JPH09257096A - 減揺装置 - Google Patents

減揺装置

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JPH09257096A
JPH09257096A JP6810996A JP6810996A JPH09257096A JP H09257096 A JPH09257096 A JP H09257096A JP 6810996 A JP6810996 A JP 6810996A JP 6810996 A JP6810996 A JP 6810996A JP H09257096 A JPH09257096 A JP H09257096A
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Toru Maeda
前田  徹
Takeshi Hojo
武 北條
Michio Fukano
道雄 深野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減揺対象物の固有動揺周期が変化しても最適
な減揺効果を得ることができる減揺装置を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 減揺装置は、減揺対象物の動揺軸線に直
交するように配置された軌道部材と軌道部材に沿って往
復運動可能な可動質量と可動質量の復元力を発生するた
めの復元力発生装置とこの復元力を調節するための復元
力調節装置とを有し、復元力調節装置は可動質量の復元
力を調節することによって可動質量の固有動揺周期を調
節することができる。この復元力発生装置は可動質量を
引っ張るためのばねを含む。復元力調節装置はばねの偏
位量を調節することができるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は海上又は水上に浮遊
した海洋構造物、例えば停船中の船舶、パージ等の動揺
を軽減するための減揺装置に関し、特に、軌道上を往復
運動する可動質量によって構造物の動揺を軽減するよう
に構成された減揺装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海上に浮遊した海洋構造物の減揺
装置として、アクチュエータを用いた能動型の装置と動
吸振器原理を用いた受動型の装置がある。能動型の装置
は海洋構造物の動揺をセンサによって検出し、アクチュ
エータによって可動質量を振動するように構成されてい
る。可動質量の振動は、海洋構造物の動揺を軽減するよ
うに位相制御される。
【0003】動吸振器原理を用いた受動型の装置は可動
質量を駆動させるためのアクチュエータを用いないから
構造がより簡単である利点を有する。
【0004】図6を参照して従来の動吸振器原理を用い
た減揺装置の例を説明する。この例は本願出願人と同一
の出願人によって平成8年1月31日に出願された特願
平8−15428号に開示されたものである。詳細は同
出願を参照されたい。
【0005】この減揺装置は円弧状に湾曲した軌道部材
511とこの軌道部材511に沿って自由に移動可能な
可動質量512と両側の支持部材513A、513Bと
を有する。軌道部材511の両端には水平軸511A、
511Bが取り付けられ、この水平軸511A、511
Bは支持部材513A、513Bの軸受け(図示なし)
に回転可能に支持されている。
【0006】支持部材513A、513Bは海洋構造物
の所定の基台551に垂直に装着される。従って水平軸
511A、511Bは基台551に平行である。図示の
ように基台551に平行な面上に水平軸511A、51
1Bに沿ってx軸、それに垂直にy軸、基台551に垂
直にz軸をとる。
【0007】この減揺装置は海洋構造物のy軸に平行な
回転軸周りの動揺を軽減するように構成されている。海
洋構造物がy軸に平行な回転軸周りに動揺すると、可動
質量512は軌道部材511に沿って往復運動する。可
動質量512は軌道部材511に沿って円弧状の経路を
往復運動する。重力の分力が往復運動の復元力となる。
可動質量512の振動の中心は、円弧状経路の中心位置
であり、最下端部である。
【0008】こうして、可動質量512の往復運動によ
って海洋構造物の動揺は減少する。減揺装置が効果的に
機能するためには、可動質量512の往復運動は、海洋
構造物の動揺周期と同一の動揺周期を有し且つ海洋構造
物の位相より所定の角度又は変位だけ偏位した位相を有
することが必要である。
【0009】一般に海洋構造物の動揺周期は海洋構造物
の固有動揺周期に支配される。海洋構造物の固有動揺周
期は海洋構造物の構造、質量、重心位置等に依存し海洋
構造物毎に異なる。また、積み荷等が変化すると質量、
重心位置等が変化し、固有動揺周期は変化する。
【0010】一方、可動質量512の動揺周期は可動質
量512の固有動揺周期に支配される。可動質量512
の固有動揺周期は、可動質量512の質量、運動経路等
に依存する。所望の減揺効果を得るためには、減揺装置
の可動質量512の固有動揺周期を海洋構造物の固有動
揺周期に一致させることが必要である。
【0011】海洋構造物の積み荷等が変化してその固有
動揺周期が変化しても、所望の減揺効果を得るために
は、減揺装置の可動質量512の固有動揺周期を調節す
ることができることが必要である。
【0012】図6に示す減揺装置では、減揺装置の可動
質量512の固有動揺周期を調節することができるよう
に構成されている。この例によると、軌道部材511は
水平軸511A、511B周りに回転させることができ
る。それによって可動質量512はxz面に対して傾斜
した面上を、軌道部材511に沿って移動する。
【0013】可動質量512には、海洋構造物の動揺に
起因した外力と重力が作用する。可動質量512の運動
に寄与するのは、これらの力のうち、可動質量512の
運動方向の成分、即ち、軌道部材511の中心軸線の接
線方向の成分である。
【0014】可動質量512の往復運動の復元力は重力
に基づいている。例えば、軌道部材511の中心軸線の
接線が垂直線となす角をαとすると、復元力はmgco
sαである。
【0015】軌道部材511が水平軸511A、511
B周りに回転すると、cosαが減少して復元力は減少
する。それによって可動質量512の固有動揺周期は大
きくなる。
【0016】従って、積み荷等の変化によって海洋構造
物の固有動揺周期が増加した場合には、軌道部材511
を水平軸511A、511B周りに回転させることによ
って、可動質量512の固有動揺周期を大きくし、それ
によって所望の減揺効果を達成することができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】図6に示した従来の減
揺装置は、軌道部材511を水平軸511A、511B
周りに回転させることによって、可動質量512の固有
動揺周期を大きくすることができるように構成されてい
る。例えば、軌道部材511を略90°回転させた状態
では、可動質量512は略水平面上の経路を運動するこ
ととなり、固有動揺周期は無限大に大きくなる。しかし
ながら、可動質量512の固有動揺周期の最小値は、軌
道部材511が垂直面に沿って配置された状態のときで
あり、固有動揺周期をそれ以上小さくすることはできな
い欠点があった。
【0018】また、従来の減揺装置では、円弧状に湾曲
した軌道部材511を使用する。湾曲した軌道部材51
1を高い精度で製造するのは困難であり大量生産ができ
なかった。軌道部材511を正確な円弧状に湾曲加工す
るためには加工費用が増加する。
【0019】また従来の減揺装置では、円弧状に湾曲し
た軌道部材511を使用するため、減揺装置の占有体
積、特に軌道部材511及び可動質量512を収容する
部分が大きくなる欠点があった。特に小型の船舶等に搭
載する場合には、設置が困難な場合があった。
【0020】本発明は斯かる点に鑑み、可動質量512
の固有動揺周期を調節できるように構成された減揺装置
において、固有動揺周期を増加させるばかりでなく減少
させることができることを目的とする。
【0021】本発明は斯かる点に鑑み、加工が容易な且
つ製造費用が低い減揺装置を提供することを目的とす
る。
【0022】本発明は斯かる点に鑑み、占有体積が小さ
く小型の船舶にも搭載することができる減揺装置を提供
することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の減揺装置による
と、減揺対象物の動揺軸線に直交して配置される軌道部
材と該軌道部材に沿って往復運動可能な可動質量と該可
動質量の復元力を発生するための復元力発生装置と上記
復元力を調節するための復元力調節装置とを有し、上記
可動質量の復元力を調節することによって上記可動質量
の固有動揺周期を調節することができるように構成され
ている。
【0024】本発明によると、減揺装置において、上記
軌道部材は直線状の形状であり上記可動質量の運動経路
は直線であることを特徴とする。
【0025】本発明によると、減揺装置において、上記
復元力発生装置は上記可動質量を引っ張るためのばねを
含むことを特徴とする。
【0026】本発明によると、減揺装置において、上記
復元力発生装置は一端が上記可動質量に接続された引っ
張りワイヤと該引っ張りワイヤを案内するローラ部材と
上記引っ張りワイヤの他端に接続されたばねとを有し、
上記ローラ部材は上記可動質量が上記軌道部材上の基準
位置にあるとき上記引っ張りワイヤに作用する引っ張り
力が上記可動質量の運動方向に直交するように配置され
ていることを特徴とする。
【0027】本発明によると、減揺装置において、上記
復元力調節装置は上記可動質量が上記基準位置にあると
きの上記ばねの偏位量を調節することができるように構
成されていることを特徴とする。
【0028】本発明によると、減揺装置において、上記
復元力調節装置は、上記ばねの両端のうち上記可動質量
と反対側の端部に接続された巻き取りワイヤと該巻き取
りワイヤを巻き取るための巻き取りローラと該巻き取り
ローラに装着された歯車と該歯車に係合しているウォー
ム歯車とを有することを特徴とする。
【0029】本発明によると、減揺装置において、上記
ウォーム歯車はステップモータによって自動的に又は手
動ハンドルによって手動的に駆動されることができるよ
うに構成されていることを特徴とする。
【0030】本発明によると、減揺装置において、更に
上記減揺対象物の動揺を検出するための動揺検出器と該
動揺検出器からの信号を入力して命令信号を生成する制
御演算部とを有し、該制御演算部は今回の上記減揺対象
物の動揺角が前回の動揺角より小さいか又は等しいとき
には、前回の命令信号と同一極性の命令信号を生成し、
今回の上記減揺対象物の動揺角が前回の動揺角より大き
いときには、前回の命令信号と反対の極性の命令信号を
生成するように構成されていることを特徴とする。
【0031】本発明によると、減揺装置において、上記
減揺対象物の動揺角は1演算周期における上記動揺検出
器から供給された動揺角信号から求めた平均動揺角であ
ることを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】図1を参照して本発明による減揺
装置の例について説明する。本例の減揺装置は軌道部材
11とこの軌道部材11に沿って自由に移動可能な可動
質量12とこの軌道部材11を両側にて支持する支持部
材13A、13Bと可動質量12に装着されたワイヤ1
5とこのワイヤ15を案内する1対のローラ17A、1
7Bとを有する。可動質量12の下端には小さなローラ
12Aが装着され、ワイヤ15の一端15Aはこのロー
ラ12Aに装着されている。
【0033】図1に示す例では軌道部材11は直線状に
形成されており、可動質量12の運動経路は直線であ
る。しかしながら、軌道部材11は、図6に示した従来
例のように円弧状に湾曲した形状であってもよく、可動
質量12の運動経路は円弧、方物線等であってもよい。
【0034】本例の減揺装置はワイヤ15を所定の張力
にて引っ張るための張力発生装置20とワイヤ15の張
力を調節するための張力調節装置30とを有する。本例
によると、張力発生装置20によって可動質量21の往
復運動の復元力が生成される。また張力調節装置30に
よって可動質量21の往復運動の復元力が調節される。
従って張力発生装置20は復元力発生装置であり、張力
調節装置30は復元力調節装置である。
【0035】張力発生装置20は例えば、引っ張りばね
を使用するものであってよい。引っ張りばねはコイルば
ねであってよい。本例の張力発生装置20は、ワイヤ1
5の他端15Bに接続された引っ張りばね21と引っ張
りばね21の一端21Aに装着されたリミットスイッチ
装置23とを有する。リミットスイッチ装置23は引っ
張りばね21の伸びが所定の大きさより大きくなると信
号を生成するように構成されている。
【0036】リミットスイッチ装置23は例えば、引っ
張りばね21の一端21Aに装着された第1の接点23
Aと基台51に装着された第2の接点23Bとを有し、
引っ張りばね21の伸びが所定の大きさを越えると2つ
の接点の開閉状態が変化し、信号を生成するように構成
されてよい。
【0037】張力調節装置30は例えば、張力発生装置
20の引っ張りばねを変位させるように構成さてよい。
本例の張力調節装置30は、引っ張りばね21の他端2
1Bに接続されたワイヤ31を巻き取るための巻き取り
ローラ33とこのローラ33に装着された歯車35とこ
の歯車35と係合するウォーム歯車37とウォーム歯車
37を回転させるためのステップモータ39とハンドル
付き回転軸41とを有する。
【0038】また張力調節装置30はワイヤ15の引っ
張力を指示する指示装置を有し、この指示装置は図示の
ように引っ張りばね21の一端21Bのワイヤ31に装
着された針45と目盛り47とを有する。尚、針45は
巻き取りローラ33又は歯車35に装着されてよく、目
盛り47はこの針45の動きを指示するように円周方向
に延在するように配置されてよい。
【0039】図示のように軌道部材11に沿ってx軸を
とり、それに垂直下方にy軸をとる。またxy軸に垂直
に(紙面に垂直に)z軸をとる。座標の原点Oを軌道部
材11の中央位置にとる。支持部材13A、13Bは海
洋構造物の所定の基台51に垂直に装着される。軌道部
材11は基台51に平行に配置される。
【0040】本例の減揺装置はz軸(紙面に垂直な軸
線)に平行な回転軸線周りの動揺を減少させるように構
成されている。ローラ17A、17Bは原点Oの下方に
配置されており、可動質量12が原点Oの位置にあると
き、ワイヤ15はY軸に沿って延在する。このときのワ
イヤ15の張力を初期張力F0 とする。海洋構造物が動
揺すると可動質量12は原点Oを中心に往復運動する。
例えば、可動質量12が第1の支持部材13Aの近くに
配置されたものとする。このときの可動質量12の変位
をx、ワイヤ15の張力をFとする。
【0041】ワイヤ15の弾性変形は十分小さいから無
視することができる。ワイヤ15の初期張力F0 及び張
力Fは、張力発生装置20の引っ張りばね21によって
生成される。一方、可動質量12の往復運動の復元力は
ワイヤ15の張力Fとワイヤ15の傾斜角θによって決
まる。
【0042】後に説明するが、ワイヤ15の張力Fは、
引っ張りばね21の伸びδと引っ張りばね21の初期張
力F0 によって決まる。従って、往復運動の復元力を調
節するためには、引っ張りばね21の初期張力F0 を調
節すればよい。
【0043】可動質量12の固有動揺周期Tは復元力の
関数だから、可動質量12の固有動揺周期Tを変化させ
るためには、引っ張りばね21の初期張力F0 を調節す
ればよい。
【0044】本例によると、引っ張りばね21の初期張
力F0 は張力調節装置30によって調節されることがで
きる。張力調節装置30は自動的に又は手動で作動する
ことができる。図示のように、ウォーム歯車37は、ス
テップモータ39又はハンドル付き回転軸41の一方が
接続されることができるように構成されている。
【0045】先ず可動質量12を原点Oの位置に配置
し、ステップモータ39又はハンドル付き回転軸41を
ウォーム歯車37に接続して作動する。それによって、
ウォーム歯車37は回転し、それに係合している歯車3
5も回転する。歯車35が回転するとそれに装着された
巻き取りローラ33が回転し、引っ張りばね21の他端
21Bに接続されたワイヤ31が巻き取られ又は緩めら
れる。引っ張りばね21は巻き取りローラ33方向に引
っ張られ又は緩められる。それによって引っ張りばね2
1は伸縮し、ワイヤ15に作用する初期張力F0 は増加
又は減少する。
【0046】以下に、引っ張りばね21の初期張力F0
とワイヤ15の張力F、可動質量12の復元力FX 及び
固有動揺周期Tの関係を解析する。ここでは、図1に示
すように軌道部材11が直線状であり、可動質量12の
運動経路が直線である場合について考える。
【0047】可動質量12が原点Oに配置されていると
き、ワイヤ15に作用する張力、即ち、初期張力をF0
とする。次に、図示の一点鎖線12’にて示すように、
可動質量12が原点Oから右側の支持部材13A方向に
移動した状態を考える。このときの可動質量12の座標
をxとし、ワイヤ15のy軸に対する傾斜角をθ、ワイ
ヤ15に作用する張力をFとする。
【0048】引っ張りばね21の伸びδは次のように表
される。但し、可動質量12に装着されたローラ12A
の中心からローラ17A、17Bの中心までのy軸方向
の距離をbとする。また、ローラ17A、17Bの半径
は十分小さいものとする。
【0049】
【数1】δ=√(b2 +x2 )−b
【0050】引っ張りばね21のばね定数をKとする
と、ワイヤ15に作用する張力Fは次のように表され
る。
【0051】
【数2】 F=F0 +Kδ =F0 +K〔√(b2 +x2 )−b〕
【0052】可動質量12に作用する復元力FX は、ワ
イヤ15の張力Fのx軸方向の成分であるから次のよう
に表される。
【0053】
【数3】 FX =Fsinθ=[F0 +K〔√(b2 +x2 )−b〕]・[x/√(b2 + x2 )] =Kx+(F0 −Kb)x/√(b2 +x2 ) =KEQ
【0054】ここでKEQは等価ばね定数と称され次の式
によって表される。
【0055】
【数4】KEQ=K+(F0 −Kb)/√(b2 +x2
【0056】ここで、変位xが距離bに比べて十分小さ
いと仮定すると、等価ばね定数KEQ及び復元力FX は次
のように表される。
【0057】
【数5】KEQ=F0 /b FX =KEQx=(F0 /b)x
【0058】この振動系の固有周期Tは次の式によって
表される。
【0059】
【数6】T=2π√(m/KEQ
【0060】ここでmは可動質量12の質量である。固
有動揺周期Tは、等価ばね定数KEQが増加すると減少
し、等価ばね定数KEQが減少すると増加する。数4の式
又は数5の式より明らかなように、等価ばね定数K
EQは、初期張力F0 が増加すると増加し、初期張力F0
が減少すると減少する。結局、固有動揺周期Tは、初期
張力F0 が増加すると減少し、初期張力F0 が減少する
と増加する。
【0061】数4の式及び数5の式により明らかなよう
に、等価ばね定数KEQは、初期張力F0 とKbの大小関
係によって変化し、次のような3つの場合に分けられ
る。
【0062】(1)F0 =Kbの場合 この場合をここでは、基準状態と称することとする。こ
のとき、等価ばね定数KEQ、復元力FX 及び固有周期T
は次のようになる。
【0063】
【数7】KEQ=K FX =Kx T=2π√(m/K)
【0064】等価ばね定数KEQは引っ張りばね21のば
ね定数Kに等しく、復元力FX 及び固有周期Tはばね定
数Kと変位xのみによって決まる。
【0065】(2)F0 >Kbの場合 これは、初期張力F0 を基準状態の場合より増加させた
場合に相当する。このとき、等価ばね定数KEQ、復元力
X 及び固有周期TEQは次のようになる。
【0066】
【数8】KEQ>K FX >Kx T<2π√(m/K)
【0067】基準状態と比較して、等価ばね定数KEQ
び復元力FX は増加し、固有周期Tは減少する。
【0068】(3)F0 <Kbの場合 これは、初期張力F0 を基準状態の場合より減少させた
場合に相当する。このとき、等価ばね定数KEQ、復元力
X 及び固有周期Tは次のようになる。
【0069】
【数9】KEQ<K FX <Kx T>2π√(m/K)
【0070】基準状態と比較して、等価ばね定数KEQ
び復元力FX は減少し、固有周期Tは増加する。
【0071】以上の解析より明らかなように、本例の減
揺装置によると、初期張力F0 を調節することによって
等価ばね定数KEQが変化し、復元力FX 及び固有周期T
が変化する。初期張力F0 を増加させれば、可動質量1
2の復元力FX は増加し固有周期Tは減少する。また初
期張力F0 を減少させれば、可動質量12の復元力F X
は減少し固有周期Tは増加する。従って、搭載している
積み荷又は人間の数が変化して海洋構造物の固有動揺周
期が変化した場合には、初期張力F0 を調節することに
よって、可動質量12の固有動揺周期Tを変化させ、そ
れによって最適な減揺効果を得ることができる。
【0072】図2を参照して説明する。図2は本発明に
よる減揺装置10を実際の船舶50に搭載した状態を示
す。本例の減揺装置10は直線状の軌道部材11とこの
軌道部材11に沿って自由に移動可能な可動質量12と
この軌道部材11を両側にて支持する支持壁14A、1
4Bと可動質量12に装着されたワイヤ15とこのワイ
ヤ15を案内する1対のローラ17A、17Bと一方の
支持壁14Aに装着されたローラ18とを有する。
【0073】本例の減揺装置10は図1に示した減揺装
置と比較して、支持壁14Aに装着されたローラ18に
よってワイヤ15が案内されている点が異なり、それ以
外は同様な構成であってよい。従って、図2では可動質
量12の下端に装着された小さなローラ12Aや張力発
生装置20及び張力調節装置30は省略されている。
【0074】図2の破線50’は静止状態にある船体の
断面を示し、実線50は動揺して傾斜角φだけ傾斜した
船体の断面を示す。いずれも、船舶の首尾線方向と直交
する面にて切断した船舶の断面である。静止状態にある
船舶の重心をGS 、重心GSを通る垂直線をOGS とす
る。傾斜角φだけ傾斜した状態にある船舶50の重心G
S を通る垂直線をO’GS とする。
【0075】減揺装置10は、船舶50のロール運動、
即ち、船舶の首尾線に平行な回転軸線周りの動揺を減揺
させるように、配置される。従って、減揺装置10は、
軌道部材11が船舶50の幅方向に延在するように、船
舶50上の適当な位置に配置される。図示の例では、船
舶50の甲板52上に配置されているが船倉に配置され
てもよい。
【0076】減揺装置10を搭載した船舶50を2自由
度振動系として、運動方程式を導出し、その周波数特性
を求める。船体50及び減揺装置10の運動方程式はそ
れぞれ次のようになる。
【0077】
【数10】IS ・d2 φ/dt2 =−CS ・dφ/dt
−KS φ−mgxcosφ+P m・d2 x/dt2 =−CG ・dx/dt−KEQx−m
gsinφ
【0078】ここで、 φ:船体の横揺れ角(ロール角) IS :船体の慣性モーメント CS :船体の横揺れ(ロール運動)に対する減衰定数 KS :船体の復元トルク定数 P:強制力 x:可動質量12の変位 m:可動質量12の質量 CG :減揺装置10の減衰定数 KEQ:減揺装置10の等価ばね定数
【0079】船体の横揺れ角φが微小であると仮定する
と、船体50及び減揺装置10の運動方程式はそれぞれ
次のように表される。
【0080】
【数11】IS ・d2 φ/dt2 =−CS ・dφ/dt
−KS φ−mgx+P m・d2 x/dt2 =−CG ・dx/dt−KEQx−m
gφ
【0081】ここで、初期条件としてt=0でdφ/d
t=φ=0且つdx/dt=x=0と仮定し、この2つ
の式をラプラス変換すると次のように表される。
【0082】
【数12】IS φs2 +CS φs+KS φ+mgx=P mxs2 +CG xs+KEQx+mgφ=0
【0083】ここにsはラプラス演算子である。ラプラ
ス演算子sをs=jω(jは虚数単位)と置いて周波数
領域の表現に直し、変数φ、xについて整頓すると次の
ようになる。
【0084】
【数13】 (−IS ω2 +jCS ω+KS )φ+mgx=P (−mω2 +jCG ω+KEQ)x+mgφ=0
【0085】ここで、次のように置く。
【0086】
【数14】A=−mω2 +KEQ B=CG ω C=mIS ω4 −KEQS ω2 −CS G ω2 −KS
ω2+KS EQ−m2 2 D=KEQS ω−mCS ω3 +KS G ω−IS G ω
3 E=mg
【0087】変数φ、xは次のように表される。
【0088】
【数15】φ=〔(A+jB)/(C+jD)〕P x=〔E/(C+jD)〕P
【0089】変数φ、xのゲイン特性は次のように表さ
れる。
【0090】
【数16】 |φ|=√〔(A2 +B2 )/(C2 +D2 〕P |x|=√〔E2 /(C2 +D2 )〕P
【0091】変数φ、xの位相特性は次のように表され
る。
【0092】
【数17】∠φ(jω)=tan-1〔(BC−AD)/
(AC+BD)〕 ∠x(jω)=tan-1(−D/C)
【0093】図3を参照して説明する。図3Aは図2に
示す2自由度振動系のゲイン特性を示し、図3Bは位相
特性を示す。横軸は、船舶50の固有振動数Ωn に対す
る減揺装置10の可動質量12の固有振動数ωn の比ω
n /Ωn である。
【0094】図3Aについて説明する。曲線C1は本例
の減揺装置10を搭載した船体50の動揺角(横揺れ角
又はロール角)φ(deg)を表し、曲線C2は可動質
量12の最大変位(又は最大振幅)x(cm)を表し、
曲線C3は減揺装置10を搭載しない船体50の動揺角
(横揺れ角又はロール角)φ(deg)を表す。
【0095】減揺装置10の可動質量12の固有振動数
ωn が船舶50の固有振動数Ωn に略等しいとき、即
ち、比ωn /Ωn ≒1のとき、曲線C1と曲線C3を比
較すると明らかなように、減揺装置10を搭載した船体
50の動揺角φは減揺装置10を搭載しない船体50の
動揺角にくらべて顕著に減少している。従って、減揺装
置10の可動質量12の固有振動数ωn を船舶50の固
有振動数Ωn に略等しくすることによって、減揺装置1
0の効果を十分にを発揮することができる。
【0096】またこのとき、曲線C2に示されるよう
に、可動質量12の最大変位(又は最大振幅)x(c
m)は極小値をとる。
【0097】図3Bについて説明する。曲線C4は、船
舶50に作用する外力揺動(例えば波)に対する、本例
の減揺装置10を搭載した船体50の動揺角(横揺れ角
又はロール角)φの位相差Δφ(deg)を表し、曲線
C5は、船舶50に作用する外力揺動に対する、可動質
量12の運動の位相差Δx(deg)を表す。
【0098】減揺装置10の可動質量12の固有振動数
ωn が船舶50の固有振動数Ωn に略等しいとき、即
ち、比ωn /Ωn ≒1のとき、曲線C4と曲線C5を比
較すると明らかなように、減揺装置10を搭載した船体
50の動揺角φは外力動揺に対して約90°位相が遅
れ、減揺装置10の可動質量12の運動の位相角は船体
50の動揺角φに対して約90°遅れる。結局、減揺装
置10の可動質量12の運動の位相角は外力動揺に対し
て約180°位相が遅れる。
【0099】次に図4及び図5を参照して、本発明によ
る減揺装置10の制御系について説明する。本例による
制御系は減揺装置10が最適な減揺効果を達成するよう
に、張力調節装置30(図1参照)に供給する命令信号
を生成するように構成されている。斯かる命令信号は海
洋構造物が実際に外力波を受けて動揺している状態にて
生成される。
【0100】本例の制御系は、船舶50の動揺角(横揺
れ角又はロール角)φを検出するための動揺検出器55
と制御装置60と張力調節装置30(図1参照)とリミ
ットスイッチ装置23(図1参照)とを有する。動揺検
出器55は船舶50の動揺角φを検出するための装置で
あればどのような形式のものであってもよく、例えば加
速度計又はジャイロ装置であってよい。
【0101】リミットスイッチ装置23は、リミットス
イッチ23−1と出力インタフェース23−2とを有
し、引っ張りばね21の伸びδが所定の制限値δLIM
越えたときに信号を生成する。リミットスイッチ23−
1からの信号は出力インタフェース23−1によって電
気信号に変換され、制御装置60に供給される。
【0102】制御装置60は、動揺検出器55より供給
された信号より動揺検出器55のノイズ成分や船体50
の振動成分等の不要成分を除去する高周波減衰フィルタ
部61と該高周波減衰フィルタ部61からの信号をディ
ジタル信号に変換して記憶する信号取り込み部62と信
号取り込み部62からの信号とリミットスイッチ装置2
3からの信号を処理して張力調整装置30に供給する命
令信号を生成する制御演算部63と制御演算部63から
の信号を一時的に記憶する出力インタフィース64とを
含む。
【0103】図5を参照して制御演算部63の動作を説
明する。図5は制御演算部63における演算フローの例
を示す。先ずステップ101にて演算が開始され、ステ
ップ102にて変数の初期化が行われる。これは、演算
周期τ、張力調整装置30に供給する命令信号の単位の
初期値、引っ張りばね21の伸びδの制限範囲δLIM
を設定する。張力調整装置30に供給する命令信号の単
位の初期値は、単位変位の初期値Δx0 又は単位角の初
期値ΔΨ0 である。
【0104】ステップ103〜105にて演算周期毎に
平均動揺角AN が求められる。平均動揺角AN は、各演
算周期における船体50の動揺角φの変動量を表すもの
であればよく、動揺角φのデータの標準偏差、分散、最
大値と最小値の差等が用いられてよい。ここでは、平均
動揺角AN は各演算周期毎に演算された標準偏差σN
3倍の値として定義される。
【0105】
【数18】AN =3σN =3√[Σ〔(φi 2
φm 2 )/(n−1)〕]
【0106】ここに、 AN :平均動揺角 σN :標準偏差 φi :動揺検出器55より出力される船体50の動揺角 φm :動揺角φi の平均値 n:演算周期τ内でのデータ数
【0107】また右辺のΣはi=1〜i=nまでの総和
を表す。ステップ103にて動揺検出器55より供給さ
れる船体50の動揺角φi が読み込まれる。ステップ1
04にて1演算周期が経過したか否かが判断される。1
演算周期が経過するまで、動揺検出器55より供給され
た船体50の動揺角φi が読み込まれ、1演算周期が経
過すると、ステップ105に進んで、平均動揺角AN
演算される。平均動揺角AN は数18の式によって演算
される。
【0108】ステップ106に進み、今回の平均動揺角
N と前回の平均動揺角AN-1 が比較される。今回の平
均動揺角AN が前回の平均動揺角AN-1 より大きい場合
にはステップ107に進み、前回と逆極性の命令量を生
成する。今回の平均動揺角A N が前回の平均動揺角A
N-1 より小さいか又は等しい場合にはステップ108に
進み、前回と同一極性の命令量を生成する。
【0109】命令量はステップ102にて設定された単
位変位Δx0 又は単位角ΔΨ0 を使用して生成される。
例えば単位変位Δx0 を使用する場合、命令量Δxは単
位変位Δx0 の整数倍によって表現される。
【0110】例えば前回の命令量がΔxN-1 であったと
する。ステップ107ではΔxN =−ΔxN-1 と置き換
えられ、ステップ108ではΔxN =ΔxN-1 と置き換
えられる。結局ステップ106、107及び108では
次の演算がなされる。
【0111】
【数19】AN >AN-1 :ΔxN =−ΔxN-1N ≦AN-1 :ΔxN =ΔxN-1
【0112】単位角ΔΨ0 を使用する場合も同様であ
る。ステップ109にて、命令量の積算値ΣΔxが設定
範囲内であるか否かが判定される。命令量の上限及び下
限をそれぞれxS 、xL とすると次の式が成り立つか否
かが判定される。
【0113】
【数20】xS <ΣΔxN <xL
【0114】この関係が成り立つ場合にはステップ11
0に進みむ。この関係が成り立たない場合にはステップ
102に戻る。即ち、積算値ΣΔxが設定範囲内になる
まで、張力調整装置30に供給すべき命令信号を生成し
ないで、ステップ102〜108までの演算を繰り返
す。
【0115】積算値ΣΔxが設定範囲内になるとステッ
プ110に進み、張力調整装置30に供給すべき命令信
号を生成する。斯かる命令信号は、例えば、ステップモ
ータ39(図1参照)に供給すべき駆動信号であってよ
い。
【0116】最後にステップ111ではリミットスイッ
チ装置23からの信号によってリミットスイッチ23−
1の開閉状態が監視される。上述のように、リミットス
イッチ装置23は引っ張りばね21の伸縮量δを監視
し、伸縮量δが所定の制限値を越えた場合には停止信号
を生成する。停止信号は、可動質量12を緊急停止させ
るための停止固定装置に供給される。停止固定装置は図
1に示されていないが、例えば可動質量12に係合可能
なブレーキ板とブレーキ板を作動させるためのレバー部
材を含むように構成されてよい。
【0117】リミットスイッチ装置23から停止信号が
供給されない間は、ステップ110にて生成された命令
信号はそのまま張力調整装置30に供給され、ステップ
112に進み、終了する。リミットスイッチ装置23か
ら停止信号が供給された時は、ステップ110にて生成
された命令信号は消去され、ステップ113に進み、張
力調整装置30の作動は停止される。この場合、ステッ
プ102に戻り、全ての演算が初めからやり直される。
【0118】以上本発明の実施の形態について詳細に説
明したが、本発明はこれらの例に限定されることなく特
許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更等
が可能であることは当業者にとって理解されよう。
【0119】
【発明の効果】本発明によると、減揺対象物の固有動揺
周期が変化しても、可動質量の往復運動の復元力を調節
することができるから、減揺対象物に対して最適な減揺
効果を達成することができる利点を有する。
【0120】本発明によると、減揺対象物の固有動揺周
期が変化しても、可動質量の往復運動の復元力を増加又
は減少させることができるから、減揺対象物に対して最
適な減揺効果を達成することができる利点を有する。
【0121】本発明によると、軌道部材を直線状に形成
することができるから、製造費用を低減させることがで
きる利点及び占有体積を減少させることができる利点を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による減揺装置の構成例を示す図であ
る。
【図2】本発明による減揺装置を船舶に搭載した例を示
す図である。
【図3】減揺装置と船舶を含む2自由度振動系の振動特
性及び位相特性を示す図である。
【図4】本発明による減揺装置の制御系の例を示す図で
ある。
【図5】本発明による減揺装置の制御系の制御演算部の
動作を示す流れ図である。
【図6】従来の減揺装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
10 減揺装置 11 軌道部材 12 可動質量 12A ローラ 13A、13B 支持部材 14A、14B 支持壁 15 ワイヤ 17A、17B、18 ローラ 20 張力発生装置 21 引っ張りばね 23 リミットスイッチ装置 30 張力調節装置 31 ワイヤ 33 巻き取りローラ 35 歯車 37 ウォーム歯車 39 ステップモータ 41 ハンドル付き回転軸 43 針 45 目盛り 50 船舶 51 基台 52 甲板 55 動揺検出器 60 制御装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減揺対象物の動揺軸線に直交して配置さ
    れる軌道部材と該軌道部材に沿って往復運動可能な可動
    質量と該可動質量の復元力を発生するための復元力発生
    装置と上記復元力を調節するための復元力調節装置とを
    有し、上記可動質量の復元力を調節することによって上
    記可動質量の固有動揺周期を調節することができるよう
    に構成された減揺装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の減揺装置において、上記
    軌道部材は直線状の形状であり上記可動質量の運動経路
    は直線であることを特徴とする減揺装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の減揺装置におい
    て、上記復元力発生装置は上記可動質量を引っ張るため
    のばねを含むことを特徴とする減揺装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の減揺装置にお
    いて、上記復元力発生装置は一端が上記可動質量に接続
    された引っ張りワイヤと該引っ張りワイヤを案内するロ
    ーラ部材と上記引っ張りワイヤの他端に接続されたばね
    とを有し、上記ローラ部材は上記可動質量が上記軌道部
    材上の基準位置にあるとき上記引っ張りワイヤに作用す
    る引っ張り力が上記可動質量の運動方向に直交するよう
    に配置されていることを特徴とする減揺装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の減揺装置において、上記
    復元力調節装置は上記可動質量が上記基準位置にあると
    きの上記ばねの偏位量を調節することができるように構
    成されていることを特徴とする減揺装置。
  6. 【請求項6】 請求項3、4又は5記載の減揺装置にお
    いて、上記復元力調節装置は、上記ばねの両端のうち上
    記可動質量と反対側の端部に接続された巻き取りワイヤ
    と該巻き取りワイヤを巻き取るための巻き取りローラと
    該巻き取りローラに装着された歯車と該歯車に係合して
    いるウォーム歯車とを有することを特徴とする減揺装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の減揺装置において、上記
    ウォーム歯車はステップモータによって自動的に又は手
    動ハンドルによって手動的に駆動されることができるよ
    うに構成されていることを特徴とする減揺装置。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6又は7記
    載の減揺装置において、更に上記減揺対象物の動揺を検
    出するための動揺検出器と該動揺検出器からの信号を入
    力して命令信号を生成する制御演算部とを有し、該制御
    演算部は今回の上記減揺対象物の動揺角が前回の動揺角
    より小さいか又は等しいときには、前回の命令信号と同
    一極性の命令信号を生成し、今回の上記減揺対象物の動
    揺角が前回の動揺角より大きいときには、前回の命令信
    号と反対の極性の命令信号を生成するように構成されて
    いることを特徴とする減揺装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の減揺装置において、上記
    減揺対象物の動揺角は1演算周期における上記動揺検出
    器から供給された動揺角信号から求めた平均動揺角であ
    ることを特徴とする減揺装置。
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