JPH09143619A - 加工用極低炭素Ti添加冷延鋼板 - Google Patents
加工用極低炭素Ti添加冷延鋼板Info
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- JPH09143619A JPH09143619A JP30897495A JP30897495A JPH09143619A JP H09143619 A JPH09143619 A JP H09143619A JP 30897495 A JP30897495 A JP 30897495A JP 30897495 A JP30897495 A JP 30897495A JP H09143619 A JPH09143619 A JP H09143619A
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Abstract
起こり難い加工用極低炭素Ti添加冷延鋼板を提供す
る。 【解決手段】 wt%で、C:0.004%以下、T
i:0.005〜0.08%、B:0.0001〜0.
0015%、Sn:0.0001〜0.0020%を含
み、かつB+Sn≦0.0025%を満足することを特
徴とする加工用極低炭素Ti添加冷延鋼板。
Description
外板パネル材として好適なプレス加工性に優れた極低炭
素Ti添加冷延鋼板に関する。
れた冷延鋼板に、極低炭素鋼にTiやNbなどの炭窒化
物形成元素を添加したいわゆるIF鋼が適用される機会
が増えている。これは、製鋼段階でC、N量を著しく低
減できるようになり、多量のTiやNbを添加する必要
がなく、また、生産性に優れる連続焼鈍プロセスを適用
できるため、コスト的に従来材と比べて遜色がなくなっ
てきたためである。
鋼は、粒成長を阻害するこれら元素の炭窒化物の量も少
なくなるため、従来のIF鋼に比べ焼鈍時に異常粒成長
し易くなっている。特に、Ti添加のIF鋼でこの傾向
が顕著である。
素Ti添加冷延鋼板では、連続焼鈍ラインで焼鈍中にな
んらかのトラブルが生じ、ラインスピードを低下させて
その対策を講じようとすると、鋼板は通常よりも長時間
高温に曝されることになるので、異常粒成長が起こり粗
大粒が発生し易い。この粗大粒は、加工性を劣化させた
り、加工時にオレンジピールという肌荒れの表面欠陥を
発生させる。
を防ぐ方法として、特開平2ー166259号公報に
は、Be添加したり、それに比較的多量にNb、V、M
o、Cr、Cu、Sb、Bなどを1種以上添加する方法
が開示されている。
者らが追試したところ、Beを添加しても必ずしも完全
には粗大粒の発生を防止できず、また、Nb、V、M
o、Cr、Cu、Sb、Bなどを多量に添加すると、粗
大粒の発生は防止できるが、加工性の劣化を招くことが
明らかになった。
なされたもので、加工性を劣化させることなく、異常粒
成長の起こり難い加工用極低炭素Ti添加冷延鋼板を提
供することを目的とする。
C:0.004%以下、Ti:0.005〜0.08
%、B:0.0001〜0.0015%、Sn:0.0
001〜0.0020%を含み、かつB+Sn≦0.0
025%を満足することを特徴とする加工用極低炭素T
i添加冷延鋼板により解決される。
が、0.004wt%を超えると、加工性、特に深絞り
性が大きく劣化する。
性、特に深絞り性が大きく劣化する。また、C量によっ
てはTiによって完全に固定されない固溶Cが残留し、
耐時効性を劣化させる場合がある。0.08wt%を超
えると、コスト高になるばかりか、鋼板の表面性状を劣
化させる。
あって、B量を0〜0.0022wt%、Sn量を0〜
0.0025wt%の範囲で種々変えた極低炭素Ti添
加鋼の冷圧板を、通常の極低炭素Ti添加冷延鋼板と同
様な製造条件で作製し、なんらかのトラブルによりライ
ンスピードを50m/min.まで低下させたときの連
続焼鈍をシミュレートした再結晶焼鈍を行った。そし
て、調質圧延後、90mm角の試験片を切出し、JIS
Z2247に記載されたエリクセン試験B法により高さ
11mmまで成形し、表面の肌荒れの程度を目視により
判定し、1(悪)から5(良)の5段階の肌荒れ評点を
つけて異常粒成長性を評価した。また、加工性の評価
は、JIS5号試験片を用い平均のランクフォード値
(r値)を測定して行った。
てオレンジピールの発生がなく加工できるには、肌荒れ
評点が4以上で、かつr値が2を超える必要のあること
が事前に明らかになっているので、これらの値を評価基
準とした。
関係を示す。図より、肌荒れ評点が4以上で、かつr値
が2を超えるには、B量が0.0001〜0.0015
wt%、Sn量が0.0001〜0.0020wt%
で、かつB+Sn≦0.0025wt%を満足するよう
にB、Sn量を調整する必要があることがわかる。
素の量は、通常の加工用極低炭素Ti添加冷延鋼板が含
む範囲であれば、本発明の効果を本質的に左右すること
はないので、特に、規定されないが、以下の範囲内であ
ることが望ましい。
3wt%以下とする。
5wt%以下とする。
t%以下とする。
スケールの剥離性が低下し、0.02wt%を超える
と、加工性を劣化させるので、0.003〜0.02w
t%とする。
の添加はコスト高を招くので、0.1wt%以下、望ま
しくは0.06wt%以下とする。
03wt%以下とする。また、その製造条件も通常の加
工用極低炭素Ti添加冷延鋼板が製造されている範囲で
あればよい。
っき処理やそれに加えて有機皮膜処理されたり、冷間圧
延後連続溶融亜鉛めっきラインにて焼鈍、めっき処理さ
れる極低炭素Ti添加冷延鋼板にも適用できる。
1〜25を溶製し、仕上温度910℃、巻取温度640
℃の条件で板厚3.2mmの熱延鋼帯を製造した。ここ
で、試料No.1〜16が本発明鋼、試料No.17〜
25が比較鋼である。
延率で板厚0.8mmまで冷間圧延した。その後、85
0℃の焼鈍温度で、ラインスピードを通常の1/4に低
下させたことに相当する条件すなわち360秒の保持時
間で再結晶焼鈍を行った。なお、この焼鈍条件は、通常
の極低炭素Ti添加冷延鋼板を連続焼鈍するとき、最も
異常粒成長が起こり易く、加工時に肌荒れの発生頻度が
高くなる条件である。
測定した。また、JISG0552により粒度測定(粒
度No.)も行った。
1〜16の試料は、肌荒れ評点が4以上で、r値が2を
越えており、優れた加工性と耐肌荒れ性を有することが
わかる。また、粒度No.も7を超えており、異常粒成
長が起こってないことがわかる。
9)、Sn量(No.22)、B+Sn(No.21、
24)が本発明範囲の上限を超えたり、Ti量(No.
18)が本発明範囲の下限を下まわったりすると、耐肌
荒れ性は優れているが、2を超えるr値が得られず、加
工性に劣っていることがわかる。
3)が本発明範囲の下限を下まわったり、Ti量(N
o.25)が本発明範囲の上限を超えたりすると、2を
超えるr値は得られるが、肌荒れ評点が3以下で耐肌荒
れ性に劣っていることがわかる。また、これらの試料で
は、粒度No.も7未満であり、異常粒成長が起こって
いることがわかる。
いるので、加工性を劣化させることなく、異常粒成長の
起こり難い加工用極低炭素Ti添加冷延鋼板を提供でき
る。
んらかのトラブルが生じ、ラインスピードを低下させて
その対策を講じても、焼鈍中の鋼板は製品として使用で
きるため、歩留りの向上に大きく寄与する。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 wt%で、C:0.004%以下、T
i:0.005〜0.08%、B:0.0001〜0.
0015%、Sn:0.0001〜0.0020%を含
み、かつB+Sn≦0.0025%を満足することを特
徴とする加工用極低炭素Ti添加冷延鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30897495A JP3365178B2 (ja) | 1995-11-28 | 1995-11-28 | 耐肌荒れ性に優れた加工用極低炭素Ti添加冷延鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30897495A JP3365178B2 (ja) | 1995-11-28 | 1995-11-28 | 耐肌荒れ性に優れた加工用極低炭素Ti添加冷延鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09143619A true JPH09143619A (ja) | 1997-06-03 |
JP3365178B2 JP3365178B2 (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=17987461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30897495A Expired - Fee Related JP3365178B2 (ja) | 1995-11-28 | 1995-11-28 | 耐肌荒れ性に優れた加工用極低炭素Ti添加冷延鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3365178B2 (ja) |
-
1995
- 1995-11-28 JP JP30897495A patent/JP3365178B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3365178B2 (ja) | 2003-01-08 |
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