードと
再生時間間隔との関係の説明図
【図17】本発明の第10の実施例における脱臭機能付
空気調和機の構成図
【図18】本発明の第10の実施例における室内の臭気
強度変化の説明図
【図19】本発明の第10の実施例における室内の臭気
強度と設定時間との関係の説明図
【図20】本発明の第11の実施例における脱臭機能付
空気調和機の構成図
【図21】本発明の第11の実施例における室内の臭気
強度変化の説明図
【符号の説明】
1 脱臭ユニット 2 発熱体 3 有機系被膜層 4 無機系被膜層 5 吸着酸化触媒層 6 ケーシング 7 電極端子 8 発熱体通電手段 9 空気調和機室内機 10 吸込口 11 熱交換器 12 送風手段 13 集塵フィルタ 14 吹出口 15 翼 21 第1のタイマー手段 31 風量信号出力手段 32 第2のタイマー手段 41 脱臭ユニット温度検出手段 42 第3のタイマー手段 52 第4のタイマー手段 61 吹出温度検出手段 71 運転モード検出手段 72 第5のタイマー手段 81 臭気強度検出手段 82 第1の臭気強度制御手段 92 第2の臭気強度制御手段

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性を有するセラミックより形成され両
    端部が開口し互いに平行な多数の中空孔を有し、前記両
    端部の平面部に電極を形成する発熱体と、前記発熱体表
    面に形成した有機系被膜層と、前記有機系被膜層表面に
    形成した無機系被膜層と、前記無機系被膜層表面に形成
    され吸着機能と吸着した成分を酸化分解する機能とを有
    する酸化触媒から成る吸着酸化触媒層と、前記発熱体の
    保持と電極を外部に取り出す電極端子とを有するケーシ
    ングとから構成される脱臭ユニットと、前記電極端子に
    接続し前記発熱体に通電を行う発熱体通電手段と、熱交
    換器と、送風手段とを具備し、前記脱臭ユニットを前記
    熱交換器と前記送風手段との間の通風回路内に設けたこ
    とを特徴とする脱臭機能付空気調和機。
  2. 【請求項2】発熱体の保持と電極端子を有するケーシン
    グに、風上側または風下側または風上側風下側の両方向
    に向けて翼を設けたことを特徴とする請求項1記載の脱
    臭機能付空気調和機。
  3. 【請求項3】通風回路内に設けた脱臭ユニットの設置す
    る角度を0゜から55゜の範囲で固定したことを特徴と
    する請求項1または2記載の脱臭機能付空気調和機。
  4. 【請求項4】発熱体通電手段に対して所定時間間隔で発
    熱体への通電信号を出力する第1のタイマー手段を設け
    たことを特徴とする請求項1から3いずれか1項に記載
    の脱臭機能付空気調和機。
  5. 【請求項5】送風手段に風量信号出力手段を設けるとと
    もに、発熱体通電手段に対して前記風量信号出力手段よ
    り出力される風量信号に対応した発熱体への通電信号の
    時間間隔を出力する第2のタイマー手段を設けたことを
    特徴とする請求項1から3いずれか1項に記載の脱臭機
    能付空気調和機。
  6. 【請求項6】脱臭ユニットの温度あるいは脱臭ユニット
    近傍の温度を検出する脱臭ユニット温度検出手段を設け
    るとともに、発熱体通電手段に対して前記脱臭ユニット
    温度検出手段より出力される非通電時の脱臭ユニット温
    度に対応した発熱体への通電信号の時間間隔を出力する
    第3のタイマー手段を設けたことを特徴とする請求項1
    から3いずれか1項に記載の脱臭機能付空気調和機。
  7. 【請求項7】送風手段に風量信号出力手段を設け、さら
    に脱臭ユニットの温度あるいは脱臭ユニット近傍の温度
    を検出する脱臭ユニット温度検出手段を設けるととも
    に、発熱体通電手段に対して前記風量信号出力手段より
    出力される風量信号と前記脱臭ユニット温度検出手段よ
    り出力される非通電時の脱臭ユニット温度とに対応した
    発熱体への通電信号の時間間隔を出力する第4のタイマ
    ー手段を設けたことを特徴とする請求項1から3いずれ
    か1項に記載の脱臭機能付空気調和機。
  8. 【請求項8】熱交換器通過後の空気温度を検出する空気
    温度検出手段、または熱交換器の温度を検出する熱交換
    器温度検出手段を設けたことを特徴とする請求項6また
    は7記載の脱臭機能付空気調和機。
  9. 【請求項9】空気調和機の運転モードを検出する運転モ
    ード検出手段を設けるとともに、発熱体通電手段に対し
    て前記運転モード検出手段より出力される運転モードに
    対応した発熱体への通電信号の時間間隔を出力する第5
    のタイマー手段を設けたことを特徴とする請求項1から
    3いずれか1項に記載の脱臭機能付空気調和機。
  10. 【請求項10】室内の臭気強度を検出する臭気強度検出
    手段を設け、前記臭気強度検出手段より出力される臭気
    強度が、臭気強度に対応して設定されている所定時間以
    上継続した場合に発熱体通電手段に対して通電信号を出
    力する第1の臭気強度制御手段を設けたことを特徴とす
    る請求項1から3いずれか1項に記載の脱臭機能付空気
    調和機。
  11. 【請求項11】室内の臭気強度を検出する臭気強度検出
    手段を設け、前記臭気強度検出手段より出力される臭気
    強度の時間変化率が所定値以下になった場合に発熱体通
    電手段に対して通電信号を出力する第2の臭気強度制御
    手段を設けたことを特徴とする請求項1から3いずれか
    1項に記載の脱臭機能付空気調和機。
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