JPH0913468A - 温風暖房装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 夏季などの温度が高い場合であっても、暖房
スイッチ１４を投入することにより動作試験を行なうこ
とができる温風暖房装置９を提供する。 【構成】 温風暖房装置９は、トイレ室内の温度を検出
する室温センサ１０の検出温度Ｔｔに基づいて、その検
出温度Ｔｔが室温設定器１１により設定された目標設定
温度Ｔｍに向かうように、ファン８ａ及びヒータ８ｂを
制御する。暖房スイッチ１４をオンしたときから（ステ
ップＳ１２）、所定時間経過するまでは（ステップＳ１
６）、初期温度値Ｔａを目標設定温度Ｔｍに設定し（ス
テップＳ１８）、ファン８ａ及びヒータ８ｂを制御する
（ステップＳ２４、ステップＳ２６）。したがって、ト
イレ室内の温度が目標設定温度Ｔｍを上回っていても、
所定時間だけ駆動されるから、この駆動に基づいて動作
検査を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、温風によってトイレ室
等を暖房する温風暖房装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、便器本体の側方に送風用のファン
とヒータとを備え、温風をトイレ室内に吹き出すことに
よりトイレ室内を暖房する装置として、特開平６−２４
８６７９号公報の技術が知られている。この温風暖房装
置は、送風用のファンの上流側にサーモスタットやサー
ミスタ等を用いた室温センサ及び室温設定器を備えてお
り、室温設定器で設定された目標設定温度に向かうよう
に、サーモスタットの動作や室温センサの検出温度に基
づいて送風ファンの運転とヒータへの通電を制御してい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の温風暖
房装置では、ヒータ等の出力を考慮した上で、快適なト
イレ室内の暖房環境を達成するために、トイレ室内の目
標設定温度の上限値を２５℃に設定している。しかし、
このような目標設定温度の上限値を２５℃に設定する
と、夏季等の室温が高いときには、室温センサによる検
出温度が２５℃を越えているために、スイッチを投入し
ても温風暖房装置が駆動されない。このような状態で
は、温風暖房装置が正常に動作するか否かを検査できな
いという問題があった。

【０００４】また、室温センサは、ヒータの上流側であ
って、空気の吸込口に設置した場合には、ヒータの余熱
の影響が大きく、トイレ室内の温度よりも高い温度を検
出し、暖房動作が停止されてしまうことがある。

【０００５】本発明は、上記従来の技術の問題を解決す
るものであり、暖房する室の温度に依存しないで動作試
験を行なうことができると共に、精度の高い温度制御を
行なうことができる温風暖房装置を提供することを目的
とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項１の発明は、ヒータにより加熱された
温風によってトイレ室内を暖房する温風調節手段を備え
た温風暖房装置において、上記温風調節手段をオンオフ
するための暖房スイッチと、トイレ室内を目標設定温度
に入力設定するための目標温度設定手段と、トイレ室内
の温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段により
検出された検出温度に基づいて、目標温度設定手段によ
り設定された目標設定温度に向かうように温風調節手段
を制御する温風制御手段と、を備え、上記温風制御手段
は、暖房スイッチをオンしたときに、上記目標温度設定
手段により設定した値にかかわらず、目標設定温度を初
期制御値又は、上記温度検出手段による検出値を補正値
に所定時間変更する初期制御部を備えたことを特徴とす
る。

【０００７】請求項２は、送風のためのファンと、ファ
ンの下流側に設置され、該ファンによって送風された空
気を加熱するためのヒータと、上記ヒータの上流側に設
置されかつファンによって送風された空気の温度を検出
するための温度検出手段と、温度検出手段により検出さ
れた検出温度に基づいて上記ファンの駆動及びヒータへ
の通電を制御する温風制御手段と、を備えた温風暖房装
置において、上記温風制御手段は、ヒータへの通電を停
止した後に、ファンを設定時間だけ駆動した後に停止す
る停止指令部を有し、該停止指令部の設定時間を温風暖
房装置の運転状態に応じて変更されるように設定したこ
とを特徴とする。

【０００８】請求項３は、送風のためのファンと、ファ
ンの下流側に設置され、該ファンによって送風された空
気を加熱するためのヒータと、上記ヒータの上流側に設
置されかつファンによって送風された空気の温度を検出
するための温度検出手段と、入力操作するための暖房ス
イッチと、トイレ室内を目標設定温度に入力設定するた
めの目標温度設定手段と、温度検出手段により検出され
た検出温度に基づいて、目標設定温度に向かうように、
上記ファンの駆動及びヒータへの通電を制御する温風制
御手段を備えた温風暖房装置において、上記温風制御手
段は、上記検出温度が目標設定温度に達したときに、上
記ヒータへの通電を停止させ、その後、上記ファンを第
１設定時間だけ駆動した後に停止する第１制御部と、暖
房スイッチがオンからオフに切り換えられてからヒータ
への通電を停止させ、その後、上記ファンを第２設定時
間だけ駆動した後に停止する第２制御部と、を備えたこ
とを特徴とする。

【０００９】請求項４は、請求項３の第２設定時間とし
て、第１設定時間より短く設定したものである。

【００１０】請求項５は、送風のためのファンと、ファ
ンの下流側に設置され、該ファンによって送風された空
気を加熱するためのヒータと、上記ヒータの上流側に設
置されかつファンによって送風された空気の温度を検出
するための温度検出手段と、入力操作するための暖房ス
イッチと、トイレ室内を目標設定温度に入力設定するた
めの目標温度設定手段と、温度検出手段により検出され
た検出温度に基づいて上記ファンの駆動及びヒータへの
通電を制御する温風制御手段と、を備えた温風暖房装置
において、上記温風制御手段は、暖房スイッチがオン操
作されたときに目標設定温度を越えている場合に、ヒー
タに通電しない状態にて、ファンを所定の初期駆動時間
だけ駆動してから停止するように構成したことを特徴と
する。

【００１１】請求項６は、請求項５の初期駆動時間はと
して、目標設定温度と検出温度の差に応じて変更される
ように設定したものである。

【００１２】

【作用】本発明の温風暖房装置の温風調節手段は、ヒー
タにより加熱された温風によりトイレ室内を温風制御手
段の制御にしたがって暖房する。温風制御手段は、トイ
レ室内の温度を検出する温度検出手段の検出温度に基づ
いて、その検出温度が目標温度設定手段により設定され
た目標設定温度に向かうように、温風調節手段を制御す
る。

【００１３】また、温風制御手段は、初期制御部を備え
ている。この初期制御部は、暖房スイッチをオンしたと
きから、所定時間、目標温度設定手段により設定した値
又は、温度検出手段による検出値に無関係に、初期制御
値に基づいて温風調節手段を制御する。したがって、ト
イレ室内の温度が、目標設定温度を上回っていても、温
風調節手段が所定時間だけ駆動され、この駆動に基づい
て動作検査を行なうことができる。

【００１４】請求項２では、ファンによって送風された
空気がヒータによって加熱される。温度検出手段は、ヒ
ータへ導入される空気の温度を検出し、この検出温度が
温風制御手段に入力されて、ファン及びヒータへの通電
が制御される。また、上記温風制御手段は、停止指令部
を備える。停止指令部は、ヒータへの通電を停止した後
に、ファンを設定時間だけ駆動した後に停止する。設定
時間は、温風暖房装置の運転状態に応じて変更されるよ
うに設定されている。したがって、温風暖房装置の運転
状態に応じて、温度検出手段の周辺雰囲気の余熱状態を
速やかに解消できる。よって、温度検出手段が暖房する
室の温度を正確に検出することができ、目標設定温度へ
の制御を迅速に行なうことができる。

【００１５】請求項３及び請求項４では、暖房スイッチ
をオフにしたときに、ファンだけを駆動する時間を短く
することにより、操作者の意に反するファンの駆動状態
を短時間に終え、ファンが長時間駆動されることに伴っ
て使用者が故障と勘違いすることがない。

【００１６】請求項５では、暖房スイッチがオンされた
ときに、検出温度が目標設定温度を上回っていても、ヒ
ータへの通電を行なわない状態にて、初期駆動時間だけ
ファンを駆動する。これにより、温度検出手段の周辺
は、前回の暖房運転時の余熱によって暖房する室の雰囲
気よりも高い温度になっていても、ファンの強制通気に
より冷却され、その余熱状態が速やかに解消される。し
たがって、温度検出手段は、正確な室温を検出でき、目
標温度設定手段で設定した温度に向けて正確かつ迅速に
制御される。

【００１７】また、請求項６では、目標設定温度と検出
温度との差に応じて、初期駆動時間を設定することによ
り、ファンによる冷却時間を短時間に済ますことができ
る。

【００１８】

【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図２はこの発明に係る温風暖房装置を備え
た便器装置の外観斜視図である。

【００１９】図２において、便器装置１は、便器本体２
と、洗浄・乾燥・暖房等の機能を備えた便座３とからな
る。便座３は、便座本体３ａと、便蓋３ｂと、袖部３ｃ
とからなる。便座３の後部には、おしり洗浄およびビデ
洗浄用のノズル４、着座検出スイッチ等を用いたトイレ
使用検知手段５をはじめ洗浄用の温水を供給するための
ヒータや、おしり乾燥用のヒータおよびおしり乾燥用の
送風ファン、マイクロコンピュータを備え、この便器装
置１の全体動作を制御するコントローラ、電源等が収容
される。また、便座本体３ａには、便座暖房用の発熱体
６を内蔵している。

【００２０】袖部３ｃの上面には、操作・表示部７が設
けられており、この操作・表示部７に各種操作スイッ
チ、操作つまみ、状態表示ランプを配置している。操作
・表示部７の一具体例を図３に示す。図４は図２の袖部
のＡ−Ａ断面図である。袖部３ｃの内部に温風暖房ユニ
ット８を収容している。温風暖房ユニット８は、送風の
ためのファン８ａとその下流側に設けられたヒータ８ｂ
等からなり、ファン８ａが駆動されかつヒータ８ｂが通
電されている温風暖房運転状態では、吹き出し口８ｃか
ら床面に向けて斜めに温風が吹き出される。

【００２１】図１は温風暖房装置のブロック構成図であ
る。温風暖房装置９は、温風暖房ユニット８と、室温セ
ンサ１０と、室温設定器１１と、Ａ／Ｄ変換器１２と、
暖房制御部１３と、暖房スイッチ１４と、暖房動作表示
器１５と、トイレ使用検知手段５とからなる。

【００２２】室温センサ１０は、サーミスタ等の温度検
出素子を用いて検出した温度に応じた電圧信号１０ａを
出力するように構成している。この室温センサ１０は、
ファン８ａの上流側である吸気口８ｄ側に設けられてい
る。室温設定器１１は、可変抵抗器等を用いて構成され
ており、設定された温度に応じた電圧信号１１ａを出力
する。Ａ／Ｄ変換器１２は、各電圧信号１０ａ，１１ａ
をそれぞれ対応するデジタル信号へ変換し、検出室温信
号１２ａならびに設定温度信号１２ｂとして暖房制御部
１３へ供給する。

【００２３】暖房制御部１３は、便器装置１の全体動作
を制御するコントローラ内のマイクロコンピュータを用
いて構成されている。この暖房制御部１３は、暖房スイ
ッチ１４がオン操作されると温風暖房運転状態となり、
発光ダイオード等からなる暖房動作表示器１５を点灯さ
せて動作状態にあることを可視表示させる。このとき、
暖房制御部１３は、検出室温信号１２ａ、設定温度信号
１２ｂならびにトイレ使用検知手段５の使用検知出力５
ａを入力とし、トイレの使用状態に応じてファン８ａの
運転とヒータ８ｂへの通電を制御する。一方、温風暖房
運転状態から、暖房スイッチ１４がオフ操作されると、
暖房制御部１３は、温風暖房状態を停止すると共に、暖
房動作表示器１５を消灯する。なお、暖房制御部１３
は、タイマ機能を備えており、予め設定した時間帯に自
動的に温風暖房を行なうようにしている。

【００２４】トイレ使用検知手段５は、便座への着座を
検出する着座検出方式を用いて構成している。なお、人
体から放射される赤外線等を焦電型センサ等で検出する
ことにより男子の小用使用等を含めてトイレの使用を検
知する構成としてもよい。

【００２５】次に、暖房制御部１３により実行される室
内暖房制御について、図５のフローチャートに基づいて
説明する。本処理は、所定時間毎に繰り返し実行される
ルーチンであり、まず、ステップＳ１２にて、暖房スイ
ッチ１４がオンされたか否かの判定が実行される。この
ステップＳ１２にて、暖房スイッチ１４がオンされてい
ないと判定されたときには、ステップＳ１４へ進み、フ
ァン８ａ及びヒータ８ｂをオフに設定する。

【００２６】一方、ステップＳ１２にて、暖房スイッチ
１４がオンされていると判定されたときに、次のステッ
プＳ１６へ進み、暖房スイッチ１４がオンされてから所
定時間ｔｓが経過したか否かの判定が実行される。この
ステップＳ１６にて、暖房スイッチ１４がオンされてか
ら所定時間ｔｓが経過していないときには、ステップＳ
１８へ進み、目標設定温度Ｔｍに初期温度値Ｔａを設定
する。ここで、初期温度値Ｔａは、室温設定器１１によ
り設定できる目標設定温度Ｔｍの上限値（例えば、２５
℃）以上の値である。

【００２７】一方、ステップＳ１６にて、暖房スイッチ
１４がオンされてから所定時間ｔｓが経過したと判定さ
れたときには、ステップＳ２０へ進み、目標設定温度Ｔ
ｍに、室温設定器１１で設定された入力設定値Ｔｉｎ
（設定温度信号１２ｂの値）を設定する。続くステップ
Ｓ２２にて、検出温度Ｔｔが目標設定温度Ｔｍを越えて
いるか否かの判定が実行される。このステップＳ２２に
て、検出温度Ｔｔが、目標設定温度Ｔｍを越えていない
場合にはファン８ａ及びヒータ８ｂを共にオンし（ステ
ップＳ２４）、一方、目標設定温度Ｔｍを越えた場合に
はファン８ａ及びヒータ８ｂをオフにする（ステップＳ
２６）。

【００２８】図６は図５の処理を説明するタイミングチ
ャートである。図５及び図６に示すように、暖房スイッ
チ１４の投入時から（時点ｔ１）、所定時間ｔｓが経過
するまでは、目標設定温度Ｔｍとして、室温設定器１１
で設定された入力設定値Ｔｉｎの代わりに、初期温度値
Ｔａが設定されて、この初期温度値Ｔａが目標設定温度
Ｔｍと比較される。したがって、夏季においてトイレ室
内の温度が高くなった場合でも、暖房スイッチ１４をオ
ンした直後には、検出温度Ｔｔが目標設定温度Ｔｍを越
えないので、ファン８ａ等が所定時間ｔｓの間だけ起動
され、動作検査を行なうことができる。なお、本施例で
は、目標設定温度Ｔｍを初期温度値Ｔａに変更したが、
その代わりに温度センサ１０の検出温度Ｔｔを所定温度
（例えば１０℃）差し引いた補正値に変更してもよい。

【００２９】図７は他の実施例に係る暖房制御処理を示
すフローチャートである。図７において、まず、ステッ
プＳ３２にて、暖房スイッチ１４がオンされたか否かの
判定が実行される。オンされていると判定されたときに
は、ステップＳ３４へ進み、検出温度Ｔｔが目標設定温
度Ｔｍを下回っているか否かの判定が行なわれ、肯定判
定の場合には、ファン８ａ及びヒータ８ｂをそれぞれオ
ンする。

【００３０】一方、ステップＳ３４にて、検出温度Ｔｔ
が目標設定温度Ｔｍを上回っていると判定された場合に
は、ステップＳ３８にて、ヒータ８ｂをオフする。続く
ステップＳ４０にて、カウンタＣ１をインクリメントす
る。その後、ステップＳ４２にて、カウンタＣ１が所定
時間Ｃａ（例えば１０秒）を越えたか否かについて判定
される。そして、カウンタＣ１が所定時間Ｃａを越えた
と判定したときに、ステップＳ４４へ進み、カウンタＣ
１をリセットした後に、ファン８ａをオフにする。

【００３１】したがって、検出温度Ｔｔが目標設定温度
Ｔｍを下回ったときに、ヒータ８ｂを直ちにオフにした
後（ステップＳ３８）、所定時間Ｃａが経過したときに
（ステップＳ４２）、ファン８ａがオフにされることに
なる（ステップＳ４６）。これによりヒータ８ｂの加熱
に伴って室温センサ１０の付近が余熱状態になっていて
も、ファン８ａの強制通気により所定時間Ｃａだけ冷却
されるから、余熱状態が速やかに解消され、室温センサ
１０は、正確な室温を検出することができる。

【００３２】一方、ステップＳ３２にて、暖房スイッチ
１４がオフにされたと判定されたときには、ステップＳ
５２にて、ヒータ８ｂをオフにした後に、ステップＳ５
４にて、カウンタＣ２をインクリメントし、ステップＳ
５６にて、カウンタＣ２が所定時間Ｃｂを越えているか
否かの判定を実行する。この所定時間Ｃｂは、ステップ
Ｓ４２の所定時間Ｃａに比べて、短い時間（例えば、５
秒）に設定されている。このステップＳ５６にて、カウ
ンタＣ２が所定時間Ｃｂを越えたときに、カウンタＣ２
をリセットした後に（ステップＳ５８）、ファン８ａを
オフにする（ステップＳ４６）。

【００３３】したがって、暖房スイッチ１４をオフにし
た直後に、ヒータ８ｂをオフにし（ステップＳ５２）、
所定時間Ｃｂが経過したときに（ステップＳ５６）、フ
ァン８ａがオフにされることになる（ステップＳ４
６）。これにより、ヒータ８ｂの加熱により、室温セン
サ１０の付近が余熱状態であっても、ファン８ａの強制
通気により所定時間Ｃｂだけ冷却され、次回、暖房スイ
ッチ１４をオンしたときに、室温センサ１０は、正確な
室温を検出でき、目標設定温度Ｔｍへの暖房運転を速や
かに行なうことができる。

【００３４】図８及び図９は図７のフローチャートの作
用を説明するタイミングチャートである。ここで、ファ
ン８ａを強制駆動する時間として、暖房スイッチ１４を
オフにしたときの方が目標設定温度Ｔｍに達したときよ
り短く設定したのは、以下の理由による。

【００３５】図８に示すように、検出温度Ｔｔが目標設
定温度Ｔｍに達して、ヒータ８ｂをオフにした後に（時
点ｔ３）、ファン８ａを比較的長い時間（Ｃａ）駆動し
ても、暖房制御中であるから、使用者が故障と勘違いす
ることがない。しかも、ヒータ８ｂに通電されていて、
余熱の影響が大きい状態を速やかに解消することができ
る。

【００３６】一方、図９に示すように、使用者の操作に
より、暖房スイッチ１４をオフにしたときに（時点ｔ
５）、ファン８ａだけを駆動する時間（Ｃｂ）を短くす
ることにより、操作者の意に反するファン８ａの駆動状
態が短時間に終了し、使用者が故障と勘違いすることが
ない。

【００３７】次に、他の実施例について、図１０のフロ
ーチャートに基づいて説明する。図１０の処理は、暖房
スイッチ１４のオン時から所定時間、ファン８ａを強制
的に駆動する制御である。

【００３８】図１０において、ステップＳ７２にて、暖
房スイッチ１４がオンであるか否かの判定が実行され、
オンと判定されたときには、ステップＳ７４にて、カウ
ンタＣ３をインクリメントした後に、ステップＳ７６へ
進む。ステップＳ７６では、検出温度Ｔｔが目標設定温
度Ｔｍを下回っているか否かの判定が実行される。肯定
判定の場合には、ステップＳ７８にて、ファン８ａ及び
ヒータ８ｂをオンする。

【００３９】一方、ステップＳ７６にて、検出温度Ｔｔ
が目標設定温度Ｔｍを下回っていないこと、つまり、検
出温度Ｔｔが目標設定温度Ｔｍを越えていると判定され
た場合には、ステップＳ８０へ進み、カウンタＣ３が所
定時間Ｃｃを越えているか否かの判定、つまり、暖房ス
イッチ１４がオンされてから所定時間Ｃｃを越えている
か否かが判定される。そして、所定時間Ｃｃを越えてい
ないと判定されたときには、ステップＳ８２にて、ファ
ン８ａをオンする。ステップＳ７６が否定判定されてい
る状態にて、カウンタＣ３が所定時間Ｃｃを越えたと判
定されたときに、ファン８ａ及びヒータ８ｂをオフにす
る（ステップＳ８６）。なお、ステップＳ７２にて、暖
房スイッチ１４がオフにされたときには、カウンタＣ３
をリセットした後（ステップＳ８４）、ファン８ａ及び
ヒータ８ｂをオフにする（ステップＳ８６）。

【００４０】図１１は図１０のフローチャートの作用を
説明するタイミングチャートである。図１０及び図１１
に示すように、暖房スイッチ１４をオンすれば（時点ｔ
１０）、検出温度Ｔｔが目標設定温度Ｔｍを上回ってい
ても、ファン８ａが所定時間Ｃｃだけ駆動され、前回の
暖房運転により室温センサ１０の周辺雰囲気に余熱が保
持されている状態であっても、ファン８ａの強制通気に
より余熱の状態が速やかに解消される。よって、トイレ
室内を目標設定温度Ｔｍへ迅速に暖房することができ
る。

【００４１】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、例えば次のよ
うな変形も可能である。

【００４２】上記実施例において、室温センサの周辺を
ファンで冷却するための時間は、検出温度にかかわらず
一定としたが、目標設定温度と検出温度との差に基づい
て、つまり、ヒータの余熱の大きさを考慮して可変に設
定してもよい。

【００４３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
に係る温風暖房装置によれば、暖房スイッチをオンした
ときから、所定時間、目標温度設定手段により設定した
値又は、温度検出手段による検出値に無関係に、初期制
御値に基づいて、温風調節手段を制御することにより、
トイレ室内の温度が目標設定温度を上回っても、所定時
間だけ温風調節手段が駆動されるから、この駆動に基づ
いて動作検査を行なうことができる。

【００４４】請求項２によれば、温風暖房装置の運転状
態に応じてファンだけを駆動することにより、温度検出
手段の周辺雰囲気の余熱状態を速やかに解消でき、温度
検出手段が暖房する室の温度を正確に検出することがで
き、目標設定温度への制御を迅速に行なうことができ
る。

【００４５】請求項３及び請求項４によれば、暖房スイ
ッチをオフにしたときに、ファンだけを駆動する時間を
短くすることにより、操作者の意に反するファンの駆動
状態を短時間に終えることができ、ファンが長時間駆動
されることに伴う動作により使用者が故障と勘違いする
ことがない。

【００４６】請求項５によれば、暖房スイッチがオンさ
れたときに、検出温度が目標設定温度を上回っていて
も、ヒータへの通電を行なわない状態にて、初期駆動時
間だけファンを強制的に駆動することにより、温度検出
手段の周辺雰囲気の余熱の状態が速やかに解消される。
よって、温度検出手段は、正確な室温を検出できる。

【００４７】請求項６によれば、目標設定温度と検出温
度との差に応じて、初期駆動時間を設定することによ
り、ファンによる冷却時間を短時間に済ますことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る温風暖房装置のブロック構成
図。

【図２】この発明に係る温風暖房装置を備えた便器装置
の外観斜視図。

【図３】操作・表示部の一具体例を示す説明図。

【図４】温風暖房ユニットの構造例を示す断面図。

【図５】暖房制御処理の一実施例を示すフローチャー
ト。

【図６】同実施例の作用を説明するタイミングチャー
ト。

【図７】他の実施例に係る暖房制御処理を示すフローチ
ャート。

【図８】同実施例の作用を説明するタイミングチャー
ト。

【図９】さらに他の作用を説明するタイミングチャー
ト。

【図１０】別の実施例に係る暖房制御処理を示すフロー
チャート。

【図１１】図１０の処理の作用を説明するタイミングチ
ャート。

【符号の説明】

１…便器装置 ２…便器本体 ３…便座 ３ａ…便座本体 ３ｂ…便蓋 ３ｃ…袖部 ４…ノズル ５…トイレ使用検知手段 ５ａ…使用検知出力 ６…発熱体 ７…表示部 ８…温風暖房ユニット ８ａ…ファン ８ｂ…ヒータ ８ｃ…吹き出し口 ８ｄ…吸気口 ９…温風暖房装置 １０…室温センサ １０ａ，１１ａ…電圧信号 １０ａ…電圧信号 １１…室温設定器 １１ａ…電圧信号 １２…Ａ／Ｄ変換器 １２ａ…検出室温信号 １２ｂ…設定温度信号 １３…暖房制御部 １４…暖房スイッチ １５…暖房動作表示器

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヒータにより加熱された温風によってト
   イレ室内を暖房する温風調節手段を備えた温風暖房装置
   において、 上記温風調節手段をオンオフするための暖房スイッチ
   と、 トイレ室内を目標設定温度に入力設定するための目標温
   度設定手段と、 トイレ室内の温度を検出する温度検出手段と、 温度検出手段により検出された検出温度に基づいて、目
   標温度設定手段により設定された目標設定温度に向かう
   ように温風調節手段を制御する温風制御手段と、を備
   え、 上記温風制御手段は、 暖房スイッチをオンしたときに、上記目標温度設定手段
   により設定した値にかかわらず、目標設定温度を初期制
   御値又は、上記温度検出手段による検出値を補正値に所
   定時間変更する初期制御部を備えたことを特徴とする温
   風暖房装置。
2. 【請求項２】 送風のためのファンと、 ファンの下流側に設置され、該ファンによって送風され
   た空気を加熱するためのヒータと、 上記ヒータの上流側に設置されかつファンによって送風
   された空気の温度を検出するための温度検出手段と、 温度検出手段により検出された検出温度に基づいて上記
   ファンの駆動及びヒータへの通電を制御する温風制御手
   段と、 を備えた温風暖房装置において、 上記温風制御手段は、ヒータへの通電を停止した後に、
   ファンを設定時間だけ駆動した後に停止する停止指令部
   を有し、該停止指令部の設定時間を温風暖房装置の運転
   状態に応じて変更されるように設定したことを特徴とす
   る温風暖房装置。
3. 【請求項３】 送風のためのファンと、 ファンの下流側に設置され、該ファンによって送風され
   た空気を加熱するためのヒータと、 上記ヒータの上流側に設置されかつファンによって送風
   された空気の温度を検出するための温度検出手段と、 入力操作するための暖房スイッチと、 トイレ室内を目標設定温度に入力設定するための目標温
   度設定手段と、 温度検出手段により検出された検出温度に基づいて、目
   標設定温度に向かうように、上記ファンの駆動及びヒー
   タへの通電を制御する温風制御手段を備えた温風暖房装
   置において、 上記温風制御手段は、 上記検出温度が目標設定温度に達したときに、上記ヒー
   タへの通電を停止させ、その後、上記ファンを第１設定
   時間だけ駆動した後に停止する第１制御部と、 暖房スイッチがオンからオフに切り換えられてからヒー
   タへの通電を停止させ、その後、上記ファンを第２設定
   時間だけ駆動した後に停止する第２制御部と、 を備えたことを特徴とする温風暖房装置。
4. 【請求項４】 上記第２設定時間は、第１設定時間より
   短く設定した請求項３に記載の温風暖房装置。
5. 【請求項５】 送風のためのファンと、 ファンの下流側に設置され、該ファンによって送風され
   た空気を加熱するためのヒータと、 上記ヒータの上流側に設置されかつファンによって送風
   された空気の温度を検出するための温度検出手段と、 入力操作するための暖房スイッチと、 トイレ室内を目標設定温度に入力設定するための目標温
   度設定手段と、 温度検出手段により検出された検出温度に基づいて上記
   ファンの駆動及びヒータへの通電を制御する温風制御手
   段と、 を備えた温風暖房装置において、 上記温風制御手段は、暖房スイッチがオン操作されたと
   きに目標設定温度を越えている場合に、ヒータに通電し
   ない状態にて、ファンを所定の初期駆動時間だけ駆動し
   てから停止するように構成したことを特徴とする温風暖
   房装置。
6. 【請求項６】 上記初期駆動時間は、目標設定温度と検
   出温度の差に応じて変更されるように設定した請求項５
   に記載の温風暖房装置。