JPH09134478A - 自動販売機の商品収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬出した商品を商品販売口に導くためのシュ
ータを省略できるとともに、収納可能な商品の種類や数
を任意に調整することができる自動販売機の商品収納装
置を提供する。 【解決手段】 上下方向に配置された複数の商品収納ユ
ニット５を備え、複数の商品収納ユニット５の各々が、
複数の商品Ａを積み重ねた状態で収納する商品収納コラ
ム３ａと、この商品収納コラム３ａ内に取り付けられ、
複数の商品Ａを支持するとともに、商品販売時、複数の
商品Ａのうちの最下位の商品Ａを、商品販売口８に向け
て落下させるために前方に搬出する商品搬出機構４とを
備え、上側の商品収納ユニット５の商品搬出機構４の搬
出位置が、下側の商品収納ユニット５の商品搬出機構４
の搬出位置よりも前方に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、商品を積み重ねて
収納するとともに、収納した商品のうちの最下位の商品
を販売商品として搬出する自動販売機の商品収納装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の自動販売機の商品収納装
置として、例えば、図３および図４に示すものが知られ
ている。この商品収納装置５３は、自動販売機の販売機
本体２内に、５列×４段＝計２０個の商品収納ユニット
５５を備え、各商品収納ユニット５５は、同種類の商品
Ａを積み重ねた状態で収納する商品収納コラム５３ａ
と、商品収納コラム５３ａの下端部に設けられた商品搬
出機構５４とを備えている。

【０００３】この商品搬出機構５４は、そのケースの上
面に、積み重ねた商品Ａを支持するように構成されると
ともに、電動モータ６およびこの電動モータ６で駆動さ
れる搬送ベルト（図示せず）などを備え、搬送ベルトに
は２つの押圧部材（図示せず）が突設されている。そし
て、商品の販売時、選択された商品に対応する電動モー
タ６が作動することによって、搬送ベルトの押圧部材
が、上方に積み重ねられた商品Ａのうち最下位の商品Ａ
を押し出して、前方に搬出するようになっている。

【０００４】一方、自動販売機のメインドア７には、商
品Ａを取り出すための商品販売口８が下部に設けられる
とともに、背面には、上側３つの商品搬出装置５４にそ
れぞれ対応するように配置された上下３段のシュータ５
７、５７、５７が突出して設けられている。商品搬出機
構５４によって搬出された商品Ａは、対応するシュータ
５７に受け入れられ、さらにその下位のシュータ５７に
案内されながら落下し、商品販売口８に円滑に導かれ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の商
品収納装置５３では、搬出された商品Ａを商品販売口８
に円滑に導くために複数のシュータ５７を設けなければ
ならず、その分、材料コストや組立コストが余計にかか
ってしまう。また、メインドア７の背面から突出してい
るシュータ５７が邪魔になって、商品Ａの補充や機械操
作などの、メインドア７を開いた状態での作業が行いに
くいという欠点がある。

【０００６】さらに、上記従来の商品収納装置５３は、
商品搬出機構５４によって搬出された商品Ａを対応する
シュータ５７に受け入れて落下させる構成であることか
ら、各段における商品搬出機構５４、５４、・・・を同
じ高さ位置に設けざるを得ず、このため、各段における
商品収納コラム５３ａ、５３ａ・・・の収納数は同じに
なってしまう。一方、商品の売れ方は、自動販売機の設
置場所や新製品の登場などに応じて相違する。したがっ
て、自動販売機の収益率を考慮すれば、設置場所などに
応じて売れ筋商品の収納数を増やす一方で、販売数の少
ない商品の収納数を減らすなど、収納数をきめ細かく調
整できるようにすることが好ましい。しかし、この商品
収納装置５３では、シュ−タ５７との構造の関係上、各
段における商品収納コラム５３ａの収納数は一定である
ため、そのような収納数の調整は不可能である。

【０００７】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、搬出した商品を商品販売口に導
くためのシュータを省略できるとともに、収納可能な商
品の種類や数を任意に調整することができる自動販売機
の商品収納装置を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の自動販売機の商品収納装置は、上下方向に
配置された複数の商品収納ユニットを備え、複数の商品
収納ユニットの各々が、複数の商品を積み重ねた状態で
収納する商品収納コラムと、この商品収納コラム内に取
り付けられ、複数の商品を支持するとともに、商品販売
時、複数の商品のうちの最下位の商品を、商品販売口に
向けて落下させるために前方に搬出する商品搬出機構と
を備え、上側の商品収納ユニットの商品搬出機構の搬出
位置が、下側の商品収納ユニットの商品搬出機構の搬出
位置よりも前方に配置されていることを特徴としてい
る。

【０００９】この商品収納装置によれば、複数の商品を
積み重ねた状態で収納する商品収納コラムと、この商品
収納コラム内に取り付けられ、複数の商品を支持する商
品搬送機構とによって商品収納ユニットが構成され、こ
の商品収納ユニットが上下に多段に配置されている。そ
して、商品販売時、選択された商品に対応する商品収納
ユニットの商品搬出機構が作動することによって、最下
位の商品を前方に搬出し、搬出された商品は落下するこ
とにより商品販売口に導かれる。この場合、この商品収
納装置では、上側の商品収納ユニットの商品搬出機構の
搬出位置が、下側の商品収納ユニットの商品搬出機構の
搬出位置よりも前方に配置されているので、多段構成の
商品収納ユニットと、例えばメインドアとの間に、下広
がりの搬送通路が形成されることになる。このため、商
品収納ユニットから搬出された商品は、この下広がりの
搬送通路を介して、途中で引っかかることなく、商品販
売口に円滑に導かれる。その結果、従来のシュータは不
要となる。また、シュータが不要となることから、シュ
−タとの構造の制約がなくなって、各商品搬出機構を商
品収納コラムの上下方向の任意の位置に設けることが可
能になることにより、商品収納ユニットの構成を自由に
設定することが可能になる。

【００１０】この場合、商品収納コラムが上下方向に連
続的に延びるとともに、商品搬出機構が、商品収納コラ
ムの上下方向の任意の位置に着脱自在に取り付けられて
いることが好ましい。

【００１１】この構成によれば、商品搬出機構が、上下
方向に連続的に延びる商品収納コラムの任意の位置に着
脱自在に取り付けられるので、この商品搬出機構の設置
の数および位置を変えることにより、商品搬出機構およ
び商品収納コラムで構成される商品収納ユニットの数お
よび高さを変えることができる。すなわち、商品搬出機
構の設置数を変えて商品収納ユニットの数を変えること
により、収納可能な商品の種類を調整できるとともに、
商品搬出機構の設置位置を変えて商品収納ユニットの高
さを変えることにより、商品収納コラムの収納数を調整
でき、それにより、商品収納ユニットの構成を自由に設
定することができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した自動販売
機の商品収納装置の一実施形態を、図１および図２を参
照しながら、詳細に説明する。

【００１３】この自動販売機１は、たばこなどの商品を
販売するものであり、販売機本体２内に商品収納装置３
を有している。商品収納装置３は、８つの商品収納コラ
ム３ａ、３ａ・・・を横並びに備えている。各商品収納
コラム３ａは、図１に示すように、上下方向に連続的に
延びるとともに、前傾姿勢で、すなわち上側に行くほど
手前側に位置するように、配置されている。

【００１４】各商品収納コラム３ａには、２〜４台の商
品搬出機構４が取り付けられており、各商品搬出機構４
とその上側に位置する商品収納コラム３ａの部分とによ
って、１組の商品収納ユニット５が形成される。そし
て、各商品収納ユニット５の商品収納コラム３ａに、同
種類の複数の商品Ａが積み重ねた状態で収納されるとと
もに、これらの商品Ａが商品搬出機構４で支持され、商
品販売時、商品搬出機構４が作動して、最下位の商品Ａ
を搬出するようになっている。

【００１５】この商品搬出機構４は、例えば、その取付
ねじ（図示せず）と、商品収納コラム３ａを構成する側
板に連続的に形成した取付長孔（図示せず）とによっ
て、商品収納コラム３ａの上下方向の任意の位置に着脱
自在に取り付けられるように構成され、それにより、商
品収納ユニット５の数および高さを調整できるようにな
っている。本実施形態では、図２に示すように、商品搬
出機構４の設置の数および高さが、隣接する商品収納コ
ラム３ａの間で互いに異なっており、商品収納ユニット
５の収納数は、最も売れ筋と予想される商品Ａを収納す
る中央の中段のものが最大の２１個に設定され、販売数
が最少と予想される商品Ａを収納する最左側の最上段の
ものが最少の５個に設定されている。

【００１６】商品搬出機構４は、そのケースの上面に、
積み重ねた商品Ａを支持するように構成されるととも
に、電動モータ６およびこの電動モータ６で駆動される
搬送ベルト（図示せず）などを備え、搬送ベルトには２
つの押圧部材（図示せず）が突設されている。そして、
商品販売時、選択された商品に対応する電動モータ６が
作動し、搬送ベルトの押圧部材が最下位の商品Ａを押し
出すことによって、商品Ａを前方に搬出する。

【００１７】一方、自動販売機のメインドア７の下部に
は、商品Ａを取り出すための商品販売口８が設けられて
いる。また、図１に示すように、メインドア７を閉じた
状態では、その背面パネル９と商品収納装置３との間に
搬送通路１０が画成される。この搬送通路１０は、商品
収納コラム３ａが前傾姿勢で配置されることから、商品
収納コラム３ａの上部から商品搬出口８までの間で、下
広がりの形状となる。したがって、各商品収納ユニット
５から商品搬出機構４によって搬出された商品Ａは、こ
の下広がりの搬送通路１０で案内されながら落下するこ
とにより、途中で引っかかることなく、商品販売口８に
円滑に導かれる。

【００１８】以上のように、本実施形態の商品収納装置
３では、前傾姿勢した商品収納コラム３ａにより形成さ
れる下広がりの搬送通路１０によって、搬出した商品Ａ
を商品販売口８に円滑に導くことができるので、同じ目
的のためにメインドア７の背面に設けられていた従来の
シュータは不要となる。その結果、このシュータの材料
コストや組立コストを削減できるとともに、メインドア
７を開いた状態で行う、商品Ａの補充などの作業が非常
に容易になる。

【００１９】さらには、シュ−タとの構造上の制約がな
くなることに応じて、商品搬出機構４が、上下方向に連
続的に延びる商品収納コラム３ａの任意の位置に着脱自
在に取り付けられているので、この商品搬出機構４の設
置の数および位置を変えることにより、商品収納ユニッ
ト５の数および高さを変え、それにより、収納可能な商
品Ａの種類および収納数を調整できるなど、商品収納ユ
ニット５の構成を、商品の売れ筋などに応じて、自由に
きめ細かく設定することができる。

【００２０】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、図面に示した商品収納ユニットの配置、設置数
および収納数は、あくまで例示であり、これらを適宜、
変更することは、本発明の趣旨に沿うものである。ま
た、説明した実施形態では、商品搬出機構を商品収納コ
ラムの上下方向の位置に着脱自在に取り付けるための手
段を、前者に設けた取付ねじと、後者に形成した連続的
な取付長孔とで構成したが、これら以外の適当な手段を
用いてもよく、また、連続的な取付長孔に代えて、複数
の取付孔を所定間隔ごとに形成してもよい。その他、本
発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更するこ
とが可能である。

【００２１】

【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の自動販
売機の商品収納装置は、搬出した商品を商品販売口に導
くためのシュータを省略でき、それにより、コストの削
減と商品の補充などの容易化を図れるとともに、収納可
能な商品の種類や数を任意に調整することができるなど
の効果を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る商品収納装置を搭載
した自動販売機の側断面図である。

【図２】図１の自動販売機を、メインドアを開いた状態
で示す正面図である。

【図３】従来の商品収納装置を搭載した自動販売機の側
断面図である。

【図４】図３の自動販売機の、図１と同様の正面図であ
る。

【符号の説明】

１ 自動販売機 ３ 商品収納装置 ３ａ 商品収納コラム ４ 商品搬出機構 ５ 商品収納ユニット ８ 商品販売口 Ａ 商品

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下方向に配置された複数の商品収納ユ
   ニットを備え、 当該複数の商品収納ユニットの各々が、 複数の商品を積み重ねた状態で収納する商品収納コラム
   と、 この商品収納コラム内に取り付けられ、前記複数の商品
   を支持するとともに、商品販売時、当該複数の商品のう
   ちの最下位の商品を、商品販売口に向けて落下させるた
   めに前方に搬出する商品搬出機構とを備え、 上側の前記商品収納ユニットの前記商品搬出機構の搬出
   位置が、下側の前記商品収納ユニットの前記商品搬出機
   構の搬出位置よりも前方に配置されていることを特徴と
   する自動販売機の商品収納装置。
2. 【請求項２】 前記商品収納コラムが上下方向に連続的
   に延びるとともに、前記商品搬出機構が、前記商品収納
   コラムの上下方向の任意の位置に着脱自在に取り付けら
   れていることを特徴とする、請求項１に記載の自動販売
   機の商品収納装置。