JP2004043626A - 液状放射線硬化型樹脂組成物、光ファイバ用被覆組成物、及び光ファイバ - Google Patents

液状放射線硬化型樹脂組成物、光ファイバ用被覆組成物、及び光ファイバ Download PDF

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Toshio Oba
大庭 敏夫
Masaya Ueno
上野 方也
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Abstract

【解決手段】(A)(a)ジイソシアネート1モルに対し、(b)数平均分子量が2000〜8000であるポリテトラメチレンエーテルグリコール0.5〜0.75モル、(c)分子中に(メタ)アクリル基とヒドロキシ基を含有する化合物0.35〜0.9モル、(d)分子中に(メタ)アクリル基を含有しないヒドロキシ基含有化合物0.025〜0.3モルの割合で反応させることにより得られるポリエーテルウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ 100重量部
(B)エチレン性不飽和化合物 5〜200重量部
(C)光重合開始剤 0〜20重量部
を含んでなることを特徴とする液状放射線硬化型樹脂組成物。
【効果】本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物は、低エネルギー放射線照射により良好に硬化し、硬化被膜は低ヤング率で伸びが大きい。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリテトラメチレンエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマを含有し、低ヤング率、高伸長の硬化物を与える液状放射線硬化型樹脂組成物、光ファイバ用被覆組成物、及び光ファイバに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
現在、光通信用ファイバとして、石英系、多成分ガラス系、プラスチック系等、種々のものが知られているが、中でも、その軽量性、耐熱性、無誘導性が良好であること、更に低損失で大伝送容量の点から、石英系ファイバが広く用いられてきている。
この石英系の光通信用ファイバは、上記特性を有するものの、極めて細くかつ脆く、外的要因により折れ易く、また外部応力により伝送損失の増加をきたすため、石英ガラスファイバを予め比較的軟らかいプライマリ、あるいはバッファコーティング材と称される液状硬化組成物により一次被覆、硬化した後、次いで、この上層にセカンダリ、あるいはトップコーティング材と称される液状硬化組成物により二次被覆し、硬化して一次被覆層を保護することが行われている。
【0003】
これらの一次被覆層のコーティング材には、下記の諸特性が望まれる。
▲1▼線引き速度の高速化に伴い、塗工性の面で低粘度であること。また、硬化性の面ではできるだけ低い放射線のエネルギーで硬化すること。
▲2▼光ファイバのクラッド層から漏れた光を外に逃がすため、クラッド層より屈折率が高いこと。
▲3▼光ファイバにかかる外部応力を緩和するために、硬化後の被覆層のヤング率は低いこと。
▲4▼コート材としての機能を発揮するため、硬化後の被覆層は適切な機械物性(伸び、強度)を有すること。
【0004】
従来から一次被覆用樹脂組成物として、ウレタン(メタ)アクリレート系の紫外線硬化性樹脂組成物が提案されており、特公平1−19694号公報、特許第2784339号公報、特許第2811070号公報に記載されているように、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマと、反応性モノマー、重合開始剤からなる紫外線液状硬化組成物が知られている。これらの紫外線硬化型の樹脂組成物において、主成分であるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマの前駆体である原料オリゴマとしては、紫外線硬化型樹脂組成物の硬化前の粘度、硬化後の機械的強度(ヤング率、ヤング率の温度依存性)、耐久性(耐熱、耐水性)等の観点から、ポリエチレンエーテルグリコール、ポリプロピレンエーテルグリコール、ポリブチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルが検討され、特に性能、コストの面を鑑み、ポリプロピレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールが主に用いられている。
これら両者を比較すると、ポリプロピレンエーテルグリコールを原料として用いたポリウレタン(メタ)アクリレートは、硬化前は低粘度であり、硬化後には低ヤング率である紫外線硬化型樹脂組成物を与えるが、硬化物の屈折率が低く、硬化被膜の伸び、強度にも劣り、その低エネルギーでの硬化性にも難点がある。一方、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを原料として用いたポリウレタン(メタ)アクリレートは、硬化物の屈折率が高く、伸びが良好であり、硬化性にすぐれた紫外線硬化型樹脂組成物を与えるが、硬化前には粘度が高く、また硬化物のヤング率が高いという欠点がある。この欠点を解消するために、特許第2547021号公報にはプロピレンオキシドとテトラヒドロフランの開環共重合したものを主成分とするポリウレタン(メタ)アクリレートが提案されているが、その特性は両者の中間になり、速硬化性と低ヤング率の両方を満足するものは得られていなかった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマの原料としてポリテトラメチレンエーテルグリコールを用いた場合に従来問題となっていた、硬化物のヤング率が高いという欠点を解消し、速硬化で硬化物のヤング率が低く、光ファイバ一次被覆に好適である液状放射線硬化型樹脂組成物、これからなる光ファイバ用被覆組成物、及びその硬化物で被覆した光ファイバを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマの分子鎖両末端にある(メタ)アクリル基の一部を、ラジカル反応性の低い他の有機基に置換したオリゴマを含有する液状放射線硬化型樹脂組成物が、放射線硬化性にすぐれ、しかも硬化物は低ヤング率、高伸長であることを知見し、本発明をなすに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、下記の液状放射線硬化型樹脂組成物、光ファイバ用被覆組成物、及び該光ファイバを提供するものである。
請求項1:
(A)(a)ジイソシアネート1モルに対し、(b)数平均分子量が2000〜8000であるポリテトラメチレンエーテルグリコール0.5〜0.75モル、(c)分子中に(メタ)アクリル基とヒドロキシ基を含有する化合物0.35〜0.9モル、(d)分子中に(メタ)アクリル基を含有しないヒドロキシ基含有化合物0.025〜0.3モルの割合で反応させることにより得られるポリエーテルウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ 100重量部
(B)エチレン性不飽和化合物 5〜200重量部
(C)光重合開始剤 0〜20重量部
を含んでなることを特徴とする液状放射線硬化型樹脂組成物。
請求項2:
請求項1記載の液状放射線硬化型樹脂組成物からなる光ファイバ用被覆組成物。
請求項3:
請求項1記載の液状放射線硬化型樹脂組成物で硬化被覆された光ファイバ。
【0008】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物は、(A)(a)ジイソシアネート1モルに対し、(b)数平均分子量が2000〜8000であるポリテトラメチレンエーテルグリコール0.5〜0.75モル、(c)分子中に(メタ)アクリル基とヒドロキシ基を含有する化合物0.35〜0.9モル、(d)分子中に(メタ)アクリル基を含有しないヒドロキシ基含有化合物0.025〜0.3モルの割合で反応させることにより得られるポリエーテルウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ 100重量部
(B)エチレン性不飽和化合物 5〜200重量部
(C)光重合開始剤 0〜20重量部
を含んでなることを特徴とする。
【0009】
(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ
(a)ジイソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が使用される。これらの中で、2,4−トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが、硬化性にすぐれるため好ましい。
【0010】
(b)ポリテトラメチレンエーテルグリコールの数平均分子量としては通常2000以上、好ましくは3000以上、上限として通常8000以下、好ましくは5000以下である。数平均分子量が小さすぎると、硬化膜のヤング率が高くなり、光ファイバの一次被覆材としての機能を果たさなくなる可能性が有り、数平均分子量が大きすぎると、組成物の粘度が高くなり、光ファイバに均一に塗工することが困難になる場合がある。
【0011】
(b)ポリテトラメチレンエーテルグリコールの、(a)ジイソシアネート1モルに対する添加量は、通常0.5モル以上、上限として通常0.75モル以下、好ましくは0.6モル以下使用される。(b)成分の(a)成分1モルに対する添加量が少なすぎると、(a)成分と後述の(c)成分が反応した低分子量のウレタン(メタ)アクリレートが生成するため硬化膜のヤング率が高くなる場合があり、(b)成分の(a)成分1モルに対する添加量が多すぎると、高分子量化することにより、組成物の粘度が高くなる場合がある。
【0012】
(c)分子中に(メタ)アクリル基とヒドロキシ基を含有する化合物としては、例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート[例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシ−C 10アルキル(メタ)アクリレート等]、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられ、更にグリシジル基又はエポキシ基含有化合物(例えば、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等)と(メタ)アクリル酸との付加反応により生成する化合物も挙げられる。これらの水酸基含有(メタ)アクリレートは、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
好ましい水酸基含有(メタ)アクリレートは、ヒドロキシC アルキル(メタ)アクリレート、特に好ましい水酸基含有(メタ)アクリレートは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートである。
【0013】
(c)分子中に(メタ)アクリル基とヒドロキシ基を含有する化合物の、(a)ジイソシアネート1モルに対する添加量は、通常0.3モル以上、好ましくは0.5モル以上、上限として通常0.9モル以下、好ましくは0.8モル以下使用される。(c)成分の(a)成分1モルに対する添加量が少なすぎると、オリゴマ中の官能基が不足し、放射線硬化性が損なわれる場合があり、(c)成分の(a)成分1モルに対する添加量が多すぎると、硬化物のヤング率が高くなる場合がある。
【0014】
(d)分子中に(メタ)アクリル基を含有しないヒドロキシ基含有化合物としては、本発明における(A)ポリエーテルウレタン(メタ)アクリレートオリゴマを調製するにあたり、(A)成分の分子鎖末端部に(メタ)アクリル基とは異なる基であって、ラジカル反応性の低い有機基を導入し得る化合物であれば特に限定されるものではないが、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどのアルコール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノアルキルエステルなどのエーテル、エステルなどが例示され、中でもエタノール、n−プロパノール、n−ブタノールが好適に用いられる。
【0015】
(d)分子中に(メタ)アクリル基を含有しないヒドロキシ基含有化合物の(a)ジイソシアネート1モルに対する添加量は、通常0.025モル以上、好ましくは0.05モル以上、上限として通常0.3モル以下、好ましくは0.2モル以下である。(d)成分の(a)成分1モルに対する添加量が少なすぎると、硬化物のヤング率が高くなる場合があり、(d)成分の(a)成分1モルに対する添加量が多すぎると、放射線硬化性が損なわれる場合がある。
【0016】
なお、本発明における(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマは、(a)〜(d)成分を、ヒドロキシ基とイソシアネート基のモル比(OH/NCO)として0.8〜1.2、望ましくは1.0〜1.1で反応させることにより調製することができるが、その反応方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば各成分を一括混合して反応させてもよいし、(a)成分のジイソシアネートと、(b)成分及び(c)成分のうちいずれか一方の成分とを反応させた後、他方の成分を反応させ、さらに(d)成分を反応させてもよい。
【0017】
これらウレタン化反応に触媒を用いる場合、公知の触媒を用いることができるが、例えばスタナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート等の有機錫系ウレタン化触媒や、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジアザビシクロウンデセン等の第三級アミン系触媒が好適に用いられる。これらは1種を単独で又は2種以上を併用して用いてもよい。
【0018】
(B)エチレン性不飽和化合物
本発明に用いられる(B)成分のエチレン性不飽和化合物としては、例えば、N−ビニル化合物、水酸基やアミノ基を含む化合物に(メタ)アクリル酸がエステル化反応又はアミド化反応で結合した構造の化合物が挙げられ、例えば、下記の単官能性、2官能性及び多官能性化合物を用いることができる。
【0019】
(単官能性化合物)
N−ビニル化合物としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド等が挙げられ、また水酸基やアミノ基を含む化合物に(メタ)アクリル酸がエステル化反応又はアミド化反応で結合した構造の化合物として、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メ夕)アクリレート、ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、クミルフェノール(メタ)アクリレート、クミルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、クミルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、トリクロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニルオキシエチル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0020】
(2官能性化合物)
2官能性化合物として、具体的には、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネートのジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリセリンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、2,2’−ジ(ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールのジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンジ(メタ)アクリレート、ペンタンジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(グリシジルオキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリル酸付加物等が挙げられる。
【0021】
(多官能性化合物)
多官能性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、ぺンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシメチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロキシプロピル)イソシアヌレート、トリアリルトリメリット酸、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。
【0022】
本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物は、特には低ヤング率の光ファイバ用一次被覆材(プライマリ材)として用いられるため、単官能性の化合物の使用が好ましい。
【0023】
(B)成分のエチレン性不飽和基を有する化合物の配合量は、(A)成分のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマや(B)成分の化合物の種類、樹脂組成物の所望する粘度、あるいはその硬化物の物性に応じ、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ100重量部に対して、5〜200重量部、好ましくは10〜150重量部、更に好ましくは20〜100重量部の範囲から選択できる。
【0024】
(C)光重合開始剤
本発明に用いられる(C)光重合開始剤としては、放射線の照射により重合を開始可能な化合物であれば特に制限はなく、公知のものを使用することができるが、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、フェニルアセトフェノンジエチルケタール、アルコキシアセトフェノン、ベンジルメチルケタール、ベンゾフェノン及び3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4−ジメトキシベンゾフェノン、4,4−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジル及びベンジルメチルケタール等のベンジル誘導体、ベンゾイル及びベンゾインブチルメチルケタール等のベンゾイン誘導体、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,4−ジエチルチオキサントン及び2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン誘導体、フルオレン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]2−モルホリノプロパン−1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド等のホスフィンオキシド誘導体、過酸化ベンゾイル、t−ブチルペルオキシド、クメンハイドロペルオキシド等の有機過酸化物、アゾビスシアノ吉草酸、アゾビスブチロニトリル、アゾビス−(2,4−ジメチル)バレロニトリル、アゾビス−(2−アミノプロパン)ハイドロクロライドのような有機アゾ化合物等が挙げられる。
【0025】
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上使用してもよい。配合量は、本発明の被覆材の硬化性を向上し、特性を損なわない範囲で使用でき、通常(A)成分のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ100重量部に対し、20重量部以下で使用される。好ましい使用量は0.1〜10重量%、特に1〜5重量%が好ましい。
本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物には、上記成分の他に、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定剤、有機溶剤、可塑剤、界面活性剤、シランカップリング剤、着色顔料、有機又は無機粒子等の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて添加することができる。
本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物は、上記した所要の成分を配合し、撹拌混合して調製することができ、その粘度は、作業性の点で光ファイバ心線の製造条件との適合性から500〜10000mPa・s(25℃)の範囲が望ましい。
【0026】
本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物を硬化する放射線として、赤外線、可視光線、紫外線、及び、X線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線を用いることができるが、硬化性にすぐれ、光ファイバヘの影響が少ない紫外線、電子線が望ましい。
本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物は、特に光ファイバ用被覆組成物、とりわけ一次被覆材用として好適に用いられ、この組成物が硬化、被覆された光ファイバは、この組成物の硬化物の耐熱性が良好で高い信頼性を与えるものである。なお、本発明の液状放射線硬化型樹脂組成物は、光ファイバ用被覆材だけではなく、防水ファイバケーブル、海底ケーブル光ファイバユニット等の緩衝材、充填材にも適応でき、更に種々の用途、例えば、離型性コーティング材、撥水性コーティング材、保護コーティング材、各種インキ、塗料等に応用することができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例中の部は重量部を示す。
【0028】
合成例1
数平均分子量4000のポリテトラメチレンエーテルグリコール400部(0.1モル)、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン0.09部、ジブチルチンジラウレート0.05部を反応容器に仕込み、窒素通気下、20℃で2,4−トリレンジイソシアネート34.8部(0.2モル)を15分かけて滴下した。25℃で2時間反応後、ヒドロキシエチルアクリレート18.56部(0.16モル)とエタノール1.84部(0.04モル)の混合物を15分かけて滴下した後、65℃で4時間反応させ、分子鎖両末端にアクリル基とエトキシ基を有するオリゴマA1を得た。
【0029】
比較合成例1
数平均分子量4000のポリテトラメチレンエーテルグリコール400部(0.1モル)、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン0.09部、ジブチルチンジラウレート0.05部を反応容器に仕込み、窒素通気下、20℃で2,4−トリレンジイソシアネート34.8部(0.2モル)を15分かけて滴下した。25℃で2時間反応後、ヒドロキシエチルアクリレート23.2部(0.2モル)を15分かけて滴下した後、65℃で4時間反応させ、分子鎖両末端にアクリル基を有するオリゴマA2を得た。
【0030】
比較合成例2
数平均分子量4000のポリプロピレンエーテルグリコール400部(0.1モル)、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン0.09部、ジブチルチンジラウレート0.05部を反応容器に仕込み、窒素通気下、20℃で2,4−トリレンジイソシアネート34.8部(0.2モル)を15分かけて滴下した。25℃で2時間反応後、ヒドロキシエチルアクリレート23.2部(0.2モル)を15分かけて滴下し、65℃で4時間反応させ、分子鎖両末端にアクリル基を有するオリゴマA3を得た。
【0031】
実施例1、比較例1,2
表1に示す配合にて、液状放射線硬化型樹脂組成物を調製した。
調製した液状放射線硬化型樹脂組成物の粘度を、配合品粘度として表1に併記した。
ガラス板上に上記液状放射線硬化型樹脂組成物を約40μmの膜厚に塗布し、加速電圧100kVの電子線を吸収線量2〜30kGyとなるよう照射し硬化フィルムを得た。得られた硬化フィルムの屈折率、ゲル分率、ヤング率、伸び、強度を表1に併記した。
【0032】
【表1】
Figure 2004043626
1)M−113:ノニルフェノールEO4モル変性アクリレート(東和合成株式会社製)
2)屈折率、ヤング率、伸び、強度:電子線吸収線量30kGyで作成した硬化フィルムについて測定した。
【0033】
表1中の各種特性は、下記方法にて測定した。
ゲル分率
硬化フィルムをアセトンに16時間浸漬後、フィルムを取りだし、70℃で4時間乾燥し、重量変化の比率を下記式より求めた。
ゲル分率=(乾燥後のフィルム重量/初期のフィルム重量)×100(%)
ヤング率
25℃、相対湿度50%の環境条件下で硬化フィルムを24時間状態調整した後、標線間25mm、引張り速度1mm/minの条件で2.5%引張り、弾性率を測定し、上記ヤング率とした。
伸び,強度
25℃、相対湿度50%の環境条件下で硬化フィルムを24時間状態調整した後、標線間25mm、引張り速度50mm/minの測定条件で、破断伸び、並びに引張り強さを測定し、上記伸び、並びに強度とした。
【0034】
【発明の効果】
本発明のポリテトラメチレンエーテルグリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマにおいて、(メタ)アクリル基の一部をラジカル反応性の低い他の有機基に置換した液状放射線硬化型樹脂組成物は、低エネルギー放射線照射により良好に硬化し、硬化被膜は低ヤング率で伸びが大きく、光ファイバ用一次被覆材としての特性にすぐれている。

Claims (3)

  1. (A)(a)ジイソシアネート1モルに対し、(b)数平均分子量が2000〜8000であるポリテトラメチレンエーテルグリコール0.5〜0.75モル、(c)分子中に(メタ)アクリル基とヒドロキシ基を含有する化合物0.35〜0.9モル、(d)分子中に(メタ)アクリル基を含有しないヒドロキシ基含有化合物0.025〜0.3モルの割合で反応させることにより得られるポリエーテルウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ 100重量部(B)エチレン性不飽和化合物 5〜200重量部
    (C)光重合開始剤 0〜20重量部
    を含んでなることを特徴とする液状放射線硬化型樹脂組成物。
  2. 請求項1記載の液状放射線硬化型樹脂組成物からなる光ファイバ用被覆組成物。
  3. 請求項1記載の液状放射線硬化型樹脂組成物で硬化被覆された光ファイバ。
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