JPH112284A - 減揺装置 - Google Patents

減揺装置

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JPH112284A
JPH112284A JP15716897A JP15716897A JPH112284A JP H112284 A JPH112284 A JP H112284A JP 15716897 A JP15716897 A JP 15716897A JP 15716897 A JP15716897 A JP 15716897A JP H112284 A JPH112284 A JP H112284A
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JP
Japan
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weight
length
wire
vibration
hull
Prior art date
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Withdrawn
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JP15716897A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Minematsu
宏之 峯松
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全方向の揺れに対応し、かつ、航行中の海域
の有義波周期に対応して減揺を行い、構造の簡略化とコ
ストの低減とを図る。 【解決手段】 構造物に接続された線状体の先端に錘り
が配され、該線状体の長さが、構造物の揺れの周期に対
応して減揺するために調節され、かつ、錘りの重量が、
構造物の揺れの振幅に対応して調節される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、減揺装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、構造物における揺動を減衰するた
めの装置として、例えば、特開平3−048036号公
報記載の「構造物制振装置」等が使用されている。
【0003】この例においては、構造物の上部に、上面
にレールを備えたレール台がシーソー状に上下方向へ揺
動するよう該レール台の中央部を回動自在に支持し、且
つ該レール台のレール上に、錘りを移動自在に載置し、
更に、上記レール台の端部に該レール台を上下方向へ揺
動させるためのアクチュエータを接続し、構造物の揺れ
を検知する揺れ検知センサを構造物の上部に設け、該揺
れ検知センサの信号を位相制御して上記アクチュエータ
へ駆動司令を送る制御装置を備え、前記アクチュエータ
を駆動してレール台をシーソーの如く上下に揺動させる
と、レール台のレール上の錘りが上下に揺動するレール
上を往復移動して、その加速する錘りの反力が構造物に
与えられ、構造物の揺れが揺れ検知センサによって検知
されたときに、その信号を位相制御装置により位相制御
してから上記アクチュエータに与えると、錘りの動きに
対する反力が構造物に対して最適な状態で与えられ構造
物の揺れが素早く抑えられるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
造であると、レール台の回動方向に対しては、構造物の
揺れを低減することが可能であるが、それ以外の方向に
対しては、その効果を呈するためには、複数台設置する
ことが必要であり、例えば、船舶等揺れの方向が変化す
る場合には、振れの方向の変化に対応して揺れを低減す
ることが求められていた。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、以下の目的を達成しようとするものである。 多方向への揺れに対する減揺に対応すること。 構造の簡略化を図ること。 コストの低減を図ること。 航行中の海域の有義波周期に対応して減揺を行うこ
と。
【0006】
【課題を解決するための手段】構造物に接続された振り
子型の減揺装置であって、構造物に接続された線状体の
先端に錘りが配され、該線状体の長さが、構造物の揺れ
の周期に対応して減揺するために調節され、かつ、錘り
の重量が、構造物の揺れの振幅に対応して調節される。
減揺装置が、構造物の揺れを測定する測定装置と、線状
体の長さを調節するウインチと、該ウインチの回転量を
検出して該検出結果を出力する回転量検出器と、これら
測定装置の測定結果と回転量検出器の検出結果とに基づ
いて構造物の減揺に必要な線状体の長さを計算する電算
機と、該計算結果に基づいて前記ウインチを制御するコ
ントローラとを具備するものとされる。また、構造物が
船舶等の船体とされ、測定装置により船体の位置する海
域の有義波周期を検出し、その検出結果により線状体の
長さが調節されて船体の揺れを低減する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る減揺装置の一
実施形態を、図面に基づいて説明する。図1において、
符号Sは構造物(船体)、1は減揺装置、2は線状体
(ワイヤ)、3は錘り、4は測定装置、5はウインチ、
6は回転量検出器、7は電算機、8はコントローラであ
る。
【0008】前記構造物Sは、例えば船舶に搭載されて
いる支持架橋であり、後述するように、振り子型の減揺
装置1が接続される。
【0009】前記減揺装置1には、図1に示すように、
構造物(船体)Sに線状体(ワイヤ)2により吊持され
ている錘り3と、船体Sの揺れを測定する測定装置4
と、ワイヤ2の長さを調節するウインチ5と、該ウイン
チ5の回転量を検出して該検出結果を出力する回転量検
出器6と、これら測定装置4の測定結果と回転量検出器
6の検出結果とに基づいて船体Sの減揺に必要なワイヤ
2の長さrを計算する電算機7と、該計算結果に基づい
て前記ウインチ5を制御するコントローラ8とを具備す
るものとされる。
【0010】前記ワイヤ2の長さrは、船体Sの揺れの
周期に対応して減揺するために調節され、錘り3の固有
周期を設定するものである。
【0011】前記錘り3は、ワイヤ2により船体Sから
吊持され、その重量が、構造物(船体)Sの揺れの振幅
に対応して調節され、例えば鉛等の重量物を取り外し可
能に取り付けられる技術が採用される。錘り3あるいは
ウインチ5には、重量を計測するためにロードセル3a
が付属している。
【0012】前記測定装置4は、例えば船体Sに搭載さ
れているジャイロが利用され、角速度や変位を検出し得
るものが適用されて、これらのデータが電算機7に伝送
される。
【0013】前記回転量検出器6は、例えばロータリー
エンコーダーとされ、回転量(回転角)を電算機7に出
力することにより、ワイヤ2の長さが算出される。
【0014】電算機7は、測定装置4の測定結果と回転
量検出器6の検出結果とに基づき、有義波周期に見合っ
た錘り3の揺動周期となるためのワイヤ2の長さを算出
し、該計算結果に基づきコントローラ8を経由してウイ
ンチ5を作動させるようにしている。
【0015】以下、このような構成の減揺装置1におい
て、船体Sの減揺を行う方法について図2を参照して説
明する。
【0016】まず、航海に先立って、これから航海する
海域(水域)の波浪を想定して、その有義波周期に合わ
せてワイヤ2の長さrを調整することにより、錘り3の
周期を仮設定しておく。
【0017】〔ステップS1〕船体Sの航海時には、測
定装置4から伝送されるデータに基づいて、有義波周期
の測定を逐次実施する。
【0018】〔ステップS2〕電算機7にあっては、測
定装置4から電送されるデータ有義波周期T1 により錘
り3の揺動の周期T0 を図3に示すように求め、減揺に
必要なワイヤ2の長さrを計算する。
【0019】〔ステップS3〕コントローラー8により
ウインチ5を駆動して、求められた長さrとなるように
ワイヤ2の長さを調節する。
【0020】〔ステップS4〕ワイヤ2の長さが適切に
調整されると、例えば錘り3がない状態の船体Sの揺れ
が、図3の実線R1 で示す状態であったとすると、錘り
3があるときの船体Sの揺れは、図3の破線R2 で示す
状態となり、周期T0 ,T1 が近いかまたはほぼ一致し
ている場合に、以下に述べるような減揺作用が生じる。
つまり、船体Sの揺れにしたがって、錘り3は慣性によ
ってその場にとどまろうとするが、錘り3はワイヤ2に
よって吊持されているため、動力学的なバランスによ
り、錘り3は、船体Sに対して振り子運動を開始する。
その結果、錘り3の振り子運動の慣性反力と錘り3の重
心移動による重力が船体Sに作用され、船体Sの減揺が
行われる。その結果、図3に実線R1 で示す錘り3の状
態の船体Sの揺動(横揺れ角)が、破線R2 で示すよう
に低減されることになる。
【0021】このとき、図3に破線R2 で示すように船
体Sの揺動(横揺れ角)は、周期T 0 において極小とな
るように低減される。
【0022】〔実施例〕上記した減揺装置1の実施例に
ついて以下説明する。ただし、 T : 船体Sの揺動の周期=振り子の周期(秒) r : 振り子(ワイヤ2)の長さ(m) g : 重力加速度(m/sec2 ) π : 円周率 である。ここで、振り子の長さrと周期Tの関係から、
次の式が成り立つ。 T = 2π(r/g)1/2 (式1) ∴ r = g(T/2π)2 (式2) したがって、船体Sの揺動の周期Tが以下の値であると
き、必要な振り子の長さrは次のようになる。 T=1.0秒 r=0.25m T=2.0秒 r=1.0m T=3.0秒 r=2.25m T=4.0秒 r=4m T=5.0秒 r=6.25m T=6.0秒 r=9.25m T=7.0秒 r=12.25m T=8.0秒 r=16m T=9.0秒 r=20.25m T=10.0秒 r=25m その結果、図4に示すような関係を持つようにワイヤ2
の長さr(m)を設定することにより減揺することがで
きる。
【0023】また、船体Sの重量が8750トン、船体
Sの揺動の角度が3゜のとき、揺動周期T=5秒,ワイ
ヤ2の長さr=6.25m、錘りの重さをMとすると、
エネルギー保存則により、(式3)が成立する。 (Mrsin2θ)/2 = (8750sin23゜)/2 (式3) ここで、θ=90゜とすると、 M×6.25×sin290゜=8750×sin23゜ (式4) したがって、1万トンクラスの船舶において、錘り3の
重さを、M=1.6トンに設定することにより減揺が行
われる。
【0024】〔他の実施形態〕本発明にあっては、次の
技術を採用することができる。 a)停泊中等において、積み荷の積載状況等による船体
Sの横揺れの固有周期が変化するような場合にあって
も、ワイヤ2の長さrを調節することにより、船体Sの
揺動を低減するよう錘り3の固有周期を設定すること。
【0025】b)船体Sの振幅が増大した場合に、錘り
3の重量を増加することにより、錘り3の振幅を減少
し、船体Sの減揺を行うこと。
【0026】
【発明の効果】本発明の減揺装置によれば、以下の効果
を奏する。 (1)錘りの振り子運動を利用して揺れのエネルギーを
減衰するものであるため、方向による特性が生じること
がなく、全方向の揺れに対して均一な減揺をすることが
できる。 (2)振り子とその長さを調節する手段とにより構成し
たので、構造の簡略化を図ることができる。 (3)上記により、コストの低減を図ることができる。 (4)周辺海域における有義波周期を検出して、これに
基づき線状体の長さを調整することにより、航行中の海
域の波周期に対応して速やかに減揺を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る減揺装置の一実施形態を示す結
線図である。
【図2】 図1の減揺装置による減揺状態を示すフロー
チャートである。
【図3】 船体の横揺れ角と波周期との関係曲線図であ
る。
【図4】 振り子の長さと波周期との関係曲線図であ
る。
【符号の説明】
S…構造物(船体) 1…減揺装置 2…線状体(ワイヤ) 3…錘り 3a…ロードセル 4…測定装置 5…ウインチ 6…回転量検出器 7…電算機 8…コントローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物(S)に接続された振り子型の減
    揺装置(1)であって、構造物に接続された線状体
    (2)の先端に錘り(3)が配され、該線状体の長さ
    が、構造物の揺れの周期に対応して調節されることを特
    徴とする減揺装置。
  2. 【請求項2】 錘り(3)の重量が、構造物(S)の揺
    れの振幅に対応して調節されることを特徴とする請求項
    1記載の減揺装置。
  3. 【請求項3】 構造物(S)の揺れを測定する測定装置
    (4)と、線状体(2)の長さを調節するウインチ
    (5)と、該ウインチの回転量を検出して該検出結果を
    出力する回転量検出器(6)と、これら測定装置の測定
    結果と回転量検出器の検出結果とに基づいて構造物の減
    揺に必要な線状体の長さを計算する電算機(7)と、該
    計算結果に基づいて前記ウインチを制御するコントロー
    ラ(8)とを具備することを特徴とする請求項1または
    2記載の減揺装置。
  4. 【請求項4】 構造物(S)が船舶等の船体とされ、測
    定装置(4)により海域の有義波周期を検出し、その検
    出結果により線状体(2)の長さが調節されることを特
    徴とする請求項1から3のいずれか記載の減揺装置。
JP15716897A 1997-06-13 1997-06-13 減揺装置 Withdrawn JPH112284A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014132843A (ja) * 2013-01-08 2014-07-24 Kagawa Univ 浮体動揺抑制装置および生簀
US10782620B2 (en) 2015-11-23 2020-09-22 Asml Netherlands B.V. Vibration isolation device, lithographic apparatus and method to tune a vibration isolation device

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014132843A (ja) * 2013-01-08 2014-07-24 Kagawa Univ 浮体動揺抑制装置および生簀
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Effective date: 20040907