JPH09151223A - 光硬化型樹脂組成物 - Google Patents

光硬化型樹脂組成物

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JPH09151223A
JPH09151223A JP7337738A JP33773895A JPH09151223A JP H09151223 A JPH09151223 A JP H09151223A JP 7337738 A JP7337738 A JP 7337738A JP 33773895 A JP33773895 A JP 33773895A JP H09151223 A JPH09151223 A JP H09151223A
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JP
Japan
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meth
acrylate
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photocurable resin
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JP7337738A
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English (en)
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Mitsuhiro Nishimura
光弘 西村
Setsu Kamimura
節 上村
Shohei Kosakai
正平 小堺
Masatoshi Asano
雅俊 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D4/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, based on organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond ; Coating compositions, based on monomers of macromolecular compounds of groups C09D183/00 - C09D183/16

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバー用被覆材において、紫外線など
の光線照射量が少くても硬化し、高い破断伸度および引
張り強度を有する硬化物を形成できる光硬化型樹脂組成
物を得る。 【解決手段】 光硬化型樹脂組成物は、(A)ウレタン
(メタ)アクリレートオリゴマー、(B)N−ビニルア
ミドモノマー、(C)下記式(I) 【化1】 (式中、R1 は置換基を有していてもよいC1-6 アルキ
レン基、R2 はC2-4 アルキレン基、R3 は水素原子又
はメチル基、mは0又は1、nは0〜10の整数を示
す)で表される(メタ)アクリレート、および(D)光
重合開始剤を含んでいる。前記樹脂組成物は、光硬化速
度が大きく、紫外線照射により、低ヤング率であっても
高い引張り強度を有する硬化皮膜を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線などの照射
光量が少量であっても硬化性が高く、優れた引張り強
度、破断伸度を有し、光ファイバー被覆用紫外線硬化型
樹脂組成物などとして有用な光硬化型樹脂組成物および
それを用いた被覆方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバーに用いられる石英ファイバ
ーは、非常に脆く、損傷しやすいだけでなく、汚染によ
って光伝送損失が大きくなる。そのため、石英ファイバ
ーを保護および補強するため、線引き直後に、石英ファ
イバーの周囲を、軟質で温度依存性の小さな低ヤング率
のウレタン系アクリレート樹脂で一次被覆した後、高い
ヤング率のウレタン系アクリレート樹脂で二次被覆して
いる。
【0003】近年、光ファイバーの需要が増加するにつ
れて、生産性を向上させるため、光ファイバーの線引き
速度の高速化に対応して、大きな速度で硬化させるた
め、前記一次及び二次被覆において、約10m/秒程度
の線引き速度で硬化する光硬化型樹脂組成物が使用され
ている。また、一次被覆層の特性は、ヤング率0.1〜
0.3kgf/mm2 、破断伸度100〜200%程
度、引張り強度0.1〜0.3kgf/mm2 程度であ
る。しかし、光ファイバーのマイクロベンディングなど
による伝送損失が増大することを防止するため、さらに
低ヤング率で、しかも高い破断伸度(例えば、200%
以上)の硬化膜を与える光硬化型樹脂組成物が要望され
ている。一方、硬化皮膜のヤング率を低下させると、皮
膜の強靭性、すなわち引張り強度が犠牲となる。そのた
め、ファイバーを有効に保護するためには、小さなヤン
グ率を維持しつつ、さらに高い引張り強度(例えば、
0.3kgf/mm2 以上)の硬化皮膜を与える光硬化
型樹脂組成物が要求されているものの、硬化皮膜の低ヤ
ング率と高い引張り強度とを両立できない。
【0004】硬化速度、硬化物の性能や塗布性を向上さ
せるため、光ファイバー被覆用紫外線硬化型樹脂組成物
に、低粘度化に寄与するN−ビニルアミドモノマーを添
加することが提案されている。例えば、特公平6−70
113号公報には、紫外線硬化速度を改善するため、
(A)特定のポリエーテルポリオール系ウレタンオリゴ
マー14〜70重量%と、(B)テトラヒドロフラン
環、ノニルフェニル基、イソボルニル基を有するアクリ
レートおよびビニルピロリドンから選ばれた反応性希釈
剤10〜70重量%と、(C)リン系光重合開始剤とを
含む光ファイバー被覆用樹脂組成物が開示されている。
特開平7−69686号公報には、ウレタンアクリレー
トオリゴマー、アクリル酸エステルモノマー、N−ビニ
ルアミドモノマー、ビニルエーテルモノマーおよび光重
合開始剤を含む光ファイバ被覆用紫外線硬化型樹脂組成
物が開示されている。しかし、N−ビニルアミドモノマ
ーとアクリル系モノマーとを組み合わせると、一般に、
相反する特性である高い破断伸度と高い引張り強度とを
両立できない。例えば、前記紫外線硬化型樹脂組成物で
は、高い性能、例えば、200%以上の破断伸度、0.
3kgf/mm2 以上の引張り強度を有する硬化物を形
成することが困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、紫外線などの照射光量が少くても有効に硬化する光
硬化型樹脂組成物およびそれを用いた被覆方法を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、高い破断伸度およ
び引張り強度を有する硬化物を形成できる光硬化型樹脂
組成物およびそれを用いた被覆方法を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的は、硬化速度が大きく、柔
軟性と強靭性とを備えた硬化膜を形成でき、光ファイバ
ー被覆材として有用な光硬化型樹脂組成物およびそれを
用いた被覆方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、ウレタン(メタ)アク
リレートおよびN−ビニルアミドモノマーを含む組成物
に、特定の(メタ)アクリレートを反応性希釈剤として
添加すると、光硬化速度を大きく改善できるとともに、
低ヤング率であっても高い引張り強度を有する硬化皮膜
が得られることを見いだし、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明の光硬化型樹脂組成物は、(A)ウレタン
(メタ)アクリレートオリゴマー、(B)N−ビニルア
ミドモノマー、(C)下記式(I)
【0007】
【化3】 (式中、R1 は置換基を有していてもよいC1-6 アルキ
レン基、R2 はC2-4 アルキレン基、R3 は水素原子又
はメチル基、mは0又は1、nは0〜10の整数を示
す)で表される(メタ)アクリレート、および(D)光
重合開始剤を含んでいる。この光硬化型樹脂組成物にお
いて、(2)成分(A)(B)および(C)からなる組
成物全体に対して、前記式(I)で表される(メタ)ア
クリレートの含有量は10〜60重量%であってもよ
く、(B)N−ビニルアミドモノマーの含有量は5〜5
0重量%であってもよい。さらに、(3)(D)光重合
開始剤は下記式(II)
【0008】
【化4】 (式中、R4 ないしR6 は、同一又は異なって、水素原
子、C1-4 アルキル基又はC1-4 アルコキシ基を示し、
7 はC1-10アルキル基を示す)で表される化合物を含
んでいてもよく、(4)前記式(II)で表される化合物
には、ビス(2,6−ジC1-4 アルコキシベンゾイル)
−C4-10アルキルホスフィンオキシドなどが含まれる。
前記光硬化型樹脂組成物は、(5)(A)ウレタン(メ
タ)アクリレートオリゴマー15〜85重量%、(B)
N−ビニルアミドモノマー5〜50重量%、(C)式
(I)で表される(メタ)アクリレート10〜60重量
%の割合で含む組成物(但し、全量は100重量%であ
る)100重量部に対して、(D)光重合開始剤0.1
〜10重量部を含む光ファイバー被覆用紫外線硬化型樹
脂組成物であってもよい。 (6)前記光硬化性樹脂組成物で光ファイバーを被覆
し、光照射により硬化させることにより、光ファイバー
を被覆することができる。(7)光硬化型樹脂組成物
は、活性光線、例えば、紫外線を照射して硬化させても
よい。さらに、本発明には、(8)光照射により硬化し
た前記光硬化性樹脂組成物の硬化物も含まれる。なお、
本明細書において、アクリレートおよびメタクリレート
を単に「(メタ)アクリレート」と総称する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の光硬化型樹脂組成物は、
(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、
(B)N−ビニルアミドモノマー、(C)前記式(I)
で表される(メタ)アクリレート、および(D)光重合
開始剤で構成されている。以下、各成分について詳細に
説明する。
【0010】(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリ
ゴマー ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(以下、単に
ウレタンアクリレートという場合がある)は、オリゴマ
ー領域のウレタン(メタ)アクリレートを主成分として
含み、重量平均分子量は、通常、200〜20000程
度である。ウレタンアクリレートとしては、従来公知の
紫外線硬化型樹脂組成物のオリゴマーが使用できる。こ
れらのウレタンアクリレートは、ポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオ
ールなどのポリオールと、ポリイソシアネートと、イソ
シアネート基に対して反応性の活性水素原子を有する
(メタ)アクリレートとを反応させ、ウレタン化するこ
とにより得ることができる。
【0011】ポリエーテルポリオールには、例えば、エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒド
ロフラン、2−又は3−メチルテトラヒドロフラン、ジ
オキサン、トリオキサンなどのアルキレンオキサイド
(環状エーテル)の単独又は共重合体、ポリヒドロキシ
化合物の前記アルキレンオキサイド付加体などが含まれ
る。前記アルキレンオキサイドとしては、C2-5 アルキ
レンオキサイドを用いる場合が多い。ポリエーテルポリ
オールとしては、例えば、ポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチ
レンエーテルグリコール、プロピレンオキサンドとエチ
レンオキサイドとの共重合体;テトラヒドロフランとエ
チレンオキサイドの共重合体;テトラヒドロフランとプ
ロピレンオキサイドの共重合体;ビスフェノールAのエ
チレンオキサイド付加体;ビスフェノールAのプロピレ
ンオキサイド付加体などが挙げられる。前記(1)ポリ
オキシエチレングリコールは、例えば、三洋化成工業
(株)から「PEG600」,「PEG1000」,「PEG2000」などと
して入手でき、(2)ポリオキシプロピレングリコール
は、武田薬品工業(株)から「タケラックP-21」,「タ
ケラックP-22」,「タケラックP-23」などとして入手で
き、(3)ポリテトラメチレンエーテルグリコールは、
保土谷化学(株)から「PTG2000」,「PTG4000」などと
して入手できる。また、(4)プロピレンオキサイドと
エチレンオキサイドの共重合体は、三井東圧化学(株)
から「ED-28」、旭硝子(株)から「エクセノール510」
として入手でき、(5)テトラヒドロフランとプロピレ
ンオキサイドの共重合体は、保土谷化学(株)から「PP
TG2000」,「PPTG4000」、日本油脂(株)から「ユニセ
ーフDCB-1100」,「ユニセーフDCB-1800」として入手で
きる。(6)テトラヒドロフランとエチレンオキサイド
の共重合体は、日本油脂(株)から「ユニセーフDC-110
0」,「ユニセーフDC-1800」として市販され、(7)ビ
スフェノールAのエチレンオキサイド付加体は、日本油
脂(株)から「ユニオールDA-400」,「ユニオールDA-70
0」として、(8)ビスフェノールAのプロピレンオキ
サイド付加体は、日本油脂(株)から「ユニオールDB-4
00」などとして市販されている。
【0012】ポリエステルポリオールには、例えば、ジ
オール(エチレングリコール、プロピレングリコール、
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−
メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、ネオペンチルグリコールなど)とラクトン
(ε−カプロラクトン,β−メチル−δ−バレロラクト
ンなど)との付加反応物;上記ジオールと二塩基酸(コ
ハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒ
ドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸など)との反応生
成物;前記ジオールと二塩基酸とラクトンとの反応生成
物などが含まれる。
【0013】ポリカーボネートポリオールとしては、例
えば、前記ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリ
オール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、3−メチル−1、5−ペンタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,5−オクタンジオール、1,
4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、2−メ
チルプロパンジオール、ジプロピレングリコール、ジブ
チレングリコールなどのジオールと、ジメチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネートなどのジ低級アルキルカー
ボネートとの反応により得られるポリカーボネートポリ
オールが挙げられる。さらに、これらのポリカーボネー
トポリオールに対してアルキレンオキサイド(エチレン
オキサイド,プロピレンオキサイドなど)又はラクトン
(ε−カプロラクトン,β−メチル−δ−バレロラクト
ンなど)が付加した付加体であるポリエステルジオール
なども使用できる。ポリカーボネートポリオールは、例
えば、商品名「デスモフェン2020E」(住友バイエル
(株)製)、商品名「DN-980」,「DN-982」及び「DN-98
3」(日本ポリウレタン(株)製)などとして入手でき
る。
【0014】ポリオールには、例えば、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ールなどのC2-10アルキレングリコール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、1,4−シクロヘキサンジオ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリシロキ
サン単位を有するジオールなども含まれる。
【0015】ポリイソシアネートとしては、例えば、ト
リレンジイソシアネート(2,4−トリレンジイソシア
ネート、2,6−トリレンジイソシアネート)、4,
4′−ジフェニルメタンジジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネー
ト、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,5−
ナフタレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジ
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添
キシリレンジイソシアネート、トルイジンジイソシアネ
ート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイ
ソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート
[例えば、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,
5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2.2.
1)ヘプタン、2−(3−イソシアネートプロピル)−
2,6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2.
2.1)ヘプタン、3−(3−イソシアネートプロピ
ル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ
(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアネートエ
チル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシ
アネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタ
ン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシア
ネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−
ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシア
ネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−(3
−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)
ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イ
ソシアネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピ
ル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタンなど]、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカン
トリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−
イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメ
チレントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネートなどが使用される。
【0016】活性水素原子を有する(メタ)アクリレー
トには、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレー
ト、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラメチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジ(テトラ
メチレンエーテル)グリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールモノ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ートなどが含まれる。これらの活性水素原子を有する
(メタ)アクリレートは、単独で又は二種以上組み合わ
せて使用できる。好ましい活性水素原子(特にヒドロキ
シル基)を有する(メタ)アクリレートには、例えば、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、特に2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアク
リレートが含まれる。
【0017】(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリ
ゴマーは、慣用の方法、例えば、前記ポリオールとポリ
イソシアネートとを、例えば、イソシアネート基(NC
O)とヒドロキシル基(OH)とがNCO/OH=1.
8/1〜4.0/1(モル比)程度となる割合で反応さ
せ、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを調
製し、前記活性水素原子を有する(メタ)アクリレート
と反応させることにより得ることができる。
【0018】(A)ウレタンアクリレートの含有量は、
硬化物の伸度や強度を損なわない範囲で選択でき、例え
ば、成分(A)(B)および(C)からなる組成物に対
して、15〜85重量%(例えば、15〜70重量
%)、好ましくは25〜65重量%、さらに好ましくは
30〜60重量%程度であり、40〜60重量%程度で
ある場合が多い。
【0019】(B)N−ビニルアミドモノマー N−ビニルアミドモノマーには、例えば、N−ビニルピ
ロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルアセ
トアミド、N,N′−ジビニルエチレンウレアなどが含
まれる。これらのN−ビニルアミドモノマーは単独で又
は二種以上混合して使用できる。 (B)N−ビニルアミドモノマーの使用量は、光硬化性
を損なわない範囲で選択でき、例えば、成分(A)
(B)および(C)からなる組成物全体に対して5〜5
0重量%、好ましくは5〜30重量%(例えば、5〜2
5重量%)程度であり、5〜15重量%程度である場合
が多い。N−ビニルアミドモノマーの含有量が5重量%
未満では硬化速度が低下しやすく、50重量%を越える
と硬化皮膜の耐水性などが低下しやすくなる。(C)式(I)で表される(メタ)アクリレート 前記式(I)において、R1 で表されるアルキレン基に
は、例えば、メチレン、メチルメチレン、エチレン、プ
ロピレン、ジメチルメチレン、1−メチル−1−エチル
メチレン、1−メチル−1−ブチルメチレン、1,4−
テトラメチレン、1,3−ブチレン、1,5−ペンタメ
チレン、1,6−ヘキサメチレン基などのC1-6 アルキ
レン基が含まれる。好ましいアルキレン基には、メチレ
ン、エチレン、プロピレン、ジメチルメチレン、1−メ
チル−1−エチルメチレン基などの直鎖状又は分岐鎖状
1-4 アルキレン基が含まれる。特に好ましいアルキレ
ン基は、ジメチルメチレン基などである。前記式(I)
において、mは0又は1である。アルキレン基R1
は、置換基、例えば、C4-10シクロアルキル基(例え
ば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル、シクロオクチル基など)、アリール基(フェニル基
など)などが置換していてもよい。
【0020】R2 で表されるC2-4 アルキレン基には、
直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基、例えば、エチレン、
プロピレン、テトラメチレン基が含まれる。R2 は、エ
チレン、プロピレン基である場合が多い。R3 は水素原
子又はメチル基を示し、光硬化性を高めるためにはR3
が水素原子であるのが有利である。nは0〜10(例え
ば、0〜5程度)の整数の範囲から適当に選択できる。
【0021】前記式(I)で表される化合物のうち、好
ましい(メタ)アクリレートには、下記式(Ia)で表さ
れるアクリレートなどが含まれ、例えば、東亞合成化学
(株)から商品名「アロニックスM-110」などとして入
手できる。
【0022】
【化5】 (式中、R2 およびnは前記に同じ) なお、前記「アロニックスM-110」は、前記式(Ia)に
おいて、R2 がエチレン基,nが2の化合物である。
【0023】前記式(I)で表される(メタ)アクリレ
ートの含有量は、成分(A)(B)および(C)からな
る組成物全体に対して10〜60重量%、好ましくは1
5〜40重量%、さらに好ましくは20〜30重量%程
度である。前記(メタ)アクリレートの含有量が10重
量%未満では性能(破断伸び、引張強さ)が低下し、6
0重量%を越えると硬化速度が低下する場合がある。他の反応性希釈剤 本発明の樹脂組成物は、粘度や硬化物の特性を調整する
ため、反応性希釈剤を含んでいてもよい。反応性希釈剤
には、例えば、アミノ基やヒドロキシル基を含む化合物
と(メタ)アクリル酸とのアミド化反応又はエステル化
反応により得られる重合性化合物、カルボキシル基や酸
無水物基を有する化合物とヒドロキシル基を有する(メ
タ)アクリレートとのエステル化反応により得られる重
合性化合物などが含まれる。反応性希釈剤としては、下
記の単官能重合性希釈剤、2官能重合性希釈剤、多官能
重合性希釈剤などが例示できる。
【0024】単官能重合性希釈剤:例えば、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレートなどのC1-20アルキル(メタ)
アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートな
どのシクロアルキル(メタ)アクリレート、テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)
アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンタジエン(メタ)アクリレート、メトキシエ
チル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)
アクリレート、ブトキシポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、
フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシ−1,3−ジ[(メタ)アクリロキシ]プ
ロパン、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、テトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリ(ε−カプロラクトン)モノ(メタ)アクリ
レート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−
ヒドロキシエチルフタル酸、グリセリンモノ(メタ)ア
クリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)ア
クリレートなどのN,N−ジアルキルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]アッシ
ドホスフェート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレ
ート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフ
ルオロブチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオク
チルエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル
オキシアルキル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテ
ニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メ
タ)アクリレート、トリシクロデカニルオキシエチル
(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシエチル(メ
タ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピリジン
など。
【0025】2官能重合性希釈剤:例えば、エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレートなどの(ポリ)オキシアルキレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジ
オールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレートなどのアルキレングリコールジ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコール
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオ
キサイド付加物のジ(メタ)アクリレート[例えば、
2,2−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシ
エトキシ)フェニル]プロパンなど]、ビスフェノール
Aのプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレ
ート、トリシクロデカンジメチロールのジ(メタ)アク
リレート、ジシクロペンタジエンジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタンジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス
(4−グリシジルオキシフェニル)プロパンの(メタ)
アクリル酸付加物[例えば、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂の(メタ)アクリル酸付加物であるエポキシ(メ
タ)アクリレート]、オリゴエステル(メタ)アクリレ
ートなど。
【0026】多官能重合性希釈剤:例えば、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパトリオキシエチル(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチ
ロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロ
ールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(アク
リロキシ)イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレー
ト、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートの
トリ(メタ)アクリレート、トリアリルトリメリット
酸、トリアリルイソシアヌレートなど。
【0027】これらの他の反応性希釈剤は単独で又は二
種以上組み合わせて使用できる。他の反応性希釈剤の使
用量は、例えば、(A)ウレタンアクリレート100重
量部に対して、10〜200重量部、好ましくは10〜
100重量部程度の範囲から選択できる。
【0028】(D)光重合開始剤 光重合開始剤としては、慣用の化合物、例えば、ベンゾ
イン又はその誘導体(ベンゾイン,ベンゾインイソプロ
ピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなど)、
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アセト
フェノン又はその誘導体(2,2−ジメトキシ−2−フ
ェニルアセトフェノン、アセトフェノンジエチルケター
ル、アルコキシアセトフェノンなど)、プロピオフェノ
ン又はその誘導体[2−ヒドロキシ−2−メチルプロピ
オフェノン(すなわち、2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オン)などの2−C1-4
ルキル−2−ヒドロキシ−1−フェニルプロパン−1−
オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロ
キシ−2−メチルプロパン−1−オンなどの2−C1-4
アルキル−2−ヒドロキシ−1−(4−C1-6 アルキル
フェニル)プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4
−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノ
ン−1など]、ブチロフェノン又はその誘導体(2−ベ
ンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モルホリノフェニ
ル)−ブタノン−1など)、ベンゾフェノン又はその誘
導体(ベンゾフェノンおよび3,3′−ジメチル−4−
メトキシベンゾフェノン、4,4′−ジメトキシベンゾ
フェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4,
4′−ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトンな
ど)、ベンジル又はその誘導体(ベンジルおよびベンジ
ルメチルケタールなど)、アントラキノン又はその誘導
体(アントラキノン,2−メチルアントラキノンな
ど)、キサントン、チオキサントン又はその誘導体
(2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピル
チオキサントン、2−クロロチオキサントンなど)、ホ
スフィンオキシド化合物(例えば、2,4,6−トリメ
チルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルホスフィンオキシドなどのビスアシルホ
スフィンオキシドなど)、フルオレンなどが挙げられ
る。これらの光重合開始剤は単独で使用してもよく、二
種以上組み合わせて使用してもよい。
【0029】好ましい光重合開始剤には、芳香族ケトン
又はその誘導体(例えば、前記アセトフェノン、プロピ
オフェノンなどのC2-4 アシルフェノン又はその誘導
体、ベンゾフェノン又はその誘導体、チオキサントン又
はその誘導体など)、ホスフィンオキシド化合物などが
含まれる。さらに、好ましい光重合開始剤として、少く
とも下記式(II)で表されるホスフィンオキシド化合物
を含む場合が多い。
【0030】
【化6】 (式中、R4 ないしR6 は、同一又は異なって、水素原
子、アルキル基又はアルコキシ基を示し、R7 はアルキ
ル基を示す) R4 ないしR6 で表されるアルキル基には、例えば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペン
チル、ヘキシル基などの低級アルキル基、特に、C1-4
アルキル基が含まれる。アルコキシ基には、例えば、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブト
キシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、ペ
ンチルオキシ、ヘキシルオキシ基などの低級アルコキシ
基が含まれる。好ましいアルコキシ基には、C1-4 アル
コキシ基、特に、メトキシ、エトキシ基などが含まれ
る。R7 で表されるアルキル基には、前記R4 ないしR
6 で表されるアルキル基に加えて、ヘプチル、イソヘプ
チル、オクチル、2−エチルヘキシル、2,4−ジメチ
ルペンチル、4,4−ジメチルペンチル、2,4,4−
トリメチルペンチル、デシル基などが含まれる。アルキ
ル基は、直鎖状又は分岐鎖状C1-10アルキル基、特にC
2-10アルキル基である場合が多い。
【0031】式(II)で表される化合物において、R4
ないしR6 はフェニル基の適当な位置に置換していても
よく、前記アルキル基は、フェニル基の2−位,4−
位,6−位,2,6−位,3,4−位,2,4,6−位
に置換している場合が多く、前記アルコキシ基は、フェ
ニル基の2−位,4−位,6−位,2,6−位に置換し
ている場合が多い。また、好ましいR7 で表されるアル
キル基には、2,4,4−トリメチルペンチル基などの
直鎖状または分岐鎖状C4-10アルキル基などが含まれ
る。式(II)で表される好ましい化合物には、例えば、
ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−
トリメチルペンチルホスフィンオキシドなどのビス
(2,6−ジC1-4 アルコキシベンゾイル)−C4-10
ルキルホスフィンオキシドが含まれる。
【0032】式(II)で表される化合物と他の光重合開
始剤(例えば、前記芳香族ケトン又はその誘導体)とを
組み合わせると、光硬化性を改善できる場合がある。式
(II)で表されるビスアシルホスフィンオキシド化合物
と組み合わせるのに有用な光重合開始剤には、前記C
2-4 アシルフェノン又はその誘導体、特にプロピオフェ
ノン誘導体(例えば、2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
ピオフェノンなどの2−C1-4 アルキル−2−ヒドロキ
シ−1−フェニルプロパン−1−オンなど)が含まれ
る。式(II)で表される化合物と他の光重合開始剤との
割合は、広い範囲から選択でき、例えば、前者/後者=
5/95〜95/5(重量比)、好ましくは10/90
〜90/10(重量比)、さらに好ましくは25/75
〜75/25(重量比)程度の範囲から選択できる。
【0033】光重合開始剤の添加量は、例えば、(A)
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部
に対して、0.1〜10重量部、好ましくは1〜8重量
部程度である。なお、前記反応性希釈剤も含めてエチレ
ン性不飽和結合を有する重合性化合物を含む組成物、す
なわち、前記(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリ
ゴマー、(B)N−ビニルアミドモノマー、および
(C)前記式(I)で表される(メタ)アクリレートを
含む重合性樹脂組成物100重量部に対して、光重合開
始剤の割合は、0.1〜10重量部、好ましくは0.5
〜8重量部、さらに好ましくは1〜5重量部程度であ
る。
【0034】光重合反応を促進するため、必要に応じ
て、前記の光重合開始剤は、光重合促進剤や水素供与体
(例えば、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、
ジメチルアミノエタノール、p−ジメチルアミノアセト
フェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチル
アミノ安息香酸エチル、4−ジエチルアミノ安息香酸エ
チル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,
4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどの第
3級アミン、トリフェニルホスフィン、トリアルキルホ
スフィンなどのホスフィン系光重合促進剤、p−チオグ
リコールなどのチオエーテル系光重合促進剤など)と組
み合わせて使用してもよい。光重合促進剤や水素供与体
としては、アミン化合物やメルカプト化合物、特にアミ
ン化合物を用いる場合が多い。
【0035】これらの促進剤や水素供与体の使用量は、
例えば、(A)ウレタンアクリレート100重量部に対
して、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重
量部程度の範囲から選択できる。また、促進剤の使用量
は、前記(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ
ー、(B)N−ビニルアミドモノマー、および(C)前
記式(I)で表される(メタ)アクリレートを含む重合
性樹脂組成物100重量部に対して、0.01〜7重量
部、好ましくは0.1〜5重量部程度の範囲から選択で
きる。光重合開始剤と促進剤の割合は、光重合開始剤/
促進剤=5/95〜95/5(重量比)、好ましくは1
0/90〜90/10(重量比)程度であり、25/7
5〜75/25(重量比)程度である場合が多い。
【0036】本発明の組成物は、用途に応じて、種々の
添加剤、例えば、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの安定
剤、可塑剤、シランカップリング剤、界面活性剤、顔料
/染料などの着色剤、充填剤などを添加してもよい。
【0037】光硬化型樹脂組成物は、(A)ウレタン
(メタ)アクリレート、(B)N−ビニルアミドモノマ
ー、(C)前記(I)で表される(メタ)アクリレー
ト、および(D)光重合開始剤を混合することにより調
製できる。前記成分の混合は、ミキサーなどの慣用の混
合機や混練機などを用いて行なうことができ、各成分の
添加順序は特に制限されない。
【0038】前記光硬化型樹脂組成物の硬化には、X
線、電子線などの電離放射線なども利用できるが、紫外
線などの活性光線を利用する場合が多い。光硬化型樹脂
組成物は、紫外線などの活性光線の照射光量が少くて
も、迅速に硬化し、高い硬化性を示すので、被覆材の生
産性を向上させる上で有用である。しかも、光照射によ
り硬化した硬化物は、破断伸度および破断強度(引張り
強度)が大きく、柔軟性(すなわち低ヤング率)と強靭
性とを兼ね備えている。例えば、硬化物は、破断伸度2
00%以上、引張強度0.3kgf/mm2 以上という
優れた特性を示す場合が多い。また、光硬化型樹脂組成
物の塗工性も良好である。そのため、金属、セラミック
ス、木材、紙などのコーティング剤、テープ材、感光性
材料などとして利用できる。特に、低ヤング率で引張り
強度の大きな硬化物を与えるため、本発明の光硬化型樹
脂組成物は、光ファイバーを被覆し、光照射により硬化
させて被覆し、光ファイバーを有効に保護するための光
ファイバー被覆用紫外線硬化型樹脂組成物として有用で
ある。光ファイバーの被覆材として利用すると、マイク
ロベンディングなどによる光ファイバーの伝送損失を抑
制でき、長期間に亘り光ファイバーの信頼性を維持でき
る利点がある。光ファイバー被覆剤として利用する場
合、光硬化型樹脂組成物は、光ファイバーの一次被覆材
として利用する場合か多いものの、二次被覆材(セカン
ダリ層)として利用してもよい。また、海底などにおけ
る光ファイバ用緩衝材としても利用できる。
【0039】
【発明の効果】本発明の光硬化型樹脂組成物は、紫外線
などの光線の照射量が少量であっても有効に硬化し、硬
化性が高いので、被覆材の生産性を向上できる。さらに
硬化物は、高い破断伸度および引張り強度を兼ね備えて
おり、相反する特性を両立できる。そのため、硬化速度
が大きく、柔軟性と強靭性とを備えた硬化膜を形成する
ことが要求される光ファイバー用被覆材として極めて有
用である。
【0040】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 [ウレタンアクリレートオリゴマーの合成] 合成例1 数平均分子量2000のポリオキシプロピレングリコー
ル(武田薬品工業(株)製、商品名:タケラックP−2
1)400g、2,4−トリレンジイソシアネート5
2.3gを反応容器に仕込み、窒素雰囲気下、温度70
〜80℃で2時間30分反応させた。この反応混合物を
40℃まで冷却した後、反応容器内を大気雰囲気にし、
2,6−ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン0.14
g、ジブチルスズジラウレート0.09gおよび2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート23.7gを添加し、温度
60〜70℃で3時間反応することにより、ウレタンア
クリレートオリゴマー(オリゴマーAとする)を得た。
【0041】合成例2 合成例1のポリオキシプロピレングリコールに代えて数
平均分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグリ
コール(保土谷化学(株)製、商品名:PTG−200
0)400gを用いる以外、合成例1と同様にして、ウ
レタンアクリレートオリゴマー(オリゴマーBとする)
を得た。
【0042】[紫外線硬化型樹脂組成物の調製] 実施例1 オリゴマーA50重量部、イソボルニルアクリレート
(共栄社化学(株)製,IBXA)10重量部、N−ビ
ニルカプロラクタム10重量部、および前記式(Ia)で
表されるアクリレート(東亜合成(株)製,アロニック
スM−110)30重量部を混合し、得られた混合物に
光重合開始剤(チバガイギー(株)製,CGI−170
0)3重量部を配合することにより、紫外線硬化型樹脂
組成物を得た。得られた樹脂組成物の粘度は2900m
Pa・sであった。なお、前記光重合開始剤は、ビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルホスフィンオキシドと、2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピオフェノンとを含有している。
【0043】実施例2 N−ビニルカプロラクタムの量を5重量部に減量し、オ
リゴマーAの量を55重量部に増量する以外、実施例1
と同様にして紫外線硬化型樹脂組成物を得た。得られた
樹脂組成物の粘度は3600mPa・sであった。
【0044】実施例3 光重合開始剤を1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン(日本チバガイギー社製,イルガキュア184)
とする以外、実施例1と同様にして紫外線硬化型樹脂組
成物を得た。得られた樹脂組成物の粘度は2900mP
a・sであった。
【0045】実施例4 N−ビニルカプロラクタムに代えて、N−ビニルピロリ
ドンを用いる以外、実施例1と同様にして、紫外線硬化
型樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の粘度は20
00mPa・sであった。
【0046】実施例5 オリゴマーAに代えて、オリゴマーBを用いる以外、実
施例1と同様にして、紫外線硬化型樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物の粘度は9900mPa・sであっ
た。
【0047】比較例1 N−ビニルカプロラクタムを用いることなくオリゴマー
A60重量部を用い、実施例1と同様にして、紫外線硬
化型樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の粘度は4
500mPa・sであった。
【0048】比較例2 前記式(Ia)で表されるアクリレートに代えて、ノニル
フェノール−(エチレンオキサイド)8−アクリレート
(共栄社化学(株)製,NP−8EA)を用いる以外、
実施例1と同様にして、紫外線硬化型樹脂組成物を得
た。得られた樹脂組成物の粘度は2200mPa・sで
あった。
【0049】比較例3 オリゴマーAに代えて、オリゴマーBを用いるととも
に、前記式(Ia)で表されるアクリレートに代えて、ノ
ニルフェノール−(エチレンオキサイド)8−アクリレ
ート(共栄社化学(株)製,NP−8EA)を用いる以
外、実施例1と同様にして、紫外線硬化型樹脂組成物を
得た。得られた樹脂組成物の粘度は7800mPa・s
であった。
【0050】[評価方法]ガラス板上に前記紫外線硬化
型樹脂組成物を約200μmの膜厚に塗布し、大気中で
紫外線(主波長350nm)を照射光量30mJ/cm
2 、200mJ/cm2 、および1000mJ/cm2
で照射し硬化フィルムを得た。
【0051】引張弾性率 温度23℃、相対湿度50%RHの雰囲気下で硬化フィ
ルムを24時間以上放置した後、標線間25mm、引張
速度1mm/分の条件で2.5%引張り弾性率を測定し
た。また、下記式に基づいて、達成率(%)を算出し、
紫外線の照射量と硬化性との関係を調べた。なお、達成
率の数値が大きいほど、紫外線の照射量が少量でも硬化
性が高いことを示す。 達成率(%)=E30÷E1000×100 (式中、E30は照射光量30mJ/cm2 でのフィルム
のヤング率、E1000は照射光量1000mJ/cm2
のフィルムのヤング率を示す)引張強度および破断伸度 温度23℃、相対湿度50%RHの雰囲気下で硬化フィ
ルムを24時間以上放置した後、標線間25mm、引張
速度50mm/分の条件で測定した。実施例および比較
例の樹脂組成物の組成割合(重量部)とともに、結果を
表に示す。
【0052】
【表1】 表から明らかなように、比較例1では、達成率が50%
以上であり光硬化性が低く、紫外線照射量30mJ/c
2 において硬化フィルムの破断伸度155%、引張強
度0.11kgf/mm2 であり、伸度および強度とも
に低い。また、比較例2では、達成率が70%を越えて
いるものの、破断伸度および引張強度は極端に低い。さ
らに、比較例3では、達成率が70%を越え、破断伸度
が100%を越えているものの、200%には達してい
ない。これに対して、実施例では、いずれも、ヤング率
の達成率が70%以上と高い光硬化性を示すだけでな
く、紫外線照射量が30mJ/cm2 であっても、硬化
シートの破断伸度200%以上、引張強度0.3kgf
/mm2 以上であり、低ヤング率であっても高い引張り
強度の硬化物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 6/44 301 G02B 6/44 301A (72)発明者 小堺 正平 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 浅野 雅俊 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ウレタン(メタ)アクリレートオ
    リゴマー、(B)N−ビニルアミドモノマー、(C)下
    記式(I) 【化1】 (式中、R1 は置換基を有していてもよいC1-6 アルキ
    レン基、R2 はC2-4 アルキレン基、R3 は水素原子又
    はメチル基、mは0又は1、nは0〜10の整数を示
    す)で表される(メタ)アクリレート、および(D)光
    重合開始剤を含む光硬化型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 成分(A)(B)および(C)からなる
    組成物全体に対して、式(I)で表される(メタ)アク
    リレートの含有量が10〜60重量%であり、(B)N
    −ビニルアミドモノマーの含有量が5〜50重量%であ
    る請求項1記載の光硬化型樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (D)光重合開始剤が下記式(II) 【化2】 (式中、R4 ないしR6 は、同一又は異なって、水素原
    子、C1-4 アルキル基又はC1-4 アルコキシ基を示し、
    7 はC1-10アルキル基を示す)で表される化合物を含
    む請求項1記載の光硬化型樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 式(II)で表される化合物が、ビス
    (2,6−ジC1-4 アルコキシベンゾイル)−C4-10
    ルキルホスフィンオキシドである請求項3記載の光硬化
    型樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (A)ウレタン(メタ)アクリレートオ
    リゴマー15〜85重量%、(B)N−ビニルアミドモ
    ノマー5〜50重量%、(C)式(I)で表される(メ
    タ)アクリレート10〜60重量%の割合で含む組成物
    (但し、全量は100重量%である)100重量部に対
    して、(D)光重合開始剤0.1〜10重量部を含む請
    求項1記載の光ファイバー被覆用紫外線硬化型樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の光硬化性樹脂組成物で光
    ファイバーを被覆し、光照射により硬化させる被覆方
    法。
  7. 【請求項7】 紫外線を照射して硬化させる請求項6記
    載の被覆方法。
  8. 【請求項8】 光照射により硬化した請求項1記載の光
    硬化性樹脂組成物の硬化物。
JP7337738A 1995-11-30 1995-11-30 光硬化型樹脂組成物 Pending JPH09151223A (ja)

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JP7337738A JPH09151223A (ja) 1995-11-30 1995-11-30 光硬化型樹脂組成物

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5998497A (en) * 1995-11-28 1999-12-07 Dsm N.V. Liquid photocurable resin composition
JP2006307200A (ja) * 2005-03-30 2006-11-09 Eternal Chemical Co Ltd 高屈折重合性組成物とその用途
KR100964642B1 (ko) * 2008-02-22 2010-06-21 에스화인켐 주식회사 고굴절, 고탄성의 프리즘 시트와 이를 위한 조성물 및 그제조 방법

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