JP4682921B2 - 超音波探傷方法及び超音波探傷装置 - Google Patents

超音波探傷方法及び超音波探傷装置 Download PDF

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本発明は、超音波の伝搬速度が相違する複数の材料を積層した被検査材の深層部側の材料内の超音波探傷技術に関し、特に表層側に深層側の材料に塗布した塗装材を有する被検査材を対象とし、塗装材越しに深層部の材料内の超音波探傷を実施するのに有効な超音波探傷方法及び装置に関するものである。
構造物等の非破壊検査の1つの手法である超音波探傷法は、超音波プローブから送信した超音波を被検査体内に伝搬させ、被検査体内からの反射波の有無,大きさ及び伝搬時間などに着目して被検査体の健全性を評価している。また、検査部位で超音波の強度を強くして、探傷の感度を向上させるために、超音波を集束させる手法が用いられている。超音波を集束させる手段として、音響レンズ等で超音波を集束させる集束型超音波プローブや、複数個の振動素子に遅延時間を付与して超音波を集束させるフェーズドアレイ法(電子スキャン法とも呼ばれている)が用いられている。
通常、塗装は被検査体の厚さに比べて薄いために、塗装の影響を考慮せずに、音響レンズ形状を決めたり、フェーズドアレイ法の遅延時間を設定している。また塗装膜を施した被膜鋼材において、塗装膜と鋼材の音速の違いを考慮することにより、被膜厚を除いて鋼板の厚さを測定する方法に関しては、特許文献1があるが、探傷の感度を向上のための超音波の集束との関係に関しては言及されていない。
検査に集束した超音波を用いる手法においては、被検査体が薄くなったり、塗装の音速が被検査体に比べて遅く、相対的に塗装が厚くなった場合には、超音波の集束性が悪くなり、欠陥の検出感度が低下する場合などがある。また、塗装材が厚くなると、被検査材内の反射源位置(超音波の送信から受信までの伝搬距離)が実際の位置と異なる場合がある。
特開2002−228432号公報
本発明が解決しようとする問題点は、複数の材料が積層された被検査材の、超音波発信源から遠い側、即ち深層側の材料内を超音波で探傷する際に、超音波を集束させて感度を向上させた場合、超音波発信源に近い側、即ち表層側の材料厚みが変化すると、超音波の集束性能が変化することにより、探傷目的位置での探傷感度が変化し超音波反射源の検出が難しくなる点である。さらに、表層側の材料の厚みが変化することにより、被検査材内の探傷対象の反射源位置(超音波の送信から受信までの伝搬時間)が、実際の位置と異なる点である。
したがって、本発明の目的は、複数の材料が積層された被検査材の、超音波発信源から遠い側、即ち深層側の材料内を超音波検査で探傷する際の探傷性能を向上することにある。
課題を解決するための基本的な超音波探傷方法は、表面に塗装材を有する被検査材内に、遅延時間で時間制御した超音波を、前記表面側に配置したアレイプローブの各振動素子から発信し、前記被検査材内に前記超音波を集束させて前記被検査材内を探傷するフェーズドアレイ法による超音波検査方法において、前記超音波をセクタスキャンし、前記セクタスキャンを行って得られた探傷結果の内、前記被検査材の前記厚み方向の探傷成分から前記塗装材の厚みを測定する第1ステップと、前記表面から前記塗装の厚みを考慮して前記超音波を集束させる目的の位置に前記超音波が集束するように前記遅延時間を定める第2ステップと、前記定めた遅延時間で時間制御して前記超音波を前記被検査材内に集束させて前記探傷を行う第3ステップとを有することを特徴とする超音波探傷方法である。
課題を解決するための超音波探傷装置は、複数の振動素子が超音波を送受信するように装備されたアレイプローブと、前記振動素子の励起タイミングを第1の遅延時間設定手段で設定した遅延時間で制御して前記振動素子を振動させるパルサと、前記振動素子からの電気信号を受信信号として受けるレシーバと、前記レシーバからの前記受信信号に前記遅延時間による時間制御を加えて前記受信信号を加算する加算手段と、前記加算手段で加算した前記受信信号に基づいて探傷結果を表示する表示手段と、を備えたフェーズドアレイ式の超音波探傷装置において、前記超音波を通過させる複数の材料内での前記超音波の音速を前記材料ごとに設定する音速設定手段と、前記加算の後の前記受信信号に基づいて得られた前記材料内での超音波の伝搬時間と前記設定した音速とに基づいて、前記超音波をセクタスキャンして得られた探傷結果の内の前記被検査材の前記厚み方向の探傷成分から前記材料の厚みを計算する計算手段と、前記計算によって得られた前記材料の厚さと前記超音波の集束位置に応じて前記遅延時間を変更して設定する第2の遅延時間設定手段と、を備え、探傷時に前記第2の遅延時間設定手段で設定した遅延時間で前記励起タイミングを制御することを特徴とする超音波探傷装置である。
課題を解決するための他の超音波探傷装置は、複数の振動素子が超音波を送受信するように装備されたアレイプローブと、前記振動素子の励起タイミングを遅延時間設定手段で設定した遅延時間で制御して前記振動素子を振動させるパルサと、前記振動素子からの電気信号を受信信号として受けるレシーバと、前記レシーバからの前記受信信号に前記遅延時間による時間制御を加えて前記受信信号を加算する加算手段と、前記加算手段で加算した前記受信信号に基づいて探傷結果を表示する表示手段と、を備えたフェーズドアレイ式の超音波探傷装置において、前記超音波を通過させる複数の材料内での前記超音波の音速を前記材料ごとに設定する音速設定手段と、前記加算の後の前記受信信号に基づいて得られた前記材料内での超音波の伝搬時間と前記設定した音速とに基づいて、前記超音波をセクタスキャンして得られた探傷結果の内の前記被検査材の前記厚み方向の探傷成分から前記材料の厚みを計算する計算手段と、前記計算によって得られた前記材料の厚さに応じて前記遅延時間を増減補正する遅延時間補正手段と、を備え、探傷時に前記遅延時間補正手段で補正した前記遅延時間で前記励起タイミングを制御することを特徴とする超音波探傷装置である。
本発明の超音波探傷方法及び超音波探傷装置によれば、超音波発信源に近い表層の材料の厚さが変化しても、深層部の材料内での目的の位置で超音波を集束させることができ、探傷感度を低下することなく、目的の位置での反射源を検出でき、探傷性能を向上できる。また、一度の探傷で、欠陥検出と同時に塗装材及び被検査材の厚さを測定できる。
本発明の実施例は、被検査材の表面に塗装材を塗布した被検査体の前記塗装材の層である表層部と前記被検査材である深層部の内、表層部側に超音波発信源を置いて深層部の材料を探傷する例である。
その第1実施例にあっては、塗装材又は塗装材と被検査材の厚みを測定する第1ステップと、それらの厚み測定値に基づいて、アレイプローブの各振動素子に対して設定する遅延時間を変更する第2ステップと、変更後の遅延時間に基づいて探傷する第3ステップで実施している。
その第2ステップの遅延時間設定の際に、超音波を被検査材内の目的の位置で集束するように設定することで、塗装材の厚みが変化しても、探傷感度の変化を小さくでき、反射源の検出を容易に行える。
具体的には、フェーズドアレイ法による超音波探傷方法において、被検査体内の垂直方向(厚み方向)に超音波を送受信する遅延時間設定で第1ステップを実施し、その測定結果に基づいて前記塗装材又は塗装材と被検査材の厚みを測定し、その厚みに基づいて設定した遅延時間で、第3ステップの探傷を行う。
このようにすることにより、アレイプローブ等を複数準備する必要がなく、ひとつのシステムで行える特徴がある。また、塗装材の厚みを測定することで、塗装材と被検査材の境界(被検査材の表面)位置を特定できるため、被検査材内における反射源位置を精度良く求めることができる特徴がある。さらに、塗装材と被検査材の境界を、フェーズドアレイ法の断面画像における深さ方向の原点とすることで、塗装材の厚みに係わらずに検査員の監視箇所を設定できる特徴がある。
さらに、上記各ステップで得られた情報に基づいて、横軸を位置とし、縦軸を被検査体深さ方向とした断面画像を生成すれば、縦軸上で被検査体の表面位置を固定することができることから、塗装材の厚みに依存せずに、検査員の注目箇所を一定にできるため、検査員が迅速に評価できる利点がある。
図1は、本発明の測定フロー(実施方法)を示す。図1中のステップ101からステップ107までの各ステップが前述の第1ステップであり、ステップ108が前述の第2ステップそしてステップ109が前述の第3ステップである。また、図2は第1及び第2ステップの説明図、図3は第3ステップの模式的説明図である。
図1〜図3を用いて、探傷方法を説明する。まず、塗装材1及び被検査材2の厚みを測定するために必要な各々の音速を予め設定し(ステップ101)、被検査材2の表面に施工した塗装材1上にリニアスキャン法用のアレイプローブ3を設置する(プローブを検査位置に設置(ステップ102))。
この状態で、垂直探傷に必要な遅延時間を設定し(ステップ103)、超音波の送受信を行うことで1回目の測定を行う(ステップ104)。アレイプローブを構成する短冊状の微小振動子の複数個を1ブロックとして、遅延時間を設定し、前記振動子の駆動素子を順次切り替えて行くことで、ある領域を検査できる(図2の走査)。
任意の位置での超音波の受信波形例を、図2の中段に示す。被検査材2に垂直に超音波を入射した場合には、被検査材2表面、すなわち塗装材1と被検査材2との境界面からの反射波(反射波A)と、被検査材2底面からの反射波(反射波B)が得られる。また、各位置における受信波形を並べて画像化したのが、図2下段の断面画像である。
このように、測定データを受信波形や断面画像の形で表示する(ステップ105)。受信波形及び断面画像上の2個のカーソル(カーソルA,カーソルB)を用い、カーソルAを被検査材2表面からの反射波(反射波A)に設定し、カーソルBを被検査材2底面からの反射波(反射波B)に設定する(ステップ106)。予め設定している塗装材1表面の位置からカーソルAまでの時間(反射波Aまでの時間)及びカーソルAとカーソルBの時間差(反射波Bと反射波Aの時間差)を測定する。
該2個の時間(時間差)に、ステップ101で設定した音速を乗算することにより、塗装材1および被検査材2の厚みを求めることができる(ステップ107)。測定した塗装材1の厚みを考慮して、被検査材2内で超音波を集束したい点に集束できるような遅延時間を求め、その時間を設定する(ステップ108:第2のステップ)。
被検査材2の裏面に欠陥4がある場合を想定し、超音波ビームを斜め方向に向けて探傷する場合の例を、図3に示す。塗装材1の厚みを考慮しない場合の例として、図3の超音波ビームAを示す。ここでは、塗装材1が厚く、超音波ビームが、被検査材2の中央部付近で集束している。そのため、被検査材2の底面にある欠陥4からの反射波が小さく、検出できない場合がある(図3の超音波ビームAの場合)。
これに対して塗装材1の厚さを考慮して遅延時間を設定した超音波ビームBは、被検査材2の底面で集束しており、底面にある欠陥4からの反射波が大きくなり、検出可能となる(図3の超音波ビームBの場合)(ステップ109,110)。
該探傷位置で検査が終了したかどうか判断し(ステップ111)、次の位置で検査が必要な場合には、その位置にプローブを移動させ(ステップ112)、垂直探傷の遅延時間設定(ステップ103)のステップから繰り返す。
以上の探傷方法を実施することで、図3に示したように、被検査材2の底面近傍の欠陥を感度良く検出することが可能である。図3では超音波ビームの集束位置を被検査材2の底面としたが、被検査材2の目的の任意の位置に集束させることも可能である。さらに、塗装材1が厚く、音速が被検査材2の音速と異なる時においても、反射源(欠陥4)の位置を精度良く評価,表示することができる。
以上説明した超音波探傷方法を実現するための装置構成を、図4に示す。音速設定手段20において、塗装材1及び被検査材2の音速を、キーボードなどで入力してメモリに保存する。パソコンなどの制御手段10からの指令に基づいて厚み測定用遅延時間設定手段11に駆動素子群(1ブロック)の厚み測定用遅延時間(予め制御手段内に保存していた遅延)時間を設定する。
該厚み測定用遅延時間設定手段11と駆動すべきパルサ13を、送信用切替器12を介して接続し、パルサ13と接続しているアレイプローブ3内の素子から超音波が送信される。被検査材2内からの反射波は、前記アレイプローブ3内の素子で受信され、レシーバ14,受信用切替器15を経由してAD変換器16へ送られる。
AD変換器16では、各素子からのアナログ信号をデジタル信号に変換し、該デジタル信号を加算手段17へ送る。加算手段17では、複数のデジタル信号に対して、厚み測定用遅延時間設定手段11に設定されている時間に基づいて、信号を遅延させるとともに、遅延後に全ての信号を加算回路にて加算する。この加算して得られた1個の受信信号は、
CRTなどの表示手段18に送られ、アレイプローブ3内の駆動素子位置に対応して表示される。
次に、駆動素子を順次切替えて走査することで、又はアレイプローブ3を走査(移動)することで、表示手段18に断面画像を表示する。カーソルA,Bを、マウスやキーボードなどのカーソル設定手段19で設定したい位置に移動・表示し、伝搬時間(及び伝搬時間差)を測定する。
図2の受信波形及び断面画像では、予め設定している塗装材表面に相当する時間から、カーソルA又はカーソルBまでの伝搬時間の測定値を、乗算器などの厚み計算手段21に送付し、該厚み計算手段21で、前記伝搬時間と音速設定手段20に設定された音速との積により、厚みを計算するとともに、メモリに保存する。制御手段10からの指令により、該厚み測定値をCRTなどの表示手段18に送信,表示するとともに、探傷用遅延時間設定手段22に送信する。
該探傷用遅延時間設定手段22では、塗装材1の厚みを加味して、被検査材2の目的の位置で集束できる遅延時間を設定する。この遅延時間に基づいて、パルサ13が駆動し、アレイプローブから超音波が送信され、探傷が開始される。被検査材2からの反射波は、アレイプローブで受信され、レシーバ14,受信用切替器15,AD変換器16を介して加算手段17で複数のデジタル化された受信信号を加算する。加算後の信号が表示手段
18に送られ、アレイプローブ3内の駆動素子位置に対応して表示される。
図2及び図3での説明では被検査材2の底面反射波(反射波B)が得られることで説明したが、被検査材2の表面からの反射波(反射波A:塗装材1と被検査材2の境界)が得られることで、被検査材2の表面上の塗装材1を考慮でき、底面反射波(反射波B)が得られない場合においても、被検査材2の内部検査に関しては問題がない。
この時の探傷方法を、図5に示す。図1の探傷方法との違いは、被検査材2表面を設定するカーソルのみとした(ステップ120)点と、塗装材の厚さのみを測定するようにした(ステップ121)点である。従って、この場合の受信波形及び断面画像のカーソルも、カーソルAのみとなる。
図6は、逆にカーソルを1個増やしてカーソルCを設けたものである。該カーソルCは塗装材1表面(アレイプローブ3表面)を設定するためのものである。これにより、塗装材1の厚さがより精度良く測定することができるようになる。もちろん、図5のカーソルが1個の場合と組み合わせての、カーソルAとカーソルCの2個のカーソルの設定方法も考えられる。
前述の実施例1では、フェーズドアレイ法のうちリニアスキャン法の場合であるが、セクタスキャン法の例を、図7に示す。図7では、セクタスキャンの範囲(角度)を、垂直探傷領域を含む範囲で設定している。その結果、図7の下段にあるように、被検査材2の表面(塗装材1と被検査材2の境界)と底面、そして欠陥からの反射波(反射波A,B,C)を同時に得ることができる。
垂直探傷に対応するラインAの受信波形を上段に示し、斜角探傷に相当するラインBの受信波形を中段に示している。ラインA上の受信波形での塗装材1及び被検査材2の厚さ測定方法は、図2の場合と同じである。セクタスキャン法の場合には、一度の測定で、厚み測定から探傷(垂直又は斜角)までの結果を得ることができるため、第1ステップの探傷で、塗装材1の厚さによる遅延時間の変更が必要ない場合には、第2ステップ,第3ステップが省略できる利点がある。
すなわち、別の見方をすると、一度の探傷で、欠陥検出と同時に塗装材1及び被検査材2の厚さを測定できる利点がある。
セクタスキャン法の表示例として、一度の探傷で被検査材2底面の欠陥(スリット)までを検出できている結果を図8に示す。また、このセクタスキャン法による探傷方法を図9に、そして装置構成を図10に示す。図9では、図1の探傷方法と比較して、遅延時間をある角度範囲にわたって設定する遅延時間設定部分(ステップ130とステップ132)が異なり、遅延時間変更の有無を判断する(ステップ131)部分が追加されている。
また図10に示すセクタスキャン法の場合には、図2に示すようなブロック単位での駆動素子の切り替えが不要となるため、送信用切替器12と受信用切替器15が不要となる。さらに、遅延時間をある角度範囲にわたって設定する必要があるため、遅延時間設定手段22を補正手段23とした点が、図4と異なる。
以上は、断面表示方法に関して考慮しておらず、被検査材2の厚みが一定、もしくは検査したい深さ範囲が一定の場合においても、塗装材1の厚さが変化すると、縦軸(時間:Z方向の距離)上で監視位置(欠陥などの反射源位置)が変化する。
そこで、図11に示すように、断面画像の縦軸の原点を、常に被検査材2表面(塗装材1と被検査材2の境界)とすることで、塗装材1の厚みに関わらず、監視位置(欠陥などの反射源位置)が一定となるため、検査員が迅速に評価できる利点がある。図11では、セクタスキャン法での説明図であるが、リニアスキャン法でも同様である。
本発明の実施例では、塗装材や被検査材の厚みに関係なく、被検査材内を塗装材の厚さに応じて検査目的の個所へ超音波を集束させて感度良く検査できることから、被検査材の信頼性が向上する。このことによって、不具合防止による設備の稼働率向上を達成できる。また、断面表示の方法を考慮することで、監視範囲を塗装材の厚さに関係なく一定にできるため、検査,評価時間の短縮にも繋がる可能性がある。このように、塗装材の層が無いがごとくに、超音波を精度よく被検査在中に振舞わせるので、塗装を施した被検査材の探傷性能を向上できる。
本発明は、超音波検査や超音波探傷と称せられる超音波を用いた非破壊検査技術に利用できる。
超音波探傷の実施方法を示した説明図である。 図1における第1ステップを模式的に示した説明図である。 図1における第2及び第3ステップを模式的に示した説明図である。 超音波探傷装置の構成を示した説明図である。 超音波探傷の他の実施方法を示した説明図である。 他の実施例の第1ステップを模式的に示した説明図である。 セクタスキャン法の実施方法を模式的に示した説明図である。 セクタスキャン法の表示例を示した説明図である。 セクタスキャン法の実施方法を示した説明図である。 セクタスキャン法の装置構成を示した説明図である。 他の実施例の表示例を模式的に示した説明図である。
符号の説明
1…塗装材、2…被検査材、3…アレイプローブ、4…欠陥、10…制御手段、11…厚み測定用遅延時間設定手段、12…送信用切替器、13…パルサ、14…レシーバ、
15…受信用切替器、16…AD変換器、17…加算手段、18…表示手段、19…カーソル設定手段、20…音速設定手段、21…厚み計算手段、22…探傷用遅延時間設定手段、23…遅延時間補正手段。

Claims (7)

  1. 表面に塗装材を有する被検査材内に、遅延時間で時間制御した超音波を、前記表面側に配置したアレイプローブの各振動素子から発信し、前記被検査材内に前記超音波を集束させて前記被検査材内を探傷するフェーズドアレイ法による超音波検査方法において、
    前記超音波をセクタスキャンし、前記セクタスキャンを行って得られた探傷結果の内、前記被検査材の前記厚み方向の探傷成分から前記塗装材の厚みを測定する第1ステップと、
    前記表面から前記塗装の厚みを考慮して前記超音波を集束させる目的の位置に前記超音波が集束するように前記遅延時間を定める第2ステップと、
    前記定めた遅延時間で時間制御して前記超音波を前記被検査材内に集束させて前記探傷を行う第3ステップとを有することを特徴とする超音波探傷方法。
  2. 請求項1において、前記第1ステップで前記塗装材及び被検査材の厚みを測定することを特徴とする超音波探傷方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記探傷の結果を表示する表示装置に、前記塗装材と前記被検査材の境界を設定するカーソルを表示することを特徴とする塗装材の超音波探傷方法。
  4. 請求項において、前記表示装置に前記塗装材の表面を設定するカーソルを表示することを特徴とする超音波探傷方法。
  5. 請求項又は請求項において、前記探傷の結果を表示する表示装置に、前記被検査材の底面を設定するカーソルを表示することを特徴とする超音波探傷方法。
  6. 複数の振動素子が超音波を送受信するように装備されたアレイプローブと、
    前記振動素子の励起タイミングを第1の遅延時間設定手段で設定した遅延時間で制御して前記振動素子を振動させるパルサと、
    前記振動素子からの電気信号を受信信号として受けるレシーバと、
    前記レシーバからの前記受信信号に前記遅延時間による時間制御を加えて前記受信信号を加算する加算手段と、
    前記加算手段で加算した前記受信信号に基づいて探傷結果を表示する表示手段と、を備えたフェーズドアレイ式の超音波探傷装置において、
    前記超音波を通過させる複数の材料内での前記超音波の音速を前記材料ごとに設定する音速設定手段と、
    前記加算の後の前記受信信号に基づいて得られた前記材料内での超音波の伝搬時間と前記設定した音速とに基づいて、前記超音波をセクタスキャンして得られた探傷結果の内の前記被検査材の前記厚み方向の探傷成分から前記材料の厚みを計算する計算手段と、
    前記計算によって得られた前記材料の厚さと前記超音波の集束位置に応じて前記遅延時間を変更して設定する第2の遅延時間設定手段と、
    を備え、探傷時に前記第2の遅延時間設定手段で設定した遅延時間で前記励起タイミングを制御することを特徴とする超音波探傷装置。
  7. 複数の振動素子が超音波を送受信するように装備されたアレイプローブと、
    前記振動素子の励起タイミングを遅延時間設定手段で設定した遅延時間で制御して前記振動素子を振動させるパルサと、
    前記振動素子からの電気信号を受信信号として受けるレシーバと、
    前記レシーバからの前記受信信号に前記遅延時間による時間制御を加えて前記受信信号を加算する加算手段と、
    前記加算手段で加算した前記受信信号に基づいて探傷結果を表示する表示手段と、
    を備えたフェーズドアレイ式の超音波探傷装置において、
    前記超音波を通過させる複数の材料内での前記超音波の音速を前記材料ごとに設定する音速設定手段と、
    前記加算の後の前記受信信号に基づいて得られた前記材料内での超音波の伝搬時間と前記設定した音速とに基づいて、前記超音波をセクタスキャンして得られた探傷結果の内の前記被検査材の前記厚み方向の探傷成分から前記材料の厚みを計算する計算手段と、
    前記計算によって得られた前記材料の厚さに応じて前記遅延時間を増減補正する遅延時間補正手段と、
    を備え、探傷時に前記遅延時間補正手段で補正した前記遅延時間で前記励起タイミングを制御することを特徴とする超音波探傷装置。
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