JPH09157395A - 被覆形成用組成物及びそれを用いた被覆フィルム - Google Patents

被覆形成用組成物及びそれを用いた被覆フィルム

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JPH09157395A
JPH09157395A JP32024795A JP32024795A JPH09157395A JP H09157395 A JPH09157395 A JP H09157395A JP 32024795 A JP32024795 A JP 32024795A JP 32024795 A JP32024795 A JP 32024795A JP H09157395 A JPH09157395 A JP H09157395A
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coating
film
coating layer
tetraethoxysilane
coating film
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JP32024795A
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Mamoru Sekiguchi
守 関口
Ryukichi Matsuo
龍吉 松尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被覆層と基材の接着性の改善され、かつ、ガス
遮断性を長期維持できる被覆形成用組成物及び被覆フィ
ルムを提供する。 【解決手段】加水分解性有機金属化合物を加水分解して
得られる組成物において、テトラアルコキシシランを含
むXR’a M(OR)b なる加水分解性有機金属化合物
等で調整された組成物等を提供する。但し、Xはエポキ
シアルキル基、RはCn 2n+1(n:1〜3)、R’は
CH3 、C25 であり、1≦b≦3かつa=|b−3
|(a、b整数)。無機成分部が有機成分の架橋点の役
目をし、耐熱性、塗膜強度、平滑性が向上するので、高
湿度や水の存在下でも接着性、ガス遮断性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、樹脂フィルム及び
成形体などの表面に被覆して、金属や金属酸化物等被覆
層との接着性を向上させるための塗料となる被覆形成用
組成物及び、樹脂フィルムから成る基材とこの基材の少
なくとも片面に蒸着、スパッタリング等の気相成長法に
より成膜された金属若しくは金属酸化物からなる被覆層
とで構成され、産業資材をはじめ医薬品、食品分野等の
包装材料等に広く利用される被覆フィルムに係り、特
に、成膜される被覆層と基材との接着性の改善が図れ、
かつ、酸素、水蒸気等のガス遮断性を長期に亘って維持
できる被覆フィルムの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機金属化合物の加水分解プロセスを利
用するいわゆるゾルゲル法を用いた材料は組成を制御し
た機能性ガラスやプラスチック上のハードコート剤、セ
ラミックス材料の表面コート剤など様々な分野に利用さ
れている。
【0003】また、アルミ箔に代わるガス遮断性フィル
ムとして、近年、高分子フィルムから成る基材上にアル
ミニウム等の金属薄膜を成膜して構成された被覆フィル
ムが包装材料として利用されている。また、最近ではア
ルミニウム等の金属薄膜に代わって酸化珪素や酸化アル
ミニウム、酸化マグネシウム等の金属酸化物の薄膜を成
膜した被覆フィルムが実用化されている。
【0004】そして、これら金属酸化物の薄膜を成膜し
て被覆フィルムは上記金属薄膜の被覆フィルムにはない
透明性と易焼却性を有しているため、今日の世界的な環
境問題からその開発が注目されている。
【0005】ところで、これらの被覆フィルムは、従
来、真空蒸着やスパッタリング法等の気相成長法により
製造されている。しかし、上記金属若しくは金属酸化物
からなる被覆層を成膜する際、適度な運動エネルギーを
有する金属若しくは金属酸化物粒子が樹脂フィルムから
なる基材表面に衝突し、この衝突に起因して基材を構成
する樹脂フィルムからフィルム内部に保有されている低
分子ガスが放出されたり、上記基材表面が高温にさらさ
れ軟化、溶融してその平滑性が損なわれ易いため、成膜
された被覆層にピンホールやクラック等が生じたり、基
材と被覆層との接着強度を十分に出せない問題があっ
た。特に、被覆層が金属酸化物で構成される場合、金属
に比べて金属酸化物はその融点が高いことから成膜時の
加熱方式に電子ビーム方式が採られるため上記問題は顕
著であった。このため、得られるた被覆フィルムのガス
遮断性が不十分で、かつ、高湿下での接着強度が経時的
に低下し剥離する等の問題があり、改善の余地を有して
いた。
【0006】そこで、この様な問題点を解決するため、
基材を構成する樹脂フィルム成分に特定の共重合成分を
ブレンドして被覆層との接着性改善を図ったり(特公昭
55−232号公報等参照)、コロナ処理、プラズマ処
理、火炎処理等により基材表面を物理的に改質して接着
性を改善したり(特公昭57−87357号公報等参
照)あるいは、ゼラチン、カゼイン、セルロースやセル
ロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチ
ルエーテル等水に溶解する水性樹脂あるいはアクリルエ
マルジョンで代表される各種エマルジョン、または水溶
性樹脂にシランカップリング剤を混合した組成物を用い
て基材上にコーティング層を形成してこのコーティング
層の作用により基材表面の改質をしてガス遮断性、接着
性を向上させる。(特公昭59−51427号公報、特
公昭54−16557号公報、特開平5−117841
号公報等参照)等の方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特定の共重合
成分をブレンドする方法においては、被覆層との接着性
を向上するもののフィルム基材の機械的強度、耐熱性等
が低下しやすく、特に被覆層が金属酸化物で構成される
被覆フィルムにおいては成膜時の熱的負荷にフィルムが
耐えられなくなって、フィルム基材に皺が入ったりして
ガス遮断性が大きく低下する問題があった。
【0008】また、基材フィルムを物理的に改質する方
法においてはその接着性の改善が不十分であり、かつ、
基材と被覆層の界面にクラックが入り易くそのガス遮断
性と接着性に依然問題を有していた。
【0009】他方、基材表面にコーティング層を設ける
方法においては、被覆層を形成するとコーティング層が
熱により軟化したり、溶剤等の再蒸発によりコーティン
グ層が変形することでガス遮断性が低下し、更には樹脂
フィルムにより構成される疎水性基材と水性樹脂あるい
は各種エマルジョンで構成されるコーティング層との化
学的親和性に難があるため、基材からコーティング層が
経時的に剥離しやすい等の問題を残していた。
【0010】本発明は、この様な問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、成膜される被覆
層と基材との接着性の改善が図れ、かつ、酸素、水蒸気
等のガス遮断性を長期に亘って維持できる新規な被覆形
成用組成物及びそれを用いた被覆フィルを提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、加水
分解性有機金属化合物を加水分解して得られる組成物に
おいて、少なくともテトラアルコキシシランを含むX
R’a M(OR)b で表せられる加水分解性有機金属化
合物と加水分解用触媒及び重合触媒により調整された被
覆形成用組成物を提供するものである。
【0012】X エポキシアルキル基 R Cn 2n+1 n:1,2,3 R’CH3 、C25 1≦b≦3かつa=|b−3|(a、b整数)
【0013】請求項2の発明は、加水分解性有機金属化
合物がγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを
主成分としたことを特徴とする請求項1記載の被覆形成
用組成物を提供するものである。
【0014】さらに、請求項3の発明は、テトラエキト
シシランとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンを主成分とテトラエトキシシランのモル分率が33%
以上75%未満である請求項1、2記載の被覆形成用組
成物である。
【0015】請求項4の発明は、樹脂フィルムからなる
基材と、この基材の少なくとも片面に気相成長法により
成膜された金属若しくは金属酸化物からなる被覆層とで
構成される被覆フィルムにおいて、上記基材と被覆層と
の間に、請求項1乃至請求項3記載の被覆形成用組成物
からなる層が設けられた被覆フィルムである。
【0016】請求項5、6の発明は、被覆層がアルミニ
ウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム
から選ばれる金属及び金属酸化物またはそれらの混合物
である被覆フィルムを提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明におけるXR’a M(O
R)b で表せられる加水分解性有機金属化合物とは、以
下のX、R、a、bを満たす化合物とテトラアルコキシ
シランを加水分解後重縮合した組成物をいう。
【0018】X エポキシアルキル基 R Cn 2n+1 n:1,2,3 R’CH3 、C25 1≦b≦3 かつ a=|b−3| (a、b整数)
【0019】例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルジイソプロピルエトキシ
シラン、エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシ
ラン、エポキシシクロヘキシルプロピルトリメトキシシ
ラン等の有機珪素化合物、上記の珪素の代わりにチタン
が置換した有機チタン化合物が具体例があげられる。
【0020】本発明における、加水分解用触媒とは塩
酸、硫酸、硝酸等の無機酸及び、シュウ酸、マロン酸、
コハク酸、安息香酸等の有機酸等をメタノール、イソプ
ロピルアルコール等の有機溶媒に0.01〜10N程度
の濃度に調整し、PH1〜6程度の酸性にしたものやア
ンモニア、アミン類を含むPH8〜14のアルカリ性に
調整したものを上記加水分解性有機金属化合物とテトラ
アルコキシシランをメタノール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコール溶媒に適宜溶解させた均一溶液に上記
加水分解触媒を添加して加水分解反応を進める。
【0021】溶液は、発熱を伴うので撹拌しながら室温
から40℃程度になるように冷却することが好ましい。
【0022】加水分解時間は、1〜6時間程度で完了す
る。
【0023】上記の加水分解反応と同時に競争反応とし
て重縮合反応がおこるので、重合触媒として、塩化第一
錫、塩化第二錫、塩化第一銅、塩化第二銅、硫酸銅、酢
酸銅、塩化コバルト、塩化ニッケル等の金属塩をアルコ
ール等の使用する溶媒に溶解したものを加水分解途中で
添加することで、アルコノール(−MO−)n 反応を促
進できる。
【0024】本発明に用いる重合触媒としては、好まし
くは塩化錫である。重合触媒の濃度としては、用いる金
属塩の種類により最適濃度は異なるがテトラエトキシシ
ランの出発モル濃度1モルに対し1/1000〜1/1
00モル程度の濃度で十分重縮合の触媒の機能をは果た
す。
【0025】この重合触媒を添加しないと、重縮合の反
応速度が遅くかつ、目的の組成物が得られない場合があ
る。
【0026】本発明におけるテトラアルコキシシランと
は、Si(OR)4 R:CH3 、C25 、C37
であるが、上記化学式のアルコキシ基が1〜3個置換さ
れたトリメチルモノアルコキシシラン、ジメチルジアル
コキシシラン及びトリアルコキシモノメチルシランが5
〜20モル%程度含有していてもかまわない。
【0027】本発明に用いるテトラアルコキシシランと
しては、反応性の点からテトラエトキシシランが好まし
い。
【0028】請求項2、3について、詳細に述べると、
テトラエトキシシランとγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランを主成分であって、テトラエトキシシラ
ンのモル分率が30〜70%であるインプロピルアルコ
ール溶液に、室温で撹拌しながら0.1Nの塩酸を添加
してPH1にして、加水分解を1時間行い、次いでテト
ラエトキシシランに対し1/100モルの塩化第1錫を
添加し、撹拌をさらに行う。
【0029】テトラエトキシシランのモル分率が33%
未満になると、得られる加水分解重縮合組成物のプラス
チックフィルム上への塗工適性が悪く、均一に塗布する
ことができない。
【0030】また、75%以上になると、加水分解時に
反応がテトラエトキシシラン成分の加水分解が急激に進
行し、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン成
分との重縮合反応が進まず、SiO2 が生成し、沈殿が
生じるため均一な塗布溶液が得られない。
【0031】本発明に用いる、加水分解性有機金属化合
物及び、テトラエトキシシランの混合剤を溶解する溶媒
としては、メタノール、エタノール、プロパノール等の
アルコール類,ベンゼン、トルエン等の芳香族性炭化水
素,メチルエチルケトン等のケトン類,酢酸エチル等の
エステル類等の汎用溶剤が利用できる。目的の被覆形成
用組成物を得るには加水分解反応を利用することから溶
媒に水が混入していてはならない。
【0032】上記のようにして調整した被覆形成用組成
物を樹脂フィルム基材に塗布するには、ディッピング
法、ロールコート法、グラビアコート法 スプレー法、
エアーナイフート法等の公知の塗布方法で基材表面に塗
布し、通常の熱乾燥により80℃〜120℃程度で溶媒
を乾燥させ、塗布した組成物の架橋を促進してプラスチ
ックフィルム基材と強固な接着を有し、後述する被覆層
とも接着性に優れる接着層を形成できる。
【0033】本発明における該組成物の樹脂フィルム上
への塗布量としては、0.01〜10g/m2 で、好ま
しくは0.1〜1g/m2 である。
【0034】塗布方法としては、例えば二軸延伸ポリエ
ステルの場合などは、工程中のゴミ、塵による被覆層の
ピンホールを防止するために、結晶配向が完了する前の
ポリエステルフィルムに塗布し、乾燥、延伸、熱処理工
程を施し結晶配向を完了させる方法、即ちポリエステル
フィルムを製造する工程中で行うインラインコーティン
グが好ましい。
【0035】本発明における組成物は、以上のようにエ
ポキシ基、水酸基に起因したプラスチックフィルム表面
と強い相互作用がおこり強固な接着性を発揮し、かつ、
アルコラートの加水分解して生成した金属酸化物が該組
成物中に均一に存在するため、金属酸化物微粒子を従来
公知の熱可塑性、及び熱硬化性樹脂に補強剤として分散
したものと比べ、プラスチックフィルムとの接着性と硬
度の両方を兼ね備えているので、優れた被膜形成用の塗
料として利用できる。
【0036】本発明における樹脂フィルムとしては、寸
法安定性、耐熱性並びに機械的強度に優れた材料が好ま
しく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン等のポリオレフィン、エチレン−ビニルアルコール共
重合体、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−
ナフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン
11、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化
ビニル ポリ塩化ビニリデン、ポリイミド等から成るフ
ィルム或いは上記ポリマーを構成するモノマーを含む共
重合体からなるフィルムが挙げられるが、当然のことな
がらこれらフィルムに限定されることはなく、各種合成
樹脂フィルム、天然樹脂フィルム、高分子樹脂フィルム
等多くの樹脂フィルムを用い得るが、特に効果が大きい
のは、オリゴマー等の低分子物を含む合成樹脂フィルム
である。
【0037】更に、これらの樹脂フィルムは、強度寸法
安定性耐熱性等の点から縦横方向に延伸されたフィルム
の利用が望ましいが、一軸延伸、無延伸材のものでも効
果がある。
【0038】また、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑
剤、滑剤、顔料、染料等の公知の添加剤を配合してもい
っこうにかまわない。
【0039】また、樹脂フィルムの厚みは3〜400μ
mのフィルムが使用できる。なお、後述する様に気相成
膜加工性、さらには二次加工性としての印刷、ラミネー
ト加工をする際のハンドリングの点から好ましくは6〜
200μmの範囲が望ましい。
【0040】本発明における被覆層を構成する金属とし
ては、珪素、アルミニウム、錫、亜鉛、チタン、マグネ
シウム、ジルコニウム、ニッケル、コバルト、鉄、鉛、
銅、パラジウム、インジウム等が例示され、また、上記
被覆層を構成する金属酸化物としては、これら金属の酸
化物が例示できる。更に、上記被覆層については、単一
材料から成る皮膜或いは複数の混合材料からなる皮膜で
これを構成しても良いし、場合によっては金属薄膜と金
属酸化物の皮膜を組み合わせた多層構造としても良い。
【0041】また、上記被覆層の膜厚については、通
常、5nm〜1000nmに設定される。
【0042】尚、被覆フィルムにガス遮断性を十分に付
与するには5nm〜50nmに設定するのが好ましい。
【0043】5nm未満だと被覆層の構造が不均一にな
り、そのガス遮断性が不十分となって、他方50nmを
超えると被覆層を構成する材料の種類によっては皮膜に
クラックが多く発生してしまい基材と被覆層との接着性
が低下してしまうからである。
【0044】
【実施例】
(物性の評価方法) <耐剥離性能試験(1)>被覆フィルムの被覆上に二液
硬化型のウレタン系接着剤を塗布し、未延伸ポリプロピ
レン50μmをドライラミネート法により積層し、40
℃で3日エージングさせた後引っ張り試験機により蒸着
膜とフィルム間の接着強度を測定した。
【0045】評価基準 ランク1:300g/15mm以上 ランク2:200g/15mm以上 300g/15m
m未満 ランク3:100g/15mm以上 200g/15m
m未満 ランク4: 50g/15mm以上 100g/15m
m未満
【0046】<耐剥離性能(2)>実施例及び比較例に
係る被覆フィルムにより3方シールの袋を作成し、この
袋内に水を充填するとともに、40℃90%RHで7日
間保管した後、上記耐剥離性能試験1と同様の方法で剥
離面に水を滴下しながら被覆層と基材フィルムの接着強
度を測定した。
【0047】評価基準 ランク1:300g/15mm以上 ランク2:200g/15mm以上 300g/15m
m未満 ランク3:100g/15mm以上 200g/15m
m未満 ランク4: 50g/15mm以上 100g/15m
m未満
【0048】<被覆フィルムのガス遮断性> 酸素透過度 JIS K7126 B法(同圧法) 27℃75%RH雰囲気で測定 装置 MoconOxtran 水蒸気透過度 JIS K7129 装置 MoconPermatran B法(赤外セン
サー法)
【0049】(塗布液の調整) <1>テトラエトキシシランとγ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランをそれぞれ35%、65%のモル
分率からなるイソプロピルアルコール溶液を室温で撹拌
しながら1Nの塩酸を徐々に添加して加水分解をした。
次いで、重合触媒として無水塩化第1錫のメタノール溶
液を添加してさらに撹拌を続け2時間後に目的の組成物
を含むアルコール溶液を調整した。固形分が5%になる
ように、イソプロピルアルコールを加え希釈した。
【0050】<2>テトラエトキシシランのモル分率を
50%にした以外は、<1>と同様に調整した。
【0051】<3>テトラエトキシシランのモル分率を
70%にした以外は、<1>と同様に調整した。
【0052】<4>テトラエトキシシランとエポキシシ
クロヘキシルエチルトリメトキシシランをそれぞれ50
%、50%のモル分率にして、<1>と同様に調整し
た。
【0053】<5>テトラエトキシシランとビニルトリ
メトキシシランをそれぞれ50%、50%のモル分率に
して<1>と同様に調整した。
【0054】<6>テトラエトキシシランのモル分率を
30%にした以外は、<1>と同様に調整した。
【0055】<7>テトラエトキシシランのモル分率を
75%にした以外は、<1>と同様に調整した。
【0056】<7>の調液を試験したところ、加水分解
中にシリカが沈殿してしまい、均一な塗料はつくれなか
った。
【0057】<実施例1>12μmの二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルムの片面に上記の塗布液<1
>をロールコート法により乾燥塗布量が0.1g/m2
になるようにコートし、120℃で乾燥した。次いで、
アルミニウムを電子ビーム加熱方式蒸着機を用いて蒸着
厚みが40nmになるように被覆した。ついで二液硬化
型ポリウレタン系接着剤を用いて未延伸ポリプロピレン
フィルム50μmと貼り合わせた。以下実施例における
組成物のIRスペクトルを図2で示す。
【0058】<実施例2〜5>実施例1と同様で、被覆
材料に酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウ
ム、酸化珪素と酸化アルミニウムの混合物をそれぞれ用
いて試験した。
【0059】<実施例6〜14>調整液<2>〜調整液
<4>を用いて、実施例1〜実施例3と同様に試験し
た。
【0060】<比較例1〜4>調整液<5>を用いて以
下実施例1〜4と同様に試験した。
【0061】<比較例5>調整液<6>を用いて、実施
例1と同様の試験をしたが、調整液をフィルム上へコー
ティング時に均一に塗布できず、さらに巻き取り時にブ
ロッキングが発生し、蒸着ができず、中止した。
【0062】<比較例6〜7>実施例1と同様のフィル
ムにポリエステル(東洋紡績株式会社製 バイロン30
0)を乾燥塗布量が0.2g/m2 になるように塗布
し、以下実施例1、3と同様に試験した。
【0063】以下、表1に実施例及び比較例の試験結果
を示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明における被覆用組
成物は従来の有機系の熱可塑及び熱硬化性樹脂を用いて
調整したものと異なり、組成物中に有機成分と無機成分
が均一に存在した有機無機複合材料であるため、該無機
成分部が該有機成分の架橋点の役目をし、耐熱性、塗膜
強度を向上させた平滑性に優れたものになるので、この
組成物を樹脂フィルムにコーティングして得た被覆フィ
ルムは、基材フィルム上に特定の有機珪素系のコート層
を介して被覆層を形成しているので、被覆層と基材フィ
ルム間の接着性が強固であり、高湿度または水の存在下
においても十分の接着強度を有し、かつ、酸素,水蒸気
等のガス遮断性に優れた被覆フィルムを提供できる。
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における被覆フィルムの部分断面図
【図2】実施例1における組成物のIRスペクトルを表
す図
【符号の説明】
1 被覆フィルム 2 基材フィルム 3 有機珪素材料を構成に用いた層 4 被覆層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加水分解性有機金属化合物を加水分解して
    得られる組成物において、少なくともテトラアルコキシ
    シランを含むXR’a M(OR)b で表せられる加水分
    解性有機金属化合物と加水分解用触媒及び重合触媒によ
    り調整された被覆形成用組成物。 X エポキシアルキル基 R Cn 2n+1 n:1,2,3 R’CH3 、C25 1≦b≦3 かつ a=|b−3|(a、b整数)
  2. 【請求項2】加水分解性有機金属化合物がγ−グリシド
    キシプロピルトリメトキシシランを主成分としたことを
    特徴とする請求項1記載の被覆形成用組成物。
  3. 【請求項3】テトラエキトシシランとγ−グリシドキシ
    プロピルトリメトキシシランを主成分とし、テトラエト
    キシシランのモル分率が33%以上75%未満である請
    求項1、2記載の被覆形成用組成物。
  4. 【請求項4】樹脂フィルムからなる基材と、この基材の
    少なくとも片面に気相成長法により成膜された金属若し
    くは金属酸化物からなる被覆層とで構成される被覆フィ
    ルムにおいて、上記基材と被覆層との間に、請求項1乃
    至請求項3記載の被覆形成用組成物からなる層が設けら
    れたことを特徴とする被覆フィルム。
  5. 【請求項5】被覆層がアルミニウムであることを特徴と
    する、請求項4記載の被覆フィルム。
  6. 【請求項6】被覆層が酸化珪素、酸化アルミニウム、酸
    化マグネシウムから選ばれる金属酸化物もしくはこれら
    の混合物であることを特徴とする請求項4記載の被覆フ
    ィルム。
JP32024795A 1995-12-08 1995-12-08 被覆形成用組成物及びそれを用いた被覆フィルム Pending JPH09157395A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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