JP3543447B2 - 二量化アルデヒドの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルデヒドを塩基性触媒の存在下に縮合反応及び脱水反応させて、二量化アルデヒドを製造する方法に関する。詳しくは、水質汚染等の問題を生じることのない環境に優しい二量化アルデヒドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アルデヒドをアルカリ水溶液等の塩基性物質を触媒として縮合反応及び脱水反応させることにより、二量化アルデヒドを製造する方法は知られており、例えば、ブチルアルデヒド(以下、NBDと表す)を縮合脱水反応させると、2−エチルヘキセナール(以下、EPAと表す)が得られる。
このような縮合脱水反応を工業的に実施する際には、通常反応液から油水分離等の方法によりEPA等の生成物を含有する油層を分離した後、アルカリ水溶液である水層を再度反応器に循環し再使用するが、脱水反応により生成する水のために水溶液中のアルカリ触媒の濃度が低下する。また、アルカリ水溶液の体積が増加するため、生成水見合いで循環アルカリ水溶液の一部をパージする必要があり、それに伴ってパージされる分の塩基性触媒は新たに反応器に補給しなければならなかった。
更に、上記パージ液には反応器内で一部起こるカニツァロ反応により生成する酪酸ナトリウム等の水質汚染物質が含まれているため、排水として放出する前に中和処理等の無害化処理が必要となり、過大な設備投資を余儀なくされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一方、こうした問題に対していくつかの提案がなされている。
例えば、本発明者らによる特開昭53−28109号においては、反応液を油水分離し、得られた水層の少なくとも一部を蒸留して、脱水反応により生成する生成水見合いの水を留出除去して、水質汚染物質を含まない形態として排出している。
この方法は、環境保全という点では進歩した方法であるが、反応器以外に蒸留設備が余分に必要であり、設備投資を必要とし工業的には満足し得るものではなかった。
【0004】
また、特表平7−505390号においては、アルカリ触媒水溶液を用いたアルドール化−脱水反応の生成物流をそのまま油水分離せずに、次工程である蒸留塔に導入し、塔頂部より水とアルデヒドとの不均一共沸物を留出させ、油水分離することにより中和処理を必要としない形態で排出する方法を提案している。
【0005】
しかしながら、特表平7−505390号の方法においても、前述の特開昭53−28109号と同様に、余分な蒸留塔を必要とし、余分な設備費が必要となる。さらに、この方法において塔頂から留出させる共沸物中のアルデヒドは縮合反応の原料の未反応アルデヒドであり、水に対する溶解度が大きく、油水分離して生成水を除去する際に水層中に溶解する原料アルデヒドを回収するための余分な後工程が必要となり、工程の複雑さを招き工業的には満足出来るものではなかった。
【0006】
従って、本発明の目的は、アルデヒドを塩基性触媒の存在下に縮合反応及び脱水反応させて二量化アルデヒドを製造する方法において、原料アルデヒドの損失を最小限とし、経済的に不利益を伴う複雑な工程を必要とせず、且つ、工程より排出される水質汚染物質の量を最小限にして、脱水反応で生成する生成水を分離することのできる、環境に優しい二量化アルデヒドの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題につき鋭意検討を重ねた結果、アルデヒドを塩基性触媒により縮合脱水反応させる方法において、縮合反応と脱水反応とを反応蒸留塔内で同時に行わせ、かつ脱水反応により生成する生成水を該反応蒸留塔より蒸気状態で排出することにより、複雑な工程を必要とせず、また生成水を水質汚染物質を含有しない状態で排出できることを見出して、本発明に到達した。
【0008】
即ち、本発明の要旨は、原料アルデヒドを塩基性触媒の存在下に縮合反応及び脱水反応させて二量化アルデヒドを製造する方法において、原料アルデヒドがα位に1〜2個の水素原子を有するものであり、原料アルデヒドを含有する有機供給流を反応蒸留塔に供給し、該反応蒸留塔内で縮合反応及び脱水反応を同時に行わせ、脱水反応により生成する生成水を該反応蒸留塔より蒸気状態で排出することを特徴とする二量化アルデヒドの製造方法に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、脱水反応により生成する生成水を排出する方法は、縮合反応及び脱水反応を同時に行う反応蒸留塔より蒸気状態で排出する方法であり、これにより排水の中に塩基性触媒及び反応で微量生成する酪酸ナトリウム等の水質汚染物質を実質的に含まない状態で排出することが可能となる。
【0010】
また、上記生成水を排出する反応蒸留塔内の位置としては、原料アルデヒドの損失を最小限にするために、二量化アルデヒドと原料アルデヒドとの重量比(以下、DA/UA値と表す)が0.5以上の蒸気組成となる位置が好ましく、更に好ましくはDA/UA値が0.8以上であり、最も好ましいのはDA/UA値が0.9以上である。
【0011】
本発明で用いられる原料アルデヒドは、α位に水素原子を1〜2個有するアルデヒドであり、中でもα位に水素原子を2個有する飽和アルデヒドが好ましく、これらは単品でも混合物でも用いることができる。具体的には、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド等が挙げられ、好ましくはn−ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、中でもn−ブチルアルデヒドを用いるのが好ましい。
【0012】
本発明は、縮合反応及び脱水反応を反応蒸留塔内で同時に行わせる方法である。したがって、反応蒸留塔に供給する、原料アルデヒドを含む有機供給流が、α位に2個の水素原子を有するアルデヒドを50重量%以上、更に好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上含有するものであることが、工業的な実施において、本願発明の効果を十分達成し得るという点で好ましい。ここで、α位に2個の水素原子を有するアルデヒドの含有量を算出する際に、反応蒸留塔に供給する上記有機供給流が塩基性触媒又はその水溶液を含有している場合には、該触媒又はその水溶液を除いた有機成分の重量を基準として算出を行なうものとする。
【0013】
本発明で用いられる塩基性触媒としては、縮合反応及び脱水反応を促進し得るものであれば特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシドなどのアルカリ金属を含有する塩基性化合物、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミンなどの各種アミン化合物、水酸化トリメチルベンジルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムなどの水酸化第四アンモニウム化合物等の水溶性の塩基性化合物を使用することができる。これらの塩基性触媒は通常適当な溶媒を用いた溶液として使用するのが好適である。この場合、塩基性触媒を構成する溶媒としては、触媒を溶解する能力を有するものであれば特に限定はないが、例えば水、アルコールあるいはこれらの混合溶液を用いることが出来る。
【0014】
一方、反応後の生成混合物と触媒との分離ならびに触媒の循環再利用が容易に行い得るなどの点から、水に不溶性もしくは難溶性の塩基性固体触媒を使用することもできる。水に不溶性もしくは難溶性の塩基性固体触媒としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウムなどのアルカリ土類金属含有塩基性化合物、これらのアルカリ土類金属含有塩基性化合物を種々の担体に公知の方法で担持させた触媒、塩基性イオン交換樹脂などを例示することができる。
【0015】
これらの塩基性触媒のうちでは、原料と反応生成物との分離性の観点から無機塩基性化合物の水溶液が好ましく、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水溶液が好ましい。
塩基性触媒の濃度は、通常0.5〜10重量%であるのが好ましい。
本発明方法においては、例えば、上記した原料アルデヒドと塩基性触媒とを各々反応蒸留塔に導入し、塔内で実質的に気液平衡を維持した状態で、原料アルデヒド、塩基性触媒及び生成物を緊密に接触させ、縮合反応と脱水反応とを同時に行わせることにより、高収率で二量化アルデヒドを製造することができる。原料アルデヒド及び塩基性触媒の供給態様は特に限定されないが、通常、その一方又は双方を連続的に供給するのが好ましく、特に原料アルデヒドは連続的に供給するのが好ましい。
【0016】
以下に、本発明の実施態様の一例を図面を参照しつつ説明する。
図1において、反応蒸留塔3の導管1及び2よりそれぞれ原料アルデヒドと塩基性触媒の水溶液とを供給する。反応蒸留塔3内において、原料アルデヒドと塩基性触媒とが接触して縮合反応及び脱水反応を生起し、かつリボイラー8により加熱されて塔内を上昇する蒸気と下降する液とが実質的に気液平衡を維持するように反応蒸留を行わせる。
【0017】
塔頂より留出する蒸気はコンデンサー6により冷却凝縮させ、未反応の原料アルデヒドの全量又は大部分を導管4より反応蒸留塔3の上部に還流させる。また、微量生成する軽沸成分は必要により導管5より抜き出す。また、導管13より反応で生成した二量化アルデヒドを液状で抜き出し、次いでコンデンサー14により冷却し、導管15を経て油水分離ドラム16に導入する。油水分離後、導管17より二量化アルデヒドを分離取得する。油水分離ドラム16にて油水分離された塩基性触媒を含む水層は、導管18,20及び21を経て反応蒸留塔3に再循環される。
【0018】
一方、反応蒸留塔3の塔底から塩基性触媒水溶液と高沸点化合物とを導管9により抜き出し、これを油水分離ドラム10にて油水分離した後、塩基性触媒を含む水層を導管21を経て反応蒸留塔3に再循環させる。油水分離ドラム10にて油水分離された高沸点化合物を含む有機層は導管11を経て排出され、例えば燃料として有効利用される。
【0019】
更に、脱水反応により生成する生成水は、二量化アルデヒド及び少量含まれる原料アルデヒドと共沸物を構成する。これを蒸気状態で導管22より抜き出し、コンデンサー23にて冷却し、導管24により油水分離ドラム25に導入する。油水分離により生成水と原料アルデヒド及び二量化アルデヒドを含む有機層とに分離し、分離された生成水は導管27を経て水路に放出する。また、二量化アルデヒド及び少量含まれる原料アルデヒドは導管26にて回収する。
【0020】
本発明で用いられる反応蒸留塔としては、塔内で実質的に気液平衡が保たれるものであれば特に制限はない。高沸点化合物の生成を抑制するという観点からは、反応帯域、即ちアルデヒドと触媒溶液との接触帯域の理論段数が2〜50段のものを用いることが好ましい。本発明における反応帯域とは、例えば図1の装置を用いた場合のB部及びC部を指す。上記反応帯域の理論段数が2段未満の場合は、高沸点化合物の生成量が増加し、二量化アルデヒドの収率の低下をもたらす。また、上記理論段数が50段よりも大きい場合は、不必要な設備費の増加につながるだけである。
【0021】
反応蒸留塔は、棚段蒸留塔及び充填蒸留塔のいずれを用いてもよい。棚段蒸留塔の棚段構造には特に制限はなく、棚段上で原料アルデヒドと塩基性触媒液とが緊密に接触できるものであればよく、例えば、泡鐘トレイ、多孔板トレイ、バルブトレイ等の十字流接触型トレイ、又は向流接触型トレイ等が使用できる。また、充填蒸留塔においても同様に制限はなく、規則充填物・不規則充填物のいずれを利用することも可能である。
【0022】
また、反応蒸留塔への原料アルデヒド及び塩基性触媒液の導入方法は、向流、並流のどちらでも任意に選択できる。
反応蒸留塔の操作圧力は、通常、大気圧〜10kg/cm2 の範囲内から任意に選択することができる。また、減圧下において操作しても特に問題はないが、原料アルデヒドの沸点が低い場合には反応蒸留塔の塔頂に特別な冷凍設備を必要とすることもある。
反応蒸留塔内の温度は塔内の圧力により任意に設定でき、例えばアルデヒドがNBDの場合には、大気圧において70〜110℃の範囲内で実施される。
【0023】
【実施例】
本発明の実施の態様を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。
実施例1
図1に構成を示す装置を用いて、プロピレンのヒドロホルミル化反応により得られたNBDの縮合脱水反応を行った。
【0024】
反応蒸留塔3は、理論段数としてA部(NBD回収領域)が5段、B部(反応領域)が20段、C部(反応領域)が5段の各棚段を備えた内径75mmの塔であり、塩基性触媒としては2%の水酸化ナトリウム水溶液を使用した。原料NBD及び塩基性触媒は、導管1及び導管2より、各々毎時75ml及び毎時225mlの流量で供給し、大気圧下で反応を行った。導管1より供給した有機供給流のうちNBDの含有量は99重量%以上であった。反応蒸留塔3の最下部に設置したりボイラー8により加熱を行い、塔上部に蒸気を発生させて塔内を実質的に気液平衡の定常状態に維持した。定常状態における塔内の温度は、塔頂68℃、塔底103℃であった。
【0025】
生成したEPAは導管13により水酸化ナトリウム水溶液とともに液状態で抜き出し、コンデンサー14にて冷却した後、導管15より油水分離ドラム16に供給した。生成物であるEPAを含む油層を導管17により抜き出し、ガスクロマトグラフィーにより分析を行った。一方、油水分離ドラム16にて分離された水層を導管18により抜き出し、導管20及び21を経て反応蒸留塔3内に循環させた。
【0026】
更に、導管22より水と油分との共沸物を蒸気状態で抜き出し、コンデンサー23にて冷却し、導管24により油水分離ドラム25に導入した。ここで油水分離により生成水とEPAを含む油層とに分離し、分離された生成水は導管27を経て水路に放出した。放出流量は毎時8mlであった。放出した生成水を一部採取し水中の油分をガスクロマトグラフィーにより分析した。また、分離されたEPAを含む油層は導管26より抜き出し、ガスクロマトグラフィーにより分析を行った。
【0027】
この際の導管22の位置は、原料アルデヒド及び塩基性触媒水溶液のフィード部より下方に理論段数で20段目の位置であった。
また、塩基性触媒水溶液及び極微量生成する高沸点化合物は、反応蒸留塔3の塔底の導管9により油水分離ドラム10に送り、導管11より高沸点化合物を排出し、ガスクロマトグラフィーにより分析を行った。一方、導管21より塩基性触媒を含む水溶液を抜き出し、導管20からの水溶液と混合し導管21を経て反応蒸留塔3内へ再循環させた。この再循環が開始した段階で導管2からの塩基性触媒水溶液の供給は停止した。
【0028】
また、塔頂より留出した蒸気はコンデンサー6により冷却凝縮され液化された後、還流ドラム7へ送られた。この液化された液は約95%以上のNBDを含んでいた。更に、導管4により塔頂に一定量の還流を行い、また、導管5からの抜き出し液量は還流ドラム7の液面を一定に保つように設定した。この一連の操作により得られた結果を表−1に示す。
【0029】
実施例2
導管22の位置を原料アルデヒド及び塩基性触媒水溶液のフィード部より下方に理論段数で10段目の位置としたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表−1に示す。
実施例3
導管22の位置を原料アルデヒド及び塩基性触媒水溶液のフィード部より下方に理論段数で8段目の位置としたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表−1に示す。
【0030】
実施例4
導管22の位置を塔頂したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表−1に示す。
比較例1
導管22からの抜き出しを停止し、導管19から脱水反応により生成した生成水見合いの量のパージを実施したこと以外は実施例1と同様に操作を行った。結果を表−1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、蒸留操作のために必要な熱エネルギーの一部として縮合脱水反応の反応熱を利用することができるので経済的に有利となる上に、反応で生成する生成水を原料アルデヒドの損失を工業的に満足出来る最小限にでき、経済的に不利益を伴う複雑な工程を必要とせずに、脱水反応で生成する生成水を分離することができる。更に、工程より排出される水質汚染物質の量を最小限にすることができるため、余分な排水処理設備を必要とせず、工業化の際の設備コストを著しく削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の縮合脱水反応に使用する反応装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
3 : 反応蒸留塔
6,14,23 : コンデンサー
7 : 還流ドラム
8 : リボイラー
10,16,25 : 油水分離ドラム
Claims (10)
- α−位に1〜2個の水素原子を有する原料アルデヒドを塩基性触媒を含有する水溶液の存在下に縮合反応及び脱水反応させて二量化アルデヒド製造するに際し、反応蒸留塔に原料アルデヒド及び塩基性触媒を供給して、蒸留しつつ縮合反応及び脱水反応を行わせ、かつ、塔内の気相部から二量化アルデヒド及び水を含有する蒸気を抜出し、これを凝縮させたのち油水分離して油相から二量化アルデヒドを取得し、水相は系外に排出することを特徴とする方法。
- α−位に1〜2個の水素原子を有する原料アルデヒドを塩基性触媒を含有する水溶液の存在下に縮合反応及び脱水反応させて二量化アルデヒドを製造するに際し、反応蒸留塔に原料アルデヒド及び塩基性触媒を供給して、蒸留しつつ縮合反応及び脱水反応を行わせ、かつ塔内の気相部から二量化アルデヒド及び水を含有する蒸気を抜出し、これを凝縮させたのち油水分離して油相から二量化アルデヒドを取得し、水相は系外に排出すること、及び塔内の液相部から二量化アルデヒドを塩基性触媒を含有する水溶液との混合液として抜出し、油水分離して油相から二量化アルデヒドを取得し、水相は触媒液として塔に供給することを特徴とする方法。
- 二量化アルデヒドと原料アルデヒドとの蒸気組成が重量比で0.5以上である気相部から蒸気を抜出すことを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
- 二量化アルデヒドと原料アルデヒドとの蒸気組成が重量比で0.8以上である気相部から蒸気を抜出すことを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
- 原料アルデヒドが、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド又はこれらの混合物であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
- 原料アルデヒドが、バレルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド又はこれらの混合物であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
- 塩基性触媒が水溶性の無機塩基性化合物であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
- 塩基性触媒がアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩基性化合物であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
- 反応蒸留塔が棚段落であり、かつ反応帯域の理論段数が2〜50段であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の方法。
- 反応蒸留塔が充填塔であり、かつ反応帯域の理論段数が2〜50段であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の方法。
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