JPH09145686A - 圧延金属板の多チャンネル自動超音波探傷方法および装置 - Google Patents

圧延金属板の多チャンネル自動超音波探傷方法および装置

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JPH09145686A
JPH09145686A JP7305324A JP30532495A JPH09145686A JP H09145686 A JPH09145686 A JP H09145686A JP 7305324 A JP7305324 A JP 7305324A JP 30532495 A JP30532495 A JP 30532495A JP H09145686 A JPH09145686 A JP H09145686A
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ultrasonic
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Hajime Takada
一 高田
Masuhito Shimizu
益人 清水
Tatsuo Sekine
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚板、薄板など板材の超音波探傷における超
音波探傷装置の欠陥検出ゲートの設定を、低コストで自
動的に行う手段を提供する。 【解決手段】 多数の超音波プローブをn個のブロック
に分割し、各ブロックに含まれる連続する複数の超音波
プローブからのそれぞれの受信信号を受信する際に、超
音波を送信した後欠陥検出ゲートを開いてから閉じるま
でのタイミングを同一とし、圧延金属板の公称板厚から
計算される欠陥検出ゲートの閉鎖時点をt 0 としたと
き、欠陥検出ゲートの閉鎖タイミングをt0 −δからt
0 +ε(ただし、δ,εは任意の値)まで所定の時間ピ
ッチで順次変化させて、前記複数の超音波プローブで同
時に欠陥が検出されない上限の時間t1 を求め、この時
間t1を欠陥検出ゲートの閉鎖タイミングとして設定す
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超音波探傷方法
および装置に係り、特に厚板、薄板など板材の超音波探
傷において、その超音波探傷装置の欠陥検出ゲートの設
定を自動的に行う方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】介在物などの内部欠陥の検出を目的に実
施される厚板、薄板などの金属圧延板の全面自動超音波
探傷は、図3に示すように、圧延金属板などの被検材11
0 の矢示Wの幅方向に多数の超音波プローブ100 を配列
し、被検材110 を矢示F方向に移送しながら行う方式が
採用されている。
【0003】このときの探傷法には、送受信兼用プロー
ブによるパルス反射法、分割型超音波プローブによるパ
ルス反射法、板を挟んで上下に超音波プローブを配列し
て行われる透過法などがあるが、分割型超音波プローブ
によるパルス反射法を例にとると、図4に示すように有
機樹脂などのクサビ103 に接着された送信用超音波振動
子101 および受信用超音波振動子102 とから構成される
分割型超音波プローブ104 を水などの音響結合媒質105
を介して被検材110 に当てがい、送信超音波パルス151
を該被検材110 に送信して内部欠陥111 から反射した欠
陥反射波155 を受信して探傷が行われる。
【0004】このときの超音波パルスの伝播経路につい
て説明すると、送信超音波パルス151 は、クサビ103 と
音響結合媒質105 との界面および音響結合媒質105 と被
検材110 との界面(被検材110 の表面)で後方散乱さ
れ、送信用超音波振動子101 にクサビエコー152 および
表面エコー153 として受信される。また、被検材110 の
表面で反射された反射波の一部、被検材110 内の内部欠
陥111 からの反射波、被検材110 の裏面からの反射波が
それぞれ表面反射波154 、欠陥反射波155 、底面反射波
156 として受信用超音波振動子102 に受信される。
【0005】図5はこれらの超音波信号の波形を示すも
ので、欠陥反射波155 を検出するために、受信用超音波
振動子102 が受信した信号について、表面反射波154 の
残響が終了する直後から底面反射波156 の立ち上がりの
直前までの信号を欠陥検出ゲートで取り出し、所定レベ
ル以上の信号がある場合には、欠陥反射波155 があると
して記録されるようになっている。
【0006】この欠陥検出ゲートを開くタイミングは、
送信用超音波振動子101 が受信した表面エコー153 に基
づいて決定される。また、欠陥検出ゲートを閉じるタイ
ミングは、表面反射波154 と底面反射波156 の時間間隔
が被検材110 の板厚に比例することから、板厚に応じて
決める方法がとられているが、同一の被検材110 であっ
ても幅方向および長手方向に板厚の変動があるため、一
定のタイミングに固定設定すると、底面反射波156 が欠
陥検出ゲートが開いている時間にあらわれて欠陥と誤認
されたり、欠陥検出ゲートが閉じるタイミングと底面反
射波156 があらわれるタイミングとの間に大きな時間差
が生じて、被検材110 の裏面近くに未探傷領域が発生し
たりする。したがって、欠陥検出ゲートを閉じるタイミ
ングは、板厚の変化に応じて補正する必要がある。この
欠陥検出ゲートを閉じるタイミングの補正は、従来、例
えば特公昭62− 29741号公報などにみられるように、実
測板厚をもとになされるようになっていた。
【0007】また、薄板の全面探傷については、本出願
人が既に特願平6−7176号で提案している方法がある。
すなわち、図6に示すように、移送される被検材110 の
上下にラインフォーカス型送信アレイプローブ121 とラ
インフォーカス型受信アレイプローブ122 を被検材110
の板幅方向に配列し、水などの媒質を介在させて、ライ
ンフォーカス型送信アレイプローブ121 から送信された
送信超音波ビーム123によって生起された内部欠陥(図
示せず)からの反射波をラインフォーカス型送信アレイ
プローブ121 と対向させて配置したラインフォーカス型
受信アレイプローブ122 によって受信超音波ビーム124
として受信することにより、被検材110の内部欠陥を表
裏面直下の不感帯なしに検出するようにしたものであ
る。なお、図7はラインフォーカス型送信(受信)アレ
イプローブ121 (122) の外観を示したもので、多数の独
立したラインフォーカスビームBを送信(受信)する超
音波振動子Eが1つの方向に並べられて構成されてい
る。
【0008】この特願平6−7176号においては、表面直
下の内部欠陥111 からの欠陥反射波163 は、図8および
図9に示すように、ラインフォーカス型送信アレイプロ
ーブ121 から送信され、被検材110 を1.5 往復してライ
ンフォーカス型受信アレイプローブ122 に到達する1.5
往復透過波162 の直前にあらわれるため、欠陥検出ゲー
トを1.5 往復透過波162 の直前で閉じる必要があり、前
記した分割型超音波プローブの場合と同様に欠陥の誤
認、未探傷領域の発生を防止するため、欠陥検出ゲート
の閉鎖タイミングを板厚の変化に応じて補正する必要が
あるが、前出特公昭62− 29741号公報の場合と同じよう
に、実測板厚をもとに行うしか手段がない状況であっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記した実測板厚をも
とに欠陥検出ゲートを閉じるタイミングを補正する方法
には、 (1) 板厚を測定するための機構が必要であり、装置が複
雑になる。 (2) 欠陥反射波を底面反射波と誤認するのを防止するた
め、処理が複雑になり、高速化が図れない。などの欠点
があり、装置のコスト高、装置の処理能力低下などの問
題点が発生していた。
【0010】本発明は、上記従来法による問題点を解決
すべく創案されたものであって、実測板厚の測定が不要
であって、しかも板厚変動に起因して発生する下記の不
具合、すなわち、(1) 欠陥検出ゲートのなかに底面反射
波が入って発生する欠陥の誤認、(2) 欠陥検出ゲートが
閉じるタイミングと底面反射波があらわれるタイミング
との間の時間差発生による未探傷領域発生、を確実に防
止できる圧延金属板の多チャンネル自動超音波探傷方法
および装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、圧延
金属板の幅方向に配列される多数の超音波プローブを用
いて探傷する圧延金属板の多チャンネル自動超音波探傷
方法において、前記多数の超音波プローブをn個のブロ
ックに分割し、各ブロックに含まれる連続する複数の超
音波プローブからのそれぞれの受信信号を受信する際
に、超音波を送信した後欠陥検出ゲートを開いてから閉
じるまでのタイミングを同一とし、圧延金属板の公称板
厚から計算される欠陥検出ゲートの閉鎖時点をt0 とし
たとき、欠陥検出ゲートの閉鎖タイミングをt0 −δか
らt0 +ε(ただし、δ,εは任意の値)まで所定の時
間ピッチで順次変化させて、前記複数の超音波プローブ
で同時に欠陥が検出されない上限の時間t1 を求め、こ
の時間t1 を欠陥検出ゲートの閉鎖タイミングとして設
定することを特徴とする。
【0012】また、請求項2の発明は、前記欠陥検出ゲ
ートの閉鎖タイミングをt0 −δから所定の時間ピッチ
で順次遅らせるようにしたことを特徴とする。さらに、
請求項3の発明は、圧延金属板の幅方向に配列される多
数の超音波プローブを用いて探傷する圧延金属板の多チ
ャンネル自動超音波探傷装置において、連続する複数の
超音波プローブと、該複数の超音波プローブから同時に
超音波を送信するよう構成された超音波送信回路と、前
記複数の超音波プローブに接続される超音波受信回路
と、該超音波受信回路に接続され、欠陥信号を抽出し、
欠陥の有無を判別するゲート回路と、該ゲート回路の開
閉タイミング制御を行うために該ゲート回路に接続さ
れ、該ゲート回路の閉鎖タイミング調整において、圧延
金属板の公称板厚から計算されるゲートの閉鎖時点をt
0 としたとき、該ゲートの閉鎖タイミングをt0 −δか
らt0 +ε(ただし、δ,εは任意の値)まで所定の時
間ピッチで順次変化させるべく、幅をW0 −δからW0
+ε(ただし、W0 はゲートの閉鎖時点がt0 のときの
ゲート信号の幅)まで所定の時間ピッチで変更したゲー
ト信号を順次生成する1つのゲート制御回路と、欠陥検
出ゲートの出力を監視し、前記複数の超音波プローブで
同時に欠陥が検出されない上限のゲート信号の幅W1
求め、この幅W1 を前記ゲート制御回路に設定する1つ
の演算処理手段と、から構成されるブロックを複数個含
むことを特徴とする。
【0013】さらにまた、請求項4の発明は、前記ゲー
ト制御回路のゲートの閉鎖タイミングをt0 −δから所
定の時間ピッチで遅らせるべく、幅をW0 −δから所定
の時間ピッチで増大させたゲート信号を順次生成するよ
うにしたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照してこの発明
を分割型超音波プローブによる圧延鋼板の探傷に適用し
た場合について詳細に説明する。図1は、この発明の一
実施例の部分構成を示すブロック線図であり、多数の分
割型超音波プローブ101 〜10i を、板幅方向で板厚の変
動が無視できる長さをもとに、n個のブロックに分割し
て、その1つのブロックの構成を示したものである。こ
のとき、1つのブロックには複数個の超音波プローブが
含まれ、このブロック内では板厚のばらつきは無視でき
る。この図1には、1つのブロックに5個の分割型超音
波プローブ101 〜105 が含まれており、それぞれに分割
型超音波プローブ101 〜105 から超音波送信を行うため
に必要な電気パルスを発生する超音波送信回路111 〜11
5 と、分割型超音波プローブ101 〜105 が受信した信号
を増幅する超音波受信回路121 〜125 と、所定レベル以
上の欠陥反射波の有無を検出するゲート回路131 〜135
が順次接続されている。
【0015】ゲート回路131 〜135 には欠陥検出ゲート
の開閉のタイミングを制御するゲート制御回路14が接続
されており、5個のゲート回路131 〜135 に同一のゲー
ト信号22を送るようになっている。超音波送信回路111
〜115 、ゲート回路131 〜13 5 およびゲート制御回路14
にはマイクロコンピュータ15が接続されており、該マイ
クロコンピュータ15からの周期的なパルス信号20に同期
して、超音波送信およびゲート信号生成が行われ、ゲー
ト回路131 〜135 で検出された内部欠陥の有無を示す信
号231 〜235 がマイクロコンピュータ15に入力される。
【0016】また、マイクロコンピュータ15からのパル
ス信号に応じて超音波送信回路111〜115 は同時に電気
パルスを発生するので、各分割型超音波プローブ101
105からの超音波送信のタイミングは全く同一となって
いる。さらにゲート制御回路14には、前記のパルス信号
20を伝送するのと別ラインでマイクロコンピュータ15が
接続され、ゲート信号22の幅(ゲート信号がハイレベル
である期間)をマイクロコンピュータ15からの伝送デー
タ21をもとに変更するようになっている。
【0017】マイクロコンピュータ15は内蔵されたRO
MあるいはRAMに記憶されたプログラムに基づき、周
期的に欠陥検出ゲートの閉鎖タイミング調整モードに入
り、超音波送信周期毎にゲート制御回路14への伝送デー
タ21を変更して、所定のピッチでゲート信号22の幅を変
更する。以下に具体的な動作について説明する。
【0018】超音波送信から欠陥検出ゲートが開き、そ
の後閉じるまでのタイミングを同一とし、圧延金属板の
公称板厚(目標圧延板厚相当)から計算される欠陥検出
ゲートの閉鎖時点をt0 としたとき、欠陥検出ゲートの
閉鎖タイミングをt0 −δからt0 +ε(ただし、δ,
εは任意の値)まで所定の時間ピッチで順次変化させ
て、前記複数の超音波プローブで同時に欠陥が検出され
ない上限の時間t1 を求め、この時間t1 を欠陥検出ゲ
ートの閉鎖タイミングとして設定する。
【0019】装置的には、ゲート回路131 〜135 が公称
板厚に対応して時間t0 で欠陥検出ゲートを閉鎖すると
きのゲート信号22の幅をW0 とすると、ゲート制御回路
14からゲート幅をW0 −δからW0 +εまで所定の時間
ピッチで変更したゲート信号を順次生成するようにし、
マイクロコンピュータ15において欠陥検出ゲートの出力
を監視し、各分割型超音波プローブ101 〜105 で同時に
欠陥が検出されない上限のゲート信号の幅W1 を求め、
この幅W1 をゲート制御回路14に設定するようにする。
このようにゲート信号22の幅を変更しながら内部欠陥の
有無を示す信号231 〜235 のレベルを監視し、5個のゲ
ート回路131 〜135 の出力がローレベルのままであるゲ
ート信号の幅の上限W1 を求め、以降、ゲート信号22の
幅をW1に固定すれば、底面反射波の立ち上がり直前で
欠陥検出ゲートを閉鎖することができる。
【0020】ここで、ゲートの設定の仕方について、図
2を用いて具体的に説明する。図2(a) は、内部欠陥が
ない場合にそれぞれの分割型超音波プローブ101 〜10 5
が受信する超音波信号波形の一例を示したものである。
この図に示すように、幅方向に板厚変動がないように連
続する複数超音波プローブを含むブロックを構成し、超
音波の送受信を同時に行うようにしていることから、表
面反射波301 〜305 の受信後における底面反射波401
405 の立ち上がりのタイミングが全く同一になる。この
とき、欠陥検出ゲートの開閉のタイミングをそれぞれの
分割型超音波プローブ101 〜105 につながるゲート回路
131 〜135 で全く同一にする。そして、欠陥検出ゲート
は該ゲートが開いている間に所定レベル以上の信号が入
力されたときは出力をハイレベル(H)とし、欠陥があ
ったことを表示するものとする。また、欠陥がない場合
の出力はローレベル(L)とし、欠陥がないものとす
る。
【0021】図2(b) のゲート信号(a) 〜(g) は、ゲー
ト回路131 〜135 の開閉の制御を司る信号であり、5個
のゲート回路131 〜135 に全く同じ信号が供給されて、
この信号がハイレベル(H)の時に欠陥検出ゲートが開
かれた状態となる。これらゲート信号(a) 〜(g) の振幅
は、t0 −δからt0 +εの間で所定の時間ピッチでハ
イレベル(H)からローレベル(L)への立ち下がりの
タイミングを変化させたゲート信号である。このゲート
信号を用いて探傷を行ったときの欠陥検出ゲートからの
出力の一例を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】この表1において(a) 〜(d) までのゲート
信号では、欠陥検出ゲートが開いている間に所定レベル
以上の信号が入力されないので、出力がローレベル
(L)である。また、(e) 〜(g) のゲート信号では、欠
陥検出ゲートが開いている間に底面反射波401 ,402
405 が入力されるので、その出力がハイレベル(H)と
なる。したがって、分割型超音波プローブ101 〜105
同時に欠陥が検出されない上限の時間t1 が(d) のゲー
ト信号の立ち下がりの時間であり、(d) のゲート信号を
用い、時間t1 で欠陥検出ゲートが閉鎖されるように設
定すれば、底面反射波401 〜405 の立ち上がりぎりぎり
で欠陥検出ゲートが閉鎖でき、欠陥の誤認および未探傷
領域の発生を防止することができる。
【0024】以上示した本発明の欠陥検出ゲートの閉鎖
タイミング調整法は、超音波の送受信周期ごとにゲート
信号の立ち下がり時間を変更して行えば、多くても20回
程度の超音波送受信のうちに終了することができ、例え
ば、超音波の送受信周期を5kHz とした場合、従来の実
測板厚に基づいた方法を用いた装置では約5秒の時間を
要したゲート回路の閉鎖タイミングの調整が、わずか4
ミリ秒で可能であった。
【0025】なお、この欠陥検出ゲートの閉鎖タイミン
グ調整において、単一の欠陥検出ゲートで出力がハイレ
ベル(H)になるときは、内部欠陥が存在するものとし
て記録でき、調整期間中も探傷が可能である。また、上
記した実施例においては、ゲート信号のハイレベル
(H)からローレベル(L)への立ち下がりのタイミン
グをt0 −δからt0 +εの間で変化させるものとして
説明したが、t0 −δから所定の時間ピッチでゲート信
号のハイレベル(H)からローレベル(L)への立ち下
がりのタイミングを順次遅らせていき、欠陥検出ゲート
の出力が全ての分割型超音波プローブにおいて同時にハ
イレベル(H)になったとき、その1回前のゲート信号
の立ち下がりの時間をt1 として、この時間t1 で欠陥
検出ゲートが閉鎖されるように設定することもできる。
装置的には、ゲート信号22の幅をW0 −δから漸増させ
ながら、内部欠陥の有無を示す信号231 〜235 のレベル
を監視し、5個のゲート回路131 〜135 の出力がローレ
ベル(L)のままである上限を見つけた時点で欠陥検出
ゲート調整を終了するようにすればよい。
【0026】前出図6〜9に示したラインフォーカス型
アレイプローブを用いた薄板の探傷の場合には、上記の
説明において取り扱う反射波が底面反射波401 〜405
ら 1.5往復透過波162 にかわるだけであり、この発明は
ラインフォーカス型アレイプローブを用いた薄板の探傷
にも全く同様に適用できる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は上記の
ように構成したので、圧延金属板の幅方向に多数の超音
波プローブを配列して行われる圧延金属板の多チャンネ
ル自動超音波探傷において、板厚変動に応じて欠陥検出
ゲートの閉鎖タイミングを精密に調整でき、欠陥の誤認
および未探傷領域の発生を防止することが可能であり、
かつ板厚の実測を行う機構が不要で装置の低コスト化を
図ることが可能である。また、欠陥検出ゲート閉鎖タイ
ミング調整時に欠陥反射波を底面反射波と誤認するのを
防止するための複雑な処理が不要なため、ごく短時間で
調整が終了し、高速ラインでの探傷への適用が容易であ
る大きな利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の部分構成を示すブロック線
図である。
【図2】本発明の動作を示す(a) プローブの信号、(b)
ゲートの信号の波形図である。
【図3】多数チャンネル超音波探傷における超音波プロ
ーブの配列状態の説明図である。
【図4】分割型超音波プローブによる超音波探傷法を説
明するための断面図である。
【図5】分割型超音波プローブによる送受信波形の説明
図である。
【図6】ラインフォーカス型アレイプローブによる超音
波探傷法の斜視図である。
【図7】ラインフォーカス型アレイプローブの構造を示
す斜視図である。
【図8】ラインフォーカス型アレイプローブによる超音
波探傷法を説明する断面図である。
【図9】ラインフォーカス型アレイプローブによる超音
波探傷法における波形図である。
【符号の説明】
101 〜105 分割型超音波プローブ 111 〜115 超音波送信回路 121 〜125 超音波受信回路 131 〜135 ゲート回路 14 ゲート制御回路 15 マイクロコンピュータ(演算処理手段) 20 パルス信号 21 伝送データ 22 ゲート信号 231 〜235 内部欠陥の有無を示す信号 301 〜305 表面反射波 401 〜405 底面反射波 100 超音波プローブ 101 送信用超音波振動子 102 受信用超音波振動子 103 クサビ 104 分割型超音波プローブ 105 音響結合媒質 110 被検材(圧延金属板) 111 内部欠陥 121 ラインフォーカス型送信アレイプローブ 122 ラインフォーカス型受信アレイプローブ 151 送信超音波パルス 152 クサビエコー 153 表面エコー 154 表面反射波 155 欠陥反射波 156 底面反射波 161 0.5 往復透過波 162 1.5 往復透過波 163 欠陥反射波 164 欠陥反射波

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延金属板の幅方向に配列される多数の
    超音波プローブを用いて探傷する圧延金属板の多チャン
    ネル自動超音波探傷方法において、 前記多数の超音波プローブをn個のブロックに分割し、
    各ブロックに含まれる連続する複数の超音波プローブか
    らのそれぞれの受信信号を受信する際に、超音波を送信
    した後欠陥検出ゲートを開いてから閉じるまでのタイミ
    ングを同一とし、圧延金属板の公称板厚から計算される
    欠陥検出ゲートの閉鎖時点をt0 としたとき、欠陥検出
    ゲートの閉鎖タイミングをt0 −δからt0 +ε(ただ
    し、δ,εは任意の値)まで所定の時間ピッチで順次変
    化させて、前記複数の超音波プローブで同時に欠陥が検
    出されない上限の時間t1 を求め、この時間t1 を欠陥
    検出ゲートの閉鎖タイミングとして設定することを特徴
    とする圧延金属板の多チャンネル自動超音波探傷方法。
  2. 【請求項2】 前記欠陥検出ゲートの閉鎖タイミングを
    0 −δから所定の時間ピッチで順次遅らせるようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の圧延金属板の多チャ
    ンネル自動超音波探傷方法。
  3. 【請求項3】 圧延金属板の幅方向に配列される多数の
    超音波プローブを用いて探傷する圧延金属板の多チャン
    ネル自動超音波探傷装置において、 連続する複数の超音波プローブと、 該複数の超音波プローブから同時に超音波を送信するよ
    う構成された超音波送信回路と、 前記複数の超音波プローブに接続される超音波受信回路
    と、 該超音波受信回路に接続され、欠陥信号を抽出し、欠陥
    の有無を判別するゲート回路と、 該ゲート回路の開閉タイミング制御を行うために該ゲー
    ト回路に接続され、該ゲート回路の閉鎖タイミング調整
    において、圧延金属板の公称板厚から計算されるゲート
    の閉鎖時点をt0 としたとき、該ゲートの閉鎖タイミン
    グをt0 −δからt0 +ε(ただし、δ,εは任意の
    値)まで所定の時間ピッチで順次変化させるべく、幅を
    0 −δからW0 +ε(ただし、W0 はゲートの閉鎖時
    点がt0 のときのゲート信号の幅)まで所定の時間ピッ
    チで変更したゲート信号を順次生成する1つのゲート制
    御回路と、 欠陥検出ゲートの出力を監視し、前記複数の超音波プロ
    ーブで同時に欠陥が検出されない上限のゲート信号の幅
    1 を求め、この幅W1 を前記ゲート制御回路に設定す
    る1つの演算処理手段と、 から構成されるブロックを複数個含むことを特徴とする
    圧延金属板の多チャンネル自動超音波探傷装置。
  4. 【請求項4】 前記ゲート制御回路のゲートの閉鎖タイ
    ミングをt0 −δから所定の時間ピッチで遅らせるべ
    く、幅をW0 −δから所定の時間ピッチで増大させたゲ
    ート信号を順次生成するようにしたことを特徴とする請
    求項3記載の圧延金属板の多チャンネル自動超音波探傷
    装置。
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