JPH09136655A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JPH09136655A
JPH09136655A JP29549695A JP29549695A JPH09136655A JP H09136655 A JPH09136655 A JP H09136655A JP 29549695 A JP29549695 A JP 29549695A JP 29549695 A JP29549695 A JP 29549695A JP H09136655 A JPH09136655 A JP H09136655A
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steering torque
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Yoshinobu Mukai
良信 向
Eiki Noro
栄樹 野呂
Shinji Hironaka
慎司 広中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソフトスタート制御およびアンロード制御の
安定した電動パワーステアリング装置を提供する。 【解決手段】 制御手段15に、目標電流信号設定手段
21、ソフトスタート制御手段22、駆動制御手段2
3、補正手段24、補正停止手段28を備えた電動パワ
ーステアリング装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動機の動力を
操舵補助力としてステアリング系に作用させ、ドライバ
の操舵力を軽減する電動パワーステアリング装置に係
り、特に初期作動時のソフトスタート制御時にステアリ
ングの突きあて状態検出による操舵補助力の減少補正に
伴う操舵フィーリングの低下を改善する電動パワーステ
アリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動パワーステアリング装置は、
本願出願人が特開昭62−168759号公報に開示し
たように、イグニッションキーがオン操作された場合の
ような制御装置の起動時に操舵トルクに対応した電動機
駆動量を時間とともに次第に増加させることにより、ス
テアリング系に作用する電動機の補助操舵力を漸増しな
がら目標値に一致させるよう構成されている。
【0003】これにより、ドライバがハンドルを据え切
りにした状態からイグニッションスイッチをオン操作し
て電動パワーステアリング装置を起動させても、据え切
りの操舵トルクに対応した大きな操舵補助力が急にステ
アリング系に作用せず、操舵補助力は次第に増加(以
下、“ソフトスタート制御”と記す)して起動時の操舵
フィーリングが良好に保たれる。
【0004】また、本願出願人が特開昭64−9064
号公報で開示したように、従来の電動パワーステアリン
グ装置は、ステアリング系の操舵力(操舵トルク)を検
出する操舵力検知手段、または操舵力検知手段およびス
テアリング系の操舵速度(操舵回転速度)を検出する操
舵速度検知手段と、過負荷防止手段とを備え、操舵力が
所定値を超える場合、または操舵力が所定値を超え、か
つ操舵速度が所定値以下の場合には過負荷防止手段を動
作させてステアリング系に操舵補助力を作用させる電動
機の電流を減少するよう構成されている。
【0005】これにより、例えばラック&ピニオン式の
ものでは、ドライバのステアリング操作によってラック
軸が最大操舵位置(ラックエンドの突きあて)になった
にも係わらず、さらに操舵力が加えられた場合、または
路上の障害物に妨げられて操向車輪の転舵が不可能にな
ったにも係わらず、さらに操舵力が加えられた場合等
に、操舵力が所定値を超える状態、または操舵力が所定
値を超えるとともに操舵速度が所定値以下の状態(以
下、“ステアリングの突きあて状態”と記す)が検出さ
れ、電動機に流れる不必要な電流を減少させて電動機の
消費電力の低減が図られ、発熱などに伴う電動機、電動
機を駆動するブリッジ回路のスイッチング素子(例え
ば、パワーFET:電界効果トランジスタ)等の劣化や
破損が防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ソフトスタート制御お
よびステアリングの突きあて状態検出による電動機電流
の減少制御(以下、“アンロード制御”と記す)の双方
を備えた電動パワーステアリング装置において、ドライ
バがハンドル操作をしながら車両の始動を開始(イグニ
ッションスイッチのオン操作)した場合、ソフトスター
ト制御がかかり、操舵トルクは充分大きいにも係わら
ず、操舵回転速度または電動機回転速度が充分小さい状
態(ステアリングの突きあて状態)となり、アンロード
制御状態となって電動機電流(操舵補助力)を必要以上
に減少補正するため、ドライバの意図に反した操舵特性
となり、操舵フィーリングの低下を招く課題がある。
【0007】また、ソフトスタート制御を有するととも
に、ステアリングの突きあて状態を操舵トルクが所定値
を超える場合に検出してアンロード制御を行うよう構成
した電動パワーステアリング装置にも同様な課題があ
る。
【0008】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、その目的はソフトスタート制御にはア
ンロード制御を禁止し、始動時ならびにステアリングの
突きあて状態の双方で安定した操舵フィーリングが得ら
れる電動パワーステアリング装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
請求項1および請求項2に係る電動パワーステアリング
装置は、制御手段に、ソフトスタート制御手段が動作中
には補正手段の動作を禁止もしくは制限する補正停止手
段を備えたことを特徴とする。
【0010】この発明に係る電動パワーステアリング装
置は、制御手段にソフトスタート制御手段が動作中には
補正手段の動作を禁止もしくは制限する補正停止手段を
備えたので、ソフトスタート制御中はステアリングの突
きあて状態を検出してもアンロード制御を禁止すること
ができる。
【0011】なお、請求項2は操舵トルク、および操舵
回転速度または電動機回転速度に基づいてアンロード制
御を行うので、操舵トルクのみでアンロード制御を行う
請求項1に較べ、ステアリングの突きあて状態をより正
確に検出することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。なお、本発明の電動パワー
ステアリング装置は、制御手段が制御を開始した直後の
初期作動時にステアリング系に作用する操舵補助力を滑
らかに立上げるソフトスタート制御と、ステアリングの
突きあて状態を検出してステアリング系に作用する操舵
補助力を減少補正するアンロード制御とを有し、初期作
動時のソフトスタート制御中にはアンロード制御を禁止
もしくは制限して初期作動時のアンロード制御に伴う操
舵フィーリングの低下を改善し、安定した操舵フィーリ
ングが得られるようにするものである。
【0013】図1はこの発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の全体構成図である。図1において、電動パワ
ーステアリング装置1は、ステアリングホイール17に
一体的に設けられたステアリング軸2に自在継ぎ手3
A、3Bを備えた連結軸3を介し、ステアリング・ギア
ボックス4内に設けたラック&ピニオン機構5のピニオ
ン5Aに連結されて手動操舵力発生手段6を構成する。
【0014】ピニオン5Aに噛み合うラック歯7Aを備
え、これらの噛み合いにより往復運動するラック軸7
は、その両端にタイロッド8を介して操向輪としての左
右の前輪9が連結される。
【0015】このようにして、ステアリングホイール1
7操舵時には通常のラック&ピニオン式の手動操舵力発
生手段6を介し、マニュアルステアリングで前輪9を操
向させて車両の向きを変えている。
【0016】手動操舵力発生手段6による操舵力を軽減
するため、操舵補助力を供給する電動機10をラック軸
7と同軸的に配設し、ラック軸7と同軸に設けられたボ
ールねじ機構11を介して推力に変換し、ラック軸7
(ボールねじ軸11A)に作用させる。
【0017】ステアリング・ギアボックス4内にはドラ
イバの手動操舵トルクの方向と大きさを検出する操舵ト
ルクセンサ12を配置し、操舵トルクセンサ12が検出
した操舵トルクに対応したアナログ電気信号の操舵トル
ク信号TSを制御手段15に提供する。または、ドライ
バの手動操舵トルクの方向と大きさを検出する操舵トル
クセンサ12、ドライバの操作するステアリングホイー
ル17の操舵回転速度の方向と大きさを検出する操舵回
転速度センサ13を配置し、操舵トルクセンサ12が検
出した操舵トルクに対応したアナログ電気信号の操舵ト
ルク信号TS、操舵回転速度センサ13が検出した操舵
回転速度に対応したアナログ電気信号の操舵回転速度信
号NSのそれぞれを制御手段15に提供する。
【0018】なお、操舵回転速度センサ13の代りに電
動機10の回転速度を検出する電動機回転速度センサを
設け、数1から操舵回転速度NSを算出することもでき
る。
【0019】
【数1】NS=K1(NM−dTS/dt) ただし、K1は定数、NMは電動機回転速度、dTS/d
tは操舵トルクTSの微分値
【0020】また、操舵回転速度センサ13の代りに電
動機回転速度センサを配置し、操舵回転速度NSに代え
て電動機回転速度センサが検出した電動機回転速度信号
(NM)を制御手段15に供給するよう構成してもよ
い。
【0021】さらに、電動機回転速度センサの代りに電
動機電圧センサおよび電動機電流センサを設け、電動機
電圧センサで検出した電動機電圧VMおよび電動機電流
センサで検出した電動機電流IMを用いて数2から電動
機回転速度NMを算出することもできる。
【0022】
【数2】NM=(VM−K2*IM)/K3 ただし、K2、K3は定数
【0023】制御手段15はマイクロプロセッサを基本
に各種演算手段、処理手段、信号発生手段、メモリ等で
構成し、操舵トルク信号TSに対応する電動機制御信号
O(例えば、オン信号とPWM信号の混成信号)を発
生して電動機駆動手段16を駆動制御する。
【0024】また、制御手段15は、操舵トルク信号T
S、または操舵トルク信号TSおよび、操舵回転速度信号
Sまたは電動機回転速度(NM)に基づいて操舵トルク
信号TSに対応した目標電流信号(IMS)を減少補正す
る補正手段を備え、操舵トルク信号TSが所定値を超え
る条件、または操舵トルク信号TSが所定値を超え、か
つ操舵回転速度信号NSまたは電動機回転速度(NM)が
所定値を下回る(ステアリングの突きあて状態)条件を
検出した場合には、目標電流信号(IMS)を減少補正し
て電動機10の駆動を制限するアンロード制御を行う。
【0025】さらに、制御手段15はソフトスタート制
御手段を備え、イグニッションスイッチ18がオン操作
され、制御手段15が制御を開始した初期作動時に大き
な操舵トルクが作用して場合には、この操舵トルクに対
応した目標電流信号(IMS)に急激に立上げず、目標電
流信号(IMS)まで次第に増加して電動機10が作用す
る操舵補助力を緩やかに増加するソフトスタート制御を
行う。
【0026】また、制御手段15は補正停止手段を備
え、ソフトスタート制御中はアンロード制御を禁止もし
くは制限し、アンロード制御によるソフトスタート制御
中の目標電流(IMS)の減少補正を禁止して本来のソフ
トスタート制御を実行するよう制御する。
【0027】電動機駆動手段16は、例えば4個のパワ
ーFET(電界効果トランジスタ)のスイッチング素子
からなるブリッジ回路で構成し、操舵トルク信号TS
対応して制御手段15から供給される電動機制御信号V
O(PWM信号およびオン信号の混成信号)に基づいて
電動機電圧VMを出力して電動機10を駆動する。
【0028】イグニションスイッチ18はバッテリ19
に接続され、オン操作して車両を始動するとともに、オ
ン操作を示すイグニッション情報IG(例えば、Hレベ
ル)を制御手段15に供給する。また、イグニションス
イッチ18は、図示しない定電圧回路を介して制御系の
駆動電源(例えば、5V系)を発生させ、制御手段15
を動作状態にする。
【0029】図2は請求項1に係る電動パワーステアリ
ング装置の要部ブロック構成図である。図2において、
電動パワーステアリング装置1の制御手段15は、目標
電流信号設定手段21、ソフトスタート制御手段22、
駆動制御手段23、補正手段24、補正停止手段28を
備える。
【0030】目標電流信号設定手段21はA/D変換手
段、ROM等のメモリで構成し、操舵トルクセンサ12
から供給される操舵トルク信号TSをディジタルの操舵
トルク信号TDに変換し、この操舵トルク信号TDに基づ
いて予め設定されている目標電流信号IMSに変換し、操
舵トルク信号TDに対する目標電流信号IMSを補正手段
24の乗算手段27に供給する。
【0031】図10に操舵トルク信号(TD)―目標電
流信号(IMS)特性図を示す。図10に示すように、目
標電流信号設定手段21は右方向の操舵トルクに対応し
た操舵トルク信号TD(+極性)に対しては、プラス極
性の目標電流信号IMS(+)を供給し、一方、左方向の
操舵トルクに対応した操舵トルク信号TD(−極性)対
してはマイナス極性の目標電流信号IMS(−)を供給す
る。
【0032】ソフトスタート制御22はタイマ手段、立
上り設定手段等を備え、イグニッションスイッチ18か
ら供給されるイグニッション情報IGに基づいて目標電
流信号IMFを0から目標電流設定手段21から供給され
る目標電流IMSまで時間経過とともに次第に増加し、車
両の始動時に急激に増加する目標電流信号IMSを緩やか
に増加して目標電流信号IMFとして乗算手段27に提供
する。
【0033】図3にソフトスタート制御手段の一実施形
態ブロック構成図を示す。図3において、ソフトスター
ト制御手段22は、タイマ手段31、立上り設定手段3
2、切替手段33を備える。タイマ手段31は、例えば
モノマルチ・バイブレータで構成し、イグニッション情
報IG(Hレベル)をトリガとして所定時間τKのタイマ
信号τK(例えば、Hレベルのパルス信号)を立上り設
定手段32と切替手段33に供給する。
【0034】立上り設定手段32は関数演算手段で構成
し、タイマ手段31から供給されるタイマ信号τKと目
標電流設定手段21から供給される目標電流信号IMS
基づいて1次関数(IMS*t/τK)、または指数関数
(1−e-τt)*IMSを演算し、時間tの増加ととも
に増加する目標電流信号IMOを切替手段33に供給す
る。
【0035】切替手段33はソフト制御の切替機能を備
え、タイマ手段31から供給されるタイマ信号τKに基
づいて目標電流信号IMSと目標電流信号IMOの切替えを
実行し、選択した目標電流信号を目標電流信号IMFとし
て乗算手段27に出力する。
【0036】例えば、タイマ信号τKがLレベルの場合
には目標電流信号IMSを選択し、タイマ信号τKが所定
時間τK継続するHレベルの場合には目標電流信号IMO
を選択する。
【0037】図4にソフトスタート制御手段の各部波形
図を示す。(a)図にイグニッション情報IGの波形、
(b)図にタイマ信号τKの波形、(c)図に立上り設
定手段からの目標電流信号IMO波形をそれぞれ示す。
(c)図において、直線(実線表示)は目標電流信号I
MOを1次関数で演算した特性を示し、曲線(一点鎖線表
示)は目標電流信号IMOを指数関数で演算した特性を示
す。
【0038】このように、ソフトスタート制御手段22
を備えたので、イグニッションスイッチがオン操作され
た車両の始動時には目標電流信号IMSの立上りを時間経
過とともに0から緩やかに増加することができる。
【0039】補正手段24は、補正条件判定手段25、
補正係数発生手段26、乗算手段27を備え、操舵トル
クセンサ12から供給される操舵トルク信号TSに基づ
いて補正係数KH(0<KH≦1)を発生し、この補正係
数KHを目標電流信号IMFに乗算し、目標電流信号IMF
を減少補正して目標電流信号IMSHを駆動制御手段23
に供給する。
【0040】補正条件判定手段25は、ROM等のメモ
リ、比較手段を備え、操舵トルクセンサ12から供給さ
れる操舵トルク信号TSと、予めメモリに設定した基準
トルク値TFを比較し、操舵トルク信号TSが基準トルク
値TFを超える(TS>TR)場合には補正判定信号J
H(例えば、Hレベル)を補正係数発生手段26に提供
する。なお、基準トルク値TFはステアリングの突きあ
て状態のように充分大きな操舵トルク信号TSに対応し
た値に設定する。
【0041】補正係数発生手段26は、例えばHレベル
の補正判定信号JHが供給された場合には所定の補正係
数KH(0<KH<1)、Lレベルの補正判定信号JH
供給された場合には所定時間で次第に1まで増加する補
正係数KH(=1)を乗算手段27に供給する。
【0042】図5に補正係数発生手段の一実施形態ブロ
ック構成図を示す。図5において、補正係数発生手段2
6は、補正係数設定手段35、時間漸増減手段36を備
える。補正係数設定手段35はROM等のメモリを備
え、予め1および1を下回るKCの係数を記憶してお
き、Lレベルの補正判定信号JHに基づいて補正係数
1、一方Hレベルの補正判定信号JHに基づいて1を下
回る補正係数KCの2値の補正係数KXを時間漸増減手段
36に出力する。
【0043】時間漸増減手段36はそれぞれ2種の関数
演算手段およびタイマ手段を備え、補正判定信号JH
LレベルからHレベルに切り替った場合には、補正判定
信号JHがLレベルの補正係数1から補正判定信号JH
Hレベルの補正係数KCまでを所定関数(例えば、1次
関数)を演算して出力することにより、立下り時間TA
で連続的に減少し、立下り時間TA以降所定時間TKまで
は一定値の補正係数KC(0<KC<1)を補正係数KH
として乗算手段27に供給する。
【0044】一方、補正判定信号JHがHレベルからL
レベルに切り替った場合には、補正係数KCから補正係
数1までを別の所定関数(例えば、1次関数)を演算し
て出力することにより、立上り時間TBで連続的に増加
し、時間(TK+TB)以降は補正係数1を補正係数KH
として乗算手段27に供給する。
【0045】図6に補正係数の時間特性図の一例を示
す。図6において、補正係数KHは、補正判定信号JH
LレベルからHレベルに切り替わると、補正係数1は、
時間t=0から時間t=TAまでは1次関数(KH=−α
*t+1)で減少する減少補正が行われ、時間t=TA
以降の所定時間TKまでは補正係数KC(一定値)とな
る。
【0046】一方、所定時間TKにおいて、補正判定信
号JHがHレベルからLレベルに切り替わると、補正係
数KCは、時間TKから時間(TK+TB)までは1時関数
(KH=KC+β*t)で補正係数1まで増加する復帰補
正が行われし、時間(TK+TB)以降は補正係数1を保
つ。なお、立上り時の傾きβは立下り時の傾きαよりも
大きく設定する。
【0047】乗算手段27は乗算器またはソフト制御の
乗算機能を備え、補正係数発生手段26から供給される
補正係数KHと、ソフトスタート制御手段22から供給
される目標電流信号IMFの乗算処理(KH*IMF)を実
行し、目標電流信号IMFを補正係数KHで減少補正した
目標電流信号IMSH(=KH*IMF)を駆動制御手段23
に提供する。
【0048】補正停止手段28はタイマ手段、バッファ
手段等を備え、Hレベルのイグニッション情報IGをト
リガとして所定時間τSの補正停止信号ST(例えば、L
レベルのパルス信号)を出力し、補正判定信号JHを所
定時間τSだけ強制的にLレベルに保持する。
【0049】図7に補正停止手段の一実施形態ブロック
構成図を示す。図7において、補正停止手段28は、タ
イマ手段38、バファ手段39を備える。タイマ手段3
8は、例えばモノマルチ・バイブレータで構成し、イグ
ニッション情報IG(Hレベル)をトリガとして所定時
間τSのタイマ信号τS(例えば、Lレベルのパルス信
号)をバファ手段39に供給する。
【0050】バファ手段39は、例えばオープンドレイ
ンの出力バファで構成し、タイマ信号τSと同じ信号
(Lレベルのパルス信号)を補正停止信号STとして補
正条件判定手段25の出力に供給する。
【0051】図8に補正停止手段の各部波形図を示す。
(a)図にイグニッション情報IGの波形、(b)図に
タイマ信号τSと補正停止信号STの波形をそれぞれ示
す。
【0052】補正停止信号STはイグニッションスイッ
チ18がオン操作されてから所定時間τSだけ補正判定
信号JHを強制的にLレベルに保持するので、この所定
時間τSは補正判定信号JHの状態(Hレベル、またはL
レベル)に係わらず補正係数発生手段26から出力され
る補正係数KHを1に設定し、目標電流信号IMFを減少
補正することなく、目標電流信号IMSH(=IMF)に設
定することができる。なお、所定時間τSは、ソフトス
タート制御手段22のタイマ手段31から出力されるタ
イマ信号τKの時間τKと同じに設定する。
【0053】駆動制御手段23は、PIコントローラま
たはPIDコントローラ、PWM(パルス幅変調)信号
発生手段で構成し、乗算手段27から供給される目標電
流信号IMSHにPI(比例・積分)制御、またはPID
(比例・積分・微分)制御を施した後、目標電流信号I
MSHに対応したPWM信号VPWMとオン信号VONの混成信
号からなる電動機制御信号VOを電動機駆動手段16に
供給する。
【0054】このように、請求項1に係る電動パワース
テアリング装置1は、制御手段15に、ソフトスタート
制御手段22が動作中には補正手段24の動作を禁止す
る補正停止手段28を備えたので、イグニッションスイ
ッチ18がオン操作されてソフトスタート制御中の所定
時間τSの期間は、ステアリングの突きあて状態を検出
してもアンロード制御を禁止することができる。
【0055】図9は請求項2に係る電動パワーステアリ
ング装置の要部ブロック構成図である。図9において、
電動パワーステアリング装置1は操舵回転速度センサ1
3または電動機回転速度センサ14を設けるとともに、
制御手段40を備え、補正手段41の補正条件判定手段
42を操舵トルク信号TS、および操舵回転速度信号NS
または電動機回転速度信号NMに基づいて補正判定信号
Hを発生するように構成した点が図2と異なる。
【0056】補正手段41は、補正条件判定手段42、
補正係数発生手段26、乗算手段27を備える。補正条
件判定手段42は複数のメモリ、複数の比較手段で構成
し、操舵トルクセンサ12から供給される操舵トルク信
号TS、操舵回転速度センサ13から供給される操舵回
転速度信号NSまたは電動機回転速度センサ14から供
給される電動機回転速度信号NMに基づき、操舵トルク
信号TSが基準トルク値TFを超え(TS>TF)、かつ操
舵回転速度信号NSが基準操舵回転速度値NF以下(NS
≦NF)または電動機回転速度信号NMが基準電動機回転
速度値NMF以下(NM≦NM F)の場合には、例えば、H
レベルの補正判定信号JHを補正係数発生手段26に供
給する。
【0057】補正係数発生手段26は図5と同じ構成お
よび作用を有し、予め1および1を下回るKCの係数を
記憶しておき、Lレベルの補正判定信号JHに基づいて
補正係数1、一方Hレベルの補正判定信号JHに基づい
て1を下回る補正係数KCの2値の補正係数KHを乗算手
段27に出力し、この補正係数KHでソフトスタート制
御手段22から出力される目標電流信号IMFを目標電流
信号IMSH(=KH*IMF)となるよう制御する。
【0058】補正停止手段28は図7に示すように、イ
グニッション情報IG(Hレベル)に基づいて補正停止
信号ST(Lレベル)を出力し、Hレベルの補正判定信
号JHを禁止することにより、車両始動時の目標電流信
号の減少補正(アンロード制御)を禁止する。
【0059】このように、請求項2に係る電動パワース
テアリング装置1は、制御手段40に、操舵トルク信号
S、および操舵回転速度信号NSまたは電動機回転速度
信号NMに基づいてステアリングの突きあて状態を判定
し、補正判定信号JHに基づいて目標電流信号IMFを減
少補正する補正係数KHを発生する補正手段41を備え
たので、ステアリングの突きあて状態をより正確に検出
することができる。
【0060】また、請求項1と同様に、補正停止手段2
8を備えたので、車両始動時のソフトスタート制御中の
目標電流信号IMFの減少補正(アンロード制御)を禁止
することができる。
【0061】以上、実施の形態では、制御手段の初期作
動時としてイグニッションキーのオン操作直後を開示し
たが、他の態様も考えられる。例えば、軽微な故障によ
り電動パワーステアリング装置が操舵補助を行っていな
い状態(マニュアルステアリング)から故障が取り除か
れ、操舵補助が開始される時などである。
【0062】また、実施の形態では、ソフトスタート制
御中はアンロード制御を全面的に禁止する例を提示した
が、制限することも可能である。例えば、図2におい
て、補正停止手段28からLレベルの補正停止信号ST
が出力されている間は、補正条件判定手段25で比較さ
れる基準トルク値TFHを通常制御時の基準トルク値TF
よりも大きく(TFH>TF)することにより、実質的に
アンロード制御に入らないようにすることもできる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および請
求項2に係る電動パワーステアリング装置は、制御手段
にソフトスタート制御手段が動作中には補正手段の動作
を禁止もしくは制限する補正停止手段を備え、車両の始
動時におけるソフトスタート制御中はステアリングの突
きあて状態を検出してもアンロード制御を禁止もしくは
制限することができるので、始動時ならびにステアリン
グの突きあて状態の双方で安定した操舵フィーリングを
得ることができる。
【0064】なお、請求項2に係る補正手段は、ステア
リングの突きあて状態をより精度良く検出できるので、
より最適な操舵フィーリングを得ることができる。
【0065】よって、ソフトスタート制御およびアンロ
ード制御の安定した電動パワーステアリング装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
全体構成図
【図2】請求項1に係る電動パワーステアリング装置の
要部ブロック構成図
【図3】ソフトスタート制御手段の一実施形態ブロック
構成図
【図4】ソフトスタート制御手段の各部波形図
【図5】補正係数発生手段の一実施形態ブロック構成図
【図6】補正係数の時間特性図の一例
【図7】補正停止手段の一実施形態ブロック構成図
【図8】補正停止手段の各部波形図
【図9】請求項2に係る電動パワーステアリング装置の
要部ブロック構成図
【図10】操舵トルク信号(TD)―目標電流信号(I
MS)特性図
【符号の説明】
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリング
軸、3…連結軸、3A,3B…自在継ぎ手、4…ステア
リング・ギアボックス、5…ラック&ピニオン機構、5
A…ピニオン、6…手動操舵力発生手段、7…ラック
軸、7A…ラック歯、8…タイロッド、9…前輪、10
…電動機、11…ボールねじ機構、11A…ボールねじ
軸、12…操舵トルクセンサ、13…操舵回転速度セン
サ、14…電動機回転速度センサ、15,40…制御手
段、16…電動機駆動手段、17…ステアリングホイー
ル、18…イグニッションスイッチ、21…目標電流信
号設定手段、22…ソフトスタート制御手段、23…駆
動制御手段、24,41…補正手段、25,42…補正
条件判定手段、26…補正係数発生手段、27…乗算手
段、28…補正停止手段、31,38…タイマ手段、3
2…立上り設定手段、33…切替手段、35…補正係数
設定手段、36…時間漸増減手段、39…バファ手段、
G…イグニッション情報、IMF,IMO,IMS,IMSH
目標電流信号、JH…補正判定信号、KC,KH,KX…補
正係数、NF…基準操舵回転速度値、NM…電動機回転速
度信号、NMF…基準電動機回転速度値、NS…操舵回転
速度信号、TA…立下り時間、TB…立上り時間、τK
τS,TK…所定時間、ST…補正停止信号、TF…基準ト
ルク値、TS…操舵トルク信号、VM…電動機電圧、VO
…電動機制御信号。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリング系に補助操舵力を付加する
    電動機と、前記ステアリング系の操舵トルクを検出する
    操舵トルクセンサと、少なくとも前記操舵トルクセンサ
    が検出した操舵トルクに対応した目標電流信号を発生し
    て前記電動機の駆動を制御する制御手段とを備えるとと
    もに、前記制御手段が制御を開始した直後の初期作動時
    には目標電流信号を操舵トルクに対応した値まで時間と
    ともに次第に増加するソフトスタート制御手段と、少な
    くとも操舵トルクが所定値を超えた場合には目標電流信
    号を減少補正する補正手段とを備えた電動パワーステア
    リング装置において、 前記制御手段は、前記ソフトスタート制御手段が動作中
    には前記補正手段の動作を禁止もしくは制限する補正停
    止手段を備えたことを特徴とする電動パワーステアリン
    グ装置。
  2. 【請求項2】 ステアリング系に補助操舵力を付加する
    電動機と、前記ステアリング系の操舵トルクを検出する
    操舵トルクセンサと、前記ステアリング系の操舵回転速
    度を検出する操舵回転速度センサまたは前記電動機の電
    動機回転速度を検出する電動機回転速度センサと、少な
    くとも前記操舵トルクセンサが検出した操舵トルクに対
    応した目標電流信号を発生して前記電動機の駆動を制御
    する制御手段とを備えるとともに、前記制御手段が制御
    を開始した直後の初期作動時には目標電流信号を操舵ト
    ルクに対応した値まで時間とともに次第に増加するソフ
    トスタート制御手段と、操舵トルクが所定値を超え、か
    つ操舵回転速度または電動機回転速度が所定値以下の場
    合には目標電流信号を減少補正する補正手段とを備えた
    電動パワーステアリング装置において、 前記制御手段は、前記ソフトスタート制御手段が動作中
    には前記補正手段の動作を禁止もしくは制限する補正停
    止手段を備えたことを特徴とする電動パワーステアリン
    グ装置。
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