JP2008232627A - 超音波探傷装置および超音波探傷方法 - Google Patents

超音波探傷装置および超音波探傷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】探触子を変更することなく、同一の探触子位置において、使用周波数の異なる超音波ビームを用いた欠陥検査を効率的かつ高精度に実施できるようにする。
【解決手段】使用周波数の異なる複数の振動子群を有し、かつ、振動子群は対称的に配列されたアレイ型超音波探触子2と、アレイ型超音波探触子2を被測定物1に移動調節する探触子移動調節部3と、被測定物1の予め定められた条件をもとに、使用周波数および振動子群ごとの探傷条件を設定する探傷条件設定部8と、アレイ型超音波探触子2により走査を行う走査部14と、超音波ビームを走査させることにより得られた被測定物1の検査対象部位からの超音波エコーを処理する処理部15と、処理部15により得られた処理結果を出力する出力装置18とを備えたことを特徴とする超音波探傷装置、および前記超音波探傷装置を用いた超音波探傷方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は超音波探傷技術に関し、特に、同一の探触子を用いて、複数の周波数の超音波ビームによる探傷が可能な超音波探傷装置および超音波探傷方法に関する。
従来、被測定物の複雑形状部の探傷に適した探傷技術として、マトリックス(二次元)アレイ型超音波探傷技術が知られている(例えば特許文献1)。これによれば、三次元的に超音波ビームを制御することで、欠陥に対する定量的評価の高精度化を図ることができる。
特開2005−9928号公報
従来の超音波探傷技術は、ステンレス鋼等の被測定物の表面近傍における溶接部の探傷を行った場合、溶接金属部と母材との界面による超音波エコーと欠陥端部からの超音波エコーとの区別がつきにくい場合が想定される。これに対しては、周波数の高い超音波ビームによる探傷を実施することで改善することができるが、従来では使用周波数の高い探触子と交換して、再度探傷を実施する繰り返し使用方法がとられていた。
欠陥の検出および深さサイジング評価をもとに、探傷周波数を変更したい場合、上述した繰り返し使用方法を用いると、探触子交換作業や対象部位への再設置・再調節作業が必要であり、作業効率は低いものであった。
本発明は、かかる従来の事情に対処するためになされたものであり、欠陥検査実施時に、探触子を交換することなく同一の探触子位置において、異なる周波数の超音波ビームを用いた探傷を効率よく実施することができる超音波探傷装置および超音波探傷方法を提供することを目的とする。
本発明の超音波探傷装置は、上述した課題を解決するために、使用周波数の異なる複数の振動子群を有し、かつ、前記振動子群は対称的に配列されたアレイ型超音波探触子と、前記アレイ型超音波探触子を被測定物上で移動調節する移動調節手段と、前記被測定物の予め定められた条件をもとに、前記使用周波数および振動子群ごとの探傷条件を設定する探傷条件設定手段と、前記探傷条件設定手段により設定された探傷条件に基づき、前記振動子群を用いて前記被測定物の検査対象部位に超音波ビームを走査させる走査手段と、前記走査手段により超音波ビームが走査されて得られた、前記被測定物の検査対象部位からの超音波エコーを処理する処理手段と、前記処理手段により得られた処理結果を出力する出力手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の超音波探傷方法は、上述した課題を解決するために、使用周波数の異なる複数の振動子群を有し、かつ、前記振動子群は対称的に配列されたアレイ型超音波探触子を被測定物上で移動調節する移動調節ステップと、前記被測定物の予め定められた条件をもとに、前記使用周波数および振動子群ごとの探傷条件を設定する探傷条件設定ステップと、前記探傷条件設定ステップにより設定された探傷条件に基づき、前記振動子群を用いて前記被測定物の検査対象部位に超音波ビームを走査させる走査ステップと、前記走査ステップにより超音波ビームが走査されて得られた、前記被測定物の検査対象部位からの超音波エコーを処理する処理ステップと、前記処理ステップにより得られた処理結果を出力する出力ステップとを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、探触子を変更することなく同一の探触子位置において、使用周波数の異なる超音波ビームを用いた欠陥検査を効率的かつ高精度に実施することができる。
また、欠陥の検出および深さサイジング評価をもとに、容易に所定の周波数に変更することができ、作業の効率化を図ることができる。
さらに、同一の検査対象部位に対し、使用周波数の異なる超音波ビームを用いた欠陥検査を実施できるため、欠陥検出位置の整合性が高く、高精度な欠陥検査を実施することができる。
本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
本発明は、ステンレス鋼等の被測定物中における溶接部等について行う超音波探傷技術にかかり、例えば、オーステナイト系ステンレス板材からなる配管を突き合わせた複雑形状を有する溶接部近傍の欠陥部について、欠陥検査を行う場合に適する超音波探傷装置である。
図1は本発明にかかる超音波探傷装置の実施の形態を示す構成図である。
図1に示すように、ステンレス鋼等の被測定物1は、例えばオーステナイト系ステンレス板材からなり、このステンレス板材には底面側にて開口した欠陥1aが生じているものとする。
マトリックスアレイ型超音波探触子2は、被測定物1の外側に形成された、例えば水である接触媒質cを介して設置される。接触媒質cは音響媒体を兼ねる音響カップリング材である。接触媒質cは、マトリックスアレイ型超音波探触子2と被測定物1とを密着させて、超音波ビームの伝播を容易にする。
図2はマトリックスアレイ型超音波探触子2の表面を拡大したものである。
マトリックスアレイ型超音波探触子2は、図2に示すように使用周波数の異なる2種類の振動子群A(1)、A(2)、・・・A(n)(以下、A(i)という。)、および振動子群B(1)、B(2)、・・・B(m)(以下、B(i)という。)からなり、振動子群A(i)と振動子群B(i)とはマトリックス状に二次元に配列されている。また、振動子群A(i)が使用する周波数をf1、振動子群B(i)が使用する周波数をf2とし、使用周波数f1、f2は、f1<f2の関係を有する。
マトリックスアレイ型超音波探触子2には、探触子移動調節手段である探触子移動調節部3が接続され、この探触子移動調節部3には駆動機構制御装置4、駆動機構5および探触子保持機構6が順次接続されることで構成されている。
駆動機構制御装置4は、後述する他の手段とともに、全体制御用の制御装置7からの指令により遠隔的に制御される。
駆動機構5は、マトリックスアレイ型超音波探触子2を適正な位置に移動させるための移動手段として駆動機構制御装置4に連結されている。駆動機構5の移動量および移動方法等は駆動機構制御装置4により制御される。
探触子保持機構6は、駆動機構制御装置4からの指令により、マトリックスアレイ型超音波探触子2と被測定物1との距離を適正に保持する。
一方、マトリックスアレイ型超音波探触子2には、探傷条件設定手段である探傷条件設定部8が接続され、この探傷条件設定部8には使用周波数選択機構9、使用振動子選択機構10および遅延時間制御器11が順次接続されることで構成されている。
すなわち、探傷条件設定部8により、被測定物1の予め定められた条件をもとに、使用周波数および振動子群ごとの探傷条件が設定される。
ここで、予め定められた条件とは、例えば被測定物1の形状、寸法、溶接部の材料、開先形状、溶接条件等の条件である。また、探傷条件とは、例えば使用周波数、送信用振動子数、受信用振動子数、送受信屈折角、集束位置、マトリックスアレイ型超音波探触子2と被測定物1との距離等の条件であり、予めデータベース(図示せず)に格納されている。
使用周波数選択機構9は、制御装置7からの指令に基づいて、振動子群A(i)、および振動子群B(i)のうち、いずれかまたは両方を駆動させるかを選択することができる。
使用振動子選択機構10は、制御装置7からの指令に基づいて、使用周波数選択機構9で選択された振動子群A(i)および振動子群B(i)において、個々の振動子を駆動させるか否かを、独立に選択することができる。
すなわち、制御装置7からの指令により使用振動子選択機構10および使用周波数選択機構9を用いることで、探傷に用いる周波数、使用振動子、探傷範囲を振動子群A(i)、および振動子群B(i)について独立かつ任意に選択することができる。
遅延時間制御器11は、制御装置7からの指令に基づいて、超音波送信器群12および超音波受信器群13に接続された各振動子群を制御することにより、検査対象部位の所定の位置に超音波ビームを集束および偏向等することができる。
さらに、マトリックスアレイ型超音波探触子2、超音波送信器群12および超音波受信器群13からなる超音波トランスデューサを構成しており、この超音波トランスデューサにより、電子的に走査する走査手段としての走査部14が構成される。
マトリックスアレイ型超音波探触子2は、制御装置7からの指令により、振動子群A(i)から任意の1個または複数個の振動子を、送信用振動子群G(p1)、G(p2)、・・・G(pn)(以下、G(p)という。)、および受信用振動子群G(r1)、G(r2)、・・・G(rn)(以下、G(r)という。)としてそれぞれ選択することができる。
また同様に、マトリックスアレイ型超音波探触子2は制御装置7からの指令により、振動子群B(i)から任意の1個または複数個の振動子を、送信用振動子群G(p1)、G(p2)、・・・G(pm)(以下、G(p)という。)、および受信用振動子群G(r1)、G(r2)、・・・G(rm)(以下、G(r)という。)としてそれぞれ選択することができる。
送信用振動子群G(p)およびG(p)の各振動子には超音波ビームを発生させる超音波送信器群12が接続される。また、受信用振動子群G(r)およびG(r)の各振動子には超音波エコーを受信させる超音波受信器群13が接続されている。
これにより、制御装置7の指令に基づいて設定された送信用振動子群G(p)およびG(p)ならびに、受信用振動子群G(r)およびG(r)は、探傷条件設定部8により設定された探傷条件に基づく電子走査を行い、被測定物1を探傷することができる。
図3は、マトリックスアレイ型超音波探触子2から送受信される超音波ビームが伝播し、被測定物1の探傷を行う際の説明図である。L1は、超音波ビームがマトリックスアレイ型超音波探触子2から送信され、被測定物1に到達するまでの経路を表し、L2は超音波ビームが被測定物1に進入してから欠陥1aに到達するまでの経路を表す。また、θは超音波ビームが被測定物1内で屈折する送受信屈折角を表す。
超音波ビームは、マトリックスアレイ型超音波探触子2から送信され経路L1を通り、被測定物1と送受信屈折角θで被測定物1に入射し、経路L2を通り欠陥1aで反射する。反射した超音波エコーは、同様の経路L1、L2を通り、マトリックスアレイ型超音波探触子2に受信される。
図4は、被測定物1に対し電子走査としてのセクタ走査により、振動子群A(i)および振動子群B(i)により探傷を行う際の説明図である。また、本実施形態では、振動子群A(i)、および振動子群B(i)との探傷範囲は重複しないこととする。
送受信屈折角θ1からθ2の範囲は、周波数f1を使用する振動子群A(i)を用いた探傷範囲に設定しセクタ走査を行う。送受信屈折角θ2からθ3の範囲は、周波数f1より高い周波数f2を使用する振動子群B(i)を用いた探傷範囲に設定しセクタ走査を行う。
ここで、使用周波数が高い振動子群B(i)を用いて被測定物1の表面側の探傷を行うことで、被測定物1の表面付近の欠陥検出の精度を向上することができる。送受信屈折角の設定は、図1に示す探傷条件設定部8で行われる。
他方、超音波受信器群13には、探傷で得られた超音波エコーを処理する処理手段としての処理部15が接続されている。処理部15は、画像処理装置16と、信号処理装置17で構成されている。画像処理装置16と信号処理装置17は、超音波送受信によって検出された超音波波形から受信信号を抽出し、マトリックスアレイ型超音波探触子2の電子的走査位置あるいは機械的走査位置に対する受信信号の振幅分布を用いて欠陥情報等を算出し、画像化する。
画像処理装置16および信号処理装置17は、出力装置18に接続され、制御装置7からの指令により、信号処理された欠陥1aの位置および寸法等が画像出力および記録出力できるようになっている。
なお、欠陥情報とは欠陥位置、深さ、長さ、傾き等の情報である。
画像処理装置16は、電子走査により得られた超音波受信波形を画像処理し、画像処理結果を検査対象部分の形状と重ね合わせて表示し、受信信号をエコー振幅値の大きさでカラー諧調表示することができる。
また、信号処理装置17で機械的走査または電気的走査により得られた超音波受信波形からビーム路程、エコー振幅値を計算し、検査対象部分の形状、溶接形状等と対比させる等の解析処理を行い、欠陥の判別、欠陥の位置、寸法等を測定することができる。
さらに、画像処理結果および解析処理結果は、出力装置18に表示することができる。これらの処理はすべて制御装置7からの指令により行うことができる。
画像処理装置16および信号処理装置17での処理には、振動子群A(i)および振動子群B(i)のそれぞれで得られた受信信号を、欠陥評価に独立に用いることができる。
図5および図6は、欠陥評価のうち、欠陥深さdを求める処理を示す説明図である。
図5(A)では、送受信屈折角θ1からθ2の範囲で振動子群A(i)による探傷を行い、欠陥開口部20からの超音波エコーである受信信号C1を得る。
図5(B)では、送受信屈折角θ2からθ3の範囲で振動子群B(i)による探傷を行い、欠陥端部21からの超音波エコーである受信信号T1を得る。
図5(C)では、セクタ走査により得られた受信信号C1および受信信号T1を、欠陥深さを求める処理に用いることを示している。
その後、図6に示すように、振動子群A(i)を用いた探傷により得られた受信信号C1より、欠陥開口部深さdを求める。同様に、振動子群B(i)を用いた探傷により得られた受信信号T1より、欠陥端部深さdを求める。欠陥開口部深さdおよび欠陥端部深さdは次式よりもとまる。
[数1]
d=Ucos(θ)
ここでUは被測定物1内部の超音波ビーム路程であり、θは被測定物1に対する送受信屈折角である。
欠陥深さdは、上述した式より求まったdおよびdの差より求めることができる。
なお、本実施形態では、マトリックスアレイ型超音波探触子2による被測定物1への探傷では接触媒質cとして水を用いるが、検査対象部分への直接接触、またはアクリル等の樹脂を接触媒質として使用することもできる。
また、本実施形態ではマトリックスアレイ型超音波探触子2の使用周波数の異なる振動子群は2種類としたが、使用周波数の異なる振動子群を対称的に配列する場合には、3種類以上の使用周波数の異なる振動子群を用いてもよい。
さらに、マトリックスアレイ型超音波探触子2の振動子の形状は、多角形、円形等でもよい。
またさらに、マトリックスアレイ型超音波探触子2の振動子群の配列は、マトリックス状に限らず、リニア状、ハニカム状、同心円状、三角形状であってもよく、またこれらの形状が三次元的配列であってもよい。
図7は、上述した変形例を適用した場合の振動子群の概念図の一例である。図7のように、振動子の形状を六角形に、振動子群の配列をハニカム状にしても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態では、処理部15における画像処理装置16および信号処理装置17は並列に構成したが、直列に構成してもよい。
図8は、上述した超音波探傷装置を用いた超音波探傷方法の実施形態を説明するフローチャートである。
図8に示すように、ステップS1において、過去の運転履歴等に基づいて、被測定物1の検査対象部位が選定される。
次にステップS2において制御装置7により、被測定物1の予め定められた条件をもとに、データベースに格納されていた探傷条件が設定される。
ステップS3では、図4に示すように、探傷条件設定ステップであるS2において設定された探傷条件をもとに、予め振動子群ごとに設定された送受信屈折角の範囲内においてマトリックスアレイ型超音波探触子2による被測定物1に対する探傷が行われ、欠陥1aからの反射波等の超音波エコーが収録される。
その後、ステップS4においては画像処理装置16により、制御装置7からの指令に基づき、収録された波形データをリアルタイムで画像処理する。また、画像処理結果を検査対象部分の形状に重ね合わせて断面画像表示、平面画像表示、立体画像表示したものを、エコー振幅値の大きさに対応したカラー諧調表示する。
一方、ステップS5においては信号処理装置17により、図5および図6に示すように、収録した波形データから超音波ビーム路程およびエコー振幅値を振動子群ごとの位置に合わせて演算し、欠陥開口部20および欠陥端部21からの受信信号から欠陥深さ等を求める処理を行う。あるいは、欠陥からの超音波エコーのエコー振幅値を演算し、予めデータベース化しておいたエコー高さと欠陥深さの関係に照合して欠陥深さ等を求める解析処理を行う。
その後ステップS6では、画像処理ステップであるステップS4、および信号処理ステップであるS5の結果をもとに、検査対象部分の位置が溶接部1bの内部、溶接熱影響部または母材1cかによって欠陥か否かを判定する欠陥評価を行う。
さらにステップS7で、画像処理結果および信号処理結果を出力装置18に表示する。
以上のような超音波探傷装置および超音波探傷方法によれば、図9に示すように、同一の探触子位置において、使用周波数の異なる超音波ビームを用いた欠陥検査を効率的かつ高精度に実施することができる。
また、欠陥の検出および深さサイジング評価をもとに、容易に所定の周波数に変更することができ、作業の効率化を図ることができる。
次に、上述した超音波探傷装置による、他の処理を用いた超音波探傷方法について説明する。
図10は図4に対応するものであり、セクタ走査による探傷を行う際の概念図である。また、本実施形態では、振動子群A(i)および振動子群B(i)の探傷範囲は重複することとする。
送受信屈折角θ1からθ2の範囲は、周波数f1を使用する振動子群A(i)を用いた探傷範囲に設定しセクタ走査を行う。送受信屈折角θ3からθ4の範囲は、周波数f1より高い周波数f2を使用する振動子群B(i)を用いた探傷範囲に設定しセクタ走査を行う。
ここで、使用周波数が高い振動子群B(i)で被測定物1の表面側の探傷を行うことで、被測定物1表面付近の欠陥検出の精度を向上することができる。また、送受信屈折角の設定は、探傷条件設定部8で行われる。
図11は図5に対応するものであり、欠陥評価のうち欠陥深さを求める処理を示す説明図である。
図11(A)では、送受信屈折角θ1からθ2の範囲で振動子群A(i)による探傷を行い、欠陥開口部20および欠陥端部21からの超音波エコーである受信信号C2を得る。
図11(B)では、送受信屈折角θ3からθ4の範囲で振動子群B(i)による探傷を行い、欠陥開口部20および欠陥端部21からの超音波エコーである受信信号T2を得る。
図11(C)では、セクタ走査により得られた受信信号C2および受信信号T2を、欠陥深さを求める処理に用いることを示している。
ここで、振動子群A(i)および振動子群B(i)によるセクタ走査で得られた受信信号による解析結果が、同一位置からの受信信号による解析結果であると判断された場合、いずれの受信信号による解析結果を欠陥評価に用いるかを予め設定することができる。
欠陥評価に使用する解析結果の選択は、例えば、受信信号のエコー振幅値が高いほうの受信信号による解析結果を使用することにより行う。また、受信信号に対するノイズの比率が低い受信信号による解析結果を使用することや、使用周波数の異なる振動子群ごとに被測定物1の位置、送受信屈折角等に基づき欠陥評価を行う範囲を予め設定することにより行う。これらの設定は、探傷条件設定部8で行われる。
図12は、上述した超音波探傷装置による、他の処理を用いた実施形態を説明するフローチャートである。
ステップS11は、探傷部位の選定ステップS1と同様であるため説明を省略する。
ステップS12は、上述した探傷条件設定ステップS2に加えて、欠陥の同一位置からの受信信号による解析結果であると判断された場合に、いずれの受信信号による解析結果を欠陥評価に用いるかを探傷条件として設定する。
ステップS13においては、図10に示すように、探傷条件設定ステップS12で設定された探傷条件をもとに、予め周波数ごとに設定された範囲内において、マトリックスアレイ型超音波探触子2により被測定物1に対する探傷が行われ、欠陥1aからの反射波等の超音波波形データが収録される。
ステップS14およびS15は、上述した画像処理ステップS4および信号処理ステップS5と同様であるため、説明を省略する。
ステップS16では、探傷により得られた受信信号が同一位置からのものであると判断された場合に、探傷条件設定ステップS12で設定された受信信号の使用条件に基づき、欠陥評価に使用する解析結果を選択する。
ステップS17およびS18は、上述した欠陥評価ステップS6および探傷結果表示ステップS7と同様であるため、説明を省略する。
以上のような超音波探傷装置および超音波探傷方法によれば、図9のように、同一の検査対象部位で、振動子群A(i)による探傷範囲22と、振動子群B(i)による探傷範囲23が重複した欠陥検査を実施できるため、欠陥検出位置の整合性が高く、高精度な欠陥検査を実施することができる。
また、同一の探触子位置において、使用周波数の異なる超音波ビームを用いた欠陥検査を効率的かつ高精度に実施することができる。
さらに、欠陥の検出および深さサイジング評価をもとに、容易に所定の周波数に変更することができ、作業の効率化を図ることができる。
本発明の超音波探傷装置の実施の形態による構成を示す構成図。 マトリックスアレイ型超音波探触子の表面拡大図。 超音波送受信方法を示す説明図。 複数の振動子群を用いた超音波送受信方法を示す説明図。 受信信号を得るための処理を示す説明図。 欠陥深さを求める処理を示す説明図。 アレイ型超音波探触子の変形例の概念図。 本発明の実施の形態による超音波探傷方法を説明するフローチャート。 本発明の実施の形態による超音波探傷方法の効果を示す説明図。 他の処理を用いた超音波送受信方法を示す説明図。 他の処理を用いた受信信号を得るための処理を示す説明図。 他の処理を用いた超音波探傷方法を説明するフローチャート。
符号の説明
1 被測定物
1a 欠陥
1b 溶接金属
1c 母材
2 マトリックスアレイ型超音波探触子
3 探触子移動調節部
4 駆動機構制御装置
5 駆動機構
6 探触子保持機構
7 制御装置
8 探傷条件設定部
9 使用周波数選択機構
10 使用振動子選択機構
11 遅延時間制御器
12 超音波送信器群
13 超音波受信器群
14 走査部
15 処理部
16 画像処理装置
17 信号処理装置
18 出力装置
20 欠陥開口部
21 欠陥端部
22 振動子群A(i)による探傷範囲
23 振動子群B(i)による探傷範囲
A(i) 使用周波数f1である振動子
B(i) 使用周波数f2である振動子
c 接触媒質

Claims (9)

  1. 使用周波数の異なる複数の振動子群を有し、かつ、前記振動子群は対称的に配列されたアレイ型超音波探触子と、
    前記アレイ型超音波探触子を被測定物上で移動調節する移動調節手段と、
    前記被測定物の予め定められた条件をもとに、前記使用周波数および振動子群ごとの探傷条件を設定する探傷条件設定手段と、
    前記探傷条件設定手段により設定された探傷条件に基づき、前記振動子群を用いて前記被測定物の検査対象部位に超音波ビームを走査させる走査手段と、
    前記走査手段により超音波ビームが走査されて得られた、前記被測定物の検査対象部位からの超音波エコーを処理する処理手段と、
    前記処理手段により得られた処理結果を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする超音波探傷装置。
  2. 前記使用周波数の異なる振動子群は、マトリックス状またはリニア状に対称的に配列されたことを特徴とする請求項1に記載の超音波探傷装置。
  3. 前記使用周波数の異なる振動子群は、ハニカム状に対称的に配列されたことを特徴とする請求項1に記載の超音波探傷装置。
  4. 使用周波数の異なる複数の振動子群を有し、かつ、前記振動子群は対称的に配列されたアレイ型超音波探触子を被測定物上で移動調節する移動調節ステップと、
    前記被測定物の予め定められた条件をもとに、前記使用周波数および振動子群ごとの探傷条件を設定する探傷条件設定ステップと、
    前記探傷条件設定ステップにより設定された探傷条件に基づき、前記振動子群を用いて前記被測定物の検査対象部位に超音波ビームを走査させる走査ステップと、
    前記走査ステップにより超音波ビームが走査されて得られた、前記被測定物の検査対象部位からの超音波エコーを処理する処理ステップと、
    前記処理ステップにより得られた処理結果を出力する出力ステップとを備えたことを特徴とする超音波探傷方法。
  5. 前記探傷条件は、前記振動子群を用いた、異なる周波数による探傷をする際、各周波数の振動子群の送受信屈折角は重複しないことを条件とすることを特徴とする請求項4に記載の超音波探傷方法。
  6. 前記探傷条件は、前記振動子群を用いた、異なる周波数による探傷をする際、各周波数の振動子群の送受信屈折角は重複することを条件とすることを特徴とする請求項4に記載の超音波探傷方法。
  7. 前記複数の振動子群を用いた探傷により得られた複数の受信信号による解析結果が、欠陥の同一位置からの受信信号による解析結果であると判断された場合、エコー振幅値が大きい超音波エコーの受信信号による解析結果を欠陥評価に用いることを、予め設定することを特徴とする請求項4に記載の超音波探傷方法。
  8. 前記複数の振動子群を用いた探傷により得られた複数の受信信号による解析結果が、欠陥の同一位置からの受信信号による解析結果であると判断された場合、受信信号に対するノイズの比率が低い超音波エコーの受信信号による解析結果を欠陥評価に用いることを、予め設定することを特徴とする請求項4に記載の超音波探傷方法。
  9. 前記複数の振動子群を用いた探傷により得られた複数の受信信号による解析結果が、欠陥の同一位置からの受信信号による解析結果であると判断された場合、前記振動子群ごとに欠陥評価を行う範囲を予め設定することを特徴とする請求項4に記載の超音波探傷方法。
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