JP3408368B2 - 揚げパン類 - Google Patents
揚げパン類Info
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Description
ン類に関する。
ーキドーナツなどは、油で揚げる工程を経由し、短時間
で水分を低減かつ体積を膨張させ軽い食感を得るため、
生地中の小麦粉/澱粉の原料種や、組成比を変化させた
り、その生地に乳化剤を添加することにより、小麦粉中
の澱粉やグルテンの物性を改良し、食感や保存性を改良
する事が行われてきた。また、パン粉を周囲に付着させ
るなどしてサクミを向上させるなどの方法がとられてき
た。その他、油の融点に特徴を持たせて、保存時の油の
滲みだしや、食感の低下を改善し、サクミを保持しよう
とする試みが行われてきた(特開平4−173053号)。
造においては、生地組成物の変更や、油ちょうの際の油
温などの変化により、食感に変化をもたらすことと、油
の原料の由来による風味の変化/着香などが行われてき
た。
り、表層がクリスピー感が無くサクミが不充分だった
り、内層の膨らみが良く口溶けの良い組織を得ることは
難しい。
地に添加するのでなく、油に添加して揚げることによ
り、従来とは異なる食感や外観を提供する方法を検討
し、油ちょう用油脂に特定の乳化剤を添加することによ
り食感および非容積を改良できることを見出し、本発明
を完成するに至った。
酸モノグリセリドを0.1 〜10重量%及び/又は酸価が80
以下であるジアセチル酒石酸モノグリセリドを0.05〜3
重量%含有する油脂組成物によって、油ちょうされたこ
とを特徴とする揚げパン類、及び グリセリン脂肪酸ジエ
ステル(ジグリセリド)を5〜50重量%、ショ糖脂肪酸
ジエステルとショ糖脂肪酸トリエステルを0.05〜10重量
%含有する油脂組成物によって、油ちょうされたことを
特徴とする揚げパン類である。
する。
品としては、小麦粉を主成分として含むものであって、
具体的にはケーキドーナツやイーストドーナツ、揚げパ
ンなど、小麦粉と卵蛋白などと混練したり、発酵により
生地内に気室を形成後、揚げ工程を経る菓子である。効
果としては、その組織の構造や、比容積を変化させ、食
感・外観・風味を改善することにある。
ステル、又は特定のコハク酸モノグリセリド及び/又は
特定のジアセチル酒石酸モノグリセリドを油脂組成物に
含有せしめることにより、表面の構造や色付きを改善
し、膨化時の体積や、従来より食感が軽く、色付きを改
善すること、特に、ドーナツに望まれる表層のクリスピ
ー感の向上ができかつ油切れが良く油滲みが少ないこと
がわかった。
いっそう悪くなるなどの現象が知られていたが、乳化剤
を添加しない油に比べ泡立ちが少なく油切れ良く、付着
する油量も少ないといったメリットもあることがわかっ
た。
さらに揚げ工程において、生地表面から水分蒸散を促進
させ、表面の組織の改良し、クリスピー感を向上させる
とともに、生地全体の比容積を増加する効果のあること
がわかった。
のであって、かつ、できる限りHLBの高い乳化剤が好
ましい。より具体的には、ショ糖脂肪酸エステルとして
は、ショ糖脂肪酸ジエステルまたはショ糖脂肪酸トリエ
ステルが好ましく、これらのショ糖脂肪酸エステルを含
むものであれば使用できる。その脂肪酸の組成として
は、C2〜C22 の脂肪酸のいずれでも使用できる。また長
鎖飽和脂肪酸の含量が40重量%以下で、不飽和脂肪酸と
中鎖、短鎖の脂肪酸で構成されれば、使用時の温度が、
少なくとも80℃以上であり、添加量が多くとも10重量%
以下であることから溶解性の問題はない。更に、油の室
温での保存時に乳化剤成分が、析出、沈澱を起こさない
ためには、不飽和脂肪酸の含量が30重量%以上、より好
ましくは50重量%以上であることが好ましい。
効果を発現するために、ショ糖脂肪酸ジエステル及び/
またはトリエステルの総量が、0.05重量%以上、好まし
くは0.1 重量%以上の添加が必要であり、また調理時の
発煙や、異味の発生から10重量%以下が好ましい。
は、その添加量は0.05〜3重量%が好ましい。特に、色
付きの向上から2〜3重量%の添加が好ましいが、一方
で高温調理時の異臭などの発生が起きやすい等から、溶
媒分画での混入する有機酸の除去や酸価を80以下にする
ことが好ましい。
しての室温の保存性を加味すれば、不飽和脂肪酸の含量
が30重量%以上、より好ましくは50重量%以上のものが
好ましい。また、コハク酸による酸味は、揚げ工程中に
発煙・刺激臭を発生する場合もあるので、酸価は80以下
が良く、一方効果を発揮するためには40以上の酸価が好
ましい。
への添加量は、効果の発現から0.05重量%、好ましくは
0.1重量%以上の添加が必要であり、調理時の発煙や異
味の発生を抑制するために10重量%以下が好ましい。
または、溶解させるためにグリセリン脂肪酸ジエステル
(ジグリセリド)を油中に添加しても良い。特に、ジグ
リセリドの添加量が増えると乳化剤の溶解度も上昇し、
安定分散しやすくなるが、乳化剤の効果を発揮するため
の必要量も増加するため、5〜50重量%、好ましくは、
5〜20重量%添加が良い。
ロール(ビタミンE)や、アスコルビン酸の脂肪酸誘導
体(例えばパルミチン酸エステル、ステアリン酸エステ
ル)や、天然抗酸化成分(植物抽出成分としての茶、ロ
ーズマリーなどのハーブ、桃の葉や根塊からの抽出も
の)を添加しても良い。
を問わない。具体的には、菜種油、ひまわり油、とうも
ろこし油、大豆油、米油、紅花油、パーム油、ヤシ油、
牛脂、等を挙げることができる。またこれらの油脂を分
別したもの、水素添加や、エステル交換反応などにより
融点を調整したものも利用できる。
本発明はこれらに限定されるものではない。又、実施例
中の%、部は重量基準である。
る。 〔ショ糖脂肪酸エステルの調製〕 市販のショ糖脂肪酸エステル(商品名:O−170 、三菱
化成食品(株)製)をクロロホルム−メタノールを展開
溶媒としたシリカゲルカラムにより分画し、以下のよう
な組成の乳化剤を得た。
(株)製)1000gと無水コハク酸(商品名:リカシッ
ド、新日本理化(株)製) 281gを、80℃から 120℃ま
で、10℃/時間で攪拌昇温しエステル化物を得て、その
後 150℃/5mmHgで4時間脱臭を行いコハク酸モノグリ
セリドcを得た。このコハク酸モノグリセリドcの酸価
は70であった。 〔ジアセチル酒石酸モノグリセリドの調製〕 ジアセチル酒石酸モノグリセリド(商品名:サンソフト
No641D、太陽化学(株)製)を、20gを45℃のヘキサン
600mlに分散した後、エタノール 350ml、水5mlを添加
し、攪拌後、静置しヘキサン画分を回収、溶媒を除去後
ジアセチル酒石酸モノグリセリドdを14.5gを得た。酸
価は63であった。 〔ジグリセリドの調製〕 固定化リパーゼ(商品名:Lypozyme3A、ノボインダスト
リーA.S.(株)製)水分4%、 100gを触媒として、ナ
タネ脂肪酸 860gとグリセリン 140gを40℃、減圧下で
攪拌反応させ8時間後に、濾過、固定化酵素を除去し、
反応生成物を分子蒸留にかけ、以下の組成のジグリセリ
ドeを得た。
した油脂組成物を用い、各種揚げパン類の調製・評価を
行った。尚、食感の評価は以下の基準で行った。 ・「カラッと感」における評価 A:油切れが良く、非常にカラッとしている。
ている。
ない。
(株)アステックス製 SELNACVM-150により測定した。
測定時の底面として、平面が得られない場合は、ドーナ
ツを中央で切断し、2つに分けて測定を行った。
より評価した。 実施例1〜2、比較例1 〔ケーキドーナツ〕 バター 200gに砂糖 150gを加え、混練後、卵 300g、
バニラオイル3gを加え、薄力粉 100gと膨剤15g、牛
乳 150gを加え良く混ぜた。生地を冷蔵庫にて20分間ね
かせた後、ロールにて4mm厚に延伸した後、直径5cm、
内径2cmの抜き型により成形生地を調製した。これを、
乳化剤を添加した菜種油(実施例1〜2)と菜種油(比
較例1)で、揚げた後、その比容積、色相、表面の油切
れ、食感を比較した。結果を表3に示す。
は、スダチ(生地内部の気質の大きさと揃い方)が良く
揃っていた。また、非容積が向上するとともに、表面の
クリスピー感が特にコハク酸モノグリセリドや、ジアセ
チル酒石酸モノグリセリドの添加で向上した。 実施例3〜4、比較例2 〔イーストドーナツ〕 ミックス粉(商品名:イーストドーナツミックス#202
、日清DCA(株)製)1000部に、水 500部、イース
ト40部を添加後ミキシングを工程表(表4)に従って行
い、発酵、分割、ホイロでねかした後、表5に示した油
で揚げた後、評価した。
ッとして、油っぽくなくサクミがあり軽い食感のドーナ
ツを得ることができた。
Claims (2)
- 【請求項1】 酸価が80以下であるコハク酸モノグリセ
リドを0.1 〜10重量%及び/又は酸価が80以下であるジ
アセチル酒石酸モノグリセリドを0.05〜3重量%含有す
る油脂組成物によって、油ちょうされたことを特徴とす
る揚げパン類。 - 【請求項2】 グリセリン脂肪酸ジエステル(ジグリセ
リド)を5〜50重量%、ショ糖脂肪酸ジエステルとショ
糖脂肪酸トリエステルを0.05〜10重量%含有する油脂組
成物によって、油ちょうされたことを特徴とする揚げパ
ン類。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32329295A JP3408368B2 (ja) | 1995-12-12 | 1995-12-12 | 揚げパン類 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32329295A JP3408368B2 (ja) | 1995-12-12 | 1995-12-12 | 揚げパン類 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09154474A JPH09154474A (ja) | 1997-06-17 |
JP3408368B2 true JP3408368B2 (ja) | 2003-05-19 |
Family
ID=18153164
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32329295A Expired - Lifetime JP3408368B2 (ja) | 1995-12-12 | 1995-12-12 | 揚げパン類 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3408368B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4733246B2 (ja) * | 1998-11-13 | 2011-07-27 | 日清オイリオグループ株式会社 | 油脂組成物 |
JP7227759B2 (ja) * | 2018-12-19 | 2023-02-22 | 株式会社ニップン | 油ちょうベーカリー食品用乳化組成物 |
-
1995
- 1995-12-12 JP JP32329295A patent/JP3408368B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09154474A (ja) | 1997-06-17 |
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