JPH09135574A - インバータ装置の制御回路 - Google Patents

インバータ装置の制御回路

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JPH09135574A
JPH09135574A JP7311588A JP31158895A JPH09135574A JP H09135574 A JPH09135574 A JP H09135574A JP 7311588 A JP7311588 A JP 7311588A JP 31158895 A JP31158895 A JP 31158895A JP H09135574 A JPH09135574 A JP H09135574A
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voltage
power supply
circuit
inverter
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JP7311588A
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Inventor
Hideaki Kato
秀明 加藤
Yuichi Izawa
雄一 伊澤
Masaya Tadano
昌也 只野
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な回路でインバータの入力電圧を容易に
推定可能とし、誘導電動機に最適な一定した電圧が容易
に印加でき、誘導電動機の停動や、電動機電流不安定等
を防止する。 【解決手段】 制御回路用電源として、インバータ主回
路1の1次側電源と同ーケ所から1次電圧を取り出し、
2次電圧をパルス幅変調方式を用いて安定化したスイッ
チング電源回路と、前記パルス幅変調方式スイッチング
電源回路の変調パルスを検出する回路19と、前記回路
により検出されたパルスを、そのデューティに対応した
直流電圧に変換するローパスフィルタ20と、前記ロー
パスフイルタにより得られた直流電圧と制御回路の入出
力状態との関係により、インバータ装置の1次側電源電
圧を推定する手段16と、その推定した値にもとづい
て、インバータ装置の出力周波数と出力電圧との関係が
一定となるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導電動機等の誘
導負荷を駆動するインバータ装置の制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導電動機等のインバータ制御装
置としては、実開平1−123486号公報あるいは特
開平1−190293号公報に記載のものがあった。実
開平1−123486号公報に記載のものでは、インバ
ータの入力電圧である直流電源電圧を検出してインバー
タの出力電圧を補正し、安定した誘導電動機の運転を実
現しようとするものである。また、特開平1−1902
93号公報に記載のものでは、インバータに入力される
直流電源電圧に比例するDC/DCコンバータ出力電圧
を検出して、インバータの出力電圧を補正し効率的な誘
導電動機の運転を実現しようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようする課題】上記従来インバータ制御
装置では、インバータの入力電圧を検出するための専用
の直流電圧検出回路等で実際に電圧を検出する必要があ
った。また、通常のインバータ回路では、制御回路と1
次回路とを絶縁する必要があるため、特開平1−190
293号公報のもののようにして検出した直流電圧を、
さらに専用に準備した周波数変換回路を通してから、絶
縁された制御回路に取り込む等の複雑な検出電圧変換手
段が必要であった。
【0004】また、運転を許容するインバータの入力電
圧範囲を規制する手段がないため、使用部品の定格を超
え運転してしまい、製品寿命を著しく縮めてしまう恐れ
があった。例えば、誘導電動機を駆動した場合、インバ
ータ主回路に使用しているトランジスタモジュールに
は、整流された電源電圧だけでなく、それに誘導電動機
からの回生電流による電圧が加算されて印加される。こ
のため、誘導電動機を駆動しなかった場合に、トランジ
スタモジュールに印加される電圧が、その定格電圧に収
まっていても、誘導電動機を駆動して回生電流よる電圧
が加算されて印加された場合、トランジスタモジュール
は、その定格を超えた電圧により破壊したり劣化したり
する恐れがあった。
【0005】また、電源電圧が低すぎるにも拘らず誘導
電動機を駆動した場合、インバータ主回路1次側に使用
している電解コンデンサには、過大なリップル電流が流
れ、その寿命が著しく短くなってしまう恐れがあった。
さらに、インバータ入力に過大電圧が印加され、破壊す
る前にインバータを保護する機能は実現できなかった。
【0006】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものである。本発明は、専用の直流電圧検出回路や、
複雑な検出電圧変換手段を用いることなく、簡単な回路
でインバータの入力電圧を容易に推定可能となり、これ
を利用して入力電圧変動に拘らず、誘導電動機に最適な
一定した電圧が容易に印加でき、これにより、誘導電動
機の印加電圧が低すぎることにより起きる停動や、印加
電圧が高すぎて、さらに脈動負荷をつないだ場合に起き
る電動機電流不安定等を防止できるインバータ装置の制
御回路を得ることを目的とする。また、広いインバータ
の入力電圧範囲にて安定した誘導電動機の運転が実現で
き、世界各国によりそれぞれ異なる電源電圧に対し、そ
れぞれ専用のインバータを準備することなく、数種類の
インバータでの対応が可能となるインバータ装置の制御
回路を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
インバータ装置の制御回路は、交流または直流電力を可
変周波数、可変電圧の交流電力に変換するインバータ装
置において、制御回路用電源として、インバータ主回路
の1次側電源と同ーケ所から1次電圧を取り出し、2次
電圧をパルス幅変調方式を用いて安定化したスイッチン
グ電源回路と、前記パルス幅変調方式スイッチング電源
回路の変調パルスを検出する回路と、前記回路により検
出されたパルスを、そのデューティに対応した直流電圧
に変換するローパスフィルタと、前記ローパスフイルタ
により得られた直流電圧と制御回路の入出力状態との関
係により、スイッチング電源回路の1次電源電圧と同一
である、インバータ装置の1次側電源電圧を推定する手
段と、その推定したインバータ装置の1次側電源電圧に
もとづいて、インバータ装置の出力周波数と出力電圧と
の関係が一定となるように制御する機能とを備えたもの
である。
【0008】本発明によれば、従来技術で述べた専用の
直流電圧検出回路や、複雑な検出電圧変換手段を用いる
ことなく、簡単な回路でインバータの入力電圧を容易に
推定可能となり、これを利用して入力電圧変動に拘ら
ず、誘導電動機に最適な一定した電圧が容易に印加でき
る。
【0009】本発明の請求項2に係るインバータ装置の
制御回路は、交流または直流電力を可変周波数、可変電
圧の交流電力に変換するインバータ装置において、制御
回路用電源として、インバータ主回路の1次側電源と同
ーケ所から1次電圧を取り出し、2次電圧をパルス幅変
調方式を用いて安定化したスイッチング電源回路と、ス
イッチング電源の主制御トランジスタ駆動信号を利用し
て構成される前記パルス幅変調方式スイッチング電源回
路の変調パルスを検出する回路と、前記回路により検出
されたパルスを、そのデューティに対応した直流電圧に
変換するローパスフィルタと、前記ローパスフイルタに
より得られた直流電圧と制御回路の入出力状態との関係
により、スイッチング電源回路の1次電源電圧と同一で
ある、インバータ装置の1次側電源電圧を推定する手段
と、その推定したインバータ装置の1次側電源電圧にも
とづいて、インバータ装置の出力周波数と出力電圧との
関係が一定となるように制御する機能とを備えたもので
ある。
【0010】本発明によれば、パルス幅変調方式スイッ
チング電源回路の変調パルス検出が、簡単な回路で正確
に可能となる。
【0012】本発明の請求項3に係るインバータ装置の
制御回路は、交流または直流電力を可変周波数、可変電
圧の交流電力に変換するインバータ装置において、制御
回路用電源として、インバータ主回路の1次側電源と同
ーケ所から1次電圧を取り出し、2次電圧をパルス幅変
調方式を用いて安定化したスイッチング電源回路と、ス
イッチング電源の制御演算回路用2次巻線電圧もしくは
制御演算回路とグランドが共通である2次巻線電圧を利
用して構成される前記パルス幅変調方式スイッチング電
源回路の変調パルスを検出する回路と、前記回路により
検出されたパルスを、そのデューティに対応した直流電
圧に変換するローパスフィルタと、前記ローパスフイル
タにより得られた直流電圧と制御回路の入出力状態との
関係により、スイッチング電源回路の1次電源電圧と同
一である、インバータ装置の1次側電源電圧を推定する
手段と、その推定したインバータ装置の1次側電源電圧
にもとづいて、インバータ装置の出力周波数と出力電圧
との関係が一定となるように制御する機能とを備えたも
のである。
【0013】本発明によれば、パルス幅変調方式スイッ
チング電源回路の変調パルス検出が非常に簡単な回路で
可能となる。
【0014】本発明の請求項4に係るインバータ装置の
制御回路は、交流または直流電力を可変周波数、可変電
圧の交流電力に変換するインバータ装置において、制御
回路用電源として、インバータ主回路の1次側電源と同
ーケ所から1次電圧を取り出し、2次電圧をパルス幅変
調方式を用いて安定化したスイッチング電源回路と、前
記パルス幅変調方式スイッチング電源回路の変調パルス
を検出する回路と、前記回路により検出されたパルス
を、そのデューティに対応した直流電圧に変換するロー
パスフィルタと、前記ローパスフイルタにより得られた
直流電圧と制御回路の入出力状態との関係により、スイ
ッチング電源回路の1次電源電圧と同一である、インバ
ータ装置の1次側電源電圧を推定する手段と、その推定
したインバータ装置の1次側電源電圧にもとづいて、イ
ンバータ装置の出力周波数と出力電圧との関係が一定と
なるように制御する機能とを備え、かつ、インバータ波
形を出力可能な1次電源電圧範囲の設定機能を有し、イ
ンバータ装置の1次側電源電圧の推定値が予め設定した
範囲を外れていた場合インバータ出力波形を出さない、
もしくは、インバータ波形を出力中に予め設定した1次
電源電圧範囲を外れた場合インバータ装置の出力を停止
する手段を備えたものである。
【0015】本発明によればインバータの運転を、予め
設定した電源電圧範囲だけに制限可能となり、インバー
タに使用している半導体部品やコンデンサの定格電圧、
電流などに対し確実に安全マージンが確保でき、長期的
な製品信頼性が確保出来る。
【0016】本発明の請求項5に係るインバータ装置の
制御回路は、交流または直流電力を可変周波数、可変電
圧の交流電力に変換するインバータ装置において、制御
回路用電源として、インバータ主回路の1次側電源と同
ーケ所から1次電圧を取り出し、2次電圧をパルス幅変
調方式を用いて安定化したスイッチング電源回路と、前
記パルス幅変調方式スイッチング電源回路の変調パルス
を検出する回路と、前記回路により検出されたパルス
を、そのデューティに対応した直流電圧に変換するロー
パスフィルタと、前記ローパスフイルタにより得られた
直流電圧と制御回路の入出力状態との関係により、スイ
ッチング電源回路の1次電源電圧と同一である、インバ
ータ装置の1次側電源電圧を推定する手段と、その推定
したインバータ装置の1次側電源電圧にもとづいて、イ
ンバータ装置の出力周波数と出力電圧との関係が一定と
なるように制御する機能とを備え、かつ、インバータ主
回路と1次電源との間に開閉器を備え、インバータ制御
回路用電源は開閉器の前から1次電源へ接続したインバ
ータ装置において、制御回路に、インバータ主回路へ入
力可能な最大1次電源電圧の設定機能を有し、1次側電
源電圧の推定値が予め設定した最大電圧を超えていた場
合、この開閉器を閉じない、もしくは、インバータ波形
を出力中に予め設定した最大電圧を超えた場合、開閉器
を開く手段を備えたものである。
【0017】本発明によれば、インバータ主回路に過大
電圧が印加されるのを防止でき、部品が破壊したり劣化
するのを防止することができる。例えば、1次側定格電
圧をAC100〜120Vとして設計されたインバータ
主回路にAC240Vが接続されても、制御回路が過電
圧と判定し、1次側電源とインバータ主回路間の開閉器
を閉じないため、インバータ主回路の部品が破壊したり
劣化するのを防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係るインバー
タ装置の制御回路の実施例を図1を用いて説明する。
図1において、1はインバ−タ主回路であり、インバ−
タ主回路整流器2と、インバ−タ主回路コンデンサ3、
インバ−タ主回路トランジスタモジュ−ル4により構成
されており、交流電源5の電力により誘導電動機6を駆
動する。
【0019】7はインバ−タ装置の制御回路であり、イ
ンバ−タ主回路と同ーの所から1次電圧を取り出し、こ
れを制御回路1次整流器8、整流回路1次コンデンサ9
により整流平滑して直流電圧を得ている。これと、スイ
ッチング電源パルス幅変調制御回路10、スイッチング
トランジスタ11、スイッチングトランス12、制御演
算回路用電源13、出力トランジスタモジュ−ルドライ
ブ用電源14、2次出力電圧安定化用の帰還回路15に
より、パルス幅変調方式を採用して制御回路用電源が形
成されており、安定した2次電圧を得ている。なお、こ
の制御回路用電源の負荷は、制御演算回路16、出力ト
ランジスタモジュ−ルドライブ回路17、リレ−コイ
ル、LED等を駆動するための出力回路18及び入力回
路21である。
【0020】制御演算回路16には、スイッチング電源
変調パルス検出回路19よりの信号をロ−パスフィルタ
20を通すことによって得られる直流電圧と、入力回路
21の信号とが入力され、最終的には誘導電動機6と出
力回路18を制御している。制御演算回路16は、入力
回路21からの信号により、出力トランジスタモジュ−
ルドライブ回路17及び出力回路18を制御しているた
め、入出力状態の判断が可能である。
【0021】ここで、前に述べたように16、21、1
7、18の4つが制御回路用電源の負荷であるため、制
御演算回路16の入出力状態と制御回路用電源の負荷が
消費する電力には相関がある。一方、ロ−パスフィルタ
20から、スイッチング電源の変調パルスのデュ−ティ
に対応した直流電圧が制御演算回路16に入力される。
制御回路用電源は、パルス幅変調方式を採用し出力電圧
を安定化しているため、その変調パルスのデューティは
交流電源5の電圧と、制御回路用電源の負荷が消費する
電力により決定される。
【0022】これらにより、制御演算回路16に、ロー
パスフィルタ20により得られる直流電圧と、回路の入
出力状態との関係を記憶させておくことにより、交流電
源5の電圧を推定できる。推定した交流電源5の電圧を
もとに、制御演算回路16は、出力トランジスタモジュ
ールドライブ回路17への信号を調整して、インバータ
主回路トランジスタモジュール4から出力される周波数
と電圧との関係が交流電源5の電圧に拘らず、一定とな
るように制御可能となる。
【0023】これにより、広範囲な電源電圧範囲にて常
に最適な電圧を誘導電動機に印加することが可能とな
り、誘導電動機の印加電圧が低くすぎることにより起こ
る停動や、印加電圧が高すぎて、さらに脈動負荷をつな
いだ場合に起こる電動機電流不安定などを防止できる。
また、広いインバータ入力電圧範囲で安定した誘導電動
機の運転が実現できることにより、世界各国によりそれ
ぞれ異なる電源電圧に対しそれぞれ専用のインバータを
準備することなく、例えば図1の構成にて、電源電圧が
AC200V±10%〜AC240V±10%まで対応
が可能となる。
【0024】本発明の請求項2に係るインバータ装置の
制御回路の実施例を図2を用いて説明する。 図におい
て、スイッチング電源変調パルス検出回路19はフォト
ICカプラ19−1と電流制限抵抗19−2からなって
おり、他の構成要素は図1と同様である。
【0025】図2におけるスイッチング電源パルス変調
回路10の出力、つまりスイッチングトランジスタ11
のゲート〜ソース間の波形を図3に示す。図3におい
て、Taはパルス幅変調のサイクル時間、Tbはスイッ
チングトランジスタ11のオン時間であり、スイッチン
グトランジスタ11のオンデューティはTb/Taであ
る。図2におけるスイッチング電源変調パルス検出回路
19の出力は、振幅を除き、図3の波形と実用上全く同
一となり、正確なパルスデューティを検出可能である。
【0026】これにより、スイッチング電源パルス幅変
調制御回路10から出力されるデューティとローパスフ
ィルタ20から出力される直流電圧は、図4のように比
例関係が成り立つ。この時、スイッチング電源パルス幅
変調制御回路10から出力されるデューティは、そのパ
ルス幅を変えて、その電源出力電圧を安定化しているた
め交流電源5の電圧と制御回路用電源の負荷電力に対応
して一義的に決定される。したがって、交流電源5とロ
ーパスフィルタ20の出力電圧の関係は図5のようにな
る。
【0027】図5において、曲線Cはインバータ主回路
トランジスタモジュール4の出力が全てOFFである
「インバータ波形停止でかつ出力回路18が全てOF
F」の場合の交流電源電圧〜ローパスフィルタ出力電圧
の関係を表わした曲線である。同様に、曲線Bは「イン
バータ波形出力でかつ出力回路18が一部ON」、曲線
Aは「インバータ波形出力でかつ出力回路18が全部O
N」の場合の交流電源電圧〜ローパスフィルタ出力電圧
の関係を表わした曲線である。このグラフを使用すれ
ば、制御演算回路16は、負荷状態つまり回路の入力状
態がどのようになっているかが判断可能なため、入力交
流電圧〜ローパスフィルタ出力電圧の関係から入力交流
電圧が推定可能である。
【0028】例えば、図5においてローパスフィルタ出
力電圧Y[DCV]を検出したとすると、回路の入出力
状態が「インバータ波形停止でかつ出力回路18が全て
OFF」の場合は、交流電源5の電源電圧は曲線Cを用
いてX[ACV]であることが推定可能である。同様
に、回路の入出力状態が「インバータ波形出力でかつ出
力回路18が一部ON」の場合は、曲線Bを用いてロー
パスフィルタ出力電圧Y′[DCV]を検出したとする
と、交流電源5の電源電圧はX′[ACV]であること
が推定可能である。
【0029】一方、誘導電動機をインバータにて駆動す
る場合、誘導電動機の仕様、負荷の大きさにより最適な
インバータ出力周波数〜インバータ出力電圧の関係があ
り、インバータ出力電圧が低くすぎた場合には誘導電動
機が停動したり、インバータ出力電圧が高すぎ、さらに
脈動負荷を接続した場合には電動機電流不安定等が発生
したりすることが、一般的に知られている。つまり、誘
導電動機の仕様、負荷が決められている場合、図6のD
線のような最適なインバータ出力周波数〜インバータ出
力電圧の関係が存在することになる。
【0030】ところが、図2の制御演算回路16に交流
電源5の電圧変動に対する補正機能がない場合、インバ
ータ出力周波数〜インバータ出力電圧の関係は、電源電
圧が高い場合図6のE線のように、電源電圧が低い場合
図6のF線のように変動してしまうことになる。これを
防止するため、本発明では、先に説明した交流電源5の
電圧を推定した結果から、電源電圧の変動に関係なく、
インバータ出力周波数〜インバータ出力電圧の関係が図
6のD線となるように、インバータ出力波形を補正して
いる。
【0031】図7は、図2に示す制御演算回路16が、
インバータ出力周波数〜インバータ出力電圧の関係を一
定となるように制御するフローチャートである。図7に
おいて、制御演算回路16に電源投入後タイマがスター
トする。そしてタイマが一定時間T経過後、つまり制御
回路用電源の動作が安定後、ローパスフィルタ出力を読
み込んでいる。次に、交流電源を整流したときに残るリ
ップル電圧等の影響がでないように、データをN回読み
込んで平均化したものを正規のローパスフィルタ出力電
圧としている。但しこの間に入出力状態に変化があった
場合は、ローパスフィルタ出力電圧が大幅に変化するた
め、再度、ローパスフィルタ出力電圧を読み直すことと
なる。
【0032】その時点での運転状態により、表1に示す
A,B,Cの負荷パターンの中から現在の負荷パターン
を選択し、先に平均化したローパスフィルタ出力電圧と
負荷パターンとにより、交流電源電圧を推定する。そし
て、交流電源電圧が変動してもインバータ出力が目標出
力電圧となるよう、インバータ出力波形を補正してい
る。以上の動作を繰り返すことにより、インバータ出力
電圧を最適に保つように制御を行なっている。なお表1
に示す負荷パターンA,B,Cとは、図5に示した、交
流電源電圧〜ローパスフィルタ出力電圧の関係を示す曲
線A,B,Cにそれぞれ対応したパターンとなる。
【0033】
【表1】
【0034】本発明の請求項3に係るインバータ装置の
制御回路の実施例を図8,図9,図10を用いて説明す
る。図8は、スイッチング電源変調パルス検出回路19
がダイオードによって構成される以外は図1に示すもの
と同様である。このダイオードは、制御演算回路用電源
13の入力電圧であるスイッチングトランス巻線に接続
することにより、スイッチング電源の変調パルスを検出
している。なお本実施例では、ダイオードを制御演算回
路用電源13の入力電圧であるスイッチングトランス巻
線に接続したが、制御演算回路16とグランドが共通で
ある他のスイッチングトランス巻線を利用しても同様な
信号が得られることは明らかである。
【0035】制御回路用電源として、フードバック方式
を採用した場合の各部のスイッチング波形例を図9に示
す。図9において、スイツチングトランジスタのゲート
〜ソース間電圧のオンデューティをTb/Taとすれ
ば、制御演算回路用トランス巻線には、(Ta−Tb)
/Taというデューティで正の電圧が発生する。よっ
て、ローパスフィルタ20にはダイオード19を介して
(Ta−Tb)/Taなるオンデューティの電圧が印加
されることになる。これにより、この出願の請求項2に
係る発明の実施例で述べたと同様に、交流電源5の電圧
とローパスフィルタ20の出力電圧の関係は図10のよ
うなものが得られる。
【0036】ローパスフィルタ20に入力されるパルス
のオンデューティが請求項2に係る発明の実施例のもの
と方式が異なったり、ダイオードを使用していたりする
ため図10は図5とは異なった関係の曲線となるが、ロ
ーパスフィルタ20の出力電圧を検出すれば、交流電源
5の電圧を、実際の測定なしに推定可能であることに変
わりはない。このため、図5の関係を図10に変えるこ
とにより、第2図の実施例と同様に、インバータ出力周
波数〜インバータ出力電圧の関係を電源電圧の変動に関
わらず一定にすることが可能となる。これにより、非常
に簡単な回路で、広い入力電圧範囲に亘り安定した誘導
電動機の運転が可能となる。
【0037】本発明の請求項4に係るインバータ装置の
制御回路の実施例を図11および図12を用いて説明す
る。図11は請求項4に係るインバータ装置の制御回路
の構成図であり、図1に対し1次電源電圧設定回路22
を追加している。そしてこの1次電源電圧範囲設定値に
より、インバータ波形出力可能な1次電源電圧範囲を設
定している。
【0038】図12のフローチャートに示すように、交
流電源5の電圧の推定値が設定範囲を外れていた場合
は、インバータ出力波形を出さないように制御演算回路
16により制御している。また、インバータ波形出力中
に、交流電源5の推定値が設定範囲を外れていた場合
は、インバータ波形出力を停止するように制御してい
る。なおインバータ波形出力中の2次電圧制御は図7の
フローチャートと同様である。
【0039】ここで、設定する1次電源電圧の最大値
は、インバータ主回路に使用する部品の定格電圧値等に
対して安全マージンを確保して設定している。また、設
定する1次電源電圧の最小値は、インバータ主回路に使
用する部品の定格電流や定格温度等に対して安全マージ
ンを確保して設定している。これらにより、インバータ
装置の長期的な信頼性を確保している。
【0040】本発明の請求項5に係るインバータ装置の
制御回路の実施例について図13および図14を用いて
説明する。図13は請求項4に係るインバータ装置の制
御回路の構成図であり、図1に対してインバータ主回路
1と交流電源5の間に開閉器23の接点を挿入してい
る。そしてこの開閉器23のコイルは出力回路18によ
り制御している。また、1次電源電圧設定回路22を設
け、インバータ波形出力が可能な1次電源電圧の最大値
を設定している。
【0041】そして、図14のフローチャートに示すよ
うに、交流電源5の電圧の推定値が設定最大値を超えて
いた場合は、開閉器23の接点を閉じないよう制御演算
回路16により制御している。また、インバータ波形出
力中に交流電源5の推定電圧値が設定最大値を超えた場
合は、開閉器23の接点を開放すると共に、インバータ
波形出力を停止するよう制御している。なお、インバー
タ波形出力中の2次電圧制御は図7のフローチャートと
同様である。ここで、設定する1次電源電圧の最大値
は、インバータ主回路に使用する部品の定格電圧等に対
して安全マージンを確保して設定している。
【0042】これにより、インバータ主回路に過大電圧
が印加されて、部品が破壊されたり劣化したりするのを
防止している。なお、制御回路用電源をフライバックコ
ンバータ方式にて説明したが、フォワードコンバータ方
式等の他の方式を採用して構成することも可能である。
また、本発明のインバータ装置の制御回路を誘導電動機
を対象に説明したが、誘導電動機と同様な誘導性の負荷
にも適用できることは勿論のことである。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、専用の直流電圧検出回
路や、複雑な検出電圧変換手段を用いることなく、簡単
な回路でインバータの入力電圧を容易に推定可能とな
り、これを利用して入力電圧変動に拘らず、誘導電動機
に最適な一定した電圧が容易に印加できる。これによ
り、誘導電動機の印加電圧が低すぎることにより起きる
停動や、印加電圧が高すぎて、さらに脈動負荷をつない
だ場合に起きる電動機電流不安定等を防止できる。また
広いインバータの入力電圧範囲にて安定した誘導電動機
の運転が実現出来ることにより、世界各国によりそれぞ
れ異なる電源電圧に対し、それぞれ専用のインバータを
準備することなく、数種類のインバータでの対応が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に係るインバータ装置の制御
回路の実施例図。
【図2】本発明の請求項2に係るインバータ装置の制御
回路の実施例図。
【図3】スイッチングトランジスタのゲート・ソース間
電圧。
【図4】スイッチング電源パルス幅変調制御回路の波形
デューティとローパスフィルタ出力電圧との関係。
【図5】交流電源の電圧とローパスフィルタ出力電圧。
【図6】インバータ出力周波数とインバータ出力電圧。
【図7】制御演算回路の動作フローチャート。
【図8】本発明の請求項3に係るインバータ装置の制御
回路の実施例図。
【図9】スイッチング電源パルス幅変調制御回路の波形
デューティと制御演算回路用トランス巻線電圧。
【図10】交流電源の電圧とローパスフィルタ出力電
圧。
【図11】本発明の請求項4に係るインバータ装置の制
御回路の実施例図。
【図12】制御演算回路の動作フローチャート。
【図13】本発明の請求項5に係るインバータ装置の制
御回路の実施例図。
【図14】制御演算回路の動作フローチャート。
【符号の説明】
1 インバータ主回路 2 インバータ主回路整流器 3 インバータ主回路コンデンサ 4 インバータ主回路トランジスタモジュール 5 交流電源 6 誘導電動機 7 インバータ装置の制御回路 8 制御回路1次整流器 9 制御回路1次コンデンサ 10 スイッチング電源パルス幅変調制御回路 11 スイッチングトランジスタ 12 スイッチングトランス 13 制御演算回路用電源 14 出力トランジスタモジュールドライブ用電源 15 帰還回路 16 制御演算回路 17 出力トランジスタモジュールドライブ回路 18 出力回路 19 スイッチング電源変調パルス検出回路 19−1 フォトICカプラ 19−2 電流制限抵抗 20 ローパスフィルタ 21 入力回路 22 1次電源電圧設定回路 23 開閉器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02P 7/63 302 H02P 7/63 302D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流または直流電力を可変周波数、可変
    電圧の交流電力に変換するインバータ装置において、制
    御回路用電源として、インバータ主回路の1次側電源と
    同ーケ所から1次電圧を取り出し、2次電圧をパルス幅
    変調方式を用いて安定化したスイッチング電源回路と、
    前記パルス幅変調方式スイッチング電源回路の変調パル
    スを検出する回路と、前記回路により検出されたパルス
    を、そのデューティに対応した直流電圧に変換するロー
    パスフィルタと、前記ローパスフイルタにより得られた
    直流電圧と制御回路の入出力状態との関係により、スイ
    ッチング電源回路の1次電源電圧と同一である、インバ
    ータ装置の1次側電源電圧を推定する手段と、その推定
    したインバータ装置の1次側電源電圧にもとづいて、イ
    ンバータ装置の出力周波数と出力電圧との関係が一定と
    なるように制御する機能とを備えたことを特徴とするイ
    ンバータ装置の制御回路。
  2. 【請求項2】 パルス幅変調方式スイッチング電源回路
    の、変調パルスを検出する回路は、スイッチング電源の
    主制御トランジスタ駆動信号を利用して構成されたこと
    を特徴とする請求項1記載のインバータ装置の制御回
    路。
  3. 【請求項3】 パルス幅変調方式スイッチング電源回路
    の、変調パルスを検出する回路は、スイッチング電源の
    制御演算回路用2次巻線電圧もしくは制御演算回路とグ
    ランドが共通である2次巻線電圧を利用して構成された
    ことを特徴とする請求項1記載のインバータ装置の制御
    回路。
  4. 【請求項4】 インバータ波形を出力可能な1次電源電
    圧範囲の設定機能を有し、インバータ装置の1次側電源
    電圧の推定値が予め設定した範囲を外れていた場合イン
    バータ出力波形を出さない、もしくは、インバータ波形
    を出力中に予め設定した1次電源電圧範囲を外れた場合
    インバータ装置の出力を停止する手段を備えたことを特
    徴とする請求項1記載のインバータ装置の制御回路。
  5. 【請求項5】 インバータ主回路と1次電源との間に開
    閉器を備え、インバータ制御回路用電源は開閉器の前か
    ら1次電源へ接続したインバータ装置において、制御回
    路に、インバータ主回路へ入力可能な最大1次電源電圧
    の設定機能を有し、1次側電源電圧の推定値が予め設定
    した最大電圧を超えていた場合、この開閉器を閉じな
    い、もしくは、インバータ波形を出力中に予め設定した
    最大電圧を超えた場合、開閉器を開く手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載のインバータ装置の制御回路
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