JPH09123895A - 負圧式倍力装置 - Google Patents

負圧式倍力装置

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JPH09123895A
JPH09123895A JP7303670A JP30367095A JPH09123895A JP H09123895 A JPH09123895 A JP H09123895A JP 7303670 A JP7303670 A JP 7303670A JP 30367095 A JP30367095 A JP 30367095A JP H09123895 A JPH09123895 A JP H09123895A
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JP
Japan
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valve
negative pressure
movable body
seat
vacuum valve
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Application number
JP7303670A
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English (en)
Inventor
Akira Matsuo
明 松尾
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Nabco Ltd
Original Assignee
Nabco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負圧式倍力装置10において作動時の応答性
を向上し、大きな倍力を得る技術を提供する。 【解決手段】 負圧式倍力装置10は、制御弁装置とし
て、真空弁500および大気弁700を備える。真空弁
500は、負圧室601v、602v−変圧室601
h、602hの間を連通、遮断する弁であり、大気弁7
00は、変圧室601h、602h−大気の間を遮断、
連通する弁である。そうした弁のうち、ここでは、大気
弁700の弁座を、倍力ピストン50の内孔の内壁に一
体化させた剛性材料製部材710に設ける。そして、大
気弁700の弁座を真空弁500の弁座より入力部材2
00の軸線に対して外周側に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、車両のブレーキ
装置等に用いられ、運転者のブレーキペダルの操作を助
勢する負圧式倍力装置に関し、特には操作力の応答性を
良好にする技術に関する。 【0002】 【発明の背景】一般に、負圧式倍力装置では、ケーシン
グの内部に倍力ピストンがあり、その倍力ピストンの後
方に入力部材、前方に出力部材がそれぞれ位置する。更
に、入力部材は、操作力の加わるプッシュロッドとその
前端部に支持される弁プランジャを含む。そして、倍力
ピストンは、プッシュロッドに加わる操作力を倍力して
出力部材に力を及ぼす。倍力ピストンは、ケーシングの
内部を前方側と後方側に二分し、それぞれ負圧室と変圧
室を形成する。 【0003】これらの室間の連絡は制御弁装置により行
われる。詳しくいうと、制御弁装置には、負圧室−変圧
室の間を連通、遮断する真空弁と、変圧室−大気の間を
遮断、連通する大気弁とを備える。そして、これらの弁
を制御することにより変圧室を負圧から大気圧へ移行さ
せて変圧室と負圧室との圧力差に応じた倍力作用を生じ
させる。尚、これらの弁による室間の連通および遮断
は、弁座がその前方側に対向する着座部に離座又は着座
することにより行われる。 【0004】従って、大きな倍力を得るには、次の2点
に留意する必要がある。 1.大気弁が開放した際の通路(以下、「シート径」と
いう)を大きくする。大気弁のシート径が大きいほど、
大気弁が開放した際に迅速且つ多量の大気が変圧室に一
気に導入されるからである。 2.弁の開閉作動を確実に行う。弁の開閉作動が不確実
では真空漏れが起こり、十分な圧力差が生じないからで
ある。 【0005】ところで、負圧式倍力装置における上記制
御弁装置は、大きく分けて二つの型に分類できる。一つ
は真空弁と大気弁の各弁座をそれぞれ別の部材に配置す
るものであり(例えば特公昭57−50695号公報な
ど)、もう一つは、真空弁と大気弁の弁座を同一の部材
に配置するものである(例えば特公平4−21744号
公報など)。 【0006】しかし、従来ではどちらの型であっても、
大気弁は入力部材の中の弁プランジャの後端部を着座部
とするものであった。その結果、大気弁は真空弁より軸
線に対して内周側に配置される。従って、大気弁のシー
ト径を大きくするには限界があった。 【0007】また、従来の負圧式装置では、大気弁を構
成する部材は、非作動時において大気弁を閉鎖させるた
めに、入力部材から出力部材に向かう付勢力を受けるの
が一般的である。そして、この付勢力を与えるばねの他
端は、通常、プッシュロッドに係合する。更に、従来
は、真空弁および大気弁の弁座を構成する部材は、ゴム
などの弾性材料から製造されていた。故に、プッシュロ
ッドが揺動すると、ばねを介して大気弁座を構成する部
材がよじれ等を起こし、弁の姿勢が不安定となり真空漏
れを生じるおそれが高かった。 【0008】この発明は、負圧式倍力装置において作動
時の応答性を向上し、大きな倍力を得る技術を提供する
ことを主な目的とする。そのために、大気弁のシート径
を大きくする技術、および、弁の開閉作動がプッシュロ
ッドの揺動に影響を受けない技術を提供することを他の
目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明の負圧式倍力装
置における制御弁装置は次の特徴を有する。 (A)前記大気弁の弁座を前記倍力ピストンの内孔の内
壁に一体化させた、剛性材料製部材に設けること。 (B)前記大気弁の弁座を前記真空弁の弁座よりも外周
に配置すること。 【0010】上記特徴により、大気弁のシート径は真空
弁の配置による制約を受けることなく、倍力装置のケー
シング内にある倍力ピストンのハブ部内孔の内径にぎり
ぎりまで近づけることができる。従って、大気弁が開放
されると、速やかに多量の大気が流入するので大きな倍
力作用が得られる。また、大気弁座を構成する部材は上
記のハブ部に一体化され、且つ剛性材料製であるため、
よじれ等を起こすことが無い。従って、弁の姿勢が安定
するため真空漏れが生じ難くなる。 【0011】尚、本明細書において、剛性材料とは、ゴ
ムなどの弾性材料に比べて剛性の高い材料であり、可撓
性の低いものをいう。例えばプラスチック材料や金属材
料である。また、真空弁および大気弁のそれぞれにおい
て、弁の閉鎖時における密封性を高めるために弁座又は
着座部のどちらか一方をゴム等の弾性部材で被うことが
望ましい。 【0012】更に、弁の開閉作動を確実に行うために
は、真空弁と大気弁の各弁座を別部材に配置することが
好ましい。この型の制御弁装置を備える負圧式倍力装置
は、上述の特徴に加え、次の特徴をも有する。 【0013】(C)前記大気弁および前記真空弁におけ
る各弁座を互いに別の部材に配置すること。 (D)前記ハブ部の内孔に摺動可能にはまり合う筒型の
可動体があり、この可動体は前記出力部材の側から前記
入力部材の側へと向かうばね力を受けていること。 (E)前記真空弁は、前記弁プランジャの後端部に配置
した真空弁座と、前記可動体に設けた着座部とからなる
こと。 (F)前記大気弁の着座部は、前記可動体の後端であっ
て、前記真空弁の着座部より前記軸線に対して外周側に
位置すること。 (G)前記入力部材に後方側へ向かうばね力を与えるば
ねがあり、そのばねに対する一方のばね受けが前記プッ
シュロッドに、他方のばね受けが前記倍力ピストンの内
孔の内壁に一体化させた部材にそれぞれあること。 【0014】こうすることで、大気弁および真空弁の弁
座および着座部を構成する部材がすべて倍力ピストンに
支持又は案内されている。従って、上記特徴(A)の大
気弁座を持つ部材が剛性材料製であることと相俟って、
プッシュロッドの揺動によるばねの影響を受けずに、常
に安定して確実な開閉作動が得られる。 【0015】また、可動体の後方部を入力部材に支持さ
せることにより、作動時における可動体のハブ部内孔へ
の摺動がより安定化し、弁の開閉制御を円滑に行うこと
ができるようになる。この可動体の支持は、入力部材の
中のプッシュロッド、弁プランジャのどちらでも構わな
い。通常、可動体は他部材を介して、これらの入力部材
に支持される。 【0016】 【発明の実施の形態】この発明において、真空弁と大気
弁の各着座部を可動体に設けることができる。この可動
体は、倍力ピストンのハブ部の内孔に摺動可能に嵌まり
合う筒型形状をしている。更に、好ましい形状として
は、例えば次の二つがある。一つは、可動体の後端部
が、倍力ピストンの軸線を中心にして、リング状の内周
突部および外周突部を持つ形状である。この場合には、
上記内周突部を真空弁の着座部とし、外周突部を大気弁
の着座部とする。もう一つは、可動体が弁プランジャの
前後にわたって軸線方向に延びている形状である。この
場合には、可動体内孔に半径内側に向かう突部を設け、
これを真空弁の着座部とし、後方端部を大気弁の着座部
とする。 【0017】また、弁プランジャ後端部は、外径方向に
拡がるフランジを形成させ、その端部を真空弁座とする
こともできる。それにより、真空弁のシート径も大きく
することができるので、応答性、特に連続的に作動させ
る際の応答性を向上させることができる。 【0018】尚、この発明は、受圧部が一つの通常のシ
ングル型の倍力装置だけでなく、例えばタンデム型のよ
うに受圧部を複数有する複式型のものにも適用すること
ができる。 【0019】 【実施例】この発明について、更に実施例を挙げながら
説明する。但し、この発明をこれらの実施例に限定する
ものではない。 <実施例1>図1は、この発明の一実施例であるタンデ
ム型の負圧式倍力装置の全体的な断面構造を示す図であ
る。また、図2は、倍力ピストン50のハブ部52の内
孔周りの部分を拡大して示すが、プッシュロッド210
が揺動した状態を表す。以下、図1および図2を参照し
ながら、この実施例について説明する。この実施例の負
圧式倍力装置10は、軸線方向に互いに離れる前方壁2
2および後方壁24が外部のケーシングを構成する。こ
れらの両壁22、24が形成する内部空所には、ドーナ
ツ形状の隔壁30を備え、上記内部空所を前後の二つに
区分する。上記内部空所には、更に倍力ピストン50が
ある。倍力ピストン50は、軸線に沿う筒型のハブ部5
2、および軸線に直交し径方向に延びる受圧部541、
542を含む。受圧部541と542は、その間に隔壁
30を挾んで配置する。受圧部541、542は、それ
ぞれ皿形状の金属プレート541a、542aと、ゴム
ダイヤフラム541c、542cとからなり、各金属プ
レートが各ゴムダイヤフラムを支持する。更に、各ダイ
ヤフラム541c、542cは、その内周側(軸線に近
い側)のビード部を倍力ピストン50のハブ部52に支
持させ、外周側のビード部をケーシングに支持させてい
る。 【0020】従って、隔壁30により二分されたケーシ
ングの内部空所は、倍力ピストン50の受圧部541、
542により、その前後に更に二分される。即ち、受圧
部541は、二つの室601v、601hに区画し、受
圧部542が二つの室602v、602hに区画する。
それぞれの前方の室601v、602vは負圧室であ
り、後方の室601h、602hは変圧室である。負圧
室601vは、配管接続部26を通してエンジンのイン
テークマニホールド等の負圧源に連絡し、常に負圧を保
持している。また、前方の負圧室601vは、ハブ部5
2に設けた第1の通路71によって後方の負圧室602
vに連絡している。他方、変圧室601hと602h
は、ハブ部52に設けた第2の通路72によって互いに
連絡している。これらの変圧室601h、602hは、
後述の制御弁装置により負圧室又は大気の一方と選択的
に連通する。尚、各受圧部541、542には、コイル
ばね81、82によってそれぞれ後方に向かう付勢力が
与えられている。各コイルばね81、82は、各金属プ
レート541a、542aを支持しつつ、倍力ピストン
50に戻り力を与える。 【0021】次に、倍力ピストン50の中央の筒型のハ
ブ部52に注目する。ハブ部52はプラスチック成形品
であり、軸線に対して前方側は大径部52bを、後方側
は中径部52mを構成し、更に大径部52bの後方側の
内方には小径部52sが設けられている。また、中径部
52mの外周に金属製の筒部材90がはまり合ってい
る。筒部材90は、ケーシングの後方壁24から後方に
突出しており、その外周をゴムブーツ92が被ってい
る。 【0022】筒部材90がはまり合うハブ部52は、隔
壁30の内周の第1案内部110と、筒部材90の外周
の第2案内部120とによってそれぞれ案内されつつ、
軸線方向に移動可能である。 【0023】このようなハブ部52の中心部には、後方
側には入力部材200が後方壁24を貫いて配置され、
その前方に軸線を一にして出力部材300が配置されて
いる。入力部材200は、プッシュロッド210と、そ
の前端のボールジョイント212によって結合した弁プ
ランジャ220とからなる。プッシュロッド210は、
ケーシングの内部から後方に突き出ており、その後端に
操作力(ペダル踏力)が加わる。また、出力部材300
は、後端側に弁プランジャ220に対向する円板部31
0、前端側にボルト部材320を備える。この出力部材
300の円板部310と弁プランジャ220およびハブ
部52の小径部52sとの間には、ラバーディスク35
0がある。従って、入力部材200に加わる操作力およ
び倍力ピストン50からの力は、そのラバーディスク3
50を通して出力部材300に伝わる。こうして、出力
部材に加わる力は、前端部のボルト部材320を通して
マスタシリンダ(図示せず)のピストンを押す。 【0024】また、ハブ部52の中径部52mの内周
に、プラスチック製のインナー部材710がある。この
インナー部材710は、その前端部712に段部を設
け、ハブ部中径部52m後端に設けた段部とはめ合わせ
ることにより一体化されている。インナー部材710
は、その内孔に突部716を持ち、これが後述するよう
に大気弁座となる。また、ハブ部の中径部52mの段部
にはゴム製のシールリング750を配置し、その後端が
インナー部材710に当たるようにして、ハブ部中径部
52mの内周を気密に保っている。更に、インナー部材
710の後方部714の外周にも筒部材90の内周を気
密にするためのシール部材760がある。尚、インナー
部材710は、戻しばね730の一方のばね受けとな
り、その後方部714にて前方へ押すばね730の付勢
力を受けている。戻しばね730の他方のばね受けは、
プッシュロッド210側に設けたリング部材732であ
る。 【0025】こうしたインナー部材710の内周側に、
やはり筒型でプラスチック製の可動体800がある。可
動体800の前端830は、ハブ部52の中径部52m
の内孔内壁に摺動可能にはまり合っている。可動体80
0の後端は、二重構造になっており、軸線を中心とする
リング形状の外周突部810と内周突部820がある。
また、この可動体800の外周突部810は、弁プラン
ジャ220の後端222に支持部材860を介して支持
されている。尚、この支持部材860は、ゴム等の弾力
性部材からなり、その内側の部分が外向きフランジ状の
後端222に、また、外側の部分が可動体800の後端
の外周突部810にそれぞれ支持されている。更に、可
動体800は、後方へ押すばね850の付勢力を受けて
いる。ばね850の他方の端部は、ハブ部の小径部52
sが受けている。また、上記リング750のリップ部は
可動体800の外周に当たっており、ハブ部52内孔を
気密に保つのに寄与する。 【0026】さて、ハブ部52の内孔には、負圧室60
1v、602v−変圧室601h、602hの間を連
通、遮断する真空弁500、および変圧室601h、6
02h−外部の大気の間を遮断、連通する大気弁700
がある。大気弁700は、インナー部材710の内孔内
壁に設けた突部716を大気弁座とし、可動体の外周突
部810を着座部とする。また、真空弁500は、弁プ
ランジャ220の後端部222を真空弁座とし、可動体
の内周突部820を着座部とする。ここで、大気弁70
0が、真空弁500より軸線に対して外周側に配置され
ていることに留意されたい。こうすることにより、大気
弁のシート径をインナー部材710の内径近くにまで大
きくすることができる。また、大気弁座および真空弁座
は、互いに別の部材によって構成されている。尚、前述
の可動体800の外周突部810を弁プランジャ222
に支持する支持部材860は、自らが若干弾性変形しつ
つ、これらの弁の密封性を高める役割もする。 【0027】ここで、大気弁700と真空弁500を含
む制御弁装置を中心に、負圧式倍力装置10の作動を説
明する。図1に示す非作動状態のとき、倍力ピストン5
0は後退位置にあり、真空弁500はほぼ閉、大気弁7
00は完全に閉の各状態にある。倍力ピストン50は、
ハブ部52の大径部52bの後端をケーシングの後方壁
24内側に当てた状態に止まる。従って、このハブ部5
2の内径に一体化されるインナー部材710は一定の位
置にある。また、そのとき筒部材90も、その前端の外
向きフランジ90fを後方壁24の内面に当てた位置と
なる。そうした筒部材90は、後端の内向きフランジ9
0rおよびナット91を通して、入力部材200の後退
位置を規制する。つまり、戻しばね730の付勢力を受
けて後退しようとする入力部材200は、そうした特定
の後退位置をとる。従って、入力部材を構成する弁プラ
ンジャ220も一定の位置にある。このとき、ばね85
0の付勢力を受ける可動体800の外周突部810は、
インナー部材の内孔突部760に着座する。それによっ
て、大気弁700は完全に閉状態にある。一方、真空弁
500はほぼ閉状態であるが、その様子は次の通りであ
る。プッシュロッド210の後退位置が筒部材90によ
り規制されているため、弁プランジャ220の後端部2
22と可動体800の内周突部820との隙間がほぼ0
に設定されている。そこで、図示の状態では、真空弁5
00もほぼ閉状態となるのである。プッシュロッド21
0の後退時、変圧室601h、602hに負圧室601
v、602vより高い圧力が残っている場合には、負圧
の作用により真空弁500が開弁し、変圧室と負圧室と
がほぼ同圧となり、再び閉状態となる。 【0028】こうした非作動の状態から、図示しないペ
ダルの操作に伴って、プッシュロッド210が前進する
と、これに伴い弁プランジャ220も前進し、その後端
部222は可動体800の内周突部820にしっかりと
着座し、真空弁500は完全に閉じられる。これとほぼ
同時に、弁プランジャ220に可動体800の内周突部
820が押されて可動体800が前進するため、インナ
ー部材710の内孔突部716(大気弁座)が可動体の
外周突部810(着座部)から離座して、大気弁700
が開の状態になる。こうした各弁の切り換えに応じ、大
気が大気弁700の弁座(インナー部材の内孔突部71
6)−着座部(可動体の外周突部810)の間の隙間か
ら流入し、倍力ピストン50に倍力作用を生じさせる。
そのとき、大気弁700の径が大きいことから、大気の
流入通路の面積はかなり大きく、応答性が良好である。 【0029】尚、ハブ部52の中径部52mの外周に溝
521があり、その溝521の中に筒部材90からの切
り起こし片901が入り込んでいる。それら切り起こし
片901および溝521は、互いに協力してハブ部52
と弁プランジャ220側との相対的な移動範囲、つまり
弁の開閉度合いを規制する。 【0030】また、この負圧式倍力装置10は、インナ
ー部材710がプラスチック等の剛性部材でできてい
る。従って、図2に示されるように、プッシュロッド2
10が揺動した場合でも、ばね730の影響を受けずに
安定した姿勢をとっている。更に、弁プランジャ22
0、インナー部材710、可動体800が、ハブ部52
にガイドされている。即ち、真空弁500および大気弁
700の各弁座および各着座部を構成する部材が全て、
ハブ部52にガイドされているため、弁の姿勢が常に安
定しており、プッシュロッド210の揺動によるばね7
30の影響を受けない。従って、真空漏れを生じること
がない。 【0031】<実施例2>これは、この発明のタンデム
型の倍力装置の別の実施例である。図3は、倍力ピスト
ンB50のハブ部B52の内孔周りの部分を拡大して示
す部分図である。先の実施例1に対応する部材の符号
は、同じ番号を用い、頭にBを付した。 【0032】可動体B800は、図3に示されるよう
に、弁プランジャB220の前後にわたって延びてお
り、その内周内孔の途中には内向き突部B821があ
る。この突部B821が真空弁B500の着座部とな
る。非作動状態では、可動体の内孔突部B821は、弁
プランジャの後端部B222に対向し、前に述べたと同
様にほぼ閉状態を保つ。また、可動体B800の後端部
B811は、大気弁B700の着座部となり、非作動状
態では、インナー部材B710の内周内孔に設けた段部
B716に当たり、完全な閉状態になっている。 【0033】この実施例では、真空弁と大気弁の各弁の
密封性を高めるためのゴム部材を、互いに別の部材にし
ている。つまり、弁プランジャの後端部B222を被う
部材B752とインナー部材の内孔突部B716を被う
部材B754とに分けて組み付け性を向上させている。
但し、インナー部材B710に対して前方に押す付勢力
を与えるばねB730のばね受け部は、図示のように、
ゴムではなく剛性材料からなることが好ましい。また、
可動体B800はプラスチック又は金属製の支持部材B
860を介して、プッシュロッドB210に支持され
る。従って、可動体B800は、前部がハブ部によっ
て、後部が支持部材B860によってそれぞれ支持され
つつ、安定した姿勢を保つことができる。他の実施態様
は上記実施例1とほぼ同様であり、真空弁B500およ
び大気弁B700の開閉作動も上記実施例1と同様であ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例であるタンデム型の倍力装
置の全体的な断面構造を示す図である。 【図2】上記実施例において、プッシュロッドが揺動し
た場合の状態を表す部分拡大図である。 【図3】この発明の別の実施例であるタンデム型の倍力
装置の部分拡大図である。 【符号の説明】 10 負圧式倍力装置 22 前方壁 24 後方壁 50 倍力ピストン 52 ハブ部 200 入力部材 210 プッシュロッド 220 弁プランジャ 300 出力部材 500 真空弁 700 大気弁 710 インナー部材 716 インナー部材の内孔突部 800 可動体 810 外周突部 820 内周突部 601v、602v 負圧室 601h、602h 変圧室

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】【請求項1】 軸線方向に互いに隔てた前方壁および後
    方壁を含み、内部に空所を形成するケーシングと、この
    ケーシングの中に位置する倍力ピストンであって、前記
    軸線に沿う筒型のハブ部、およびこのハブ部から前記軸
    線に直交する方向に延びる受圧部を含み、前記空所を前
    後に二分して前記前方壁寄りに負圧室、前記後方壁寄り
    に変圧室を区画する倍力ピストンと、プッシュロッド、
    およびそのプッシュロッド前端部に支持されかつ前記ハ
    ブ部の内孔に嵌まり合う弁プランジャを含む入力部材で
    あって、前記軸線上で前記後方壁を貫いて前記ケーシン
    グの外に位置するプッシュロッド後端部に操作力が加わ
    ると、弁プランジャが前記ハブ部の内孔内を摺動する入
    力部材と、前記軸線上において一方の端部が前記前方壁
    を貫き、他方の端部が前記ケーシング内で前記入力部材
    の弁プランジャに対向する出力部材と、前記入力部材の
    軸線方向に沿う動きに応じて制御され、前記負圧室−変
    圧室の間を連通、遮断する真空弁、および前記変圧室−
    大気の間を遮断、連通する大気弁を含む制御弁装置とを
    備える負圧式倍力装置において、前記制御弁装置につい
    て次のAおよびBを特徴とする負圧式倍力装置。 (A)前記大気弁の弁座を、前記倍力ピストンの内孔の
    内壁に一体化させた、剛性材料製部材に設けること。 (B)前記大気弁の弁座を前記真空弁の弁座より前記軸
    線に対して外周側に配置すること。 【請求項2】 前記制御弁装置の大気弁および真空弁に
    ついて、更に次のC〜Gを特徴とする請求項1記載の負
    圧式倍力装置。 (C)前記大気弁および前記真空弁における各弁座を互
    いに別の部材に配置すること。 (D)前記ハブ部の内孔に摺動可能にはまり合う筒型の
    可動体があり、この可動体は前記出力部材の側から前記
    入力部材の側へと向かうばね力を受けていること。 (E)前記真空弁は、前記弁プランジャの後端部に配置
    した真空弁座と、前記可動体に設けた着座部とからなる
    こと。 (F)前記大気弁の着座部は、前記可動体の後端であっ
    て、前記真空弁の着座部より前記軸線に対して外周側に
    位置すること。 (G)前記入力部材に後方側へ向かうばね力を与えるば
    ねがあり、そのばねに対する一方のばね受けが前記プッ
    シュロッドに、他方のばね受けが前記倍力ピストンの内
    孔の内壁に一体化させた部材にそれぞれあること。 【請求項3】 前記可動体の後方部は入力部材に支持さ
    れている、請求項2記載の負圧式倍力装置。 【請求項4】 前記可動体の後端部は、前記軸線を中心
    とし、それぞれリング状の内周突部および外周突部があ
    り、前記内周突部を前記真空弁の着座部とし、前記外周
    突部を前記大気弁の着座部とする、請求項2又は3記載
    の負圧式倍力装置。 【請求項5】 前記可動体は前記弁プランジャの前後に
    わたって軸線方向に延びている、請求項2又は3記載の
    負圧式倍力装置。 【請求項6】 前記弁プランジャの後端部は軸線より外
    径方向に拡がるフランジを形成し、その端部が真空弁座
    となる、請求項2から5のいずれか一に記載の負圧式倍
    力装置。 【請求項1】 軸線方向に互いに隔てた前方壁および後
    方壁を含み、内部に空所を形成するケーシングと、この
    ケーシングの中に位置する倍力ピストンであって、前記
    軸線に沿う筒型のハブ部、およびこのハブ部から前記軸
    線に直交する方向に延びる受圧部を含み、前記空所を前
    後に二分して前記前方壁寄りに負圧室、前記後方壁寄り
    に変圧室を区画する倍力ピストンと、プッシュロッド、
    およびそのプッシュロッド前端部に支持されかつ前記ハ
    ブ部の内孔に嵌まり合う弁プランジャを含む入力部材で
    あって、前記軸線上で前記後方壁を貫いて前記ケーシン
    グの外に位置するプッシュロッド後端部に操作力が加わ
    ると、弁プランジャが前記ハブ部の内孔内を摺動する入
    力部材と、前記軸線上において一方の端部が前記前方壁
    を貫き、他方の端部が前記ケーシング内で前記入力部材
    の弁プランジャに対向する出力部材と、前記入力部材の
    軸線方向に沿う動きに応じて制御され、前記負圧室−変
    圧室の間を連通、遮断する真空弁、および前記変圧室−
    大気の間を遮断、連通する大気弁を含む制御弁装置とを
    備える負圧式倍力装置において、前記制御弁装置につい
    て次のAおよびBを特徴とする負圧式倍力装置。 (A)前記大気弁の弁座を、前記倍力ピストンの内孔の
    内壁に一体化させた、剛性材料製部材に設けること。 (B)前記大気弁の弁座を前記真空弁の弁座より前記軸
    線に対して外周側に配置すること。 【請求項2】 前記制御弁装置の大気弁および真空弁に
    ついて、更に次のC〜Gを特徴とする請求項1記載の負
    圧式倍力装置。 (C)前記大気弁および前記真空弁における各弁座を互
    いに別の部材に配置すること。 (D)前記ハブ部の内孔に摺動可能にはまり合う筒型の
    可動体があり、この可動体は前記出力部材の側から前記
    入力部材の側へと向かうばね力を受けていること。 (E)前記真空弁は、前記弁プランジャの後端部に配置
    した真空弁座と、前記可動体に設けた着座部とからなる
    こと。 (F)前記大気弁の着座部は、前記可動体の後端であっ
    て、前記真空弁の着座部より前記軸線に対して外周側に
    位置すること。 (G)前記入力部材に後方側へ向かうばね力を与えるば
    ねがあり、そのばねに対する一方のばね受けが前記プッ
    シュロッドに、他方のばね受けが前記倍力ピストンの内
    孔の内壁に一体化させた部材にそれぞれあること。 【請求項3】 前記可動体の後方部は入力部材に支持さ
    れている、請求項2記載の負圧式倍力装置。 【請求項4】 前記可動体の後端部は、前記軸線を中心
    とし、それぞれリング状の内周突部および外周突部があ
    り、前記内周突部を前記真空弁の着座部とし、前記外周
    突部を前記大気弁の着座部とする、請求項2又は3記載
    の負圧式倍力装置。 【請求項5】 前記可動体は前記弁プランジャの前後に
    わたって軸線方向に延びている、請求項2又は3記載の
    負圧式倍力装置。 【請求項6】 前記弁プランジャの後端部は軸線より外
    径方向に拡がるフランジを形成し、その端部が真空弁座
    となる、請求項2から5のいずれか一に記載の負圧式倍
    力装置。
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