JP3456854B2 - セルフタッピングボルト用の締結物下穴構造 - Google Patents

セルフタッピングボルト用の締結物下穴構造

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JP3456854B2 JP00607997A JP607997A JP3456854B2 JP 3456854 B2 JP3456854 B2 JP 3456854B2 JP 00607997 A JP00607997 A JP 00607997A JP 607997 A JP607997 A JP 607997A JP 3456854 B2 JP3456854 B2 JP 3456854B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,セルフタッピング
ボルト用の締結物下穴構造,特に被締結物の厚みが薄い
ものに対して好適な下穴構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,セルフタッピングボルトをねじ込
むべく締結物に予め形成される下穴に関しては,例えば
図9に示すように締結物1′の下穴H′の口元(即ちそ
の開口縁部)に面取りRが施されたものがある程度で,
その他には特別な配慮がなされていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】セルフタッピングボル
トは,ねじ込みと同時に雌ねじを成形する機能を有して
いるため,該ボルトを下穴に対して傾いた状態でねじ込
み始めても,その傾きを維持したままで雌ねじの成形が
進行する。そして,その傾きは,ねじ込みが深くなるに
つれて或る程度は穴に沿って修正されるが,完全には回
復しない。而して前記傾きによれば,ねじ込みトルクが
増大したり,或いはボルト頭部の傾きにより被締結物の
固定が不安定になる等の不具合がある。尚,下穴の口元
には一般的に前記のような面取りが施されることが多い
が,ボルト側には螺旋状に一条のねじ山が切られている
ため,ボルトの先端部を下穴の口元に押付けた場合でも
座りが悪く,即ち上記面取りに,ボルトの傾きを押さえ
る機能を期待することはできない(図9参照)。
【0004】従って,被締結物が比較的厚肉のためその
ボルト貫通穴によりセルフタッピングボルトを保持しな
がらねじ込み作業を行い得るような場合を除いては,ね
じ込みの際に何らかの方法でボルトの傾きを抑制する必
要があるが,従来においては,作業能率と両立する適当
な傾き抑制方法が無く,この不具合を或る程度は是認せ
ざるを得なかった。
【0005】ところで短時間で能率的なねじ締めが可能
なエアツールを用いてねじ加工済みの穴にボルトをねじ
込むような場合には,ねじの損傷防止のために,手でボ
ルトを何山かねじ込んで手が放せる状態にしてから,締
付けを行うのが普通であるが,特にセルフタッピングボ
ルトをエアツールで締付ける場合には,ねじの噛み合い
に依らず,手が放せる何らかの方法で(例えば治具等を
特別に用いて)ボルトを傾きなく保持する必要があっ
た。
【0006】また一般のねじ機構において,雌ねじ側
は,ボルト締付けに際し発生する軸力を,締付けの初期
段階よりねじ穴の口元に近い2乃至3のねじ山で集中的
に受けるので,機械的強度の比較的低い材料を雌ねじ側
に用いた場合には,雌ねじの口元近傍部が雄ねじにより
引上げられて盛り上がる傾向があり,この傾向が強い
と,この部分だけが被締結物と接してボルトの締付力を
負担してしまい,被締結物と雌ねじ側部材との合わせ面
全体に亘って均等な圧接が得られにくくなる不具合があ
る。特にセルフタッピングボルトでは,雌ねじ側部材を
塑性変形させつつ雌ねじを成形するので,前記軸力に加
えて,成形反力もねじ穴の口元付近に少なからず加わっ
て該口元付近が盛り上がる傾向がより強く,このため,
加工済みのねじ穴にねじ込む場合よりも,口元付近の盛
り上がりに対する有効な対処が必要である。
【0007】本発明は,斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり,従来装置の上記問題を解決することができ
る,セルフタッピングボルト用の締結物下穴構造を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は,締結物に被締結物をセルフタッピングボル
トにより結合するに当り該締結物に予め設けられるボル
トねじ込み用下穴が,該締結物の表面に開口してボルト
の先部を倒れないよう挿入保持し得るガイド部と,こ
のガイド部の内端に連なり且つ該ガイド部よりも小
径に形成されてセルフタッピングボルトのねじ込みによ
り雌ねじが成形される被成形穴部とを有しており,前記
ガイド穴部が,セルフタッピングボルトの軸部を内接さ
せる横断面角形の穴として形成されることを第1の特徴
とし,また,締結物に被締結物をセルフタッピングボル
トにより結合するに当り該締結物に予め設けられるボル
トねじ込み用下穴が,該締結物の表面に開口してボルト
の先部を倒れないよう挿入 保持し得るガイド穴部と,こ
のガイド穴部の内端に連なり且つ該ガイド穴部よりも小
径に形成されてセルフタッピングボルトのねじ込みによ
り雌ねじが成形される被成形穴部とを有しており,前記
ガイド穴部が,セルフタッピングボルトの軸部よりも大
径の横断面円形の穴の内周面に,該軸部に接する少なく
とも3つのボルト倒れ防止用突起を周方向に間隔をおい
て一体に形成して構成されることを第2の特徴とする
【0009】上記特徴によれば,締結物に被締結物をセ
ルフタッピングボルトにより結合するに当っては,該締
結物のボルトねじ込み用下穴(特に雌ねじを成形すべき
被成形穴部の口元に隣接する表面寄り部分)に特設した
ガイド部に,ボルト先部を倒れないよう挿入保持した
状態で,被成形穴部にボルトをねじ込んで雌ねじの成形
を行えるから,ボルトの傾きを回避しながら雌ねじを的
確に成形できるようになる。また前記ガイド部にボル
ト軸部の先部を単に挿入保持するだけで,そのボルトを
短時間で傾きのない適正姿勢に迅速容易に仮止め可能と
なり,また特にエアツール等を用いてねじ締めを行うよ
うな場合でも治具等を特別に用いることなくボルトを適
正姿勢に簡単に仮止め可能である更にボルトねじ込み
時にその軸力や成形反力を主として受けるねじ穴(被成
形穴部)の口元部分がガイド部の内奥部に位置するた
め,その軸力等のために該口元に近いねじ山に多少盛り
上がりがあっても変形が被締結物と締結物との合せ面ま
で及ぶようなことはなくなる。
【0010】また特に前記ガイド穴部が,請求項1の発
明では,セルフタッピングボルトの軸部を内接させる横
断面角形の穴として形成され,また請求項2の発明で
は,セルフタッピングボルトの軸部よりも大径の横断面
円形の穴の内周面に,該軸部に接する少なくとも3つの
ボルト倒れ防止用突起を周方向に間隔をおいて一体に形
成して構成されるので,ガイド穴部とボルト軸部との接
触面積を少なくできる。このため,その両者間のクリア
ランスを小さめに設定してもボルトの挿入抵抗を軽減で
きるから,ボルトに対する倒れ防止効果を高めつつ該ボ
ルトの挿入を容易にすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を,添付図面
に例示した参考例および本発明の実施例に基づいて以下
に具体的に説明する。
【0012】添付図面において,図1は,本発明の第1
参考例に係る下穴構造(ダイキャスト鋳造により成形し
た下穴構造)にセルフタッピングボルトをねじ込んで締
結物に被締結物を結合した状態を示す縦断面図,図2
は,セルフタッピングボルトをねじ込む前の前記下穴構
造とボルトとの関係を示す拡大縦断面図,図3は,前記
下穴構造にセルフタッピングボルトの先部を倒れないよ
う挿入保持した仮止め状態(被成形穴部へのねじ込み直
前の状態)を示す縦断面図,図4は,図3の4−4線断
面図,図5は,本発明の第2参考例に係る下穴構造(切
削加工により形成した下穴構造)を示す縦断面図であ
る。また図6は,本発明の第実施例に係る下穴構造の
とボルトとの関係を示す,図4と同様の横断面図,
図7は,本発明の第実施例に係る下穴構造の要とボ
ルトとの関係を示す,図4と同様の横断面図,図8は,
鉛直線に対し傾斜した状態の下穴構造にセルフタッピン
グボルトの先部を倒れないよう挿入保持した状態(被成
形穴部へのねじ込み直前の状態)を示す縦断面図であ
る。
【0013】先ず,参考例を図1〜図4を参照して
説明する。締結物1とそれの表面1aに重合させた扁平
な被締結物2とを結合するためのセルフタッピングボル
トBは,外周に雄ねじ3sを形成した軸部3と,その軸
部3の基端に一体に形成される六角状頭部4とより構成
されており,該頭部4の外周下端には,ボルトBの被締
結物2に対する押付面を拡大すべく外向きフランジ部4
fが一体に形成される。以上の構造は,セルフタッピン
グボルトとして従来周知である。
【0014】一方,前記被締結物2には,セルフタッピ
ングボルトBが緩く挿入されるボルト貫通穴2aが設け
られている。
【0015】前記締結物1には,被締結物2のボルト貫
通穴2aに対応する位置において,ボルトねじ込み用の
盲穴状の下穴Hが該締結物1の表面1aに開口させて設
けられる。この下穴Hは,本参考例では締結物1をダイ
キャスト鋳造する際に,その下穴形状に対応した形状を
有する下穴成形用の段付きピン(図示せず)により鋳造
成形される。
【0016】その下穴Hは,締結物1の表面1aに直接
開口してボルト軸部3の先部を該下穴Hの軸線Lに対し
傾かないよう挿入保持し得る,前記ボルト貫通穴2aよ
りも小径のガイド穴部5と,このガイド穴部5の内端に
連なり且つ該ガイド穴部5よりも小径に形成されてセル
フタッピングボルトBのねじ込みにより雌ねじ6sが成
形される被成形穴部6とを有しており,ガイド穴部5の
口元,即ち開口縁部には,前記鋳造成形の際に面取りR
が同時に形成される。尚,前記ガイド穴部5の深さ(軸
方向長さ)は,面取りRのそれよりも深い。
【0017】このように下穴Hにおいて,その主要部を
なす被成形穴部6の口元に隣接して(即ち締結物1の表
面1a寄りに)ガイド穴部5を特設したことにより,後
述するように下穴Hへのボルトねじ込みに当たりガイド
穴部5にボルト軸部3の先部を倒れないよう挿入保持さ
せる仮止め状態が容易に得られ,この状態のまま被成形
穴部6にボルトBを倒れなくねじ込んで雌ねじ6sを的
確に成形できる。
【0018】而して前記ガイド穴部5は,セルフタッピ
ングボルトBの軸部3に対するガイド部を構成するもの
であって,それにボルト軸部3(即ち雄ねじ部)の先部
を挿入した時にその軸部3を下穴Hの軸線に対し実質的
に倒れのないように保持すべく,本参考例ではボルト軸
部3の外径DB に対して極力遊びの少ない内径DG の横
断面円形の穴より構成される。即ち,ボルト軸部3の外
径DB とガイド穴部5の内径DG との遊び(DG
B )は,該軸部3の加工やガイド穴部5の形成(この
参考例ではダイキャスト鋳造成形)上無理がない範囲で
極力少なく設定するのがガイド機能上効果的である。従
ってボルト軸部3の外径DB とガイド穴部5の内径DG
との比率は,DB /DG =100/(102〜103)
であることが望ましい。
【0019】一方,ガイド穴部5の深さd(軸方向長
さ)は,許容できるボルトBの僅かな傾きと前記遊びと
を勘案して最小限寸法に設定すべきであり,例えばボル
トBの雄ねじ3sの少なくとも1ピッチ以上であれば,
取り敢えずボルトBに対する倒れ防止効果が得られる。
尚,本参考例のようにダイキャスト鋳造等で下穴Hを一
体成形する場合には,その成形精度や鋳抜き(離型)に
伴う抜き勾配にも考慮する必要がある。
【0020】また前記下穴Hは,これを図5に示す第2
参考例のように切削加工等の機械加工により形成するよ
うにしてもよく,この場合には,その機械加工によって
前記ガイド穴部5,被成形穴部6および面取りRが形成
される。そしてボルト軸部外径DB とガイド穴部内径D
G との遊び(DG −DB )は,ガイド穴部5等の工作,
即ち機械加工上無理がない範囲で極力少なく設定するの
がガイド機能上効果的である。
【0021】以上説明したように下穴Hのガイド穴部5
の内径DG は,被成形穴部6の内径DW やボルトBの軸
部外径DB よりも大きく,また被締結物2のボルト貫通
穴2aの内径DA よりは小さく設定される(DA >DG
>DB >DW )。例えば,M6のセルフタッピングボル
トBをダイキャスト鋳造された下穴Hにねじ込む場合の
具体例で示すと,そのボルト軸部外径DB が5.85m
mである場合に, ガイド穴部5の深さ d=3mm(約3ピッチ) ガイド穴部5の内径 DG =5.85+0.15=6.
00mm と設定される。即ち,ダイキャスト鋳造の場合には成形
上の寸法精度等を考慮してボルト軸部外径DB とガイド
穴部内径DG との遊び(DG −DB )を0.15mm程
度に設定されるが,これに対して下穴Hを機械加工にて
形成するような場合には,工作に無理のない範囲で前記
遊び(DG −DB )を0.10mm程度に抑えることが
でき,従って機械加工にて下穴Hを形成する場合の方が
前記遊びを小さくしてボルトBの倒れ防止に一層効果的
である。
【0022】次に前記下穴構造を有する締結物1に被締
結物2をセルフタッピングボルトBにより結合する方法
について具体的に説明する。この結合方法は,前記下穴
Hを締結物1に予め形成する工程と,被締結物2のボル
ト貫通穴2aを通して下穴Hの前記ガイド穴部5にボル
ト軸部3の先部を挿入して該ボルトBを前記ガイド穴部
5に倒れないよう保持させる工程と,そのボルト軸部3
を前記被成形穴部6にねじ込んで,該被成形穴部6に雌
ねじ6sを成形しつつ該ボルトBにより締結物1と被締
結物2間を結合する工程とから構成される。
【0023】このように締結物1に被締結物2をセルフ
タッピングボルトBにより結合するに当り,該締結物1
のボルトねじ込み用下穴H(雌ねじを成形すべき被成形
穴部6の口元に隣接する表面1a寄り部分)に特設した
ガイド穴部5に,ボルト軸部3の先部を倒れないよう挿
入保持した状態にて,被成形穴部6にボルトBをねじ込
んで雌ねじ6sの成形を行えるようにしているため,下
穴Hの軸線Lに対するボルトBの傾きを回避しながら雌
ねじ6sを的確に成形できるようになり,これにより,
ボルトBの傾きに因る前記不具合(即ちねじ込みトルク
増,ボルト頭部4の傾きによる被締結物固定の不安定
化)を効果的に防止することができる。
【0024】しかもガイド穴部5にボルト軸部3の先部
を単に挿入保持させるだけで,ねじ込み作業前にボルト
Bを短時間で傾きのない適正姿勢に迅速容易に仮止めで
きるため,ねじ込み作業の能率向上が図られるばかり
か,特にエアツール等を用いてねじ締めを行うような場
合でも治具等を特別に用いることなくボルトBを適正姿
勢に簡単に仮止めしてねじ込み作業を能率よく行うこと
ができる。
【0025】更にボルトねじ込み時にその軸力や成形反
力を主として受けるねじ穴(被成形穴部6)口元部分が
ガイド穴部5の内奥部に位置するため,その軸力等のた
めに該口元部分に多少盛り上がりがあってもその変形が
被締結物2と締結物1との合せ面までは及ばない。これ
により,その合せ面全面に亘る略均等な圧接が前記口元
部分の盛り上がりのために阻害されるような心配はなく
なる。
【0026】前記各参考例では,セルフタッピングボル
トBに対するガイド部を,セルフタッピングボルトBの
軸部外径DB よりも内径DG が僅かに大きい横断面円形
のガイド穴部5より構成したものを示したが,図6に示
本発明の第1実施例では,ボルト軸部3を内接させる
横断面角形(図示例では横断面正六角形)のガイド穴部
5′を,セルフタッピングボルトBに対するガイド部と
しており,その他の構成は,参考例と同様である。
【0027】た図7に示す第実施例では,セルフタ
ッピングボルトBのボルト軸部3よりも大径の横断面円
形の穴の内周面にボルト軸部3に接する少なくとも3
つのボルト倒れ防止用突起5sを周方向に間隔をおいて
一体に形成してガイド部5″が構成され,このガイド
穴部5′のボルト倒れ防止用突起5sを,セルフタッピ
ングボルトBに対するガイド部としており,その他の構
成は,参考例と同様である。
【0028】これらの各実施例では,ガイド部5′,
とボルト軸部3との接触面積を少なくできるため,
その両者間のクリアランスを小さめに設定してもボルト
Bの挿入抵抗を軽減でき,従ってボルトBに対する倒れ
防止効果を高めつつ該ボルトBの挿入を容易にすること
ができる。尚,前記第2実施例の各突起5sは,前記穴
5″の内周面にその軸線に沿うよう長く形成してもよい
し,またその軸線方向に間隔をおいて少なくとも2個ず
つ形成してもよい。
【0029】また前記実施例では,略鉛直の下穴Hにボ
ルト軸部3の先部をねじ込むようにしたものを示した
が,本発明では,図8に例示するように鉛直線に対し傾
斜した下穴Hにボルト軸部3の先部をねじ込むようにし
てもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば,締結物に
被締結物をセルフタッピングボルトにより結合するに当
り,締結物のボルトねじ込み用下穴(被成形穴部の口元
に隣接する表面寄り部分)に特設したガイド部にボル
ト先部を倒れないよう挿入保持した状態で,被成形穴部
にボルトをねじ込んで雌ねじの成形を行えるようにした
ので,ボルトの傾きを回避しながら雌ねじの成形を的確
に行うことができ,従ってボルトの傾きに因る前記不具
合の発生を防止することができるまた前記ガイド
にボルト先部を単に挿入させるだけで,そのボルトを短
時間で傾きのない適正姿勢に迅速容易に仮止めできるか
ら,ねじ込み作業の能率向上が図られ,特にエアツール
等を用いてねじ締めを行うような場合でもボルトを適正
姿勢に簡単に仮止めして作業を能率よく行うことができ
更にボルトねじ込み時にその軸力等を主として受け
るねじ穴(被成形穴部)口元部分がガイド部の内奥部
に位置するため,その軸力等のために該口元部分に多少
盛り上がりがあっても変形が被締結物と締結物との合せ
面までは及ばず,従ってその合せ面全面に亘る略均等な
圧接が前記口元部分の盛り上がりのために阻害されるよ
うな心配はない。
【0031】また特に前記ガイド穴部が,請求項1の発
明では,セルフタッピングボルトの軸部を内接させる横
断面角形の穴として形成され,また請求項2の発明で
は,セルフタッピングボルトの軸部よりも大径の横断面
円形の穴の内周面に,該軸部に接する少なくとも3つの
ボルト倒れ防止用突起を周方向に間隔をおいて一体に形
成して構成されるので,ガイド穴部とボルト軸部との接
触面積を少なくでき,従って,その両者間のクリアラン
スを小さめに設定してもボルトの挿入抵抗を軽減できる
から,ボルトに対する倒れ防止効果を高めつつ該ボルト
の挿入を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1参考例に係る下穴構造(ダイキャスト鋳造
により成形した下穴構造)にセルフタッピングボルトを
ねじ込んで締結物に被締結物を結合した状態を示す縦断
面図
【図2】セルフタッピングボルトをねじ込む前の前記下
穴構造とボルトとの関係を示す拡大縦断面図
【図3】前記下穴構造にセルフタッピングボルトの先部
を倒れないよう挿入保持した仮止め状態(被成形穴部へ
のねじ込み直前の状態)を示す縦断面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】第2参考例に係る下穴構造(切削加工により形
成した下穴構造)を示す縦断面図
【図6】本発明の第実施例に係る下穴構造の要とボ
ルトとの関係を示す,図4と同様の横断面図
【図7】本発明の第実施例に係る下穴構造の要とボ
ルトとの関係を示す,図4と同様の横断面図
【図8】鉛直線に対し傾斜した状態の下穴構造にセルフ
タッピングボルトの先部を倒れないよう挿入保持した状
態(被成形穴部へのねじ込み直前の状態)を示す縦断面
【図9】従来の締結物下穴構造とセルフタッピングボル
トとの座りの状態を示す縦断面図
【符号の説明】
B・・・・・セルフタッピングボルト H・・・・・下穴 1・・・・・締結物 1a・・・・表面 2・・・・・被締結物 3・・・・・軸部5′,5″ ・・・・イド穴部 5s・・・・ルト倒れ防止用突起 6・・・・・被成形穴部 6s・・・・雌ねじ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−210035(JP,A) 特開 平7−269529(JP,A) 特開 平7−180713(JP,A) 特開 平4−236808(JP,A) 特開 平8−68415(JP,A) 特開 昭56−147912(JP,A) 実開 昭63−114221(JP,U) 登録実用新案3031510(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16B 25/00 - 25/10 F16B 37/00 B23G 1/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 締結物(1)に被締結物(2)をセルフ
    タッピングボルト(B)により結合するに当り該締結物
    (1)に予め設けられるボルトねじ込み用下穴(H)
    が,該締結物(1)の表面(1a)に開口してボルト
    (B)の先部を倒れないよう挿入保持し得るガイド穴部
    (5′)と,このガイド穴部(5′)の内端に連なり且
    つ該ガイド穴部(5′)よりも小径に形成されてセルフ
    タッピングボルト(B)のねじ込みにより雌ねじ(6
    s)が成形される被成形穴部(6)とを有しており, 前記ガイド穴部(5′)は,セルフタッピングボルト
    (B)の軸部(3)を内接させる横断面角形の穴として
    形成される ことを特徴とする,セルフタッピングボルト
    用の締結物下穴構造。
  2. 【請求項2】 締結物(1)に被締結物(2)をセルフ
    タッピングボルト(B)により結合するに当り該締結物
    (1)に予め設けられるボルトねじ込み用下穴(H)
    が,該締結物(1)の表面(1a)に開口してボルト
    (B)の先部を倒れないよう挿入保持し得るガイド穴部
    (5″)と,このガイド穴部(5″)の内端に連なり且
    つ該ガイド穴部(5″)よりも小径に形成されてセルフ
    タッピングボルト(B)のねじ込みにより雌ねじ(6
    s)が成形される被成形穴部(6)とを有しており, 前記ガイド穴部(5″)は,セルフタッピングボルト
    (B)の軸部(3)よりも大径の横断面円形の穴の内周
    面に,該軸部(3)に接する少なくとも3つのボルト倒
    れ防止用突起(5s)を周方向に間隔をおいて一体に形
    成して構成されることを特徴とする,セルフタッピング
    ボルト用の締結物下穴構造。
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