JPH09156877A - クレーン船の吊枠揺れ止め装置 - Google Patents

クレーン船の吊枠揺れ止め装置

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JPH09156877A
JPH09156877A JP34472795A JP34472795A JPH09156877A JP H09156877 A JPH09156877 A JP H09156877A JP 34472795 A JP34472795 A JP 34472795A JP 34472795 A JP34472795 A JP 34472795A JP H09156877 A JPH09156877 A JP H09156877A
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勝生 牟田口
Koji Tanida
宏次 谷田
Itaru Iwasaki
到 岩崎
Hiroshi Asada
宏 朝田
Seiya Yamashita
誠也 山下
Sokichi Kaji
壮吉 鍛治
Yoshihide Miyamoto
好英 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波浪時におけるクレーン船の吊枠の揺れを速
かに抑える。 【解決手段】 クレーン船16のジブ10の先端から吊
られる吊枠12上に、制振機17を設置する。制振機1
7は、アクチュエータの駆動で錘り24が水平方向へ往
復移動するように構成する。ジブ10の先端に第1加速
度計18を取り付け、吊枠12に第2加速度計19を取
り付ける。第1加速度計18の検出信号と第2加速度計
19の検出信号を基に制振機17のアクチュエータに駆
動指令を送る制御装置20を備える。ジブ10の先端変
位と吊枠12の変位との位相差に基づく信号を駆動指令
に加味する定数設定器を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原油貯蔵船を沖合洋
上石油備蓄基地内に入船させたり、基地外へ出船させた
りする際のケーソン吊り上げ作業等に用いるクレーン船
の吊枠揺れ止め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、図8に沖合洋上石油備蓄基地
1の一例について示す如く、一般に沖合洋上石油備蓄基
地1は、多数のケーソン2を並べて据え付けてなる防波
堤3,4,5を、陸上6より張り出させて洋上7の一画
を取り囲む如く構築してなるもので、基地1内に入船さ
せた原油貯蔵船8を係留させることができるようにして
ある。
【0003】上記沖合洋上石油備蓄基地1では、原油貯
蔵船8を、基地1内へ入船(引き込み)させたり、基地
1外へ出船(引き出し)させたりする場合、その都度、
前面の防波堤4の一部のケーソン2をクレーン船にて吊
り上げ移動させる作業を行う必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、波浪により
クレーン船に揺れが生じると、その揺れがクレーン船の
ジブの先端(頂部)から吊られる吊枠を介してケーソン
吊ロープに伝わるため、揺れが大きいときには、ケーソ
ン玉掛作業を安定した状態で行うことができない。した
がって、海象条件によってはケーソンの移設作業の予定
が立たなかったり、その作業に着手できない。又、作業
を中断して波浪が治まるまでクレーン船を待機させなけ
ればならず、クレーン船の稼動率が低下するだけでな
く、全体の工事コストが高くなる問題がある。
【0005】因に、最近、ケーソンの波浪による動揺を
防止するようにしたケーソン据付時の動揺防止装置が提
案されている(実開平7−31942号)が、このケー
ソン据付時の動揺防止装置の場合には、ケーソンの揺れ
止め力を水中でのみ発生させる据付時専用のものである
ため、クレーン船で吊り上げた状態のケーソンの揺れを
効果的に抑えることはできず、又、可動マスに水を使用
するため非常に大きな体積を有するタンクが必要であ
り、しかも、水の注入、排出操作が必要であるため高速
応答の制御を行うことが困難である。
【0006】そこで、本発明は、波浪が大きくても高速
応答にて吊枠の揺れを抑えて、ケーソンへのワイヤ玉掛
け作業を容易に行うことができるようにし、更には、ク
レーン船によりケーソンの吊り上げ、吊り下し、移動を
容易に行わせることができるようなクレーン船の吊枠揺
れ止め装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、台船上に起伏可能に取り付けたジブの先
端からホイストロープを介して吊枠を吊り下げ支持する
ようにしてあるクレーン船における上記吊枠上に、アク
チュエータの駆動で錘りを水平方向へ往復移動させ得る
ようにしてある制振機を設置し、且つ上記ジブの先端部
に第1加速度計を取り付けると共に、上記吊枠に第2加
速度計を取り付けて、該第1加速度計の検出信号に基づ
くジブの先端変位信号と第2加速度計の検出信号に基づ
く吊枠の速度信号にそれぞれ所定の定数を掛ける定数設
定器と、該各定数設定器の出力信号を演算して上記制振
機のアクチュエータに駆動指令を送るようにした演算器
とからなる制御装置を備えた構成とする。
【0008】波浪等によりクレーン船に揺れが発生して
その揺れが吊枠に伝えられると、第2加速度計で検出さ
れた信号に基づく速度信号がフィードバック制御信号と
して演算器に入れられ、一方、ジブの先端の揺れが第1
加速度計で検出され、その信号に基づく変位信号がフィ
ードフォワード信号として上記演算器に入れられてフィ
ードバック制御信号に付加されることにより、制振機の
アクチュエータに駆動指令が送られるが、この際、ジブ
の先端変位と吊枠の変位との位相差に基づく定数がそれ
ぞれ制御信号に掛けられることから吊枠の揺れが速やか
に抑えられる。
【0009】又、第1加速度計の検出信号に基づくジブ
の先端変位信号と第2加速度計の検出信号に基づく吊枠
の変位信号とから位相差を求めて該位相差に基づく定数
可変指令を各定数設定器へ与える位相検出器を設けた構
成とすることにより、ジブの先端変位と吊枠の変位との
位相差が位相検出器にて求められ、その値に基づく最適
定数が各定数設定器に与えられることになる。
【0010】更に、第1加速度計に代えて第1速度計を
用い、且つ第2加速度計に代えて第2速度計を用いるよ
うにしてもよい。
【0011】更に又、ジブの先端変位信号に基づく補正
用定数設定器と、吊枠の変位信号に基づく補正用定数設
定器と、錘りの速度信号に基づく補正用定数設定器と、
錘りの変位信号に基づく補正用定数設定器とを備え、且
つ該補正用定数設定器に位相検出器からの定数可変指令
を送るようにした構成とすることにより、各補正用定数
設定器による補正用信号で制御信号が極め細かく補正さ
れることになる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0013】図1乃至図3は本発明の実施の一形態を示
すもので、台船9の船首部上にジブ10を起伏可能に取
り付け、ケーソン2を吊るための吊ロープ11を備えた
左右方向に延びる吊枠12を、上記ジブ10の先端部
(頂部)よりホイストロープ13、フック14、吊ロー
プ15を介して吊り下げ支持するようにしてあるクレー
ン船16において、上記吊枠12上に、吊枠12の左右
方向の揺れを減衰させるための制振機17を装備させ、
且つ上記ジブ10の先端部に第1加速度計18を、又、
上記吊枠12に第2加速度計19をそれぞれ設置し、且
つ該第1加速度計18の検出信号と第2加速度計19の
検出信号19とを基に上記制振機17のアクチュエータ
に制振指令を送る制御装置20を備えた構成とする。
【0014】上記制振機17は、図2(イ)(ロ)
(ハ)に詳細を示す如く、左右方向に延びるベースフレ
ーム21上に、2本1組とした前後のリニアガイドレー
ル22を敷設して、該リニアガイドレール22上に、錘
り24を搭載した台車25を、上記リニアガイドレール
22に係合させたリニアガイドブロック23を介して移
動自在に載置し、且つ上記前後のリニアガイドレール2
2間の位置に、両端部を軸受26により回転自在に支持
されたボールねじ27を平行に配置して、該ボールねじ
27に、上記台車25の下面に固設したナットブロック
28を螺合させ、更に、上記ボールねじ27の一端に、
減速機29を介してアクチュエータとしてのモータ30
を連結設置すると共に、上記ボールねじ27の他端に、
ブレーキ31を連結設置して、上記モータ30の駆動で
ボールねじ27を回転させることにより錘り24が台車
25と共にリニアガイドレール22上を移動させられる
ようにしてある。32は錘り24の移動領域を規制する
エンドバッファを示す。
【0015】上記制御装置20は図3に示す如くであ
る。すなわち、第1加速度計18で検出した加速度信号
α1 を積分する第1積分器33と、該第1積分器33の
出力信号である速度信号v1 を更にもう1回積分して変
位信号l1 とする第2積分器34と、変位信号l1 に所
要の定数を掛ける定数設定器35と、上記速度信号v1
を基とする補正信号を演算器37に入れて上記定数設定
器35の出力を補正するための補正用定数設定器36と
を備え、又、第2加速度計19で検出した加速度信号α
2 を積分する第1積分器38と、該第1積分器38の出
力信号である速度信号v2 に所要の定数を掛ける定数設
定器39と、上記第1積分器38からの速度信号v2
更にもう1回積分して変位信号l2 とする第2積分器4
0と、上記変位信号l2 を基とする補正信号を演算器4
2に入れて上記定数設定器39の出力を補正するための
補正用定数設定器41と、モータ30の回転数から錘り
24の変位を求める変位計としてのパルスジェネレータ
43と、該パルスジェネレータ43の出力信号である変
位信号l3 を微分して速度信号v3 とする微分器44
と、上記速度信号v3 を基とする補正信号を演算器45
に入れて上記演算器42の出力を補正するための補正用
定数設定器46と、上記変位信号l3 を基とする補正信
号を演算器47に入れて上記演算器45の出力を補正す
るための補正用定数設定器48とを備え、且つ上記演算
器37からの制御信号と演算器47からの制御信号とを
演算して演算後の制御信号をモータ30のドライブユニ
ット49への駆動指令として送るようにした演算器50
を備え、更に、上記第1加速度計18系の変位信号l1
と第2加速度計19系の変位信号l2 との位相差を検出
して最適な定数値指令信号を各定数設定器35,39及
び補正用定数設定器36,41,46,48に与えるよ
うにした位相検出器51を備えてなる構成としてある。
【0016】本発明の揺れ止め制御の原理は次の如くで
ある。
【0017】すなわち、上記において、錘り24を直線
的に往復移動させる制振機17の場合、吊枠12の揺れ
だけを考えると、錘り24を吊枠12の変位に対し90
°の遅れ位相で作動させれば、吊枠12の揺れを効果的
に減衰させることができることは既に知られている。し
かし、クレーン船では、ジブ10の先端も揺れるので、
ジブ10の先端揺れ周期ωと、μ(吊枠12の変位/ジ
ブ10の先端変位)及び位相との関係を示す図4(イ)
(ロ)の如く、ジブ10の先端揺れ周期がω0で吊枠1
2が同じ周期ω0 で揺れているときはジブ10の先端と
吊枠12との間には−90°の位相差が生じる通常の振
動モードとなるが、ジブ10の先端揺れ周期がω0 より
も大きいω1 になると、ジブ10の先端と吊枠12との
間には−90°〜−180°の位相差が生じることにな
る。今、ジブ10の先端と吊枠12が−180°の位相
差があるとすれば、ジブ10の先端揺れ周期ω1 は吊枠
12の揺れ周期よりも短いため、ジブ10の先端と吊枠
12と錘り24の変位は図5に示す如き結果となる。し
たがって、ジブ10の先端の揺れを直接検知し、錘り2
4の変位を吊枠12の変位と同相でジブ10の先端変位
に対して180°の遅れ位相で動かすことによって、吊
枠12の揺れを低減することができる。又、ジブ10の
先端揺れ周期がω0 に近付くと、図6(イ)(ロ)に示
す如く、吊枠12とジブ10の先端変位は同相になるの
で、錘り24を吊枠12に対して−90°の位相で動か
せばよく、逆に、ジブ10の先端揺れ周期がω2 になる
と、進み位相になるので、上述とは逆の位相差でもって
錘り24を制御すればよい。
【0018】詳述すると、たとえば、今、波浪により図
1に示すクレーン船16の台船9に揺れが発生すると、
その揺れは、ジブ10からホイストロープ13、フック
14、吊ロープ15を介して吊枠12に伝わることにな
る。なお、通常、クレーン船16の揺れを考える場合、
その形状特性から、前後方向の揺れは小さいので、主と
して左右方向の揺れを考えればよく、上記吊枠12は左
右方向に揺れることになる。図3に示す如く、吊枠12
の揺れは第2加速度計19で加速度信号α2 として検出
され、この加速度信号α2 が第1積分器38で積分され
ることにより速度信号v2 が求められ、この速度信号v
2 に定数設定器39にて定数が掛けられてモータ30の
ドライブユニット49へ駆動指令が送られることになる
が、この際、上記速度信号v2 は分岐されて第2積分器
40に入れられることにより変位信号l2 に変換され
る。一方、ジブ10の先端の揺れは第1加速度計18で
加速度信号α1 として検出され、この加速度信号α1
第1積分器33で積分されることにより速度信号v1
求められ、この速度信号v1 が第2積分器34で更にも
う1回積分されることにより変位信号l1 が求められ
る。
【0019】上述のようにしてジブ10の先端変位信号
1 と吊枠12の変位信号l2 とが求められると、これ
らは位相検出器51に入れられ、位相差が求められる。
これにより、位相差に基づく最適な定数が定数設定器3
5と39に与えられるので、定数設定器35から出た制
御信号と定数設定器39から出た制御信号とが演算器5
0で演算されてからモータ30のドライブユニット49
へ駆動指令として与えられる。すなわち、位相検出器5
1は、求めた位相差により、第1加速度計18系の制御
信号と第2加速度計19系の制御信号との比率を可変調
整し、フィードフォワードの制御信号とフィードバック
の制御信号の重み付けを最適に変更させるようにする。
したがって、図2に示す制振機17のドライブユニット
49への駆動指令によりアクチュエータとしてのモータ
30が駆動されるため、ボールねじ27の回転により錘
り24が台車25と共にリニアガイドレール22上を所
要のタイミングで左右に往復移動させられる。該制振機
17はモータ30による駆動方式であるため、揺れの周
波数が変動しても高速応答で吊枠12の揺れを抑えるこ
とができる。
【0020】更に、上記の場合、位相検出器51からの
指令は、補正用定数設定器36,41,46,48にも
与えられるため、ジブ10の先端の速度信号v1 に基づ
く補正用信号が演算器37に入れられることにより、定
数設定器35からの制御信号が補正され、一方、吊枠1
2の変位信号l2 に基づく補正用信号が演算器42に入
れられ、又、パルスジェネレータ43を介し微分器44
で求めた錘り24の速度信号v3 を基にする補正用信号
が演算器45に入れられると共に、パルスジェネレータ
43で求めた錘り24の変位信号l3 を基にする補正用
信号が演算器47に入れられることにより、定数設定器
39からの制御信号が極め細かく補正される。このた
め、錘り24を正確に動かすことができて吊枠12を更
に精度よく減衰させることができる。なお、上記補正用
定数設定器36,41,46,48は必要不可欠なもの
ではない。又、ジブ10の先端揺れ周期ω1 とω0 が計
測により決まっているときには、予め、定数設定器3
5,39に定数を固定値として設定しておくことによっ
て、上記位相検出器51を不要とすることができる。
【0021】本発明においては、上述したように吊枠1
2の揺れを素早く抑えることができるので、図8に示す
如き沖合洋上石油備蓄基地1内に原油貯蔵船8を入船さ
せる際に波浪があったとしても、ケーソン2の吊り上げ
移動作業を安定して行うことができる。この際、波浪に
よりクレーン船16の台船9が揺れ、その揺れがジブ1
0に伝わったとしても、上述したように、ジブ10から
ホイストロープ13、フック14、吊ロープ15を介し
て吊られる吊枠12の揺れを制振機17によって減衰さ
せることができるため、吊枠12に取り付けられている
吊ロープ11の揺れも抑えることができる。これによ
り、ケーソン2への吊ロープ11の玉掛けを容易に行う
ことができ、ケーソン2に揺れを伝えることなくケーソ
ン2を吊り上げて移動させることができる。
【0022】一方、原油貯蔵船8を入船させた後、ケー
ソン2を据え付ける場合にも、同様にケーソン2に揺れ
を伝えることなくケーソン2を吊り下すことができる。
したがって、従来では、海象が悪い場合、波浪が治まる
まで作業を中止してクレーン船16を待機させるように
していたが、待機時間を不要とすることができ、クレー
ン船16の稼動率を向上させることができ、そのため、
用船日数を短くすることができて全体の工事コストを大
幅に低減することができる。
【0023】なお、上記ケーソン2の吊り上げ作業時に
おいて、波浪に伴う台船9の上下動による吊枠12の上
下動は、ホイストロープ13の巻上下制御によって容易
に吸収することができる。
【0024】次に、図7(イ)(ロ)(ハ)はいずれも
本発明の他の実施の形態を示すもので、(イ)は左右方
向に延びる吊枠12上の中央部に、制振機17を前後方
向に沿うように設置した場合を、又、(ロ)は左右方向
に延びる吊枠12上の中央部に、制振機17を左右方向
と前後方向にそれぞれ沿うように設置した場合を、更
に、(ハ)は左右方向に延びる吊枠12上の中央部に、
制振機17を左右方向に沿うように設置すると共に、両
端部に、制振機17を前後方向に沿うようにそれぞれ設
置した場合を示す。なお、制振機17を複数台設置する
場合は、各制振機17の設置方向と対応する加速度計や
演算器等をそれぞれ用いるものである。
【0025】図7(イ)に示すようにした場合は、吊枠
12の前後方向の揺れを抑えることができ、図7(ロ)
に示すようにした場合は、吊枠12の前後、左右方向の
揺れを抑えることができ、図7(ハ)に示すようにした
場合は、吊枠12の前後左右方向の揺れを抑えることが
でき、且つ吊枠12の水平方向のねじれをも抑えること
ができる。
【0026】なお、上記実施の形態では、沖合洋上石油
備蓄基地のケーソン吊り上げ移動作業に用いるクレーン
船の吊枠への適用例を示したが、他のクレーン船の吊枠
に対しても同様に適用できること、又、実施の形態で
は、ジブ10の先端に第1加速度計18を取り付け、吊
枠12に第2加速度計19を取り付けるようにした場合
を示したが、図3において二点鎖線で示す如く、ジブ1
0の先端に、第1加速度計18と第1積分器33とから
なる第1速度計52を取り付け、吊枠12に、第2加速
度計19と第1積分器38とからなる第2速度計53を
取り付けるようにしてもよいこと、その他本発明の要旨
を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは
勿論である。
【0027】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明のクレーン船の
吊枠揺れ止め装置によれば、次の如き優れた効果を発揮
する。 (1) 台船上に起伏可能に設けたジブの先端からホイスト
ロープを介して吊枠を吊り下げ支持するようにしてある
クレーン船における上記吊枠上に、アクチュエータの駆
動で錘りを水平方向へ往復移動させ得るようにしてある
制振機を設置し、且つ上記ジブの先端部に取り付けた第
1加速度計と、上記吊枠に取り付けた第2加速度計と、
上記第1加速度計の検出信号に基づくジブの先端変位信
号と上記第2加速度計の検出信号に基づく吊枠の速度信
号にそれぞれ定数を掛ける定数設定器と、該各定数設定
器の出力信号を演算して上記制振機のアクチュエータに
駆動指令を送るようにした演算器とからなる制御装置を
備えた構成としてあるので、吊枠のフィードバック信号
にジブ先端のフィードフォワード制御信号を付加するこ
とができ、これにより吊枠の揺れを素早く抑えることが
できる。したがって、沖合洋上石油備蓄基地でのケーソ
ン吊り上げ移動作業にクレーン船を用いた場合、波浪中
でもケーソンのワイヤ玉掛け作業やケーソンの吊り上げ
移動作業を容易に行うことができ、クレーン船の待機時
間を不要にできてクレーン船の稼動率を向上させること
ができ、これにより、用船日数を短くすることができ
て、全体の工事コストを大幅に低減することができる。 (2) 第1加速度計の検出信号に基づくジブの先端変位信
号と第2加速度計の検出信号に基づく吊枠の変位信号と
から位相差を求めて該位相差に基づく定数可変指令を各
定数設定器へ与える位相検出器を設けた構成とすること
により、位相検出器にてジブの先端変位と吊枠の変位と
の位相差に基づく最適定数を各定数設定器に与えること
ができるので、高速応答で吊枠の揺れを精度よく減衰さ
せることができる。 (3) 第1加速度計に代えて第1速度計を用い、且つ第2
加速度計に代えて第2速度計を用いるようにしても、上
記(1)(2)項と同様な効果を発揮することができる。 (4) ジブの先端変位信号に基づく補正用定数設定器と、
吊枠の変位信号に基づく補正用定数設定器と、錘りの速
度信号に基づく補正用定数設定器と、錘りの変位信号に
基づく補正用定数設定器とを備え、且つ該補正用定数設
定器に位相検出器からの定数可変指令を送るようにした
構成とすることにより、制振機の錘りの動きを正確に制
御することができ、吊枠の揺れを更に高精度に減衰させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーン船の吊枠揺れ止め装置の実施
の一形態を示すもので、(イ)は全体の側面図、(ロ)
は(イ)のA−A概略矢視図である。
【図2】制振機の構造を示すもので、(イ)は一部切断
正面図、(ロ)は平面図、(ハ)は切断側面図である。
【図3】制御装置のブロック図である。
【図4】制御原理を説明するためのもので、(イ)は吊
枠変位/ジブの先端変位とジブの先端揺れ周期との関係
を示す図、(ロ)は位相とジブの先端揺れ周期との関係
を示す図である。
【図5】ジブの先端変位と吊枠の変位と錘りの変位との
関係を示す図である。
【図6】ジブの先端と吊枠とが同相時の錘りとの関係を
示すもので、(イ)は変位について、又、(ロ)は速度
についてそれぞれ示す図である。
【図7】本発明の他の実施の形態を示すもので、(イ)
(ロ)(ハ)はいずれも吊枠上に異なる配置で制振機を
設置した状態を示す概略平面図である。
【図8】沖合洋上石油備蓄基地の一例を示す概略平面図
である。
【符号の説明】 9 台船 10 ジブ 12 吊枠 13 ホイストロープ 16 クレーン船 17 制振機 18 第1加速度計 19 第2加速度計 20 制御装置 24 錘り 30 モータ(アクチュエータ) 35 定数設定器 36 補正用定数設定器 39 定数設定器 41,46,48 補正用定数設定器 50 演算器 51 位相検出器 52 第1速度計 53 第2速度計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牟田口 勝生 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 谷田 宏次 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 岩崎 到 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 朝田 宏 東京都江東区豊洲二丁目1番1号 石川島 播磨重工業株式会社東京第一工場内 (72)発明者 山下 誠也 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 鍛治 壮吉 東京都千代田区内幸町二丁目2番3号 白 島石油備蓄株式会社内 (72)発明者 宮本 好英 東京都港区北青山二丁目5番8号 株式会 社間組内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台船上に起伏可能に取り付けたジブの先
    端からホイストロープを介して吊枠を吊り下げ支持する
    ようにしてあるクレーン船における上記吊枠上に、アク
    チュエータの駆動で錘りを水平方向へ往復移動させ得る
    ようにしてある制振機を設置し、且つ上記ジブの先端部
    に第1加速度計を取り付けると共に、上記吊枠に第2加
    速度計を取り付けて、該第1加速度計の検出信号に基づ
    くジブの先端変位信号と第2加速度計の検出信号に基づ
    く吊枠の速度信号にそれぞれ所定の定数を掛ける定数設
    定器と、該各定数設定器の出力信号を演算して上記制振
    機のアクチュエータに駆動指令を送るようにした演算器
    とからなる制御装置を備えた構成を有することを特徴と
    するクレーン船の吊枠揺れ止め装置。
  2. 【請求項2】 第1加速度計の検出信号に基づくジブの
    先端変位信号と第2加速度計の検出信号に基づく吊枠の
    変位信号とから位相差を求めて該位相差に基づく定数可
    変指令を各定数設定器へ与える位相検出器を設けた請求
    項1記載のクレーン船の吊枠揺れ止め装置。
  3. 【請求項3】 第1加速度計に代えて第1速度計を用
    い、且つ第2加速度計に代えて第2速度計を用いるよう
    にした請求項1又は2記載のクレーン船の吊枠揺れ止め
    装置。
  4. 【請求項4】 ジブの先端変位信号に基づく補正用定数
    設定器と、吊枠の変位信号に基づく補正用定数設定器
    と、錘りの速度信号に基づく補正用定数設定器と、錘り
    の変位信号に基づく補正用定数設定器とを備え、且つ該
    補正用定数設定器に位相検出器からの定数可変指令を送
    るようにした請求項2又は3記載のクレーン船の吊枠揺
    れ止め装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000086159A (ja) * 1998-09-09 2000-03-28 Hokkaido Development Bureau Construction Machinery Engineering Center 作業船の吊荷揺れ抑制装置
JP2015067375A (ja) * 2013-09-26 2015-04-13 株式会社 吉田組 玉掛け装置および該玉掛け装置を用いたクレーンシステム
CN115057357A (zh) * 2022-08-18 2022-09-16 中化学建设投资集团有限公司 架桥机安装预制梁板的水平检测系统

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