JPH09142824A - シラン類の製造方法 - Google Patents

シラン類の製造方法

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JPH09142824A
JPH09142824A JP30886495A JP30886495A JPH09142824A JP H09142824 A JPH09142824 A JP H09142824A JP 30886495 A JP30886495 A JP 30886495A JP 30886495 A JP30886495 A JP 30886495A JP H09142824 A JPH09142824 A JP H09142824A
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JP
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silicon
alloy
magnesium
disilane
average particle
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JP30886495A
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English (en)
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Nobuhisa Iwane
伸久 岩根
Kazuo Wakimura
和生 脇村
Masao Tanaka
将夫 田中
Hatsuo Inoue
初男 井上
Satoshi Yamashita
敏 山下
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】珪素−マグネシウム合金とハロゲン化アンモニ
ウムとを液体アンモニア中にて混練、反応させ、シラン
類を製造する方法において、ジシランの収率を向上させ
るとともにジシランとモノシランの生成割合を任意にコ
ントロールする方法を見出す。 【解決手段】硅素とマグネシウムに第3成分としてさら
に酸素、窒素及び珪素を除く平均粒径50μm以下の第
IIIB乃至IVB亜族の金属を含有させ、この粒度を50
μm以下の範囲に於いて選んだ合金とハロゲン化アンモ
ニウムとを液体アンモニア中にて混練、反応させる。 【効果】ジシラン収率が向上し、且つ、第3成分として
添加した金属の粒径を選ぶことにより、モノシラン、ジ
シランの生成割合を任意にコントロールすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は珪素とマグネシウム
とを含む合金に第3成分金属を添加し、該合金とハロゲ
ン化アンモニウムとを液体アンモニア溶媒中にて反応さ
せることにより、シラン類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス工業の発展に伴
い、多結晶性シリコンあるいはアモルファスシリコン等
の半導体用シリコンの需要が急激に増大している。シラ
ン類はかかる半導体用シリコンの製造用原料として最近
その重要性を増しており、特にモノシラン(Si
4 )、ジシラン(Si2 6 )は太陽電池用半導体の
原料として、今後大幅な需要増加が期待されている。特
に、モノシランに比べて低温分解性を持つジシランは需
要増加傾向にあるため、ジシランの収率が向上できるこ
とは勿論、プロセス経済性の観点からも、モノシラン、
ジシランの生産割合を任意にコントロールし得るシラン
類の製造方法の確立が望まれている。
【0003】珪素の合金を出発物質とするシラン類の製
造方法としては、ハロゲン化アンモニウムのアンモニア
溶液に珪化マグネシウムを少量ずつ加えてシランを発生
させる方法や、珪化マグネシウムとハロゲン化アンモニ
ウムの混合物に、液体アンモニアを滴下してシランを製
造する方法(特公昭42−12060)等が知られてい
る。
【0004】しかしながら、これら公知の方法において
は、モノシランの収率は高いものの(70乃至80
%)、ジシラン収率が通常5%以下と低く、かつ、この
両者の生成割合を任意に変えることは困難である。同様
の製造方法によりジシラン収率を向上させ、且つ、モノ
シランとジシランとの生成割合も任意にコントロールで
きるという方法については、例えば、特開昭62−56
314において、出発原料である珪素とマグネシウムの
合金中に第3成分として、酸素、窒素、及び珪素を除く
第 IIIB乃至IVB亜族を含有させることにより、ジシラ
ン収率が最高20%程度まで向上するという方法が開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法を用いてモノシラン、ジシランの生成割合をコントロ
ールするには、添加する第3成分の銘柄、添加量、及び
合金焼成温度等を操作する必要があり、操作が煩雑で工
業的に必ずしも満足のいくものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を克服すべく鋭意研究を行った結果、珪素とマグネシウ
ムの合金中に含有させる第3成分金属の平均粒径が細か
いほどジシラン収率が向上し、且つ、粒径を操作するだ
けでモノシラン、ジシランの生成割合を任意にコントロ
ールすることができるということを発見した。
【0007】即ち本発明のシラン類の製造方法は、珪素
とマグネシウムとから成る合金とハロゲン化アンモニウ
ムとを液体アンモニア溶媒中にて混練し、シラン類を製
造する方法において、該合金中に第3成分として酸素、
窒素及び珪素を除く平均粒径50μm以下の第 IIIB乃
至IVB亜族の金属を含有させることを特徴とするもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】従来技術の特開昭62−5631
4の実施例においては、例えば第3成分として添加され
たアルミニウムの平均粒径が250メッシュ=62μm
であると記されてはいるが、ジシラン収率の金属粒径へ
の依存性については全く言及されていない。本発明は両
者の相関関係を見出したことに特徴がある。
【0009】本発明における原料ハロゲン化アンモニウ
ムは、液体アンモニア溶媒中にて珪素合金と酸的な役割
で作用するものであり、好ましくは、塩化アンモニウ
ム、臭化アンモニウムなどの化合物を用いる。また、珪
素とマグネシウムとから成る合金は、Mg2 Siに近い
化学組成のものであり、通常、所定量の珪素とマグネシ
ウムを水素あるいはアルゴン、ヘリウムなどの不活性ガ
ス雰囲気中、450℃以上にて焼成することにより得ら
れる。
【0010】本発明によって用いられる第3成分は、周
期律表(新実験化学講座、丸善株式会社発行(197
7)に記載)における酸素、窒素及び珪素を除く第 III
乃至IVB亜族の金属元素であり、具体的にはTl,I
n,Ga,Al,B,Pb,Sn,Ge,C,Bi,S
b,As,P,Po,Te,Se,及びSである。これ
ら第3成分元素の添加方法には種々取り得るが、珪素と
マグネシウムと第3成分元素とから成る合金とする方法
が好ましい。具体的には、例えば珪素とマグネシウムと
平均粒径50μm以下の第3成分元素とから成る混合物
を水素或いは不活性ガス中にて焼成すればよい。また
(1) 珪化マグネシウムと平均粒径50μm以下の第3成
分元素を、(2) 珪素と平均粒径50μm以下の第3成分
元素とから製造された合金(又は化合物)(原料珪素中
に本発明で規定する特定の第3成分が見掛け上はじめか
ら不純物として含有されているものでも構わない)とマ
グネシウムを、(3) マグネシウムと平均粒径50μm以
下の第3成分とから製造された合金(化合物)と珪素
を、それぞれに水素或いは不活性ガス中にて焼成して得
られる。
【0011】以上の本発明における第3成分含有合金の
製造温度は、450乃至1200℃、好ましくは、50
0乃至1000℃の範囲である。第3成分の添加量は該
珪素合金中の珪素に対して表示される。即ち、(添加元
素のg-atms/珪素のg-atms)×100を添加率と定義す
れば、該添加率は少なくとも0.001〜500%、好
ましくは0.01〜100%、更に好ましくは0.1〜
50%、最も好ましくは1〜10%である。0.001
%より添加率が小さいと添加元素の効果が少なく、また
500%より添加率を大としても際だったモノシランと
ジシランの割合変更の効果は得られない。また添加成分
は2種以上であってもよく、珪素、マグネシウムの他に
本発明における範囲外の元素を含有しててもよい。
【0012】珪素合金とハロゲン化アンモニウムとの反
応様式に特に制限はなく、通常行われている種々の方法
を採用できる。例えば、塩化アンモニウムを溶解させた
アンモニア溶液に珪素合金を挿入するなどの方法が挙げ
られる。珪素合金とハロゲン化アンモニウムとの使用割
合は反応モル当量で行うことが経済上好ましいが、実際
にはハロゲン化アンモニウムの使用量が過剰であること
がシラン類の収率上好ましい。例えば、(H+ /Mg2
Si)モル比=4.0以上、好ましくは(H+/Mg2
Si)モル比= 4.4以上である。
【0013】珪素とマグネシウムとから成る合金中に、
より粒径の細かい第3成分金属を含有させたものを原料
として用いることが、どのようにしてジシラン収率のよ
り一層の向上に結びつくのか理由は明確ではないが、得
られた合金の結晶性の差異が何らかの形でジシラン生成
に寄与しているのではないかと考える。
【0014】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に例示す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0015】実施例1 珪素粉末17.0g、マグネシウム粉末29.5g及び
平均粒径48μmのアルミニウム粉末0.082g(S
iの5mol%に相当)から成る混合物を磁製の坩堝に
入れ、アルゴン雰囲気下550℃にて4時間焼成した。
【0016】500mlガラス製フラスコに、塩化アン
モニウム粉末13.1gと上記珪素合金3.83g(S
iとして53.4mmol)を予め仕込んでおき、これ
を反応器とした。この混合粉末をモーターによりゆっく
り反応器内で撹拌しながら、液体アンモニアを反応器中
に導入し、シランガスを発生させた。液体アンモニアの
供給量が40.0gに達するまでこの操作を行い、発生
ガスを捕集した。反応成績を表1及び図1に示す。
【0017】実施例2 平均粒径33μmのアルミニウム粉末を用いて珪素合金
を製造した以外は実施例1と同様に実験を行った。反応
成績を表1及び図1に示す。
【0018】実施例3 平均粒径26μmのアルミニウム粉末を用いて珪素合金
を製造した以外は実施例1と同様に実験を行った。反応
成績を表1及び図1に示す。
【0019】実施例4 平均粒径14μmのアルミニウム粉末を用いて珪素合金
を製造した以外は実施例1と同様に実験を行った。反応
成績を表1及び図1に示す。
【0020】実施例5 平均粒径6μmのアルミニウム粉末を用いて珪素合金を
製造した以外は実施例1と同様に実験を行った。反応成
績を表1及び図1に示す。
【0021】実施例6〜17 アルミニウム粉末の代わりに鉛粉末6.27g、錫粉末
3.59g、ゲルマニウム粉末2.20g、ビスマス粉
末6.32g、セレン粉末2.39g、活性炭0.36
gのそれぞれを添加した各々の珪素合金を製造した以外
は実施例1と同様に実験を行った。但し、活性炭を添加
した場合は合金の製造温度を950℃とした。添加金属
の平均粒径及び反応成績を表1に示す。
【0022】比較例1 平均粒径が58μmのアルミニウム粉末を添加したこと
以外は実施例1と同様な方法で反応を行った。反応成績
を表1に示す。
【0023】比較例2 平均粒径が56μmの鉛粉末6.27gを添加したこと
以外は実施例1と同様な方法で反応を行った。反応成績
を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ジシランの生産
比を大きくとることが出来るうえにモノシラン、ジシラ
ンの需要量に応じて生産割合を変更することができるの
で、その産業上の意義は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施例において珪素とマグネ
シウムとからなる合金に、周期律表における酸素、窒素
及び珪素を除く平均粒径50μm以下の第 III乃至IVB
亜族の金属としてアルミニウムを添加した場合におけ
る、アルミニウムの粒径とモノシラン、ジシランの生成
割合の関係を示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 井上 初男 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 山下 敏 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】珪素とマグネシウムとから成る合金とハロ
    ゲン化アンモニウムとを液体アンモニア溶媒中にて混練
    し、シラン類を製造する方法において、該合金中に第3
    成分として酸素、窒素及び珪素を除く平均粒径50μm
    以下の第 IIIB乃至IVB亜族の金属を含有させることを
    特徴とするシラン類の製造方法。
JP30886495A 1995-11-28 1995-11-28 シラン類の製造方法 Pending JPH09142824A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015020917A (ja) * 2013-07-16 2015-02-02 三井化学株式会社 シラン類の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015020917A (ja) * 2013-07-16 2015-02-02 三井化学株式会社 シラン類の製造方法

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