JPH09122049A - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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JPH09122049A
JPH09122049A JP28691495A JP28691495A JPH09122049A JP H09122049 A JPH09122049 A JP H09122049A JP 28691495 A JP28691495 A JP 28691495A JP 28691495 A JP28691495 A JP 28691495A JP H09122049 A JPH09122049 A JP H09122049A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルターを掃除機本体外部に取り付けてい
て大型化を招くうえ、吸い込み仕事率が低下する。また
フィルターの交換を要する。 【解決手段】 掃除機使用時、吸気流aに含まれる臭気
成分は、整流板9に形成された吸着剤に吸着されるとと
もに、光触媒層が有する臭気成分分解機能によって脱臭
し、排気の清潔性を保持する。掃除機の非使用時にコー
ドリール8を引き出した通電状態とすると、光触媒励起
用光源10が通電し、光源光x及び外部光yで励起した
光触媒層により脱臭する。コードリール8を納めた弱脱
臭状態では、整流板9を集塵室5を閉じる角度まで傾斜
させ、集光部11から入射する外部光yで励起した光触
媒層により、吸着剤に吸着した反応速度の遅い臭気成分
を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化チタン等の光
触媒機能を有する物質を利用することにより、掃除機本
体の吸引動作によって発生した吸気流の通気経路で生じ
る臭気の除去及び殺菌を自動的に行い得て、集塵室内を
常に清潔に保つことが可能な脱臭装置を備えた電気掃除
機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6はこの種の脱臭装置を備えた電気掃
除機の先行技術例を示している。この先行技術例は、特
開平5−95870号公報に記載された電気掃除機に対
応するもので、掃除機本体101内に、吸気管102と
連通する集塵室103と吸引用モータ104とを前後に
配置し、さらに掃除機本体後部に開口する排気口(図示
せず)の外部に、脱臭機能を有するフィルター部材10
5を配置している。
【0003】上記構成の先行技術例の電気掃除機におい
ては、モータ104の吸引動作によって吸気管102を
通じて吸入された空気は、集塵室103及びモータ10
4を経て、排気口に至り、フィルター部材105で脱臭
されたうえで外部へ放出される。したがって、先行技術
例の場合、フィルター部材105の存在によって、集塵
室内に収集された塵埃から発生した臭気が排気流に乗っ
て外部へ排出されることが防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
行技術例の構成では、フィルター部材105が掃除機本
体101の外部に取り付けられているため、掃除機自体
の大型化を招くうえ、排気流がフィルター部材6を通過
する際に生じる圧力損失が大きく、これに伴う吸い込み
仕事率の低下が著しい。
【0005】また、運転回数の増大に伴って、必然的に
フィルター部材105の脱臭機能が次第に低下するた
め、寿命が来たフィルター部材105は交換しなければ
ならず、その分、別にコストを要することになる。さら
に、フィルター部材105は掃除機本体101の外部に
設けられているため、集塵室103内で発生した臭気成
分は排気に含まれたままフィルター部材105を通過す
ることとなり、このため臭気が十分に除去されず、排気
流に乗って外部へ排出される等の問題点があった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、通気経路及びこれに連通する集塵室内で
生じる臭気成分を脱臭するとともに殺菌も行うことがで
き、さらに脱臭装置の交換作業を要しない電気掃除機を
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、掃除機本体の吸引動作によって発生した
吸気流の通気経路で生じる臭気成分を吸着する吸着剤
と、この吸着剤の表面に形成された光触媒層と、この光
触媒層を励起させる光源とを備え、前記光源からの光の
照射によって前記光触媒層を励起させ、該光触媒層によ
って前記吸着剤で吸着した臭気成分及び雑菌を分解する
ように構成された脱臭装置を、前記掃除機本体内に設け
られ且つ通気経路に連通する集塵室内に設置したものと
している。
【0008】この構成によって通気経路で発生する塵埃
等の臭気成分は吸着剤に吸着されるとともに、光触媒層
の光触媒機能によつて酸化分解され、集塵室内の脱臭、
及び雑菌の殺菌が行われ、排気の清潔性が向上する。ま
た、光触媒機能によって吸着剤が再浄化されるため、脱
臭効果が長期間持続する。さらに、脱臭装置は集塵室内
に設置されているため、該装置を設けることによる電気
掃除機の大型化が回避される。
【0009】上記構成において本発明では、掃除機本体
の吸引動作によって発生した吸気流を整流する整流板を
設け、この整流板の表面に脱臭装置の吸着剤と光触媒層
を形成する一方、前記整流板を集塵室内に設けられた支
持枠によって角度変位可能に保持した構成とすることが
できる。この構成によると、排気流と接触する整流板の
表面に光触媒層が形成されているため、気流との有効接
触面積が増大し、また、気流が整流板を通過することか
ら排気の静音化にも寄与する。
【0010】また、掃除機本体に装備されたコードリー
ルの回転動作を支持枠に伝達する動作伝達機構を設け
る。そして、コードリールが巻き取られた状態では、整
流板が通気経路を閉じる姿勢に角度変位し、コードリー
ルが引き出された状態では、整流板が通気経路に沿う水
平姿勢に角度変位するように構成する一方、光源は集塵
室内の掃除機本体下部となる部位に設置した構成とする
ことができる。
【0011】この構成によると、整流板支持枠をコード
リールと連動することにより、整流板の整流板角度を自
動的に制御することができ、また、掃除機使用時に整流
板が通気経路に水平になることで、圧力損失の増大を防
ぐことができる。さらに、光源の光が光触媒層に効率よ
く照射され、脱臭、殺菌効果が促進される。
【0012】さらに、外部光を掃除機本体内集塵室の光
触媒層に導く手段を設けた構成とすることにより、光触
媒機能の促進が図られ、また、光源に電源供給すること
のできない場合にも、光触媒機能が発揮される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は本発明の脱臭装置付電
気掃除機の断面を示している。この図において、1は掃
除機本体であって、該掃除機本体1内は通気孔2が形成
された隔壁3によって前後に仕切られており、その前室
は吸気管4と連通する集塵室5であり、後室には吸引用
モータ6が配設されている。集塵室5には通常、図2に
示す紙パック集塵袋Pが装填される。
【0014】吸気管4の集塵室5側開口端には、該吸気
管4を開閉する吸気シャッター7が開閉可能に装着され
ている。この吸気シャッター7は電気掃除機の非使用時
には閉じて吸気管4と集塵室5間を遮断し、使用時には
開放して該吸気管4と集塵室5間を連通状態とするよう
に動作するもので、これによって外部へ臭気が漏洩する
のを防止している。前記モータ6等に電源を供給するた
めの電源用コード(図示せず)は、掃除機本体1の後部
に配設されたコードリール8に巻取、引出自在に巻装さ
れている。
【0015】前記集塵室5内には、整流板9の表面に形
成された吸着剤及び光触媒層、光触媒層を励起させるた
めの光源10、並びに外部光を光触媒層に導く手段とし
ての集光部11を主な構成とする脱臭装置Dが装備され
ている。そして、前述の従来例においては、吸気管から
吸入された空気は、集塵室、吸引用モータを通り、集塵
室内で発生した臭気成分は、空気に含まれたまま外部へ
排出されていたが、本実施形態においては、集塵室5内
で発生する臭気成分を、脱臭装置Dによって除去するこ
とにより、排気を常に清潔に保つことを可能にしてい
る。
【0016】各整流板9の表面に形成された光触媒層
は、前記通気経路で生じる臭気成分を吸着する吸着剤
と、臭気成分を分解する光触媒機能を有する物質を整流
板9の表面に塗布または含有して形成するか、あるいは
臭気成分を吸着させる吸着剤と臭気成分を分解する光触
媒機能を有する物質を整流板9の表面に塗布または含有
したフィルム状のシートを整流板9の表面に貼付した構
成となっている。ここで言うところの光触媒機能を有す
る物質とは、光源10からの光の照射によって酸化作用
を励起し、吸着剤で吸着した臭気成分を分解するととも
に、雑菌の殺菌作用もなすもので、具体的には酸化チタ
ン等を挙げることができる。
【0017】光触媒層励起用の光源10は放電灯等から
なり、整流板9上に設置された光触媒層全体に光を行き
渡らせるために、集塵室5内の下部に設置されている。
また、集光部11は、集塵室5を構成する掃除機本体1
の上壁において、整流板9の上方となる部分を透明また
は半透明とした窓部とするか、あるいは当該上壁部分に
穿設した開孔に集光レンズを嵌め込んだ構成となってい
る。
【0018】整流板9は、モータ6の吸引動作によって
発生した吸気流aを整流するもので、複数枚をそれぞれ
間隔を設けて層状に配置してなり、集塵室5内の通気孔
2と対向する部位に設置されている。各整流板9は吸気
流aの圧力損失を低減させるために、通常は吸気流aの
通気経路に対して水平姿勢に保持されている。
【0019】各整流板9は図2に示すように、各整流板
9が上下方向に常時、平行状態を保持するように四隅を
支持枠12に角度変位自在に支持されており、該支持枠
12と各整流板9とにより平行リンクを形作っている。
また、支持枠12は後側のリンクが固定リンク12a
で、前側のリンクが可動リンク12bとなっており、図
3に示すように、光源10から照射される光x、及び集
光部11から取り入れられた外部光yを整流板9の両面
に形成された光触媒層に行き渡らせるために適度な角度
で傾斜状に配置されている。
【0020】支持枠12とコードリール8間には動作伝
達機構としてのラックギア13と一対のピニオンギア1
4,15が水平移動自在に設けられている。すなわち、
ラックギア13は支持枠12とコードリール8間に亙っ
て配設されている。また、図1のA部に拡大して示すよ
うに、コードリール8には大径のピニオンギア14が同
軸回転自在に枢支されているとともに、図1のB部に拡
大して示すように、支持枠固定リンク12aの下端部に
は小径のピニオンギア15が枢支されており、これらピ
ニオンギア14,15がラックギア13と常時噛合して
いる。
【0021】このような構成の動作伝達機構では、コー
ドリール8の回転がピニオンギア14、ラックギア13
及びピニオンギア15を介して支持枠12に伝達され、
光触媒層を有する整流板9の角度制御を行う。この場
合、整流板9は、コードリール8が引き出された状態で
は図1に示すように、モータ6の吸引動作によって発生
した破線矢印で示す吸気流aの通気経路に水平な角度と
なり、コードリール8が巻き取られた状態では、図5に
示すように傾斜して、集塵室5の通気孔2を閉じる角度
となる。
【0022】次に、上記構成の作用を説明すると、電気
掃除機の使用時においては、図2及び図3に示すよう
に、吸気流aは吸気管4から集塵室5へと実線矢印で示
す方向に流入する。この吸気流aに乗って吸引される塵
埃に含まれる臭気成分は、整流板9に形成された吸着剤
に吸着されるとともに、光触媒層が有する臭気成分分解
機能によって脱臭され、掃除機本体1の後部に設けられ
た排気口(図示せず)からは嫌な臭気のない清潔な空気
が放出される。
【0023】電気掃除機の非使用時においては、強弱2
種類の脱臭モードが設定されている。図4はコードリー
ル8が引き出され、光触媒励起用光源10に電源が供給
される強脱臭状態を示し、図5はコードリール8が巻き
取られ、掃除機本体1が非通電となった弱脱臭状態を示
している。また、この掃除機の非使用時においては、吸
気シャッター7が吸気管4と集塵室5との連通を遮断す
る閉じ状態にあり、これによって集塵室5内の臭気が吸
気管4を通じて外部に漏洩することを防止するととも
に、閉空間となった集塵室5内に図4に示す循環気流b
が生成されるようにしている。
【0024】図4に示す強脱臭状態においては、光触媒
励起用光源10から照射される光x及び外部光yの両方
が各整流板9に導かれ、それぞれの光触媒層に供給され
る。そして、供給された光x,yによって励起された光
触媒層に臭気成分を含んだ循環気流bが接触することで
脱臭される。
【0025】図5に示す弱脱臭状態においては、光触媒
励起用光源10に電源が供給されないため、光触媒層が
形成された整流板9の下面には光が導かれない。そこで
弱脱臭状態においては、使用時において水平姿勢に保持
された整流板9を集塵室5を閉じる角度まで傾斜させた
状態としており、集光部11から入射する外部光yを整
流板9上の光触媒層上面に供給するようにしている。こ
の場合、供給された外部光yにより光触媒層を励起させ
ることによって、吸着剤に吸着した反応速度の遅い臭気
成分を除去することができる。
【0026】特に、集光部11は、集塵室5内における
集塵袋Pが膨らむ範囲外となる掃除機本体1上部に設け
るようにすれば、集塵袋Pが膨らんでも外部光線yを遮
ることなく整流板9に集光することができ、効果的に光
触媒機能を発揮させることができる。
【0027】以上のように、本実施形態によれば、電気
掃除機の使用時においては、集塵室5を流れる気流の妨
げずに、光触媒層の光触媒機能を発揮させることがで
き、また電気掃除機の非使用時においては、強弱2種類
の脱臭モードのいずれかを選択することにより、整流板
9上の光触媒層による光触媒機能が働いて、常時、塵埃
中の臭気成分を脱臭することが可能となる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
よるときは、集塵室に設けた光源からの光の照射によっ
て光触媒層を励起させ、該光触媒層によって吸着剤で吸
着した臭気成分及び雑菌を分解するように構成したの
で、通気経路で生じる臭気成分を光触媒機能によって酸
化分解等により脱臭することができる。したがって、集
塵室内が効果的に脱臭、殺菌され、常に排気を清潔に保
つことができる。
【0029】また、光触媒機能によって吸着剤が再浄化
されるので、脱臭効果が長期間持続する。さらに、脱臭
装置は集塵室内に設置されているので、従来構成とは異
なり外部にフィルター部材等を取り付ける必要がなく、
該脱臭装置を設けることによる電気掃除機の大型化を回
避することができる。
【0030】請求項2によるときは、吸着剤及び光触媒
層が形成された整流板を、集塵室内に設けられた支持枠
によって角度変位可能に保持しているので、排気流と光
触媒層との有効接触面積を増大することができ、また、
気流が整流板を通過することから排気の静音化にも寄与
する。
【0031】請求項3によるときは、コードリールが巻
き取られた状態では、整流板が通気経路を閉じる姿勢に
角度変位し、コードリールが引き出された状態では、整
流板が通気経路に沿う水平姿勢に角度変位するように構
成しているので、整流板の整流板角度を自動的に制御す
ることができ、また、掃除機使用時に整流板が通気経路
に水平になることで、圧力損失の増大を防ぐことができ
る。さらに、光源は集塵室内の掃除機本体下部となる部
位に設置されているので、光源の光が光触媒層に効率よ
く照射され、脱臭、殺菌効果を一層、促進することがで
きる。
【0032】請求項4によるときは、外部光を集塵室の
光触媒層に導く手段を設けているので、光触媒機能の促
進を図り得るとともに、光源に電源供給することのでき
ない場合にも、光触媒機能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電気掃除機の一つの実施の形態にお
ける掃除機本体を示す断面図。
【図2】 その脱臭装置を示す斜視図。
【図3】 使用時における脱臭装置の状態を示す断面
図。
【図4】 強脱臭モードの非使用時における脱臭装置の
状態を示す断面図。
【図5】 弱脱臭モードの非使用時における脱臭装置の
状態を示す断面図。
【図6】 従来の脱臭装置付きの電気掃除機の一例を示
す断面図。
【符号の説明】
1 掃除機本体 2 通気孔 3 隔壁 4 吸気管 5 集塵室 6 吸引用モータ 7 吸気シャッター 8 コードリール 9 整流板 10 光源 11 集光部 12 支持枠 13 ラックギア 14 コードリール側のピニオンギア 15 支持枠側のピニオンギア D 脱臭装置 P 集塵袋 a 吸気流 b 循環気流 x 光源からの光 y 外部光

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掃除機本体の吸引動作によって発生した
    吸気流の通気経路で生じる臭気成分を吸着する吸着剤
    と、この吸着剤の表面に形成された光触媒層と、この光
    触媒層を励起させる光源とを備え、前記光源からの光の
    照射によって前記光触媒層を励起させ、該光触媒層によ
    って前記吸着剤で吸着した臭気成分及び雑菌を分解する
    ように構成された脱臭装置を、前記掃除機本体内に設け
    られ且つ通気経路に連通する集塵室内に設置したことを
    特徴とする電気掃除機。
  2. 【請求項2】 掃除機本体の吸引動作によって発生した
    吸気流を整流する整流板を備え、この整流板の表面に脱
    臭装置の吸着剤と光触媒層を形成する一方、前記整流板
    を集塵室内に設けられた支持枠によって角度変位可能に
    保持している請求項1に記載の電気掃除機。
  3. 【請求項3】 掃除機本体に装備されたコードリールの
    回転動作を支持枠に伝達する動作伝達機構を設けて、前
    記コードリールが巻き取られた状態では、整流板が通気
    経路を閉じる姿勢に角度変位し、該コードリールが引き
    出された状態では前記整流板が前記通気経路に沿う水平
    姿勢に角度変位するように構成する一方、光源は集塵室
    内の掃除機本体下部となる部位に設置している請求項2
    に記載の電気掃除機。
  4. 【請求項4】 外部光を掃除機本体内集塵室の光触媒層
    に導く手段が設けられている請求項1〜3のいずれかに
    記載の電気掃除機。
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