JPH09132702A - 淡色透明成形品の製造が可能な樹脂組成物 - Google Patents
淡色透明成形品の製造が可能な樹脂組成物Info
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- JPH09132702A JPH09132702A JP28886795A JP28886795A JPH09132702A JP H09132702 A JPH09132702 A JP H09132702A JP 28886795 A JP28886795 A JP 28886795A JP 28886795 A JP28886795 A JP 28886795A JP H09132702 A JPH09132702 A JP H09132702A
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- Japan
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- unsaturated
- acid
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- anhydride
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 着色が少なく、機械的強度に優れ、吸水率の
少ない成形品を得ることのできる硬化性樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 (1)不飽和多塩基酸と多価アルコール
と重縮合して得られる不飽和アルキッド、(2)1分子
中に少なくとも2個の不飽和アリル基を有する化合物ま
たはポリマー、および(イ)1,1,3,3−テトラメチ
ルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートまたは
(ロ)t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ
ートから選ばれる有機過酸化物、からなる樹脂組成物
少ない成形品を得ることのできる硬化性樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 (1)不飽和多塩基酸と多価アルコール
と重縮合して得られる不飽和アルキッド、(2)1分子
中に少なくとも2個の不飽和アリル基を有する化合物ま
たはポリマー、および(イ)1,1,3,3−テトラメチ
ルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートまたは
(ロ)t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ
ートから選ばれる有機過酸化物、からなる樹脂組成物
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近年発展が続いて
いるフォトエレクトロニクス関連の部品、例えば光素
子、センサー、などの封入用に適した樹脂組成物、特に
透明性、無色といった特性の他にハンダ耐熱性が求めら
れる、樹脂組成物に関するものである。
いるフォトエレクトロニクス関連の部品、例えば光素
子、センサー、などの封入用に適した樹脂組成物、特に
透明性、無色といった特性の他にハンダ耐熱性が求めら
れる、樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば発光ダイオード(以下LE
Dと略称)は特殊なタイプを除き、ほとんどが封止剤と
して有機酸無水物或はノボラックを硬化剤とするニポキ
シ樹脂で占められており、他レジンの使用はみられてい
ない。これは、エポキシ樹脂成形品の透明性(光透過
性)、耐クラック性(ヒートサイクルテストに耐える靭
性も含む)、成形加工性(注型、トランスファー成形
性)などで他樹脂の追従を許さないものがあるからであ
り、ハンダ耐熱性もあるうえ、電気的な諸性質にも優れ
ているからである。
Dと略称)は特殊なタイプを除き、ほとんどが封止剤と
して有機酸無水物或はノボラックを硬化剤とするニポキ
シ樹脂で占められており、他レジンの使用はみられてい
ない。これは、エポキシ樹脂成形品の透明性(光透過
性)、耐クラック性(ヒートサイクルテストに耐える靭
性も含む)、成形加工性(注型、トランスファー成形
性)などで他樹脂の追従を許さないものがあるからであ
り、ハンダ耐熱性もあるうえ、電気的な諸性質にも優れ
ているからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エポキ
シ樹脂にも欠点が無いわけではなく、吸水率が比較的大
きい上、硬化が遅いといったことがあげられており、L
EDの性能向上に一つの障壁となってもいる。本発明者
等は、これらの既存のエポキシ樹脂の欠点を解消して、
さらにオプトエレクトロニクス材料として優れた樹脂を
得るために検討を重ねた結果、本発明に至った。
シ樹脂にも欠点が無いわけではなく、吸水率が比較的大
きい上、硬化が遅いといったことがあげられており、L
EDの性能向上に一つの障壁となってもいる。本発明者
等は、これらの既存のエポキシ樹脂の欠点を解消して、
さらにオプトエレクトロニクス材料として優れた樹脂を
得るために検討を重ねた結果、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(1)α,β−不飽和多塩基酸(またはその酸無水物)
を一成分として含み、任意のα,β−位以外の不飽和多
塩基酸(またはその酸無水物)および/または飽和酸を
併用し、多価アルコールと重縮合して得られる不飽和ア
ルキッド、 (2)1分子中に少なくとも2個の不飽和アリル基を有
する化合物またはポリマー、および (3)次の(イ)(ロ)から選ばれる少なくとも1種の
有機過酸化物: (イ)1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート、または(ロ)t−ヘキシル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、からなる、淡
色透明成形品の製造が可能な樹脂組成物:(ここに、各
成分の配合量は、該不飽和アルキッド(1)および該不
飽和アリル基を有する化合物またはポリマー(2)の合
計100重量部に対して、成分(1)は10〜90重量
部、成分(2)はその差、成分(3)は0.5〜10重
量部である)を提供するものである。
(1)α,β−不飽和多塩基酸(またはその酸無水物)
を一成分として含み、任意のα,β−位以外の不飽和多
塩基酸(またはその酸無水物)および/または飽和酸を
併用し、多価アルコールと重縮合して得られる不飽和ア
ルキッド、 (2)1分子中に少なくとも2個の不飽和アリル基を有
する化合物またはポリマー、および (3)次の(イ)(ロ)から選ばれる少なくとも1種の
有機過酸化物: (イ)1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート、または(ロ)t−ヘキシル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、からなる、淡
色透明成形品の製造が可能な樹脂組成物:(ここに、各
成分の配合量は、該不飽和アルキッド(1)および該不
飽和アリル基を有する化合物またはポリマー(2)の合
計100重量部に対して、成分(1)は10〜90重量
部、成分(2)はその差、成分(3)は0.5〜10重
量部である)を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。 (1)不飽和アルキッド:本発明で用いる不飽和アルキ
ッドは、α,β−不飽和多塩基酸(またはその酸無水
物)を一成分として含み、任意のα,β−位以外の不飽
和多塩基酸(またはその酸無水物)および/または飽和
酸を併用して、多価アルコールと重縮合して得られるも
のである。不飽和アルキッドを製造するための原料は、
例えば次のように示される。 (i)α,β−不飽和多塩基酸(またはその酸無水物)と
しては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等、ならび
にこれらの酸無水物、 (ii)α,β−位以外の不飽和多塩基酸および飽和酸
(またはその酸無水物)としては、無水フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、
エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルテト
ラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン−二酸、無水ト
リメリト酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が
挙げられる。α,β−不飽和多塩基酸(またはその酸無
水物)(i)とその他の酸(またはその酸無水物)(i
i)との量比(モル%)は、とくに限定されるものでは
ないが、(i)/(ii)が10〜90/10〜90が好
ましく、20〜70/30〜80がさらに好ましい。
する。 (1)不飽和アルキッド:本発明で用いる不飽和アルキ
ッドは、α,β−不飽和多塩基酸(またはその酸無水
物)を一成分として含み、任意のα,β−位以外の不飽
和多塩基酸(またはその酸無水物)および/または飽和
酸を併用して、多価アルコールと重縮合して得られるも
のである。不飽和アルキッドを製造するための原料は、
例えば次のように示される。 (i)α,β−不飽和多塩基酸(またはその酸無水物)と
しては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等、ならび
にこれらの酸無水物、 (ii)α,β−位以外の不飽和多塩基酸および飽和酸
(またはその酸無水物)としては、無水フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、
エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルテト
ラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン−二酸、無水ト
リメリト酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が
挙げられる。α,β−不飽和多塩基酸(またはその酸無
水物)(i)とその他の酸(またはその酸無水物)(i
i)との量比(モル%)は、とくに限定されるものでは
ないが、(i)/(ii)が10〜90/10〜90が好
ましく、20〜70/30〜80がさらに好ましい。
【0006】(iii)不飽和アルキッドを製造するため
の多価アルコール類としては、次のようなものが挙げら
れる。エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,2
−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチ
ルプロパンジオール−1,3、1,4−ブタンジオール、
3−メチルペンタンジオール−1,5、1,6−ヘキサン
ジオール、1,8−オクチレングリコール、1,9−ノナ
メチレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキシ
ド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加
物、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素化ビス
フェノールA、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リット等。酸と多価アルコールの量比は、酸に対してア
ルコールが当量または若干過剰量、たとえば1.0〜1.
1当量であるのが好ましい。
の多価アルコール類としては、次のようなものが挙げら
れる。エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,2
−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチ
ルプロパンジオール−1,3、1,4−ブタンジオール、
3−メチルペンタンジオール−1,5、1,6−ヘキサン
ジオール、1,8−オクチレングリコール、1,9−ノナ
メチレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキシ
ド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加
物、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素化ビス
フェノールA、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リット等。酸と多価アルコールの量比は、酸に対してア
ルコールが当量または若干過剰量、たとえば1.0〜1.
1当量であるのが好ましい。
【0007】重縮合反応は常法に従い行われるが、脱グ
リコール反応を伴う場合は、チタンアルコキサイド、ト
リフェニルアンチモンの如き触媒を必要量併用する必要
がある。不飽和アルキッドは、極力分子量の大きいタイ
プが望ましい。アルキッドの分子量(数平均)は一般に
2000以上であるが、耐クラック性からは3000以
上が望ましい。分子量が大きくなると、アリル系モノマ
ーに溶解した時に粘度が高くなる欠点はあるが、硬化樹
脂は機械的、並びに電気的性質が優れる傾向が著しい。
低分子量の不飽和アルキッドを用いる場合の欠点の一つ
は、成形時(注型、トランスファー成形)、小さなクラ
ックが多発し易いことである。不飽和アルキッドの組成
に特に制限を加える必要はないが、例えば注型の場合に
は粘度を下げるために多量のアリル系モノマーを添加し
なければならない関係上、軟化温度の低い軟質或は半硬
質の不飽和アルキッドが望ましいが、トランスファー成
形で成形品を得る時には、タブレット形成と形状維持に
必要な室温より高い軟化点(一般には60℃以上)が要
求されることになる。
リコール反応を伴う場合は、チタンアルコキサイド、ト
リフェニルアンチモンの如き触媒を必要量併用する必要
がある。不飽和アルキッドは、極力分子量の大きいタイ
プが望ましい。アルキッドの分子量(数平均)は一般に
2000以上であるが、耐クラック性からは3000以
上が望ましい。分子量が大きくなると、アリル系モノマ
ーに溶解した時に粘度が高くなる欠点はあるが、硬化樹
脂は機械的、並びに電気的性質が優れる傾向が著しい。
低分子量の不飽和アルキッドを用いる場合の欠点の一つ
は、成形時(注型、トランスファー成形)、小さなクラ
ックが多発し易いことである。不飽和アルキッドの組成
に特に制限を加える必要はないが、例えば注型の場合に
は粘度を下げるために多量のアリル系モノマーを添加し
なければならない関係上、軟化温度の低い軟質或は半硬
質の不飽和アルキッドが望ましいが、トランスファー成
形で成形品を得る時には、タブレット形成と形状維持に
必要な室温より高い軟化点(一般には60℃以上)が要
求されることになる。
【0008】(2)1分子中に少なくとも2個の不飽和
アリル基を有する化合物またはポリマー:本発明におい
ては、不飽和アルキッドと、1分子中に少なくとも2個
の不飽和アリル基を有する化合物或はポリマーとの併用
系を使用し、この系を、以下アリルレジンと称する。本
発明に利用可能なアリル化合物或はポリマーには、例え
ば次の種類があげられる。ジアリルフタレート、ジアリ
ルイソフタレート、ジアリルテレフタレート、トリアリ
ルトリメリテート、ジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネート、ジアリルエンドメチレンテトラヒドロ無水
フタレート、ジアリルフタレート(プレ)ポリマー、ジ
アリルイソフタレート(プレ)ポリマー、末端がアリル
基でポリマー構成の主鎖がポリエステルの(プレ)ポリ
マー。
アリル基を有する化合物またはポリマー:本発明におい
ては、不飽和アルキッドと、1分子中に少なくとも2個
の不飽和アリル基を有する化合物或はポリマーとの併用
系を使用し、この系を、以下アリルレジンと称する。本
発明に利用可能なアリル化合物或はポリマーには、例え
ば次の種類があげられる。ジアリルフタレート、ジアリ
ルイソフタレート、ジアリルテレフタレート、トリアリ
ルトリメリテート、ジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネート、ジアリルエンドメチレンテトラヒドロ無水
フタレート、ジアリルフタレート(プレ)ポリマー、ジ
アリルイソフタレート(プレ)ポリマー、末端がアリル
基でポリマー構成の主鎖がポリエステルの(プレ)ポリ
マー。
【0009】不飽和アルキッド(1)とアリル化合物ま
たはポリマー(2)の併用割合は、該不飽和アルキッド
(1)および該不飽和アリル基を有する化合物またはポ
リマー(2)の合計100重量部に対して、成分(1)
は10〜90重量部、好ましくは20〜80重量部であ
り、成分(2)はその差の分の量である。いずれかの成
分が10重量部より低くなると、併用の効果が乏しくな
り、90重量部を越えると、効果の点でより以上の向上
は望めなくなる。
たはポリマー(2)の併用割合は、該不飽和アルキッド
(1)および該不飽和アリル基を有する化合物またはポ
リマー(2)の合計100重量部に対して、成分(1)
は10〜90重量部、好ましくは20〜80重量部であ
り、成分(2)はその差の分の量である。いずれかの成
分が10重量部より低くなると、併用の効果が乏しくな
り、90重量部を越えると、効果の点でより以上の向上
は望めなくなる。
【0010】(3)有機過酸化物 本発明の要点は、上記の成分(1)および(2)の混合
物であるアリルレジンに、硬化剤として、次の種類の有
機過酸化物を用いることにある。 (イ)1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート、
物であるアリルレジンに、硬化剤として、次の種類の有
機過酸化物を用いることにある。 (イ)1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート、
【0011】
【化1】
【0012】日本油脂(株)社製商品名“パーキュアW
O”または(ロ)t−ヘキシルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート、
O”または(ロ)t−ヘキシルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート、
【0013】
【化2】
【0014】 日本油脂(株)社製商品名“パーキュアHO” これらの硬化剤は、スチレン系ポリエステル樹脂への使
用は公知であるが、アリルレジン(アリル系ポリエステ
ル樹脂)の中温硬化に有用であることは知られていなか
った。使用量は、成形品の着色を避ける意味から、極力
少ない方が望ましく、アリルレジン(成分(1)および
(2)の混合物)100重量部に対して0.5〜10重
量部、より望ましくは1〜5重量部である。0.5重量
部より少ないと、十分な硬化性を発揮できず、また10
重量部を超えると、クラック発生、着色が著しいなどの
トラブルを生じるようになる。
用は公知であるが、アリルレジン(アリル系ポリエステ
ル樹脂)の中温硬化に有用であることは知られていなか
った。使用量は、成形品の着色を避ける意味から、極力
少ない方が望ましく、アリルレジン(成分(1)および
(2)の混合物)100重量部に対して0.5〜10重
量部、より望ましくは1〜5重量部である。0.5重量
部より少ないと、十分な硬化性を発揮できず、また10
重量部を超えると、クラック発生、着色が著しいなどの
トラブルを生じるようになる。
【0015】また、他の有機過酸化物との併用も必要に
応じて行うことができる。本発明は、成形品が透明、且
つ着色しないことが要求されるので、補強材、フィラー
などは用いないが、オプトエレクトロニクス以外の用途
に用いる場合で透明性が要求されない場合には、補強
材、フィラー等を併用できることは勿論である。また、
所望の色に着色することは自由である。
応じて行うことができる。本発明は、成形品が透明、且
つ着色しないことが要求されるので、補強材、フィラー
などは用いないが、オプトエレクトロニクス以外の用途
に用いる場合で透明性が要求されない場合には、補強
材、フィラー等を併用できることは勿論である。また、
所望の色に着色することは自由である。
【0016】
【実施例】次に本発明の理解を助けるために、以下に実
施例を示す。 実施例 1 高分子量不飽和アルキッド(a)の合成 撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス流量計を付し
た1リットルセパラブルフラスコに、1,3−ブタンジ
オール300g、ジメチルテレフタレート402g、テ
トライソプロポキシチタン0.3g、オクチル酸カルシ
ウム1.2g、を仕込み、180〜200℃で脱メタノ
ールを行った後、無水マレイン酸88g、亜リン酸0.
1gを加え、窒素気流下200〜205℃にエステル化
反応を行い、酸価8.7とした後、最終的には0.6To
rrの減圧下、200〜205℃に6時間脱グリコール
反応を行って、淡黄色、融点約75℃、数平均分子量7
200の高分子量不飽和アルキッド(a)を合成した。
施例を示す。 実施例 1 高分子量不飽和アルキッド(a)の合成 撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス流量計を付し
た1リットルセパラブルフラスコに、1,3−ブタンジ
オール300g、ジメチルテレフタレート402g、テ
トライソプロポキシチタン0.3g、オクチル酸カルシ
ウム1.2g、を仕込み、180〜200℃で脱メタノ
ールを行った後、無水マレイン酸88g、亜リン酸0.
1gを加え、窒素気流下200〜205℃にエステル化
反応を行い、酸価8.7とした後、最終的には0.6To
rrの減圧下、200〜205℃に6時間脱グリコール
反応を行って、淡黄色、融点約75℃、数平均分子量7
200の高分子量不飽和アルキッド(a)を合成した。
【0017】アリルレジン(A)の製造 次の配合で注型用アリルレジン(A)を製造した。 不飽和アルキッド(a) 150g ジアリルテレフタレート 200g ジエチレングリコールビスアリルカーボネート 50g ブチルヒドロキシトルエン 0.1g オクチル酸セリウム 1g 上記各成分を均一に溶解して得られたアリルレジン
(A)100gに、硬化剤としてパーキュアWO[日本
油脂(株)社製商品名]を2g加え、110℃、20分
でゲル化させた後、130℃で5時間後硬化を行った。
注型品は僅かに黄色を帯びた透明で、そのバーコル硬さ
は55であった。その他の物性を表1に示す。
(A)100gに、硬化剤としてパーキュアWO[日本
油脂(株)社製商品名]を2g加え、110℃、20分
でゲル化させた後、130℃で5時間後硬化を行った。
注型品は僅かに黄色を帯びた透明で、そのバーコル硬さ
は55であった。その他の物性を表1に示す。
【0018】比較例 1 実施例1で得られたアリルレジン(A)100gに過酸
化ベンゾイル2g(50%BPO)を加え、同様に硬化
させた注型品はバーコル硬さ47、黄褐色に着色し、著
しい差がみられた。物性を表1に示す。
化ベンゾイル2g(50%BPO)を加え、同様に硬化
させた注型品はバーコル硬さ47、黄褐色に着色し、著
しい差がみられた。物性を表1に示す。
【0019】実施例 2 高分子量不飽和アルキッド(b)の合成 撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス流量計を付し
た1リットルセパラブルフラスコに、1,6−ヘキサン
ジオール385g、イソフタル酸248g、テトライソ
プロポキシチタン0.15gを仕込み、窒素気流中20
0〜205℃に酸価1.1迄エステル化した後、無水マ
レイン酸88gを同温度で熔融滴下する。さらにエステ
ル化を続け酸価7.4とし、トリスイソデシルホスファ
イト3gを加え、最終的には0.6Torrの減圧下、
6時間脱グリコール反応を行って、数平均分子量540
0、淡黄色シラッブ状の高分子量不飽和アルキッド
(b)が得られた。
た1リットルセパラブルフラスコに、1,6−ヘキサン
ジオール385g、イソフタル酸248g、テトライソ
プロポキシチタン0.15gを仕込み、窒素気流中20
0〜205℃に酸価1.1迄エステル化した後、無水マ
レイン酸88gを同温度で熔融滴下する。さらにエステ
ル化を続け酸価7.4とし、トリスイソデシルホスファ
イト3gを加え、最終的には0.6Torrの減圧下、
6時間脱グリコール反応を行って、数平均分子量540
0、淡黄色シラッブ状の高分子量不飽和アルキッド
(b)が得られた。
【0020】次の配合で硬化剤を含有する注型用アリル
レジン(B)を製造した。 不飽和アルキッド(b) 80g ジアリルフタレート 120g ブチルヒドロキシトルエン 0.04g コバルトアセチルアセトネート 0.1g パーキュアHO[日本油脂(株)社製商品名] 6g ジクミルパーオキシド 1g 最初120℃、10分でゲル化させた後、130℃で1
時間、次いで150℃、1時間で硬化させた。硬化レジ
ンは幾分黄味を帯びた透明な注型品で、そのバーコル硬
さは55、曲げ強さは13.1kg/mm2で強靭であっ
た。物性を表1に示す。
レジン(B)を製造した。 不飽和アルキッド(b) 80g ジアリルフタレート 120g ブチルヒドロキシトルエン 0.04g コバルトアセチルアセトネート 0.1g パーキュアHO[日本油脂(株)社製商品名] 6g ジクミルパーオキシド 1g 最初120℃、10分でゲル化させた後、130℃で1
時間、次いで150℃、1時間で硬化させた。硬化レジ
ンは幾分黄味を帯びた透明な注型品で、そのバーコル硬
さは55、曲げ強さは13.1kg/mm2で強靭であっ
た。物性を表1に示す。
【0021】実施例 3 実施例1で用いた不飽和アルキッド(a)を使用し、架
橋剤としてジアリルイソフタレートのプレポリマー[ダ
イソーイソダップ(ダイソー(株)社製)]を用い、次
の配合でロール上80〜85℃に混練したうえ、冷却、
粉砕してタブレット化した。 不飽和アルキッド(a) 50g ダイソーイソダップ 50g パーキュアWO 2g ジクミルパーオキシド 0.5g トリスイソデシルホスファイト 0.5g ブチルヒドロキシトルエン 0.02g 着色剤、ファストゲンブルー 0.01g [大日本インキ化学工業(株)社製]成形には直径12
mmで16個取りの金型を用い、プレス全圧15t、ゲ
ージ圧力70kg/cm2、温度150℃で5分間行っ
た。濃い紫青色で透明な、紫水晶類似の球が得られた。
別にJIS−K−6911に準じてテストピースを成
形、物性値を測定した。結果を表1に示す。
橋剤としてジアリルイソフタレートのプレポリマー[ダ
イソーイソダップ(ダイソー(株)社製)]を用い、次
の配合でロール上80〜85℃に混練したうえ、冷却、
粉砕してタブレット化した。 不飽和アルキッド(a) 50g ダイソーイソダップ 50g パーキュアWO 2g ジクミルパーオキシド 0.5g トリスイソデシルホスファイト 0.5g ブチルヒドロキシトルエン 0.02g 着色剤、ファストゲンブルー 0.01g [大日本インキ化学工業(株)社製]成形には直径12
mmで16個取りの金型を用い、プレス全圧15t、ゲ
ージ圧力70kg/cm2、温度150℃で5分間行っ
た。濃い紫青色で透明な、紫水晶類似の球が得られた。
別にJIS−K−6911に準じてテストピースを成
形、物性値を測定した。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、着
色が少なく、機械的強度に優れ、吸水率の少ない成形品
を得ることのできる硬化性樹脂組成物を提供することが
できる。
色が少なく、機械的強度に優れ、吸水率の少ない成形品
を得ることのできる硬化性樹脂組成物を提供することが
できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 (1)α,β−不飽和多塩基酸(または
その酸無水物)を一成分として含み、任意のα,β−位
以外の不飽和多塩基酸(またはその酸無水物)および/
または飽和酸を併用し、多価アルコールと重縮合して得
られる不飽和アルキッド、 (2)1分子中に少なくとも2個の不飽和アリル基を有
する化合物またはポリマー、および (3)次の(イ)(ロ)から選ばれる少なくとも1種の
有機過酸化物: (イ)1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート、または(ロ)t−ヘキシル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、からなる、淡
色透明成形品の製造が可能な樹脂組成物:(ここに、各
成分の配合量は、該不飽和アルキッド(1)および該不
飽和アリル基を有する化合物またはポリマー(2)の合
計100重量部に対して、成分(1)は10〜90重量
部、成分(2)はその差、成分(3)は0.5〜10重
量部である)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28886795A JPH09132702A (ja) | 1995-11-07 | 1995-11-07 | 淡色透明成形品の製造が可能な樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28886795A JPH09132702A (ja) | 1995-11-07 | 1995-11-07 | 淡色透明成形品の製造が可能な樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09132702A true JPH09132702A (ja) | 1997-05-20 |
Family
ID=17735790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28886795A Pending JPH09132702A (ja) | 1995-11-07 | 1995-11-07 | 淡色透明成形品の製造が可能な樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09132702A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4915685B1 (ja) * | 2010-10-22 | 2012-04-11 | パナソニック株式会社 | Ledリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いた粒状物及びこれを用いたledリフレクター並びに照明器具 |
JP2013153144A (ja) * | 2011-12-27 | 2013-08-08 | Panasonic Corp | Ledリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物とそれを用いた粒状物、タブレット、ledリフレクター、表面実装型led発光装置、led照明器具 |
-
1995
- 1995-11-07 JP JP28886795A patent/JPH09132702A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4915685B1 (ja) * | 2010-10-22 | 2012-04-11 | パナソニック株式会社 | Ledリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いた粒状物及びこれを用いたledリフレクター並びに照明器具 |
JP2013153144A (ja) * | 2011-12-27 | 2013-08-08 | Panasonic Corp | Ledリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物とそれを用いた粒状物、タブレット、ledリフレクター、表面実装型led発光装置、led照明器具 |
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