JPH09127408A - イメージセンサおよびこれを用いた測距装置 - Google Patents

イメージセンサおよびこれを用いた測距装置

Info

Publication number
JPH09127408A
JPH09127408A JP8243851A JP24385196A JPH09127408A JP H09127408 A JPH09127408 A JP H09127408A JP 8243851 A JP8243851 A JP 8243851A JP 24385196 A JP24385196 A JP 24385196A JP H09127408 A JPH09127408 A JP H09127408A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
integration
signal
output
photoelectric conversion
island
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8243851A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Yugawa
和彦 湯川
Masataka Hamada
正隆 浜田
Tokuji Ishida
徳治 石田
Toshio Norita
寿夫 糊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP8243851A priority Critical patent/JPH09127408A/ja
Publication of JPH09127408A publication Critical patent/JPH09127408A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Focusing (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 正しい積分時間制御が可能なイメージセンサ
を提供する。 【解決手段】 本イメージセンサでは、定常光で測距が
行なわれる場合、まわりの白い光による影響を受けない
ように補助光のみによって測距が行なわれる。この際、
CCDの検知部に補助光成分のみを測距するための赤色
フィルタが設けられる。また、積分を制御するモニタ素
子にも赤色フィルタが設けられる。赤外カットフィルタ
と赤色フィルタとで形成されたバンドパスフィルタによ
って作られたCCDの感度の高い部分で補助光が検知さ
れるため、外光の影響を受けずに測距が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイメージセンサおよ
びそれを用いたカメラの測距装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のイメージセンサは、可視光用と赤
外光用の焦点検出系を有し、対物レンズに赤外フィルタ
が装着されたことを検出して赤外光用検出系に変更した
赤外撮影に対応するものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の可視光と赤外光
とで焦点検出するイメージセンサにおいて、カラーフィ
ルタを有する赤外光用検出系で検出を行なう場合、イメ
ージセンサの積分時間制御を行うためのモニタ画素の分
光感度と、赤外光用検出系の分光感度とが異なってしま
うので、モニタ画素で赤外光用検出系の正しい積分時間
が得られないといった問題があった。
【0004】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、正しい積分時間制御が可能なイメ
ージセンサを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係るイメージ
センサはカラーフィルタを有する複数の光電変換素子か
らなる光電変換素子列と、光電変換素子列の電荷蓄積を
制御するためのモニタ画素とからなるイメージセンサで
あって、モニタ画素の分光感度を光電変換素子が有する
カラーフィルタの分光感度と同一にしたことを特徴とす
る。
【0006】モニタ画素の分光感度を光電変換素子列が
有するカラーフィルタの分光感度と同一にしたため、モ
ニタ画素に入射する光量と光電変換素子列に入射する光
量が同等になるため正しい積分時間の制御が可能にな
る。
【0007】その結果、正しい積分時間制御が可能なイ
メージセンサが提供できる。好ましくは、先のイメージ
センサは先のカラーフィルタとは分光感度が異なる光電
変換素子列を有し、カラーフィルタを有する光電変換素
子列と、カラーフィルタとは分光感度の異なる光電変換
素子列を切換可能である。
【0008】請求項3に係る発明においては、請求項1
に記載のイメージセンサがカメラの測距装置に用いられ
る。
【0009】その結果、正しい積分時間制御が可能なカ
メラの測距装置が提供できる。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明に係るピント検出用光電
変換装置を用いた自動焦点検出機能付の一眼レフカメラ
における焦点検出用光学系について図1および図2を参
照して説明する。一眼レフカメラの本体は、光軸10上
に設けられた撮影レンズ11と、撮影レンズ11の後方
に上向き45゜に設けられた主ミラー12とを含む。主
ミラー12の後方には、フィルム露光面13が設けられ
ている。撮影レンズ11を通過した撮影用光束が主ミラ
ー12で上方に反射されて、焦点板で結像され、ペンタ
プリズムを介してファインダ光学系に導かれる。
【0011】主ミラー12の少なくとも一部にはハーフ
ミラーが形成されている。ハーフミラー部とフィルム露
光面13との間には、主ミラー12の背面部に回動軸が
枢着された副ミラー14が下向き45゜に設けられてい
る。主ミラー12のハーフミラー部を透過した焦点検出
用光束が副ミラー14で下方に反射され、カメラ本体の
ミラーボックス下部に配置された焦点検出装置15に導
かれる。
【0012】撮影時には主ミラー12および副ミラー1
4は、前上方に回動されて光軸10上から退避され、撮
影レンズ11を通過した撮影用光束はフィルム露光面1
3に結像して、フィルム露光面13に画像の露光が行な
われる。
【0013】焦点検出装置15は、7個の光電変換素子
列16a、16b、16c、16d、16e、16f、
16gを備えるAFセンサ17を含む。光電変換素子列
16a〜16gのうち、3個の光電素子列16a〜16
cは光軸10を含む水平位置に配置される。4個の光電
変換素子列16d〜16gは、光電変換素子列16a〜
16cに対して約90゜に配向されている。
【0014】AFセンサ17の前方にはセパレータレン
ズ板18が設けられる。セパレータレンズ板18には、
光電変換素子列16a〜16gに対応するセパレータレ
ンズ18a〜18gが一体的に形成されている。セパレ
ータレンズ板18の直前には、絞りマスク19が設けら
れ、絞りマスク19には、セパレータレンズ18a〜1
8gに対応する開口19a〜19gが形成されている。
絞りマスク19と副ミラー14とに対向する反射ミラー
20が設けられる。反射ミラー20が副ミラー14で下
方へ反射された焦点検出用光束を、絞りマスク開口19
a〜19g、セパレータレンズ18a〜18gを介して
光電変換素子列16a〜16gに導く。反射ミラー20
と副ミラー14との間には、絞りマスク開口19a〜1
9gに対向するコンデンサレンズ21a〜21gが設け
られる。コンデンサレンズ21a〜21gの上面には、
視野マスク22が設けられている。視野マスク22は、
焦点検出用光束を位置と方向が異なる光電変換素子列1
6a〜16gに対応させるように分離するための開口2
2a〜22gを有する。
【0015】焦点検出の原理はTTL位相差検出方式で
ある。撮影レンズ11の射出瞳面の互いに異なる領域1
1aと11b、11cと11dを通過する基準部光束a
(図2の破線で示す)と参照部光束b(図2の実線で示
す)とが、各光電変換素子列16a〜16gにおける基
準部Aおよび参照部Bでそれぞれ受光される。受光され
た光によって形成された像の光分布パターンが各光電変
換素子列16a〜16gで電気信号に変換され、それら
の相関関係が相関器(図示せず)で求められる。相関器
7のずれ信号に基づいて駆動機構で撮影レンズ11が前
後動されることにより、焦点調節が行なわれる。
【0016】図1の焦点検出光学系では、水平位置の光
電変換素子列16a〜16cに加えて、垂直位置の光電
変換素子列16d〜16gが設けられている。したがっ
て、水平方向と垂直方向の焦点検出が同時に行なえるこ
とにより、水平線などの焦点検出が可能である。
【0017】図3は本実施例に係る光電変換装置が適用
されたAFセンサを用いたカメラのファインダの表示を
示す図である。撮影画面Sの画面中央部の実線で示すグ
ラフの領域IS1〜IS7(以下、それぞれ、第1アイ
ランド〜第7アイランドと呼ぶ)にある被写体の焦点検
出が行なわれる。焦点検出を行なっている領域を撮影者
に示すべく、点線で示された長方形の枠AFが表示され
る。撮影画面Sの外に示されている表示部Lbは焦点検
出状態を示すものであり、合焦時に点灯される。
【0018】図4(A)はこの焦点検出装置に用いられ
るAFセンサ17上のCCD撮像素子列の受光部を示す
図である。図に示すようにCCD撮像素子列は7本のラ
インセンサを含み、各々が受光部と蓄積部と転送部を含
む。図3の各アイランドIS1〜IS7に対して、基準
部および参照部がそれぞれ設けられており、基準部と参
照部の中央に光軸中心がある。各アイランドにおける基
準部の長手方向の側部の一方に、CCDの蓄積部への積
分時間を制御するためのモニタ用の受光素子が各アイラ
ンドについて複数個設けられているが、これについては
後に詳述する。
【0019】第7アイランドIS7は赤色フィルタ付の
画素である。後に図29で説明するように、第6アイラ
ンドIS6と切換えて用いられる。
【0020】第7アイランドは補助光使用時に外光の影
響を受けずに補助光成分(赤外光)のみで測距するため
に赤色フィルタ付の画素となっている。したがって、外
光の下で白い壁とかのコントラストの低い被写体に対し
ては従来は測距が不能であったが、この発明によればそ
のような従来の問題点が解消される。すなわち、本シス
テムでは外光の影響を受けずに補助光成分のみ抽出して
そのコントラストパターンでカメラが合焦される。した
がって、ローコントラストの被写体に対しての測距性能
が大幅に向上される。この具体的内容については後述す
る。
【0021】本実施例の焦点検出装置では、上述の7つ
のアイランドの基準部が複数のブロックに分割されて、
この分割された基準部の各ブロックと参照部とを比較し
て焦点検出が行なわれる。
【0022】この分割する範囲および分割した範囲のデ
フォーカス範囲が第5図、第6図および図4(B)に示
される。図5は図3に示した撮影画面上での焦点検出領
域を拡大して示したものである。焦点検出のための各ア
イランドIS1〜IS7は、図4(A)に示した基準部
の領域に対応する。図5において、各アイランドに示さ
れている数値は図4(A)に示したCCDで得られるデ
ータナンバーを示す。各アイランドにおける基準部と参
照部のデータ数(X′,Y′)はアイランドIS1、I
S4、IS6、IS7では(30,40)であり、アイ
ランドIS2、IS3、IS5では(40、48)であ
る。各アイランドは分割されている。アイランドIS
1、IS4、IS6、IS7は2つのブロックに分けら
れている。たとえばアイランドIS1は、2つのブロッ
クBL1とBL2を含み、BL1はデータナンバー(1
〜20)を含み、BL2は(11〜30)を含む。アイ
ランドIS2、IS3、IS5はそれぞれ3つのブロッ
クに分けられる。たとえばアイランドIS2はBL3、
BL4、BL5に分けられる。BL3はデータ(1〜2
0)を、BL4は(11〜30)を、BL5は(21〜
40)を含む。
【0023】この位相差検出方式の焦点検出では、基準
部と参照部との間に光軸中心が存在し、基準部と参照部
の像が一致したときの像間隔が所定の間隔よりも大きい
ときには後ピン、小さいときには前ピン、所定の間隔で
合焦と判断される。したがって、分割したブロックでの
デフォーカス範囲は各アイランド内で光軸中心から離れ
たブロックほど後ピン側を受け持つことになる。この理
由は図4(B)に基づいて具体的に説明される。図4
(B)はアイランドIS2の基準部と参照部とを示す。
ブロック分けした第4ブロックBL4のデフォーカス範
囲を考える。このとき合焦範囲は、参照部において左端
から15番目ないし34番目(BL4′)の像と、第4
ブロックBL4の像とが一致したときである。これによ
り像が参照部の左側で一致すると前ピンと判断される。
このとき最大の前ピンずれ画素数(ずれピッチという)
は14となる。像の一致が図示された位置よりも参照部
の右側になると後ピンとなり、このとき最大の後ピンの
ずれピッチは14となる。他の各アイランドでのブロッ
ク分けしたデフォーカス範囲についても同様である。
【0024】この状態が図6に示される。第3ブロック
BL3、第9ブロックBL9、第17ブロックBL17
では、前ピン側ずれピッチが4、後ピン側ずれピッチが
24となる。第4ブロックBL4,第10ブロックBL
10,第18ブロックBL18では、前ピン側ずれピッ
チ、後ピン側ずれピッチ共に14である。第5ブロック
BL5、第11ブロックBL11、第19ブロックBL
19では、前ピン側ずれピッチが24、後ピン側ずれピ
ッチが4である。第1ブロックBL1、第15ブロック
BL15、第23ブロックBL23、第25ブロックB
L25では前ピン側ずれピッチが5、後ピン側ずれピッ
チが15である。第2ブロックBL2、第16BL1
6、第24ブロックBL24、第26ブロックBL26
では前ピッチ側ずれピッチが15、後ピン側ずれピッチ
が5となる。第6ブロックBL6、第12ブロックBL
12、第20ブロックBL20では、後ピン側、前ピン
側共に4ピッチである。第7ブロックBL7、第13ブ
ロックBL13、第21ブロックBL21では前ピンが
4ピッチ、後ピンが14ピッチであり、第8ブロックB
L8、第14ブロックBL14、第22ブロックBL2
2では、前ピンが14ピッチ、後ピンが4ピッチとなる
が、第6ブロックBL6等との重複を避けて演算を行な
うため、第7ブロックBL7は後ピン側の4〜14ピッ
チ、第8ブロックBL8は前ピン側の4〜14ピッチと
なる。
【0025】図7は本発明の光電変換装置をカメラの焦
点検出装置に用いた場合のAFシステムのおおまかなブ
ロック図である。図7を参照して、制御部はAFセンサ
17とAFコントローラ30と、その周辺回路とを含
む。AFコントローラ30は1チップのマイクロコンピ
ュータで形成され、AFセンサ17がアナログ出力ライ
ンVout から得られるアナログ信号をデジタル信号に変
換するA/D変換部31と、RAMで形成されるメモリ
部32とを含む。メモリ部32は、撮影レンズ(交換レ
ンズ)のROMを含むレンズデータ出力部40からそれ
ぞれのレンズで異なるデフォーカス量−レンズ繰出し量
変換係数KL 、色温度デフォーカス量dL L 等のデータ
を予め入力し、かつA/D変換部31からのデジタルデ
ータを逐一格納する。AFコントローラ30はさらにメ
モリ部32の出力に基づいて補正量を演算する補正演算
部34と、補正演算部34の演算した補正量に基づいて
焦点を検出する焦点検出部33と、焦点検出部の検出出
力に基づいてレンズを駆動するための信号をレンズ駆動
回路42に送出するレンズ駆動制御部35と、AFセン
サ17での積分値(「電荷蓄積」のことを以下「積分」
と呼ぶ)が所定時間内に所定値にまで達するか否かを監
視するための計時用のタイマ回路36と、AFセンサ1
7と信号の送受を行なうAFセンサ制御部37とを含
む。レンズ駆動制御部35は、レンズの移動状況のデー
タをエンコーダ44から受取る。レンズ駆動用のモータ
43はレンズ駆動回路42に接続され、表示回路41は
AFコントローラ30によって制御される。AFセンサ
17とAFコントローラ30は、それぞれ1チップずつ
別個に形成されている。したがって、AFシステムは合
計2チップで構成されている。アナログ基準電圧VREF
はAFコントローラ30のA/D変換部31とAFセン
サ17に与えられる。AFセンサ17は、電源ラインV
CCとアースラインGNDに接続される。
【0026】AFセンサ17とAFコントローラ30の
間は、9つの信号ラインMD1、MD2、MD3、IS
T、CBG、RST、CP、Vout 、ADTで接続され
ている。信号ラインを構成しているモード端子MD1は
積分、読出モードを切換えるための信号を入力する端子
である。モード端子MD2は読出画素列を選択するため
の信号や、モニタを選択するための信号や、後に説明す
るST、PD積分選択をするための信号を入力するとと
もに積分終了情報1を出力する端子である。モード端子
MD3は読出画素列を選択するための信号やモニタを選
択するための信号や読出速度切換入力やCPストップす
るための信号の入力を送出するとともに積分終了情報2
を出力するための端子である。
【0027】積分開始信号入力端子ISTは積分開始信
号を入力するとともに出力マスクを制御する信号を入力
する端子である。
【0028】本実施例では読出開始信号入力端子RST
は入出力切換機能を有する端子であり、読出開始信号を
入力したりゲイン情報信号を出力したりする端子であ
る。ADT出力信号端子ADTは画素データ出力のタイ
ミング信号兼積分終了信号を出力するための端子であ
る。積分終了端子CBGは光電変換装置を構成している
CCDに対して強制終了入力信号やバリヤゲート制御信
号や黒レベルクランプ信号を入力するための端子であ
る。なお、後述する他の実施例においては、端子RST
とCBGの機能は異なっている。信号出力端子Vout
各アイランドからの信号を出力するための端子である。
クロックパルス入力端子CPはクロックパルスを入力す
るための端子である。以下、各端子の作動をより具体的
に説明する。
【0029】モード端子MD1、MD2、MD3はAF
コントローラ30からAFセンサ17へロジック信号を
出力する信号ラインであり、AFセンサ17の動作モー
ドを設定する。AFセンサ17の動作モードは、低輝度
積分モード、高輝度積分モード、データダンプモードの
3つのモードを含む。信号ラインMD1、MD2、MD
3のロジックレベルの組合わせにより動作モードの設定
が行なわれる。信号ラインCPから供給される基本クロ
ックは、画素データ出力中(信号ラインMD1がHig
h,ISTがHighのとき)は信号ラインMD3をH
ighとすることでAFセンサ17の内部でON/OF
F制御可能であり、この基本クロックをOFF状態にす
ることにより、AFセンサ17の動作が一時的に凍結さ
れる。AFコントローラ30が他の回路部分、たとえ
ば、レンズ駆動回路42等の制御を行なうことも可能で
ある。信号ラインADTは、データダンプモードにおい
てはAFセンサ17の1画素データの出力完了を示し、
AFコントローラ30内のA/D変換部31にA/D変
換開始を指示するADT信号を供給する。他のモードに
おいては、AFセンサ17の各アイランドにおいて適性
レベルまで電荷蓄積を行なわれた地点でAFセンサ17
からAFコントローラ30へ積分の完了を示すための割
込信号が出力される。信号出力端子Vout はアナログ信
号ラインであり、AFセンサ17における光電変換素子
列16a〜16gの出力をアナログ信号処理した後、A
Fセンサ17からAFコントローラ30内のA/D変換
部31に供給する。信号出力端子Vout 信号は、前述の
ADT信号に同期して1画素ごとに出力され、A/D変
換された後、AFセンサ17より得られた被写体像情報
としてAFコントローラ30に取込まれる。
【0030】次に図7を用いてAFセンサ17の具体的
構成を説明する。図中、左側に光電変換素子列16a〜
16gが、右側にAFコントローラ30とのI/O部分
が示される。光電変換素子列16a〜16gは上述の図
3のファインダ内表示に示されたような形に配置された
7つのアイランドIS1〜IS7を含み、原則的にそれ
ぞれ別個に制御される。
【0031】この発明に係るピント検出用光電変換装置
が組込まれたAFセンサは被写体輝度に応じて2種類の
積分モード(高輝度積分モード、低輝度積分モード)を
持つ。図8は高輝度積分(以下ST積分という)モード
における光電変換素子の各部分における供給電位を示し
た図である。
【0032】(a)は、積分動作中(電荷蓄積中)の状
態を示す。フォトダイオードPDで光電変換により発生
した電荷が蓄積部STに流れ込むように、バリアゲート
BGの電位をHigh(以下「H」と略す)とする。バ
リアゲートBGが開けられ、蓄積部STの供給電位をH
にして、電荷を溜まりやすくする。このとき、シフトゲ
ートSHの電位をLow(以下「L」と略す)として、
蓄積部STに蓄積されるべき電荷がシフトレジスタSR
部に流出しないようにしている。
【0033】(b)は積分の終了動作を示す。バリアゲ
ートBGの電位がLとされ、バリアゲートBGが閉めら
れてフォトダイオードPDで発生した電荷が蓄積部ST
に流入するのが防がれる。蓄積部STの供給電位がLと
され、蓄積部STでの暗電流の発生が抑制される。この
状態で或る程度の時間画素データが保持される。
【0034】(c)は読出開始時の状態を示す。(b)
の状態からシステムコントローラ(マイコン)のデータ
読出要求に応じてシフトゲートSHの電位がHとされ、
シフトゲートSHが開けられ、蓄積電荷がSR部に転送
される。SR部に転送された蓄積電荷は、転送クロック
φ1 、φ2 によってアナログ部へ転送される。
【0035】なお(d)は積分クリア動作が行なわれて
いる状態での供給電位図である。図9は低輝度積分(以
下PD積分という)モードにおける供給電位図である。
(a)は積分クリア動作が行なわれた後の積分中の状態
を示す。発生電荷が蓄積部STで蓄積される高輝度積分
モードとは異なり、バリアゲートBGの電位がLとさ
れ、バリアゲートBGが閉じられる。フォトダイオード
PD上で電荷蓄積が行なわれる。
【0036】(b)は(a)に示した積分期間中に蓄積
部STで発生した暗電荷を信号SH,RCG,STIC
GをHとして電源ODに排出する。
【0037】(c)は(b)において蓄積部STで発生
した暗電荷を排出した後の状態を示す。バリアゲートB
Gの電位がHとされ、バリアゲートBGが開けられ、蓄
積部STに蓄積電荷が転送される。このときシフトゲー
トの電位SHをLとして、蓄積部STに転送された電荷
がSR部に流出しないようにする。
【0038】(d)は(c)において蓄積電荷を蓄積部
STに転送した後の状態を示す。バリアゲートBGの電
位がLとされ、バリアゲートBGが閉じられ、フォトダ
イオードPD部で以後に発生した電荷が蓄積部STに流
入しないようにされる。また、蓄積部STの供給電位が
Lとされ、蓄積部STでの暗電流の発生が抑制される。
これ以後は高輝度積分モードと同じである。なお積分ク
リア動作は図8の(d)と同じである。
【0039】以上のように低輝度積分(PD積分)モー
ドでは、積分終了動作が高輝度積分(ST積分)モード
に比べて複雑である。したがって高輝度時には積分終了
の遅れにより、過剰積分が行なわれるという場合があ
る。しかし、フォトダイオードPD部での暗電流が蓄積
部STに比べて小さいため、被写体輝度が低い場合には
積分終了遅れの影響は小さく有利である。このために、
以上述べた2種類の積分モードが使い分けられている。
【0040】図10は色検出素子およびモニタ画素の配
置図である。色検出素子は図示したように、基準部画素
列の両端に緑(G)、赤(R)フィルタ付の画素が配置
されている。また参照部画素列の両端に青(B)、赤外
(I.R)フィルタ付の画素が配置されている。それぞ
れが基準部、参照部の上側を覆うように延びている。こ
こで各色検出素子の画素面積は他の画素と同じ大きさで
ある。これによって、イメージセンサが見ている光源の
色温度を検知し、各波長における焦点移動を補正し、焦
点検出精度が向上される。また、各色検出素子の出力に
よって、肌色被写体(人物)を検知することも可能とな
る。なお、この肌色被写体(人物)を検出する方法につ
いても後述する。
【0041】図10に示すように、イメージセンサの基
準部および参照部にはそれぞれ4種類のモニタ画素M1
(M1′)〜M4(M4′)が配置されている。これら
はマイコンによって選択使用が可能である。またこの4
種類のモニタ画素はそれぞれ同一面積になるように構成
されている。この理由はどのモニタ画素を用いてもその
モニタ画素が覆っている部分の画素出力が適正レベルに
なるようにするためである。
【0042】モニタ画素M1(M1′)は通常使用され
るモニタ画素で、画素エリア全体の光電変換出力をモニ
タしている。しかし、主被写体の周囲に非常に輝度の高
い被写体があった場合(たとえば逆光時等)、モニタ画
素M1(M1′)を使用すると、明るい部分の影響で主
被写体に対する画素出力が適正レベルに達する前にイメ
ージセンサの積分が終了してしまう。したがって、正し
い測距ができない。つまり、主被写体が暗く、コントラ
ストが低いため測距不能となり、明るい部分(主被写体
でない部分)に対してカメラが合焦してしまうという問
題点が生じる。
【0043】本発明においては、このような不具合を防
止し、主被写体に正しく合焦することができるピント検
出用の光電変換装置を提供することを目的としている。
つまり、マイコンで主被写体が中心部にあると判断され
たときは、モニタ画素M2(M2′)をマイコンが選択
してそのモニタ出力で積分が行なわれる。その結果主被
写体に対する画素出力が適正レベルとされる。このと
き、明るい部分はオーバフローしてしまうため、測距は
主被写体出力波形部分のみで行なわれる。そして主被写
体に対して正しく合焦させることができる。同様に主被
写体が右側にあればモニタ画素M3(M3′)が用いら
れ、左側にあればモニタ画素M2(M2′)が使用され
る。その結果、精度良く主被写体に対して合焦ができる
ピント検出用光電変換装置が提供できる。
【0044】なお図10に示したフォトダイオードP
D、バリアゲートBG、蓄積部ST、シフトゲートS
H、シフトレジスタSR、信号端子RCG、ODはそれ
ぞれ図9の同一符号部分に対応している。
【0045】(1) 第1の実施例(2端子出力タイ
プ) 第1の実施例においては、イメージセンサのセンサ出力
が2端子に分けて出力される。図11はST積分におけ
る2端子出力タイプのタイムチャートである。まず積分
開始信号ISTに長めのHパルスが入力される。その結
果不要電荷を排出するために信号BGi にLレベルが、
シフトゲートSHにHの電位が印加され、かつレジスタ
クリアゲートRCGにHの電位が印加される。その間に
短い読出開始信号RSTパルスが2回入力される。これ
によってオートゲイン回路(以下AGC回路と略す)が
リセットされる。そして信号ISTパルスの立下がりで
シフトゲートSHにLの電位が印加され、シフトゲート
SHが閉じられることによって積分が開始される。
【0046】このとき信号RSTの立下がりでモード端
子MD2、MD3を使ってモニタの選択が行なわれる。
また信号ISTの立下がり時に、端子MD2によって積
分モードが設定され、端子MD3で第6、第7アイラン
ドの切換えが行なわれる。モニタ選択とは、図4に示す
モニタ画素M1(M1′)〜M4(M4′)のうちのど
のモニタ画素を使用するかをマイコンが設定することを
言う。積分モード設定とは、ST積分とPD積分とをマ
イコンが前回の積分時間によって設定することを言う。
すなわち、前回の積分時間が所定値よりも短かったとき
は(被写体が高輝度時)、ST積分が行なわれ、長かっ
たとき(低輝度時)はPD積分が設定される。第6、第
7アイランドの切換えとは、通常画素列(第6アイラン
ド)と赤フィルタ画素列(第7アイランド)とを補助光
の使用の有無によって切換えることを言う。
【0047】次に積分終了について説明する。信号IS
Tの立下がりにより積分が開始され、入射光量に応じて
モニタレベルが降下する。このレベルが或る時間内に或
る一定のしきい値を下回ったとき、イメージセンサに対
する入射光量が十分になったとしてAGCの積分終了信
号であるFLG−Di が反転され、信号BGi がHにさ
れ、バリアゲートBGi の電位がLにされて積分が終了
する。そして信号ADTが立下げられる。他のアイラン
ドがまだ積分終了になっていなかったときは、一定時間
経過後信号ADTが立上げられ、次の積分終了に備えら
れる。
【0048】次に強制終了について説明する。AFシス
テムにおいては、撮影者に不快感を与えない程度の時間
でレンズは合焦位置に駆動されねばならない。そのた
め、本システムでは最大積分時間を決めている。したが
って、積分時間が最大積分時間に達したとき、マイコン
が強制的に積分終了を行なう。まず、マイコンが積分の
強制終了を行なわせるために信号CBGをHにする。そ
れによってCCDに対し積分終了が伝達される。する
と、CCDは信号BGi をHとして、バリアゲートBG
i の電位をLとしてフォトダイオード部PDから蓄積部
STへの電荷の流入を阻止することによって積分を終了
して、信号ADTをLとする。本タイムチャートでは、
4つのアイランドのうちの1つが自然終了され、残りの
3つが強制終了される。CCDがすべてのアイランドの
積分終了動作を終了した後、マイコンが信号RSTパル
スを入力して読出動作に移る。
【0049】次にPD積分について図12を参照して説
明する。積分開始動作はST積分とほぼ同じであるが、
図9に示すような信号BGの操作をする必要があるた
め、信号ISTパルスの立下げと同時に信号BGi がH
とされる。積分クリア後、発生電荷をフォトダイオード
PD部に蓄積する。このときシフトゲート信号SHi
Hのままにし、蓄積部STで発生した暗電荷がシフトレ
ジスタ部SRに排出される。
【0050】自然終了は信号FLG−Di がHとなった
とき、ST積分では信号BGi がHとされ、信号ADT
がLとされる。これに対しPD積分では、バリアゲート
BGを開ける前にシフトゲートSHを明けて蓄積部ST
で発生した不要電荷が排出され、その後シフトゲートS
Hを閉じた後バリアゲートBGが開かれる。その結果発
生電荷がフォトダイオード部PDより蓄積部STに移さ
れ、バリアゲートBGが閉じられて積分が終了される。
このために、マイコンは信号FLG−Di がHとなった
後、信号SHをLとして信号ADTをLとする。その
後、信号BGi がLとされ、一定時間後(100μs)
信号BGi がHとされる。この100μsの間にフォト
ダイオード部PDから蓄積部STへ電荷が転送される。
【0051】強制終了もST積分と同様に行なわれる。
信号CBGがHとされ、その後の動作は自然終了と同じ
である。全アイランドの積分終了後、信号RSTパルス
を入力することにより、読出動作が開始される。
【0052】次に図13〜図15を参照して2端子入力
タイプの読出動作について説明する。図15の2端子出
力タイプのブロック図に示すように、CCDからのアナ
ログデータは、端子Vout1、端子Vout2から出力され
る。一方A/Dコンバータの入力は1本とする。端子V
out1、Vout2の出力を1画素ずつ交互に入力を切換えて
A/D変換する。またA/Dの入力が2本あれば、同時
にA/Dコンバータに入力される。
【0053】図13に示すように、2端子出力タイプに
おいては、信号RSTパルス入力後、モード端子MD1
がHとされ、AFセンサはデータダンプモードにされ
る。画素データ出力のタイミング信号であるADT信号
(ADS信号)に同期して、端子Vout1から第5アイラ
ンドのデータが出力され、端子Vout2より第6または第
7アイランドのデータが出力される。このとき、黒基準
部画素出力のときに信号CBGがLとされることによっ
て、黒基準出力がサンプルホールドされる。このように
黒基準出力がサンプルホールドされるのは次の理由によ
る。CCDの暗電流は温度に比例して増加する。したが
って、アルミ遮光を施された黒基準部画素が全画素の代
表として光電変換出力から差し引かれる。その結果、暗
電流部分を除いた実際の光電変換出力のみが出力され
る。また、基準部画素出力あるいは参照部画素出力が出
力されるときには、信号ISTがHにされることによ
り、端子Vout からの出力が温度データ出力から画素デ
ータ出力に切換えられる。
【0054】読出開始信号入力RST端子は、入出力切
換端子であり、信号MD2とISTによってAGC5
1、AGC52、AGC61、AGC62を切換えて出
力する。またデータダンプ期間中に他からの割込みが入
った場合に、その処理を優先的にするときは、信号IS
TがHのとき、信号MD3をHにすることにより入力ク
ロックパルスをストップする。そしてデータダンプが中
断される。なおここでAGC51,AGC52とは、第
5アイランドIS5からのAGC信号の2ビットデータ
を示し、1と2はそれぞれ第1番目のデータおよび第2
番目のデータを表わす。
【0055】基準部、参照部の画素出力の読出しが終了
すると、信号MD1がLとされ、信号RSTパルスが入
力されることにより、次の画素出力、つまり第2、第4
アイランドIS2、IS4の画素データが読出される。
その読出し方は第5、第6アイランドIS5、IS6の
場合と同じである。
【0056】次に第1、第3アイランドIS1、IS3
の出力が読出される。本実施例では、上記のように読出
されるアイランドの順序が予め定められていて、信号R
STパルスが入力されるたびに変化していく。なお画素
出力信号Vout1,Vout2,外部出力信号ADTと内部信
号φ1 ,φ2 ,RS,ARS,S/Hとの関係が図14
に示されている。ここで、φ1 ,φ2 はCCDの転送ク
ロック、RSはCCDの出力部のリセット信号、ARS
は出力アンプのリセット信号、S/Hは出力信号Vout
をサンプルホールドする信号である。
【0057】図16は2端子出力タイプのAFセンサの
詳細およびその周辺を示すブロック図である。図16を
参照して2端子出力タイプのデバイス構成について説明
する。ピント検出用の光電変換装置は、被写体からの信
号を検出するためのAFセンサ17と、AFセンサ17
を制御するためのAFコントローラ30と、AFセンサ
17およびAFコントローラ30に駆動のための電位を
供給するDC/DCコンバータ51とを含む。AFセン
サ17は、CCDで構成された第5図で説明した7つの
アイランドIS1〜IS7を含む。各々のアイランドを
構成しているCCDには、CCDへの電荷の蓄積を検出
するためのモニタ画素が設けられている。各々のモニタ
画素からの出力は輝度判定回路53に入力される。また
各々のアイランドからの出力信号は切換コントロール回
路54に入力される。但し第6アイランドIS6と第7
アイランドIS7とは先に説明したように切換えられて
用いられるように回路は構成されている。各々の輝度判
定回路53からの出力はコントロール回路52に入力さ
れる。また切換コントロール回路54には、コントロー
ル回路からの信号が入力される。各々の切換コントロー
ル回路54からは、CCD出力処理回路55、56を介
して端子Vout1、Vout2を経てAFコントローラ30へ
積分結果が出力される。なお、CCD出力処理回路55
からの出力信号には、温度検出回路57からの補正信号
が印加される。
【0058】DC/DCコンバータ51からAFセンサ
17のコントロール回路へはCCDのシフトレジスタS
Rを駆動するための電源電圧VCC(13V)が印加され
る。DC/DCコンバータ51からAFセンサ17のコ
ントロール回路52およびAFコントローラ30へは、
REF 電源(5V)およびGNDが供給される。AFコ
ントローラ30からAFセンサ17のコントロール回路
52へは、クロックパルスCP、モード切換信号MD1
〜MD3、積分開始信号入力IST、読出開始信号RS
T、積分の強制終了信号CBG、画素データ出力のタイ
ミング信号ADTが入力される。また光電変換された出
力信号Vout1、Vout2は、信号ADTに同期してAFコ
ントローラ30のA/Dコンバータ31に入力される。
AFコントローラは、1画素ずつ入力を切換えて交互に
A/D変換を行なう。
【0059】次にこの発明に係るピント検出用光電変換
装置が適用されたカメラの動作について説明する。図1
7はこの発明に係るピント検出用光電変換装置が適用さ
れたカメラのメインフローを示すフローチャートであ
る。カメラ本体に設けられた図示のないメインスイッチ
M がオンされる(ステップ#101)とカメラシステ
ムがオンされる。次いで図示のないレリーズボタンが1
段押されたか否が判断される(ステップ#102)。ス
テップ#102でレリーズボタンが1段押されていない
とき(以下S1スイッチと略す)、メインスイッチSM
がオフか否かが判断される(ステップ#103、なお、
以下#を省略する)。ステップ103でメインスイッチ
M がオフであれば、カメラは動作を停止する(ステッ
プ104)。ステップ103でメインスイッチSM がオ
フでなければ、プログラムはステップ102へ戻る。
【0060】ステップ102でS1がオンであれば、カ
メラ本体にレンズデータが入力され(ステップ10
5)、以下に説明するAFサブルーチンが実行され(ス
テップ106)、測光および露出演算(以下AEと略
す)が行なわれる(ステップ107)。次に図示のない
レリーズボタンが2段押されたか否か(以下S2スイッ
チと略す)が判断される(ステップ108)。ステップ
108でスイッチS2がオンされていれば、露出制御
(撮影)が行なわれ(ステップ109)、スイッチS1
がオフになるまで待って(ステップ110)、プログラ
ムはステップ102へ戻る。ステップ108でスイッチ
S2がオンでなければ、プログラムはステップ105へ
戻る。
【0061】図18は図17のステップ106で示した
AFサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
まずアイランドの全域を覆う第1モニタ(M1、M
1′)が選択され(ステップ1000)、積分が行なわ
れる(ステップ1005)。積分終了後、アイランド全
域のデータがダンプされ(ステップ1010)、測距演
算が行なわれる(ステップ1015)。次にアイランド
内のブロック間で主被写体が判別され(ステップ102
0)、測距のために使用されるブロックが決められる。
これに対して、モニタの選択が正しいかどうかが判断さ
れ(ステップ1025)、正しければそのままレンズが
駆動される(ステップ1030)。ここでモニタの選択
が正しいか否かは検出された輝度分布データから判断さ
れる。モニタの選択が間違っていたら、主被写体を含む
ブロックに対応したモニタを選択するためにプログラム
はステップ1030へ進む。すなわち、ステップ102
5でモニタの選択が間違っていた場合は、主被写体の存
在するブロックを求めてそのブロックに対応するモニタ
を選択し直す(ステップ1030、1035、104
0、1045)。そして積分がやり直される(ステップ
1050)。積分終了後、データダンプが行なわれ(ス
テップ1055)、主被写体の存在するブロックのみで
測距演算が行なわれる(ステップ1060、1065、
1070)。その後プログラムはステップ1030へ進
みレンズが駆動されレンズが合焦位置へ移動される。
【0062】すなわちこの発明によれば、被写体の輝度
を測定する1ラインで構成されたCCDにおいて、図1
0に示すようにCCDを複数のブロックに分割し、各ブ
ロックに対応した位置の近くに各々のブロックに対応す
る複数のモニタが配置される。CCDからの出力信号が
モニタされ、アイランドの全域を覆う第1モニタからの
信号では主被写体がはっきりしないときは、主被写体の
存在するブロックを求めてそのブロックに対応するモニ
タの選択が行なわれる。すなわち、主被写体に合わせた
積分制御が行なわれるため、逆光時に主被写体が低輝度
であっても、背景の高輝度コントラスト被写体に引張ら
れずに暗い被写体に対しても正しくピント合わせができ
る。
【0063】次にAFサブルーチンの別の実施例につい
て説明する。図19はAFサブルーチンの別の実施例を
示すフローチャートである。まずアイランドの全域を覆
う第1モニタ(M1、M1′)が選択され(ステップ1
100)、積分が行なわれる(ステップ1105)。積
分終了後アイランド全域のデータがダンプされ(ステッ
プ1110)、各ブロックの輝度が調べられ(ステップ
1115)、他ブロックに対して極端に低レベルのブロ
ックがあるかどうかが調べられる(ステップ112
0)。低レベルのブロックがなければ(ステップ112
0でNO)、各ブロックごとに測距演算が行なわれ(ス
テップ1125)、主被写体が判別され(ステップ11
30)、レンズが駆動される(ステップ1135)。そ
の結果レンズは合焦位置に移動される(ステップ119
8)。ステップ1120で他のブロックよりも極端に低
レベルのブロックがあったときは、低レベルブロック以
外のブロックの画素データがメモリに格納され(ステッ
プ1145)、低レベルブロックに対応したモニタが選
択し直される(ステップ1150、ステップ1155、
ステップ1160、ステップ1165)。その後再積分
が行なわれ(ステップ1170)、データダンプが行な
われる(ステップ1175)。次に低レベルブロックの
みの測距演算が行なわれ(ステップ1180、ステップ
1185、ステップ1190)、焦点ずれ量が算出され
る(ステップ1195)。また低レベルブロック以外の
メモリに格納された画素データによって測距演算が行な
われ(ステップ1195)、焦点ずれ量が算出される。
求められたそれぞれの焦点ずれ量から主被写体の判別が
行なわれ(ステップ1140)、レンズ駆動が行なわれ
(ステップ1135)、レンズは合焦位置に駆動される
(ステップ1198)。
【0064】図19に示したAFサブルーチンの別の実
施例においては、3つのブロックについて輝度が判定さ
れ、たとえば逆光等で主被写体が黒くなっているような
低レベルブロックがあった場合には、その低レベルブロ
ック以外のブロックの測距演算結果から主被写体が判別
されそれに基づいてレンズが合焦位置に駆動される。
【0065】次にモニタの配置の変形例を図20を参照
して説明する。図20は図10に対応する図である。図
10と図20との違いは、アイランドの全域を覆う第1
モニタM1、M1′がCCDの画素に近い側に配置され
ている点である。また図20にはさらに画素列のブロッ
ク分けの一例が示されている。図20を参照して、基準
部および参照部はそれぞれA、B、Cの3つのブロック
に分けられており、各々のブロックに対応した位置にモ
ニタが配置されている。すなわち、ブロックAに対して
はモニタM3、M3′が、ブロックBにはモニタM2、
M2′が、ブロックCにはモニタM4、M4′がそれぞ
れ設けられている。各々のモニタは基準部、参照部それ
ぞれに対応する位置に同じものが配置されており、各々
は配線上結ばれている。この理由は、少なくともピント
が合ったときには、適性ゲインが得られるようにするた
めである。
【0066】(2) 第2の実施例(1端子出力タイ
プ) 次に1端子出力タイプのピント検出用光電変換装置につ
いて説明する。1端子出力タイプの光電変換装置はAF
センサ17からの出力端子が1つしかないものである。
したがって、第1の実施例で説明した端子出力タイプの
光電変換装置においてAFセンサ17からの出力信号V
out2がない場合に対応する(図16参照)。
【0067】図22〜図25を参照して、1端子出力タ
イプのタイムチャートについて説明する。基本的にCC
Dの駆動方法は2端子出力タイプと同じであるが、6ア
イランド分の画素出力を1端子よりすべて出力するとデ
ータダンプ時間が非常に長くなり、AFシステムとして
は不適当である。そのため、第1回目の測距のときに
は、図28(B)に示すように転送クロックφ1 、φ2
を通常(図28(A))の2倍速にし、シフトゲート信
号SHを2画素出力に対し1回出力する。したがって、
2画素分のデータが1画素分のデータとしてハード的に
加算して出力される。これによって、見かけ上、画素数
が半減したものと等価になり、データダンプ時間が通常
の2分の1になる。
【0068】このモードを用いれば後に図21で説明す
るように、第1回目の測距により主被写体のあるアイラ
ンドが求められた後、第2回目からの測距は、主被写体
のあるアイランドのみか、またはそのアイランドを含む
複数アイランドのみを指定して通常速でデータが読出さ
れる。その結果、データダンプ時間の短縮と高精度の測
距が可能になる。
【0069】積分開始時のモード設定は、図22に示す
ようにモード信号MD2、MD3、MD4を使って積分
開始信号ISTの立下がりで設定する。このモード設定
は第1の実施例で示したような方法によって行なわれて
もよい。また読出アイランドの設定もモード信号MD
2、MD3、MD4を用いて行なわれる(図26参
照)。
【0070】図23を参照して1端子出力タイプのST
積分のタイムチャートを説明する。先に説明したように
積分開始信号ISTの立下がりによってモード信号MD
2、MD3、MD4を用いてモニタの選択、積分モード
の選択、第6、第7アイランドの選択等が行なわれる
(第25図参照)。モード信号MD2と、積分強制終了
信号CBGの立上がりとで読出速度の設定が行なわれ
る。読出開始信号RSTとモード信号MD2、MD3、
MD4で読出アイランドの選定が行なわれる。
【0071】バリアゲート信号BGi 、シフトゲート信
号SHi の信号設定とそれに伴う動作は第1の実施例の
場合と同じである。自然終了の方法も同じである。強制
終了動作も第1の実施例の場合と同じように、積分の強
制終了信号CBGをHにすることによって行なわれる
が、このときモード信号MD2によって読出速度(通常
速読出しまたは倍速読出し)の切換えが設定される。次
に読出開始信号RSTパルスが入力され、読出アイラン
ドが先に述べたように選択され、読出したいアイランド
がマイコンにより指定される。PD積分(図23参照)
についても、ST積分の場合に準じている。データダン
プ(図24参照)についても基本的には2端子出力タイ
プの場合と同じである。読出開始信号RSTパルス入力
時に読出アイランドを設定することにより、データダン
プ時間が長くなるという問題点の解消を図っている。
【0072】図27は2倍ピッチの高速読出しが行なわ
れる場合の高速読出回路を示す図である。この高速読出
回路を用いると、オートゲイン信号AGCは、読出モー
ドが通常読出しのときX1、X2、X4、X8であった
ものが、高速読出モードにされるとそれぞれX0.5、
X1、X2、X4になる。
【0073】次に1端子出力タイプのAFサブルーチン
のフローチャートについて説明する。図29は1端子出
力タイプのAFサブルーチンのフローチャートであり、
第1の実施例の図18に対応する。最初画素列全体を覆
っているモニタ画素M1、M1′が指定され(ステップ
2000)、積分モードとしてPD積分が設定される
(ステップ2005)。そして第6または第7アイラン
ド内のうちの第6アイランドが指定され(ステップ20
10)、電荷蓄積(積分)が開始される(ステップ20
15)。積分終了後、積分時間のチェックが行なわれ
(ステップ2020)、積分モードが不適正なら(ステ
ップ2020でNO)、積分がやり直され、適性であれ
ば、読出速度が倍速読出速度に設定され(ステップ20
25)、全アイランドが順次指定されてデータダンプが
行なわれる(ステップ2030、ステップ2035)。
輝度分布が確認されてモニタ設定が適正であれば(ステ
ップ2045)、測距演算にプログラムは移行する(ス
テップ2050)。モニタ設定が不適正ならば(ステッ
プ2040でNOのとき)、主被写体が含まれると思わ
れる画素ブロックに対応するモニタ画素を設定し直して
積分がやり直される。測距演算(ステップ2050)、
平均処理(ステップ2055)、最近優先(ステップ2
060)などのアルゴリズムによって、ピントずれ量が
求められ(ステップ2065)、レンズが合焦位置に駆
動される(ステップ2070)。主被写体に対して続け
て測距が行なわれるときには、主被写体の含まれる画素
列のみが読出され、そのアイランドが指定されて測距が
行なわれる。
【0074】なお第2の実施例における第1の実施例の
図16に対応するデバイス構成図としては、図16にお
いてVout2の出力端子が省略されるだけであるので図示
は省略する。
【0075】次に倍速モードにおける実施例について説
明する。ここで倍速モードとは、データの読出しを通常
読出しの場合よりも速く行なうことを言う。図21は倍
速モードを使った場合のAFサブルーチンを示すフロー
チャートである。ステップ1200において最初の測距
であるか否かが判断され、最初の測距であれば全アイラ
ンドを使った多点測距が行なわれる(ステップ120
5)。ステップ1205でCCDの全アイランドの積分
が行なわれ、データ出力のモードが高速モード(倍速モ
ード)にセットされ(ステップ1210)、全アイラン
ドのデータダンプが行なわれる(ステップ1215)。
次にアイランド別の測距演算が行なわれ(ステップ12
20)、各アイランドの測距結果から主被写体がどのア
イランドに存在するかの判定が行なわれ(ステップ12
25)、使用すべきアイランドが決定される(ステップ
1230)。次に使用するアイランドのピントのずれ量
からレンズ駆動量が計算され(ステップ1235)、そ
の分レンズが駆動される(ステップ1240)。
【0076】ステップ1205で測距が2回目以降であ
ると判断されたときは、前回決めた指定アイランドの測
距が行なわれる。すなわち、指定アイランドの積分が行
なわれ(ステップ1245)、データ出力モードが高速
から通常速モードに切換えられ(ステップ1250)、
指定アイランドのデータがダンプされる(ステップ12
55)。次いで測距演算が行なわれ(ステップ126
0)、ピントずれ量からレンズ駆動量が求められ(ステ
ップ1265)、プログラムはステップ1240に進
む。
【0077】なおここで2回目以降の測距時に、指定ア
イランドのみの積分が行なわれているが、図19、図2
0で示したように、全アイランドについて積分が行なわ
れてもよい。
【0078】(3) 第3の実施例(1端子出力タイプ
でかつアイランドが4つである場合) 次にこの発明の第3の実施例について説明する。第3の
実施例においては、出力端子は第2の実施例の場合と同
じであるが、焦点検出のためのアイランドの数が7つか
ら4つに減らされている。
【0079】この実施例における4つのアイランドはそ
れぞれ、第11〜第14アイランドIS11〜IS14
とする。
【0080】図30はこの発明の第3の実施例に係るデ
バイス構成図であり、図31はこの発明の第3の実施例
におけるモニタ画素のレイアウト図でありり、図32は
第3の実施例に係るデバイスの各端子のタイミングチャ
ートである。
【0081】図30は第1実施例の図16に対応し、図
31は図4(A)に対応し、図32は図11および図1
2に対応する。
【0082】図32を参照して、モード信号MD1がL
とされ、積分モードが設定され、積分開始信号ISTが
Hの間に読出開始信号RSTパルスが2回入力され、A
GC回路がリセットされる。このとき、読出開始信号R
STパルスの立下がりでモード信号MD2、MD3を用
いてモニタ設定が行なわれる。積分開始信号ISTパル
スの立下がりでモード信号MD2により積分モードが設
定され、モード信号MD3で読出速度が設定され、積分
が開始される。積分開始信号ISTパルスが立下がって
一定時間経過後、モード信号MD2、MD3の入出力が
切換えられ、これらの出力端子が出力端子となる。これ
らの出力端子TAT、MD2、MD3、ADTを用いて
各アイランドの積分情報がパラレルに出力される。図示
のないAFコントローラは、TINTの4つのパラレル
出力がそれぞれLになるのを割込みを許可することによ
って待っている。したがって各アイランドの積分終了信
号TINTがLになった順番と積分時間をAFコントロ
ーラはチェックすることができる。すべてのTINT信
号が入力されか、一定時間経過によって積分が強制終了
されるときに、第1の読出開始信号RSTが入力され
る。この信号の入力によってモード端子MD2、MD3
が入力ピンとして指定され、続く第2の読出開始信号R
STパルスの入力によってこれらのピンによって読出ア
イランドが設定され、データの読出しが開始される。次
にモード信号MD1がHとされ、データダンプモードが
設定される。ADT出力信号ADTパルスに同期して、
画素データが信号出力端子Vout から出力される。デー
タが不要画像データを表わすときは、積分開始信号IS
TがLとされ、信号出力端子Vout から温度データが出
力される。黒基準部画素出力が出力されるときには、読
出開始信号RSTがHとされ、黒基準出力データがサン
プルされ、ホールドされる。次に基準部画素が出力され
るときには、積分開始信号ISTがHとされ、信号出力
端子Vout からは画素データが出力される。またデータ
ダンプ中、AFコントローラが他の仕事をするためにデ
ータの取込みが不可能な場合がある。このような場合に
は信号TATがHとされ、データダンプが中断される。
【0083】(4) 補助光モード 次に第1の実施例で述べた補助光成分(赤外光)で測距
する場合について説明する。図33は補助光を発生する
補助光LEDの発光波長との発光強度の関係を示す図で
ある。図33を参照して、補助光は695nmの波長で
ピークを持つスペクトル特性を有している。
【0084】図34は波長とその波長に対するAFセン
サを構成するCCDセンサの分光感度との関係を示す図
である。定常光で測距が行なわれた場合に、まわりの白
い光による影響を受けないように補助光のみによって測
距が行なわれる。このときはCCDの検知部に補助光成
分のみを測距するための赤色フィルタが設けられてい
る。また、積分を制御するモニタ素子にも赤色フィルタ
が設けられている。これはセンサの受光光量とモニタの
受光光量とを合わせるためである。図34には図33に
示した補助光LEDの発光波長が点線で示されている
が、このように赤外カットフィルタと赤色フィルタとで
形成されたバンドパスフィルタによって作られたCCD
の感度の高い部分で補助光が検知されるため、外光の影
響を受けずに測距が行なわれる。なお、赤色フィルタの
透過帯域を補助光のスペクトル分布に合わせて変えると
より効果的である。
【0085】次に補助光モードにおけるAFサブルーチ
ンについて説明する。図35は補助光モードにおけるA
Fサブルーチンを示すフローチャートである。まず第1
ないし第6アイランドIS1〜IS6が使用され(ステ
ップ3000)、積分が行なわれる(ステップ300
5)。その結果がデータダンプされ(ステップ301
0)、第1〜第6のすべてのアイランドがローコンか否
かが判断される(ステップ3015)。すべてのアイラ
ンドがローコンでなければ(ステップ3015でNOの
とき)、コントラストが得られたアイランドのデ−タに
基づいて測距演算が行なわれる(ステップ3020)。
被写体のあるアイランドが選択され(ステップ302
5)、その位置へレンズが駆動され(ステップ303
0)、レンズは合焦位置に移動される(ステップ303
5)。ステップ3015ですべてのアイランドがローコ
ンであると判断されたときは、すべてのアイランドから
の出力信号が低輝度であるか否かが判断される(ステッ
プ3045)。すべてのアイランドからの出力信号が低
輝度であると判断されたときは(ステップ3045でY
ESのとき)、補助光モードがセットされ(ステップ3
050)、図示のない補助光回路が駆動される。そし
て、第6アイランドおよび第7アイランドのうち補助光
用の赤色フィルタ付きの第7アイランドIS7が選択さ
れ(3055)、積分が行なわれ(ステップ306
0)、データがダンプされる(ステップ3065)。そ
の後全アイランドがローコンか否かが再度判断され(ス
テップ3070)、全アイランドからのデータがローコ
ンでないとき(ステップ3070でNOのとき)、第7
アイランドIS7で得られたデータに基づいて測距演算
が行なわれ(ステップ3075)、ピントずれ量に基づ
いてレンスが合焦位置へ移動される(ステップ303
0、ステップ3035)。ステップ3070で全アイラ
ンドがローコンであると判断されたときは、ローコンス
キャンが行なわれ(3080)、プログラムが再びステ
ップ3000へ戻る。
【0086】(5) 色検出素子およびそれを用いた主
被写体の存在するアイランドの判別 次に第1の実施例の図10の説明で述べた色検出素子お
よびそれを用いた主被写体のあるアイランドの判別方法
について説明する。図36は色検出素子に用いられる色
素フィルタの形成方法を説明するための図である。この
色検出素子はR、G、Bの3原色からなる色素フィルタ
がオンエア方式によって形成されたものである。オンエ
ア方式とは、CCDのウエハプロセスが完了したウエハ
上に、ベース層という透明レジスタを塗布することによ
って形成される。この層はウエハプロセス中に発生した
ウエハの凹凸を改善するとともに、この後に続く染色レ
ジストとの密着性を改善する役割を果たす。この後通常
のPEP(Photo Engraving Proc
ess)によって露光現像が行なわれる。
【0087】図36の(a)から(g)のプロセスを経
て色素フィルタが形成される。露光現像の後、(b)に
示すようにベース層の上に染色レジストが塗布されパタ
ーンが1つ1つ画素上に形成される。次にこのウエハが
緑色Gの染色液に浸漬され、乾燥されてG層が形成され
る。次に(c)に示すように次の染色工程での混色を防
ぐために、再び透明レジストが塗布されパターニングさ
れる。この透明層は中間層と呼ばれる。次に(d)に示
すように、G層を形成したのと同じように染色レジスト
が塗布されパターニングされる。次にこのウエハが赤色
R染色液に浸された後、乾燥される。この層がR層と呼
ばれる。次に(g)に示すように各画素の上に発生して
いる凹状態を改善するため再び透明レジストが塗布され
る。次に(f)に示すようにこの透明レジスト(第2の
中間層)の上に染色レジストが塗布されパターニングさ
れる。この層はW(白)層と呼ばれ、染色は行なわれな
い。この層はR層、G層の表面状態を改善し、色再現性
を良くするために用いられる。最後に(g)に示すよう
に表面を保護するためのオーバコート層が形成され、カ
ラーCCDイメージセンサの色フィルタが完成する。
【0088】このようにして形成されたカラーCCDイ
メージセンサの色フィルタのそれぞれの分光透過率特性
が図37に示される。
【0089】次に主被写体が存在するアイランドを検出
するための方法について説明する。主被写体は一般に人
物であるため、肌色が検出された領域に主被写体は存在
すると考えられる。したがって、以下にこの肌色を検知
するためのアルゴリズムについて説明する。色検出素子
R、G、B素子の出力比より各部位での色情報が検出さ
れ、全体の色出力比より光源の種類を判別し、さらに各
部位のデフォーカス量より像倍率情報を求め、この3つ
の情報より人物と考えられる部位が注視される。その部
位を主被写体として認識してオートフォーカスが施され
ば主被写体の位置が選択できる。
【0090】まず色情報の検出について説明する。ほぼ
同じ位置にを睨む位置に配置されたAFセンサ上の12
カ所に設けられた受光素子が赤、緑、青、赤外(以下
R、G、B、IRと略す)のそれぞれの色素フィルタで
覆われる。ここで受光素子Rの出力をVr 、Gの出力を
g 、Bの出力をVb 、赤外線IRの出力をVirとす
る。上記した12カ所の受光素子の出力比Vr /Vb
g /Vb 、Vir/Vb が求められる。これらが6アイ
ランドそれぞれの色情報とされる。 次に光源の検出に
ついて説明する。人物の肌色は光源によりその反射波長
分布が異なる。このため、被写体の色情報を検出しただ
けでは不十分である。そこで、光源がどのような状態で
あるか検出する必要がある。上に述べた色情報より光源
が推定され、色情報の肌色しきい値に光源による補正が
加えられる。
【0091】次に光源の推定方法について説明する。色
情報検出素子と同様に配置されたIRフィルタの出力と
Bフィルタの出力との比により光源が推定される。12
カ所に設けられた色情報素子の出力のうちIRフィル
タ、Bフィルタの出力のそれぞれの出力の和を求め、そ
の和の比により光源が推定される。
【0092】 R(ir/b)=ΣViri /ΣVbi(i=1〜4) この演算によって求められた比と肌色と検出できるレベ
ルと判定された光源の関係が図38に示される。ここで
肌色と検出できるレベルにおけるRg/b はGの出力であ
るVg とBの出力であるVb との被を表わし、Rr/b
Rの出力であるVr とBの出力であるVb の出力との比
を示す。
【0093】図38に基づいてまずRir/bの値により光
源が推定され、推定された光源状態における肌色検出レ
ベル内に各ブロックの色検出情報が含まれるか否かがチ
ェックされることによって肌色ブロックの抽出が行なわ
れる。
【0094】図39は色フィルタ付画素を用いた場合の
AFサブルーチンを示すフローチャートである。図39
を参照して、色フィルタ付画素が用いられた場合にはま
ず全アイランドの積分が行なわれ(ステップ400
0)、その結果に基づいて主被写体すなわち人物が存在
するアイランドの判別が行なわれる(ステップ400
5)。次にその主被写体が存在するアイランドのデータ
を用いて測距演算が行なわれ(ステップ4010)、光
源の違いによるピントずれ量の補正が行なわれ(ステッ
プ4013)、ピントのずれ量が求められてレンズが駆
動され(ステップ4015)、レンズは合焦位置へ移動
される(ステップ4020)。
【0095】次に図40を用いて主被写体である人物が
存在するアイランドの判別サブルーチンを説明する。人
物アイランド判別サブルーチンにおいては、まずアイラ
ンドのナンバーであるとともにループナンバーとしてn
に6が設定される(ステップ4110)。次に第n番目
のR、G、B、IRの出力データから先に述べた方法に
よって人の肌色の検知が行なわれる(ステップ411
5)。次に第n番目のアイランドの出力データが肌色を
表わしているか否かが判断され(ステップ4120)、
肌色を表わしていればそのnが所定のメモリに記憶され
(ステップ4140)、そうでない場合はnから1が減
算されてこのnが0になるまで以上の判定が繰返される
(ステップ4125、ステップ4130)。その後記憶
されたnのうち、カメラに近いアイランドが選択される
(ステップ4135)。以上のようにして主被写体すな
わち人物のいるアイランドが判別され、そこが所望のア
イランドであるとしてそのアイランドの出力データが適
正値になるようにAFセンサは積分を行なう。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るピント検出用光電変換装置を用
いたカメラの焦点検出光学系を示す斜視図である。
【図2】図1に示した焦点検出光学系の原理説明図であ
る。
【図3】本発明が適用されたカメラにおけるファインダ
内表示を示す図である。
【図4】この発明に係る光電変換装置に用いるCCDチ
ップの詳細を示す図である。
【図5】図4に示したCCDチップにおける基準部の分
割領域を示す説明図である。
【図6】CCDチップにおける各分割領域についてのシ
フト量を示す説明図である。
【図7】この発明に係る光電変換装置を実現するAFセ
ンサとAFコントローラのブロック回路図である。
【図8】この発明の適用された光電変換装置の異なる積
分モードを示す説明図である。
【図9】この発明の適用された光電変換装置の異なる積
分モードを示す説明図である。
【図10】この発明に係る色検出素子およびモニタの配
置を示す図である。
【図11】この発明の第1の実施例に係るタイムチャー
トである。
【図12】この発明の第1の実施例に係るタイムチャー
トである。
【図13】この発明の第1の実施例に係るタイムチャー
トである。
【図14】この発明の第1の実施例に係るタイムチャー
トである。
【図15】この発明の第1の実施例に係る2端子出力タ
イプの要部を示すブロック図である。
【図16】この発明の第1の実施例に係る光電変換装置
の要部ブロック図である。
【図17】この発明の第1の実施例に係る光電変換装置
の要部の動作を示すフローチャートである。
【図18】この発明の第1の実施例に係る光電変換装置
の要部の動作を示すフローチャートである。
【図19】この発明の第1の実施例に係る光電変換装置
の要部の動作を示すフローチャートである。
【図20】この発明に係る光電変換装置のモニタ画素配
置の変形例を示す図である。
【図21】倍速モードにおけるAFサブルーチンのフロ
ーチャートである。
【図22】この発明の第2の実施例に係る光電変換装置
のタイムチャートである。
【図23】この発明の第2の実施例に係る光電変換装置
のタイムチャートである。
【図24】この発明の第2の実施例に係る光電変換装置
のタイムチャートである。
【図25】この発明に係る光電変換装置の積分モードの
設定および読出アイランドの設定方法を説明するための
図である。
【図26】この発明に係る光電変換装置の積分モードの
設定および読出アイランドの設定方法を説明するための
図である。
【図27】高速読出モードを説明するための図である。
【図28】高速読出モードを説明するための図である。
【図29】この発明に係る第2の実施例のAFサブルチ
ーンを示すフローチャートである。
【図30】この発明に係る第3の実施例を説明するため
の図である。
【図31】この発明に係る第3の実施例を説明するため
の図である。
【図32】この発明に係る第3の実施例を説明するため
の図である。
【図33】この発明に係る光電変換装置の補助光モード
を説明するための図である。
【図34】この発明に係る光電変換装置の補助光モード
を説明するための図である。
【図35】この発明に係る光電変換装置の補助光モード
を説明するための図である。
【図36】この発明に係る光電変換装置における色フィ
ルタ付画素とその利用方法を説明するための図である。
【図37】この発明に係る光電変換装置における色フィ
ルタ付画素とその利用方法を説明するための図である。
【図38】この発明に係る光電変換装置における色フィ
ルタ付画素とその利用方法を説明するための図である。
【図39】色フィルタ付画素を用いた場合のAFサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【図40】人物アイランドを判別するためのサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
16a〜16gは光電変換素子列、17はAFセンサ、
30はAFコントローラ、31はA/D変換部、32は
メモリ、33は焦点検出部、34は補正演算部、35は
レンズ駆動制御部、36はタイマ回路、37はAFセン
サ制御部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 徳治 大阪市中央区安土町二丁目3番13号大阪国 際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 糊田 寿夫 大阪市中央区安土町二丁目3番13号大阪国 際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラーフィルタを有する複数の光電変換
    素子からなる光電変換素子列と、光電変換素子列の電荷
    蓄積を制御するためのモニタ画素とからなるイメージセ
    ンサにおいて、 モニタ画素の分光感度を光電変換素子が有するカラーフ
    ィルタの分光感度と同一にしたことを特徴とする、イメ
    ージセンサ。
  2. 【請求項2】 前記カラーフィルタとは分光感度が異な
    る光電変換素子列を有し、前記カラーフィルタを有する
    光電変換素子列と、前記カラーフィルタとは分光感度の
    異なる光電変換素子列を切換可能であることを特徴とす
    る、請求項1に記載のイメージセンサ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のイメージセンサを有す
    るカメラの測距装置。
JP8243851A 1996-09-13 1996-09-13 イメージセンサおよびこれを用いた測距装置 Pending JPH09127408A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8243851A JPH09127408A (ja) 1996-09-13 1996-09-13 イメージセンサおよびこれを用いた測距装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8243851A JPH09127408A (ja) 1996-09-13 1996-09-13 イメージセンサおよびこれを用いた測距装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1237768A Division JPH03100535A (ja) 1989-09-13 1989-09-13 カメラのピント検出用光電変換装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09127408A true JPH09127408A (ja) 1997-05-16

Family

ID=17109907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8243851A Pending JPH09127408A (ja) 1996-09-13 1996-09-13 イメージセンサおよびこれを用いた測距装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09127408A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001249265A (ja) * 2000-03-02 2001-09-14 Olympus Optical Co Ltd 測距装置
JP2001264621A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Olympus Optical Co Ltd 測距装置
JP2006072332A (ja) * 2004-08-05 2006-03-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 撮像装置
JP2008187480A (ja) * 2007-01-30 2008-08-14 Fujifilm Corp 撮像装置、撮像方法
US8035721B2 (en) 2004-08-05 2011-10-11 Panasonic Corporation Imaging apparatus
JP2015175942A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 株式会社ニコン 光学フィルタおよびそれを備えた撮像装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59129810A (ja) * 1983-01-17 1984-07-26 Canon Inc 合焦検知装置
JPS59129812A (ja) * 1983-01-17 1984-07-26 Canon Inc 合焦検知装置
JPS62188918A (ja) * 1986-05-02 1987-08-18 Minolta Camera Co Ltd 電荷蓄積型光電変換素子

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59129810A (ja) * 1983-01-17 1984-07-26 Canon Inc 合焦検知装置
JPS59129812A (ja) * 1983-01-17 1984-07-26 Canon Inc 合焦検知装置
JPS62188918A (ja) * 1986-05-02 1987-08-18 Minolta Camera Co Ltd 電荷蓄積型光電変換素子

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001249265A (ja) * 2000-03-02 2001-09-14 Olympus Optical Co Ltd 測距装置
JP2001264621A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Olympus Optical Co Ltd 測距装置
JP2006072332A (ja) * 2004-08-05 2006-03-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 撮像装置
US8035721B2 (en) 2004-08-05 2011-10-11 Panasonic Corporation Imaging apparatus
JP2008187480A (ja) * 2007-01-30 2008-08-14 Fujifilm Corp 撮像装置、撮像方法
JP2015175942A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 株式会社ニコン 光学フィルタおよびそれを備えた撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5731864A (en) Focus detecting photoelectric converting apparatus for a camera
US4716434A (en) Focus condition detecting device
JPS63246712A (ja) 焦点検出装置
JPH0439635A (ja) 測光装置
JPH09127408A (ja) イメージセンサおよびこれを用いた測距装置
US5475466A (en) Camera having target follow up function
JPH09121312A (ja) イメージセンシングシステム
US6477327B1 (en) Camera having image pick-up device
JPH04261508A (ja) ピント検出用光電変換素子
JP2757853B2 (ja) 焦点検出装置
US7075578B1 (en) Digital camera with flash emission control
JPH09121309A (ja) イメージセンシングシステム
JPH09121311A (ja) イメージセンシングシステム
JPH09105857A (ja) ピント検出用光電変換装置
JPH09121308A (ja) イメージセンシングシステム
JPH09121307A (ja) イメージセンシングシステム
EP0578174B1 (en) Photometer with adjustable dynamic range for a photographic camera
JPS62188918A (ja) 電荷蓄積型光電変換素子
JPH0635027A (ja) カメラの自動露出装置及びカメラの測光装置
JP3548266B2 (ja) 閃光調光装置を備えたカメラ
US5402201A (en) Automatic flash control device of camera
JP2830834B2 (ja) 焦点検出装置
JP2757852B2 (ja) 焦点検出装置
JP2746258B2 (ja) 焦点検出装置
US5497210A (en) Apparatus with focus detection means and sight axis detection means

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19980818