JPH09143248A - 紫外線硬化型樹脂組成物およびこれを含む被覆剤 - Google Patents

紫外線硬化型樹脂組成物およびこれを含む被覆剤

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JPH09143248A
JPH09143248A JP30084195A JP30084195A JPH09143248A JP H09143248 A JPH09143248 A JP H09143248A JP 30084195 A JP30084195 A JP 30084195A JP 30084195 A JP30084195 A JP 30084195A JP H09143248 A JPH09143248 A JP H09143248A
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幸一 飯渕
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラスチックフィルムおよび金属に対する優れ
た密着性、潤滑性、耐レトルト性、塗膜硬度、加工性を
有する塗膜を与える紫外線硬化型樹脂組成物および被覆
剤の提供。 【解決手段】常温で液体のエポキシ化合物(A)、両末
端に3,4−エポキシシクロヘキシル基を有するポリオ
ルガノシロキサン(B)および光カチオン重合開始剤
(C)を含有することを特徴とする紫外線硬化型樹脂組
成物、および該紫外線硬化型樹脂組成物を含む被覆剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線の照射によ
って硬化する樹脂組成物に関し、特にポリエステルフィ
ルム被覆絞り缶用の被覆剤に好適に用いられ、密着性、
潤滑性、耐レトルト性、塗膜硬度、加工性が優れた紫外
線硬化型樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線の照射により短時間で架橋硬化す
る樹脂組成物は、これまでカチオン系開始剤とエポキシ
樹脂を用いたカチオン重合系組成物と、ラジカル開始剤
と不飽和結合を有する樹脂を用いたラジカル重合系組成
物が主であった。カチオン重合系紫外線硬化型樹脂組成
物としては、得られる硬化塗膜の物性を向上させるた
め、エポキシ樹脂とそれ以外の化合物を併用する検討が
なされており、例えばエポキシ樹脂とポリエステル樹脂
を含む紫外線硬化型樹脂組成物が特公平2−30326
号公報および特開平5−186755号公報に開示され
ているが、潤滑性、耐レトルト性、塗膜硬度、加工性は
十分には得られていない。
【0003】また、組成中にシリコーン組成物を含むも
のとして、エポキシシリコーンとポリオールを含む紫外
線硬化型樹脂組成物(特開平3−128975号公
報)、エポキシ樹脂とヒドロキシアルキル基を有するポ
リシロキサンを含む紫外線硬化型液体被覆組成物(特開
昭59−202264号公報)、エポキシ樹脂と相溶性
官能基を含む光学的立体造形用樹脂組成物およびこれを
用いた光学的立体造形法(特開平7−156267号公
報)、ポリエポキシポリシロキサンとポリエポキシド、
および相溶化単官能エポキシドを含む紫外線硬化可能な
シリコーン離型組成物(特表平7−500367)、お
よび有機脂環式ポリエポキシドに脂環式エポキシ官能性
シロキサンを含むことによる光重合性脂環式エポキシ組
成物の硬化促進法(特公平6−89109号公報)が開
示されている。しかしながら、これらの組成物は密着
性、耐レトルト性、加工性に関して不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プラ
スチックフィルムおよび金属に対する優れた密着性、潤
滑性、耐レトルト性、塗膜硬度、加工性を有する塗膜を
与える紫外線硬化型樹脂組成物の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、常温で液体の
エポキシ化合物(A)、下記一般式(I)で表される両
末端に脂環式エポキシ官能基を有するポリオルガノシロ
キサン(B) (式中、Rは3,4−エポキシシクロヘキシル基、nは
10〜40の整数。)および光カチオン重合開始剤
(C)を含有することを特徴とする紫外線硬化型樹脂組
成物を提供する。本発明は、さらに、上記紫外線硬化型
樹脂組成物を含む被覆剤を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における常温で液体のエポ
キシ化合物(A)は、少なくとも1個のエポキシ基を有
する化合物であり、従来公知の脂環式エポキシ化合物、
脂肪族エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物を、必要
とする性能に応じて、単独あるいは混合して使用するこ
とができるが、紫外線の硬化性の速さから、脂環式エポ
キシ化合物を少なくとも50重量%含有することが好ま
しい。脂環式エポキシ化合物としては、シクロヘキセン
オキサイドあるいはシクロペンテンオキサイドをその分
子構造中に含有するものが好適に用いられる。
【0007】脂環式エポキシ化合物の具体例を以下に挙
げる。
【化1】
【0008】
【化2】
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】
【0011】脂肪族エポキシ化合物としては、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコ
ールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパント
リグリシジルエーテルなどが挙げられる。芳香族エポキ
シ化合物としては、クレゾールノボラックエポキシ樹
脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0012】両末端に脂環式エポキシ官能基を有するポ
リオルガノシロキサン(B)は、下記一般式(I)で表
されるものである。 一般式(I)中のRは、紫外線による硬化性の速さか
ら、3,4−エポキシシクロヘキシル基である必要があ
る。
【0013】また、ポリオルガノシロキサン(B)は、
両末端に脂環式エポキシ官能基を有することが重要であ
る。片末端のみ、または側鎖に1個の脂環式エポキシ官
能基を有するものは、反応に関与する官能基が1個しか
ないため、レトルト処理等によりポリオルガノシロキサ
ン骨格が脱離し、潤滑性が低下する。また、側鎖に多数
の脂環式エポキシ官能基を有するものは、硬化物中に組
み込まれるため沸水等の浸漬処理により潤滑性は低下し
ないものの、光カチオン重合可能な官能基が多いため硬
化度が上昇し、結果的に塗膜の硬度が上昇するため、密
着性および加工性が十分ではない。以上の理由から、本
発明では、両末端に反応性の高い脂環式エポキシ官能基
を有するポリオルガノシロキサン(B)を用いる。
【0014】一般式(I)中のnは、10〜40の整
数、好ましくは20〜40の整数の範囲内であることが
必要である。nが10未満のものは、ポリオルガノシロ
キサンの量が少ないために、潤滑性、密着性、耐レトル
ト性、加工性の低下を免れない。また、nが40を越え
るものは、ポリオルガノシロキサンの量が多くなるた
め、塗膜硬度が低下する、エポキシ化合物(A)、光カ
チオン重合開始剤(C)に対する相溶性が低下して分離
するなどの問題を生じる。上記一般式(I)で表される
両末端に脂環式エポキシ基を有するポリオルガノシロキ
サン(B)として具体的には、X22−169AS(n
=10、信越化学工業社製)、X22−169A(n=
20、信越化学工業社製)、X22−169B(n=4
0、信越化学工業社製)が挙げられる。
【0015】両末端に脂環式エポキシ官能基を有するポ
リオルガノシロキサン(B)は、常温で液体のエポキシ
化合物(A)100重量部に対して、0.1〜20重量
部の範囲内で配合されることが好ましい。配合量が0.
1重量部未満では、潤滑性、密着性、耐レトルト性、加
工性の低下を免れないし、20重量部を越えると、エポ
キシ化合物(A)、光カチオン重合開始剤(C)との相
溶性が悪くなり、さらに密着性も低下する傾向にある。
【0016】光カチオン重合開始剤(C)は、紫外線照
射によりカチオン重合を開始させる物質を放出する開始
剤であり、常温で液体のエポキシ化合物(A)と両末端
に脂環式エポキシ官能基を含有するポリオルガノシロキ
サン(B)の全重量を基準として、0.5〜30重量
%、好ましくは2〜20重量%の範囲内で配合されるこ
とが好ましい。この範囲で配合することにより、プラス
チックフィルムおよび金属に対する密着性、潤滑性、耐
レトルト性、塗膜硬度、加工性の良好な硬化塗膜を得る
ことができる。
【0017】光カチオン重合開始剤(C)としては、ア
リールジアゾニウム塩(例えば、P−33(旭電化工業
社製))、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニ
ウム塩(例えば、FC−509(3M社製)、UVE1
014(G.E.社製)、UVI−6974、UVI−
6970、UVI−6990、UVI−6950(ユニ
オン・カーバイド社製)、SP−170、SP−150
(旭電化工業社製))、アレン−イオン錯体(例えば、
CG−24−61(チバガイギー社製))が挙げられ
る。
【0018】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物に、目的
を損なわない範囲で、必要に応じて他の慣用の成分、例
えば有機または無機顔料、体質顔料、染料、有機溶剤、
分散助剤、レベリング剤、クレーター防止剤、界面活性
剤、消泡剤、滑り剤、紫外線増感剤、反応性または非反
応性希釈剤などの塗料用添加剤を配合することにより、
被覆剤が得られる。
【0019】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物およびこ
れを含む被覆剤は、ポリエチレンテレフタレート(以下
「PET」と略す)フィルム、ポリエチレンナフタレー
トフィルム、ナイロンフィルム、塩化ビニルフィルム等
のプラスチックフィルム、鉄、アルミニウム、メッキ鋼
板、ティンフリースチール、ステンレススチール等の金
属の表面に、通常の塗装方法、例えば、ロールコート、
グラビアコート、グラビアオフセットコート、カーテン
フローコート、リバースコート、スクリーン印刷、スプ
レーおよび浸漬法で塗装することができる。硬化塗膜の
膜厚は0.5〜50μm程度、好ましくは1〜20μm
の範囲が適当である。
【0020】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物およびこ
れを含む被覆剤は、紫外線を照射すれば室温でも短時間
で容易に硬化することができる。なお、この紫外線の光
源としては、通常、200〜450nmの範囲の波長の
光を含む光源、例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタ
ルハライド灯、キセノン灯、カーボンアーク灯などを使
用することができる。本発明の被覆剤は、特に、ポリエ
ステルフィルム被覆絞り缶の被覆に好適に用いることが
できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明は
これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、
例中、「部」とは「重量部」を、「%」とは「重量%」
を表す。
【0022】〔実施例1〕 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 両末端に脂環式エポキシ官能基を有するポリオルガノシロキサン 5部 (信越化学工業社製「X22−169AS」) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料1を作製した。これを厚さ30
0μmのティンフリースチール板に100μmのPET
フィルムをラミネートした素材(以下、「PET/TF
S]と略す。)のPETフィルム上、および厚さ300
μmのアルミニウム板上に膜厚7μmとなるように塗布
し、それぞれ80W/cmの高圧水銀灯1灯下を10m
/minの速度で通過させ、塗膜を硬化させた。
【0023】〔実施例2〕 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 両末端に脂環式エポキシ官能基を有するポリオルガノシロキサン 5部 (信越化学工業社製「X22−169A」) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料2を作製した。これを実施例1
と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0024】〔実施例3〕 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 両末端に脂環式エポキシ官能基を有するポリオルガノシロキサン 5部 (信越化学工業社製「X22−169B」) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料3を作製した。これを実施例1
と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0025】〔実施例4〕 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 両末端に脂環式エポキシ官能基を有するポリオルガノシロキサン 0.1部 (信越化学工業社製「X22−169B」) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料4を作製した。これを実施例1
と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0026】〔実施例5〕 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 両末端に脂環式エポキシ官能基を有するポリオルガノシロキサン 20部 (信越化学工業社製「X22−169B」) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料5を作製した。これを実施例1
と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0027】〔実施例6〕 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 70部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 30部 (油化シェルエポキシ社製「エピコート828」) 両末端に脂環式エポキシ官能基を有するポリオルガノシロキサン 5部 (信越化学工業社製「X22−169B」) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料6を作製した。これを実施例1
と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0028】〔実施例7〕 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 90部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) ε−カプロラクトン変性2官能脂環式エポキシ樹脂 10部 (ダイセル化学工業社製「セロキサイド2085」) 両末端に脂環式エポキシ官能基を有するポリオルガノシロキサン 5部 (信越化学工業社製「X22−169B」) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料7を作製した。これを実施例1
と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0029】〔実施例8〕 ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6199」) 両末端に脂環式エポキシ官能基を有するポリオルガノシロキサン 5部 (信越化学工業社製「X22−169B」) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料8を作製した。これを実施例1
と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0030】〔実施例9〕 ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート 90部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6199」) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 10部 (油化シェルエポキシ社製「エピコート828」) 両末端に脂環式エポキシ官能基を有するポリオルガノシロキサン 5部 (信越化学工業社製「X22−169B」) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料9を作製した。これを実施例1
と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0031】〔比較例1〕両末端に脂環式エポキシ官能
基を有するポリオルガノシロキサンを除いた以外は、実
施例3と同様にして塗料10を作製した。これを実施例
1と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0032】〔比較例2〕両末端に脂環式エポキシ官能
基を有するポリオルガノシロキサンを除いた以外は、実
施例6と同様にして塗料11を作製した。これを実施例
1と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0033】〔比較例3〕両末端に脂環式エポキシ官能
基を有するポリオルガノシロキサンを除いた以外は、実
施例7と同様にして塗料12を作製した。これを実施例
1と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0034】〔比較例4〕両末端に脂環式エポキシ官能
基を有するポリオルガノシロキサンを除いた以外は、実
施例9と同様にして塗料13を作製した。これを実施例
1と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0035】〔比較例5〕 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 側鎖に脂環式エポキシ基を有するポリシロキサン 5部 (信越化学工業社製「KF−102]) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料14を作製した。これを実施例
1と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0036】〔比較例6〕 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 側鎖に脂環式エポキシ基を有するポリシロキサン 5部 (信越化学工業社製「KF−103]) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料15を作製した。これを実施例
1と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0037】〔比較例7〕 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 両末端にグリシジル基を有するポリシロキサン 5部 (信越化学工業社製「X−22−163B] 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料16を作製した。これを実施例
1と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0038】〔比較例8〕 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 片末端にグリシジル基を有するポリシロキサン 5部 (信越化学工業社製「X−22−173B]) 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料17を作製した。これを実施例
1と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0039】実施例1〜9および比較例1〜8で得られ
た塗膜の密着性、潤滑性、耐レトルト性、鉛筆硬度、加
工性を評価した。評価結果を表1に示す。なお、評価は
以下のようにして行った。 (1)密着性 JIS K5400に基づき、ゴバン目100個、セロ
テープ剥離試験により、塗膜が剥離しなかったゴバン目
の数を表示した。 (2)潤滑性 表面性測定機(新東科学社製「HEIDON−14」)
を用いて、荷重200g、ボール圧子φ10mm、移動
速度100mm/分の条件にて、25℃、50%RHで
動摩擦係数を測定した。30分沸水処理後の硬化塗膜に
おいても同様の測定を行った。 ○−動摩擦係数0.1未満 △−動摩擦係数0.1以上0.2未満 ×−動摩擦係数0.2以上
【0040】(3)耐レトルト性 塗装板を高温高圧の水蒸気中(125℃)で30分処理
後の塗膜白化、密着性を評価した。 (4)鉛筆硬度 JIS K5400に基づき、常温で三菱鉛筆「ユニ」
にて塗膜が剥離し下地まで達しない最高硬度を評価し
た。 (5)加工性(アルミニウム板に塗布した塗膜で評価) デュポン衝撃試験器にて1/2インチロッドを使用し、
塗膜面の裏側より500gのおもりを高さ50cmから
落下させ、塗膜に生じたクラックを目視で評価した。 ○−異常なし △−少しクラック発生 ×−全面的にクラック発生
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明により、ワニス、塗料、インキ等
のビヒクルに適した紫外線硬化型樹脂組成物が得られ
た。本発明の紫外線硬化型樹脂組成物およびこれを含む
被覆剤は、プラスチックフィルムおよび金属に対し優れ
た密着性、耐レトルト性、潤滑性、塗膜硬度、加工性を
有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 163/00 PKG C09D 163/00 PKG

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常温で液体のエポキシ化合物(A)、下記
    一般式(I)で表される両末端に脂環式エポキシ官能基
    を有するポリオルガノシロキサン(B) (式中、Rは3,4−エポキシシクロヘキシル基、nは
    10〜40の整数。)および光カチオン重合開始剤
    (C)を含有することを特徴とする紫外線硬化型樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】常温で液体のエポキシ化合物(A)が、脂
    環式エポキシ化合物を少なくとも50重量%含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の紫外線硬化型樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】常温で液体のエポキシ化合物(A)100
    重量部に対して、両末端に脂環式エポキシ官能基を含有
    するポリオルガノシロキサン(B)を0.1〜20重量
    部、光カチオン重合開始剤(C)を(A)と(B)の全
    重量を基準として0.5〜30重量%含有することを特
    徴とする請求項1または2記載の紫外線硬化型樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3いずれか記載の紫外線硬
    化型樹脂組成物を含む被覆剤。
  5. 【請求項5】ポリエステルフィルム被覆絞り缶の被覆用
    途であることを特徴とする請求項4記載の被覆剤。
JP30084195A 1995-11-20 1995-11-20 紫外線硬化型樹脂組成物およびこれを含む被覆剤 Expired - Fee Related JP3465452B2 (ja)

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