JPH09192582A - 塗布具 - Google Patents

塗布具

Info

Publication number
JPH09192582A
JPH09192582A JP8007154A JP715496A JPH09192582A JP H09192582 A JPH09192582 A JP H09192582A JP 8007154 A JP8007154 A JP 8007154A JP 715496 A JP715496 A JP 715496A JP H09192582 A JPH09192582 A JP H09192582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
alcohol
ink
shaft body
applicator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8007154A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasumichi Iwase
保通 岩瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Pencil Co Ltd filed Critical Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority to JP8007154A priority Critical patent/JPH09192582A/ja
Publication of JPH09192582A publication Critical patent/JPH09192582A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 修正液、筆記具用インキ、液状化粧料などを
紙面などの被塗布面に塗布するための塗布具を提供す
る。 【解決手段】 インキ又は塗布液を内蔵する容器から構
成された軸本体11を備え、該軸本体11の先端部にイ
ンキ又は塗布液の吐出機構部17を有する塗布具10に
おいて、前記軸本体11がポリプロピレン層、エチレン
ビニルアルコール層の少なくとも2層構造のブロー成形
体からなることを特徴とする塗布具。 【効果】 インキ又は塗布液などの内容液の透過量(揮
発量)を減少できると共に、経時変化の程度を小さくす
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インキ又は塗布液
の塗布具に関し、更に詳しくは、筆記具用インキや、修
正液、液状化粧料などの塗布液を紙面などの被塗布面に
塗布するための塗布具に関する。なお、本明細書で規定
する「塗布具」とは、修正液を被塗布面に塗布するため
の修正ペン、インキを被塗布面に筆記するためのボール
ペン、マーキングペンなどの筆記具、液状化粧料などを
塗布するように充填されている化粧具などをいう。
【0002】
【従来の技術】従来より油性マーカーとして市販されて
いる筆記具等は、主溶剤がキシレンであるため、一般に
軸本体を構成する容器として、ガスバリヤー性に優れた
アルミニウム製のものが使用されている。キシレン系イ
ンキでは、アルミニウム製軸本体との組み合わせ上の問
題点はないが、今後、インキの溶剤系が人体への安全性
の観点からアルコール系インキに変更される方向にあ
る。
【0003】アルミニウム製の容器にアルコール系イン
キを充填した場合には、アルコール系インキの水分とア
ルミニウム材との反応による水素ガスの発生が起きるな
どの問題点があるため、アルミニウム製容器を採用する
ためには、食品関連や一部の化粧品分野で採用されてい
るアルマイト処理や、内面にコーティング材を施す必要
がある。しかしながら、価格面等から汎用されている塗
布具では、上記アルマイト処理や内面にコーティング材
を施すことはコスト高となるため価格面から導入が難し
く、また、内面にコーティング材を施す場合には、ピン
ホールの発生もあり、品質面で不十分であることから、
アルミニウム製容器に代わる素材への転換が必要とされ
てくる。
【0004】アルミニウム製容器に代わる素材として、
プラスチック製容器が考えられるが、プラスチック化す
るには容器がインキ又は塗布液などの内容液により溶解
したり、侵されてはならないし、また、容器からの内容
液の透過量(揮発量)を減少させて、経時変化の程度を
小さくするようにしなければならない。アルコール系イ
ンキの場合には、本体材質としては耐薬品性については
ハイレベルである必要もないが、添加される溶剤や長期
保存を考慮した場合には何等かの工夫が必要である。
【0005】エンジニアリングプラスチック(以下、
「エンプラ材」という)の採用も考えられ、例えば、単
体材料であれば、ナイロン、ポリアクリロニトリルがあ
るが、現状ではエンプラ材は軸本体の容器としては成形
上難易度が高く、成形サイクルがかかり、価格面から塗
布具には採用が難しいものである。
【0006】従来の塗布具において、ポリプロピレン
(PP)や一部をエンプラ材で対応させたブロー容器、
インジェクション成形により調達された容器を軸本体と
し、該軸本体にインキ又は塗布液等を内蔵したものは既
に数多く市販されている。また、近年、2つ以上の異種
樹脂や、異色の樹脂からブロー成形された多層ブローボ
トルは、アルコール飲料、マヨネーズなどの食品ボトル
に多用されている。
【0007】しかしながら、上記PPのブロー容器又は
インジェクション成形により調達された容器を軸本体と
するものは、水蒸気透過率が低く、かつ、インキ又は塗
布液などの内容液により溶解したり、侵されたりするも
のではないが、未だ有機蒸気透過率、特にアルコール系
の透過率が高いという課題がある。また、上記多層ブロ
ーボトルをインキ又は塗布液を内蔵する容器の軸本体に
採用する場合には、インキ又は塗布液などの内容液によ
り溶解したり、侵されたりするものであってはならず、
しかも、添加される溶剤や長期保存性を考慮する必要が
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
塗布具の課題に鑑み、これを解消しようとするものであ
り、水蒸気透過率が低く、かつ、価格面及び成形性等か
ら汎用されているPPを基材とした多層ブロー容器から
なる軸本体を使用した塗布具において、軸本体からのイ
ンキ又は塗布液などの内容液、特にアルコール系溶媒な
どの透過量(揮発量)を減少させて、経時変化の程度を
小さくした塗布具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来の
課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、価格面及
び成形性等から汎用されているポリプロピレン(PP)
を軸本体の基材とした特定構造のブロー成形体により目
的の塗布具を得ることに成功し、本発明を完成するに至
ったものである。すなわち、本発明の塗布具は、インキ
又は塗布液を内蔵する容器から構成された軸本体を備
え、該軸本体の先端部にインキ又は塗布液の吐出機構部
を有する塗布具において、前記軸本体がポリプロピレン
層、エチレンビニルアルコール層の少なくとも2層構造
のブロー成形体からなることを特徴とする。前記ブロー
成形体からなる軸本体の全長をL(mm)、胴部外径をW
(mm)、口部内径をr(mm)、厚み(肉厚)をd(mm)
とした場合に、下記の条件(1)〜(3)を満足することが好
ましい。 条件(1) W/r=1.5〜2.0 条件(2) L/r=10〜20 条件(3) d=0.5〜1.2(mm) 前記インキ又は塗布液がアルコール系インキ又はアルコ
ール系塗布液であることが好ましい。
【0010】本発明の塗布具では、軸本体はポリプロピ
レン層、エチレンビニルアルコール層の少なくとも2層
構造のブロー成形体からなるので、ポリプロピレン層に
より水蒸気透過率が低く、かつ、エチレンビニルアルコ
ール層により耐薬品性、耐溶剤性、ガスバリアー性が更
に向上することができるので、従来の課題であった有機
蒸気透過率が高いという欠点を解消でき、特にアルコー
ル系溶媒の透過率も低くすることができるので、内容液
の透過量(揮発量)を減少できると共に、経時変化の程
度を小さくすることができることとなる(この点に関し
ては、更に実施例で詳しく説明する)。なお、本発明で
規定する「エチレンビニルアルコール」(EVOH)
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のケン化
物であり、一般的には「エバール」という商品名で呼ば
れ、EVAよりも更に耐薬品性、耐溶剤性、ガスバリア
ー性が優れている点に特徴を有し、エチレン含量(通常
27〜47mol%)により多種のグレードがあり、塗布
具(修正ペン、ボールペン、マーキングペン、化粧具
等)の用途、並びに、インキ又は塗布液などを考慮する
により最適のエチレン含量のEVOHを適合させること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の一例
を図1〜図3に基づいて詳しく説明する。本実施形態の
塗布具10は、筆記具として用いられるものである。該
塗布具10の軸本体11は、図1及び図2に示すよう
に、水蒸気透過率が低いポリプピレン(PP)層11a
を基材(内層)とし、コア層として耐薬品性、耐溶剤
性、ガスバリアー性が高いエチレンビニルアルコール
(EVOH)層11bとし、外層として水蒸気透過率が
低いポリプピレン(PP)層11cとした3層構造〔接
着剤層を含めた場合は3種5層構造、以下、単に「何種
何層構造」という〕のブロー成形体から構成されてい
る。
【0012】前記軸本体11は、PP層、EVOH層、
PP層の3層構造のブロー成形体から構成したが、その
他に、内層をPP層、外層をEVOH層からなる2層構
造(3種3層構造)のブロー成形体、又は内層をPP層
とし順次EVOH層、PP層、EVOH層が積層された
4層構造(3種7層構造)のブロー成形体、該4層構造
のブロー成形体に更に最外層としてPP層が積層された
5層構造(3種9層構造)のブロー成形体、並びに、P
P層、EVOH層を基本として更にポリエチレンテレフ
タレート樹脂(PET)層等のガスバリヤー姓の高いそ
の他の樹脂層を積層した多層ブロー成形体なども本発明
で用いることができる。これらのブロー成形体は、連続
押出式の共押出ブロー成形機、延伸多層の共押出ブロー
成形機、または、共射出ブロー成形機などを用いて成形
加工することができる。
【0013】前記ブロー成形体からなる軸本体の全長を
L(mm)、胴部外径をW(mm)、口部内径をr(mm)、
厚み(肉厚)をd(mm)とした場合に、下記の条件(1)
〜(3)を満足することが好ましい。 条件(1) W/r=1.5〜2.0 条件(2) L/r=10〜20 条件(3) d=0.5〜1.2(mm) 上記条件(1)〜(3)の条件の全てを満足することにより、
インキ又は塗布液の透過率が低い本発明の塗布具に最適
の軸本体が得られ、また、現状のアルミニウム製容器の
形状の寸法仕様が調達できることから、先軸、バルブ部
材等の既存部材の共用が可能となり、生産性及び低コス
ト化の効果も得られ、しかも、軸本体の成形加工性等を
更に向上することができる。上記条件(1)のW/rが
1.5未満であると、多層ブロー成形を行う前のパリソ
ン(プリフォーム)と称する成形品と多層ブロー成形後
の胴径の差が少なすぎるため、本発明の目的とする塗布
具に最適の軸本体が得られず、また、W/rが2.0を
越えると、成形面でハイサイクル化が困難となり、好ま
しくない。上記条件(2)のL/rが10未満であると、
多層ブロー成形での調達の必要性がなくなってしまい、
本発明の目的とする塗布具に最適の軸本体が得られず、
また、L/rが20を越えると、多層ブロー成形の加工
能力以上となり、本発明の目的とする塗布具に最適の軸
本体が得られず、好ましくない。
【0014】上記条件(3)の軸本体11の厚み(肉厚)
dは、塗布具(修正ペン、ボールペン、マーキングペ
ン、化粧具等)の用途、軸本体11に充填するインキ又
は化粧液等の内容液、多層ブローの成形法等により異な
るが、0.5mm〜1.2mm、好ましくは、0.8〜
1.2mmであることが望ましい。厚み(肉厚)dが
0.5mm未満であると、インキ又は化粧液等の内容液
の透過率が高くなり本発明の塗布具に最適の軸本体が得
られず、また、強度的にも不十分となり、しかも、成形
の困難化が増すこととなるので好ましくない。また、厚
み(肉厚)dが1.2mmを越えた場合も、本発明の効
果は変わらないが、成形の困難化が増し、しかも、コス
ト高となり、好ましくない。なお、本発明における軸本
体11の厚み(肉厚)dは、本発明の効果を達成するた
めに、主に胴部の厚み(肉厚)を意味し、後述する軸本
体11の螺合部の厚み(肉厚)は上記範囲よりも厚くな
ってもよい。また、PP層、EVOH層等の各層の厚み
は、上述の塗布具の用途、インキ又は化粧液等の内容液
などにより変動するものであり、上記0.8〜1.2m
mの範囲内で夫々の各層の厚みが変動する。
【0015】前記軸本体11に充填するインキ又は塗布
液は、通常の修正ペン、ボールペン、マーキングペン、
化粧具等に使用されるインキ又は塗布液であれば含有さ
せる溶剤等も含めて何等限定されるものではなく、塗布
具(修正ペン、ボールペン、マーキングペン、化粧具
等)の用途により最適のインキ又は塗布液が調製される
ものである。特に、本発明の塗布具の軸本体に充填する
インキ又は塗布液は、人体への安全性の観点からアルコ
ール系のインキ又は塗布液であることが好ましい。アル
コール系インキとしては、例えば、従来公知の筆記具用
インキに脂肪族アルコールやグリコールエーテル及びそ
のアセテート又はそのエステル類が使用でき、具体的に
は、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコー
ル、プロピレングリコ−ルモノメチルエーテル、ジプロ
ピレングリコ−ルモノメチルエーテル、トリプロピレン
グリコ−ルモノメチルエーテル、プロピレングリコ−ル
モノエチルエーテル、プロピレングリコ−ルメチルエー
テルアセテート、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、ベンジ
ルアルコール、酢酸エチル等のアルコールを配合した筆
記具用インキ等が挙げられ、また、アルコール系塗布液
としては、例えば、従来公知の化粧用塗布液にエチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアル
コール等のアルコールを配合した化粧用塗布液等が挙げ
られる。
【0016】前記軸本体11の先端部には、図1及び図
3に示すように、螺合部12が設けられており、該螺合
部12に先軸13が螺合されている。また、軸本体11
内には筆記具用インキと撹拌ボール14とが内蔵されて
いる。上記軸本体11と先軸13内には、バルブ本体部
15とペン芯16からなる吐出機構部17が設けられて
いる。
【0017】このように構成される本実施形態の塗布具
10では、軸本体11はポリプロピレン層、エチレンビ
ニルアルコール層の少なくとも2層構造のブロー成形体
からなるので、ポリプロピレン層により水蒸気透過率が
低く、かつ、エチレンビニルアルコール層により耐薬品
性、耐溶剤性、ガスバリアー性が更に向上することがで
きるので、有機蒸気透過率、特にアルコール系溶媒の透
過率も低くなるので、内容液の透過量(揮発量)を減少
できると共に、経時変化の程度を小さくすることがで
き、インキ又は塗布液の長期保存性を更に向上させるこ
とができることとなる。
【0018】本発明の塗布具は、上述のように構成さ
れ、使用されるものであるが、上記実施形態に限定され
るものではない。本発明の塗布具は、インキ又は塗布液
を内蔵する容器から構成された軸本体を備え、該軸本体
の先端部にインキ又は塗布液の吐出機構部を有する塗布
具において、前記軸本体軸本体11をポリプロピレン
層、エチレンビニルアルコール層の少なくとも2層構造
のブロー成形体から構成したことを要旨とするものであ
り、上記構成の軸本体であれば、多層ブロー成形法の種
類、成形条件、その他の軸本体の構造、形状等は特に限
定されるものでない。
【0019】また、吐出機構部はインキ又は塗布液など
の内容液を吐出できるものであれば、上記実施形態で記
載のペン芯の他、刷毛構造、ボールペン構造などの吐出
機構部としてもよく、その吐出機構部の構造等は何ら限
定されるものでない。
【0020】次に、実施例及び比較試験例により本発明
を更に具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例
に限定されるものではない。
【0021】(実施例1)PP(EZ−112、昭和電
工(株)製)、EVOH〔ソアノールET(エチレン含
量38mol%)、日本合成化学工業(株)製〕を材料と
して多層ブロー成形機を用いて内層をPP層、外層をE
VOH層とした2層構造(3種3層構造)の容器を軸本
体とした。成形された軸本体の全長Lは、100(m
m)、胴部外径Wは、φ11(mm)、口部内径rは、φ
6.5(mm)、厚み(肉厚)dは、0.5(mm)〔PP層
0.3(mm)、EVOH層0.2(mm)〕であり、W/
rは、1.69、L/rは15.38であった。上記軸本
体を用いて図3に示す筆記具を作製した。
【0022】(実施例2)PP(MJS−468T、三
井東圧化学(株)製)、EVOH〔ソアノールET(エ
チレン含量38mol%)、日本合成化学工業(株)製〕
を材料としてブロー成形機を用いて内層をPP層、コア
層をEVOH層、外層をPP層とした3層構造(3種5
層構造)の容器を軸本体とした。成形された軸本体の全
長Lは、110(mm)、胴部外径Wは、φ15(mm)、
口部内径rは、φ9.5(mm)、厚み(肉厚)dは、0.
8(mm)〔PP層0.3(mm)、EVOH層0.2(m
m)、PP層0.3(mm)〕であり、W/rは、1.5
8、L/rは11.58であった。上記軸本体を用いて
図3に示す筆記具を作製した。
【0023】(実施例3)PP(BJ301、東燃
(株)製)、EVOH〔F101(エチレン含量32mo
l%)、クラレ(株)製〕を材料としてブロー成形機を
用いて内層をPP層、コア層をEVOH層、外層をPP
層とした3層構造(3種5層構造)の容器を軸本体とし
た。成形された軸本体の全長Lは、110(mm)、胴部
外径Wは、φ15(mm)、口部内径rは、φ9.5(m
m)、厚み(肉厚)dは、0.8(mm)〔PP層0.3
(mm)、EVOH層0.2(mm)、PP層0.3(m
m)〕であり、W/rは、1.58、L/rは11.5
8であった。上記軸本体を用いて図3に示す筆記具を作
製した。
【0024】(比較試験例)上記実施例2で得た内層を
PP層、コア層をEVOH層、外層をPP層とした3層
構造(3種5層構造)のブロー成形体を軸本体としたも
の(本発明品)と、PPの通常の射出成形品を軸本体と
したもの(比較品、全長L、胴部外径W、口部内径r、
厚みdのサイズは実施例1と同一)とを使用し、該夫々
の軸本体にアルコ−ル系インキ5ccを充填して、軸本
体からのアルコ−ル系溶媒の揮発減量を測定した。アル
コ−ル系インキの配合組成、測定方法、その結果は下記
のとおりである。
【0025】 (アルコ−ル系インキの配合組成) カ−ボンブラック 8.0重量部 ポリビニルブチラ−ル 6.0重量部 (エスレックB,BM−1、積水化学社製) アルデヒド・尿素縮合樹脂 13.0重量部 (ラロバールA101,BASF社製) パーフルオロアルキル4級アンモニウムのヨウ化物 0.2重量部 エタノール 58.2重量部 イソプロピルアルコール 14.6重量部 (測定方法)50℃の恒温室に上記インキを充填した製
品を入れ、1カ月経過後に、軸本体から揮発したアルコ
ール系インキの揮発量を計量器により測定した。 (測定結果)内層をPP層、コア層をEVOH層、外層
をPP層とした三層構造(3種5層構造)のブロー成形
体を軸本体としたもの(本発明品)の揮発減量は、0.
05gであったが、PPの射出成形品(比較品)の揮発
減量は、0.2gであった。従って、本発明のPP層、
コア層をEVOH層、外層をPP層とした三層構造のブ
ロー成形体を軸本体としたものは、PPの射出成形品を
軸本体としたものに較べ、アルコ−ル系インキの揮発減
量が極めて少なく、長期保存に好適なものであることが
判明した。
【0026】
【発明の効果】請求項1によれば、軸本体をポリプロピ
レン層、エチレンビニルアルコール層の少なくとも2層
構造のブロー成形体から構成したので、ポリプロピレン
層により水蒸気透過率が低く、かつ、エチレンビニルア
ルコール層により耐薬品性、耐溶剤性、ガスバリアー性
が更に向上することができるので、有機蒸気透過率、特
にアルコール系溶媒の透過率も低くなるので、内容液の
透過量(揮発量)を減少できると共に、経時変化の程度
を小さくすることができ、インキ又は塗布液の長期保存
性を更に向上させることができる塗布具が提供される。
請求項2によれば、内容液の透過量(揮発量)が更に低
い本発明の塗布具に最適の軸本体が得られ、また、現状
のアルミニウム製容器の形状の寸法仕様が調達できるこ
とから、既存部材の共用が可能となり、生産性及び低コ
スト化の効果も得られ、しかも、軸本体の成形加工性等
を更に向上することができる。請求項3によれば、更に
アルコール系溶媒の透過率を低くすることができる塗布
具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる軸本体の一例を示す部分断面図
である。
【図2】本発明に用いる軸本体の構造の一例を示す部分
断面図である。
【図3】本発明の塗布具の一例を示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
10 塗布具 11 軸本体 13 先軸 17 吐出機構部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキ又は塗布液を内蔵する容器から構
    成された軸本体を備え、該軸本体の先端部にインキ又は
    塗布液の吐出機構部を有する塗布具において、前記軸本
    体がポリプロピレン層、エチレンビニルアルコール層の
    少なくとも2層構造のブロー成形体からなることを特徴
    とする塗布具。
  2. 【請求項2】 前記ブロー成形体からなる軸本体の全長
    をL、胴部外径をW、口部内径をr、厚み(肉厚)をd
    とした場合に、下記の条件(1)〜(3)を満足する請求項1
    記載の塗布具。 条件(1) W/r=1.5〜2.0 条件(2) L/r=10〜20 条件(3) d=0.5〜1.2(mm)
  3. 【請求項3】 前記インキ又は塗布液がアルコール系イ
    ンキ又はアルコール系塗布液である請求項1又は2記載
    の塗布具。
JP8007154A 1996-01-19 1996-01-19 塗布具 Pending JPH09192582A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8007154A JPH09192582A (ja) 1996-01-19 1996-01-19 塗布具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8007154A JPH09192582A (ja) 1996-01-19 1996-01-19 塗布具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09192582A true JPH09192582A (ja) 1997-07-29

Family

ID=11658160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8007154A Pending JPH09192582A (ja) 1996-01-19 1996-01-19 塗布具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09192582A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002307890A (ja) * 2001-04-10 2002-10-23 Pilot Corp 筆記具用インキを収容する樹脂成形容器
WO2003020534A1 (fr) * 2001-08-29 2003-03-13 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Corps de stockage de l'encre pour du materiel d'ecriture
WO2003076208A1 (fr) * 2002-03-14 2003-09-18 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Organe de retention d'encre pour instrument d'ecriture
WO2003101758A1 (fr) * 2002-06-03 2003-12-11 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Receptacle d'encre d'autographe
WO2004078489A1 (ja) * 2003-03-04 2004-09-16 Mitsubishi Pencil Co. Ltd. 修正ペン用リフィール、リフィールユニット
EP1500523A1 (en) * 2002-05-01 2005-01-26 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Writing ink accommodating tube
JP4562856B2 (ja) * 2000-05-11 2010-10-13 三菱鉛筆株式会社 塗布具
JP2011206926A (ja) * 2010-03-27 2011-10-20 Mitsubishi Pencil Co Ltd 塗布具
EP4000945A4 (en) * 2019-07-19 2023-08-16 Mitsubishi Pencil Company, Limited FLUID HOLDING ELEMENT FOR COATING TOOL

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4562856B2 (ja) * 2000-05-11 2010-10-13 三菱鉛筆株式会社 塗布具
JP2002307890A (ja) * 2001-04-10 2002-10-23 Pilot Corp 筆記具用インキを収容する樹脂成形容器
JP4731035B2 (ja) * 2001-04-10 2011-07-20 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用インキを収容する樹脂成形容器
US7063475B2 (en) 2001-08-29 2006-06-20 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Ink-storing body for writing utensil
WO2003020534A1 (fr) * 2001-08-29 2003-03-13 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Corps de stockage de l'encre pour du materiel d'ecriture
WO2003076208A1 (fr) * 2002-03-14 2003-09-18 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Organe de retention d'encre pour instrument d'ecriture
EP1500523A1 (en) * 2002-05-01 2005-01-26 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Writing ink accommodating tube
EP1500523A4 (en) * 2002-05-01 2009-06-24 Mitsubishi Pencil Co INK RECEIVER TUBE TO WRITE
WO2003101758A1 (fr) * 2002-06-03 2003-12-11 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Receptacle d'encre d'autographe
WO2004078489A1 (ja) * 2003-03-04 2004-09-16 Mitsubishi Pencil Co. Ltd. 修正ペン用リフィール、リフィールユニット
US7600938B2 (en) 2003-03-04 2009-10-13 Mitsubishi Pencil Co., Ltd. Refill for correction pen and refill unit
JP2011206926A (ja) * 2010-03-27 2011-10-20 Mitsubishi Pencil Co Ltd 塗布具
EP4000945A4 (en) * 2019-07-19 2023-08-16 Mitsubishi Pencil Company, Limited FLUID HOLDING ELEMENT FOR COATING TOOL
US11780258B2 (en) 2019-07-19 2023-10-10 Mitsubishi Pencil Company, Limited Liquid storage member for coating tools

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5559746B2 (ja) 複合容器
US8517197B2 (en) Synthetic resin hollow body
CN102498045B (zh) 具有优异外观特性的多层塑料容器
JPH09192582A (ja) 塗布具
US11155398B2 (en) Dispensing container
US20200102130A1 (en) Dauber applicator assembly and a multi-layered container for solvent cement products
EP1607238B1 (en) Refill for correction pen and refill unit
JP3617559B2 (ja) 塗布具
JP3788612B2 (ja) 筆記具用インキ収容部材
JP4731035B2 (ja) 筆記具用インキを収容する樹脂成形容器
JP5689244B2 (ja) 塗布具
JP6808430B2 (ja) 二重容器
JP2003192005A (ja) 合成樹脂製容器
JP2001314803A (ja) 塗布具
JP3835870B2 (ja) 修正液の塗布具
JP2001146090A (ja) 油性インキ用レフィル
JP7308050B2 (ja) 二重容器の評価方法
JP4770098B2 (ja) 多層プラスチック容器
JP4562857B2 (ja) 塗布具
JP7037739B2 (ja) 容器および該容器を作製するためのプリフォーム
JP2005306415A (ja) ラミネ−トチュ−ブ容器
JPH09187713A (ja) 塗布具
JP4562858B2 (ja) 塗布具
JP2019031077A (ja) インク収容管及び筆記具
JPH0732554A (ja) 多層中空プラスチック容器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050705