JP2014077708A - 検査装置および検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】探傷を精度よく検出すること。
【解決手段】SH波を送受信させる複数の第1振動子21およびSV波を送受信させる複数の第2振動子22を含み、第1振動子21と第2振動子22とを交互に配置させたアレイ振動子20と、アレイ振動子20および被検体14の間に設けられ、アレイ振動子20から出力される信号を被検体14に伝えるシュウ23とを備える探触子11と、被検体14に探触子11が配置された場合に、第1振動子21が送受信するSH波の方向、および第2振動子22が送受信するSV波の方向を、被検体14内で走査させる制御部2を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、検査装置および検査方法に関するものである。
近年、配管や圧力容器或いは材料内部の固体または液体中の欠陥等を検査する非破壊検査の一手法として、フェーズドアレイ式の超音波探傷装置が用いられている。一般的に、フェーズドアレイ超音波探傷装置のプローブ内の探触子は、複数個の振動子が列状または面状に並べて配置された構成を備えており、被検体の探傷面を移動させてプローブ走査することで、探傷を実施している。しかしながら、被検体の探傷面が平面である場合は少なく、探傷面が曲面である場合や、管の溶接部など複雑な形状を持つ場合が多く、被検体の探傷面上を移動させる工夫が検討されている。
例えば、下記特許文献1では、被検体の形状に倣う機構を設け、探傷面が曲面であってもフェーズドアレイ素子が独立に動き、読み取られた被検体とフェーズドアレイ素子との相対位置関係に基づいて、被検体に超音波ビームを正確に入射させる超音波探傷装置が提案されている。
特開2007−209839号公報
ところで、上記特許文献1の方法では、超音波ビームに音の直進性に優れ、音響異方性による曲がりの影響が小さく、欠陥コーナでの反射効率が高いSH波を用いるために、プローブと被検体との間に粘性の高い接触媒質を設け、被検体の探傷面上において探触子を移動させている。
しかしながら、粘性の高い接触媒質は探傷面における探触子の走査性が悪く、探触子を移動させると探触子と接触媒質との密着が悪くなり正確な探傷ができないという問題があった。また、検出精度を向上させるために周波数の異なる探触子を用いて複数回の探傷を実施することも考えられるが、複数回探傷を実施した場合には、探傷毎に反射源の位置にバラツキが生じてしまうため、精度よく探傷を実施することはできず、上記問題は解決できなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、探傷を精度よく検出できる検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、超音波探傷によって被検体の内部に発生した欠陥を検出する検査装置であって、SH波を送受信させる複数の第1振動子およびSV波を送受信させる複数の第2振動子を含み、前記第1振動子と前記第2振動子とを交互に配置させたアレイ振動子と、前記アレイ振動子および前記被検体の間に設けられ、前記アレイ振動子から出力される信号を前記被検体に伝えるシュウとを備える探触子と、前記被検体に前記探触子が配置された場合に、前記第1振動子が送受信する前記SH波の方向、および前記第2振動子が送受信する前記SV波の方向を、前記被検体内で走査させる制御手段とを具備する検査装置を提供する。
このような構成によれば、SH波を送受信させる複数の第1振動子とSV波を送受信させる複数の第2振動子とが交互に配置されたアレイ振動子と、アレイ振動子および被検体の間に設けられるシュウとを備える探触子が被検体に配置された場合に、第1振動子が送受信するSH波と第2振動子が送受信するSV波との方向を被検体内で走査させ、被検体の内部に発生した欠陥を検出する。
このように、探触子に、SH波を送受信する第1振動子とSV波を送受信する第2振動子とを含むアレイ振動子とシュウとを含めることにより、1つの探触子によって横波(SV波)、縦波、SH波を発生させることができるので、縦波(SV波)、SH波による同時探傷が可能となる。また、同時探傷のため、反射源の位置ずれ(バラツキ)がなくなり、位置精度が向上する。さらに、SV波データとSH波データとの同時に得られたデータと開先形状とを合成させることにより、欠陥の識別性および検出性を向上させることができる。なお、好ましくは、探触子を被検体に対して静止させて検査を行う。
上記検査装置の前記制御手段は、セクタースキャン、リニアスキャン、タンデム探傷法、およびTOFD探傷法のうち、いずれか一の方法により前記探触子から送受信させる超音波を走査させることとしてもよい。
セクタースキャン、リニアスキャン、タンデム探傷法、TOFD(Time−of−flight diffraction technique)探傷法のうち、いずれか一の方法により探触子から送受信させる超音波を走査させることにより、より多くの情報が得られ、欠陥の識別性および検出性が向上できる。
上記検査装置の前記探触子は、前記第1振動子間の間隔、前記第2振動子間の間隔、前記被検体に対して超音波が送信される鉛直方向に対する入射角度、および前記第1振動子と前記第2振動子との周波数条件に基づいて、前記アレイ振動子の配列位置が決定されることが好ましい。
振動子の素子間隔、入射角度、周波数(波長)などの条件が揃うことにより、グレーティンググローブの発生しない条件に基づく振動子アレイが設計できるので、そのように設計された振動子アレイによる走査を行うことで、精度の高い探傷が可能となる。
上記検査装置の前記制御手段は、前記第1振動子からSH波を送信させるタイミングと、前記第2振動子からSV波を送信させるタイミングとを異ならせることが好ましい。
SH波とSV波とは音速が異なるので同時に送信する場合には干渉するが、超音波を送信させるタイミングをずらすことにより波の干渉を防ぎ、確実に探傷を行うことができる。
上記検査装置の前記制御手段は、前記第1振動子からSH波を送信させるタイミングと前記第2振動子からSV波を送信させるタイミングとを、パルス繰り返し周期と測定範囲と超音波のビーム本数とに基づいて決定することが好ましい。
パルス繰り返し周期(PRT:Pulse Repetition Frequency)と、測定範囲(路程)と、超音波のビーム本数とによって波の印加タイミングを決定することにより、より正確に波の干渉を防ぐことができ、精度の高い探傷を行うことができる。
上記検査装置において、前記探触子の前記アレイ振動子は、異なる周波数の複数種類の前記第1振動子と、異なる周波数の複数種類の前記第2振動子とを交互に配置させることとしてもよい。
これにより、周波数の異なるSH波および周波数の異なるSV波のデータを得ることができるので、例えば、高周波数素子の振動子では表層の探傷を行い、低周波数素子の振動子では底面の探傷を行うことにより、欠陥の識別性、検出性、深さサイジング精度が向上する。
本発明は、超音波探傷によって被検体の内部に発生した欠陥を検出する検査装置であって、異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子を、交互に配列したアレイ振動子と、前記アレイ振動子と前記被検体との間に設けられ、前記アレイ振動子から出力される信号を前記被検体に伝えるシュウとを備える探触子と、前記被検体に前記探触子が配置された場合に、前記アレイ振動子が送受信する超音波の方向を、前記被検体内で走査させる制御手段とを具備する検査装置を提供する。
このような構成によれば、異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子を交互に配列されたアレイ振動子と、アレイ振動子と被検体との間にシュウとを備える探触子が被検体に配置された場合に、アレイ振動子が送受信する超音波の方向を被検体内で走査させ、被検体の内部に発生した欠陥を検出する。
このように、探触子に、異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子を含むアレイ振動子とシュウとを含めることにより、異なる周波数によって検査される欠陥を同時に検出することができる。また、例えば、高周波数に対応する振動子では表層の探傷を行い、低周波数に対応する振動子では底面の探傷を行うことができ、欠陥の識別性、検出性、深さサイジング精度が向上する。
上記検査装置の前記制御手段は、異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子から同時に超音波を送信させることとしてもよい。
これにより、速やかに周波数成分毎のデータが取得できるので、周波数成分毎の探傷、分析が速やかに行える。
上記検査装置の前記制御手段は、異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子から順次超音波を送信させ、複数種類の振動子間で送信タイミングを異ならせることとしてもよい。
時間差を設けて超音波の送信を行うことにより、周波数成分を検出する作業をせずに、簡便に探傷を実施することができる。
本発明は、超音波探傷によって被検体の内部に発生した欠陥を検出する検査方法であって、SH波を送受信させる複数の第1振動子およびSV波を送受信させる複数の第2振動子を含み、前記第1振動子と前記第2振動子とを交互に配置させたアレイ振動子と、前記アレイ振動子および前記被検体の間に設けられ、前記アレイ振動子から出力される信号を前記被検体に伝えるシュウとを備える探触子が、前記被検体に配置された場合に、前記第1振動子が送受信する前記SH波の方向、および前記第2振動子が送受信する前記SV波の方向を、前記被検体内で走査させる検査方法を提供する。
本発明は、超音波探傷によって被検体の内部に発生した欠陥を検出する検査方法であって、異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子を、交互に配列したアレイ振動子と、前記アレイ振動子と前記被検体との間に設けられ、前記アレイ振動子から出力される信号を前記被検体に伝えるシュウとを備える探触子が、前記被検体に配置された場合に、前記アレイ振動子が送受信する超音波の方向を、前記被検体内で走査させる検査方法を提供する。
本発明は、探傷を精度よく検出できるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る検査装置の機能ブロック図である。 アレイ振動子の配列一例が示されている。 (a)複数屈性角のリニアスキャンによる溶金部断面データ、(b)TOFD探傷、によるSH波−SV波同時探傷データの一例を示している。 本発明の第1の実施形態の変形例に係るアレイ振動子の一例を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る検査装置の機能ブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る検査装置の機能ブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る検査装置の機能ブロック図である。
以下に、本発明に係る検査装置および検査方法の実施形態について図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
図1には、本実施形態に係る検査装置10の概略構成が示されている。具体的には、図1に示されるように、検査装置10は、探触子11と探傷器12とコントローラ13とを備えており、被検体14の内部に発生した欠陥の探傷検出を実行している様子を示している。
探触子11は、SH波を送受信させる圧電素子である複数のSH素子(第1振動子)21およびSV波を送受信させる圧電素子である複数のSV素子(第2振動子)22を含み、SH素子21とSV素子22とを交互に配置させたアレイ振動子20と、アレイ振動子20および被検体14の間に設けられ、アレイ振動子20から出力される信号を被検体14に伝えるシュウ23とを備える。
シュウ23は、アレイ振動子20と被検体14との間に位置し、被検体14に対する超音波入射角θを調整する。
アレイ振動子20は、SH素子21間の間隔、SV素子22間の間隔、被検体14に対して超音波が送信される鉛直方向に対する入射角度θ、およびSH素子21とSV素子22との周波数条件に基づいて、アレイ振動子20の配列位置が決定される。
以下に、図2を用いてアレイ振動子20の配列位置の決定方法の一例を説明する。
図2は、SH素子21(黒色)とSV素子22(灰色)とがそれぞれn個、交互に配置されている様子が示されている。図2に示されるように、d1はSH素子間の間隔とし、d2はSV素子間の間隔とし、aはSH素子幅およびSV素子幅とし、θはアレイ振動子20から超音波ビームが送信される送信角とし、Fは焦点深さとする。
一般にアレイ状の振動子の場合、隣接する素子間隔をdとし、送受信する超音波の送受信角θとの間に、以下(1)式の関係が満たされる場合には、グレーティングローブが発生しないものとされている。
Figure 2014077708
例えば、鋼材の横波伝播速度を3230〔m/s〕とし、入射角を30〔deg〕とし、周波数2MHzのSH素子21を使用する場合には、波長λは以下(2)式によって算出される。
Figure 2014077708
これを上記(1)式に代入することにより、SH素子間隔d1は、以下(3)式により算出される。
Figure 2014077708
このような場合、SH素子間隔d1は、1.07〔mm〕以下にするとグレーティングローブが発生しない。
また、縦波伝播速度を5900〔m/s〕、入射角を30deg、周波数5MHzの素子を使用する場合には、波長λは以下(4)式によって算出され、SV素子間隔d2は以下(5)式により算出される。
Figure 2014077708
上記計算結果から、2MHzのSH素子21と5MHzのSV素子22とを組み合わせたアレイ振動子20の素子間隔d1およびd2を0.78〔mm〕程度にすることで、SH波およびSV波ともにグレーティングローブが発生しなくなる。
このように、素子間隔d、送信角θ、素子の周波数条件を考慮し、周波数の高い素子を基準としてアレイ振動子を設計することにより精度の高い探傷が可能となる。
探傷器12は、コントローラ13から取得した指令に基づいて、探触子11から送受信する超音波ビームを制御する。具体的には、パルサ24a,24b、レシーバ25a,25b、送受信切替部26、遅延時間制御部27、および信号処理部28を備えている。
パルサ24aは、SV波送信用の回路であり、超音波信号用電線を介してアレイ振動子20の全てのSV素子22と接続されている。パルサ24aは、送受信切替部26から取得した送信指令に基づいて有効にされると、接続されるSV素子22にパルス電圧を印加し、SV素子22からSV波を発生させる。
パルサ24bは、SH波送信用の回路であり、超音波信号用電線を介してアレイ振動子20の全てのSH素子21と接続されている。パルサ24bは、送受信切替部26から取得した送信指令に基づいて有効にされると、接続されるSH素子21にパルス電圧を印加し、SH素子21からSH波を発生させる。
レシーバ25aは、SV波受信用の回路であり、超音波信号用電線を介してアレイ振動子20の全てのSV素子22と接続されている。レシーバ25aは、送受信切替部26から取得した受信指令に基づいて有効にされ、SV波の反射波がSV素子22に到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信すると、SV波の放射方向の情報を信号処理部28に出力する。
レシーバ25bは、SH波受信用の回路であり、超音波信号用電線を介してアレイ振動子20の全てのSH素子21と接続されている。レシーバ25bは、送受信切替部26から取得した受信指令に基づいて有効にされ、SH波の反射波がSH素子21に到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信すると、SH波の放射方向の情報を信号処理部28に出力する。
遅延時間制御部27は、パルサ24a,24bから出力させる駆動信号のタイミングを制御するとともに、レシーバ25a,25bによる受信信号の入力タイミングを制御する。これにより、送受信タイミング制御することにより、共通のSV素子、および共通のSH素子を送受信の両方で使用できる。
また、遅延時間制御部27は、複数のSH素子21を励振させるタイミングと、複数のSV素子22を励振させるタイミングとを異ならせる。これにより、音速の違う波が干渉しあい、音場が乱れて探傷ができないことを防ぐことができる。
信号処理部28は、レシーバ25a,25bから供給される受信信号に基づいて、SV波およびSH波の放射方向の情報を解析し、コントローラ13に供給する。
コントローラ13は、処理部1と制御部(制御手段)2と入出力装置3とを備えている。
処理部1は、例えば、図示しないCPU(中央演算装置)、RAM(Random Access Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。後述の各種機能を実現するための一連の処理の過程は、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、後述の各種機能が実現される。
入出力装置3は、キーボードやマウスなどの入力装置と、ディスプレイやプリンタなどの出力装置とを含む。入出力装置3は、探触子11と探傷器12とから取得した情報に基づいて形成された超音波ビームの波形情報などを、出力装置を介して検査員に提示する。また、出力装置において、SV波データとSH波データとともに、開先形状を合成させて提示することとしてもよい。これにより、欠陥の識別性および検出性を向上させることができる。
制御部2は、被検体14に探触子11が配置された場合に、SH素子21が送受信するSH波の方向、およびSV素子22が送受信するSV波の方向を、被検体内で走査させる。具体的には、制御部2は、セクタースキャン、リニアスキャン(図3(a)参照)、タンデム探傷法(後段〔第2の実施形態〕参照)、およびTOFD探傷法(図3(b)参照)のうち、いずれか一の方法により探触子11から送受信させる超音波を電子的に走査させる。
本実施形態においては、制御部2は、一探法のセクタースキャン探傷により電子スキャンして被検体を検査することとして説明する。
このように、スキャンの方法を異ならせることにより、より多くの情報が得られ、欠陥の識別性、検出性が向上される。
また、制御部2は、SH素子21からSH波を送信させるタイミングと、SV素子22からSV波を送信させるタイミングとを異ならせる。具体的には、制御部2は、SH素子21からSH波を送信させるタイミングとSV素子22からSV波を送信させるタイミングとは、パルス繰り返し周期PRFと測定範囲(路程)Rと超音波ビームの本数とに基づいて決定する。
例えば、測定したい路程Rを0.1〔m〕とし、Cは音速(音波の速度)、Tは遅延時間とした場合に、T=2R/C(音の往復)、1/PRF=Tであることから、SH波音速3230〔m/s〕のパルス繰り返し周波数PRFは、以下の(6)式により求められる。
PRF=C/R×2=3230/(0.1×2)=16150Hz (6)
また、100本程度の超音波ビーム(SH波)を採取するには100/16150=0.00619〔s〕、つまり、6.19〔ms〕の時間が必要となる。
また、SV波音速5900〔m/s〕のパルス繰り返し周波数PRFは、以下(7)式により求められる。
PRF=C/R×2=5900/(0.1×2)=29500Hz (7)
また100本程度の超音波ビーム(SV波)を採取するには100/29500=0.00338〔s〕、つまり3.38〔ms〕の時間が必要となる。
これらの結果から、SV波送信を、SH波送信の印加タイミングから6.19〔ms〕遅らせて励振させることで、SV波とSH波との干渉がなくなり(音場の乱れもなくなり)、高い精度の探傷が可能となる。
以下に本実施形態に係る検査装置10の作用について説明する。
被検体14の内部に発生した欠陥の探傷検出をする場合には、被検体14に探触子11が静止されるように配置され、入出力装置3を介して検査開始の指示が入力される。検査開始指示を取得すると、SH波とSV波との干渉が発生しないようなSH波とSV波との送信遅延時間を持たせ、パルサ24aとパルサ24bから発生させる超音波の送信タイミングが切り替えられる。パルサ24aから発生した超音波は複数のSV素子からSV波を送出させ、SV波送信タイミングから所定遅延時間後にパルサ24bから発生した超音波は複数のSH素子からSH波を送出させる。
送受信切替部26から取得した受信指令に基づいてレシーバ25aが有効にされると、レシーバ25aによって、SV波の反射波がSV素子22に到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信し、受信情報が信号処理部28に出力される。所定遅延時間後に、レシーバ25bが有効にされると、レシーバ25bによってSH波の反射波がSH素子21に到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信し、受信情報が信号処理部28に出力される。
信号処理部28において、SH波およびSV波の放射方向の情報が解析され、解析結果がコントローラ13に出力される。コントローラ13の入出力装置3は、解析結果に基づいて、出力装置に被検体14の探傷検出検査結果として、超音波の波形を可視化して提示する。
検査員は、出力装置に提示された波形を確認することにより、視覚的に被検体14の内部の欠陥有無を把握することができる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る検査装置10および検査方法によれば、SH波を送受信させる複数のSH素子21とSV波を送受信させる複数のSV素子22とが交互に配置され、アレイ化されたアレイ振動子20と、アレイ振動子20および被検体14の間に設けられるシュウ23とを備える探触子11が被検体14に配置された場合に、SH素子21が送受信するSH波とSV素子22が送受信するSV波との方向を被検体14内で走査させ、被検体14の内部に発生した欠陥を検出する。
このように、探触子11に、SH波を送受信するSH素子21とSV波を送受信するSV素子22とを含むアレイ振動子20とシュウ23とを含めることにより、1つの探触子11によって横波(SV波)、縦波、SH波を発生させることができるので、縦波(SV波)、SH波による同時探傷が可能となる。
また、同時探傷のため、反射源の位置ずれ(バラツキ)がなくなり、位置精度が向上する。さらに、SV波データとSH波データとの同時に得られたデータと開先形状とを合成させることにより、欠陥の識別性および検出性を向上させることができる。
〔変形例〕
上記実施形態においては、アレイ振動子20が、1つの周波数に対応する複数のSH素子21と、1つの周波数に対応する複数のSV素子22とを含むものとして説明していたが、これに限定されない。例えば、アレイ振動子20のSH素子21およびSV素子22が、それぞれ異なる複数の周波数に対応する素子であってもよい。
図4は、変形例に係る検査装置の探触子20´の一例が示されている。図4に示されるように、探触子20´は、2MHzのSH波を送出するSH素子21a、5MHzのSH波を送出するSH素子21b、10MHzのSH波を送出するSH素子21c、2MHzのSV波を送出するSV素子22a、5MHzのSV波を送出するSV素子22b、および10MHzのSV波を送出するSV素子22cが、交互に配置されている。
このように配置されたSH素子とSV素子との励振タイミングは上記第1の実施形態に記載したように異ならせることが好ましいが、SH素子の異なる周波数素子およびSV素子の異なる周波数素子は、それぞれ(1)同時に励振させ、各周波数振動子の周波数成分毎に探傷・分析を行う、(2)周波数の異なる素子(例えば、2MHz,5MHz,10MHz)を順次励振させ、タイミングを異ならせて探傷を行う、ように(1)(2)の2種類の方法で探傷を行うことが好ましい。
このように、周波数の異なる素子を上記(1)(2)の2種類の方法で探傷することにより、周波数特性に合った焦点深さに超音波ビームを集束させ、欠陥検出性、欠陥高さサイジング精度を向上させることができる。
〔第2の実施形態〕
以下、本発明の第2の実施形態について、図5を用いて説明する。第2の実施形態に係る検査装置10aは、送信させる振動子と受信させる振動子とを異ならせる点で、第1の実施形態と異なる。以下、本実施形態の検査装置10aについて、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
本実施形態においては、検査装置10aは、二探法の一例として、タンデム探傷により電子スキャンして被検体を検査することとして説明する。
アレイ振動子20aのSH素子は、超音波ビーム送信用のSH素子21sと超音波ビーム受信用のSH素子rとに分けられ、アレイ振動子20aのSV素子は、超音波ビーム送信用SH素子22sと超音波ビーム受信用のSV素子22rとに分けられている。
パルサ24aは、SV波送信用の回路であり、超音波信号用電線を介して複数のSV素子22sと接続されている。パルサ24aは、送受信切替部26から取得した送信指令に基づいて有効にされると、接続されるSV素子22sにパルス電圧を印加し、SV素子22sからSV波を発生させる。
パルサ24bは、SH波送信用の回路であり、超音波信号用電線を介して複数のSH素子21sと接続されている。パルサ24bは、送受信切替部26から取得した送信指令に基づいて有効にされると、接続されるSH素子21sにパルス電圧を印加し、SH素子21からSH波を発生させる。
レシーバ25aは、SV波受信用の回路であり、超音波信号用電線を介して複数のSV素子22rと接続されている。レシーバ25aは、送受信切替部26から取得した受信指令に基づいて有効にされ、SV波の反射波がSV素子22rに到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信すると、SV波の放射方向の情報を信号処理部28に出力する。
レシーバ25bは、SH波受信用の回路であり、超音波信号用電線を介して複数のSH素子21rと接続されている。レシーバ25bは、送受信切替部26から取得した受信指令に基づいて有効にされ、SH波の反射波がSH素子21rに到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信すると、SH波の放射方向の情報を信号処理部28に出力する。
以下に本実施形態に係る検査装置10aの作用について説明する。
被検体14の内部に発生した欠陥の探傷検出をする場合には、被検体14に探触子11が静止されるように配置され、入出力装置3を介して検査開始の指示が入力される。検査開始指示を取得すると、SH波とSV波との干渉が発生しないようなSH波とSV波との送信遅延時間を持たせ、パルサ24aとパルサ24bから発生させる超音波の送信タイミングが切り替えられる。パルサ24aから発生した超音波は複数のSV素子22sからSV波を送出させ、SV波送信タイミングから所定遅延時間後にパルサ24bから発生した超音波は複数のSH素子21sからSH波を送出させる。
レシーバ25aによって、SV波の反射波がSV素子22rに到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信し、受信情報が信号処理部28に出力される。所定遅延時間後に、レシーバ25bによってSH波の反射波がSH素子21rに到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信し、受信情報が信号処理部28に出力される。
信号処理部28において、SH波およびSV波の放射方向の情報が解析され、解析結果がコントローラ13に出力される。コントローラ13の入出力装置3は、解析結果に基づいて、出力装置に被検体14の探傷検出検査結果として、超音波の波形を可視化して提示する。
検査員は、出力装置に提示された波形を確認することにより、視覚的に被検体14の内部の欠陥有無を把握することができる。
〔第3の実施形態〕
以下、本発明の第3の実施形態について、図6を用いて説明する。第3の実施形態に係る検査装置10bは、周波数の異なる1種類の超音波を送受信する振動子を用いる点で、上記第1の実施形態、第2の実施形態と異なる。以下、本実施形態の検査装置10bについて、第1の実施形態、第2の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
なお、第3の実施形態においては、周波数の異なるSV波を送信するSV素子をアレイ振動子に含む場合を例に挙げて説明する。また、本実施形態においては、異なる周波数を2種類(例えば、2MHzと10MHz)として説明しているが、異なる周波数の種類は複数であればよく、特に限定されない。
図6には、第3の実施形態に係る検査装置10bの機能ブロック図が示されている。
探触子11は、異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子(SH素子、またはSV素子)を、交互に配列したアレイ振動子20bと、アレイ振動子20bと被検体14との間に設けられ、アレイ振動子20bから出力される信号を被検体14に伝えるシュウ23とを備える。
例えば、図6に示されるように、アレイ振動子20bは、複数の2MHzのSV素子30と、複数の10MHzのSV素子31とが交互に配列されている。なお、アレイ振動子20bのSV素子の配列位置の決定方法は、第1の実施形態と同様であるため説明は省略する。
探傷器12は、コントローラ13から取得した指令に基づいて、探触子11から送受信する超音波ビームを制御する。具体的には、パルサ24c,24d、レシーバ25c,25d、送受信切替部26、遅延時間制御部27、および信号処理部28を備えている。
パルサ24cは、2MHzのSV波送信用の回路であり、超音波信号用電線を介してアレイ振動子20の全ての2MHzのSV素子30と接続されている。パルサ24cは、送受信切替部26から取得した送信指令に基づいて有効にされると、接続される2MHzのSV素子30にパルス電圧を印加し、SV素子30から2MHzのSV波を発生させる。
パルサ24dは、10MHzのSV波送信用の回路であり、超音波信号用電線を介してアレイ振動子20の全ての10MHzのSV素子31と接続されている。パルサ24dは、送受信切替部26から取得した送信指令に基づいて有効にされると、接続される10MHzのSV素子31にパルス電圧を印加し、SV素子31からSV波を発生させる。
レシーバ25cは、2MHzのSV波受信用の回路であり、超音波信号用電線を介してアレイ振動子20の全ての2MHzのSV素子30と接続されている。レシーバ25cは、送受信切替部26から取得した受信指令に基づいて有効にされ、SV波の反射波がSV素子30に到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信すると、SV波の放射方向の情報を信号処理部28に出力する。
レシーバ25dは、10MHzのSV波受信用の回路であり、超音波信号用電線を介してアレイ振動子20の全ての10MHzのSV素子31と接続されている。レシーバ25dは、送受信切替部26から取得した受信指令に基づいて有効にされ、SV波の反射波が10MHzのSV素子31に到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信すると、SV波の放射方向の情報を信号処理部28に出力する。
遅延時間制御部27は、パルサ24c,24dから出力させる駆動信号のタイミングを制御するとともに、レシーバ25c,25dによる受信信号の入力タイミングを制御する。これにより、送受信タイミング制御することにより、共通の2MHzのSV素子30、および共通の10MHzのSV素子31を、送受信の両方で使用できる。
また、遅延時間制御部27は、複数の2MHzのSV素子30を励振させるタイミングと、複数の10MHzのSV素子31を励振させるタイミングとを同時にしたり、異ならせたりして、遅延時間を制御する。
信号処理部28は、レシーバ25c,25dから供給される受信信号に基づいて、2MHzのSV波の放射方向、および10MHzのSV波の放射方向の情報を解析し、コントローラ13に供給する。
コントローラ13は、処理部1と制御部(制御手段)2と入出力装置3とを備えている。
処理部1は、例えば、図示しないCPU(中央演算装置)、RAM(Random Access Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。後述の各種機能を実現するための一連の処理の過程は、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、後述の各種機能が実現される。
入出力装置3は、キーボードやマウスなどの入力装置と、ディスプレイやプリンタなどの出力装置とを含む。入出力装置3は、探触子11と探傷器12とから取得した情報に基づいて形成された超音波ビームの波形情報などを、出力装置を介して検査員に提示する。また、出力装置において、2MHzのSV波データおよび10MHzのSV波データとともに、開先形状を合成させて提示することとしてもよい。これにより、欠陥の識別性および検出性を向上させることができる。
制御部2は、被検体14に探触子11が配置された場合に、アレイ振動子20b(異なる周波数の複数種類のSV素子)が送受信する超音波の方向を被検体14内で電子的に走査させる。具体的には、制御部2は、セクタースキャン、リニアスキャン、タンデム探傷法、およびTOFD探傷法のうち、いずれか一の方法により探触子11から送受信させる超音波を電子的に走査させる。
また、制御部2は、周波数の異なる複数種類のSV素子に対して、(1)同時に励振させ、各周波数振動子の周波数成分毎に探傷・分析を行う、(2)周波数の異なる素子(例えば、2MHz,5MHz,10MHz)を順次励振させ、タイミングを異ならせて探傷を行う、ように(1)(2)の2種類の方法で探傷を行うことが好ましい。
以下に具体的な数値を挙げて、励振させるタイミングの一例を説明する。
例えば、測定したい路程Rを0.1〔m〕とし、Cは音速(音波の速度)、Tは遅延時間とした場合に、T=2R/C(音の往復)、1/PRF=Tであることから、SV波音速5900〔m/s〕のパルス繰り返し周波数PRFは、以下の(8)式により求められる。
PRF=C/R×2=5900/(0.1×2)=29500Hz (8)
また、100本程度の超音波ビーム(SV波)を採取するには100/29500=0.00338〔s〕、つまり、3.38〔ms〕の時間が必要となる。
これにより、3.38〔ms〕毎に各周波数のSV素子を励振させることで、周波数成分を検出することなく探傷を実施することが可能となる。例えば、2MHzは被検体14の底面に音場を集束、5MHzは音場を被検体14の中間に集束、10MHzは被検体14の表層に集束させるなど、周波数特性を生かすことができる。
このように、周波数の異なる素子を上記(1)(2)の2種類の方法で探傷することにより、周波数特性に合った焦点深さに超音波ビームを集束させ、欠陥検出性、欠陥高さサイジング精度を向上させることができる。
以下に本実施形態に係る検査装置10の作用について説明する。
被検体14の内部に発生した欠陥の探傷検出をする場合には、被検体14に探触子11が静止されるように配置され、入出力装置3を介して検査開始の指示が入力される。検査開始指示を取得すると、異なる周波数に対応するSV波の送信遅延時間を同時にする場合と、異ならせる場合の2パターンに応じて、適宜パルサ24cとパルサ24dから発生させる超音波の送信タイミングが切り替えられる。
送受信切替部26から取得した受信指令に基づいてレシーバ25cが有効にされると、レシーバ25cによって、2MHzのSV波の反射波がSV素子30に到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信し、受信情報が信号処理部28に出力される。所定遅延時間後に、レシーバ25dが有効にされると、レシーバ25dによって10MHzのSV波の反射波がSV素子31に到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信し、受信情報が信号処理部28に出力される。
信号処理部28において、2MHzおよび10MHzのSV波の放射方向の情報が解析され、解析結果がコントローラ13に出力される。コントローラ13の入出力装置3は、解析結果に基づいて、出力装置に被検体14の探傷検出検査結果として、超音波の波形を可視化して提示する。
検査員は、出力装置に提示された波形を確認することにより、視覚的に被検体14の内部の欠陥有無を把握することができる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る検査装置10bおよび検査方法によれば、異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子を交互に配列されたアレイ振動子20bと、アレイ振動子20bと被検体14との間にシュウ23とを備える探触子11が被検体14に配置された場合に、アレイ振動子20bが送受信する超音波の方向を被検体内で走査させ、被検体の内部に発生した欠陥を検出する。
このように、探触子11に、異なる周波数(例えば、2MHzと10MHz)の超音波を送受信する複数種類の振動子(例えば、2MHzのSV素子30と10MHzのSV素子31)を含むアレイ振動子20bとシュウ23とを含めることにより、異なる周波数によって検査される欠陥を同時に検出することができる。また、同時探傷のため、反射源の位置ずれ(ばらつき)がなくなり、位置精度が向上する。
さらに、例えば、高周波数に対応する振動子では表層の探傷を行い、低周波数に対応する振動子では底面の探傷を行うことができ、欠陥の識別性、検出性、深さサイジング精度が向上する。
なお、上記実施形態においては、異なる周波数を送受信する振動子は、SV波に対応するSV素子として説明していたが、これに限定されず、異なる周波数を送受信するSH素子であってもよいこととする。
〔第4の実施形態〕
以下、本発明の第4の実施形態について、図7を用いて説明する。第4の実施形態に係る検査装置10cは、周波数の異なる1種類の超音波を送受信する振動子を用い、二探法で測定する点で、上記第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態と異なる。以下、本実施形態の検査装置10cについて、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
なお、第4の実施形態においては、周波数の異なるSV波を送信するSV素子をアレイ振動子に含む場合を例に挙げて説明する。また、本実施形態においては、異なる周波数を2種類(例えば、2MHzと10MHz)として説明しているが、異なる周波数の種類は複数であればよく、特に限定されない。
アレイ振動子20cのSV素子は、2MHzのSV波送信用のSV素子30sと2MHzのSV波受信用のSV素子30rと、10MHzのSV波送信用のSV素子31sと10MHzのSV波受信用のSV素子31rとに分けられている。
パルサ24cは、2MHzのSV波送信用の回路であり、超音波信号用電線を介して複数のSV素子30sと接続されている。パルサ24cは、送受信切替部26から取得した送信指令に基づいて有効にされると、接続されるSV素子30sにパルス電圧を印加し、SV素子30sから2MHzのSV波を発生させる。
パルサ24dは、10MHzのSV波送信用の回路であり、超音波信号用電線を介して複数のSV素子31sと接続されている。パルサ24dは、送受信切替部26から取得した送信指令に基づいて有効にされると、接続されるSV素子31sにパルス電圧を印加し、SV素子31から10MHzのSV波を発生させる。
レシーバ25cは、2MHzのSV波受信用の回路であり、超音波信号用電線を介して複数のSV素子30rと接続されている。レシーバ25cは、送受信切替部26から取得した受信指令に基づいて有効にされ、2MHzのSV波の反射波がSV素子30rに到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信すると、2MHzのSV波の放射方向の情報を信号処理部28に出力する。
レシーバ25dは、10MHzのSV波受信用の回路であり、超音波信号用電線を介して複数のSV素子31rと接続されている。レシーバ25dは、送受信切替部26から取得した受信指令に基づいて有効にされ、10MHzのSV波の反射波がSV素子31rに到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信すると、10MHzのSV波の放射方向の情報を信号処理部28に出力する。
以下に本実施形態に係る検査装置10cの作用について説明する。
被検体14の内部に発生した欠陥の探傷検出をする場合には、被検体14に探触子11が静止されるように配置され、入出力装置3を介して検査開始の指示が入力される。検査開始指示を取得すると、異なる周波数に対応するSV波の送信遅延時間を同時にする場合と、異ならせる場合の2パターンに応じて、適宜パルサ24cとパルサ24dから発生させる超音波の送信タイミングが切り替えられる。
レシーバ25cによって、2MHzのSV波の反射波がSV素子30rに到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信し、受信情報が信号処理部28に出力される。所定遅延時間後に、レシーバ25dによって10MHzのSV波の反射波がSV素子31rに到達することにより発生した反射波の音圧に比例した電圧を受信し、受信情報が信号処理部28に出力される。
信号処理部28において、2MHzおよび10MHzのSV波の放射方向の情報が解析され、解析結果がコントローラ13に出力される。コントローラ13の入出力装置3は、解析結果に基づいて、出力装置に被検体14の探傷検出検査結果として、超音波の波形を可視化して提示する。
検査員は、出力装置に提示された波形を確認することにより、視覚的に被検体14の内部の欠陥有無を把握することができる。
1 処理部
2 制御部(制御手段)
3 入出力装置
10、10a、10b、10c 検査装置
11 探触子
12 探傷器
13 コントローラ
14 被検体
20、20a、20b、20c アレイ振動子
21、21s、21r SH素子(第1振動子)
22、22s、22r SV素子(第2振動子)
30、30s、30r 2MHzのSV素子(振動子)
31、31s、31r 10MHzのSV素子(振動子)


Claims (11)

  1. 超音波探傷によって被検体の内部に発生した欠陥を検出する検査装置であって、
    SH波を送受信させる複数の第1振動子およびSV波を送受信させる複数の第2振動子を含み、前記第1振動子と前記第2振動子とを交互に配置させたアレイ振動子と、前記アレイ振動子および前記被検体の間に設けられ、前記アレイ振動子から出力される信号を前記被検体に伝えるシュウとを備える探触子と、
    前記被検体に前記探触子が配置された場合に、前記第1振動子が送受信する前記SH波の方向、および前記第2振動子が送受信する前記SV波の方向を、前記被検体内で走査させる制御手段と
    を具備する検査装置。
  2. 前記制御手段は、セクタースキャン、リニアスキャン、タンデム探傷法、およびTOFD探傷法のうち、いずれか一の方法により前記探触子から送受信させる超音波を走査させる請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記探触子は、前記第1振動子間の間隔、前記第2振動子間の間隔、前記被検体に対して超音波が送信される鉛直方向に対する入射角度、および前記第1振動子と前記第2振動子との周波数条件に基づいて、前記アレイ振動子の配列位置が決定される請求項1または請求項2に記載の検査装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1振動子からSH波を送信させるタイミングと、前記第2振動子からSV波を送信させるタイミングとを異ならせる請求項1から請求項3のいずれかに記載の検査装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1振動子からSH波を送信させるタイミングと前記第2振動子からSV波を送信させるタイミングとを、パルス繰り返し周期と測定範囲と超音波のビーム本数とに基づいて決定する請求項1から請求項4のいずれかに記載の検査装置。
  6. 前記探触子の前記アレイ振動子は、異なる周波数の複数種類の前記第1振動子と、異なる周波数の複数種類の前記第2振動子とを交互に配置させる請求項1から請求項5のいずれかに記載の検査装置。
  7. 超音波探傷によって被検体の内部に発生した欠陥を検出する検査装置であって、
    異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子を、交互に配列したアレイ振動子と、前記アレイ振動子と前記被検体との間に設けられ、前記アレイ振動子から出力される信号を前記被検体に伝えるシュウとを備える探触子と、
    前記被検体に前記探触子が配置された場合に、前記アレイ振動子が送受信する超音波の方向を、前記被検体内で走査させる制御手段と
    を具備する検査装置。
  8. 前記制御手段は、異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子から同時に超音波を送信させる請求項7に記載の検査装置。
  9. 前記制御手段は、異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子から順次超音波を送信させ、複数種類の振動子間で送信タイミングを異ならせる請求項7または請求項8に記載の検査装置。
  10. 超音波探傷によって被検体の内部に発生した欠陥を検出する検査方法であって、
    SH波を送受信させる複数の第1振動子およびSV波を送受信させる複数の第2振動子を含み、前記第1振動子と前記第2振動子とを交互に配置させたアレイ振動子と、前記アレイ振動子および前記被検体の間に設けられ、前記アレイ振動子から出力される信号を前記被検体に伝えるシュウとを備える探触子が、前記被検体に配置された場合に、前記第1振動子が送受信する前記SH波の方向、および前記第2振動子が送受信する前記SV波の方向を、前記被検体内で走査させる検査方法。
  11. 超音波探傷によって被検体の内部に発生した欠陥を検出する検査方法であって、
    異なる周波数の超音波を送受信する複数種類の振動子を、交互に配列したアレイ振動子と、前記アレイ振動子と前記被検体との間に設けられ、前記アレイ振動子から出力される信号を前記被検体に伝えるシュウとを備える探触子が、前記被検体に配置された場合に、前記アレイ振動子が送受信する超音波の方向を、前記被検体内で走査させる検査方法。
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