JPH09135672A - 栄養成分吸収促進剤 - Google Patents

栄養成分吸収促進剤

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JPH09135672A
JPH09135672A JP7329380A JP32938095A JPH09135672A JP H09135672 A JPH09135672 A JP H09135672A JP 7329380 A JP7329380 A JP 7329380A JP 32938095 A JP32938095 A JP 32938095A JP H09135672 A JPH09135672 A JP H09135672A
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JP
Japan
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glucoside
sterol
liposome
present
body weight
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JP7329380A
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English (en)
Inventor
Yoshie Yonetani
芳枝 米谷
Tsuneji Nagai
恒司 永井
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RIYUUKAKUSAN KK
Original Assignee
RIYUUKAKUSAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 栄養成分吸収促進剤においてステロール及び
/又はステロールグルコシドを含むリポソームを有効成
分とする栄養成分吸収促進剤で、ステロールは、シトス
テロール、カンペステロール、スチグマステロール又は
ブラシカステロールから選ばれた1種以上であることを
特徴とする。 又ステロールグルコシドは、シトステリ
ル−D−グルコシド、カンペステリル−D−グルコシ
ド、スチグマステリル−D−グルコシド又はブラシカ−
D−グルコシドから選ばれた1種以上であることを特徴
とする栄養成分吸収促進剤。 【効果】 上記栄養成分吸収促進剤は、経口投与により
食物の栄養成分の消化管からの取り込みを促進して体重
増加が顕著に認められ、また安全性の高い栄養成分吸収
促進剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本発明製剤を経口で摂
取することにより、食物の栄養成分吸収を促進して体重
を増加させる栄養成分吸収促進剤に関する。更に詳細に
は、本発明は栄養成分吸収促進剤としてステロール、ス
テロールグリコシドを含ませたリン脂質のリポソームを
用いることにより、安全性に優れ、効率よく食物の栄養
成分を吸収する製剤を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】従来、体調不良等で食物の栄養成分吸収
がすぐれない時は、胃散、胃腸薬を服用することなどに
より対処してきた。胃散、胃腸薬などの作用は苦味・辛
味成分によって、反射的に唾液や胃液の分泌を促進し、
胃の働きも亢進して食欲を増進させるもので、食欲増進
剤的であり栄養成分吸収促進剤とはいえない。また、胃
での消化作用は胃液に含まれる消化酵素の作用によるも
ので、又小腸における消化吸収は膵液の消化作用による
ものである。胃散、胃腸薬に含まれる消化酵素は、消化
不良がある時に間接的に効果を発揮するものである。消
化酵素以外に栄養成分を吸収促進させる成分は殆ど知ら
れていない。
【0003】本発明製剤の構成成分であるステロール及
び/又はステロールグルコシドは植物油精製工程で生じ
る油滓に多く存在しており、大豆などに多く含まれてい
る。従来の生理作用の知見では、血管への浸透性の抑制
効果〔Seki,J.他、J.Pharm.Sci.7
4、1259−1264(1985)〕、止血効果〔N
omura、T.他、Jap.J.Pharmaeo
l.、(Suppl)28、110.(1978)〕、
拘束マウスでの潰瘍改善効果〔Okuyama、E.
他、薬学雑誌、103、43−48(1983)〕、又
食事の中のステロールグルコシドはラットの腸管での脂
肪酸やコレステロールの吸収抑制効果がある〔Muru
i、T.Biosci.Biotech.Bioche
m.、58、494−497(1994)〕などがある
が、本発明の体重を増加させる栄養成分吸収促進作用に
ついては知られていない。
【0004】本発明製剤のもう一方の構成成分のリポソ
ームは、脂質人工膜の小包で、リン脂質を相転移温度以
上で、十分な水の量で水和することにより脂質二重層よ
りなる閉鎖小包として形成される。リン脂質はリン酸を
含む脂質の総称で、生体膜の構成成分であり、日常摂取
する食物に含まれているもので安全性の高いものであ
る。最近では毒性の少ない薬物キャリヤーとして注目さ
れている。リン脂質そのものの生理的効果としてはコレ
ステロール低下作用、学習能の向上などが知られている
が、本発明製剤の栄養成分吸収促進効果については知ら
れていない。本発明はリン脂質L−α−ジパルミトイル
ホスファチジルコリンのリポソームに、ステロール及び
/ステロールグリコシドを含ませたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、食物の栄養
成分吸収を促進させて体重増加作用のある栄養成分吸収
促進剤を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の製剤は、経口投
与による摂取により栄養成分の吸収を良好にする効果が
あるステロール及び/又はステロールグルコシドを含む
リポソームである。本発明で用いるステロール及び/又
はステロールグルコシドとしては、例えば植物油(大豆
油など)精製工程で生じるソーダ油滓から得られる粗ス
テロールグルコシド(以下SGという)で、その組成は
シトステリル−D−グルコシド、カンペステリル−D−
グルコシド、スチグマステリル−D−グルコシド及びブ
ラシカステリル−D−グルコシドからなる混合物、又は
この粗ステロールグルコシドを加水分解して得たステロ
ール混合物(以下SSという)が使用でき、またそれら
の混合物を構成する単独成分を使用しても有効である。
【0007】
【実施例】以下に本発明の実施例により具体的に説明す
る。
【実施例1】 本発明の製剤に用いるSG及びSSの製造法。 植物油精製工程で生じるソーダ油滓の乾燥粉末100g
にピリジン1,000mlを加え加熱溶解する。この溶
液に活性炭を加え攪拌後にろ過し、ろ液を得る。ろ液
1,000mlに対しアセトン1,500mlを添加し
冷却すると結晶が析出する。得られた粗SGを再びピリ
ジンに加熱溶解し、上記と同様に活性炭を加えて脱色処
理を行った後アセトンを加えて結晶を析出させる。得ら
れた結晶を減圧乾燥し、精製SGを得た。このSGの組
成はβ−シトステリル−D−グルコシド(49.9
%)、カンペステリルβ−D−グルコシド(29.1
%)、スチグマステリルβ−D−グルコシド(13.8
%)、ブラシカステリルβ−D−グルコシド(7.2
%)の混合物であった。本発明で用いたSSは、SGを
酸で加水分解したもので、成分としてSGのステリルグ
ルコシドと同一のステロールの成分比を含んだものであ
る。
【0008】
【実施例2】 本発明で用いた製剤の調製方法 逆相蒸発法に従い調製した。105μmol(0.07
707g)のL−α−ジパルミトイルホスファチジルコ
リン(シグマ社製)と30μmolのSS、SG(各々
0.01142g、0.01593g)を各々ナス型コ
ルベンに量り取り、各々50mlのクロロホルムを入れ
て溶かし、この溶液を室温でロータリーエバポレーター
によって有機溶媒を減圧除去して薄膜を作る。この薄膜
を3mlのクロロホルムと3mlのイソプロピルエーテ
ルで再溶解する。この溶液に塩化ナトリウム含有リン酸
緩衝液[(pH7.31)以下PBSという]を加え、
水浴型超音波器中で50℃で1〜4分間超音波を照射
し、W/Oの均一なエマルジョンにする。このエマルジ
ョンはロータリーエバポレーターで、50−55℃で3
0分間窒素(500ml/分)を通しながら有機溶媒を
減圧除去してリポソーム懸濁液を得る。この調製物を
0.4、0.2μmの孔径のポリカーボネイト膜を用い
てリポソーム粒子をろ過して本発明製剤のSS又はSG
を含むリポソーム懸濁液製剤を得た。なお上記で用いた
PBSは次の組成の物である。 塩化ナトリウム 8.000g 塩化カリウム 0.194g リン酸二ナトリウム 2.290g リン酸一カリウム 2.290g 精製水 1000.000ml なお、コントロールは上記実施例においてSS及びSG
を含ませないで調製したリポソーム懸濁液製剤である。
【0009】リポソーム懸濁液の濃度は以下とした。コ
ントロールのリポソーム懸濁液(以下C−リポソームと
いう)、は0.0171g/ml、リポソームにSSを
含ませた(以下SS−リポソームという)懸濁液は0.
00254gSS−リポソーム/ml、リポソームにS
Gを含ませた(以下SG−リポソームという)懸濁液は
0.00354gSG−リポソーム/ml。
【0010】
【実施例3】 本発明製剤の栄養成分吸収促進効果 (1)投与の方法 9週令ウイスター系11a種ラット(体重280〜31
0g)を試験前日に絶食させた。9週令ウイスター系T
esi種ラットをI1a種ラットと比較するために同様
に用いた。これらラットは水と食物(オリエンタル酵母
(株)製MF)を室温(23−24℃)で自由に摂取さ
せた。ラット(1グループ3匹以上)はジエチルエーテ
ルで素早く麻酔してSS−リポソーム0.5ml/30
0g/日、SG−リポソーム0.50ml/300gを
1日1回、14日間各々経口投与した。対照群のラット
には同様にPBSを0.5ml/300g、C−リポソ
ームを0.50ml/300gを各々経口投与した。
【0011】(2)血中脂質分析 本発明製剤の効果をみるために1日1回1ml採血し、
血漿中の脂質量を分析した。項目は中性脂質、総コレス
テロール、HDL−コレステロールを市販の(株)ヤト
ロン製のテストキットを使用して分析した。 (3)体重変化及び血中脂質量変化 本発明製剤の栄養吸収促進効果による体重増加をみた。
対照群の体重の変化(投与後の体重/初期の体重)を図
1に示す。体重は2日から7日を除き有意な体重増加は
なかった。二日目については食物を大量に摂取した為に
体重が増加した。SS−リポソームとSG−リポソーム
経口投与後の体重変化(投与後の体重/初期の体重)を
図2に示す。体重は2週間後に約120−130%と有
意に増加した。また血漿中の中性脂質量は体重の増加と
ともに増加した(図3に示す)。しかし、コレステロー
ルは増加しなかった(図4に示す)。
【0012】
【発明の効果】以上述べたように、SS−リポソームと
SG−リポソームには栄養成分吸収促進剤としての効果
が認められ、その結果による体重増加、血漿中の中性脂
質量の増加が顕著に認められた。しかし血漿中のコレス
テロール量は増加しなかった。中性脂質は食事摂取の影
響をもっともうける成分で、食物として腸管から吸収さ
れるものと、糖質、アルコール、脂肪酸などを材料とし
て腸管や肝臓で合成されるものがある。体重増加ととも
に中性脂質が血漿中に増加してきたことは、これら食物
中の栄養成分吸収が促進されたためである。本発明製剤
を投与しなかったラットに比べ120−130%の体重
増加があったということは、それらの吸収促進効率が優
れていることの証明で、本発明製剤の効果が証明され
た。また、これら栄養成分の吸収促進がなされたにも関
わらず、コレステロールの変動が見られなかったことは
本発明の有用性でもある。また中性脂質の増加を栄養学
的について言えば、脂質は糖質やたんぱく質の2倍以上
のエネルギーを含有することから、体内貯蔵の形態とし
て有用であり、エネルギー源の過剰摂取は主に中性脂質
として体内の脂肪組織に蓄積される。このことは、飢餓
や厳しい条件に耐えるためには重要な生理作用であり、
本発明製剤の栄養成分吸収促進剤としての有用性があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3の投与後の7日間による対照群の体重
変化を示すグラフ。
【図2】実施例3の投与後の14日間による体重変化を
示すグラフ。
【図3】実施例3の投与後の7日間による血漿中の中性
脂質の変化を示すグラフ。
【図4】実施例3の投与後の7日間によるコレステロー
ルの変化を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A23D 9/007 A23D 9/00 516

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステロール及び/又はステロールグルコ
    シドを含むリポソームを有効成分とする栄養成分吸収促
    進剤。
  2. 【請求項2】 前記ステロールは、シトステロール、カ
    ンペステロール、スチグマステロール又はブラシカステ
    ロールから選ばれた1種以上であることを特徴とする請
    求項1記載の栄養成分吸収促進剤。
  3. 【請求項3】 前記ステロールグルコシドは、シトステ
    リル−D−グルコシド、カンペステリル−D−グルコシ
    ド、スチグマステリル−D−グルコシド又はブラシカ−
    D−グルコシドから選ばれた1種以上であることを特徴
    とする請求項1記載の栄養成分吸収促進剤。
JP7329380A 1995-11-14 1995-11-14 栄養成分吸収促進剤 Pending JPH09135672A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999018977A1 (en) * 1997-10-16 1999-04-22 Medical Isotopes Inc. Readily absorbable phytosterol glycosides to treat hypercholesterolemia
JP2002027946A (ja) * 2000-07-14 2002-01-29 Pola Chem Ind Inc ミネラル吸収促進剤及びこれを含有する組成物
US6677327B1 (en) 1999-11-24 2004-01-13 Archer-Daniels-Midland Company Phytosterol and phytostanol compositions
JPWO2006095798A1 (ja) * 2005-03-09 2008-08-14 サンスター株式会社 フィトステロールを含んだリポソームを含有する抗癌用経口組成物、該リポソームによる癌の予防又は治療

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