JP2882762B2 - 負圧式倍力装置 - Google Patents

負圧式倍力装置

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JP2882762B2
JP2882762B2 JP7091732A JP9173295A JP2882762B2 JP 2882762 B2 JP2882762 B2 JP 2882762B2 JP 7091732 A JP7091732 A JP 7091732A JP 9173295 A JP9173295 A JP 9173295A JP 2882762 B2 JP2882762 B2 JP 2882762B2
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明 松尾
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T13/00Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems
    • B60T13/10Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release
    • B60T13/24Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release the fluid being gaseous
    • B60T13/46Vacuum systems
    • B60T13/52Vacuum systems indirect, i.e. vacuum booster units
    • B60T13/57Vacuum systems indirect, i.e. vacuum booster units characterised by constructional features of control valves

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  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両のブレーキ装置
等に用いられ、運転者のブレーキペダルの操作を助勢す
る負圧式倍力装置に関し、特に、真空弁と大気弁との各
弁体を分割したタイプに関する。
【0002】
【発明の背景】一般に、負圧式倍力装置では、ケーシン
グの内部に倍力ピストンがあり、その倍力ピストンの後
方に入力部材、前方に出力部材がそれぞれ位置する。そ
して、倍力ピストンは、入力部材に加わる操作力を倍力
して出力部材に力を及ぼす。倍力ピストンは、ケーシン
グの内部を前方側に負圧室、後方側に変圧室にそれぞれ
区画し、それら両室の圧力差に応じた力によって倍力作
用を生じる。そうした倍力作用を得るため、負圧式倍力
装置には、制御弁装置として、負圧室−変圧室の間を連
通、遮断する真空弁と、変圧室−大気の間を遮断、連通
する大気弁との2つの弁がある。それら2つの弁の弁体
は、通常一体的に設けられ、たとえば同じ弁体の外周部
分に真空弁体、内周部分に大気弁体とを同心円上に配置
する構成である(たとえば、実公平4−21744号公
報)。
【0003】それに対し、真空弁と大気弁との弁体を分
割、つまり互いに分割した別の部材で各弁体を構成する
ことによって、各弁体の支持を安定させ、弁の開閉作動
をより確実にするという考え方がある。特公昭57−5
0695号公報が示す技術は、その考え方に基づくもの
である。そこでは、倍力ピストンのハブ部の内孔の内周
に支持した弁体を大気弁体とし、弁プランジャの後端に
設けた大気弁座に離、着座するようにし、また、弁プラ
ンジャの外周に摺動可能に装着した弁体を真空弁体と
し、ハブ部の内孔側に設けた真空弁座に離、着座するよ
うにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特公昭57
−50695号公報が示す技術は、弁体を分割したこと
により、弁の開閉作動を確実にすることができる反面、
次のような難点がある。 非作動時に真空弁を連通状態(開)にする手段とし
て、弁プランジャの外周にストッパリングを設け、その
リングによって真空弁体の位置規制をする方法を採り、
しかもまた、作動時に、大気弁体を大気弁座から離座さ
せる(大気弁を開にする)手段として、真空弁体と一体
のストッパ部材を利用する方法を採っている。そのた
め、非作動の状態において、ストッパ部材と大気弁体と
の間にクリアランスを設け、大気弁の開弁を防ぐように
することが必要である。そのクリアランスは、作動時の
無効ストロークを大きくしてしまう。 真空弁体が弁プランジャの外周をシール部を介して
摺動するため、作動状態では絶えず摺動抵抗が作用し、
出力の損失が生じる。 真空弁体を弁プランジャの外周に取り付けているた
め、大気弁の径を大きくとることができず、したがっ
て、大気の流入通路を大きくすることができず、作動時
の応答性を向上させることができない。
【0005】
【発明の目的】この発明は、真空弁と大気弁との各弁体
を分割したタイプの利点を生かし、しかも、前記した
〜の難点を改良することができる技術を提供すること
を目的とする。別にいうと、この発明は、作動時の無効
ストロークを小さくする上、出力の損失を小さくする
上、および作動時の応答性を向上する上で有効な技術を
提供することを目的とする。
【0006】
【発明の着眼点、ならびに発明の内容】前記の各難点
は、いずれも真空弁体を弁プランジャの外周に取り付け
たことに起因して生じている。そこで、この発明では、
真空弁体を弁プランジャに取り付けることなく、倍力ピ
ストンのハブ部の内孔の内周側に配置するようにした。
すなわち、この発明は、実施例に対応する図1および図
2を参照して示すように、弁体を分割するというAの特
徴のほか、次のB〜Eの各特徴をも備えている。 (A)大気弁700および真空弁500の各弁体が、互
いに分割した別の部材からなること。 (B)大気弁700は、一方の端部712が倍力ピスト
ン50のハブ部52の内孔の内周側に支持され、他方の
端部714に入力部材200の側から出力部材300の
側へと向かうばね力を受ける大気弁体710と、入力部
材200の内側端部に設けた大気弁座780とからなる
こと。 (C)ハブ部52の内孔に気密的に、かつ摺動可能には
まり合う筒型のインナー部材800があること。 (D)真空弁500は、インナー部材800の前端に配
置した真空弁体510と、ハブ部52の内孔側に設けた
真空弁座580とからなること。 (E)インナー部材800は、出力部材300の側から
入力部材200の側へと向かうばね力を受け、その後端
が大気弁700の大気弁体714(710)に当たって
いること。
【0007】入力部材200は、通常、操作力を受ける
入力ロッド210と、その前端に結合した弁プランジャ
220とからなるが、その弁プランジャ220の後端に
外向きフランジ223を設け、そのフランジの外周部を
大気弁座780にするのが良い。大気弁座(つまりは、
大気弁の径)を大きくすることによって、作動時の応答
性を向上させることができるからである。また、真空弁
体510を含むインナー部材800を常時ばね850に
よって大気弁体714側に当てているため、両弁体の間
のクリアランスがなくなり、その分、作動時の無効スト
ロークを小さくすることができる。しかも、インナー部
材800とハブ部52の内孔との間を気密にしているた
め、真空弁500が閉弁した後は、インナー部材800
は摺動せず、摺動抵抗を生じない。だから、出力の損失
もない。摺動抵抗をより小さくし、弁の作動をより円滑
にするため、インナー部材800とハブ部52の内孔と
の間を気密にするシール部材として、Oリング等の他の
シールリングに比べて小さな摺動抵抗をもつカップシー
ル880を用いるのが好ましい。さらに、大気が流入す
る通路を確保するため、筒型のインナー部材800に内
外を連通するスリットを設ける場合、そのスリットとし
ては、後方に開いた切欠きよりも閉じた孔の方が好まし
い。インナー部材の後端面が、周方向に連続することに
なり、大気弁体を傷めることが少なくなるからである。
【0008】なお、この発明は、受圧部が1つの通常の
シングル型の倍力装置だけでなく、受圧部が2つのタン
デム型のものにも適用することができる。
【0009】
【実施例】図1は、この発明の一実施例であるタンデム
型の倍力装置10の全体的な断面構造を示す図、また、
図2は、倍力ピストン50のハブ部52の内孔周りの部
分を拡大して示す部分図である。これらの図を主に参照
しながら、その実施例を明らかにする。負圧式倍力装置
10はタンデム型であり、外部に位置する前方壁22お
よび後方壁24のほか、それらの両壁22,24が形成
する内部空所の中にドーナツ形状の隔壁30を備える。
前方壁22および後方壁24は、軸線方向に互いに離
れ、外部のケーシングを構成する。それに対し、内部の
隔壁30は、内部空所を前後に2つに区分する。そうし
た内部空所の中に倍力ピストン50がある。倍力ピスト
ン50は、軸線に沿う筒型のハブ部52、および軸線に
直交し径方向に延びる受圧部541,542を含む。2
つの受圧部541,542は隔壁30を挾む配置であ
り、それぞれ皿形状の金属プレート541a,542a
と、ゴムダイヤフラム541b,542bとからなり、
各金属プレートが各ゴムダイヤフラムを支持している。
また、各ダイヤフラム541b,542bの内周側のビ
ード部は倍力ピストン50のハブ部52に、外周側のビ
ード部は外部のケーシングにそれぞれ支持されている。
そこで、隔壁30によって二分された内部空所は、倍力
ピストン50によって、各受圧部541,542の前後
に2つの室601f,601b,602f,602bを
それぞれ区画する。前方の室601f,602fは負圧
室、後方の室601b,602bが変圧室である。負圧
室601fは、配管接続部26を通してエンジンのイン
テークマニホールド等の負圧源に連絡し、常に負圧を保
持している。また、前方の負圧室601fは、ハブ部5
2に設けた第1の通路71によって後方の負圧室602
fに連絡している。他方、2つの変圧室601b,60
2bは、ハブ部52に設けた第2の通路72によって互
いに連絡しているが、これらは、負圧室あるいは大気に
選択的に連通することになる。なお、各受圧部541,
542には、コイルばね81,82によってそれぞれ後
方に向かう付勢力が与えられている。各コイルばね8
1,82は、各金属プレート541a,542aを支持
しつつ、倍力ピストン50に戻り力を与える。
【0010】次に、倍力ピストン50の中央の筒型のハ
ブ部52に注目する。ハブ部52はプラスチック成形品
であり、前方側に大径部52b、後方側に中径部52
m、さらに大径部52bの内方に小径部52sがそれぞ
れ一体化している。また、中径部52mの外周に金属製
の筒部材90がはまり合っている。筒部材90は、ケー
シングの後方壁24から後方に突出しており、その外周
をゴムブーツ92が被っている。筒部材90がはまり合
うハブ部52は、隔壁30の内周の第1案内部110
と、筒部材90の外周の第2案内部120とによってそ
れぞれ案内されつつ、軸線方向に移動可能である。
【0011】そのようなハブ部52の中心部に、後方壁
24を貫く入力部材200、前方壁22を貫く出力部材
300がそれぞれ軸線を一にして配置されている。入力
部材200は、入力ロッド210と、その入力ロッド2
10の前端にボールジョイント212によって結合した
弁プランジャ220とからなる。入力ロッド210は、
ケーシングの内部から後方に突き出ているが、その後端
にペダル踏力(操作力)が加わる。また、出力部材30
0は、弁プランジャ220に対向する後端に円板部31
0、前端側にボルト部材320をそれぞれ備える。そう
した出力部材300の円板部310と弁プランジャ22
0およびハブ部52の小径部52sとの間には、ラバー
ディスク350がある。したがって、入力部材200に
加わる操作力および倍力ピストン50からの力は、その
ラバーディスク350を通して出力部材300側に加わ
ることになる。そして、出力部材300に加わる力は、
先端のボルト部材320を通して図示しないマスタシリ
ンダのピストンを押す。
【0012】さて、ハブ部52の内孔には、負圧室60
1f,602f−変圧室601b,602bの間を連
通、遮断する真空弁500、および変圧室601b,6
02b−外部の大気の間を遮断、連通する大気弁700
がそれぞれある。ここで、大気弁700および真空弁5
00の各弁が軸線方向に少し距離をおいて構成されてい
ることに留意されたい。それは、大気弁700の弁体
と、真空弁500の弁体とを互いに分割した別の部材に
よって構成したことに関係する。大気弁700の弁体は
ハブ部52の中径部52mの開口近くに位置する部材7
10であり、また、真空弁500の弁体は、ハブ部52
の中径部52mの内周にはまり合うインナー部材800
の前端のゴムリング510である。
【0013】大気弁700の弁体710は、筒形状のゴ
ムを主体とし、その後端712がハブ部52の中径部5
2mの開口部分に支持され、その前端714はばね73
0の付勢力によって前方に押されている。弁体710の
後端712を支持するに際しては、止めリング750お
よびばね755を用いて行う。図の実施例では、支持す
べき後端712を筒部材90の内周から中径部52mの
内周にわたるようにしているため、中径部52mの開口
部の段差を利用し、支持を確実にすることができる。ま
た、そうした後端712は、ハブ部52および筒部材9
0の内周を気密にシールするものでもあり、シールを確
実にする点からも好ましい。他方、弁部となる前端71
4には補強リング760があり、そのリング760はば
ね730に対する一方のばね受けを兼ねている。前端7
14に対するばね730および後端712に対するばね
755のもう一方のばね受けについては、入力ロッド2
10側に設けたばね受け770が兼ねている。
【0014】また、大気弁700の弁体710、つまり
は前端714の弁部は、弁プランジャ220の後端に設
けた弁座780に着、離座可能であり、弁座780と弁
体710とが相俟って大気弁700を構成する。大気弁
座780を含む弁プランジャ220は、入力ロッド21
0に支持されつつ、その前端部分がハブ部52の小径部
52sの内周にはまり合っている。したがって、弁プラ
ンジャ220と一緒に入力ロッド210が軸線方向に移
動するとき、小径部52sの内孔が弁プランジャ220
を案内することになる。特に、弁プランジャ220の後
端に外向きフランジ223を設け、その外周部を大気弁
座780とすることによって、大気弁700の径を大き
くし、大気流入の通路面積を大きくするようにしてい
る。
【0015】他方、真空弁500の弁体510を含むイ
ンナー部材800は、図1および図2に加えて、図3お
よび図4をも参照して示すように、それ自体筒型であ
り、後端には筒の内外を連通するスリットが周方向に複
数ある。スリットとしては、図3に示すような閉じた孔
810、あるいは図4に示すような切欠き812のいず
れをも用いることができる。ただ、インナー部材800
の後端面820が大気弁700の弁体710に当たるた
め、弁体710の損傷を防止する意味から、当たったと
きに損傷を生じにくい閉じた孔810の方が好ましい。
【0016】インナー部材800は、内周側の中途に段
部802、外周側に溝804、前端にゴムリング510
を装着するための凹凸部806を備える。内周側の段部
802は、ばね850の一方のばね受けである。ばね8
50の他方のばね受けは、ハブ部52の小径部52sの
後端の段差部54であり、その段差部54の外周部分に
真空弁500の弁座である一周にわたる突部580が設
けられている。前端にゴムリング510を保持したイン
ナー部材800は、ばね850の付勢力により後端面8
20を常に大気弁700の弁体710に当てている。そ
して、その状態で、前端側のゴムリング510(つま
り、真空弁500の弁体)が、大気弁座である突部58
0からわずかに離れるようになっている。なお、インナ
ー部材800に対するばね850による付勢力は、大気
弁700側の内外のばね730および755のそれより
も小さく設定されている。それらの各ばねによる付勢力
は、大気弁700側のばね730のそれがインナー部材
800に対するばね850のそれよりも大きく、しか
も、ばね755のそれがばね730よりも大きくなって
いる。すなわち、非作動の状態で真空弁500を開弁さ
せておくために、ばね730の付勢力をばね755より
も小さくし、また、作動時に真空弁500を閉弁させる
ためにばね730の付勢力をばね850よりも大きくし
ている。また、インナー部材800の外周側の溝804
は、シールリングを装着するための溝であり、その中に
カップシール880が装着されている。カップシール8
80は、他のシールリングに比べて摺動抵抗が小さいた
め、インナー部材800の摺動を容易にし、弁の作動を
円滑にする。なお、インナー部材800自体にはそれほ
ど大きな力が加わらないため、プラスチック等によって
形成することができる。
【0017】ここで、大気弁700と真空弁500を含
む制御弁装置を中心に、負圧式倍力装置10の作動を説
明する。図1および図2に示す非作動状態のとき、倍力
ピストン50は後退位置にあり、真空弁500は開、大
気弁700は閉の各状態にある。倍力ピストン50は、
ハブ部52の大径部52bの後端をケーシング側に当て
た状態に止まるが、そのとき筒部材90も、その前端の
外向きフランジ90fを後方壁24の内面に当てた位置
となる。そうした筒部材90は、後端の内向きフランジ
90rおよびナット91を通して、入力部材200の後
退位置を規制する。つまり、ばね755の付勢力を受け
て後退しようとする入力部材200は、そうした特定の
後退位置をとる。したがって、入力部材200に一体の
大気弁座780も一定の位置にあり、そこにばね730
の付勢力を受ける大気弁体710の前端714が着座す
る。また、その前端714に対し、ばね850の付勢力
を受けるインナー部材800の後端面820が当たって
いる。それによって位置規制されるインナー部材800
の前端の真空弁体510は、ハブ部52側の真空弁座5
80からわずかに離座する。その弁座580−弁体51
0との隙間(距離)が、倍力装置10における無効スト
ロークになる。真空弁体510を一体に含むインナー部
材800の後端をばね850によって、大気弁体710
の前端714に常に当てているため、作動に伴う無効ス
トロークは前記弁座580−弁体510との隙間(距
離)に基づくストロークだけである。
【0018】また、そうした非作動の状態から、図示し
ないペダルの操作に伴って、入力部材200が前進する
と、ばね730の付勢力によりばね850が圧縮され、
インナー部材800の前端の真空弁体510が前記距離
を狭めハブ部52側の真空弁座580に着座し、それと
同時に大気弁700が開の状態になる。そうした各弁の
切換えに応じ、大気が大気弁700の弁体714−弁座
780の間の隙間から流入し、倍力ピストン50に倍力
作用を生じさせる。そのとき、大気弁700の径が大き
いことから、大気の流入通路の面積はかなり大きく、応
答性が良好である。しかもまた、真空弁500が閉じた
後では、インナー部材800はハブ部52の内孔に対し
摺動しないため、摺動抵抗に起因する出力の損失もな
い。なお、ハブ部52の中径部52mの外周に溝521
があり、その溝521の中に筒部材90からの切り起こ
し片901が入り込んでいる。それら切り起こし片90
1および溝521は、互いに協力してハブ部52と弁プ
ランジャ220側との相対的な移動範囲、つまり弁の開
弁度合いを規制する。その点は、特開平2−10976
5号の公報の技術と同じである。倍力装置10では、真
空弁500の弁体510を含むインナー800をハブ部
52の内孔側に摺動させるようにしている。そのため、
作動に伴って真空弁500が閉弁した状態で弁プランジ
ャ220に揺動が生じた場合でも、前記した特公昭57
−50695号の公報の技術とは異なり、その揺動は真
空弁500に何ら影響を与えず、真空漏れを生じること
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるタンデム型の倍力装
置の全体的な断面構造を示す図である。
【図2】同じ実施例の部分拡大図である。
【図3】インナー部材に設けるスリットの一例を示す図
である。
【図4】インナー部材に設けるスリットの他の例を示す
図である。
【符号の説明】
10 負圧式倍力装置 22 前方壁 24 後方壁 50 倍力ピストン 52 ハブ部 200 入力部材 210 入力ロッド 220 弁プランジャ 300 出力部材 500 真空弁 510 真空弁体 580 真空弁座(突部) 601f,602f 負圧室 601b,602b 変圧室 700 大気弁 710 大気弁体 780 大気弁座 800 インナー部材 850 ばね 880カップシール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 13/52 - 13/577

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線方向に互いに離れた前方および後方
    の各壁を含み、内部に空所を形成するケーシングと、こ
    のケーシングの中に位置するピストンであって、前記軸
    線に沿う筒型のハブ部、およびこのハブ部から前記軸線
    に直交する方向に延びる受圧部を含み、前記空所を前後
    に二分し、前記前方壁寄りに負圧室、前記後方壁寄りに
    変圧室をそれぞれ区画する倍力ピストンと、前記軸線
    上、前記後方壁を貫き、前記ケーシングの外に位置する
    外側端部に操作力が加わり、ケーシングの内に位置する
    内側端部が前記ハブ部の内孔に入り込む入力部材と、前
    記軸線上、前記前方壁を貫き、前記ケーシングの内に位
    置する端部が前記入力部材の内側端部に対向する出力部
    材と、前記入力部材の軸線方向に沿う動きに応じて制御
    され、前記負圧室−変圧室の間を連通、遮断する真空
    弁、および前記変圧室−大気の間を遮断、連通する大気
    弁を含む制御弁装置とを備える負圧式倍力装置におい
    て、前記制御弁装置の大気弁および真空弁について、次
    のA〜Eの特徴がある負圧式倍力装置。 (A)前記大気弁および真空弁の各弁体が、互いに分割
    した別の部材からなること。 (B)前記大気弁は、一方の端部が前記倍力ピストンの
    ハブ部の内孔の内周側に支持され、他方の端部に前記入
    力部材の側から出力部材の側へと向かうばね力を受ける
    大気弁体と、前記入力部材の内側端部に設けた大気弁座
    とからなること。 (C)前記ハブ部の内孔に気密的に、かつ摺動可能には
    まり合う筒型のインナー部材があること。 (D)前記真空弁は、前記インナー部材の前端に配置し
    た真空弁体と、前記ハブ部の内孔側に設けた真空弁座と
    からなること。 (E)前記インナー部材は、前記出力部材の側から入力
    部材の側へと向かうばね力を受け、その後端が前記大気
    弁の大気弁体に当たっていること。
  2. 【請求項2】 前記入力部材は、入力ロッドと、その入
    力ロッドの前端にボールジョイントによって結合した弁
    プランジャとからなり、その弁プランジャの後端には外
    向きフランジがあり、その外向きフランジの外周部に前
    記大気弁座を配置した、請求項1の負圧式倍力装置。
  3. 【請求項3】 前記ハブ部の内孔は、中途に段差部のあ
    る段付き孔であり、その段差部の部分に前記真空弁座が
    あり、しかも、同じ段差部が前記インナー部材にばね力
    を与えるばねに対するばね受けとなっている、請求項1
    の負圧式倍力装置。
  4. 【請求項4】 前記インナー部材の後端に、その筒の内
    外を連通する閉じたスリットがあり、前記大気弁の大気
    弁体に当たるインナー部材の後端面は、全周にわたって
    連続している、請求項1の負圧式倍力装置。
  5. 【請求項5】 前記インナー部材と前記倍力ピストンの
    内孔との間にカップシールが介在している、請求項1の
    負圧式倍力装置。
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