JPH09124759A - フェノールノボラック樹脂組成物 - Google Patents

フェノールノボラック樹脂組成物

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JPH09124759A
JPH09124759A JP30817395A JP30817395A JPH09124759A JP H09124759 A JPH09124759 A JP H09124759A JP 30817395 A JP30817395 A JP 30817395A JP 30817395 A JP30817395 A JP 30817395A JP H09124759 A JPH09124759 A JP H09124759A
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JP
Japan
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phenol
resin composition
ortho
phenol novolac
novolac resin
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JP30817395A
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Shoji Takeda
詔二 武田
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定構造の3核体化合物を50重量%以上含
有してなり、オルソ率が42%以下のフェノールノボラ
ック樹脂組成物。 【解決手段】 分子量分布幅が狭く溶融粘度が低い。エ
ポキシ樹脂の硬化剤として使用した場合には、無機材料
の配合量を増加でき、硬化物の吸水率を低下できる結
果、耐湿性の良好な材料を提供できる。また、エポキシ
樹脂の硬化剤として使用した場合には、硬化物の耐熱性
を改良できる。フェノールノボラック樹脂組成物を製造
後には、脱水および脱フェノールをする工程を行えばよ
く、製造が簡便である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なフェノールノ
ボラック樹脂組成物に関する。詳しくは本発明のフェノ
ールノボラック樹脂組成物は、エポキシ樹脂の硬化剤と
して特に有用であり、エポキシ樹脂に配合されて電子部
品の積層板、粉体塗料、封止材料等の各種の用途に好適
に使用することができる。また、本発明のフェノールノ
ボラック樹脂組成物は、ポリウレタン等のポリオール成
分やエポキシ樹脂原料として利用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、エポキシ樹脂の硬化剤として
は、アミン類、酸無水物、フェノールノボラック樹脂等
が用いられてきたが、近年、製品の高性能化、低価格化
の要請からフェノールノボラック樹脂が見直され、殊に
電気・電子材料関係には好適に利用されている。
【0003】フェノールノボラック樹脂は、一般にフェ
ノール性水酸基を有する石炭酸、オルソクレゾール等の
フェノール類とホルムアルデヒドとを酸触媒の存在下で
縮合反応させて得られ、主としてメチレン結合により結
合されたフェノール核2〜20個から構成される分子量
分布幅の広い直鎖状分子であると考えられている。ま
た、こうして得られるフェノールノボラック樹脂は未反
応のフェノールモノマーや2核体からなる低分子量成分
を含んでいる。かかる低分子量成分のうち、フェノール
モノマーは蒸留等の操作により含有率を1重量%以下に
調整することができる。しかし、通常の蒸留操作では2
核体を除去することは困難である。そのため、一般的な
フェノールノボラック樹脂をエポキシ樹脂の硬化剤とし
て用いた場合には、架橋密度の高い硬化物を提供し難
く、得られる硬化物は耐熱性、耐薬品性、機械特性等を
満足し難い。一方、フェノールノボラック樹脂は4核体
以上の成分を多量に含有するため溶融粘度が高く、前記
用途における無機材料の配合量を制限しなければ成形加
工時の流れ性を確保できない。その結果、得られる硬化
物は吸水率が高く、耐湿性を満足しえないという欠点も
ある。
【0004】また、ホルムアルデヒド/フェノールの配
合比を低く抑えて低分子量フェノールノボラック樹脂を
調製した後、フェノールモノマーを170℃、20mm
Hgの条件下に留去し、次いで250℃、3mmHgの
条件下に2核体を蒸留除去することにより、3核体を主
成分とする低分子量フェノールノボラック樹脂が得られ
ることが知られている。しかし、かかる低分子量フェノ
ールノボラック樹脂の製造において2核体を蒸留除去す
るためには高価な高真空蒸留装置が必要であり、特にバ
ッチプロセスの場合には出来高が少なくなり経済的に不
利がある。また、該低分子量フェノールノボラック樹脂
はオルソ率(オルソ結合とパラ結合の合計に対するオル
ソ結合の割合)が高く、これに起因して当該樹脂をエポ
キシ樹脂の硬化剤として用いた場合には、得られる硬化
物の耐熱性が劣る原因となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、3核体を主
成分としてなり、溶融粘度が低く、かつエポキシ樹脂の
硬化剤として用いた場合に高耐熱性の硬化物を与えるフ
ェノールノボラック樹脂組成物を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決べく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す特定構造の
フェノールノボラック樹脂化合物を特定量含有してなる
フェノールノボラック樹脂組成物が、本発明の目的に合
致していることを見出だし本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、一般式(1):
【0008】
【化6】
【0009】(式中、R1 は炭素数1〜10のアルキル
基を示し、R2 及びR3 は同一または異なって水素原
子、炭素数1〜10のアルキル基又はハロゲン原子を示
す)で表される3核体化合物を50重量%以上含有して
なり、オルソ率が42%以下のフェノールノボラック樹
脂組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の、フェノールノボラック
樹脂組成物は、たとえば、一般式(5):
【0011】
【化7】
【0012】(式中、R1 は前記と同じ)で表わされる
オルソ置換フェノール類1モル部と、ホルムアルデヒド
またはホルムアルデヒド発生源物質1.8〜2.2モル
部程度とをアルカリ性条件下に反応させて得たレゾール
(A)に対して、一般式(6):
【0013】
【化8】
【0014】(式中、R2 及びR3 は前記と同じ)で表
わされる1官能以上のフェノール類(B)を、レゾール
(A)の製造時のオルソ置換フェノール類の使用量1モ
ル部に対して15〜30モル部程度の使用割合で酸性条
件下に縮合させ、更に脱水及び脱フェノールをすること
により製造できる。
【0015】前記一般式(5)で表されるオルソ置換フ
ェノール類としては、たとえば、オルソクレゾール、オ
ルソエチルフェノール、オルソプロピルフェノール、オ
ルソブチルフェノール、オルソノニルフェノール等を例
示できるが、原料価格、後述するノボラック化時の反応
性等を考慮すればオルソクレゾールが好ましい。
【0016】また、レゾール(A)とは、一般式
(7):
【0017】
【化9】
【0018】(式中、R1 は前記と同じ)で表わされる
オルソ置換フェノール類のジメチロール誘導体からなる
ものであり、例えば、インダストリアル アンド エン
ジニアリング ケミストリー(Industrial and Engenee
ring Chemistry)24巻,442頁(1932年)等の
文献に記載の方法により容易に得られる。具体的には、
一般式(5)で表されるオルソ置換フェノール類1モル
部と、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド発生源
物質1.8〜2.2モル部程度、好ましくは1.9〜
2.0モル部とを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリ触媒の存在下に10〜60℃程度で1時間〜
5時間程度メチロール化反応させることによりレゾール
(A)が得られる。前記ホルムアルデヒド発生源物質と
は、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、テトラオキ
サン等のレゾール化条件下でホルムアルデヒドを発生す
る各種のものをいい、これらホルムアルデヒドの使用量
が1.8モル部に満たない場合には、オルソ置換フェノ
ール類のモノメチロール体の生成量が増え、一般式
(7)で表されるジメチロール誘導体の生成が低下する
結果、引き続くノボラック化工程を経由した場合に2核
体の生成量が増えるため好ましくない。一方、2.2モ
ル部を越える場合にはホルムアルデヒド残存量が増える
結果、引き続くノボラック化工程を経由した場合に2核
体の生成量が増えるため好ましくない。また、アルカリ
触媒の使用量は、通常一般式(5)で表されるオルソ置
換フェノール類1モル部に対し、0.8〜1.2モル
部、好ましくは0.9〜1.1モル部である。なお、こ
うして得られたレゾール(A)は、未精製のオイル状物
のままで又は精製して使用することができる。
【0019】上記レゾール(A)と縮合反応させる一般
式(6)で表される1官能以上のフェノール類(B)と
しては、石炭酸の他、例えばクレゾール類、キシレノー
ル類、パラ又はオルソ置換アルキルフェノール類、クロ
ロフェノール、ブロモフェノール等のハロゲン化フェノ
ール類等があげられる。これらのうちで反応性を考慮す
れば石炭酸、クレゾール類またはキシレノール類が好ま
しい。なお、官能数とは1官能以上のフェノール類
(B)の分子中に存在するホルムアルデヒドと反応しう
る活性位置の数をいう。レゾール(A)に対する該フェ
ノール類(B)の使用量は、レゾール(A)の製造原料
である前記一般式(5)で表されるオルソ置換フェノー
ル類の使用量を基準として決定され、当該オルソ置換フ
ェノール類1モル部に対して15〜30モル部、好まし
くは20〜30モル部である。フェノール類(B)の使
用量が15モル部をあまりに下回る場合には、得られる
フェノールノボラック樹脂組成物に占める4核体以上の
成分の含有量が多くなり溶融粘度が高くなる傾向がある
ため好ましくない。一方、30モル部を越える場合に
は、フェノールノボラック樹脂組成物の製造コストが高
くなり好ましくない。
【0020】また、レゾール(A)と1官能以上のフェ
ノール類(B)の縮合反応に用いられる酸触媒として
は、特に制限はされず通常のノボラック樹脂に用いられ
る各種のものをいずれも使用できるが、そのなかでも特
にシュウ酸が好適である。
【0021】また上記縮合反応の条件は、前記レゾール
(A)と1官能以上のフェノール類(B)との反応性を
考慮して適宜決定されるが、通常50〜100℃程度、
好ましくは80〜100℃の温度で、3〜6時間程度加
熱するのがよい。また、反応生成物中に存在するイオン
性不純物を除去するために、反応生成物を数回程度、適
宜に水洗する操作を行なってもよい。
【0022】反応生成物の脱水及び脱フェノールの操作
は、具体的には、通常の蒸留操作に従って行なわれる。
この蒸留方法は特に制限はされず、公知の各種方法、例
えば減圧蒸留、薄膜蒸留、水蒸気蒸留、減圧水蒸気蒸留
等のいずれによってもよい。
【0023】かくして得られたフェノールノボラック樹
脂組成物は、一般式(1)で表される3核体化合物を5
0重量%以上含有している。好ましくは60重量%以上
含有しているものがよい。すなわち、本発明のフェノー
ルノボラック樹脂組成物は、一般式(1)で表される3
核体化合物を主成分としてなり、溶融粘度が低いという
特長がある。なお、当該3核体化合物の含有率が50重
量%に満たない場合には、2核体化合物または4核体以
上の化合物の含有率が高くなるため、溶融粘度が高くな
ったり、硬化剤として用いた場合に硬化物の耐熱性、耐
薬品性、機械特性等を満足できない。
【0024】通常、上記方法で得られたフェノールノボ
ラック樹脂組成物は、一般式(2):
【0025】
【化10】
【0026】(式中、R1 、R2 及びR3 は前記と同
じ)で表される2核体化合物および/または一般式
(3):
【0027】
【化11】
【0028】(式中、R2 及びR3 は前記と同じ)で表
される2核体化合物を5〜20重量%、前記一般式
(1):
【0029】
【化12】
【0030】(式中、R1 、R2 及びR3 は前記と同
じ)で表される3核体化合物を50〜80重量%、なら
びに一般式(4):
【0031】
【化13】
【0032】(式中、R1 、R2 及びR3 は前記と同
じ、mは1以上の整数、nは0または1以上の整数であ
って、m+nは2以上の整数である)で表される4核体
以上の化合物を10〜35重量%含有する。好ましく
は、本発明のフェノールノボラック樹脂組成物は、前記
一般式(2)および/または一般式(3)で表される2
核体化合物を10〜15重量%、前記一般式(1)で表
される3核体化合物を60〜80重量%、ならびに一般
式(4)で表される4核体以上の化合物を10〜25重
量%含有するものである。なお、一般式(4)で表され
る4核体以上の化合物の[ ]内は、ランダムまたはブ
ロックの状態を表し、また当該化合物は通常4核体、5
核体および6核体が殆どを占めるため、通常、m+nは
2〜4の整数である。
【0033】このように上記製造法によれば2核体化合
物の含有量が少ないことから脱水、脱フェノール工程の
みで低分子量成分の少ないフェノールノボラック樹脂組
成物が得られる。また、特定レゾール(A)に対して過
剰のフェノール類(B)を用いることによって、レゾー
ル(A)に存在するメチロール基相互の縮合反応が抑え
られ、4核体以上の化合物の成分の生成を最小限に抑制
できることから、上記組成の3核体化合物を主成分とす
るフェノールノボラック樹脂組成物が得られる。
【0034】また、こうして得られた本発明のフェノー
ルノボラック樹脂組成物は、オルソ率が42.0%以下
であるといった特長を有し、エポキシ樹脂の硬化剤とし
て用いた場合には、得られる硬化物は機械特性、耐薬品
性に優れることはもとより、殊に耐熱性の点で優れる。
【0035】ここで、オルソ率とは、フェノールノボラ
ック樹脂中のフェノール類成分に結合するメチレン結合
のオルソ位とパラ位の結合の合計に対するオルソ位の結
合の割合をいい、その値は常法(上中他:高分子化学、
13巻、93頁(1956年))に従い、HORIBA
社製、FT−200フーリエ変換赤外分光光度計を用い
てKBr法により吸光度を測定し、次式により算出した
ものである。
【0036】オルソ率(%)=D760÷(D760+
1.44×D820)×100であり、D760とは7
60cm-1の吸光度をいい、D820とは820cm-1
の吸光度をいう。
【0037】なお、オルソ率が低い場合に耐熱性が優れ
ることは、既に報告されており、次の実験事実があげら
れる。すなわち、長谷川(日本接着学会誌、29巻、7
5頁(1993年))はフェノールノボラック樹脂を母
体としたエポキシ樹脂の構造と硬化物の物性との関係を
系統的に検討した結果、硬化物の耐熱性を向上させるに
は、官能基数を増やすこと、メチレン結合のパラ比
を大きく(オルソ率を小さく)し主鎖を直鎖状に近づけ
ること、対称性の良い骨格構造にすることが有効であ
ることを見出している。こうした報告から本発明のよう
にオルソ率の低いフェノールノボラック樹脂はより耐
熱性に優れることが明らかである。
【0038】本発明のフェノールノボラック樹脂組成物
が、上記のようにオルソ率が42.0%以下と低いの
は、特定レゾール(A)にフェノール類(B)を反応さ
せてノボラック化していることから、主成分である3核
体化合物の中央のフェノール核の結合位置が決まって、
上記一般式(1)で表される特定の構造に制御される結
果、異性体数が4つに限定されていることに起因してい
るものである。一方、一般的な製造法により得られるフ
ェノールノボラック樹脂組成物は、3核体化合物の異性
体数は7つあるため構造が制御されているとはいえず、
該樹脂組成物のオルソ率は通常43%程度以上であり、
たとえ3核体化合物を50重量%以上含有していたとし
ても耐熱性を十分には満足できない。
【0039】なお、本発明のフェノールノボラック樹脂
組成物は、前記一般式(1)で表される3核体化合物を
50重量%含有し、オルソ率が42.0%以下であれ
ば、その製造法は特に限定されるものではない。
【0040】
【発明の効果】本発明のフェノールノボラック樹脂組成
物は、3核体化合物を主成分としてなり、従来のフェ
ノールノボラック樹脂と比較した場合に分子量分布幅が
狭いことに起因して溶融粘度が低い。また、低粘度で
あるため、エポキシ樹脂の硬化剤として使用した場合に
は、無機材料の配合量を増加でき、硬化物の吸水率を低
下できる結果、耐湿性の良好な材料を提供できる。ま
た、2核体化合物が少なく、しかもオルソ率が低いこ
とから、エポキシ樹脂の硬化剤として使用した場合に
は、硬化物の耐熱性を改良できる。さらには、得られ
るフェノールノボラック樹脂組成物中の2核体化合物の
含有量が少ないことからフェノールノボラック樹脂組成
物を製造後には、脱水および脱フェノールをする工程を
行えばよく、製造が簡便である。
【0041】
【実施例】以下に製造例、実施例、および比較例をあげ
て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例
に限定されるものではない。以下、部および%は特記し
ない限り重量基準である。
【0042】実施例1 撹拌機、温度計及び冷却器を備えた500ml容フラス
コ内を窒素ガスで置換した後、オルソクレゾール54g
(0.5モル)及び37%ホルマリン81g(1モル)
を入れ、窒素気流下に撹拌しながら30℃に保温し、2
5%水酸化ナトリウム水溶液80g(NaOHとして
0.5モル) を滴下した。その後、50℃に昇温して1
時間保温し、メチロール化反応を行った。次いで、30
℃に冷却し、30%硫酸81.7g(H2 SO4 として
0.25モル) により中和し、オイル状レゾール(一般
式(7)においてR1 がメチル基)106gを得た。該
レゾール106gに対し、フェノール1316g(14
モル)とシュウ酸3gを加え、95℃で2時間縮合反応
(ノボラック化)を行なった後、減圧下に脱水し、更に
水蒸気蒸留により脱フェノールを行い、未反応のフェノ
ール含有量が0.1%以下になるように調整し、本発明
のフェノールノボラック樹脂組成物142gを得た。こ
れを組成物Aという。
【0043】実施例2 実施例1において、ノボラック化反応に使用するフェノ
ールの使用量を987g(10.5モル)に変えた他
は、実施例1と同様にして反応を行い、未反応のフェノ
ール含有量が0.1%以下のフェノールノボラック樹脂
組成物140gを得た。これを組成物Bという。
【0044】比較例1 撹拌機、温度計及び冷却器を備えた5リットル容フラス
コ内を窒素ガスで置換した後、フェノール3008g
(32モル) 、37%ホルマリン519g(6.4モ
ル)及びシュウ酸8gを入れ、窒素気流下に還流温度で
4時間反応を行い、その後昇温して脱水し、170℃、
20mmHgの減圧条件にて脱フェノールを行い、更に
250℃、3mmHgの減圧条件にて2核体を留去し、
フェノールノボラック樹脂組成物490gを得た。これ
を組成物Cという。
【0045】比較例2 比較例1において、37%ホルマリンの使用量を260
g(3.2モル)に変えた他は、比較例1と同様にして
反応を行い、フェノールノボラック樹脂組成物145g
を得た。これを組成物Dという。
【0046】比較例3 比較例1において、37%ホルマリンの使用量を208
g(2.56モル)に変えた他は、比較例1と同様にし
て反応を行い、フェノールノボラック樹脂組成物110
gを得た。これを組成物Eという。
【0047】上記実施例1〜3及び比較例1〜2で得ら
れた組成物A〜Eの各々について高速液体クロマトグラ
フ測定装置(東洋曹達(株)製、HLC−8020)を
用いて測定した分子量分布から、当該組成物中の2核
体、3核体および4核体以上のそれぞれの割合を算出し
た。また、組成物Aの分子量分布、組成物Eの分子量分
布を図1、図2に示す。図中、横軸は溶出時間を、縦軸
はピーク強度を示す。また、組成物A〜Eの各々につい
てに、前記記載の方法によりオルソ率を算出した。これ
らの結果を表1に示す。
【0048】なお、実施例で得られた組成物Aまたは組
成物Bの2核体化合物および3核体化合物の同定は、G
C/MS分析装置(SHIMADZU社製、QP−50
00)を用い、ジャーナル オブ クロマトグラフィ
(Journal of Chromarography),29巻,141頁
(1991年)に記載の方法に基づいて行った。当該3
核体化合物については、4種の異性体を確認した。
【0049】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】組成物Aの分子量分布を求めたグラフである。
【図2】組成物Eの分子量分布を求めたグラフである。
【符号の説明】 1 2核体化合物のピーク 2 3核体化合物のピーク 3 4核体化合物のピーク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜10のアルキル基を示し、R
    2 及びR3 は同一または異なって水素原子、炭素数1〜
    10のアルキル基又はハロゲン原子を示す)で表される
    3核体化合物を50重量%以上含有してなり、オルソ率
    が42%以下のフェノールノボラック樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 一般式(2): 【化2】 (式中、R1 、R2 及びR3 は前記と同じ)で表される
    2核体化合物および/または一般式(3): 【化3】 (式中、R2 及びR3 は前記と同じ)で表される2核体
    化合物を5〜20重量%、一般式(1): 【化4】 (式中、R1 、R2 及びR3 は前記と同じ)で表される
    3核体化合物を50〜80重量%、ならびに一般式
    (4): 【化5】 (式中、R1 、R2 及びR3 は前記と同じ、mは1以上
    の整数、nは0または1以上の整数であって、m+nは
    2以上の整数である)で表される4核体以上の化合物を
    10〜35重量%含有してなる請求項1記載のフェノー
    ルノボラック樹脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006233056A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Japan Epoxy Resin Kk 粉体塗料用エポキシ樹脂組成物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006233056A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Japan Epoxy Resin Kk 粉体塗料用エポキシ樹脂組成物

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