JP2002122699A - 電子ビーム処理装置 - Google Patents

電子ビーム処理装置

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JP2002122699A
JP2002122699A JP2000313486A JP2000313486A JP2002122699A JP 2002122699 A JP2002122699 A JP 2002122699A JP 2000313486 A JP2000313486 A JP 2000313486A JP 2000313486 A JP2000313486 A JP 2000313486A JP 2002122699 A JP2002122699 A JP 2002122699A
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Masanori Yamaguchi
真典 山口
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
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Ushio Denki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ビーム管の電子ビーム出射窓に応力がか
からず、しかも、処理室内に被処理物を搬入する際と処
理室内から被処理物を搬出する際にも電子ビーム管の電
子ビーム出射窓に応力がかからない電子ビーム処理装置
を提供することにある。 【解決手段】 本発明の電子ビーム処理装置は、被処理
物を処理するための処理室2に、電子ビーム管1の電子
ビーム出射窓12が露出した電子ビーム処理装置であっ
て、処理室2は、電子ビーム出射窓15が露出し内圧が
変化しないように減圧状態に保たれた内圧固定室21
と、この内圧固定室21に連結され内圧が変化する内圧
変動室22とよりなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、電子ビームを照射
することによって、各種材料の表面処理、各種化合物の
生成処理を行う電子ビーム処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子ビームを利用して、各種材料
の表面処理、各種化合物の生成処理などが行われるよう
になっている。このような電子ビームを発生する電子ビ
ーム管としては、図1に示すようなものが提案されてい
る。
【0003】電子ビーム管1は、ガラスよりなる真空容
器11と、この真空容器11内に設けられた電子ビーム
発生器12を有するものである。
【0004】電子ビーム発生器12は、フィラメント1
21とグリッド122を有し、フィラメント121とグ
リッド122には、端子13を介して直流高電圧電源か
ら例えば30〜70kVの高電圧が印加されている。ま
た、フィラメント121には端子13を介して、別のフ
ィラメント電源から電流が供給されることによりフィラ
メントが加熱され、熱電子を放出する。放出された電子
はグリッド122によって生じる電界によりビーム形状
に整えられる。
【0005】真空容器11の一端側にはシリコン製の蓋
部材14が設けられており、この蓋部材14は、電子ビ
ームが通過するスリット141が形成されている。この
スリット141前方には、スリット141を気密に覆う
ようにシリコンよりなる薄膜状の電子ビーム出射窓15
が形成されており、電子ビーム発生器12から発生した
電子ビームが、この電子ビーム出射窓15を透過し、電
子ビーム管1の外に出射される。そして、電子ビーム管
1から出射された電子ビームは、例えば、半導体ウエハ
や印刷物等の被処理物に照射され、レジストの硬化やイ
ンクの乾燥等が行われている。
【0006】従来、このような電子ビーム管1を用いて
インキの乾燥を行う場合、図6に示すように、電子ビー
ム管1の下方を移動するテーブルT上に被処理物である
印刷物Wを載置し、電子ビーム管1に対してテーブルT
を移動させることにより、印刷物Wに電子ビームを照射
し、インキの乾燥を行っていた。
【0007】また、他の方法として、図7に示すよう
に、電子ビーム管1の電子ビーム出射窓15が処理室2
内に露出した装置において、処理室2内のテーブルT上
に被処理物であるレジストWを載置し、処理室2内を減
圧状態にして、レジストWに電子ビームを照射し、レジ
ストの硬化を行うこともあった。この場合、処理室2内
を減圧にすることにより、酸素濃度を低くし、レジスト
の重合反応や、被処理物が印刷物であるときも重合反応
を促進させることができるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子ビ
ーム管1は、真空容器11内で発生した電子ビームが減
衰しないように、真空容器11内は真空、具体的には1
-6Torr以下の状態になっている。そして、図6に
示す電子ビーム処理装置の場合、電子ビーム出射窓15
は、大気に露出した状態になっているので、真空容器内
11の圧力と大気圧との差圧により、図8に示すよう
に、常に、電子ビーム出射窓15には真空容器11内に
向かう方向に応力が加わっており、この応力によって電
子ビーム出射窓15には歪みが蓄積されている。このよ
うに、電子ビーム出射窓15に応力が加わっている状態
で、長時間に渡って電子ビームが電子ビーム出射窓15
を透過すると、電子の透過の際に発生する熱によって電
子ビーム出射窓15が高温になり、蓄積された歪みが助
長され、電子ビーム出射窓15が破壊されるという問題
があった。
【0009】また、図7に示す電子ビーム処理装置の場
合、電子ビーム照射中は、処理室2内が大気圧以下、例
えば、10Torr程度になっている場合は、真空容器
11の内部と処理室2内との圧力差が小さく、電子ビー
ム出射窓15に対して図8に示すような応力が問題にな
らない程度に加わっているが、処理室2に印刷物Wを搬
入する時に処理室2内の圧力を予めガス導入系Qによっ
て外気圧まで上げて搬送口Hを開くことになり、電子ビ
ームを照射して印刷物Wを処理する時には処理室2内の
圧力を真空ポンプPによって減圧状態にまで下げ、さら
に、処理後は印刷物Wを搬出するために再び処理室2内
の圧力をガス導入系Qによって大気圧まで上昇させて搬
送口Hを開くことになる。
【0010】つまり、図7に示す電子ビーム処理装置の
場合、印刷物Wを電子ビームで処理する際に、処理室2
内の圧力が大気圧状態、減圧状態、大気圧状態と変化
し、この変化にともない電子ビーム出射窓15に、図8
に示すような空容器11内に向かう方向に断続的に応力
が加わり、この繰返し発生する応力によって電子ビーム
出射窓15の機械的強度が劣化し、電子ビーム出射窓1
5が破壊されるという問題があった。
【0011】特に、被処理物Wの反応を促進させるため
に、被処理物Wを加熱源Rによって加熱して電子ビーム
を照射するような場合、電子ビーム出射窓15が加熱さ
れ、熱応力が発生し、また、処理室2内のガスとの反応
促進作用が加わり、電子ビーム出射窓15が容易に破壊
されやすくなる。
【0012】さらに、図9に示すように、この電子ビー
ム処理装置は、被処理物の面積に応じて電子ビーム管の
数を増やし大面積処理を行うことができる。この電子ビ
ーム処理装置の場合、複数の電子ビーム管1の電子ビー
ム出射窓15が、大気中あるいは図9に示すように内圧
が変化する処理室2内に露出しているので、前述したよ
うに全ての電子ビーム管1の電子ビーム出射窓15に応
力がかかっており、どれか1つでも電子ビーム管1の電
子ビーム出射窓15が破損した場合、装置を停止し破損
した電子ビーム管1の取り替えを行わなければならず、
装置のメンテナンス性が悪いという問題があった。
【0013】本発明の目的は、上記の種々の問題に鑑み
て、電子ビーム管の電子ビーム出射窓に応力がかから
ず、しかも、処理室内に被処理物を搬入する際と処理室
内から被処理物を搬出する際にも電子ビーム管の電子ビ
ーム出射窓に応力がかからない電子ビーム処理装置を提
供することにある。また、被処理物の面積に応じて電子
ビーム管の数を増やして大面積処理を行える装置におい
ても、各全ての電子ビーム出射窓に応力がかからない電
子ビーム処理装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の電子ビーム処理装置は、被処理物
を処理するための処理室に、前面に電子ビーム出射窓が
形成された真空容器の内部に電子ビーム発生器が設けら
れた電子ビーム管の電子ビーム出射窓が露出した電子ビ
ーム処理装置であって、前記処理室は、前記電子ビーム
管の電子ビーム出射窓が露出し被処理物の搬入搬出時に
内圧が変化しないように常に減圧状態に保たれた内圧固
定室と、当該内圧固定室に連結され被処理物の搬入搬出
時に大気圧状態から減圧状態、又は、減圧状態から大気
圧状態に変化する内圧変動室とよりなることを特徴とす
る。
【0015】請求項2に記載の電子ビーム処理装置は、
請求項1に記載の電子ビーム処理装置であって、特に、
前記電子ビーム管の電子ビーム出射窓は、シリコン又は
シリコン化合物よりなり、厚みが5μm以下であること
を特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の電子ビーム処理
装置の説明図である。電子ビーム管1は、従来技術で説
明した電子ビーム管と同一のものであり、真空容器11
内部に電子ビーム発生器12を有し、電子ビーム照射窓
15が処理室2内に露出するように構成されている。電
子ビーム発生器12は、加速電圧が80kV以下と低加
速電圧で電子を照射することができるものである。電子
ビーム照射窓15は、シリコンよりなり、電子ビーム発
生器12から発生した電子ビームを良好に透過するよう
に厚みが5μmである。電子ビーム照射窓15の厚みが
5μm以上であると、電子がこのシリコン製の電子ビー
ム照射窓15に吸収される割合が大きくなり、電子ビー
ムの透過が少なくなり、電子ビーム管の特徴である低加
速電子を効率よく照射できなくなる。
【0017】処理室2は、電子ビーム照射窓15が露出
している内圧固定室21と、ゲートGを介して連結され
た内圧変動室22とに区画されている。内圧固定室21
は、真空ポンプP1により、常に、例えば10Toor
まで減圧されており、電子ビーム管1の真空容器11内
の圧力とほぼ同じ圧力か、あるいは、内圧固定室21の
内圧によって電子ビーム照射窓15に応力が加わってい
ても許容範囲内の応力に収まる程度になるまで内圧固定
室が減圧されている。
【0018】内圧変動室22は、真空ポンプP2によっ
て内圧を変えることができ、処理室2に被処理物Wを搬
入する際、予め内圧変動室22の内圧を外気圧まで上げ
ておき、この状態で搬送口Hを開け被処理物Wを内圧変
動室22に搬入する。その後、内圧変動室22内を真空
ポンプP2で減圧していき、内圧固定室21の内圧と等
しくなるまで減圧する。そして、内圧変動室22と内圧
固定室21の内圧が等しくなった時点で、ゲートGを開
けて、被処理物Wを内圧固定室21のテーブルTに搬送
し、電子ビーム管1から電子ビームを照射して、被処理
物Wを処理するものである。
【0019】そして、被処理物Wが電子ビーム処理され
た後、再び、被処理物Wを内圧変動室22に搬送し、そ
の後、ゲートGを閉じ、再び、内圧変動室22内を真空
ポンプP2によって外気圧まで上げ、外気圧と等しくな
った時点で、搬送口Hを開けて被処理物Wを処理室2外
に取り出すものである。
【0020】つまり、このような本発明の電子ビーム処
理装置によれば、内圧固定室21と内圧変動室22はゲ
ートGによって区画されているので、被処理物Wを処理
室2内に搬入搬出する際に、内圧変動室22の内圧が変
化しても、ゲートGによって内圧変動室22の内圧と内
圧固定室21の内圧は、相互に影響されることなく完全
に独立して制御されているので、内圧固定室21内の減
圧状態が変化しないので、電子ビーム出射窓15には真
空容器11内に向かう方向に応力がかからず、電子ビー
ム出射窓15には歪みが蓄積されず、長時間に渡って電
子ビームが電子ビーム出射窓15を透過しても電子ビー
ム出射窓15が破壊されることがない。
【0021】なお、被処理物Wの反応を促進させるため
に、被処理物Wを加熱源Rによって加熱して電子ビーム
を照射するような場合、電子ビーム出射窓15が加熱さ
れるが、この電子ビーム出射窓15に真空容器11と処
理室2の圧力差から生じる応力が発生しないので、電子
ビーム出射窓15の蓄積された熱が窓を破壊する熱応力
にならず、被処理物Wを加熱してもなんら窓の破壊に結
びつくものではない。
【0022】また、内圧固定室21と内圧変動室22は
ゲートGによって区画されており、被処理物Wを処理室
2内に搬入搬出する際に、内圧変動室22の内圧が変化
しても、ゲートGによって内圧変動室22の内圧の変化
が内圧固定室21に影響を与えることがなく、内圧固定
室21の減圧状態が常に一定であるので、電子ビーム出
射窓15には、図7に示す従来の電子ビーム処理装置の
ように電子ビーム照射窓15に繰り返し応力が発生する
ことがないので、電子ビーム出射窓15の機械的な劣化
が起こらず破損することがない。
【0023】図3は、本発明の他の電子ビーム処理装置
の説明図である。この電子ビーム照射装置も、内部に電
子ビーム発生器12を有した電子ビーム管1の電子ビー
ム照射窓15が処理室2内に露出するように構成されて
いる。具体的には、処理室2は、電子ビーム照射窓15
が露出している内圧固定室21と、この内圧固定室21
の両側にゲートGa、Gbを介して連結された内圧変動
室22a、22bとに区画されている。内圧固定室21
は、図2の装置と同様に、真空ポンプP1により、常
に、例えば10Toorまで減圧されており、電子ビー
ム管1の真空容器11内の圧力とほぼ同じ圧力か、ある
いは、内圧固定室21の内圧によって電子ビーム照射窓
15に応力が加わっていても許容範囲内の応力に収まる
程度になるまで内圧固定室が減圧されている。
【0024】内圧変動室21a、21bは、真空ポンプ
P2a、P2bによって内圧を変えることができ、処理
室2に被処理物Wを搬入する際、予め内圧変動室22a
の内圧を外気圧まで上げておき、この状態で搬送口H1
を開け被処理物Wを内圧変動室22aに搬入する。その
後、内圧変動室22a内を真空ポンプP2aで減圧して
いき、内圧固定室21の内圧と等しくなるまで減圧す
る。そして、内圧変動室22aと内圧固定室21の内圧
が等しくなった時点で、ゲートGaを開けて、被処理物
Wを内圧固定室21のテーブルTに搬送し、電子ビーム
管1から電子ビームを照射して、被処理物Wを処理する
ものである。
【0025】そして、被処理物Wが電子ビーム処理され
た後、予め、内圧固定室21と同じ内圧まで真空ポンプ
P2bで減圧されている内圧変動室21bにつながるゲ
ートGbを開き、被処理物Wを内圧変動室22bに搬送
し、その後、ゲートGbを閉じ、内圧変動室22b内を
真空ポンプP2bによって外気圧まで上げ、外気圧と等
しくなった時点で、搬送口H2を開けて被処理物Wを処
理室2外に取り出すものである。
【0026】つまり、このような図3に示す本発明の電
子ビーム処理装置によれば、内圧固定室21と内圧変動
室22a、22bはゲートGa、Gbによって区画され
ているので、被処理物Wを処理室2内に搬入搬出する際
に、内圧変動室22a、22bの内圧が変化しても、ゲ
ートGa、Gbによって内圧変動室22a、22bの内
圧と内圧固定室21の内圧は、相互に影響されることな
く完全に独立して制御されているので、内圧固定室21
内の減圧状態が変化しないので、電子ビーム出射窓15
には真空容器11内に向かう方向に応力がかからず、電
子ビーム出射窓15には歪みが蓄積されず、長時間に渡
って電子ビームが電子ビーム出射窓15を透過しても電
子ビーム出射窓15が破壊されることがない。
【0027】また、内圧固定室21と内圧変動室22
a、22bはゲートGa、Gbによって区画されてお
り、被処理物Wを処理室2内に搬入搬出する際に、内圧
変動室22a、22bの内圧が変化しても、ゲートG
a、Gbによって内圧変動室22a、22bの内圧の変
化が内圧固定室21に影響を与えることがなく、内圧固
定室21の減圧状態が常に一定であるので、電子ビーム
出射窓15には、図7に示す従来の電子ビーム処理装置
のように電子ビーム照射窓15に繰り返し応力が発生す
ることがないので、電子ビーム出射窓15の機械的な劣
化が起こらず破損することがない。
【0028】図4は、本発明の他の電子ビーム処理装置
の説明図である。この電子ビーム照射装置も、内部に電
子ビーム発生器12を有した電子ビーム管1の電子ビー
ム照射窓15が処理室2内に露出するように構成されて
いる。具体的には、処理室2は、処理室2内に設けられ
た開閉自在のシャッターSによって処理室2が電子ビー
ム管1側と被処理物W側に2分割されており、電子ビー
ム管1側が内圧固定室21となっており、被処理物W側
が内圧変動室22になっている。
【0029】処理室2内は、予め、シャッターSを開い
た状態で、つまり、内圧固定室21と内圧変動室22が
連通した状態の時に、真空ポンプPにより、例えば10
Toorまで減圧されており、電子ビーム管1の真空容
器11内の圧力とほぼ同じ圧力か、あるいは、処理室2
の内圧によって電子ビーム照射窓15に応力が加わって
いても許容範囲内の応力に収まる程度になるまで内圧固
定室が減圧されている。
【0030】この状態の時に、シャッターSを閉じ、内
圧固定室21と内圧変動室22をシャッターSによって
区画する。そして、処理室2に被処理物Wを搬入する
際、内圧変動室22の内圧を真空ポンプPによって外気
圧まで上げておき、この状態で搬送口Hを開け被処理物
Wを内圧変動室22に搬入する。その後、内圧変動室2
2内を真空ポンプPで減圧していき、内圧固定室21の
内圧と等しくなるまで減圧する。そして、内圧変動室2
2と内圧固定室21の内圧が等しくなった時点で、シャ
ッターSを開けて、被処理物Wに電子ビーム管1からの
電子ビームを照射して、被処理物Wを処理するものであ
る。
【0031】そして、被処理物Wが電子ビーム処理され
た後、シャッターSを閉じ、内圧固定室21と内圧変動
室22を区画し、内圧変動室22内を真空ポンプPによ
って外気圧まで上げ、外気圧と等しくなった時点で、搬
送口Hを開けて被処理物Wを処理室2外に取り出すもの
である。
【0032】この結果、このような図4に示す本発明の
電子ビーム処理装置によれば、図2および図3に示す電
子ビーム処理装置と同様に、被処理物Wを処理室2内に
搬入搬出する際に、内圧固定室21内の減圧状態が変化
しないので、電子ビーム出射窓15には真空容器11内
に向かう方向に応力がかからず、電子ビーム出射窓15
には歪みが蓄積されず、長時間に渡って電子ビームが電
子ビーム出射窓15を透過しても電子ビーム出射窓15
が破壊されることがない。
【0033】また、内圧固定室21と内圧変動室22は
シャッターSによって区画されており、被処理物Wを処
理室2内に搬入搬出する際に、内圧変動室22の内圧の
変化が内圧固定室21に影響を与えることがなく、内圧
固定室21の減圧状態が常に一定であるので、電子ビー
ム出射窓15には、図7に示す従来の電子ビーム処理装
置のように電子ビーム照射窓15に繰り返し応力が発生
することがないので、電子ビーム出射窓15の機械的な
劣化が起こらず破損することがない。
【0034】図5に示す本発明の電子ビーム処理装置
は、処理室の内圧固定室21に、複数の電子ビーム管1
の各々の電子ビーム出射窓15が露出する構造になって
いる。この電子ビーム処理装置は、被処理物の面積に応
じて電子ビーム管1の数を増やし大面積処理を行うこと
ができる。このような電子ビーム処理装置によれば、処
理室2の内圧固定室21に、複数の電子ビーム管1の各
々の電子ビーム出射窓15が露出した構造であり、前述
した図2の装置と同様ように被処理物Wの搬入搬出の際
に内圧が変化する内圧変動室22と内圧が常に一定減圧
状態である内圧固定室22がゲートGによって区画され
ているので、各全ての電子ビーム管1の電子ビーム照射
窓15に対して応力がかからず、各電子ビーム管1の電
子ビーム照射窓15が破損しないので、装置のメンテナ
ンス性が向上するものである。なお、図2と同一符号は
同一部分であり説明は省略する。また、被処理物Wの処
理装置2内への搬入方法、搬出方法は同じであり、内圧
固定室21と内圧変動室22の動作も同じである。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子ビー
ム照射装置によれば、処理室が、電子ビーム管の電子ビ
ーム出射窓が露出し被処理物の搬入搬出時に内圧が変化
しないように常に減圧状態に保たれた内圧固定室と、こ
の内圧固定室に連結され被処理物の搬入搬出時に大気圧
状態から減圧状態、又は、減圧状態から大気圧状態に変
化する内圧変動室とに区画されているので、被処理物を
処理室内に搬入搬出する際に、内圧変動室の内圧が変化
しても、内圧変動室の内圧と内圧固定室の内圧は、相互
に影響されることなく完全に独立しているので、内圧固
定室内の減圧状態が変化しないので、電子ビーム出射窓
には真空容器内に向かう方向に応力がかからず、電子ビ
ーム出射窓には歪みが蓄積されず、長時間に渡って電子
ビームが電子ビーム出射窓を透過しても電子ビーム出射
窓が破壊されることがない。
【0036】また、内圧固定室と内圧変動室は完全に区
画されており、被処理物を処理室内に搬入搬出する際
に、内圧変動室の内圧が変化しても、内圧固定室に影響
を与えることがなく、内圧固定室の減圧状態が常に一定
であるので、電子ビーム出射窓には、従来の電子ビーム
処理装置のように電子ビーム照射窓に繰り返し応力が発
生することがないので、電子ビーム出射窓の機械的な劣
化が起こらず破損することがない。
【0037】さらに、電子ビーム管の電子ビーム出射窓
が、シリコン又はシリコン化合物よりなり、厚みが5μ
m以下であるので、電子ビームがこの電子ビーム出射窓
に吸収される割合を小さくでき、電子ビーム出射窓に発
生する熱を低減することができ、窓の破裂を防ぐことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ビーム管の説明図である。
【図2】本発明の電子ビーム処理装置の説明図である。
【図3】本発明の電子ビーム処理装置の説明図である。
【図4】本発明の電子ビーム処理装置の説明図である。
【図5】本発明の電子ビーム管を複数用いた電子ビーム
処理装置の説明図である。
【図6】従来の電子ビーム処理装置の説明図である。
【図7】従来の電子ビーム処理装置の説明図である。
【図8】従来の電子ビーム処理装置において電子ビーム
管の電子ビーム出射窓にかかる応力状態を示す説明図で
ある。
【図9】従来の電子ビーム管を複数用いた電子ビーム処
理装置の説明図である。
【符号の説明】
1 電子ビーム管 11 真空容器 12 電子ビーム発生器 121 フィラメント 122 グリッド 13 端子 14 蓋部材 15 電子ビーム出射窓 2 処理装置 21 内圧固定室 22 内圧変動室 22a 内圧変動室 22b 内圧変動室 P 真空ポンプ Q ガス導入系 G ゲート Ga ゲート Gb ゲート S シャッター T テーブル R 加熱源 W 被処理物 H 搬送口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21K 5/04 G21K 5/04 M H01J 37/301 H01J 37/301 H01L 21/027 G03F 7/20 504 // G03F 7/20 504 H01L 21/30 541P

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物を処理するための処理室に、前
    面に電子ビーム出射窓が形成された真空容器の内部に電
    子ビーム発生器が設けられた電子ビーム管の電子ビーム
    出射窓が露出した電子ビーム処理装置であって、 前記処理室は、前記電子ビーム管の電子ビーム出射窓が
    露出し被処理物の搬入搬出時に内圧が変化しないように
    常に減圧状態に保たれた内圧固定室と、当該内圧固定室
    に連結され被処理物の搬入搬出時に大気圧状態から減圧
    状態、又は、減圧状態から大気圧状態に変化する内圧変
    動室とよりなることを特徴とする電子ビーム処理装置。
  2. 【請求項2】 前記電子ビーム管の電子ビーム出射窓
    は、シリコ又はシリコン化合物よりなり、厚みが5μm
    以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子ビー
    ム処理装置。
JP2000313486A 2000-10-13 2000-10-13 電子ビーム処理装置 Pending JP2002122699A (ja)

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