JPH09148739A - 多層回路板およびその製造方法 - Google Patents

多層回路板およびその製造方法

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JPH09148739A
JPH09148739A JP30558395A JP30558395A JPH09148739A JP H09148739 A JPH09148739 A JP H09148739A JP 30558395 A JP30558395 A JP 30558395A JP 30558395 A JP30558395 A JP 30558395A JP H09148739 A JPH09148739 A JP H09148739A
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circuit board
wiring
layer
insulating substrate
holes
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JP30558395A
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English (en)
Inventor
Takayoshi Akamatsu
孝義 赤松
Yoshinori Inoue
良規 井上
Yutaka Enomoto
裕 榎本
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度の配線が可能な多層回路板を得る。 【解決手段】 本発明は、絶縁性基板の両面に配線パタ
ーンが形成された回路板を絶縁接着層を介して2枚以上
貼り合わせた多層回路板であって、少なくとも片方の最
外配線層から他の配線層に向けてブラインドビアホール
やスルーホールを形成し所定の配線層間の電気的接続を
とったことを特徴とする多層回路板に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を搭載す
る多層回路板およびその製造方法に関する。さらに詳し
くは、柔軟性、極薄型、高密度配線を特徴とする多層回
路板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多層回路板は電子部品の高密度実装回路
板として、電子機器の小型軽量化に貢献している。中で
もフレキシブル多層回路板は、柔軟性、極薄型を特徴と
し、ICや抵抗などの電子部品を搭載する回路板や主と
してICを搭載するマルチチップモジュール、チップサ
イズパッケージに利用できる。
【0003】絶縁性基板の片面または両面に導体による
配線パターンが形成され回路板とされる。この回路板を
積層して構成された多層回路板の異なる回路板の配線パ
ターン間は、多層回路板の厚さ方向に貫通したスルーホ
ールと呼ばれる経路で接続される。絶縁性基板の両面に
配線パターンが構成される場合、絶縁性基板両面の配線
パターンの間は貫通スルーホールの他に、ブラインドビ
アホールやインナビアホールと呼ばれる多層回路板の厚
さ方向に貫通していない経路で接続される。スルーホー
ルは、多層回路板の全層を貫通するため、該スルーホー
ルによる接続が不要な層においても所定の面積を占有し
てしまい、配線の高密度化を阻害するので、スルーホー
ルはなるべく設けないことが望ましい。
【0004】多層回路板を構成する各回路板の配線間の
接続をおこなうために、接続させたくない部分を絶縁膜
で覆った後、異方導電性フィルムを挟み、加熱圧着する
方法が公開特許公報昭和61−278196号、平成5
−21960号で提案されている。異方導電性フィルム
は、エポキシなどの樹脂に、金属粒子または金属被覆し
た樹脂粒子を分散させたものである。この方法は、加熱
圧着される面における配線密度を上げるためと十分な電
気的接続とを得るために、バンプおよび絶縁層を圧着さ
れる面間に設けて、異なる回路板の配線間の絶縁および
電気的接続とをとることが望ましい。貼り合わせされる
面の配線密度を上げず貼り合わせる回路板数を増やすこ
とで必要な量の配線をおこなう方法は、コスト高になり
好ましくない。
【0005】両面に配線パターンが形成された絶縁シー
トを配線パターンの位置に合わせて、直接熱圧着し、配
線間の電気的接続をとる方法が、公開特許公報昭和60
−53099号で提案されている。この方法において
は、圧着される回路板面には2つの回路板間の電気的接
続をとる部分を除いて、重なり合う配線を設けることは
できない。したがって、この方法においても、圧着され
る面における配線密度を上げて、高密度配線や設計の自
由度を得るために、バンプおよび絶縁層とを圧着される
面間に設けることが望ましい。
【0006】図1は、バンプを介した加熱圧着の様子を
示す断面モデル図であり、バンプ1が形成された回路板
2とこれに対向する回路板3とを貼り合わせて積層回路
板を得る方法を示している。4は配線部分の例、5は回
路板両面の配線を電気的に接続するためのビアホールの
例である。
【0007】バンプ1を介した加熱圧着においては、金
属拡散接合をとるために熱圧着の対象となるバンプに加
わる圧力および熱の均一性が重要である。すなわち、加
熱圧着用ヘッドからバンプ先端までの高さの均一性と加
熱圧着用ヘッドからバンプ先端までの伝熱経路の熱の伝
わり方の均一性が重要である。加熱圧着用ヘッドからバ
ンプ先端までの高さの均一性を確保しようとすると、図
1のpで示されたような配線設計は許されず、図1のq
で示されたように加熱圧着用ヘッドからバンプ先端まで
の高さが最大になる部分に合わせて高さを揃えるような
配線設計が求められる。ときには、高さを揃えるためだ
けのダミーパターン6を設けることも必要になり、設計
ルール上の制約となって高密度配線をする上で好ましく
ない。また、加熱圧着用ヘッドからバンプ先端までの伝
熱経路の熱の伝わり方の均一性を確保しようとすると、
伝熱が最も効率的な部分に合わせて、図1のrで示され
たような伝熱のためだけのビアホール7やパッドを設け
ることも必要になり、これも設計ルール上の制約となっ
て高密度配線をする上で好ましくない。また、金属配線
層の形成とは別に、貼り合わせ回路板数に対応したバン
プを形成する工程が必要で、製造プロセスが煩雑にな
る。金属配線は10μm程度の厚みがあれば良いが、バ
ンプには数十μm以上の高さが必要であり、バンプ形成
は金属配線形成に比べてコストがかかることも課題であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高密
度配線が可能な多層回路板を提供することにある。さら
には、柔軟性、極薄型といったフレキシブル回路板の特
徴を備えた高密度配線が可能な多層フレキシブル回路板
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下の構
成により達成される。
【0010】すなわち、絶縁性基板の両面に配線パター
ンが形成された回路板を絶縁性接着層を介して2枚以上
貼り合わせた多層回路板であって、少なくとも片方の最
外配線層から他の配線層に向けてブラインドビアホール
および/またはスルーホールが形成されてなることを特
徴とする多層回路板、および、絶縁性基板の両面に配線
パターンが形成された回路板を少なくとも一枚と絶縁性
基板の少なくとも片面に配線パターンが形成された回路
板を少なくとも一枚とを絶縁性接着層を介して2枚以上
貼り合わせた多層回路板の製造方法であって、2枚以上
の回路板を貼り合わせた後、少なくとも片方の最外配線
層から他の配線層までの孔明けをドライエッチング法お
よび/またはウエットエッチング法にておこない、次い
で、該孔をめっきおよび/または導電性樹脂にて導電化
してブラインドビアホールおよび/またはスルーホール
を形成することを特徴とする多層回路板の製造方法であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の絶縁性基板とは、その表
面に導電性材料で電気回路が形成されて回路板を構成す
るもので、通常のプリント配線板に使われるガラス−エ
ポキシ、ガラス−ビスマレイミドトリアジン、ガラス−
ポリイミドなどのリジッド基板が使用できるが、薄手で
あるため微小孔明けが比較的容易なフレキシブル基板の
採用が好ましい。また、リジッド基板を使った回路板と
フレキシブル基板を使った回路板とを貼り合わせて、多
層板とすることもフレキシブル基板の微細孔明けが比較
的容易であるという利点を生かすことができ好ましい。
【0012】該フレキシブル基板とは、ポリエステルフ
ィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリイ
ミドフィルム、ポリアミドフィルムなどのプラスチック
フィルムをいう。これらのプラスチックフィルムの厚さ
は10μmから200μmの範囲から選ばれることが好
ましい。
【0013】本発明の回路板とは、該基板の片面もしく
は両面に、銅などの導電性材料で電気配線パターンを形
成したものである。
【0014】該導電性材料はめっき、蒸着などで形成さ
れる他に銅箔などの金属箔を貼り合わせてもよい。一般
的に、めっきや蒸着では配線の厚みは0.2μmから1
0μmであり、銅箔では9μmから70μmである。厚
みは小さい方が微細パターニングに適しており、一方、
厚みが大きい方が寸法安定性や耐久性に優れる。電気配
線パターンはレジストを使ったパターンエッチング、パ
ターンメッキなどで形成することができる。プラスチッ
クフィルムの上に導電性材料を付加するほかに、銅箔な
どの金属箔の上にポリイミド樹脂などをコーティング
し、金属箔をパターニングすることによってフレキシブ
ル回路板を形成することもできる。該導電材料は、形成
しやすさや導電率が高い点で銅や銅合金が採用できる
が、接続抵抗の安定化、耐食性向上や接着力向上を目的
として、ニッケル、金、錫などをさらに積層することは
適宜許される。
【0015】該絶縁性基板には、両面に配線パターンが
形成され、かつ該両面の配線パターンが該絶縁性基板を
貫通する導電経路で接続されて回路板とされていること
が、高密度配線のために好ましい。絶縁性基板の両面に
配線パターンを形成する場合、一方の面を加工してか
ら、もう一方の面を加工するという手順でなく、両方の
面を同時に加工できることが多いので、できるだけ両面
に配線パターンを形成するように設計することが効率的
で好ましい。このような導電経路は、回路板2枚までの
積層においては、積層した後に形成することも可能であ
るが、厚みが薄い単一の絶縁性基板もしくは回路板の状
態で該絶縁性基板の両面を結ぶスルーホールを形成した
方が、細かい孔明けが可能であることや配線層形成と同
時にスルーホールの導電化が可能である点で優れてい
る。さらに、3枚以上の回路板を積層するときは、内層
にくる絶縁性基板の両面に設けられた配線間のみをつな
ぐスルーホールを形成することができる点も優れてい
る。絶縁性基板の両面に形成された配線パターン間を接
続することは、1枚の絶縁性基板にパンチング、ケミカ
ルエッチング、レーザーエッチング、プラズマエッチン
グなどの手段で孔を明け、孔内をめっきや導電性樹脂で
導電化することで実現することができる。該絶縁性基板
上の配線用導体層形成と該絶縁性基板を貫通する導電経
路の形成手順は、貫通孔を設けてから、貫通孔内部を含
めて該絶縁性基板表面をスパッタ法やめっき法で導電化
する方法、あるいは、該絶縁性基板表面を導電化してか
ら、貫通孔を設け、スパッタ法およびめっき法、または
めっき法にて貫通孔内を導電化する方法が採用できる。
【0016】該絶縁性基板の貫通孔は、導電化に利用し
た材料で埋め込まれていることが信頼性を向上するため
に好ましい。また、該貫通孔を導電化する工程で同時に
該貫通孔が埋め込まれることが、工程を減らせ、かつ信
頼性を向上するために好ましい。該貫通孔が埋め込まれ
ていない場合、めっき液や洗浄液が該貫通孔の中に残留
して、導体層の腐食などをおこして信頼性を低下させる
原因となる可能性がある。
【0017】多層回路板とは該回路板を絶縁接着層を介
して2枚以上貼り合わせたものをいう。
【0018】絶縁性接着層は、液状の接着剤を塗布、乾
燥して使用しても良いし、フィルム状になった接着剤を
使用しても良い。絶縁性基板材料と熱膨張係数を合わせ
るように接着剤を選定することが好ましい。多層回路板
を薄く柔軟に保つために、絶縁性接着層は、絶縁性基板
以下の厚みであることが好ましい。
【0019】導電性樹脂とは、エポキシなどの熱硬化性
樹脂または熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合樹脂に金
属粒子や金属被覆樹脂粒子を分散させたものである。
【0020】本発明のウエットエッチング法とは、液状
のエッチング薬剤を用いたケミカルエッチングを言う。
本発明においては、最外配線層から他の配線層までの孔
明けをおこなうために、絶縁性基板および絶縁性接着剤
と金属配線のエッチング速度が大きく異なり、金属配線
層がエッチングストッパとして働くことが重要である。
【0021】本発明のドライエッチング法とは、レーザ
ー照射による孔明けやプラズマ照射による孔明けを言
う。ウエットエッチング法に比べて、異方性エッチング
ができるため、より微細な孔明け加工が可能である。ま
た、ドライエッチング法の中でも真空チャンバが不要な
点でレーザー照射による孔明けの採用が好ましい。
【0022】積層体内部の配線層をレーザー加工のスト
ッパーに用いたり、最外層の配線パターンをレーザ光線
用マスクに利用するために、レーザー光線は金属配線層
をエッチングしないものが好ましい。このようなレーザ
ー光源としては、基本波長のYAGレーザー、炭酸ガス
レーザー、インパクト炭酸ガスレーザーなどがある。こ
のようなレーザー光線が到達する積層体内部に金属配線
部分を配置しておくと、レーザー孔明けはその金属配線
部分で止まり、積層体の一方の面から、所定の金属配線
部分までのブラインドビアホールを形成することができ
る。
【0023】本発明の多層回路板の製造方法の一例につ
いて図2を用いて説明するが、これに限定されるもので
はない。
【0024】所定の厚さのポリイミドフィルム8を用意
し(a)、レーザーにて所定の直径の孔9を所定位置に
明ける(b)。孔明けしたフィルムに無電解めっき法や
スパッタ法にて厚さ0.2μmの銅膜10を両面に形成
する(c)。孔の内部にも銅膜が形成される。無電解め
っき法では、接着力向上を目的として接着剤層を塗布し
てから、銅膜が形成されることもおこなわれる。スパッ
タ法では、接着力向上を目的として厚さ数nmのクロム
膜などを形成してから、銅膜を形成することもおこなわ
れる。フォトレジスト11を該フィルム両面に塗布また
は貼り付け(d)、露光、現像してフォトレジスト11
を配線およびパッドに対応した形状にパターニングする
(e)。次いで電解めっき法にて厚さ15μmの銅膜1
2を形成する(f)。銅膜はフォトレジストが除去され
無電解めっきで形成された銅膜が露出した部分だけに析
出する。このとき同時に孔9を埋め込んでしまうことが
好ましい。フォトレジスト11を剥離し(g)、ついで
無電解めっき膜やスパッタ膜10をエッチングして除去
する。かくして、図2(h)の積層前の回路板を得る。
【0025】図3に示したように、用意した回路板13
および14を絶縁性接着フィルム15を介して重ね、加
熱圧着プレスで圧着し、積層する。図3では2枚の回路
板を積層する場合であるが、3枚以上の積層も同様に可
能である。また、図3では絶縁性基板の両面に配線パタ
ーンが形成された回路板どうしを貼り合わせた例である
が、一方が絶縁性基板の片面に配線パターンが形成され
た回路板であっても良い。
【0026】かくして得られた積層体の両面に図4に示
すようにフォトレジスト16を塗布または貼り付ける。
積層体の少なくとも一方の面から所定の範囲に絞られた
レーザー光線17を照射して、一方の表面からレーザー
光進行方向にある金属配線までの間にブラインドビアホ
ール18を形成する。レーザー光線の絞り込みは、レン
ズやマスクを利用して実施することができる。またさら
に、積層体最外層に図5に示したような配線パターンと
兼用のレーザー光線用マスクを設けることも有効であ
る。19は、金属導体部分である。一方の面からの孔明
けで必要な配線量の配置が完了しない場合は、両面から
の孔明けを実施する。
【0027】フォトレジストを塗布する前または貼り付
ける前に、レーザーにて孔明けし、その後フォトレジス
トを塗布または貼り付けて、露光、現像して、同様の構
成にすることができるが、前述のようにフォトレジスト
を塗布または貼り付けてから、レーザー孔明けする方
が、工程を短くできる点やスルーホールまたはブライン
ドビアホールをめっきするためのレジストパターンのア
ライメントが不要な点で優れている。フォトレジストへ
のレーザー孔明けは、積層回路板表面の金属配線パター
ンの高さを揃える目的などで、スルーホールまたはブラ
インドビアホールだけでなくICチップを搭載するため
のパッド部分などに施すこともできる。
【0028】レーザーにて孔明けした積層体上にパター
ン化されたフォトレジストが形成されたものを無電解め
っき浴ついで電解めっき浴で処理し、レーザーで明けた
孔の内部を導電化して、所定の配線層間の電気的接続を
得る。またレーザーにて明けた孔に導電性樹脂を埋め込
んで所定の配線層間の電気的接続をとることも可能であ
る。該レーザーで明けた孔は、めっき金属や導電性樹脂
で埋め込まれることが信頼性向上のためや孔の上にもチ
ップ接続用のパッドなどを設けることができるために好
ましいが、めっきの場合、めっき後に埋め込み残りの部
分を導電性もしくは非導電性樹脂で埋め込んでも良い
し、あるいは孔を埋め込んでしまわなくとも良い。
【0029】めっき終了後、フォトレジストを剥離す
る。かくして、本発明の多層回路板を得る。
【0030】めっき後の表面の高さを揃えるなどの理由
で表面研磨をすることは適宜許される。
【0031】フォトレジストとして、ドライフィルムフ
ォトレジスト、液状レジストや電着レジストを採用する
ことができる。
【0032】積層基板表面に半導体チップ接続用のバン
プを設けたり、マザーボードへの装着用のバンプを設け
ることができる。
【0033】本発明にかかる多層回路板は、高密度電子
回路配線板やそれを応用したマルチチップモジュール、
シングルチップパッケージ、チップサイズパッケージ、
ボールグリッドアレイパッケージなどに用いられる。
【0034】
【実施例】
実施例1 図2、図3および図4に示した工程で多層回路板を作製
した。厚さ25μmのポリイミドフィルム8(“カプト
ン”E、東レデュポン(株))に、YAGの基本波長レ
ーザーを使い焦点法にて直径20μmの孔9を所定位置
に明けた。孔明けした該フィルムを洗浄し、無電解めっ
き法にて厚さ0.2μmの銅膜10を両面に形成した。
厚さ10μmのドライフィルムフォトレジスト11
(“ダイヤロン”FRA−075、三菱レイヨン
(株))を該フィルム両面に貼り付け、フォトマスク露
光、現像してドライフィルムフォトレジストを配線パタ
ーンおよび貫通孔に対応した形状にパターニングした。
ついで電解めっき法にて厚さ8μmの銅膜12を両面に
形成した。銅膜はドライフィルムフォトレジストが除去
され無電解めっきで形成された銅膜が露出した部分だけ
に析出する。ドライフィルムフォトレジスト11を剥離
し、ついで無電解めっき膜10をフラッシュエッチング
して除去する。かくして、図2(h)の積層前の回路板
を得た。この回路板の貫通孔は完全には埋め込まれてい
なかった。
【0035】図3に示したように、厚さ25μmのポリ
イミド接着フィルム15(AS−2250、日立化成
(株))を介して該回路板を重ね、180℃の加熱圧着
プレスで圧着し、積層した。
【0036】かくして得られた積層体の両面に図4に示
したように厚さ8μmになるようにフォトレジスト16
(NKUー100、(株)ジャパンエナジー)を塗布
し、乾燥した。積層体の両面から直径50μmに絞られ
たYAGの基本波長レーザー光線17を所定の位置に照
射して、積層体内部の配線層をストッパーとし、ブライ
ンドビアホール18を形成した。同時にフォトレジスト
にも孔明けが完了した。
【0037】この積層体のスルーホールおよびブライン
ドビアホールに無電解めっき法にて、厚さ30μmの銅
膜を形成し、所定の配線層間の電気的接続を得た。無電
解めっきの触媒付与工程終了後、フォトレジストを剥離
し、めっき不要部分に銅膜が析出しないようにした。
【0038】かくして得られた多層回路板は、バンプを
使用しない構造であるため、設計上の制約が少なく、高
密度配線が可能であった。
【0039】実施例2 積層前の回路板への電解めっき厚みを14μmにしたこ
と以外は、実施例1と同様にして、多層回路板を作製し
た。積層前の回路板の貫通孔は完全に埋め込まれてい
た。
【0040】実施例3 厚さ25μmのポリイミド接着フィルム13(AS−2
250、日立化成(株))を介して該回路板を重ね、1
80℃の加熱圧着プレスで圧着し、積層する工程まで
は、実施例1と同様に実施した。
【0041】かくして得られた積層体の両面から直径5
0μmに絞られたYAGの基本波長レーザー光線を照射
して、積層体内部の配線層をストッパーとし、ブライン
ドビアホールを形成した。積層体の表面およびブライン
ドビアホール側壁に無電解めっき法にて、厚さ0.2μ
mの銅膜を形成した。
【0042】次いで、積層体の両面に厚さ10μmのド
ライフィルムフォトレジスト(“ダイヤロン”FRA−
075、三菱レイヨン(株))を貼り付けた。該ドライ
フィルムフォトレジストの露光・現像工程を経て、スル
ーホールおよびブラインドビアホールの内部を導電化す
るためのレジストパターンを形成した。電解めっき法に
て、30μmの銅膜を形成し、所定の配線層間の電気的
接続を得た。めっき終了後、ドライフィルムフォトレジ
ストを剥離し、ドライフィルムフォトレジストの下部に
あった無電解めっき銅膜をフラッシュエッチングで除去
して多層回路板を得た。
【0043】かくして得られた多層回路板は、バンプを
使用しない構造であるため、設計上の制約が少なく、高
密度配線が可能であった。レーザーによるスルーホール
およびブラインドビアホール加工後に、これらの孔を導
電化するためのフォトレジストパターンを作製したの
で、実施例1に比べて、工程が長くなった。
【0044】
【発明の効果】本発明は、絶縁性基板の両面に配線パタ
ーンが形成され、またこれらの両面の配線パターンが互
いに接続された回路板を絶縁接着層を介して2枚以上貼
り合わせた多層回路板であって、少なくとも片方の最外
配線層から他の配線層に向けてブラインドビアホールや
スルーホールを形成し所定の配線層間の電気的接続をと
ったことを特徴とする多層回路板であるので、バンプを
利用した接続に比べて、工程が短く、かつ、配線設計ル
ール上の制約が少なく、高密度の配線が可能となる。ま
た、多層回路板の配線層間の電気的接続を金属接続にて
実施したときは、信頼性が高く、低抵抗の接続を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電気的接続にバンプを用いた多層回路板
の貼り合わせの様子を示す断面図である。
【図2】本発明の多層回路板の製造工程の一例を示す断
面図である。
【図3】本発明の多層回路板の貼り合わせ工程の一例を
示す断面図である。
【図4】本発明のレーザー孔明け工程の一例を示す断面
図である。
【図5】本発明のレーザー孔明け工の際、採用できるパ
ッド部分の形状の一例である。
【符号の説明】
1:バンプ 2、3、13、14:回路板 8:絶縁性基板 9:スルーホール 10:無電解めっき膜 11:フォトレジスト 12:電解めっき膜 15:絶縁性接着剤 17:レーザー光線 18:ブラインドビアホール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板の両面に配線パターンが形成さ
    れた回路板を絶縁性接着層を介して2枚以上貼り合わせ
    た多層回路板であって、少なくとも片方の最外配線層か
    ら他の配線層に向けてブラインドビアホールおよび/ま
    たはスルーホールが形成されてなることを特徴とする多
    層回路板。
  2. 【請求項2】少なくとも1枚の回路板において両面の配
    線パターンが該絶縁性基板を貫通する導電経路で接続さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の多層回路板。
  3. 【請求項3】少なくとも1枚の回路板における絶縁性基
    板がプラスチックフィルムであることを特徴とする請求
    項1記載の多層回路板。
  4. 【請求項4】該絶縁性基板を貫通する導電経路が、めっ
    き金属および/または導電性樹脂で埋め込まれて、空隙
    が残されていないことを特徴とする請求項2記載の多層
    回路板。
  5. 【請求項5】絶縁性基板の両面に配線パターンが形成さ
    れた回路板を少なくとも一枚と絶縁性基板の少なくとも
    片面に配線パターンが形成された回路板を少なくとも一
    枚とを絶縁性接着層を介して2枚以上貼り合わせた多層
    回路板の製造方法であって、2枚以上の回路板を貼り合
    わせた後、少なくとも片方の最外配線層から他の配線層
    までの孔明けをドライエッチング法および/またはウエ
    ットエッチング法にておこない、次いで、該孔をめっき
    および/または導電性樹脂にて導電化してブラインドビ
    アホールおよび/またはスルーホールを形成することを
    特徴とする多層回路板の製造方法。
  6. 【請求項6】絶縁性基板の両面に配線パターンが形成さ
    れた回路板を少なくとも一枚と絶縁性基板の少なくとも
    片面に配線パターンが形成された回路板を少なくとも一
    枚とを絶縁性接着層を介して2枚以上貼り合わせた多層
    回路板の製造方法であって、2枚以上の回路板を貼り合
    わせた後、少なくとも片方の最外配線層上にめっきレジ
    スト層を設け、少なくとも片方の該めっきレジスト層上
    から、レーザーを照射してジスト層および最外配線層か
    ら他の配線層までの孔明けをおこない、次いで、該孔を
    めっきおよび/または導電性樹脂にて導電化してブライ
    ンドビアホールおよび/またはスルーホールを形成し、
    該レジスト層を剥離することを特徴とする請求項5記載
    の多層回路板の製造方法。
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