JPH09154495A - 揚げ菓子類 - Google Patents

揚げ菓子類

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Publication number
JPH09154495A
JPH09154495A JP7323293A JP32329395A JPH09154495A JP H09154495 A JPH09154495 A JP H09154495A JP 7323293 A JP7323293 A JP 7323293A JP 32329395 A JP32329395 A JP 32329395A JP H09154495 A JPH09154495 A JP H09154495A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
fatty acid
sucrose fatty
weight
monoglyceride
Prior art date
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Pending
Application number
JP7323293A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Koike
真 小池
Keiko Arimura
敬子 有村
Hideki Yokomichi
秀季 横道
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来とは異なる優れた食感や外観を有する泡
立ち衣により被覆された揚げ菓子類を提供する。 【解決手段】 ショ糖脂肪酸エステル、ジアセチル酒石
酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリドのいずれか
1種以上を含有して成る油脂組成物によって、泡立ち衣
により被覆された揚げ菓子類を油ちょうする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣を泡立てて油で
揚げたことを特徴とする菓子類であって、特に食感の優
れた揚げ菓子に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
フリッター、ベニエ、高麗(ガオリー)、フレンチクル
ーラーなど、衣を泡立てた後に油ちょうを行う菓子類と
しては、油っぽくなく衣が軽く口溶けの良いものがおい
しいとされる。また衣の表面はカリッとして、内層は膨
らんだものがよい。このため、衣の生地中の小麦粉/澱
粉の原料種や、組成比を変化させたり、その生地に乳化
剤を添加することにより、小麦粉や澱粉の物性を改良
し、食感や保存性を改良する方法が行われてきたが(特
開昭63−173539号)、その食感の改善効果は十分とは言
えなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は、乳化剤を生
地に添加するのでなく、油に添加して揚げることによ
り、従来とは異なる食感や外観を提供する方法を検討
し、油ちょう用油脂に特定の乳化剤を添加することによ
り食感および外観を改良できることを見出し、本発明を
完成するに至った。即ち本発明は、ショ糖脂肪酸エステ
ル、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、コハク酸モノグ
リセリドのいずれか1種以上を含有して成る油脂組成物
によって、油ちょうされたことを特徴とする泡立ち衣に
より被覆された揚げ菓子類である。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明において、その効果が発揮される食品とし
ては、先に水と衣成分(小麦粉や澱粉と蛋白成分を主成
分として含むもの)を泡立てて用いるものであって、具
体的には、フリッター、ベニエ、高麗(ガオリー)、フ
レンチクルーラーなど揚げ工程を経る泡立て菓子であ
る。効果としては、その組織の構造や比容積を変化さ
せ、食感・外観・風味を改善することにある。
【0005】本発明では、乳化剤としてショ糖脂肪酸エ
ステル、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、コハク酸モ
ノグリセリドのいずれか1種以上を油脂組成物に含有せ
しめることにより、表面の構造や色付きを改善し、膨化
時の体積や、従来より食感が軽く、色付きを改善するこ
と、特に、煎餅などに望まれるひび割れや、クリスピー
感を向上できる。また、いままで、比容積を向上させる
為に、油の使用できる限界に近い温度(240 ℃付近)で
揚げ工程を行っていたものを、油温を5〜10℃低下させ
ても従来と同等の比容積・外観・食感を保つことがで
き、油の熱劣化を抑え、揚げ菓子の風味劣化を抑制でき
るなどのメリットもあることがわかった。この作用は、
揚げ工程において、油中に乳化剤を分散させることで、
油と素材の生地との界面に素早く乳化剤が配向し、その
界面張力を低下、表面積を広げ、熱伝導を向上させると
ともに、水分蒸散を促進させ表面の組織の改良や、ひい
ては、生地全体の比容積を増加させるためと考えられ
る。これに対し、生地中に乳化剤を配合しても、生地粘
度が高く油ちょう時に同様の効果を発現させるために
は、添加量が過多となり異味を生じてしまう。
【0006】本発明に用いる乳化剤は、油に溶解するも
のであって、かつ、できる限りHLBの高い乳化剤が好
ましい。より具体的には、ショ糖脂肪酸エステルとして
は、ショ糖脂肪酸ジエステルまたはショ糖脂肪酸トリエ
ステルが好ましく、これらのショ糖脂肪酸エステルを含
むものであれば使用できる。その脂肪酸の組成として
は、C2〜C22 の脂肪酸のいずれでも使用できる。また長
鎖飽和脂肪酸の含量が40重量%以下で、不飽和脂肪酸と
中鎖、短鎖の脂肪酸で構成されれば、使用時の温度が、
少なくとも80℃以上であり、添加量が多くとも10重量%
以下であることから溶解性の問題はない。更に、油の室
温での保存時に乳化剤成分が、析出、沈澱を起こさない
ためには、不飽和脂肪酸の含量が30重量%以上、より好
ましくは50重量%以上であることが好ましい。ショ糖脂
肪酸エステルの油への添加量は、効果を発現するため
に、ショ糖脂肪酸ジエステル及び/またはトリエステル
の総量が、0.05重量%以上、好ましくは0.1 重量%以上
の添加が必要であり、また調理時の発煙や、異味の発生
から10重量%以下が好ましい。
【0007】ジアセチル酒石酸モノグリセリドについて
は、その添加量は0.05〜3重量%が好ましい。特に、色
付きの向上から2〜3重量%の添加が好ましいが、一方
で高温調理時の異臭などの発生が起きやすい等から、溶
媒分画での混入する有機酸の除去や酸価を80以下にする
ことが好ましい。
【0008】コハク酸モノグリセリドの場合、脂肪酸と
しての室温の保存性を加味すれば、不飽和脂肪酸の含量
が30重量%以上、より好ましくは50重量%以上のものが
好ましい。また、コハク酸による酸味は、揚げ工程中に
発煙・刺激臭を発生する場合もあるので、酸価は 120以
下、より好ましくは80以下が良く、一方効果を発揮する
ためには40以上の酸価が好ましい。上記のようなコハク
酸モノグリセリドの油への添加量は、効果の発現から0.
05重量%、好ましくは 0.1重量%以上の添加が必要であ
り、調理時の発煙や異味の発生を抑制するために10重量
%以下が好ましい。
【0009】また、これら乳化剤を、油中に安定に分散
または、溶解させるためにグリセリン脂肪酸ジエステル
(ジグリセリド)を油中に添加しても良い。特に、ジグ
リセリドの添加量が増えると乳化剤の溶解度も上昇し、
安定分散しやすくなるが、乳化剤の効果を発揮するため
の必要量も増加するため、5〜50重量%、好ましくは、
5〜20重量%添加が良い。
【0010】また油の劣化を抑制するために、トコフェ
ロール(ビタミンE)や、アスコルビン酸の脂肪酸誘導
体(例えばパルミチン酸エステル、ステアリン酸エステ
ル)や、天然抗酸化成分(植物抽出成分としての茶、ロ
ーズマリーなどのハーブ、桃の葉や根塊からの抽出も
の)を添加しても良い。
【0011】油としては、植物性、動物性油脂など起源
を問わない。具体的には、菜種油、ひまわり油、とうも
ろこし油、大豆油、米油、紅花油、パーム油、ヤシ油、
牛脂、等を挙げることができる。またこれらの油脂を分
別したもの、水素添加や、エステル交換反応などにより
融点を調整したものも利用できる。
【0012】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。又、実施例
中の%、部は重量基準である。まず、乳化剤の調製方法
について説明する。 〔ショ糖脂肪酸エステルの調製〕市販のショ糖脂肪酸エ
ステル(商品名:O−170 、三菱化成食品(株)製)を
クロロホルム−メタノールを展開溶媒としたシリカゲル
カラムにより分画し、以下のような組成の乳化剤を得
た。
【0013】
【表1】
【0014】〔コハク酸モノグリセリドの調製〕グリセ
リン脂肪酸エステル(商品名:O−95R 、花王(株)
製)1000gと無水コハク酸(商品名:リカシッド、新日
本理化(株)製) 281gを、80℃から 120℃まで、10℃
/時間で攪拌昇温しエステル化物を得て、その後 150℃
/5mmHgで4時間脱臭を行いコハク酸モノグリセリドc
を得た。このコハク酸モノグリセリドcの酸価は70であ
った。
【0015】〔ジアセチル酒石酸モノグリセリドの調
製〕ジアセチル酒石酸モノグリセリド(商品名:サンソ
フトNo641D、太陽化学(株)製)を、20gを45℃のヘキ
サン 600mlに分散した後、エタノール 350ml、水5mlを
添加し、攪拌後、静置しヘキサン画分を回収、溶媒を除
去後ジアセチル酒石酸モノグリセリドdを14.5gを得
た。酸価は63であった。
【0016】〔ジグリセリドの調製〕固定化リパーゼ
(商品名:Lypozyme3A、ノボインダストリーA.S.(株)
製)水分4%、 100gを触媒として、ナタネ脂肪酸 860
gとグリセリン 140gを40℃、減圧下で攪拌反応させ8
時間後に、濾過、固定化酵素を除去し、反応生成物を分
子蒸留にかけ、以下の組成のジグリセリドeを得た。
【0017】
【表2】
【0018】以上のようにして得た乳化剤組成物を配合
した油脂組成物を用い、各種揚げ菓子類の調製・評価を
行った。尚、食感の評価は以下の基準で行った。 ・「カラッと感」における評価 A:油切れが良く、非常にカラッとしている。 B:油切れがやや良く、かなりカラッとしている。 C:油切れがやや悪く、あまりカラッとしない。 D:油切れが悪く、カラッとしない。 ・「サクミ感」における評価 A:非常にサクサクとした、軽い食感。 B:かなりサクサクとしたやや軽い食感。 C:ややサクサクとした食感。 D:あまりサクサクとせずやや重い食感。 また、表面の油切れは、目視観察により評価した。
【0019】実施例1〜3、比較例1 〔高麗蝦仁〕表3に示した材料を、表4に示した手順で
調製し、160 ℃の表3に示す油で揚げた官能テストを行
い、表5の結果を得た。
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショ糖脂肪酸エステル、ジアセチル酒石
    酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリドのいずれか
    1種以上を含有して成る油脂組成物によって、油ちょう
    されたことを特徴とする泡立ち衣により被覆された揚げ
    菓子類。
  2. 【請求項2】 油脂組成物が、ショ糖脂肪酸ジエステル
    とショ糖脂肪酸トリエステルを0.05〜10重量%含有する
    ものである請求項1記載の泡立ち衣により被覆された揚
    げ菓子類。
  3. 【請求項3】 油脂組成物が、酸価が 120以下であるコ
    ハク酸モノグリセリドを0.1 〜10重量%含有するもので
    ある請求項1記載の泡立ち衣により被覆された揚げ菓子
    類。
JP7323293A 1995-12-12 1995-12-12 揚げ菓子類 Pending JPH09154495A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10127230A (ja) * 1996-10-30 1998-05-19 Kao Corp 揚げ菓子類
JP2014014317A (ja) * 2012-07-09 2014-01-30 Tsukishima Foods Industry Co Ltd フライ用油脂組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10127230A (ja) * 1996-10-30 1998-05-19 Kao Corp 揚げ菓子類
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