JPH09141180A - 塗布具 - Google Patents
塗布具Info
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- JPH09141180A JPH09141180A JP7302442A JP30244295A JPH09141180A JP H09141180 A JPH09141180 A JP H09141180A JP 7302442 A JP7302442 A JP 7302442A JP 30244295 A JP30244295 A JP 30244295A JP H09141180 A JPH09141180 A JP H09141180A
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Abstract
紙面などの被塗布面に塗布するための塗布具を提供す
る。 【解決手段】 インキ又は塗布液を内蔵するポリプロピ
レンを主材とした容器から構成された軸本体11を備
え、該軸本体11の先端部にインキ又は塗布液の吐出機
構部17を有する塗布具10において、前記軸本体11
の表面に、オレフィン系樹脂層を基層とした耐薬品性、
ガスバリヤー性を備えたコンポジットフィルム層20よ
りなるラベル、シール又は収縮フィルムを固着したこと
を特徴とする塗布具。 【効果】 ポリプロピレンを主材とした軸本体の課題で
ある有機溶媒などの内容液の透過量(揮発量)を減少で
きると共に、経時変化の程度を小さくすることができ
る。
Description
の塗布具に関し、更に詳しくは、筆記具用インキや、修
正液、液状化粧料などの塗布液を紙面などの被塗布面に
塗布するための塗布具に関する。なお、本明細書で規定
する「塗布具」とは、修正液を被塗布面に塗布するため
の修正ペン、インキを被塗布面に筆記するためのボール
ペン、マーキングペンなどの筆記具、液状化粧料などを
塗布するように充填されている化粧具などをいう。
いる筆記具等は、主溶剤がキシレンであるため、一般に
軸本体を構成する容器として、ガスバリヤー性に優れた
アルミニウム製のものが使用されている。キシレン系イ
ンキでは、アルミニウム製軸本体との組み合わせ上の問
題点はないが、今後、インキの溶剤系が人体への安全性
の観点からアルコール系インキに変更される方向にあ
る。
キを充填した場合には、アルコール系インキの水分とア
ルミニウム材との反応による水素ガスの発生が起きるな
どの問題点があるため、アルミニウム製容器を採用する
ためには、食品関連や一部の化粧品分野で採用されてい
るアルマイト処理や、内面にコーティング材を施す必要
がある。しかしながら、価格面等から汎用されている塗
布具では、上記アルマイト処理や内面にコーティング材
を施すことはコスト高となるため価格面から導入が難し
く、また、内面にコーティング材を施す場合には、ピン
ホールの発生もあり、品質面で不十分であることから、
アルミニウム製容器に代わる素材への転換が必要とされ
てくる。
プラスチック製容器が考えられるが、プラスチック化す
るには容器がインキ又は塗布液などの内容液により溶解
したり、侵されてはならないし、また、容器からの内容
液の透過量(揮発量)を減少させて、経時変化の程度を
小さくするようにしなければならない。アルコール系イ
ンキの場合には、本体材質としては耐薬品性については
ハイレベルである必要もないが、添加される溶剤や長期
保存を考慮した場合には何等かの工夫が必要である。
「エンプラ材」という)の採用も考えられ、例えば、単
体材料であれば、ナイロン、ポリアクリロニトリルがあ
るが、現状ではエンプラ材は軸本体の容器としては成形
上難易度が高く、成形サイクルがかかり、価格面から塗
布具には採用が難しく、更に高価となる多層ブロー容器
での調達も考えられるが、価格面から塗布具には採用が
難しいものである。
レン(PP)や一部をエンプラ材で対応させたブロー容
器、インジェクション成形により調達された容器を軸本
体とし、該軸本体にインキ又は塗布液等を内蔵したもの
は既に数多く市販されており、また、上記ポリプロピレ
ン(PP)を主材とした軸本体の外周面には、通常、表
装として各種印刷が表示されたラベル、シール又は収縮
フィルムなどが施されている。
ブロー容器又はインジェクション成形により調達された
容器の水蒸気透過率は、下記表1に示されるように充分
確保されており、また、インキ又は塗布液などの内容液
により溶解したり、侵されたりするものではないが、未
だ有機蒸気透過率、特にアルコール系では下記表2に示
されるように高く、ポリエチレンテレフタレート(PE
T,二軸延伸)よりも3〜5倍と高いものである。
面に施されるラベル、シール又は収縮フィルムは、その
形態はいずれも表示が主であり、また、美的感覚の使用
としてのものが一般的であり、該ラベル、収縮フィルム
等を長期保存対応の目的として使用したものではなかっ
た。
塗布具の課題に鑑み、これを解消しようとするものであ
り、水蒸気透過率が極めて低く、かつ、価格面及び成形
性等から汎用されているポリプロピレン(PP)を主材
としたブロー容器又はインジェクション成形などにより
調達された容器などからなる軸本体を使用した塗布具に
おいて、軸本体からのインキ又は塗布液などの内容液、
特にアルコール系溶媒などの透過量(揮発量)を減少さ
せて、経時変化の程度を小さくした塗布具を提供するこ
とにある。
課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、水蒸気透
過率が極めて低く、かつ、価格面及び成形性等から汎用
されているPPを主材とした軸本体の内面にコーティン
グ材などを施すことなく、軸本体の外周面に特定構造の
ラベル、シール又は収縮フィルムを固着することにより
目的の塗布具を得ることに成功し、本発明を完成するに
至ったものである。すなわち、本発明の塗布具は、イン
キ又は塗布液を内蔵するポリプロピレンを主材とした容
器から構成された軸本体を備え、該軸本体の先端部にイ
ンキ又は塗布液の吐出機構部を有する塗布具において、
前記軸本体の表面に、オレフィン系樹脂層を基層とした
耐薬品性、ガスバリヤー性を備えたコンポジットフィル
ム層よりなるラベル、シール又は収縮フィルムを固着し
たことを特徴とする。前記コンポジットフィルム層に
は、基層となるオレフィン系樹脂層の他に、少なくとも
エチレン−酢酸ビニル共重合体層、塩化ビニリデン樹脂
層及びアルミ箔層から選ばれる少なくとも一つの層を備
えたものが好ましい。
レンを主材とした容器から構成したので、水蒸気透過率
は充分確保されている上に、軸本体の外周面に、オレフ
ィン系樹脂層を基層とした耐薬品性、ガスバリヤー性を
備えたコンポジットフィルム層よりなるラベル、シール
又は収縮フィルムを固着したので、ポリプロピレンを主
材とした軸本体の課題である有機溶媒、特にアルコール
系溶媒などの内容液の透過量(揮発量)を減少できると
共に、経時変化の程度を小さくすることができることと
なる。
を図1〜図3に基づいて詳しく説明する。本実施形態の
塗布具10は、筆記具として用いられるものである。該
塗布具10の軸本体11は、図1に示すように、ポリプ
ロピレン(PP)を基材としてブロー成形により一体成
形された容器から構成されている。軸本体11の厚み
(肉厚)は、塗布具(修正ペン、ボールペン、マーキン
グペン、化粧具等)の用途、軸本体に充填する内容液
(インキ、化粧液)、成形性等により異なるが、0.5
mm以上、好ましくは、0.8〜1.2mmである。な
お、ポリプロピレン(PP)は、未延伸、一軸延伸、二
軸延伸等のものが用いられる。
ン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのオレフィン
系樹脂層を基層(下層)とした耐薬品性、ガスバリヤー
性を備えたコンポジットフィルム層20が貼着等により
固着されている。該コンポジットフィルム層20は、ラ
ベル、シール又は収縮フィルムとして貼着等により固着
されるものであり、表示や美的感覚としての機能も有す
る。また、このコンポジットフィルム層20の基層(下
層)は、軸本体11がポリプロピレンを主材とするオレ
フィン系樹脂であるため、密着性の観点から同系のオレ
フィン系樹脂層としている。
は、例えば、PET/PE、塩化ビニリデン樹脂(S
r)/PE、PET/PP等の二層構造、PET/アル
ミ箔(Al)/高密度ポリエチレン(HDPE)、延伸
ポリプロピレン(OPP)/Al/PE、PP/エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(EVA)/PP、PE/Sr
/PE、PE/ポリアセタール(POM)/PE等の三
層構造が挙げられる。これらのコンポジットフィルム層
20のうち、基層となるオレフィン系樹脂層の他に、該
オレフィン系樹脂層よりも耐薬品性、ガスバリヤー性が
格段に優れたEVA層、Sr層及びAl層から選ばれる
少なくとも一つの層を備えたもの、例えば、Sr/P
E、PET/Al/HDPE、OPP/Al/PE、P
P/EVA/PP、PE/Sr/PEのコンポジットフ
ィルム層であれば、EVA層、Sr層及びAl層がない
コンポジットフィルム層、例えば、PET/PE、PE
T/PPよりも耐薬品性、ガスバリヤー性が更に向上す
ることとなる。なお、図1及び図2に示されるコンポジ
ットフィルム層20は、Sr層21/PE層22からな
る二層構造である。また、コンポジットフィルム層20
の各層の複合化は、接着剤を用いてラミネート(貼り合
せ)する方法、シーラント樹脂を押出しコーティングす
る押出しラミネート法、共押出しでの複合フィルムの製
造法、サーマルラミネート法等により行うことができ
る。
は、軸本体11の厚み、上述の塗布具の用途、内容液な
どにより変動するものであるが、50〜100μmであ
る。また、コンポジットフィルム層20の各層の厚み、
例えば、PET層/Al層/HDPE層の夫々の厚み
も、軸本体11の厚み、上述の塗布具の用途、内容液な
どにより変動するものであり、上記コンポジットフィル
ム層20の厚み50〜100μmの範囲内で夫々の各層
の厚みが変動する。更に、コンポジットフィルム層20
の固着面積は、軸本体11の全表面に対して、60%、
好ましくは80%以上とする必要がある。コンポジット
フィルム層20の固着面積が、60%未満であると、本
発明の目的であるポリプロピレンを主材とした軸本体の
課題である有機溶媒、特にアルコール系溶媒などの内容
液の透過量(揮発量)を減少できず、経時変化の程度を
小さくすることができないこととなる。
3に示すように、螺合部12が設けられており、該螺合
部12に先軸13が螺合されている。また、軸本体11
内には筆記具用インキと撹拌ボール14とが内蔵されて
いる。上記軸本体11と先軸13内には、バルブ本体部
15とペン芯16からなる吐出機構部17が設けられて
いる。なお、図1に示される軸本体11には、螺合部1
2及び軸本体の後端部面を除く外周面全体に前記コンポ
ジットフィルム層20が貼着により固着されている。
10では、軸本体11はポリプロピレンを主材とした容
器から構成したので、水蒸気透過率は表2に示されるよ
うに充分確保されている上に、軸本体11の表面には、
オレフィン系樹脂層を基層とした耐薬品性、ガスバリヤ
ー性を備えたコンポジットフィルム層20よりなるラベ
ル、シール又は収縮フィルムを貼着等により固着したの
で、ポリプロピレンを主材とした容器の課題である有機
溶媒などの内容液の透過量(揮発量)を減少できると共
に、経時変化の程度を小さくすることができることとな
る。
れ、使用されるものであるが、上記実施形態に限定され
るものではない。本発明の塗布具は、軸本体をポリプロ
ピレンを主材とした容器から構成すると共に、該軸本体
の先端部にインキ又は塗布液の吐出機構部を有する塗布
具において、該軸本体の表面に、オレフィン系樹脂層を
基層とした耐薬品性、ガスバリヤー性を備えたコンポジ
ットフィルム層よりなるラベル、シール又は収縮フィル
ムを固着したことを要旨とするものであり、上記構成の
軸本体であれば、その他の軸本体の構造、形状及びその
成形方法は特に限定されるものでない。
形により一体成形したものを用いたが、軸本体11の成
形方法は限定されず、例えば、インジェクション成形に
より成形した容器等から構成してもよく、また、筒状に
成形した容器の後端部に、尾栓を圧入、超音波熔着又は
接着剤等により固着した軸本体であってもよいものであ
る。更に、吐出機構部はインキ又は塗布液などの内容液
を吐出できるものであれば、上記実施形態で記載のペン
芯の他、刷毛構造、ボールペン構造などの吐出機構部と
してもよく、その吐出機構部の構造等は何ら限定される
ものでない。
は、耐薬品性、ガスバリヤー性を備えたものであれば、
上記実施形態の構成に限定されものではなく、インキ、
化粧液等の内容液の種類、性質等に応じて種々の素材を
使用でき、また、その素材(層)の重合順序、層の数等
は限定されず、更に耐薬品性、ガスバリヤー性を向上さ
せるために、EVA層、Sr層及びAl層の厚さを増大
することもできる。また、先軸13の表面にも耐薬品
性、ガスバリヤー性を向上させるために、コンポジット
フィルム層20を固着してもよい。
説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるも
のではない。
塗布具10の軸本体11の表面に、下記構成のコンポジ
ットフィルム層20からなるシールを貼着により固着し
た。コンポジットフィルム層20は、PET12μm/
PE50μmの二層構造からなるシールを軸本体11の
螺合部12及び軸本体11の後端部面を除く軸本体11
の外周面に(軸本体11の表面積全体に対して80%
を)貼着により固着した。なお、シール面には、筆記具
の説明等を表示した。
塗布具10の軸本体11の表面に、下記構成のコンポジ
ットフィルム層20からなるラベルを貼着により固着し
た。コンポジットフィルム層20は、PET12μm/
Al20μm/HDPE50μmの三層構造からなるラ
ベルを軸本体11の螺合部12及び軸本体11の後端部
面を除く軸本体11の外周面に(軸本体11の表面積全
体に対して80%を)貼着により固着した。
塗布具10の軸本体11の表面に、下記構成のコンポジ
ットフィルム層20からなる熱収縮フィルムを被覆して
熱風により収縮せしめて固着した。コンポジットフィル
ム層20は、PP40μm/EVA20μm/PP40
μmの三層構造からなる収縮フィルムを軸本体11の螺
合部12を除く軸本体11の外周面に(軸本体11の表
面積全体に対して80%を)固着した。
をPET12μm/Al20μm/HDPE50μmの
三層構造からなるシールとした以外は、前記実施例1と
同様にして作製した。
をPP40μm/EVA20μm/PP40μmの三層
構造からなるシールとした以外は、前記実施例1と同様
にして作製した。
レンを主材とした容器から構成したので、水蒸気透過率
は充分確保されている上に、軸本体の表面に、オレフィ
ン系樹脂層を基層とした耐薬品性、ガスバリヤー性を備
えたコンポジットフィルム層よりなるラベル、シール又
は収縮フィルムを固着したので、ポリプロピレンを主材
とした容器の課題である有機溶媒などの内容液の透過量
(揮発量)を減少できると共に、経時変化の程度を小さ
くすることができる塗布具が提供される。請求項2によ
れば、コンポジットフィルム層には基層となるオレフィ
ン系樹脂層の他に、耐薬品性、ガスバリヤー性が格段に
優れたEVA層、Sr層及びAl層から選ばれる少なく
とも一つの層を備えているので、更に耐薬品性、ガスバ
リヤー性が向上することとなる塗布具が提供される。
である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 インキ又は塗布液を内蔵するポリプロピ
レンを主材とした容器から構成された軸本体を備え、該
軸本体の先端部にインキ又は塗布液の吐出機構部を有す
る塗布具において、前記軸本体の表面に、オレフィン系
樹脂層を基層とした耐薬品性、ガスバリヤー性を備えた
コンポジットフィルム層よりなるラベル、シール又は収
縮フィルムを固着したことを特徴とする塗布具。 - 【請求項2】 前記コンポジットフィルム層には、基層
となるオレフィン系樹脂層の他に、少なくともエチレン
−酢酸ビニル共重合体層、塩化ビニリデン樹脂層及びア
ルミ箔層から選ばれる少なくとも一つの層を備えた請求
項1記載の塗布具。
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---|---|---|---|
JP30244295A JP3617559B2 (ja) | 1995-11-21 | 1995-11-21 | 塗布具 |
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Family Applications (1)
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JP30244295A Expired - Fee Related JP3617559B2 (ja) | 1995-11-21 | 1995-11-21 | 塗布具 |
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- 1995-11-21 JP JP30244295A patent/JP3617559B2/ja not_active Expired - Fee Related
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