JP3738809B2 - 液状放射線硬化型樹脂組成物、光ファイバ用被覆組成物及び光ファイバ - Google Patents

液状放射線硬化型樹脂組成物、光ファイバ用被覆組成物及び光ファイバ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバのプライマリーあるいはバッファー用被覆材として好適に用いられる、低粘度で低ヤング率及びその温度依存性が小さい硬化物を与える液状放射線硬化型樹脂組成物、この樹脂組成物からなる光ファイバ用被覆組成物、及びこの組成物の硬化膜で被覆された光ファイバに関する。なお、本発明において、放射線硬化型とは、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線の照射により硬化するという意味で使用する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
光通信ファイバとしては、石英ガラス系、多成分ガラス系、プラスチック系等の種々のものがあるが、現実にはその軽量性、低損失性、高耐久性、更には伝送容量が大きいことから、石英ガラス系のものが広範囲の分野で大量に使用されている。しかし、この石英ガラス系のものは、極めて細く、外的要因で変化も起こることから、石英ガラス系の光通信ファイバは、溶融紡糸された石英ガラスファイバ上に予め硬化物の軟らかい液状の硬化性樹脂でコーティング、硬化し、一次被覆した後、この一次被覆層を保護するために、更に硬化物の硬い液状の硬化性樹脂でコーティング、硬化し、二次被覆が施されている。
【0003】
この一次被覆材に要求される特性は、外部応力あるいは温度変化によるマイクロベンドロス防止のため、低ヤング率でその温度依存性が小さいこと、耐久性(耐熱、耐水性)がよいこと、低吸水率であること、低水素発生であること、高屈折率であること、また生産性向上のため、光ファイバの線引き速度の高速化により、速硬化性であることと同時に低粘度であること等が要求されている。
【0004】
これらの要求に対して、従来よりウレタンアクリレート系の紫外線硬化性樹脂組成物が提案されており、特公平1−19694号公報、特許第2522663号、同第2547021号公報に記載されているように、ウレタンアクリレートオリゴマーと反応性モノマー、重合開始剤からなる紫外線液状硬化組成物が知られている。しかし、これらの組成物は、直鎖状のポリエーテル、ポリエステル等のウレタンアクリレートオリゴマーを主成分としているため、低ヤング率、低温特性(ヤング率の温度依存性が小さいこと)が良好である等の要求に対して十分でない。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、低粘度である上、低ヤング率でしかもその温度依存性が小さい硬化物を与える液状の放射線硬化型樹脂組成物及び光ファイバ用被覆組成物、この組成物の硬化膜で被覆された光ファイバを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、紫外線等の放射線硬化型の液状樹脂組成物の主成分であるアクリル基含有ウレタンアクリレートオリゴマーとして、1分子中に1個の分岐を有し、この分岐から延びる各分子鎖末端の2個に(メタ)アクリル基を有し、残りの末端に(メタ)アクリル基を有しないポリオキシアルキレン構造を有するポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有させることにより、その液状硬化型組成物の硬化物が低ヤング率でその温度依存性が小さくなることを知見し、本発明をなすに至った。
【0007】
即ち、本発明は、
(A)ポリオキシアルキレン構造及びウレタン結合を有するオリゴマーであって、ジイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートとを反応させ、次いでポリエーテルトリオールを反応させることにより得られる1分子中に1個の分岐を有し、この分岐箇所から延びる3個の分子鎖末端のうち2個に(メタ)アクリル基を有し、残りの末端に(メタ)アクリル基を有さないポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、
(B)エチレン性不飽和基を有する化合物、
(C)光重合開始剤
を含有してなることを特徴とする液状放射線硬化型樹脂組成物、及びこの樹脂組成物からなる光ファイバ用被覆組成物、上記樹脂組成物の硬化膜で被覆された光ファイバを提供する。
【0008】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
(A)ポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
本発明の放射線硬化型樹脂組成物の第1成分である分岐構造を有し、2官能性のオリゴマーを含有するポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、(i)トリオール、(ii)ポリエーテルジオール、(iii)アルコール、(iv)ジイソシアネート及び(v)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物のウレタン化反応により得ることができる。ポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量は、通常1,000〜50,000、好ましくは2,000〜20,000程度の範囲から選択できる。
【0009】
(i)トリオール成分
トリオール成分としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールのモノブチルエステル、ポリエーテルトリオールなどが挙げられる。ポリエーテルトリオールとしては、例えば分岐構造を有するプロピレングリコールあるいはエチレングリコールがあり、これらはグリセリン、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイドの付加体などを用いることができる。
【0010】
これらの市販品としては、例えば三洋化成工業社製の「サニックスTP−400」、「サニックスGL−3000」、「サニックスGP−250」、「サニックスGP−400」、「サニックスGP−600」、「サニックスGP−1000」、「サニックスGP−3000」、「サニックスGP−3700M」、「サニックスGP−4000」、「サニックスGEP−2800」、「ニューポールTL4500N」等が挙げられる。
【0011】
(ii)ポリエーテルジオール成分
ポリエーテルジオール成分としては、例えば、アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフランなどのC2〜C5アルキレンオキサイド)の単独重合体又は共重合体、脂肪族C12〜C40ポリオール(例えば1,2−ヒドロキシステアリルアルコール、水添ダイマージオールなど)を開始剤とした上記アルキレンオキサイド単独重合体又は共重合体、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド(例えばプロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランなど)付加体、水添ビスフェノールAのアルキレンオキサイド(例えばプロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランなど)付加体等が挙げられる。これらのポリエーテルジオールは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0012】
好ましいポリエーテルジオールは、C2〜C4アルキレンオキサイド、特にC3〜C4アルキレンオキサイド(プロピレンオキサイドやテトラヒドロフラン)の単独重合体又は共重合体(ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、プロピレンオキサイドとテトラヒドロフランとの共重合体)が挙げられる。ポリエーテルジオールの重量平均分子量は、例えば200〜10,000程度の範囲から選択できる。
【0013】
これらの市販品としては、例えば、(1)ポリエチレングリコールとして、三洋化成工業社製の「PEG600」、「PEG1000」、「PEG2000」、(2)ポリオキシプロピレングリコールとして、武田薬品工業社製の「タケラックP−22」、「タケラックP−21」、「タケラックP−23」、(3)ポリテトラメチレンエーテルグリコールとして、保土谷化学社製の「PTG650」、「PTG850」、「PTG1000」、「PTG2000」、「PTG4000」、(4)プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体として、三井東圧化学社製の「ED−28」、旭硝子社製の「エクセノール510」、(5)テトラヒドロフランとプロピレンオキサイドの共重合体として、保土ケ谷化学社製の「PPTG1000」、「PPTG4000」、(6)テトラヒドロフランとエチレンオキサイドの共重合体として、日本油脂社製の「ユニセーフDC−1100」、「ユニセーフDC−1800」、(7)ビスフェノールAのエチレンオキサイドの付加体として、日本油脂社製の「ユニオールDA−400」、「ユニオールDA−700」、(8)ビスフェノールAのプロピレンオキサイドの付加体として、日本油脂社製の「ユニオールDB−400」等を挙げることができる。
【0014】
(iii)アルコール成分
アルコール成分としては、芳香族、脂肪族、脂環族等のアルコールが挙げられる。例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、デシルアルコール、トリデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、フェノール、クミルフェノール、ノニルフェノール等を挙げることができる。
【0015】
(iv)ジイソシアネート成分
ジイソシアネート成分としては、芳香族、脂肪族、脂環族等の有機ジイソシアネートが挙げられる。例えば、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が使用される。これらの中で、イソシアネート基の反応性の異なる2,4−トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが好ましい。
【0016】
(v)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物
水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−又は3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−又は4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの水酸基含有(メタ)アクリレートは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。好ましい水酸基含有(メタ)アクリレートは、ヒドロキシC2〜C4アルキル(メタ)アクリレート、特に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等である。
【0017】
本発明の1分子中に1個の分岐を有し、この分岐から延びる各分子鎖末端の2個に(メタ)アクリル基を有し、残りの末端に(メタ)アクリル基を有さないポリオキシアルキレン構造を有するポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、前記成分をウレタン化反応させることにより調製することができ、例えば、ポリエーテルトリオール等のトリオール1モルに対して、イソシアネート基の反応性の異なる2,4−トリレンジイソシアネートあるいはイソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネートを2モル程度反応させ、水酸基含有(メタ)アクリレートを2モル程度反応させることにより得ることができる。あるいは、ポリエーテルトリオール等のトリオール1モルに対してジイソシアネートを3モル程度反応させ、水酸基含有(メタ)アクリレート2モル程度とアルコール1モル程度を反応させることにより得ることができる。また、先にイソシアネート基の反応性の異なる2,4−トリレンジイソシアネートあるいはイソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネート2モル程度と水酸基含有(メタ)アクリレート2モル程度を反応させ、次いでポリエーテルトリオール等のトリオールを1モル程度反応させることにより得ることができる。あるいは、イソシアネート基の反応性の異なる2,4−トリレンジイソシアネートあるいはイソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネート3モルと水酸基含有(メタ)アクリレート2モル程度とアルコール1モル程度を反応させ、次いでポリエーテルトリオール等のトリオールを1モル程度反応させることにより得ることができる。
【0018】
更にまた、トリオール、ポリエーテルジオール及びジイソシアネートのウレタン化反応により分岐状のトリオールオリゴマーを合成し、このオリゴマー1モルに対してジイソシアネートを2モル程度反応させ、水酸基含有(メタ)アクリレートを2モル程度反応させることにより得ることができる。あるいは、トリオール、ポリエーテルジオール及びジイソシアネートのウレタン化反応により末端トリイソシアネートオリゴマーを合成し、このオリゴマー1モルに対して水酸基含有(メタ)アクリレート2モル程度とアルコール1モル程度を反応させることにより得ることができる。
【0019】
また、これら反応に際し、ウレタン化触媒としては、アミン系触媒、錫系又は鉛系の金属触媒を使用してもよい。
【0020】
なお、(A)成分のポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリオキシアルキレン構造として−[CH(CH3)CH2O]−で示されるオキシアルキレン構造を有することが好ましい。
【0021】
(B)エチレン性不飽和基を有する化合物
本発明に用いられる(B)成分のエチレン性不飽和基を有する化合物としては、例えば、N−ビニル化合物、アミノ基や水酸基を含む化合物に(メタ)アクリル酸がアミド化反応又はエステル化反応で結合した構造の化合物が挙げられ、例えば下記の単官能性、2官能性及び多官能性化合物を用いることができる。
【0022】
(単官能性化合物)
N−ビニル化合物としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミドなどが挙げられ、またアミノ基や水酸基を含む化合物に(メタ)アクリル酸がアミド化反応又はエステル化反応で結合した構造の化合物として、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、クミルフェノール(メタ)アクリレート、クミルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、クミルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]アシッドフォスフェート、トリクロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニルオキシエチル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0023】
(2官能性化合物)
2官能性化合物として、具体的には、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネートのジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリセリンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、2,2’−ジ(ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールのジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンジ(メタ)アクリレート、ペンタンジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(グリシジルオキシフェニル)プロパンの(メタ)アクリル酸付加物等が挙げられる。
【0024】
(多官能性化合物)
多官能性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシメチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロキシプロピル)イソシアヌレート、トリアリルトリメリット酸、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。
【0025】
本発明の組成物は、特に低ヤング率の光ファイバ1次被覆材(プライマリー材)として用いる場合、単官能性化合物の使用が好ましい。
【0026】
これらエチレン性不飽和基を有する化合物の配合量は、その種類、樹脂組成物の所望する粘度、あるいはその硬化物の物性に応じて選定できるが、通常、(A)成分100重量部に対して5〜200重量部、好ましくは10〜150重量部、更に好ましくは20〜100重量部程度の範囲から選択できる。
【0027】
(C)光重合開始剤
光重合開始剤としては、公知のものを使用することができ、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、フェニルアセトフェノンジエチルケタール、アルコキシアセトフェノン、ベンゾフェノン及び3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4−ジメトキシベンゾフェノン、4,4−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジル及びベンジルメチルケタール等のベンジル誘導体、ベンゾイル及びベンゾインブチルメチルケタール、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン誘導体、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,4−ジエチルチオキサントン及び2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン誘導体、フルオレン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド誘導体が挙げられる。
【0028】
これらの中では、特に速硬化性の点でホスフィンオキサイド誘導体の光重合開始剤が好ましい。
【0029】
これらは1種を単独使用してもよいし2種以上併用してもよい。配合量は、(A)成分のポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び(B)成分のエチレン性不飽和基を有する化合物の合計100重量部に対して、通常0.01〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。
【0030】
本発明の樹脂組成物には、前記成分の他に、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定剤、有機溶剤、可塑剤、界面活性剤、シランカップリング剤、着色顔料、有機又は無機粒子等の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて添加することができる。
【0031】
本発明の樹脂組成物は、上記した所用の成分を配合撹拌混合し、調製することができ、その粘度は、作業性の点で光ファイバ心線の通常の製造条件との適合性から、通常500〜10,000cp(25℃)、特に高速の製造条件では500〜4,000cp(25℃)の範囲が望ましい。
【0032】
本発明の組成物は、通常の紫外線硬化型組成物の場合と同様に、紫外線を照射することにより硬化し、硬化物となるもので、このようにして得られる硬化膜は、外部応力及び温度変化によるマイクロベンドから心線を保護するのに望ましい0.1kgf/mm2以下のヤング率を有することが望ましい。
【0033】
なお、本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物を硬化する放射線としては、紫外線のほか、赤外線、可視光線、及びX線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線がある。
【0034】
本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物は、特に光ファイバ用被覆材の1次被覆材(プライマリー材)として有用であり、光ガラスファイバに直接被覆され、この上層にヤング率の高い2次被覆材(セカンダリー材)が被覆される。この2次被覆材として、放射線硬化型樹脂組成物であるウレタンアクリレート組成物が好適に用いられる。
【0035】
本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物は、光ファイバ用被覆材だけではなく、種々の用途、例えば離型性コーティング材、撥水性コーティング材、保護コーティング材、各種インキ、塗料等に応用することができる。また、本発明の組成物は、防水ファイバケーブル、海底ケーブル光ファイバユニット等の緩衝材、充填材にも適応できる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、各例中の部は、いずれも重量部である。
【0037】
ポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の合成
〔合成例1〕
アロニックスM−113(東亜合成工業社製アクリル化合物)106.8g、2,4−トリレンジイソシアネート17.4g、ジブチルチンラウレート0.5g、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン0.15gを反応容器に仕込み、乾燥空気下で15℃以下に保つ速度で2−ヒドロキシエチルアクリレート11.6gを滴下した。次いで、反応温度を30℃にし、2時間反応させた後、数平均分子量7,950の3官能性(水酸基を3個有する)ポリプロピレングリコール398gを添加し、50〜60℃で反応させ、M−113を20重量%含有するウレタンアクリレートオリゴマー(オリゴマーA:本発明のポリウレタンアクリレートオリゴマー)を得た。
【0039】
〔合成例2〕
アロニックスM−113(東亜合成工業社製アクリル化合物)118.9g、2,4−トリレンジイソシアネート26.1g、ジブチルチンラウレート0.5g、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン0.15gを反応容器に仕込み、乾燥空気下で15℃以下に保つ速度で2−ヒドロキシエチルアクリレート17.4gを滴下した。次いで、反応温度を30℃にし、2時間反応させた後、数平均分子量7,950の3官能性(水酸基を3個有する)ポリプロピレングリコール398gを添加し、50〜60℃で反応させ、M−113を20重量%含有するウレタンアクリレートオリゴマー(オリゴマーC:3個の分子鎖末端に(メタ)アクリル基を含有するポリウレタンアクリレートオリゴマー)を得た。
【0040】
〔実施例1,2、比較例1,2〕
表1に示すように、上記で合成したウレタンアクリレートオリゴマー、エチレン性不飽和基を含有する化合物、光重合開始剤を混合して、実施例1,2及び比較例1,2の放射線硬化型樹脂組成物を調製した。こうして得られた組成物の物性を下記のようにして測定した。結果を表1に示す。
【0041】
評価方法
(1)硬化フィルムの作成
ガラス板上に前記放射線硬化型樹脂組成物を200μmの膜厚に塗布し、500mJ/cm2(波長350nm)の紫外線を照射し、硬化フィルムを得た。
(2)ヤング率の測定
25℃,相対湿度50%で硬化フィルムを24時間状態調整した後、標線間25mm,引張り速度1mm/分の条件で2.5%引張り弾性率を測定した。
(3)引張り強さ及び破断伸びの測定
25℃,相対湿度50%で硬化フィルムを24時間状態調整した後、標線間25mm,引張り速度50mm/分の条件で測定した。
【0042】
【表1】
Figure 0003738809
【0043】
【発明の効果】
本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物は、低ヤング率であり、更に低温でもヤング率が大きく変化せず、光ファイバの1次被覆材として有用である。

Claims (6)

  1. (A)ポリオキシアルキレン構造及びウレタン結合を有するオリゴマーであって、ジイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートとを反応させ、次いでポリエーテルトリオールを反応させることにより得られる1分子中に1個の分岐を有し、この分岐箇所から延びる3個の分子鎖末端のうち2個に(メタ)アクリル基を有し、残りの末端に(メタ)アクリル基を有さないポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、
    (B)エチレン性不飽和基を有する化合物、
    (C)光重合開始剤
    を含有してなることを特徴とする液状放射線硬化型樹脂組成物。
  2. (A)成分のポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーのポリオキシアルキレン構造として−[CH(CH3)CH2O]−で示されるオキシアルキレン構造を含有する請求項1記載の組成物。
  3. 硬化膜の25℃におけるヤング率が0.1kgf/mm2以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の組成物。
  4. 紫外線硬化用である請求項1,2又は3記載の組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の組成物からなる光ファイバ用被覆組成物。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の組成物の硬化膜で被覆された光ファイバ。
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