JPH09152432A - 低分子抗原結合高分子物質による抗体の測定方法及び測定試薬 - Google Patents

低分子抗原結合高分子物質による抗体の測定方法及び測定試薬

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JPH09152432A
JPH09152432A JP33563695A JP33563695A JPH09152432A JP H09152432 A JPH09152432 A JP H09152432A JP 33563695 A JP33563695 A JP 33563695A JP 33563695 A JP33563695 A JP 33563695A JP H09152432 A JPH09152432 A JP H09152432A
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JP
Japan
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molecular weight
antigen
antibody
substance
immobilized
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JP33563695A
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English (en)
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Yoshinori Azuma
義則 東
Noritaka Nonaka
則孝 野中
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SHINOTESUTO KK
Shino Test Corp
Original Assignee
SHINOTESUTO KK
Shino Test Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来のペプチド等の低分子量の物質を抗原とし
て使用する抗体の凝集反応測定法による測定における、
抗原の担体粒子への固定が困難である及び固定できた場
合においても凝集像が認められないか又はEIA法等と
比較して著しく感度が劣るという問題点を解決した、低
分子量の物質からなる抗原の担体粒子及び固相担体への
固定が容易であり、かつ高感度に測定を行うことができ
る抗体の測定方法及び測定試薬を提供する。 【構成】ペプチド等の低分子量の物質を抗原として使用
する抗体の測定方法において、低分子量の抗原を結合さ
せたタンパク質等の高分子量の物質を固定したマイクロ
プレート等の固相担体、及び、低分子量の抗原を結合さ
せたタンパク質等の高分子量の物質を固定した担体粒子
を用い、「低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質
を固定した固相担体−抗体−低分子量の抗原を結合させ
た高分子量の物質を固定した担体粒子」の結合を検出す
ることを特徴とする抗体の測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低分子量の抗原を
結合させた高分子量の物質を固定した担体粒子、低分子
量の抗原を結合させた高分子量の物質を固定した固相担
体を用いて高感度に試料中の抗体を測定することができ
る測定方法及び測定試薬に関するものである。本発明は
特に、臨床検査分野における疾病の診断等に有用なもの
である。
【0002】
【従来の技術】試料中の抗体の測定には、抗原を固定し
た担体粒子の凝集を検出する凝集反応測定法、又は抗原
若しくは抗体に結合させた標識物質を検出する放射免疫
測定法(RIA法)、酵素免疫測定法(EIA法)等が
用いられてきた。
【0003】このうち、EIA法は広く用いられている
が多数の試料を短時間で検査するには煩雑な操作を要し
問題があった。
【0004】また、凝集反応測定法は、動物赤血球、ラ
テックス、ゼラチン若しくはポリアクリルアミド等の有
機高分子物質よりなる粒子、シリカゲル若しくはガラス
等の無機高分子物質よりなる粒子又は前記粒子を強磁性
体で被覆若しくは粒子成型時に強磁性体を分散させて調
製した磁性粒子等の担体粒子の表面に物理的又は化学的
に結合した抗原又は抗体と、測定すべき試料中の抗体又
は抗原との免疫学的反応(抗原抗体反応)により起こる
担体粒子の凝集を、マイクロプレート等の測定容器のウ
ェル(穴)等内での担体粒子の凝集状態に基づいて測定
を行うものである。これは、担体粒子が凝集していると
測定容器のウェル(穴)等の内壁面上での転がり易さ
(又は滑り易さ)が減少し、底面に落ち難くなることを
利用している。
【0005】試料中の測定すべき抗体又は抗原を介して
担体粒子が凝集し、測定容器のウェル(穴)等の内壁面
上での転がり易さ(又は滑り易さ)が減少して底面に落
ち難くなるので、ウェル(穴)等内に広がった凝集像が
見られれば試料中に測定すべき抗体又は抗原が存在する
(陽性)と判定する。また、試料中に測定すべき抗体又
は抗原が存在しなければ担体粒子が凝集せず、測定容器
のウェル(穴)等の内壁面上を転がって(又は滑って)
底面に落ちてしまうので、ウェル(穴)等底面に収束し
た像が見られれば試料中に測定すべき抗体又は抗原が存
在しない(陰性)と判定する。
【0006】なお、特開昭64−69954号公報に開
示されているように、更に積極的に、固相担体である測
定容器のウェル(穴)等の内壁面上に抗原(又は抗体
等)を結合しておき、これと抗原(又は抗体)を結合さ
せた担体粒子により、「抗原(又は抗体)を結合させた
固相担体−測定すべき抗体(又は抗原)−抗原(又は抗
体)を結合させた担体粒子」の結合反応を利用して測定
を行う方法もある。この測定方法においては、試料中の
測定すべき抗体又は抗原を介して凝集した担体粒子が固
相担体に結合することにより、測定容器のウェル(穴)
等の底面に落ち難くなるので、ウェル(穴)等内に広が
った凝集像が見られれば試料中に測定すべき抗体又は抗
原が存在する(陽性)と判定する。また、試料中に測定
すべき抗体又は抗原が存在しなければ担体粒子が凝集せ
ず、固相担体に結合することもないので、測定容器のウ
ェル(穴)等の内壁面上を転がって(又は滑って)底面
に落ちてしまうため、ウェル(穴)等底面に収束した像
が見られれば試料中に測定すべき抗体又は抗原が存在し
ない(陰性)と判定する。
【0007】そして、特開平4−216466号公報及
び特開平4−242167号公報には、抗原又は抗体等
を結合させた磁性粒子よりなる担体粒子に磁力を作用さ
せることにより、短時間で凝集像の判定を行うことがで
きる測定方法が開示されている。
【0008】以上の担体粒子の凝集を検出する測定法
は、同時に多くの試料を処理しうる点で優れた方法とい
える。
【0009】これらの測定方法における抗体の測定に使
用する抗原としては、その特異性、経済性又は安全性等
の利点から低分子量の物質であるペプチドを使用するこ
ともあった。このペプチドの担体への固定化には、物理
的吸着法をはじめ化学的に担体へ結合させる方法等様々
な検討がなされてきた。しかし、ペプチドのような低分
子量の物質を抗原として用いて抗体を凝集反応測定法に
よって測定する場合、抗原の担体粒子への固定が困難で
あった。また、固定できた場合においても凝集像が認め
られないか、又はEIA法等と比較して著しく感度が劣
るという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記し
た従来のペプチド等の低分子量の物質を抗原として使用
する抗体の凝集反応測定法による測定における、 抗原の担体粒子への固定が困難である 固定できた場合においても凝集像が認められない
か、又はEIA法等と比較して著しく感度が劣る という問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、抗原
として使用する低分子量の物質を結合させた高分子量の
物質を固定した担体を用いることにより前記の問題点が
解決できることを見い出し、低分子量の物質からなる抗
原の固相担体及び担体粒子への固定が容易であり、かつ
高感度に測定を行うことができる抗体の測定方法及び測
定試薬を完成するに至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の発明を
含む。 低分子量の物質を抗原として使用する抗体の測定方
法において、低分子量の抗原を結合させた高分子量の物
質を固定した固相担体及び低分子量の抗原を結合させた
高分子量の物質を固定した担体粒子を用い、「低分子量
の抗原を結合させた高分子量の物質を固定した固相担体
−抗体−低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質を
固定した担体粒子」の結合を検出することを特徴とする
抗体の測定方法。 「低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質を固
定した固相担体−抗体−低分子量の抗原を結合させた高
分子量の物質を固定した担体粒子」の結合の検出を、低
分子量の抗原を結合させた高分子量の物質を固定した担
体粒子の凝集による凝集像の測定により行う前記の抗
体の測定方法。 (1)低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質
を固定した固相担体、及び(2)低分子量の抗原を結合
させた高分子量の物質を固定した担体粒子、を含む抗体
の測定試薬。 低分子量の物質を抗原として使用する抗体の測定方
法において、低分子量の抗原を結合させた高分子量の物
質を固定した担体粒子を用い、「低分子量の抗原を結合
させた高分子量の物質を固定した担体粒子−抗体−低分
子量の抗原を結合させた高分子量の物質を固定した担体
粒子」の結合を検出することを特徴とする抗体の測定方
法。 「低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質を固
定した担体粒子−抗体−低分子量の抗原を結合させた高
分子量の物質を固定した担体粒子」の結合の検出を、低
分子量の抗原を結合させた高分子量の物質を固定した担
体粒子の凝集による凝集像の測定により行う前記の抗
体の測定方法。 低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質を固定
した担体粒子を含む抗体の測定試薬。
【0012】本発明の原理について以下説明を行う。ま
ず、ペプチド等の低分子量の物質からなる抗原を高分子
量の物質と化学的に結合させ高分子化した「低分子量の
抗原を結合させた高分子量の物質」(以下、低分子抗原
結合高分子物質と略すことがある)を得、更にこれを固
相担体に固定した「低分子量の抗原を結合させた高分子
量の物質を固定した固相担体」、又はこれを担体粒子に
固定した「低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質
を固定した担体粒子」を得て、この低分子抗原結合高分
子物質を固定した固相担体及び低分子抗原結合高分子物
質を固定した担体粒子、又は低分子抗原結合高分子物質
を固定した担体粒子を測定しようとする試料と接触させ
る。
【0013】これにより試料中に含まれる測定すべき抗
体は、低分子抗原結合高分子物質を固定した固相担体及
び低分子抗原結合高分子物質を固定した担体粒子の低分
子量の抗原の間を架橋するように結合し、「低分子量の
抗原を結合させた高分子量の物質を固定した固相担体−
抗体−低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質を固
定した担体粒子」の結合を生じる、又は低分子抗原結合
高分子物質を固定した担体粒子の低分子量の抗原の間を
架橋するように結合し「低分子量の抗原を結合させた高
分子量の物質を固定した担体粒子−抗体−低分子量の抗
原を結合させた高分子量の物質を固定した担体粒子」の
結合を生じる。
【0014】これらの結合の生成を検出することによ
り、試料中に含まれる抗体の存在の有無又は抗体の量の
測定を行う。
【0015】本発明における試料中に含まれる測定すべ
き抗体の測定は、試料、低分子抗原結合高分子物質を固
定した固相担体及び低分子抗原結合高分子物質を固定し
た担体粒子を接触させ、これにより生じる「低分子抗原
結合高分子物質を固定した固相担体−抗体−低分子抗原
結合高分子物質を固定した担体粒子」の結合を検出する
ことにより行うが、この結合の検出は低分子抗原結合高
分子物質を固定した担体粒子の凝集による凝集像を測定
することにより行うことができる。
【0016】例えば、以下のようにして試料中の測定す
べき抗体の測定を行う。 試料を低分子抗原結合高分子物質を固定した固相担
体の溶液収納部分に一定量加える。 これと同時に又は一定時間のうちに、この溶液収納
部分に低分子抗原結合高分子物質を固定した担体粒子を
一定量加える。 そして、これをミキサー等で一定時間攪拌した後静
置する。この時、試料中に測定すべき抗体が含まれてい
れば「低分子抗原結合高分子物質を固定した固相担体−
抗体−低分子抗原結合高分子物質を固定した担体粒子」
の結合が生じ、低分子抗原結合高分子物質を固定した担
体粒子の凝集による溶液収納部分内に広がった凝集像
(陽性像)を生じる。また、試料中に測定すべき抗体が
含まれていなければ、低分子抗原結合高分子物質を固定
した担体粒子は結合せず、低分子抗原結合高分子物質を
固定した固相担体の溶液収納部分の内壁面上を転がり
(滑り)落ち、溶液収納部分の底面に収束した像(陰性
像)を生じる。 静置後、一定時間内にこの低分子抗原結合高分子物
質を固定した固相担体の溶液収納部分内の像を目視又は
マイクロプレートリーダー等の測定装置により測定し、
陽性像が生じていれば試料中に測定すべき抗体が存在す
ると判定し、陰性像が生じていれば試料中に測定すべき
抗体は存在しないと判定することにより試料中の抗体の
測定を行う。
【0017】この本発明による抗体の測定における、試
料中に測定すべき抗体が含まれている時の固相担体の溶
液収納部分内の状態とこれを上方より観察した時の凝集
像を図1に示し、試料中に測定すべき抗体が含まれてい
ない時の固相担体の溶液収納部分内の状態とこれを上方
より観察した時の像を図2に示した。
【0018】
【図1】
【0019】
【図2】
【0020】なお比較のため、従来の低分子量の物質を
抗原として使用する抗体の測定における、試料中に測定
すべき抗体が含まれている時の固相担体の溶液収納部分
内の状態とこれを上方より観察した時の像を図3に示
し、試料中に測定すべき抗体が含まれていない時の固相
担体の溶液収納部分内の状態とこれを上方より観察した
時の像を図4に示した。
【0021】
【図3】
【0022】
【図4】
【0023】また本発明の別の態様は、試料中に含まれ
る測定すべき抗体の測定を、試料及び低分子抗原結合高
分子物質を固定した担体粒子を接触させ、これにより生
じる「低分子抗原結合高分子物質を固定した担体粒子−
抗体−低分子抗原結合高分子物質を固定した担体粒子」
の結合を検出することにより行うが、この結合の検出は
低分子抗原結合高分子物質を固定した担体粒子の凝集に
よる凝集像を測定することにより行うことができる。
【0024】例えば、以下のようにして試料中の測定す
べき抗体の測定を行う。 試料を測定容器の溶液収納部分に一定量加える。 これと同時に又は一定時間のうちに、この溶液収納
部分に低分子抗原結合高分子物質を固定した担体粒子を
一定量加える。 そして、これをミキサー等で一定時間攪拌した後静
置する。この時、試料中に測定すべき抗体が含まれてい
れば「低分子抗原結合高分子物質を固定した担体粒子−
抗体−低分子抗原結合高分子物質を固定した担体粒子」
の結合が生じ、低分子抗原結合高分子物質を固定した担
体粒子の凝集による溶液収納部分内に広がった凝集像
(陽性像)を生じる。また、試料中に測定すべき抗体が
含まれていなければ、低分子抗原結合高分子物質を固定
した担体粒子は結合せず、測定容器の溶液収納部分の内
壁面上を転がり(滑り)落ち、溶液収納部分の底面に収
束した像(陰性像)を生じる。 静置後、一定時間内にこの測定容器の溶液収納部分
内の像を目視又はマイクロプレートリーダー等の測定装
置により測定し、陽性像が生じていれば試料中に測定す
べき抗体が存在すると判定し、陰性像が生じていれば試
料中に測定すべき抗体は存在しないと判定することによ
り試料中の抗体の測定を行う。
【0025】この本発明による抗体の測定における、試
料中に測定すべき抗体が含まれている時の測定容器の溶
液収納部分内の状態とこれを上方より観察した時の凝集
像を図5に示し、試料中に測定すべき抗体が含まれてい
ない時の測定容器の溶液収納部分内の状態とこれを上方
より観察した時の像を図6に示した。
【0026】
【図5】
【0027】
【図6】
【0028】なお比較のため、従来の低分子量の物質を
抗原として使用する抗体の測定における、試料中に測定
すべき抗体が含まれている時の測定容器の溶液収納部分
内の状態とこれを上方より観察した時の像を図7に示
し、試料中に測定すべき抗体が含まれていない時の測定
容器の溶液収納部分内の状態とこれを上方より観察した
時の像を図8に示した。
【0029】
【図7】
【0030】
【図8】
【0031】段階的に希釈した試料のそれぞれを凝集反
応測定法により測定した時の担体粒子による凝集像が得
られる最大の希釈倍数である抗体価を求めることによ
り、試料中に含まれる抗体の量を確かめることができ
る。この抗体価の測定は、凝集反応測定法の常法に従っ
て行えばよく、例えば、低分子抗原結合高分子物質を固
定した固相担体(マイクロプレート等)のウェル(穴)
に試料を入れ、これを緩衝液等よりなる希釈液で段階的
に希釈してその希釈列を作り、次に各ウェルに低分子抗
原結合高分子物質を固定した担体粒子を加え、混合攪拌
した後、静置して担体粒子の凝集の有無を測定し、凝集
像が得られた最大の希釈倍数を抗体価として採用し、求
めることができる。
【0032】また、予め規定した希釈倍数で希釈した試
料を本発明により測定し、この時の凝集の有無から試料
中における抗体の存在の有無を定性的に測定することも
できる。
【0033】なお、本発明による試料中の抗体の測定に
おいては、試料と低分子抗原結合高分子物質を固定した
担体粒子を予め混合し次いでこれを低分子抗原結合高分
子物質を固定した固相担体に接触させることにより測定
を行ったり、又は予め低分子抗原結合高分子物質を固定
した担体粒子を加えておいた低分子抗原結合高分子物質
を固定した固相担体に試料を接触させて測定を行うこと
もできる。
【0034】そして、本発明による試料中の抗体の測定
においては、低分子抗原結合高分子物質を固定した担体
粒子の担体粒子として磁性粒子を用い、この低分子抗原
結合高分子物質を固定した担体粒子に磁力を作用させる
ことにより短時間で凝集像を生じさせることができる、
特開平4−216466号公報及び特開平4−2421
67号公報に記載されているような測定方法を適用する
こともできる。
【0035】本発明において、測定を行う抗体は測定を
行う必要があるものであれば特に限定されるものではな
い。例えば、抗HIV抗体、抗HTLV抗体、抗HBs
抗体、抗HBc抗体、抗HBe抗体若しくは抗HCV抗
体などのウイルス関連抗原に対する抗体、抗マイコプラ
ズマ抗体若しくは抗トレポネーマ・パリダム抗体などの
細菌関連抗原に対する抗体、血液型に関する抗体、アレ
ルゲンに対する抗体又は自己免疫疾患に関する抗体等を
挙げることができる。
【0036】本発明において、測定を行う抗体を含む試
料は抗体を含むものであれば特に限定されるものではな
いが、例えば、ヒト又は動物の血液、血清、血漿、尿、
大便、精液、髄液、唾液、汗、涙、腹水、羊水などの体
液、脳などの臓器、毛髪、皮膚、爪、筋肉若しくは神経
などの組織又は細胞等を挙げることができる。
【0037】本発明に用いる低分子量の抗原は、測定し
ようとする抗体と特異的に反応(結合)する低分子量の
ペプチド、タンパク質、糖類、脂質又は核酸等の物質を
用いることができ、これらは化学的に合成されたもの、
遺伝子工学的技術により作成されたもの又は天然の物質
の一部を取り出すことにより得られたもの等を用いるこ
とができ、好ましくは分子量500から20,000の
ものである。
【0038】例えば、ペプチドとしては各種細菌類又は
ウイルス類由来のもの等を用いることができ、梅毒トレ
ポネーマ・パリダム(TP)、B型肝炎ウイルス(HB
V)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイ
ルス(HIV)又は成人T細胞白血病ウイルス(HTL
V)等由来のペプチドが挙げられる。
【0039】ペプチドを化学的に合成する場合には、液
相法及び固相法等の方法により合成することができ、ま
たペプチド自動合成装置を用いてもよく、日本生化学会
編「生化学実験講座1 タンパク質の化学IV」,東京
化学同人,1975年、泉屋ら「ペプチド合成の基礎と
実験」,丸善,1985年、日本生化学会編「続生化学
実験講座2 タンパク質の化学 下」,東京化学同人,
1987年等に記載された公知の方法に従い合成するこ
とができる。
【0040】なお、本発明における低分子量の抗原は、
異なる複数種類のものを組み合わせて用いてもよい。
【0041】また、本発明における低分子量の抗原につ
いて、低分子抗原結合高分子物質を固定した固相担体に
用いる低分子量の抗原と低分子抗原結合高分子物質を固
定した担体粒子に用いる低分子量の抗原は同一のものを
用いてもよいが、測定しようとする抗体に対して特異的
な親和性を持ち結合するもので有れば異なったものを用
いてもよい。そして、低分子抗原結合高分子物質を固定
した担体粒子に用いる低分子量の抗原についても同一の
もののみを用いてもよいが、測定しようとする抗体に対
して特異的な親和性を持ち結合するもので有れば異なっ
たものを用いてもよい。
【0042】本発明に用いる高分子量の物質としては、
ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、カゼイン若
しくはその塩等の各種タンパク質、糖類又は脂質等を用
いることができ分子量30,000以上のものが好まし
い。
【0043】なお、本発明における高分子量の物質は、
異なる複数種類のものを組み合わせて用いてもよい。
【0044】また、本発明における高分子量の物質につ
いて、低分子抗原結合高分子物質を固定した固相担体に
用いる高分子量の物質と低分子抗原結合高分子物質を固
定した担体粒子に用いる高分子量の物質は同一のものを
用いてもよいし、異なったものを用いてもよい。そし
て、低分子抗原結合高分子物質を固定した担体粒子に用
いる高分子量の物質についても同一のもののみを用いて
もよいし、異なったものを用いてもよい。
【0045】本発明の最大の特徴は低分子量の抗原を高
分子量の物質と結合させ、それを担体粒子、固相担体に
結合させることによって、低分子量の抗原を単独で担体
粒子、固相担体に結合させた場合と比べて顕著に感度を
向上させることができたことである。
【0046】低分子量の抗原を結合させた高分子量の物
質(低分子抗原結合高分子物質)は、低分子量の抗原と
高分子量の物質のそれぞれのアミノ基、カルボキシル
基、チオール基、アルデヒド基又は水酸基等をグルタル
アルデヒド、カルボジイミド、イミドエステル、マレイ
ミド等の二価性の架橋試薬を用いて共有結合することで
調製することができる。
【0047】例えば、日本臨床病理学会編「臨床病理臨
時増刊特集第53号 臨床検査のためのイムノアッセイ
−技術と応用−」,臨床病理刊行会,1983年、日本
生化学会編「新生化学実験講座1 タンパク質IV」,
東京化学同人,1991年等に記載の公知の方法に従
い、低分子量の抗原と高分子量の物質をグルタルアルデ
ヒド、カルボジイミド、イミドエステル、マレイミド等
の二価性の架橋試薬と混合し、反応させることによって
調製することができる。
【0048】また、低分子抗原結合高分子物質を調製す
る際は、低分子量の抗原と高分子量の物質間だけでな
く、低分子抗原結合高分子物質同士も前記の二価性の架
橋試薬による化学的結合により結合させ、より高分子化
させることが好ましい。
【0049】前記の低分子抗原結合高分子物質の固相担
体又は担体粒子への固定は、物理的吸着又は架橋試薬に
よる化学的結合によって行うことができる。
【0050】物理的吸着による場合は、公知の方法に従
い、低分子抗原結合高分子物質と担体粒子を緩衝液等の
溶液中で混合し接触させたり又は緩衝液等に溶解した低
分子抗原結合高分子物質と固相担体を接触させることに
より行うことができる。例えば、低分子抗原結合高分子
物質と担体粒子を緩衝液等の溶液中で混合し接触させ、
又は緩衝液等に溶解した低分子抗原結合高分子物質を固
相担体に接触させ、これを約2℃〜約40℃で約10分
〜約1日間行う。
【0051】また、架橋試薬による化学的結合により行
う場合は、日本臨床病理学会編「臨床病理臨時増刊特集
第53号 臨床検査のためのイムノアッセイ−技術と応
用−」,臨床病理刊行会,1983年、日本生化学会編
「新生化学実験講座1 タンパク質IV」,東京化学同
人,1991年等に記載の公知の方法に従い、低分子抗
原結合高分子物質と固相担体又は担体粒子をグルタルア
ルデヒド、カルボジイミド、イミドエステル、マレイミ
ド等の二価性の架橋試薬と混合、接触させ、低分子抗原
結合高分子物質と固相担体又は担体粒子のそれぞれのア
ミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルデヒド基又
は水酸基等と反応させることにより固定を行うことがで
きる。
【0052】更に、必要があれば非特異的反応を抑制す
るため、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、カ
ゼイン若しくはその塩などの各種タンパク質又は脱脂粉
乳等を低分子抗原結合高分子物質を固定した固相担体又
は低分子抗原結合高分子物質を固定した担体粒子に接触
させること等の公知の方法により、低分子抗原結合高分
子物質を固定した固相担体又は低分子抗原結合高分子物
質を固定した担体粒子をマスキングしてもよい。
【0053】本発明において担体粒子は、凝集反応測定
法において使用される担体粒子であれば特に制限無く用
いることができる。例えば、ヒツジ赤血球等の動物赤血
球、ラテックス、リポソーム、マイクロカプセル、ゼラ
チン若しくはポリアクリルアミド等の有機高分子物質よ
りなる粒子、シリカゲル、ベントナイト、カーボン若し
くはガラス等の無機高分子物質よりなる粒子又は前記粒
子を強磁性体で被覆若しくは粒子成型時に強磁性体を分
散させて調製した磁性粒子等を用いることができる。
【0054】これらの担体粒子の粒子径は、0.01〜
100μmの範囲が好ましく、特に好ましくは0.5〜
10μmである。
【0055】また、これらの担体粒子の比重は、1〜1
0の範囲が好ましく、特に好ましくは1〜2である。
【0056】本発明において固相担体は、溶液を保持す
ることができるもので有ればその形状、大きさ、材質等
は特に問わない。凝集反応測定法において使用される固
相担体であれば特に制限無く用いることができる。例え
ば、ガラス、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル又はポリメ
タクリレートなどから成る試験管、U型、V型、若しく
はUV型などのマイクロプレート又はトレイ等を用いる
ことができる。
【0057】低分子抗原結合高分子物質を固定した担体
粒子の分散媒又は試料の希釈液については、トリス(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタン緩衝液、リン酸緩衝液若
しくはリン酸緩衝生理食塩水等の各種緩衝液又は生理食
塩水等を用いることができる。なお、この緩衝液のpH
については、pH4〜12の範囲内にあることが好まし
い。
【0058】また、これらの低分子抗原結合高分子物質
を固定した担体粒子の分散媒又は試料の希釈液には、ウ
シ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、カゼイン若し
くはその塩などの各種タンパク質、塩化ナトリウムなど
の各種塩類、各種糖類、脱脂粉乳、正常ウサギ血清など
の各種動物血清、アジ化ナトリウムなどの各種防腐剤又
は非イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤若しく
は陰イオン性界面活性剤などの各種界面活性剤等を適宜
添加して用いることができる。
【0059】そして、これらを添加する際の濃度は特に
限定されるものではないが、0.001〜10%(W/
V)が好ましく、特に0.01〜5%(W/V)が好ま
しい。
【0060】なお、この各種界面活性剤としては、ソル
ビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デ
カグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン
脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンフィトステロール、フィトスタノール、ポリオ
キシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油若しくはポリオキ
シエチレンラノリンなどの非イオン性界面活性剤、酢酸
ベタインなどの両性界面活性剤又はポリオキシエチレン
アルキルエーテル硫酸塩若しくはポリオキシエチレンア
ルキルエーテル酢酸塩などの陰イオン性界面活性剤等を
挙げることができる。
【0061】
【作用】本発明の構成により本発明の効果が得られるこ
との作用については必ずしも明確ではないが、低分子量
の抗原を高分子量の物質に結合させ高分子化したことに
より、疎水的な引力が増して担体への固定が容易とな
り、そしてそれぞれの担体同士の低分子量の抗原の間の
距離が縮まることにより、マスキング物質等の高分子物
質による立体的障害や担体の表面電荷による反発の影響
を受け難くなり、担体間を架橋するような抗原抗体反応
による結合が著しく起こり易くなったのではないかと推
測される。
【0062】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の例を三つ取
り上げて以下に記載するが、本発明はこれらの記載によ
って何ら限定されるものではない。
【0063】発明の実施の形態の例1 抗体の測定
【0064】(1) 抗原ペプチドの合成 測定しようとする抗体と特異的に反応(結合)する抗原
のアミノ酸配列のうち、測定に使用したい適当なアミノ
酸配列の部分を、化学的合成、遺伝子工学的調製又は天
然物質よりの精製等により調製し、抗原としてのペプチ
ド(抗原ペプチド)を得る。
【0065】(2) 抗原ペプチドと高分子量の物質の
結合 カゼインなどの各種タンパク質、糖類又は脂質等の高分
子量の物質を緩衝液等に溶解し、これにグルタルアルデ
ヒド、カルボジイミド、イミドエステル、マレイミド等
の二価性の架橋試薬を加え、攪拌し反応させる。次にこ
れに、精製水等に溶解した前記(1)で得た抗原ペプチ
ドを加え、攪拌し反応させる。
【0066】場合によっては、その後これに透析、ゲル
ろ過などの処理により架橋試薬を除くか若しくは架橋反
応の反応停止剤を添加すること等により反応を停止させ
る。
【0067】そして、抗原ペプチドを結合させた高分子
量の物質(抗原ペプチド結合高分子物質)を得る。
【0068】(3) 抗原ペプチド結合高分子物質の担
体粒子への固定 抗原ペプチド結合高分子物質の担体粒子への固定を、物
理的吸着又は二価性の架橋試薬による化学的結合により
行い、抗原ペプチド結合高分子物質を固定した担体粒子
(抗原結合高分子物質固定化担体粒子)を得る。
【0069】物理的吸着による場合は、担体粒子として
用いる動物赤血球、有機高分子物質よりなる粒子、無機
高分子物質よりなる粒子又は磁性粒子等の粒子を含む緩
衝液等と前記(2)で得た抗原ペプチド結合高分子物質
を混合し攪拌して吸着反応を行わせた後、緩衝液等で洗
浄する。
【0070】化学的結合による場合は、担体粒子として
用いる動物赤血球、有機高分子物質よりなる粒子、無機
高分子物質よりなる粒子又は磁性粒子等の粒子を含む緩
衝液等にグルタルアルデヒド、カルボジイミド、イミド
エステル、マレイミド等の二価性の架橋試薬を加え、攪
拌し反応させる。次にこれに、前記(2)で得た抗原ペ
プチド結合高分子物質を加え、攪拌し反応させる。場合
によっては、その後これに透析、ゲルろ過などの処理に
より架橋試薬を除くか若しくは架橋反応の反応停止剤を
添加すること等により反応を停止させる。そして、緩衝
液等で洗浄を行う。
【0071】なお、必要があれば非特異的反応を抑制す
るため、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、カ
ゼイン又はその塩などの各種タンパク質等で抗原結合高
分子物質固定化担体粒子を公知の方法によりマスキング
してもよく、これは得られた抗原結合高分子物質固定化
担体粒子をウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、
カゼイン又はその塩などの各種タンパク質などを含む緩
衝液等に加え静置し、担体粒子の表面を各種タンパク質
でコーティングすることにより行うことができる。
【0072】(4) 抗原ペプチド結合高分子物質の固
相担体への固定 抗原ペプチド結合高分子物質の固相担体への固定を、物
理的吸着又は二価性の架橋試薬による化学的結合により
行い、抗原ペプチド結合高分子物質を固定した固相担体
(抗原結合高分子物質固定化固相担体)を得る。
【0073】物理的吸着による場合は、前記(2)で得
た抗原ペプチド結合高分子物質を緩衝液に添加混合し、
これを試験管、マイクロプレート又はトレイ等の固相担
体のウェル(穴)等の溶液収納部分に分注し静置し吸着
反応を行わせる。その後溶液収納部分の液を吸引除去
し、緩衝液等で洗浄する。
【0074】化学的結合による場合は、試験管、マイク
ロプレート又はトレイ等の固相担体のウェル(穴)等の
溶液収納部分にグルタルアルデヒド、カルボジイミド、
イミドエステル、マレイミド等の二価性の架橋試薬を分
注し静置して反応させる。次にこれに、前記(2)で得
た抗原ペプチド結合高分子物質を加え静置して反応させ
る。場合によっては、その後これに透析、ゲルろ過など
の処理により架橋試薬を除くか若しくは架橋反応の反応
停止剤を添加すること等により反応を停止させる。そし
て、緩衝液等で洗浄を行う。
【0075】なお、必要があれば非特異的反応を抑制す
るため、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、カ
ゼイン又はその塩などの各種タンパク質等で抗原結合高
分子物質固定化固相担体を公知の方法によりマスキング
してもよく、これは得られた抗原結合高分子物質固定化
固相担体の溶液収納部分にウシ血清アルブミン、ヒト血
清アルブミン、カゼイン又はその塩などの各種タンパク
質などを含む緩衝液等に加え静置し、固相担体の溶液収
納部分の表面を各種タンパク質等でコーティングした
後、溶液収納部分の液を吸引除去することにより行うこ
とができる。
【0076】(5) 試料中の抗体の測定
【0077】 試料中の抗体の量の測定 抗体の量を測定したい試料を前記(4)で調製した抗原
結合高分子物質固定化固相担体の溶液収納部分に加え、
次にこれをこの抗原結合高分子物質固定化固相担体の各
溶液収納部分を用いて各種緩衝液又は生理食塩水等の試
料の希釈液にて2倍ずつ段階的に希釈し、次いで前記
(3)で調製した抗原結合高分子物質固定化担体粒子
を、段階的に希釈された試料が入っている各溶液収納部
分に滴下し、これをミキサーで少なくとも10秒間以上
攪拌する。次にこれを静置し数分から約1日後の間に各
希釈倍率の溶液収納部分内の凝集像の判定を行うことに
より、この試料中の測定したい抗体の量を示す抗体価を
測定することができる。
【0078】 試料中の抗体の存在の測定 各種緩衝液又は生理食塩水等の試料の希釈液にて一定の
倍率で希釈したか又は希釈を行わない抗体の存在の有無
を測定したい試料を、前記(4)で調製した抗原結合高
分子物質固定化固相担体の溶液収納部分に加え、これと
同時に又はこの後1時間程度のうちに前記(3)で調製
した抗原結合高分子物質固定化担体粒子を、試料が入っ
ている溶液収納部分に滴下し、これをミキサーで少なく
とも約10秒間以上攪拌する。次にこれを静置し数分か
ら約1日後の間に溶液収納部分内の凝集像の判定を行う
ことにより、この試料中の測定したい抗体の存在の有無
を定性的に測定することができる。
【0079】発明の実施の形態の例2 抗HIV−2抗
体の測定
【0080】(1) HIV−2抗原ペプチドの合成 HIV−2のエンベロープタンパク質の主要抗原部位
〔グナン(Gnann)ら,Science,237
巻,1346〜1349頁,1987年、ギヤダー(G
uyader)ら,Nature,326巻,662〜
669頁,1987年〕のアミノ酸配列のN末端から5
84番目〜606番目より成るペプチドをロバート(R
obert)らの方法〔Int.J.Peptide
Protein Res.,42巻,1〜9頁,199
3年〕により合成し、精製後、凍結乾燥し、低分子量の
抗原であるHIV−2抗原の合成ペプチド(HIV−2
抗原合成ペプチド)〔分子量:2,726〕を得る。
【0081】(2) HIV−2抗原合成ペプチドと高
分子量の物質であるカゼインナトリウムの結合 高分子量の物質であるカゼインナトリウム(分子量:約
3万)を精製水に溶解し、これに緩衝液を加え、次いで
架橋試薬である1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド塩酸塩を加え、室温で数分間
攪拌する。次にこれに、前記(1)で得たHIV−2抗
原合成ペプチドを精製水に溶解した水溶液を加え、室温
で一晩攪拌する。その後これに、架橋反応の反応停止剤
としてグリシン水溶液を加えて反応を停止させて、HI
V−2抗原合成ペプチドを結合させたカゼインナトリウ
ム(HIV−2抗原ペプチド結合カゼイン)〔分子量:
3万以上〕を得る。
【0082】(3) HIV−2抗原ペプチド結合カゼ
インの担体粒子への固定 担体粒子として用いる粒子を含む緩衝液と前記(2)で
得たHIV−2抗原ペプチド結合カゼインを混合し、3
7℃で数十分間攪拌した後、カゼインナトリウム及び塩
化ナトリウムを含む緩衝液を加えて37℃で数十分間攪
拌する。これをカゼインナトリウム、塩化ナトリウム及
びアジ化ナトリウムを含む緩衝液で洗浄した後、粒子を
カゼインナトリウム、塩化ナトリウム及びアジ化ナトリ
ウムを含む緩衝液中に分散させ、HIV−2抗原ペプチ
ド結合カゼインを固定した担体粒子(HIV−2抗原結
合カゼイン固定化担体粒子)を得る。
【0083】(4) HIV−2抗原ペプチド結合カゼ
インの固相担体への固定 前記(2)で得たHIV−2抗原ペプチド結合カゼイン
を緩衝液に添加混合し、固相担体として用いるマイクロ
プレートの各ウェルに分注する。これを5℃で一晩放置
した後、各ウェルの液を吸引除去し、カゼインナトリウ
ム、塩化ナトリウム及びアジ化ナトリウムを含む緩衝液
を分注する。これを37℃で一晩静置した後、各ウェル
の液を十分除去し、HIV−2抗原ペプチド結合カゼイ
ンを固定したマイクロプレート(HIV−2抗原結合カ
ゼイン固定化マイクロプレート)を得る。
【0084】(5) 試料中の抗HIV−2抗体の測定 抗HIV−2抗体の量を測定したい試料を前記(4)で
調製したHIV−2抗原結合カゼイン固定化マイクロプ
レートのウェルに加え、次にこれをこのHIV−2抗原
結合カゼイン固定化マイクロプレートの各ウェルを用い
てカゼインナトリウム、塩化ナトリウム及びアジ化ナト
リウムを含む緩衝液にて2倍ずつ段階的に希釈し、次い
で前記(3)で調製したHIV−2抗原結合カゼイン固
定化担体粒子を、段階的に希釈された試料が入っている
各ウェルに滴下し、これをマイクロプレートミキサー等
で少なくとも10秒間以上攪拌する。次にこれを静置し
数分から約1日後の間に各希釈倍率のウェルの凝集像の
判定を行うことにより、この試料中の抗HIV−2抗体
の量を示す抗体価を測定することができる。
【0085】発明の実施の形態の例3 抗HIV−1抗
体の測定
【0086】(1) HIV−1抗原ペプチドの合成 HIV−1のエンベロープタンパク質の主要抗原部位
〔グナン(Gnann)ら,Science,237
巻,1346〜1349頁,1987年、ホブソン(H
obson)ら,Cell,40巻,9〜17頁,19
85年〕のアミノ酸配列のN末端から593番目〜61
5番目より成るペプチドをロバート(Robert)ら
の方法〔Int.J.Peptide Protein
Res.,42巻,1〜9頁,1993年〕により合
成し、精製後、凍結乾燥し、低分子量の抗原であるHI
V−1抗原の合成ペプチド(HIV−1抗原合成ペプチ
ド)〔分子量:2,518〕を得る。
【0087】(2) HIV−1抗原合成ペプチドと高
分子量の物質であるカゼインナトリウムの結合 高分子量の物質であるカゼインナトリウム(分子量:約
3万)を精製水に溶解し、これに緩衝液を加え、次いで
架橋試薬である1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド塩酸塩を加え、室温で数分間
攪拌する。次にこれに、前記(1)で得たHIV−1抗
原合成ペプチドを精製水に溶解した水溶液を加え、室温
で一晩攪拌する。その後これに、架橋反応の反応停止剤
としてグリシン水溶液を加えて反応を停止させて、HI
V−1抗原合成ペプチドを結合させたカゼインナトリウ
ム(HIV−1抗原ペプチド結合カゼイン)〔分子量:
3万以上〕を得る。
【0088】(3) HIV−1抗原ペプチド結合カゼ
インの担体粒子への固定 担体粒子として用いる粒子を含む緩衝液と前記(2)で
得たHIV−1抗原ペプチド結合カゼインを混合し、3
7℃で数十分間攪拌した後、カゼインナトリウム及び塩
化ナトリウムを含む緩衝液を加えて37℃で数十分間攪
拌する。これをカゼインナトリウム、塩化ナトリウム及
びアジ化ナトリウムを含む緩衝液で洗浄した後、粒子を
カゼインナトリウム、塩化ナトリウム及びアジ化ナトリ
ウムを含む緩衝液中に分散させ、HIV−1抗原ペプチ
ド結合カゼインを固定した担体粒子(HIV−1抗原結
合カゼイン固定化担体粒子)を得る。
【0089】(4) HIV−1抗原ペプチド結合カゼ
インの固相担体への固定 前記(2)で得たHIV−1抗原ペプチド結合カゼイン
を緩衝液に添加混合し、固相担体として用いるマイクロ
プレートの各ウェルに分注する。これを5℃で一晩放置
した後、各ウェルの液を吸引除去し、カゼインナトリウ
ム、塩化ナトリウム及びアジ化ナトリウムを含む緩衝液
を分注する。これを37℃で一晩静置した後、各ウェル
の液を十分除去し、HIV−1抗原ペプチド結合カゼイ
ンを固定したマイクロプレート(HIV−1抗原結合カ
ゼイン固定化マイクロプレート)を得る。
【0090】(5) 試料中の抗HIV−1抗体の測定 カゼインナトリウム、塩化ナトリウム及びアジ化ナトリ
ウムを含む緩衝液にて一定の倍率で希釈したか又は希釈
を行わない抗HIV−1抗体の存在の有無を測定したい
試料を、前記(4)で調製したHIV−1抗原結合カゼ
イン固定化マイクロプレートのウェルに加え、これと同
時に又はこの後1時間程度のうちに前記(3)で調製し
たHIV−1抗原結合カゼイン固定化担体粒子を試料が
入っているウェルに滴下し、これをマイクロプレートミ
キサー等で少なくとも約10秒間以上攪拌する。次にこ
れを静置し数分から約1日後の間にウェルの凝集像の判
定を行うことにより、この試料中の抗HIV−1抗体の
存在の有無を定性的に測定することができる。
【0091】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に詳述す
るが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定される
ものではない。
【0092】実施例1 抗HIV−2抗体の測定
【0093】(1) HIV−2抗原ペプチドの合成 HIV−2のエンベロープタンパク質の主要抗原部位
〔グナン(Gnann)ら,Science,237
巻,1346〜1349頁,1987年、ギヤダー(G
uyader)ら,Nature,326巻,662〜
669頁,1987年〕のアミノ酸配列のN末端から5
84番目〜606番目より成るペプチドをロバート(R
obert)らの方法〔Int.J.Peptide
Protein Res.,42巻,1〜9頁,199
3年〕により合成し、精製後、凍結乾燥し、純度95%
のHIV−2抗原の合成ペプチド(HIV−2抗原合成
ペプチド)〔分子量:2,726〕を得た。
【0094】(2) HIV−2抗原合成ペプチドと高
分子量の物質であるカゼインナトリウムの結合 1mg/mLに調製したカゼインナトリウム(分子量:
約3万)水溶液200μLに、0.1Mリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH6.5)180μLを加え、次いで10
mg/mLに調製した1−エチル−3−(3−ジメチル
アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩20μLを加
え、室温で5分間攪拌した。次にこれに、前記(1)で
得たHIV−2抗原合成ペプチドを1mg/mLとなる
ように精製水に溶解した水溶液を200μL加え、室温
で一晩攪拌した。その後これに、架橋反応の反応停止剤
として0.1Mグリシン水溶液を200μL加えて反応
を停止させて、HIV−2抗原合成ペプチドを結合させ
たカゼインナトリウム(HIV−2抗原ペプチド結合カ
ゼイン)〔分子量:3万以上〕を得た。
【0095】(3) HIV−2抗原ペプチド結合カゼ
インの担体粒子への固定 担体粒子として用いる磁性粒子(Dynabeads
M−450 uncoated、粒子径4.5μm、ダ
イナル社製)3%を含む50mMトリス塩酸緩衝液(p
H8.0)と前記(2)で得たHIV−2抗原ペプチド
結合カゼインを混合し、37℃で1時間攪拌した後、
0.5%カゼインナトリウム及び100mM塩化ナトリ
ウムを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)を
加えて37℃で30分間攪拌した。これを0.5%カゼ
インナトリウム、100mM塩化ナトリウム及び0.1
%アジ化ナトリウムを含む50mMトリス塩酸緩衝液
(pH8.0)で洗浄した後、磁性粒子が0.1%とな
るように0.5%カゼインナトリウム、100mM塩化
ナトリウム及び0.1%アジ化ナトリウムを含む50m
Mトリス塩酸緩衝液(pH8.0)中に分散させ、HI
V−2抗原ペプチド結合カゼインを固定した担体粒子
(HIV−2抗原結合カゼイン固定化担体粒子)を得
た。
【0096】(4) HIV−2抗原ペプチド結合カゼ
インの固相担体への固定 前記(2)で得たHIV−2抗原ペプチド結合カゼイン
を50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)にて4μg
/mLに調製し、固相担体として用いる8穴U型マイク
ロプレート(梁瀬産業社製)の各ウェルに75μLずつ
分注した。これを5℃で一晩放置した後、各ウェルの液
を吸引除去し、0.5%カゼインナトリウム、100m
M塩化ナトリウム及び0.1%アジ化ナトリウムを含む
50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)を各ウェルに
100μLずつ分注した。これを37℃で一晩静置した
後、各ウェルの液を十分除去し、HIV−2抗原ペプチ
ド結合カゼインを固定したマイクロプレート(HIV−
2抗原結合カゼイン固定化マイクロプレート)を得た。
【0097】(5) 血清試料中の抗HIV−2抗体の
測定 抗HIV-2抗体陽性が既知の血清を試料とし、これを
前記(4)で調製したHIV−2抗原結合カゼイン固定
化マイクロプレートのウェルに50μL加え、次にこれ
をこのHIV−2抗原結合カゼイン固定化マイクロプレ
ートの各ウェルを用いて0.5%カゼインナトリウム、
100mM塩化ナトリウム及び0.1%アジ化ナトリウ
ムを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)にて
16倍から64,396倍まで2倍ずつ段階的に希釈し
希釈列を作り、次いで前記(3)で調製したHIV−2
抗原結合カゼイン固定化担体粒子を、段階的に希釈され
た25μLの試料が入っている各ウェルに25μLずつ
滴下し、これをマイクロプレートミキサーで1分間攪拌
した。次に1時間静置した後、各ウェルの凝集像の判定
を行い、この血清試料中の抗HIV−2抗体の量を示す
抗体価を測定した。
【0098】なお、対照として、前記(1)で得たHI
V−2抗原合成ペプチドをカゼインナトリウムと結合さ
せずに直接前記の磁性粒子及び8穴U型マイクロプレー
トに前記と同様にして固定し、これらを用いて前記と同
様にして血清試料中の抗HIV−2抗体の抗体価を測定
した。
【0099】これらの結果を表1に示した。
【0100】
【表1】
【0101】本発明の測定方法及び測定試薬では、血清
試料を32,198倍希釈してごく微量となった試料中
の抗体についても陽性像を得ることができるのに対し
て、対照の場合は陽性像を得ることができるのが32倍
希釈までで、これ以上希釈した場合には陰性像が得られ
てしまうことがわかる。つまり、本来抗HIV−2抗体
を含む陽性の試料を、誤って陰性と判断してしまう可能
性がある。これより、本発明の測定方法及び測定試薬
は、試料中にごく微量に含まれる抗体さえも高感度に測
定することができ、誤り無く正確に試料中の抗体の測定
を行えることが確かめられた。
【0102】実施例2 抗HIV−1抗体の測定
【0103】(1) HIV−1抗原ペプチドの合成 HIV−1のエンベロープタンパク質の主要抗原部位
〔グナン(Gnann)ら,Science,237
巻,1346〜1349頁,1987年、ホブソン(H
obson)ら,Cell,40巻,9〜17頁,19
85年〕のアミノ酸配列のN末端から593番目〜61
5番目より成るペプチドを実施例1の(1)に記載の方
法と同様にして調製し、純度75%のHIV−1抗原の
合成ペプチド(HIV−1抗原合成ペプチド)〔分子
量:約2,518〕を得た。
【0104】(2) HIV−1抗原合成ペプチドと高
分子量の物質であるカゼインナトリウムの結合 1mg/mLに調製したカゼインナトリウム(分子量:
約3万)水溶液160μLに、0.1Mリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH6.5)50μLを加え、次いで1mg
/mLに調製した1−エチル−3−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)カルボジイミド塩酸塩100μLを加え、
室温で5分間攪拌した。次にこれに、前記(1)で得た
HIV−1抗原合成ペプチドを1mg/mLとなるよう
に精製水に溶解した水溶液を40μL加え、室温で一晩
攪拌した。その後これに、架橋反応の反応停止剤として
0.2Mグリシン水溶液を50μL加えて反応を停止さ
せて、HIV−1抗原合成ペプチドを結合させたカゼイ
ンナトリウム(HIV−1抗原ペプチド結合カゼイン)
〔分子量:3万以上〕を得た。
【0105】(3) HIV−1抗原ペプチド結合カゼ
インの担体粒子への固定 実施例1の(3)に記載の方法と同様にして、前記
(2)で得たHIV−1抗原ペプチド結合カゼインと担
体粒子として用いる磁性粒子(DynabeadsM−
450 uncoated、粒子径4.5μm、ダイナ
ル社製)より、HIV−1抗原ペプチド結合カゼインを
固定した担体粒子(HIV−1抗原結合カゼイン固定化
担体粒子)を調製した。
【0106】(4) HIV−1抗原ペプチド結合カゼ
インの固相担体への固定 実施例1の(4)に記載の方法と同様にして、前記
(2)で得たHIV−1抗原ペプチド結合カゼインと固
相担体として用いる8穴U型マイクロプレート(梁瀬産
業社製)より、HIV−1抗原ペプチド結合カゼインを
固定したマイクロプレート(HIV−1抗原結合カゼイ
ン固定化マイクロプレート)を調製した。
【0107】(5) 血清試料中の抗HIV−1抗体の
測定 抗HIV-1抗体陽性が既知の血清を試料とし、これを
前記(4)で調製したHIV−1抗原結合カゼイン固定
化マイクロプレートのウェルに50μL加え、次にこれ
をこのHIV−1抗原結合カゼイン固定化マイクロプレ
ートの各ウェルを用いて0.5%カゼインナトリウム、
100mM塩化ナトリウム及び0.1%アジ化ナトリウ
ムを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)にて
16倍から8,192倍まで2倍ずつ段階的に希釈し希
釈列を作り、次いで前記(3)で調製したHIV−1抗
原結合カゼイン固定化担体粒子を、段階的に希釈された
25μLの試料が入っている各ウェルに25μLずつ滴
下し、これをマイクロプレートミキサーで1分間攪拌し
た。次に1時間静置した後、各ウェルの凝集像の判定を
行い、この血清試料中の抗HIV−1抗体の抗体価を測
定した。
【0108】なお、対照として、前記(1)で得たHI
V−1抗原合成ペプチドをカゼインナトリウムと結合さ
せずに直接前記の磁性粒子及び8穴U型マイクロプレー
トに前記と同様にして固定し、これらを用いて前記と同
様にして血清試料中の抗HIV−1抗体の量を示す抗体
価を測定した。
【0109】これらの結果を表2に示した。
【0110】
【表2】
【0111】本発明の測定方法及び測定試薬では、血清
試料を4,096倍希釈してごく微量となった試料中の
抗体についても陽性像を得ることができるのに対して、
対照の場合はいずれの希釈倍数においても陽性像を得る
ことができずに陰性像が得られてしまうことがわかる。
つまり、本来抗HIV−1抗体を含む陽性の試料を、誤
って陰性と判断してしまう可能性がある。これより、本
発明の測定方法及び測定試薬は、試料中にごく微量に含
まれる抗体さえも高感度に測定することができ、誤り無
く正確に試料中の抗体の測定を行えることが確かめられ
た。
【0112】
【発明の効果】低分子量の抗原を結合させた高分子量の
物質を固定した担体粒子、低分子量の抗原を結合させた
高分子量の物質を固定した固相担体を用いる本発明の測
定方法及び測定試薬は、低分子量の抗原を直接単独に固
定した担体粒子、低分子量の抗原を直接単独に固定した
固相担体を使用する従来の抗体の凝集反応測定法による
測定における、抗原の担体粒子への固定が困難である、
及び固定できた場合においても凝集像が認められないか
又は著しく感度が劣るという問題点を解決し、低分子量
の抗原の担体粒子及び固相担体への固定を容易とし、か
つ試料中にごく微量に含まれる抗体をも高感度に測定す
ることができ、陽性の試料を陰性と判定してしまう誤り
も無く正確に試料中の抗体の測定を行うことができる有
用な抗体の測定方法及び測定試薬である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による抗体の測定における、試料中に測
定すべき抗体が含まれている時の固相担体の溶液収納部
分内の状態とこれを上方より観察した時の凝集像を示し
た図である。
【図2】本発明による抗体の測定における、試料中に測
定すべき抗体が含まれていない時の固相担体の溶液収納
部分内の状態とこれを上方より観察した時の像を示した
図である。
【図3】従来の低分子量の物質を抗原として使用する抗
体の測定における、試料中に測定すべき抗体が含まれて
いる時の固相担体の溶液収納部分内の状態とこれを上方
より観察した時の像を示した図である。
【図4】従来の低分子量の物質を抗原として使用する抗
体の測定における、試料中に測定すべき抗体が含まれて
いない時の固相担体の溶液収納部分内の状態とこれを上
方より観察した時の像を示した図である。
【図5】本発明による抗体の測定における、試料中に測
定すべき抗体が含まれている時の測定容器の溶液収納部
分内の状態とこれを上方より観察した時の凝集像を示し
た図である。
【図6】本発明による抗体の測定における、試料中に測
定すべき抗体が含まれていない時の測定容器の溶液収納
部分内の状態とこれを上方より観察した時の像を示した
図である。
【図7】従来の低分子量の物質を抗原として使用する抗
体の測定における、試料中に測定すべき抗体が含まれて
いる時の測定容器の溶液収納部分内の状態とこれを上方
より観察した時の像を示した図である。
【図8】従来の低分子量の物質を抗原として使用する抗
体の測定における、試料中に測定すべき抗体が含まれて
いない時の測定容器の溶液収納部分内の状態とこれを上
方より観察した時の像を示した図である。
【符号の説明】
1 低分子量の抗原 2 高分子量の物質 3 固相担体 4 担体粒子 5 測定すべき抗体 6 マスキング物質 7 測定容器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低分子量の物質を抗原として使用する抗体
    の測定方法において、低分子量の抗原を結合させた高分
    子量の物質を固定した固相担体及び低分子量の抗原を結
    合させた高分子量の物質を固定した担体粒子を用い、
    「低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質を固定し
    た固相担体−抗体−低分子量の抗原を結合させた高分子
    量の物質を固定した担体粒子」の結合を検出することを
    特徴とする抗体の測定方法。
  2. 【請求項2】「低分子量の抗原を結合させた高分子量の
    物質を固定した固相担体−抗体−低分子量の抗原を結合
    させた高分子量の物質を固定した担体粒子」の結合の検
    出を、低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質を固
    定した担体粒子の凝集による凝集像の測定により行う請
    求項1記載の抗体の測定方法。
  3. 【請求項3】(1)低分子量の抗原を結合させた高分子
    量の物質を固定した固相担体、及び(2)低分子量の抗
    原を結合させた高分子量の物質を固定した担体粒子、を
    含む抗体の測定試薬。
  4. 【請求項4】低分子量の物質を抗原として使用する抗体
    の測定方法において、低分子量の抗原を結合させた高分
    子量の物質を固定した担体粒子を用い、「低分子量の抗
    原を結合させた高分子量の物質を固定した担体粒子−抗
    体−低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質を固定
    した担体粒子」の結合を検出することを特徴とする抗体
    の測定方法。
  5. 【請求項5】「低分子量の抗原を結合させた高分子量の
    物質を固定した担体粒子−抗体−低分子量の抗原を結合
    させた高分子量の物質を固定した担体粒子」の結合の検
    出を、低分子量の抗原を結合させた高分子量の物質を固
    定した担体粒子の凝集による凝集像の測定により行う請
    求項4記載の抗体の測定方法。
  6. 【請求項6】低分子量の抗原を結合させた高分子量の物
    質を固定した担体粒子を含む抗体の測定試薬。
JP33563695A 1995-12-01 1995-12-01 低分子抗原結合高分子物質による抗体の測定方法及び測定試薬 Pending JPH09152432A (ja)

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