JPH09124536A - 二量化アルデヒドの製造方法 - Google Patents

二量化アルデヒドの製造方法

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JPH09124536A
JPH09124536A JP7288461A JP28846195A JPH09124536A JP H09124536 A JPH09124536 A JP H09124536A JP 7288461 A JP7288461 A JP 7288461A JP 28846195 A JP28846195 A JP 28846195A JP H09124536 A JPH09124536 A JP H09124536A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルデヒドを縮合反応及び脱水反応させて二
量化アルデヒドを製造する方法において、原料アルデヒ
ドの損失を最小限とし、経済的に不利益を伴う複雑な工
程を必要とせず、且つ、工程より排出される水質汚染物
質の量を最小限にして、脱水反応で生成する生成水を分
離することのできる二量化アルデヒドの製造方法を提供
する。 【解決手段】 アルデヒドを塩基性触媒の存在下に縮合
反応及び脱水反応させる方法において、アルデヒドがα
位に1〜2個の水素原子を有するものであり、反応蒸留
塔内で縮合反応と脱水反応とを同時に行わせ、脱水反応
により生成する生成水を該反応蒸留塔内より蒸気状態で
排出する二量化アルデヒドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルデヒドを塩基
性触媒の存在下に縮合反応及び脱水反応させて、二量化
アルデヒドを製造する方法に関する。詳しくは、水質汚
染等の問題を生じることのない環境に優しい二量化アル
デヒドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アルデヒドをアルカリ水溶液等の
塩基性物質を触媒として縮合反応及び脱水反応させるこ
とにより、二量化アルデヒドを製造する方法は知られて
おり、例えば、ブチルアルデヒド(以下、NBDと表
す)を縮合脱水反応させると、2−エチルヘキセナール
(以下、EPAと表す)が得られる。このような縮合脱
水反応を工業的に実施する際には、通常反応液から油水
分離等の方法によりEPA等の生成物を含有する油層を
分離した後、アルカリ水溶液である水層を再度反応器に
循環し再使用するが、脱水反応により生成する水のため
に水溶液中のアルカリ触媒の濃度が低下する。また、ア
ルカリ水溶液の体積が増加するため、生成水見合いで循
環アルカリ水溶液の一部をパージする必要があり、それ
に伴ってパージされる分の塩基性触媒は新たに反応器に
補給しなければならなかった。更に、上記パージ液には
反応器内で一部起こるカニツァロ反応により生成する酪
酸ナトリウム等の水質汚染物質が含まれているため、排
水として放出する前に中和処理等の無害化処理が必要と
なり、過大な設備投資を余儀なくされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、こうした問題に
対していくつかの提案がなされている。例えば、本発明
者らによる特開昭53−28109号においては、反応
液を油水分離し、得られた水層の少なくとも一部を蒸留
して、脱水反応により生成する生成水見合いの水を留出
除去して、水質汚染物質を含まない形態として排出して
いる。この方法は、環境保全という点では進歩した方法
であるが、反応器以外に蒸留設備が余分に必要であり、
設備投資を必要とし工業的には満足し得るものではなか
った。
【0004】また、特表平7−505390号において
は、アルカリ触媒水溶液を用いたアルドール化−脱水反
応の生成物流をそのまま油水分離せずに、次工程である
蒸留塔に導入し、塔頂部より水とアルデヒドとの不均一
共沸物を留出させ、油水分離することにより中和処理を
必要としない形態で排出する方法を提案している。
【0005】しかしながら、特表平7−505390号
の方法においても、前述の特開昭53−28109号と
同様に、余分な蒸留塔を必要とし、余分な設備費が必要
となる。さらに、この方法において塔頂から留出させる
共沸物中のアルデヒドは縮合反応の原料の未反応アルデ
ヒドであり、水に対する溶解度が大きく、油水分離して
生成水を除去する際に水層中に溶解する原料アルデヒド
を回収するための余分な後工程が必要となり、工程の複
雑さを招き工業的には満足出来るものではなかった。
【0006】従って、本発明の目的は、アルデヒドを塩
基性触媒の存在下に縮合反応及び脱水反応させて二量化
アルデヒドを製造する方法において、原料アルデヒドの
損失を最小限とし、経済的に不利益を伴う複雑な工程を
必要とせず、且つ、工程より排出される水質汚染物質の
量を最小限にして、脱水反応で生成する生成水を分離す
ることのできる、環境に優しい二量化アルデヒドの製造
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
につき鋭意検討を重ねた結果、アルデヒドを塩基性触媒
により縮合脱水反応させる方法において、縮合反応と脱
水反応とを反応蒸留塔内で同時に行わせ、かつ脱水反応
により生成する生成水を該反応蒸留塔より蒸気状態で排
出することにより、複雑な工程を必要とせず、また生成
水を水質汚染物質を含有しない状態で排出できることを
見出して、本発明に到達した。
【0008】即ち、本発明の要旨は、原料アルデヒドを
塩基性触媒の存在下に縮合反応及び脱水反応させて二量
化アルデヒドを製造する方法において、原料アルデヒド
がα位に1〜2個の水素原子を有するものであり、原料
アルデヒドを含有する有機供給流を反応蒸留塔に供給
し、該反応蒸留塔内で縮合反応及び脱水反応を同時に行
わせ、脱水反応により生成する生成水を該反応蒸留塔よ
り蒸気状態で排出することを特徴とする二量化アルデヒ
ドの製造方法に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、脱水反応により生成する生成水を排出
する方法は、縮合反応及び脱水反応を同時に行う反応蒸
留塔より蒸気状態で排出する方法であり、これにより排
水の中に塩基性触媒及び反応で微量生成する酪酸ナトリ
ウム等の水質汚染物質を実質的に含まない状態で排出す
ることが可能となる。
【0010】また、上記生成水を排出する反応蒸留塔内
の位置としては、原料アルデヒドの損失を最小限にする
ために、二量化アルデヒドと原料アルデヒドとの重量比
(以下、DA/UA値と表す)が0.5以上の蒸気組成
となる位置が好ましく、更に好ましくはDA/UA値が
0.8以上であり、最も好ましいのはDA/UA値が
0.9以上である。
【0011】本発明で用いられる原料アルデヒドは、α
位に水素原子を1〜2個有するアルデヒドであり、中で
もα位に水素原子を2個有する飽和アルデヒドが好まし
く、これらは単品でも混合物でも用いることができる。
具体的には、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデ
ヒド、バレルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド
等が挙げられ、好ましくはn−ブチルアルデヒド、バレ
ルアルデヒド、中でもn−ブチルアルデヒドを用いるの
が好ましい。
【0012】本発明は、縮合反応及び脱水反応を反応蒸
留塔内で同時に行わせる方法である。したがって、反応
蒸留塔に供給する、原料アルデヒドを含む有機供給流
が、α位に2個の水素原子を有するアルデヒドを50重
量%以上、更に好ましくは70重量%以上、特に好まし
くは90重量%以上含有するものであることが、工業的
な実施において、本願発明の効果を十分達成し得るとい
う点で好ましい。ここで、α位に2個の水素原子を有す
るアルデヒドの含有量を算出する際に、反応蒸留塔に供
給する上記有機供給流が塩基性触媒又はその水溶液を含
有している場合には、該触媒又はその水溶液を除いた有
機成分の重量を基準として算出を行なうものとする。
【0013】本発明で用いられる塩基性触媒としては、
縮合反応及び脱水反応を促進し得るものであれば特に制
限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、ナトリウムメトキ
シド、カリウムエトキシドなどのアルカリ金属を含有す
る塩基性化合物、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、ジエチルアミン、ジプロピル
アミン、ジブチルアミンなどの各種アミン化合物、水酸
化トリメチルベンジルアンモニウム、水酸化テトラメチ
ルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムなど
の水酸化第四アンモニウム化合物等の水溶性の塩基性化
合物を使用することができる。これらの塩基性触媒は通
常適当な溶媒を用いた溶液として使用するのが好適であ
る。この場合、塩基性触媒を構成する溶媒としては、触
媒を溶解する能力を有するものであれば特に限定はない
が、例えば水、アルコールあるいはこれらの混合溶液を
用いることが出来る。
【0014】一方、反応後の生成混合物と触媒との分離
ならびに触媒の循環再利用が容易に行い得るなどの点か
ら、水に不溶性もしくは難溶性の塩基性固体触媒を使用
することもできる。水に不溶性もしくは難溶性の塩基性
固体触媒としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸
化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウ
ム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロン
チウム、酸化バリウムなどのアルカリ土類金属含有塩基
性化合物、これらのアルカリ土類金属含有塩基性化合物
を種々の担体に公知の方法で担持させた触媒、塩基性イ
オン交換樹脂などを例示することができる。
【0015】これらの塩基性触媒のうちでは、原料と反
応生成物との分離性の観点から無機塩基性化合物の水溶
液が好ましく、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム等の水溶液が好ましい。塩基性触媒
の濃度は、通常0.5〜10重量%であるのが好まし
い。本発明方法においては、例えば、上記した原料アル
デヒドと塩基性触媒とを各々反応蒸留塔に導入し、塔内
で実質的に気液平衡を維持した状態で、原料アルデヒ
ド、塩基性触媒及び生成物を緊密に接触させ、縮合反応
と脱水反応とを同時に行わせることにより、高収率で二
量化アルデヒドを製造することができる。原料アルデヒ
ド及び塩基性触媒の供給態様は特に限定されないが、通
常、その一方又は双方を連続的に供給するのが好まし
く、特に原料アルデヒドは連続的に供給するのが好まし
い。
【0016】以下に、本発明の実施態様の一例を図面を
参照しつつ説明する。図1において、反応蒸留塔3の導
管1及び2よりそれぞれ原料アルデヒドと塩基性触媒の
水溶液とを供給する。反応蒸留塔3内において、原料ア
ルデヒドと塩基性触媒とが接触して縮合反応及び脱水反
応を生起し、かつリボイラー8により加熱されて塔内を
上昇する蒸気と下降する液とが実質的に気液平衡を維持
するように反応蒸留を行わせる。
【0017】塔頂より留出する蒸気はコンデンサー6に
より冷却凝縮させ、未反応の原料アルデヒドの全量又は
大部分を導管4より反応蒸留塔3の上部に還流させる。
また、微量生成する軽沸成分は必要により導管5より抜
き出す。また、導管13より反応で生成した二量化アル
デヒドを液状で抜き出し、次いでコンデンサー14によ
り冷却し、導管15を経て油水分離ドラム16に導入す
る。油水分離後、導管17より二量化アルデヒドを分離
取得する。油水分離ドラム16にて油水分離された塩基
性触媒を含む水層は、導管18,20及び21を経て反
応蒸留塔3に再循環される。
【0018】一方、反応蒸留塔3の塔底から塩基性触媒
水溶液と高沸点化合物とを導管9により抜き出し、これ
を油水分離ドラム10にて油水分離した後、塩基性触媒
を含む水層を導管21を経て反応蒸留塔3に再循環させ
る。油水分離ドラム10にて油水分離された高沸点化合
物を含む有機層は導管11を経て排出され、例えば燃料
として有効利用される。
【0019】更に、脱水反応により生成する生成水は、
二量化アルデヒド及び少量含まれる原料アルデヒドと共
沸物を構成する。これを蒸気状態で導管22より抜き出
し、コンデンサー23にて冷却し、導管24により油水
分離ドラム25に導入する。油水分離により生成水と原
料アルデヒド及び二量化アルデヒドを含む有機層とに分
離し、分離された生成水は導管27を経て水路に放出す
る。また、二量化アルデヒド及び少量含まれる原料アル
デヒドは導管26にて回収する。
【0020】本発明で用いられる反応蒸留塔としては、
塔内で実質的に気液平衡が保たれるものであれば特に制
限はない。高沸点化合物の生成を抑制するという観点か
らは、反応帯域、即ちアルデヒドと触媒溶液との接触帯
域の理論段数が2〜50段のものを用いることが好まし
い。本発明における反応帯域とは、例えば図1の装置を
用いた場合のB部及びC部を指す。上記反応帯域の理論
段数が2段未満の場合は、高沸点化合物の生成量が増加
し、二量化アルデヒドの収率の低下をもたらす。また、
上記理論段数が50段よりも大きい場合は、不必要な設
備費の増加につながるだけである。
【0021】反応蒸留塔は、棚段蒸留塔及び充填蒸留塔
のいずれを用いてもよい。棚段蒸留塔の棚段構造には特
に制限はなく、棚段上で原料アルデヒドと塩基性触媒液
とが緊密に接触できるものであればよく、例えば、泡鐘
トレイ、多孔板トレイ、バルブトレイ等の十字流接触型
トレイ、又は向流接触型トレイ等が使用できる。また、
充填蒸留塔においても同様に制限はなく、規則充填物・
不規則充填物のいずれを利用することも可能である。
【0022】また、反応蒸留塔への原料アルデヒド及び
塩基性触媒液の導入方法は、向流、並流のどちらでも任
意に選択できる。反応蒸留塔の操作圧力は、通常、大気
圧〜10kg/cm2 の範囲内から任意に選択すること
ができる。また、減圧下において操作しても特に問題は
ないが、原料アルデヒドの沸点が低い場合には反応蒸留
塔の塔頂に特別な冷凍設備を必要とすることもある。反
応蒸留塔内の温度は塔内の圧力により任意に設定でき、
例えばアルデヒドがNBDの場合には、大気圧において
70〜110℃の範囲内で実施される。
【0023】
【実施例】本発明の実施の態様を実施例により更に詳細
に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以
下の実施例によって限定されるものではない。 実施例1 図1に構成を示す装置を用いて、プロピレンのヒドロホ
ルミル化反応により得られたNBDの縮合脱水反応を行
った。
【0024】反応蒸留塔3は、理論段数としてA部(N
BD回収領域)が5段、B部(反応領域)が20段、C
部(反応領域)が5段の各棚段を備えた内径75mmの
塔であり、塩基性触媒としては2%の水酸化ナトリウム
水溶液を使用した。原料NBD及び塩基性触媒は、導管
1及び導管2より、各々毎時75ml及び毎時225m
lの流量で供給し、大気圧下で反応を行った。導管1よ
り供給した有機供給流のうちNBDの含有量は99重量
%以上であった。反応蒸留塔3の最下部に設置したりボ
イラー8により加熱を行い、塔上部に蒸気を発生させて
塔内を実質的に気液平衡の定常状態に維持した。定常状
態における塔内の温度は、塔頂68℃、塔底103℃で
あった。
【0025】生成したEPAは導管13により水酸化ナ
トリウム水溶液とともに液状態で抜き出し、コンデンサ
ー14にて冷却した後、導管15より油水分離ドラム1
6に供給した。生成物であるEPAを含む油層を導管1
7により抜き出し、ガスクロマトグラフィーにより分析
を行った。一方、油水分離ドラム16にて分離された水
層を導管18により抜き出し、導管20及び21を経て
反応蒸留塔3内に循環させた。
【0026】更に、導管22より水と油分との共沸物を
蒸気状態で抜き出し、コンデンサー23にて冷却し、導
管24により油水分離ドラム25に導入した。ここで油
水分離により生成水とEPAを含む油層とに分離し、分
離された生成水は導管27を経て水路に放出した。放出
流量は毎時8mlであった。放出した生成水を一部採取
し水中の油分をガスクロマトグラフィーにより分析し
た。また、分離されたEPAを含む油層は導管26より
抜き出し、ガスクロマトグラフィーにより分析を行っ
た。
【0027】この際の導管22の位置は、原料アルデヒ
ド及び塩基性触媒水溶液のフィード部より下方に理論段
数で20段目の位置であった。また、塩基性触媒水溶液
及び極微量生成する高沸点化合物は、反応蒸留塔3の塔
底の導管9により油水分離ドラム10に送り、導管11
より高沸点化合物を排出し、ガスクロマトグラフィーに
より分析を行った。一方、導管21より塩基性触媒を含
む水溶液を抜き出し、導管20からの水溶液と混合し導
管21を経て反応蒸留塔3内へ再循環させた。この再循
環が開始した段階で導管2からの塩基性触媒水溶液の供
給は停止した。
【0028】また、塔頂より留出した蒸気はコンデンサ
ー6により冷却凝縮され液化された後、還流ドラム7へ
送られた。この液化された液は約95%以上のNBDを
含んでいた。更に、導管4により塔頂に一定量の還流を
行い、また、導管5からの抜き出し液量は還流ドラム7
の液面を一定に保つように設定した。この一連の操作に
より得られた結果を表−1に示す。
【0029】実施例2 導管22の位置を原料アルデヒド及び塩基性触媒水溶液
のフィード部より下方に理論段数で10段目の位置とし
たこと以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表
−1に示す。 実施例3 導管22の位置を原料アルデヒド及び塩基性触媒水溶液
のフィード部より下方に理論段数で8段目の位置とした
こと以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表−
1に示す。
【0030】実施例4 導管22の位置を塔頂したこと以外は実施例1と同様の
操作を行った。結果を表−1に示す。 比較例1 導管22からの抜き出しを停止し、導管19から脱水反
応により生成した生成水見合いの量のパージを実施した
こと以外は実施例1と同様に操作を行った。結果を表−
1に示す。
【0031】
【表1】 1)NBDロス率(%)=PNBD/FNBD PNBD:導管27からのNBDパージ量(g/h) FNBD:導管1からのNBDフィード量(g/h) 2)水質汚染物質:NaOH、酪酸、酪酸ナトリウム 3)導管19からのNBDロス率である。 4)導管19中の水質汚染物質濃度である。
【0032】
【発明の効果】本発明の方法によれば、蒸留操作のため
に必要な熱エネルギーの一部として縮合脱水反応の反応
熱を利用することができるので経済的に有利となる上
に、反応で生成する生成水を原料アルデヒドの損失を工
業的に満足出来る最小限にでき、経済的に不利益を伴う
複雑な工程を必要とせずに、脱水反応で生成する生成水
を分離することができる。更に、工程より排出される水
質汚染物質の量を最小限にすることができるため、余分
な排水処理設備を必要とせず、工業化の際の設備コスト
を著しく削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の縮合脱水反応に使用する反応装置の構
成例を示す図である。
【符号の説明】
3 : 反応蒸留塔 6,14,23 : コンデンサー 7 : 還流ドラム 8 : リボイラー 10,16,25 : 油水分離ドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料アルデヒドを塩基性触媒の存在下に
    縮合反応及び脱水反応させて二量化アルデヒドを製造す
    る方法において、原料アルデヒドがα位に1〜2個の水
    素原子を有するものであり、原料アルデヒドを含有する
    有機供給流を反応蒸留塔に供給し、該反応蒸留塔内で縮
    合反応及び脱水反応を同時に行わせ、脱水反応により生
    成する生成水を該反応蒸留塔より蒸気状態で排出するこ
    とを特徴とする二量化アルデヒドの製造方法。
  2. 【請求項2】 脱水反応により生成する生成水を、反応
    蒸留塔内において、二量化アルデヒドと原料アルデヒド
    との重量比が0.5以上の蒸気組成となる位置より蒸気
    状態で抜き出す請求項1に記載の二量化アルデヒドの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 原料アルデヒドを含有する有機供給流
    が、α位に2個の水素原子を有するアルデヒドを50重
    量%以上有するものである請求項1又は2に記載の二量
    化アルデヒドの製造方法。
  4. 【請求項4】 原料アルデヒドが、n−ブチルアルデヒ
    ド、イソブチルアルデヒド又はこれらの混合物からなる
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の二量化アルデヒド
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 原料アルデヒドが、バレルアルデヒド、
    2−メチルブチルアルデヒド、又はこれらの混合物から
    なる請求項1〜3のいずれか1項に記載の二量化アルデ
    ヒドの製造方法。
  6. 【請求項6】 塩基性触媒が水溶性の無機塩基性化合物
    からなる触媒である請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の二量化アルデヒドの製造方法。
  7. 【請求項7】 塩基性触媒がアルカリ金属又はアルカリ
    土類金属の塩基性化合物からなる触媒である請求項1〜
    5に記載の二量化アルデヒドの製造方法。
  8. 【請求項8】 塩基性触媒を水溶液として用いる請求項
    6又は7に記載の二量化アルデヒドの製造方法。
  9. 【請求項9】 反応蒸留塔が塔内に棚段を設けた棚段蒸
    留塔であり、反応帯域の理論段数が2〜50段である請
    求項1〜8のいずれか1項に記載の二量化アルデヒドの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 反応蒸留塔が塔内に充填物を設けた充
    填蒸留塔であり、反応帯域の理論段数が2〜50段であ
    る請求項1〜8のいずれか1項に記載の二量化アルデヒ
    ドの製造方法。
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