JPH0914244A - セルフロッキングナット - Google Patents

セルフロッキングナット

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JPH0914244A
JPH0914244A JP18324695A JP18324695A JPH0914244A JP H0914244 A JPH0914244 A JP H0914244A JP 18324695 A JP18324695 A JP 18324695A JP 18324695 A JP18324695 A JP 18324695A JP H0914244 A JPH0914244 A JP H0914244A
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nut
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female screw
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    • B60Q1/0683Adjustable by rotation of a screw
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B37/00Nuts or like thread-engaging members
    • F16B37/04Devices for fastening nuts to surfaces, e.g. sheets, plates
    • F16B37/041Releasable devices
    • F16B37/043Releasable devices with snap action
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    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q2200/00Special features or arrangements of vehicle headlamps
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)
  • Securing Globes, Refractors, Reflectors Or The Like (AREA)
  • Mutual Connection Of Rods And Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セルフロッキングナットに螺合されるネジ
回転操作力を軽減する一方で、このナットを取着する灯
具側部材との間のがたの発生を防止する。 【構成】 拡径方向に弾性変形可能な少なくとも一対の
脚部16を有し、かつ軸穴13の内周面に凹条19を設
けて内周面一部13aとし、かつこの凹条19内に凸部
23を形成して凸部面部13bを形成する。凸部面部1
3bでは、進入される雄ネジとの接触面積が大きくと
れ、その接触面圧を低減してネジと周面に形成される
ネジとの食い込みが浅くなり、脚部16の拡径効果が高
められる。また、内周面一部13aでは、ネジとの接触
面積を小さくでき、その摩擦力を低減してネジの回転操
作力を低減することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用灯具の光軸調整
に用いられるエイミング装置に関し、特にエイミング調
整ネジに螺合されて灯具のリフレクタを傾動させるため
に用いられるセルフロッキングナットに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用灯具における光軸調整のための
エイミング装置としては、例えば図2に示すように、灯
具ボディ1の開口部に取着したレンズ2により画成され
る灯室内に内装したリフレクタ3をバルブ10と共に灯
具ボディに対して傾動可能に構成したものがある。この
構成では、リフレクタ3の一部に支点部としての球受部
4を設け、この球受部4においてリフレクタ3を傾動可
能に灯具ボディ1に支持する。球受部4は、リフレクタ
3側のブラケット3aに嵌着した球受座5と、灯具ボデ
ィ1側に立設した球ボルト6とで構成される。また、こ
の球受部4に対して上下方向、左右方向のそれぞれにエ
イミング調整部を配設する。
【0003】同図では、上下方向のエイミング調整部7
を示しており、リフレクタ3の背面から突出されたブラ
ケット3bにはセルフロッキングナット8を取着し、こ
れに対向する灯具ボディ1側にエイミング調整ネジ9を
軸転可能に支持する。そして、このエイミング調整ネジ
9を前記セルフロッキングナット8に螺合させており、
エイミング調整ネジ9を灯具ボディ1の外部において軸
転操作すれば、これに螺合するセルフロッキングナット
8と共にリフレクタ3のその部分が軸方向に移動され、
球受部4を支点としてリフレクタ3を上下方向に傾動さ
せ、バルブ10の上下方向の光軸調整を行うことができ
る。
【0004】このようなセルフロッキングナットは、従
来から種々提案されており、例えば図6(a)に示す実
開平6−64305号公報や、同図(b)に示す実公平
6−45050号公報に記載のセルフロッキングナット
101,201がある。いずれのものも、樹脂成形等に
より形成されており、その中心位置にはエイミング調整
ネジが挿通される軸穴102,202が開設され、かつ
外部の一端部にはリフレクタに設けられたブラケットの
嵌合穴に嵌合されてナット自身をブラケットに固定させ
るための一対の脚部からなる嵌合部103,203が設
けられている。そして、その軸穴102,202の内面
には螺旋溝からなる雌ネジ104,204が形成され、
この雌ネジに前記エイミング調整ネジ9(図2参照)が
螺合されるように構成されている。
【0005】なお、このナット構造では、エイミング調
整ネジ9が雌ネジ104,204に螺合され、このネジ
が嵌合部103,203の領域にまで螺進されるのに伴
って嵌合部103,203の一対の脚部の間隔が外側に
向けて拡径され、これにより嵌合部をブラケット3bの
穴に密接させ、ナット101,201とブラケット3b
との間にがたが生じないようにすることが可能とされ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
セルフロッキングナット、例えば図6(a)のナット1
01では、エイミング調整ネジ9が螺合される軸穴10
2はナットの軸方向の略全長にわたって等しい径寸法の
円形断面形状とされているため、エイミング調整ネジ9
とナット軸穴102の内周面に形成された雌ネジ104
との接触面積が比較的に大きいものとなっている。この
ため、エイミング調整ネジ9と雌ネジ104との接触摩
擦力が大きくなり、エイミング調整ネジ9を軸転操作す
る際の操作力が大きくなり、調整作業が行い難いという
問題が生じる。
【0007】この点、図6(b)に示したナット201
は、軸穴202に沿って径方向のスリットや溝205を
形成していることで、軸穴の内周面の周方向長さが短く
されており、したがってこのスリットや溝205を形成
した分だけ雌ネジ204の面積、すなわちエイミング調
整ネジ9との接触面積を低減でき、接触摩擦力を低減し
てエイミング調整ネジ9の操作力を低減することが可能
となる。
【0008】しかしながら、この図6(b)の構成で
は、エイミング調整ネジ9に対する雌ネジ204の接触
面積を低減したことにより、ナットが有する弾性力がこ
れらの接触面に集中され、エイミング調整ネジ9と雌ネ
ジ204との面圧が大きくなり、エイミング調整ネジ9
が雌ネジ204に食い込む状態となり易い。このため、
エイミング調整ネジ9をナット204に螺合した際に得
られる嵌合部203の一対の脚部が外方向に拡径される
状態が起こり難くなり、ブラケット3bの嵌合穴と嵌合
部203との間が密接状態とならずに隙間が残り、ナッ
トがブラケットに対してがたつき、これがエイミング調
整の誤差として調整精度を低下させることになる。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、エイミング調整の操作
力を軽減する一方で、ナットを取着する灯具側部材との
間のがたの発生を防止したセルフロッキングナットを提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のセルフロッキン
グナットは、軸穴の内周面に形成される雌ネジを、軸穴
のほぼ全周にわたって形成される全周雌ネジ部と、円周
方向の複数箇所に設けられた凹溝によって周方向に分割
された分割雌ネジ部とで構成する。
【0011】
【作用】全周雌ネジ部では、螺合される雄ネジとの接触
面積が大きくとれ、その接触面圧を低減して雄ネジと雌
ネジとの食い込みが抑止でき、脚部が拡径されなくなる
ことが防止できる。また、分割雌ネジ部では、雄ネジと
の接触面積を小さくでき、両ネジ間での摩擦力を低減し
て雄ネジの回転操作力を低減することが可能となる。こ
れら、両雌ネジ部の面積を適宜に設定することで、雄ネ
ジの操作力を軽減する一方で、嵌合状態でのがたの発生
を防止することが実現される。
【0012】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明のセルフロッキングナットの外観斜視
図であり、このナット11は例えば図2に示した灯具の
リフレクタのエイミング調整部7のロッキングナット8
として適用されるものとする。そのため、このナット1
1は、図1に示すように、リフレタク3の背面部に一体
形成されたブラケット3bに設けられた矩形の嵌合穴3
cに嵌合してこれに固定されるように構成される。
【0013】すなわち、図3(a)〜(d)にナット1
1の平面図、正面図、AA線断面図、BB線断面図を示
すように、ナット11は全体として幾分上下方向に長い
直方体をした本体12の形状とされ、かつその中心部に
は上下方向に貫通するように円形の軸穴13が開設さ
れ、樹脂成形により形成されている。ここで、上下方向
とは図1を基準としている。そして、本体12の上端領
域には正方形をしたフランジ部14が形成され、このフ
ランジ部14の上面に円形のナット導入部15が設けら
れる。また、前記フランジ部14の直下には、中間部が
ブラケット3bの板厚に略等しい軸方向長さの円筒面に
近い外形状に形成され、さらにこれよりも下側の下端領
域が楔型とされた一対の脚部16からなる嵌合部17が
形成されている。
【0014】そして、前記ナット導入部15からフラン
ジ部14の上面部にかけて径方向のスリット18が形成
される。また、フランジ部14の下側にもテーパ状のス
リット19が形成されており、このスリット19により
前記嵌合部17の一対の脚部16が形成される。この嵌
合部17を嵌合穴3cに挿入するときには、嵌合部17
は両脚部16が接近される方向に弾性変形され、その外
形寸法が縮小して嵌合穴3cを挿通され、挿通された後
は弾性復帰されて外形寸法が拡大され、このときに、中
間部と楔型部との境界部に形成される段部において嵌合
穴3cの内縁に係合される。これにより、ナット11自
身が嵌合穴3cにロック状態に保持されることになる。
【0015】一方、図4に一部を破断した斜視図を示す
ように、前記ナットのフランジ部14の上面に設けられ
たナット導入部15は、軸穴13の周縁に沿って円錐面
状に形成されており、この円錐面によりエイミング調整
ネジ9(図2参照)の先端を軸穴内に正しく導くように
機能される。また、前記軸穴13の内周面には、前記ス
リット18に対応する円周位置と、これと直交する円周
位置の計4つの円周位置において、それぞれナット導入
部15から前記嵌合部17の中間部の部位にまで軸方向
に延びる凹溝19を形成している。したがって、これら
の凹溝19により、円周方向の凹溝19間にのみ軸穴1
3の内周面が残される。
【0016】その一方で、中間部近傍の軸穴の内周面に
は、前記凹溝19が達していないため、全円周にわたっ
て内周面が残されている。そして、これらの残されてい
る内周面には螺旋溝が形成され、雌ネジ20として構成
される。すなわち、この雌ネジ20は、凹溝19により
円周方向に分割された分割雌ネジ部21と、全円周にわ
たって形成される全周雌ネジ部22とで構成されること
になる。この全周雌ネジ部22は、そのピッチ径がエイ
ミング調整ネジ9のピッチ径よりも幾分小径に形成され
ている。
【0017】したがって、この構成のナットでは、ナッ
ト11の嵌合部17をブラケット3bの嵌合穴3cに嵌
合した上で、エイミング調整ネジ9の先端をナット導入
部15から軸穴13内に導き、雌ネジ20に螺合させ
る。この状態では、図5にその一部の拡大断面図を示す
ように、エイミング調整ネジ9が軸穴13に挿通されて
雌ネジ20に螺合されることで、特に全周雌ネジ部22
では前記したピッチ径の差に相当するだけ脚部16が外
側に向けて拡径され、脚部16の外面が嵌合穴3cの内
縁に密接状態に嵌合され、そのがたつきが防止される。
【0018】また、このときエイミング調整ネジ9は、
全周雌ネジ部22においては、軸穴13の全円周にわた
って内周面が残されているため、エイミング調整ネジ9
と雌ネジ20との面圧は全円周に分配され、両者間での
面圧は低減される。このため、この全周雌ネジ部22に
おいてエイミング調整ネジ9が軸穴13の内周面に食い
込むことが抑制される。したがって、食い込みによって
ナットの脚部16が内方に縮径されることはない。特
に、全周雌ネジ部22は嵌合部17の上下方向の略中央
位置に形成されているため、この領域での食い込みが抑
止されることで、脚部16の縮径を効果的に防止するこ
とが可能となる。
【0019】一方、ナット11の軸穴の内周面に形成さ
れた凹溝19によって分割雌ネジ部21が形成されてい
るため、この分割雌ネジ部21においてはエイミング調
整ネジ9と雌ネジ20との接触面積は、凹溝19が内周
面に沿う面積だけ減少されることになる。このため、エ
イミング調整ネジ9と雌ネジ20との間の接触摩擦力を
低減してエイミング調整ネジ9の操作力を低減すること
が可能となる。
【0020】ここで、前記実施例では、全周雌ネジ部で
は軸穴の全円周にわたって内周面を残して雌ネジを形成
しているが、エイミング調整ネジの食い込みを防止する
ためには雌ネジとエイミング調整ネジとの接触面積を可
及的に大きくすればよいため、必ずしも全円周にわたっ
て残さずに、円周一部が多少除去されていてもよい。ま
た、全周雌ネジ部の軸方向の長さを適宜に調整すること
で、エイミング調整ネジとの接触面圧を好適な値に設定
することも可能である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、セルフロ
ッキングナットの軸穴に形成される雌ネジを、軸穴のほ
ぼ全周にわたって形成される全周雌ネジ部と、円周方向
の複数箇所に設けられた凹溝によって周方向に分割され
た分割雌ネジ部とで構成しているので、全周雌ネジ部で
は、螺合される雄ネジとの接触面積が大きくとれ、その
接触面圧を低減して雄ネジと雌ネジとの食い込みが抑止
でき、脚部が拡径されなくなることが防止できる。ま
た、分割雌ネジ部では、雄ネジとの接触面積を小さくで
き、両ネジ間での摩擦力を低減して雄ネジの回転操作力
を低減することが可能となる。したがって、両雌ネジ部
の面積を適宜に設定することで、雄ネジの操作力を軽減
する一方で、嵌合状態でのがたの発生を防止することが
可能なセルフロッキングナットが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセルフロッキングナットの外観斜視図
である。
【図2】本発明のナットが適用される灯具の概略構成を
示す断面図である。
【図3】図1のナットの平面図、正面図、AA線断面
図、BB線断面図である。
【図4】ナットの一部を破断した拡大斜視図である。
【図5】エイミング調整ネジを螺合した状態の一部の拡
大断面図である。
【図6】従来のセルフロッキングナットの異なる例を示
す破断斜視図である。
【符号の説明】
1 灯具ボディ 3 リフレクタ 7 エイミング調整部 10 バルブ 11 セルフロッキングナット 13 軸穴 16 脚部 17 嵌合部 19 凹溝 20 雌ネジ 21 分割雌ネジ部 22 全周雌ネジ部
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月2日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 セルフロッキングナット
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用灯具の光軸調整
に用いられるエイミング装置に関し、特にエイミング調
整ネジに螺合されて灯具のリフレクタを傾動させるため
に用いられるセルフロッキングナットに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用灯具における光軸調整のための
エイミング装置としては、例えば図2に示すように、灯
具ボディ1の開口部に取着したレンズ2により画成され
る灯室内に内装したリフレクタ3をバルブ10と共に灯
具ボディに対して傾動可能に構成したものがある。この
構成では、リフレクタ3の一部に支点部としての球受部
4を設け、この球受部4においてリフレクタ3を傾動可
能に灯具ボディ1に支持する。球受部4は、リフレクタ
3側のブラケット3aに嵌着した球受座5と、灯具ボデ
ィ1側に立設した球ボルト6とで構成される。また、こ
の球受部4に対して上下方向、左右方向のそれぞれにエ
イミング調整部を配設する。
【0003】同図では、上下方向のエイミング調整部7
を示しており、リフレクタ3の背面から突出されたブラ
ケット3bにはセルフロッキングナット8を取着し、こ
れに対向する灯具ボディ1側にエイミング調整ネジ9を
軸転可能に支持する。そして、このエイミング調整ネジ
9を前記セルフロッキングナット8に螺合させており、
エイミング調整ネジ9を灯具ボディ1の外部において軸
転操作すれば、これに螺合するセルフロッキングナット
8と共にリフレクタ3のその部分が軸方向に移動され、
球受部4を支点としてリフレクタ3を上下方向に傾動さ
せ、バルブ10の上下方向の光軸調整を行うことができ
る。
【0004】このようなセルフロッキングナットは、従
来から種々提案されており、例えば図6(a)に示す実
開平6−64305号公報や、同図(b)に示す実公平
6−45050号公報に記載のセルフロッキングナット
101,201がある。いずれのものも、樹脂成形等に
より形成されており、その中心位置にはエイミング調整
ネジが挿通されるネジ挿通孔102,202が開設さ
れ、かつ外部の一端部にはリフレクタに設けられたブラ
ケットの嵌合穴に嵌合されてナット自身をブラケットに
固定させるための一対の脚状の嵌合部103,203が
設けられている。そして、そのネジ挿通孔102,20
2の内面は周面として形成されており、このネジ挿通孔
102,203内に前記エイミング調整ネジ9(図2参
照)が軸転されながら進入されることで、内周面は螺旋
状に削り取られ、内周面に螺旋溝からなる雌ネジ10
4,204が形成され、結果として前記エイミング調整
ネジ9が螺合されるように構成されている。
【0005】なお、このナット構造では、エイミング調
整ネジ9がネジ挿通孔103,203内に進入され、形
成される雌ネジ104,204に螺合された状態が嵌合
部103,203の領域にまで進行されるのに伴って嵌
合部103,203の一対の脚部の間隔が外側に向けて
拡径され、これにより嵌合部をブラケット3bの穴に密
接させ、ナット101,201とブラケット3bとの間
にがたが生じないようにすることが可能とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
セルフロッキングナット、例えば図6(a)のナット1
01では、エイミング調整ネジ9が螺合されるネジ挿通
102はナットの軸方向の略全長にわたって等しい径
寸法の円形断面形状とされているため、エイミング調整
ネジ9とネジ挿通孔102の内周面との接触面積が比較
的に大きいものとなっている。このため、エイミング調
整ネジ9と内周面との接触摩擦力が大きくなり、エイミ
ング調整ネジ9を軸転操作する際の操作力が大きくな
り、雌ネジ104を形成しながらエイミング調整ネジ9
を螺進させるエイミング調整作業が行い難いという問題
が生じる。
【0007】この点、図6(b)に示したナット201
は、ネジ挿通孔202に沿って径方向のスリットや溝2
05を形成していることで、ネジ挿通孔の内周面の周方
向長さが短くされており、したがってこのスリットや溝
205を形成した分だけエイミング調整ネジ9との接触
面積を低減でき、接触摩擦力を低減してエイミング調整
ネジ9の操作力を低減することが可能となる。
【0008】しかしながら、この図6(b)の構成で
は、エイミング調整ネジ9に対する内周面の接触面積を
低減したことにより、ナットが有する弾性力がこれらの
接触面に集中され、エイミング調整ネジ9と内周面との
面圧が大きくなり、形成される雌ネジ204にエイミン
グ調整ネジ9食い込む状態となり易い。このため、エ
イミング調整ネジ9をナット204に螺合した際に得ら
れる嵌合部203の一対の脚部が外方向に拡径される状
態が起こり難くなり、ブラケット3bの嵌合穴と嵌合部
203との間が密接状態とならずに隙間が残り、ナット
がブラケットに対してがたつき、これがエイミング調整
の誤差として調整精度を低下させることになる。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、エイミング調整の操作
力を軽減する一方で、ナットの拡径を顕著なものとして
ナットを取着する灯具側部材との間のがたの発生を防止
したセルフロッキングナットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のセルフロッキン
グナットは、フランジ部と、これと一体に形成されて拡
径方向に弾性変形可能な少なくとも一対の脚部を有する
嵌合部と、前記フランジ部から前記嵌合部の間に形成さ
れるネジ挿通孔と、前記ネジ挿通孔の軸方向に形成され
た凹条と、前記係合部のネジ挿通孔内面の前記凹条内に
形成された凸部とを備える
【0011】
【作用】凹条を設けることによりネジ挿通孔とネジとの
接触面積を小さくでき、両者間での摩擦力を低減して
の回転操作力を低減することが可能となる。また、
部を設けることで、ネジ挿通孔と挿通されるネジとの接
触面積が大きくとれ、その接触面圧を低減してネジの
い込みが抑止でき、嵌合部が拡径され難くなることが防
止できる。
【0012】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明のセルフロッキングナットの外観斜視
図であり、このナット11は例えば図2に示した灯具の
リフレクタのエイミング調整部7のロッキングナット8
として適用されるものとする。そのため、このナット1
1は、図1に示すように、リフレタク3の背面部に一体
形成されたブラケット3bに設けられた矩形の嵌合穴3
cに嵌合してこれに固定されるように構成される。
【0013】すなわち、図3(a)〜(d)にナット1
1の平面図、正面図、AA線断面図、BB線断面図を示
すように、ナット11は全体として幾分上下方向に長い
直方体をした本体12の形状とされ、かつその中心部に
は上下方向に貫通するように円形のネジ挿通孔13が開
設され、樹脂成形により形成されている。ここで、上下
方向とは図1を基準としている。そして、本体12の上
端領域には正方形をしたフランジ部14が形成され、こ
のフランジ部14の上面に円形のナット導入部15が設
けられる。また、前記フランジ部14の直下には、中間
部がブラケット3bの板厚に略等しい軸方向長さの円筒
面に近い外形状に形成され、さらにこれよりも下側の下
端領域が楔型とされた一対の脚部16からなる嵌合部1
7が形成されている。
【0014】そして、前記ナット導入部15からフラン
ジ部14の上面部にかけて径方向のスリット18が形成
される。また、フランジ部14の下側にもテーパ状のス
リット19が形成されており、このスリット19により
前記嵌合部17の一対の脚部16が形成される。この嵌
合部17を嵌合穴3cに挿入するときには、嵌合部17
は両脚部16が接近される方向に弾性変形され、その外
形寸法が縮小して係合穴3cを挿通され、挿通された後
は弾性復帰されて外形寸法が拡大され、このときに、中
間部と楔型部との境界部に形成される段部において嵌合
穴3cの内縁に係合される。これにより、ナット11自
身が嵌合穴3cにロック状態に保持されることになる。
【0015】一方、図4に一部を破断した斜視図を示す
ように、前記ナットのフランジ部14の上面に設けられ
たナット導入部15は、ネジ挿通孔13の周縁に沿って
円錐面状に形成されており、この円錐面によりエイミン
グ調整ネジ9(図2参照)の先端をネジ挿通孔内に正し
く導くように機能される。また、前記ネジ挿通孔13の
内周面には、前記スリット18に対応する円周位置と、
これと直交する円周位置の計4つの円周位置において、
それぞれナット導入部15から前記嵌合部17の中間部
の部位にまで軸方向に延びる凹条19を形成している。
したがって、これらの凹条19により、円周方向の凹条
19間にのみネジ挿通孔13の内周面の一部13aが残
される。
【0016】その一方で、中間部近傍のネジ挿通孔の内
周面には、前記凹条19が達していないため、前記凹条
19内に凸部23が形成されたのと等価な構成となり、
この結果として凸部23の表面に凸部面部13bが形成
される。これによりネジ挿通孔の内周面の軸方向の一部
は内周面一部13aと凸部面部13bとで構成される。
ここで、これらの周面部の内径D0は、図5(a)に示
すように、前記エイミング調整ネジ9の外径D1よりも
小径に形成される。
【0017】したがって、この構成のナットでは、ナッ
ト11の嵌合部17をブラケット3bの嵌合穴3cに嵌
合した上で、エイミング調整ネジ9の先端をナット導入
部15からネジ挿通孔13内に導き、エイミング調整ネ
ジ9を軸回転させ、その先端側からネジ挿通孔13内に
進入させる。そして、このエイミング調整ネジ9の進入
に伴ってナットの内周面一部13aと凸部面部13bは
ネジ溝によって表面が削りとられるため、結果として図
4に破断断面図及び図5(b)にその一部の拡大断面図
をそれぞれ示すように、内周面一部13aと凸部面部1
3bにそれぞれ雌ネジ部21,22からなる雌ネジ20
が形成され、エイミング調整ネジ9はこの雌ネジ部20
に螺合された状態となる。このとき、エイミング調整ネ
ジ9がネジ挿通孔13に挿通されて雌ネジ20に螺合さ
れることで、特に凸部面部13bに形成される雌ネジ部
21では前記したネジ挿通孔とネジ外径またはネジ谷径
との径寸法の差に相当するだけ脚部16が外側に向けて
拡径され、脚部16の外面が嵌合穴3cの内縁に密接状
態に嵌合され、そのがたつきが防止される。
【0018】また、このときエイミング調整ネジ9は、
凸部面部13bが存在する軸位置においては、ネジ挿通
孔13の内周面の広い範囲にわたって内周面が残されて
いるため、エイミング調整ネジ9と凸部面部13bおよ
び内周面一部13aとの面圧は広い面積範囲に分配さ
れ、両者間での面圧は低減される。またこれに加えて、
脚部16は拡径されて外径方向に逃げるため、エイミン
グ調整ネジ9との面圧が低下される。この結果、雌ネジ
部22は雌ネジ部21に比較して浅く形成されることに
なり、脚部16をさらに大きく拡径することが可能とな
る。この場合、周面部の内径D0を前記エイミング調整
ネジ9の谷径D2よりも小径に形成しておけば、仮に雌
ネジ部22が深く形成された場合でも、拡径効果を高め
ることができる。
【0019】なお、ネジ挿通孔の内周面に形成された
条19によって凸部面部13aには雌ネジ部21が形成
されるが、この雌ネジ部21においてはエイミング調整
ネジ9と雌ネジ20との接触面積は、凹条19が内周面
に沿う面積だけ減少されることになる。このため、エイ
ミング調整ネジ9と雌ネジ20との間の接触摩擦力を低
減してエイミング調整ネジ9の操作力を低減することが
可能となる。
【0020】ここで、前記実施例では、凸部23は凹条
19内の周方向の全域にわたって形成しているが、エイ
ミング調整ネジの食い込みを防止するためにはエイミン
グ調整ネジに対する接触面積を可及的に大きくすれば
いのであるから、必ずしも全域にわたって形成せずに、
周方向の一部にのみ形成されていてもよい。すなわち、
凸部面部13bは内周面一部13aとは離間された状態
で形成されてよもい。また、凸部23の軸方向の長さ
適宜に調整することで、エイミング調整ネジとの接触面
圧を好適な値に設定することも可能である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、拡径方向
に弾性変形可能な少なくとも一対の脚部を有する嵌合部
と、フランジ部と、前記フランジ部から前記嵌合部の間
に形成されるネジ挿通孔と、前記ネジ挿通孔の軸方向に
形成された凹条と、前記嵌合部のネジ挿通孔内面の前記
凹条内に形成された凸部とを備えているので、凸部を形
成した軸位置の内周面部では、螺合されるネジとの接触
面積が大きくとれ、その接触面圧を低減してネジの食い
込みを浅い状態とし、嵌合部の拡径効果を高めることが
できる。また、凸部以外の軸位置領域では、ネジとの接
触面積を小さくでき、その摩擦力を低減してネジの回転
操作力を低減することが可能となる。したがって、ネジ
の操作力を軽減する一方で、嵌合状態でのがたの発生を
防止することが可能なセルフロッキングナットが実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセルフロッキングナットの外観斜視図
である。
【図2】本発明のナットが適用される灯具の概略構成を
示す断面図である。
【図3】図1のナットの平面図、正面図、AA線断面
図、BB線断面図である。
【図4】エイミング調整ネジが螺合された後のナットの
一部を破断した拡大斜視図である。
【図5】エイミング調整ネジを螺合する前後の各状態の
一部の拡大断面図である。
【図6】従来のセルフロッキングナットの異なる例を示
す破断斜視図である。
【符号の説明】 1 灯具ボディ 3 リフレクタ 7 エイミング調整部 10 バルブ 11 セルフロッキングナット 13 ネジ挿通孔 13a 凸部面部 13b 内周面一部 16 脚部 17 係合部 19 凹条 20 ネジ 21 雌ネジ部 22 雌ネジ部 23 凸部
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡径方向に弾性変形可能な少なくとも一
    対の脚部を有し、かつこの脚部を機器の嵌合穴に嵌合し
    てその取着を行い、その軸穴の内周面に形成された雌ネ
    ジに雄ネジが螺合されるように構成したセルフロッキン
    グナットにおいて、前記雌ネジは、前記軸穴のほぼ全周
    にわたって形成される全周雌ネジ部と、円周方向の複数
    箇所に設けられた凹溝によって周方向に分割された分割
    雌ネジ部とで構成されることを特徴とするセルフロッキ
    ングナット。
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