JPH0915399A - 電子線照射装置 - Google Patents

電子線照射装置

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JPH0915399A
JPH0915399A JP18663795A JP18663795A JPH0915399A JP H0915399 A JPH0915399 A JP H0915399A JP 18663795 A JP18663795 A JP 18663795A JP 18663795 A JP18663795 A JP 18663795A JP H0915399 A JPH0915399 A JP H0915399A
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JP
Japan
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electron beam
irradiation
shield
window
irradiated
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JP18663795A
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English (en)
Inventor
Masafumi Ochi
雅文 越智
Shinji Oyama
信次 大山
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Iwasaki Denki KK
Original Assignee
Iwasaki Denki KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、電子線照射装置の慣らし運転中に
被照射物を照射ゾーンから取り除くことなく、本運転へ
の移行を短時間で容易に行なえるばかりか被照射物の品
質を損なうことがない電子線照射装置を提供することを
目的とする。 【構成】 フィラメントから放出された熱電子を加速し
電子線として取り出しその内部を真空にした加速管と、
大気中の被照射物に電子線を照射するために加速管の開
口部より電子線を取り出す照射窓とを備えてなり、前記
照射窓と該照射窓から発生する電子線を受ける被照射物
との間に着脱可能な電子線遮蔽体を配置して、必要に応
じて被照射物に直接電子線が到達しないように照射ゾー
ンを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被照射物に電子線を照
射して生じる架橋・重合反応を利用して、被照射物の特
性改質を行なう電子線照射装置に関し、特に被照射物が
移動する照射ゾーンの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、非走査型電子線照射装置を用いた
電子線処理は、電子線のエネルギーを利用して高分子化
合物に架橋・重合などの反応を起こさせ、フィルムの改
質、インキの乾燥、オーバーコート樹脂の硬化を行なう
ことができるので、印刷やコンバーティングを始めとす
る種々の産業分野の製造工程に応用されている。一般的
な電子線照射装置は、被照射物が通過する搬送路と、搬
送路内の被照射物を移動させる搬送装置と、電子線を発
生する電子線発生部とよりなる。電子線発生部は搬送路
の搬送方向に対して垂直な円筒状の加速管と、その内部
に円筒状のターミナルが配置され、該ターミナル内には
熱電子を放出する線状のタングステンフィラメントがガ
ン構造体により支持されている。又、ターミナルの側面
には開口部が形成され該開口部にはフィラメントで発生
した熱電子をコントロールするグリッドが設けられてい
る。更に、前記加速管の側面にはターミナルのグリッド
に対応して開口部が形成されており、又、該開口部には
照射窓が形成され、かつ該窓には金属箔が被覆されてい
る。
【0003】電子線発生部にはフィラメントを加熱して
熱電子を発生させる加熱用電源と、フィラメントとグリ
ッドとの間に電圧を印加する制御用直流電源と、グリッ
ドと窓箔との間に電圧を印加する加速用直流電源とが設
けられている。又、前記搬送路、搬送装置及び電子線発
生部の周囲には電子線照射時に発生するX線が外部に漏
出しないように鉛遮蔽が施されている。更に、搬送路等
は装置本体内に収納され、本体の前面には制御ボタンを
配置した操作部が設けられている。そして、運転中は内
部を真空とした加速管で加速された電子線が照射窓を通
して常圧の大気中に取り出され、被照射物にカーテン状
の電子線が照射されるような構造となっている。なお、
加速管はステンレス等の円筒管よりなり、照射窓はその
円筒管の側面の一部に形成した開口部を閉塞して設けら
れ、円筒管の軸方向と平行に長方形状に位置している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、電子線照射装
置は安定運転を期するために、運転前にあらかじめ電子
線を発生させて行なう予備運転、いわゆる慣らし運転が
行なわれる。この慣らし運転は電子線発生部である加速
管(真空チャンバー)の各部、例えば照射窓や窓箔に電
子線を照射させることにより、発生する放出ガスを真空
ポンプにより排気することによってなされる真空チャン
バーのクリーニング作業といえる。従来、この作業を行
なう場合搬送路内の処理ゾーンに位置する被照射物に対
する電子線の過剰照射を避けるために、被処理物を処理
ゾーンから除く必要がある。例えば、被照射物が紙など
の連続巻きされたウェッブである場合は、ウェッブを切
断して処理ゾーンから取り除いて慣らし運転を行なうの
で、本運転の前にウェッブをつなぎ直すか、再度紙通し
を行なわなければならず、作業の効率が悪いばかりでな
く、被照射物であるウェッブ等の品質を損なうという問
題がある。
【0005】本発明は前記に鑑みてなされたものであ
り、電子線照射装置の使用に当り、慣らし運転中に、照
射ゾーンから被照射物を取り除く必要がなく、本運転へ
の移行が短時間で容易に行なうことができるばかりでな
く、被照射物の品質等を損なうことがない電子線照射装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、フィラメントから放出された熱電子を加
速し電子線として取り出しその内部を真空にした加速管
と、大気中の被照射物に前記電子線を照射するために加
速管の開口部より電子線を取り出す照射窓とを備えてな
り、前記照射窓と該照射窓から発生する電子線を受ける
被照射物との間に着脱可能な電子線遮蔽体を配置して、
必要に応じて被照射物に直接電子線が到達しないように
照射ゾーンを構成してなる。又、前記電子線遮蔽体を冷
却するように構成してなる。
【0007】
【作用】前記構成によって、電子線遮蔽体が電子のエネ
ルギーを吸収するので被照射物への電子線の入射がなく
なり、被照射物が発熱、焼損あるいは材質劣化する等の
弊害を防止することができる。そして、被照射物を処理
ゾーンから取り除くことなく慣らし運転が可能となり、
慣らし運転終了後は遮蔽体を脱着すれば直ちに本運転を
開始することができる。又、電子線遮蔽体は電子線のエ
ネルギーを吸収するのでこれにより部材の発熱を伴う
が、特に電子線量が大きい場合、遮蔽体を水冷等により
冷却することにより発熱を抑えることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明に係わる電子線照射装置の構成を示す
要部側面図であり、主として。電子線発生部1と照射窓
10及び搬送路内の処理ゾーンとで構成される。電子線
発生部1は、電子線を発生するターミナル2と電子線を
加速するための加速管3(真空チャンバ)を有する。加
速管3の内部は電子が気体分子と衝突してエネルギーを
失うことを防ぐために図示しない真空ポンプにより1.
3×10-4。〜1.3×10-5Paの高真空に保持され
ている。ターミナル2は熱電子を放出する線状のフィラ
メント4と該フィラメントを支持するガン構造体と発生
する熱電子の量を制御するグリッド5を有する。フィラ
メントは加熱用電源により真空中で加熱され熱電子を発
生し、発生した熱電子はフィラメントとグリッド間に印
加される直流電圧の大きさにより発生量が調整される。
グリッドから取り出された電子は真空チャンバーの側面
に形成された照射窓10との間に印加された加速電圧に
より加速され、高エネルギーの電子線となって照射窓の
金属箔11を通過して処理ゾーンに放出される。
【0009】前記金属箔11は電子のエネルギー損失を
小さくするために密度が小さいことと、真空と大気との
圧力差に耐えるための大きな機械的強度が要求され、通
常10〜30ミクロン程度の厚さのアルミニウムやチタ
ン等が用いられる。金属箔は銅などの材料からなる窓枠
により支持される。又、窓枠は金属箔で発生する電子に
よる発熱を抑えるために、循環水により水冷される。
又、12はビームダンパーである。電子線発生部1及び
搬送路の処理ゾーン20は電子の各部への衝突により二
次的に発生するX線を処理ゾーンの外部に漏洩しないよ
うに金属と鉛とで構成した遮蔽構造により装置本体の外
部から隔離される。処理ゾーン20に配置された照射窓
10の近傍では被照射物30が電子線を受けて種々の電
子線処理が行なわれる。通常、被処理物30は高分子フ
ィルムであったり、印刷インキ、オーバーコート樹脂が
表面に施された紙などのウェッブである。該ウェッブは
電子線照射装置の前後に配置された巻き出し装置21及
び巻き取り装置22により搬送される。なお、図中2
3,24はガイドレールである。
【0010】ところで、このような電子線照射装置は電
子線発生部が高真空になっている真空チャンバー内の各
部に吸着されたガスの放出と、照射窓部材に電子線が衝
突することによるガス放出が発生することがある。かか
るガス放出が発生すると加速電圧による高電界のために
加速管内で放電が誘起されビーム出力を不安定にする事
態に発展する。これを防止するためには本運転の前に慣
らし運転を行ない放出ガスを充分に除去することで真空
チャンバーを安定化することができる。この作業はコン
ディショニングとも呼ばれる本運転のための前準備作業
である。
【0011】コンディショニングはビーム出力を発生さ
せて行なうので、照射ゾーンに静止した被照射物が存在
すると電子線の過剰照射を受け焼損したり劣化したりす
る。このためコンディショニング時は被照射物を処理ゾ
ーンから除去しなければならない。本発明に係わる電子
線照射装置は図示されるように照射ゾーン20において
照射窓10と被照射物30との間に電子線遮蔽体40を
配置して構成される。該遮蔽体はアルミニウムなどの金
属板からなり照射窓からの電子線の直射が被照射物に到
達しないような寸法に設計されている。この遮蔽体はコ
ンディショニング中に受ける電子線による熱を照射ゾー
ンに発散させる目的を有する。
【0012】本発明に係わる他の実施例を図2及び図3
に示す。なお、図1と同一部材については同一番号を付
し、その説明を省略する。電子線の線量が大きい場合は
発熱が大きくなるので、遮蔽体を充分に大きくするか、
遮蔽体を冷却する必要がある。冷却は水冷でも空冷でも
よい。水冷の場合は電子線遮蔽体45の中に冷却水が循
環する通路46を設けることにより冷却がなされる。遮
蔽体への冷却水の配管は照射窓10の冷却に使用される
冷却水配管13から分岐して行なうことが簡便である。
本実施例では、冷却水配管分岐バルブ47を照射窓10
に具備させ、簡易配管接続コネクター48などの部品を
用いることにより、電子線遮蔽体への水冷用配管をと津
別に設ける必要がないので、配管スペースを省略できる
と共に着脱も容易とすることができる。
【0013】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係わる電子線照射装置は、本運転前に照射ゾーンに電
子線遮蔽体を配置して慣らし運転を行ない、その後遮蔽
体を除去し、搬送路を通過するウェッブ等の被照射物を
取り除くことなく、本運転への移行が短時間で容易に行
なうことができるばかりでなく、被照射物の品質等を損
なうことがない等の利点を有する。又、装置本体の過剰
な発熱を抑えることができ、装置の長寿命化が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電子線照射装置の要部側面図で
ある。
【図2】同じく他の実施例の要部側面図である。
【図2】図2に示す電子線照射装置に用いる電子線遮蔽
体の説明図である。
【符号の説明】
1 電子線発生部 2 ターミナル 3 加速管 4 フィラメント 5 グリッド 10 照射窓 30 ウェ
ッブ(被照射物) 11 金属箔 40,45
電子線遮蔽体 13 冷却水配管 46 循環
通路 20 照射ゾーン 47 冷却
水配管分岐バルブ 21 巻き出し装置 48 配管
接続コネクタ 22 巻き取り装置 23,24 ガイドロール
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電子線照射装置の要部側面図で
ある。
【図2】同じく他の実施例の要部側面図である。
【図3】図2に示す電子線照射装置に用いる電子線遮蔽
体の説明図である。
【符号の説明】 1 電子線発生部 2 ターミナル 3 加速管 4 フィラメント 5 グリッド 10 照射窓 30 ウェ
ッブ(被照射物) 11 金属箔 40,45
電子線遮蔽体 13 冷却水配管 46 循環
通路 20 照射ゾーン 47 冷却
水配管分岐バルブ 21 巻き出し装置 48 配管
接続コネクタ 22 巻き取り装置 23,24 ガイドロール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィラメントから放出された熱電子を加
    速し電子線として取り出しその内部を真空にした加速管
    と、大気中の被照射物に前記電子線を照射するために加
    速管の開口部より電子線を取り出す照射窓とを備えてな
    り、前記照射窓と該照射窓から発生する電子線を受ける
    被照射物との間に着脱可能な電子線遮蔽体を配置して、
    必要に応じて被照射物に直接電子線が到達しないよう
    に、照射ゾーンを構成してなる電子線照射装置。
  2. 【請求項2】 前記電子線遮蔽体を冷却するように構成
    してなる請求項1記載の電子線照射装置。
JP18663795A 1995-06-30 1995-06-30 電子線照射装置 Pending JPH0915399A (ja)

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JP18663795A JPH0915399A (ja) 1995-06-30 1995-06-30 電子線照射装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008188292A (ja) * 2007-02-06 2008-08-21 Shibuya Kogyo Co Ltd 物品殺菌装置
EP2462953A1 (en) 2010-12-10 2012-06-13 Shibuya Kogyo Co., Ltd. Electron beam sterilizer

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JP2012120780A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Shibuya Kogyo Co Ltd 電子線殺菌装置
US8461550B2 (en) 2010-12-10 2013-06-11 Shibuya Kogyo Co., Ltd. Electron beam sterilizer

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