JP2004036912A - 空気清浄機 - Google Patents
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Abstract
【課題】風速が速くなっても効率よく殺菌を行えるようにする。
【解決手段】本体ケース1内に吸い込んだ空気を浄化して本体ケース1外に吹き出す空気清浄機において、オゾンを発生させる発光体としてのオゾンランプ14と、このオゾンランプ14からの光で活性化する光触媒フィルター17と、この光触媒フィルター17の下流側に位置するオゾン触媒フィルター18とを内蔵する。
【効果】オゾンランプからの光により生じるオゾンと、オゾン触媒フィルターでオゾンが分解される際に生じる活性酸素とで効率よく殺菌できると共に、オゾンを本体ケース内で分解することで人体への影響を防止できる。
【選択図】 図2
【解決手段】本体ケース1内に吸い込んだ空気を浄化して本体ケース1外に吹き出す空気清浄機において、オゾンを発生させる発光体としてのオゾンランプ14と、このオゾンランプ14からの光で活性化する光触媒フィルター17と、この光触媒フィルター17の下流側に位置するオゾン触媒フィルター18とを内蔵する。
【効果】オゾンランプからの光により生じるオゾンと、オゾン触媒フィルターでオゾンが分解される際に生じる活性酸素とで効率よく殺菌できると共に、オゾンを本体ケース内で分解することで人体への影響を防止できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本体ケース内に吸い込んだ空気を浄化して本体ケース外に吹き出す空気清浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の空気清浄機として、本体ケース内に、光触媒フィルターと、この光触媒フィルターを活性化する発光体と、送風機とを設け、前記発光体を点灯した状態で送風機を駆動することで、発光体からの光により光触媒が活性化され、この活性化された光触媒を本体ケース内に吸い込んだ空気が通過する際に臭気成分が分解されるものが知られている。
【0003】
このような空気清浄機の発光体としては、有害なオゾンが発生しないように波長が200nm(ナノメータ)より大きな紫外線を照射するもの(例えば、波長が245nmや345nm等の光を発光するもの)が使用されているが、この波長の紫外線を使って充分に殺菌を行うのには時間を要し、風速が速くなると本体ケース内に吸い込んだ空気中の雑菌に充分な紫外線を照射できず、殺菌を充分に行えない状態で本体ケースから排気されるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、光触媒フィルターにて脱臭を行うことができると共に、風速が速くなっても効率よく殺菌を行うことができる空気清浄機を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段は、本体ケース内に吸い込んだ空気を浄化して本体ケース外に吹き出す空気清浄機において、オゾンを発生させる発光体と、この発光体からの光で活性化する光触媒フィルターと、この光触媒フィルターの下流側に位置するオゾン触媒フィルターとを内蔵するものである。
【0006】
これにより、活性化した光触媒フィルターに加え発光体からの光により生じたオゾンにて脱臭を効率よく行うことができると共に、前記オゾンと、このオゾンをオゾン触媒フィルターで分解した際に発生する活性酸素にて迅速に殺菌及び脱臭を行うことができ、風速が速くなっても効率よく殺菌及び脱臭を行うことができる。更に、本体ケース内で生じたオゾンがオゾン触媒フィルターで分解されて無害化されるので、人体への影響を防止でき、安全に使用することができる。
【0007】
上記構成において、前記光触媒フィルターを前記発光体の下流側に位置させるものである。
【0008】
これにより、光触媒フィルターの上流側の面が発光体に対向するようになり、この面に付着した雑菌をより効率よく殺菌することができる。
【0009】
また、前記発光体の上流側に前記光触媒フィルターを位置させ、前記発光体の下流側に前記オゾン触媒フィルターを位置させるてもよい。
【0010】
これにより、発光体からの有害な光が本体ケース外に漏洩するのを光触媒フィルターとオゾン触媒フィルターとを利用して抑制することができる。
【0011】
また、前記発光体の上流側に集塵フィルターを設ける。
【0012】
これにより、本体ケース内に吸い込まれた空気が発光体を通過する前に空気中の塵埃が集塵フィルターで除去でき、発光体への塵埃の付着を抑制できると共に、集塵フィルターにて発光体からの光が本体ケース外に漏洩するのを抑制できる。
【0013】
また、前記集塵フィルターは、詳述すれば、不織布を襞折り状に形成したフィルターである。
【0014】
これにより、集塵フィルターによって発光体からの光が本体ケース外に漏洩するのをより効果的に抑制できる。
【0015】
また、前記オゾン触媒フィルターの下流側に活性炭フィルターが位置するものである。
【0016】
これにより、活性炭フィルターによて更に脱臭することができ、より効率よく脱臭を行うことができる。
【0017】
詳述すれば、前記発光体は、波長が略185ナノメータの光を発光するものである。
【0018】
これにより、発光体にてオゾンを効率よく発生させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の空気清浄機を図1及び図2に基づき説明する。尚、以降、前カバー4側を正面とし、後ケース3側を背面とする。
【0020】
1は合成樹脂にて形成された空気清浄機の本体ケースで、前面側を開口する後ケース3と、この後ケース3に着脱自在に装着される前カバー4と、前カバー4の上方側に位置する上ケース5とから構成されている。
【0021】
前カバー4には吸気口となる多数のスリット状の孔6が形成されており、この孔6から本体ケース1内に空気が取り込まれる。また、前カバー4の下部には、後ケース3の前面側下部に形成された係止孔7に挿入される係止部8が形成され、前カバー4の左右両側には押しボタン9の操作により後述する仕切板11に着脱自在に係止される係止爪(図示せず)が形成されている。
【0022】
後ケース3の上面には格子状の排気口2が形成され、背面側に渦巻き状のファンケーシング10が一体に形成されており、このファンケーシング10内は排気口2を介して本体ケース1外と連通されている。
【0023】
11は本体ケース1内を前後に区画する仕切板で、前後の空間を連通する穴11aが形成されている。この仕切板11の前カバー4側には前カバー4側を開口する凹状の収納部12が形成されており、この収納部12の近傍には孔6から吸い込まれた空気中の粉塵の量を検知する図示しない粉塵センサが設けられている。
【0024】
13は収納部12の吸気口6側に着脱自在に装着される集塵フィルターで、エレクトレット化されたポリプロピレン不織布を襞折り状に加工してその周囲を紙製枠体に固着して形成されている。
【0025】
14は184.9nm(ナノメータ)の波長の紫外線を照射するように構成されたオゾンランプで、このオゾンランプ14の上端部と下端部には取付金具15、16がそれぞれ取り付けられている。そして、オゾンランプ14は、上方の取付金具15を収納部12の上部に係止し、下方の取付金具16を収納部12の下部にネジ止めすることで、収納部12における集塵フィルター13の下流側に配設される。このオゾンランプ14は照射した紫外線によりオゾンを発生させ、この発生したオゾンにより硫化水素やホルムアルデヒドなどの臭気成分を分解して無臭化したり、大腸菌、黄色ブドウ球菌等の雑菌を殺菌する。
【0026】
17はオゾンランプ14の下流側に配設される光触媒フィルターで、酸化チタン等でハニカム状に形成されている。この光触媒フィルター17はオゾンランプ14からの光により活性化され、水酸化ラジカルを発生させ、この水酸化ラジカルにて酢酸やアンモニア等の臭気成分を無臭化する。
【0027】
18は光触媒フィルター17の下流側に配設されるオゾン触媒フィルターで、オゾンを分解して活性酸素を発生させる。
【0028】
19は活性炭などが内蔵された活性炭フィルターで、空気中の臭気成分を吸着して除去する。
【0029】
20は仕切板11の後ケース3側に配設される送風機で、仕切板11に取り付けられたモータ21と、このモータ21により駆動されるファン22とで構成されている。
【0030】
23は上ケース5に形成された操作部で、運転モードを切り替えるモード選択スイッチ24と、運転停止を行うための停止スイッチ25と、オゾンランプ14を点灯するための点灯スイッチ26と、オゾンランプ14の点灯時に点灯する表示部27が形成されている。また、操作部23の内部には図示しないガスセンサが取り付けられている。
【0031】
モード切り換えスイッチ24は、押す毎に、自動モード、微弱モード、弱モード、中モード、強モード、特強モードと切り換えられるようになっている。この際、LED28、29、30、31、32、33の点灯にて、どのモードに切り替わったかを使用者が認識できるようになっている。
【0032】
自動モードでは粉塵センサやガスセンサで検知された出力に基づいて送風機20による風量が自動的に変更される。
【0033】
微弱運転モード、弱モード、中モード、強モード及び特強モードでは、粉塵センサやガスセンサからの出力に関係なく、微弱運転モード、弱モード、中モード、強モード、特強モードの順に風量が多くなるようにそれぞれ風量が設定されて運転される。
【0034】
次に動作について説明する。
【0035】
モード選択スイッチ24にて自動モード等が選択されるとファン22が駆動され、吸気口としての孔6から本体ケース1内に部屋の空気が吸い込まれ、集塵フィルター13を通過する際に空気中の塵埃が除去される。塵埃が除去された空気は、オゾンランプ14を横切って、光触媒フィルター17、オゾン触媒フィルター18、活性炭フィルター19を順次通過する。
【0036】
ここで、点灯スイッチ26を押してオゾンランプ14を点灯すると、オゾンランプ14からの紫外線によりオゾンが発生する。このオゾンは脱臭能力や殺菌能力が高く、オゾンランプ14を通過する空気中の臭気成分(硫化水素やホルムアルデヒド等)を迅速に分解して除去すると共に、前記空気中の雑菌(大腸菌やブドウ球菌等)を迅速に殺菌する。また、オゾンランプ14からの紫外線により光触媒フィルター17が活性化され、活性化された光触媒フィルター17を本体ケース1内に吸い込まれた空気が通過する時に水酸化ラジカルが発生する。そして、水酸化ラジカルにて臭気成分(酢酸やアンモニア等)が分解されて除去される。
【0037】
発生した前記オゾンはオゾン触媒フィルター18を通過する時にオゾン触媒フィルター18によって分解されて活性酸素となって無害化される。この分解の際に発生する活性酸素は脱臭能力や殺菌能力が高く、この活性酸素により本体ケース1内に吸い込んだ空気中の雑菌(大腸菌や黄色ブドウ球菌等)が迅速に殺菌されると共に、臭気成分(硫化水素やアセトアルデヒド等)が迅速に分解されて脱臭される。
【0038】
このように殺菌され、脱臭された空気は更に活性炭フィルター19を通過して臭気成分が吸着され、穴11aからファンケーシング10内に流入し、ファンケーシング10に案内されて排気口2から本体ケース1外に放出され、空気清浄機の設置された部屋が浄化される。
【0039】
上述の如く、光触媒フィルター17の光源としてオゾンを発生させるオゾンランプ14を使用し、光触媒フィルター17の下流側にオゾン触媒フィルター18を設けたことで、オゾンランプ14からの紫外線にて発生するオゾンや、オゾンをオゾン触媒フィルター18で分解した時に発生する活性酸素によって、本体ケース1内に吸い込んだ空気中の臭気成分を迅速に分解して除去できると共に、前記空気中の雑菌を迅速に殺菌することができる。したがって、風速が速くなっても本体ケース1内に吸い込んだ空気中の臭気成分や雑菌を充分に除去でき、効率よく脱臭及び殺菌を行うことができる。
【0040】
更に、発生するオゾンはオゾン触媒フィルター18で分解されるので、本体ケース外に放出されるオゾンの量を抑制でき、オゾンランプ14を使用しても人体への影響を防止でき、安全に使用することができる。
【0041】
そして、光触媒フィルター17がオゾンランプ14の下流側に位置することで、空気中の雑菌や臭気成分が付着しやすい上流側の面にオゾンランプ14の紫外線が効果的に照射されるようになり、効率よく殺菌や脱臭を行うことができる。
【0042】
また、オゾンランプ14の上流側に集塵フィルター13を設けたことで、オゾンランプ14から照射される有害な光が本体ケース1外に漏洩するのを集塵フィルター13で抑制できる。更に、本体ケース1内に吸い込まれた空気中の塵埃がオゾンランプ14に付着する前に除去でき、オゾンランプ14からの光量の低下を防止でき、効率よく殺菌及び脱臭を行うことができる。
【0043】
この集塵フィルター13を、不織布を襞折り状に形成したフィルターであることで、オゾンランプ14からの光が集塵フィルター13を通過しにくくなり、本体ケース1外に漏洩するのをより確実に抑制できる。
【0044】
尚、上記実施の形態に示すように、オゾンを効率よく発生するように光触媒フィルター17の光源として波長が略185nmであるオゾンランプ14を使用することが望ましいが、オゾンを発生できる波長が200nm以下の光源であっても良い。
【0045】
また、光触媒フィルター17をオゾンランプ14の下流側に配設するのが望ましいが、光触媒フィルターをオゾンランプの上流側に、オゾン触媒フィルターをオゾンランプの下流側にそれぞれ設け、光触媒フィルターとオゾン触媒フィルターとの間にオゾンランプが位置するようにしても良い。
【0046】
この場合、光触媒フィルター17とオゾン触媒フィルター18を利用してオゾンランプ14から照射される有害な光が本体ケース1外に漏洩するのを防止することができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の請求項1によれば、発光体からの光によって発生したオゾンとこのオゾンをオゾン触媒フィルターで分解した際に発生する活性酸素にて迅速に脱臭及び殺菌を行うことができるので、風速が速くなっても効率良く脱臭及び殺菌を行うことができる。更に、発生した前記オゾンをオゾン触媒フィルターで分解して無害化できるので、光触媒フィルターの光源として、オゾンを発生させる波長の光を照射する発光体を使用しても、本体ケース外に放出されるオゾンを抑制して人体へ影響を及ぼさない濃度とすることができ、安全に使用することができる。
【0048】
本発明の請求項2によれば、光触媒フィルターの上流側の面が発光体に対向するようになり、本体ケース内に吸い込んだ空気中の塵埃や臭気成分が付着しやすい光触媒フィルターの上流側の面に発光体からの光を効果的に照射でき、効率よく殺菌及び脱臭を行うことができる。
【0049】
本発明の請求項3によれば、発光体からの有害な光が本体ケース外に漏洩するのを光触媒フィルターとオゾン触媒フィルターとを利用して抑制することができる。
【0050】
本発明の請求項4によれば、本体ケース内に吸い込まれた空気が発光体を通過する前に空気中の塵埃が集塵フィルターで除去でき、発光体への塵埃の付着を抑制でき、殺菌効率の低下を防止できると共に、集塵フィルターにて発光体からの光が本体ケース外に漏洩するのを抑制できる。
【0051】
本発明の請求項5によれば、集塵フィルターによって発光体からの光が本体ケース外に漏洩するのをより効果的に抑制できる。
【0052】
本発明の請求項6によれば、活性炭フィルターによて更に脱臭することができ、より効率よく脱臭を行うことができる。
【0053】
本発明の請求項7によれば、発光体にてオゾンを効率よく発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す空気清浄機の正面図である。
【図2】同空気清浄機の側面縦断面図である。
【符号の説明】
1 本体ケース
13 集塵フィルター
14 オゾンランプ(発光体)
17 光触媒フィルター
18 オゾン触媒フィルター
19 活性炭フィルター
【発明の属する技術分野】
本発明は、本体ケース内に吸い込んだ空気を浄化して本体ケース外に吹き出す空気清浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の空気清浄機として、本体ケース内に、光触媒フィルターと、この光触媒フィルターを活性化する発光体と、送風機とを設け、前記発光体を点灯した状態で送風機を駆動することで、発光体からの光により光触媒が活性化され、この活性化された光触媒を本体ケース内に吸い込んだ空気が通過する際に臭気成分が分解されるものが知られている。
【0003】
このような空気清浄機の発光体としては、有害なオゾンが発生しないように波長が200nm(ナノメータ)より大きな紫外線を照射するもの(例えば、波長が245nmや345nm等の光を発光するもの)が使用されているが、この波長の紫外線を使って充分に殺菌を行うのには時間を要し、風速が速くなると本体ケース内に吸い込んだ空気中の雑菌に充分な紫外線を照射できず、殺菌を充分に行えない状態で本体ケースから排気されるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、光触媒フィルターにて脱臭を行うことができると共に、風速が速くなっても効率よく殺菌を行うことができる空気清浄機を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段は、本体ケース内に吸い込んだ空気を浄化して本体ケース外に吹き出す空気清浄機において、オゾンを発生させる発光体と、この発光体からの光で活性化する光触媒フィルターと、この光触媒フィルターの下流側に位置するオゾン触媒フィルターとを内蔵するものである。
【0006】
これにより、活性化した光触媒フィルターに加え発光体からの光により生じたオゾンにて脱臭を効率よく行うことができると共に、前記オゾンと、このオゾンをオゾン触媒フィルターで分解した際に発生する活性酸素にて迅速に殺菌及び脱臭を行うことができ、風速が速くなっても効率よく殺菌及び脱臭を行うことができる。更に、本体ケース内で生じたオゾンがオゾン触媒フィルターで分解されて無害化されるので、人体への影響を防止でき、安全に使用することができる。
【0007】
上記構成において、前記光触媒フィルターを前記発光体の下流側に位置させるものである。
【0008】
これにより、光触媒フィルターの上流側の面が発光体に対向するようになり、この面に付着した雑菌をより効率よく殺菌することができる。
【0009】
また、前記発光体の上流側に前記光触媒フィルターを位置させ、前記発光体の下流側に前記オゾン触媒フィルターを位置させるてもよい。
【0010】
これにより、発光体からの有害な光が本体ケース外に漏洩するのを光触媒フィルターとオゾン触媒フィルターとを利用して抑制することができる。
【0011】
また、前記発光体の上流側に集塵フィルターを設ける。
【0012】
これにより、本体ケース内に吸い込まれた空気が発光体を通過する前に空気中の塵埃が集塵フィルターで除去でき、発光体への塵埃の付着を抑制できると共に、集塵フィルターにて発光体からの光が本体ケース外に漏洩するのを抑制できる。
【0013】
また、前記集塵フィルターは、詳述すれば、不織布を襞折り状に形成したフィルターである。
【0014】
これにより、集塵フィルターによって発光体からの光が本体ケース外に漏洩するのをより効果的に抑制できる。
【0015】
また、前記オゾン触媒フィルターの下流側に活性炭フィルターが位置するものである。
【0016】
これにより、活性炭フィルターによて更に脱臭することができ、より効率よく脱臭を行うことができる。
【0017】
詳述すれば、前記発光体は、波長が略185ナノメータの光を発光するものである。
【0018】
これにより、発光体にてオゾンを効率よく発生させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の空気清浄機を図1及び図2に基づき説明する。尚、以降、前カバー4側を正面とし、後ケース3側を背面とする。
【0020】
1は合成樹脂にて形成された空気清浄機の本体ケースで、前面側を開口する後ケース3と、この後ケース3に着脱自在に装着される前カバー4と、前カバー4の上方側に位置する上ケース5とから構成されている。
【0021】
前カバー4には吸気口となる多数のスリット状の孔6が形成されており、この孔6から本体ケース1内に空気が取り込まれる。また、前カバー4の下部には、後ケース3の前面側下部に形成された係止孔7に挿入される係止部8が形成され、前カバー4の左右両側には押しボタン9の操作により後述する仕切板11に着脱自在に係止される係止爪(図示せず)が形成されている。
【0022】
後ケース3の上面には格子状の排気口2が形成され、背面側に渦巻き状のファンケーシング10が一体に形成されており、このファンケーシング10内は排気口2を介して本体ケース1外と連通されている。
【0023】
11は本体ケース1内を前後に区画する仕切板で、前後の空間を連通する穴11aが形成されている。この仕切板11の前カバー4側には前カバー4側を開口する凹状の収納部12が形成されており、この収納部12の近傍には孔6から吸い込まれた空気中の粉塵の量を検知する図示しない粉塵センサが設けられている。
【0024】
13は収納部12の吸気口6側に着脱自在に装着される集塵フィルターで、エレクトレット化されたポリプロピレン不織布を襞折り状に加工してその周囲を紙製枠体に固着して形成されている。
【0025】
14は184.9nm(ナノメータ)の波長の紫外線を照射するように構成されたオゾンランプで、このオゾンランプ14の上端部と下端部には取付金具15、16がそれぞれ取り付けられている。そして、オゾンランプ14は、上方の取付金具15を収納部12の上部に係止し、下方の取付金具16を収納部12の下部にネジ止めすることで、収納部12における集塵フィルター13の下流側に配設される。このオゾンランプ14は照射した紫外線によりオゾンを発生させ、この発生したオゾンにより硫化水素やホルムアルデヒドなどの臭気成分を分解して無臭化したり、大腸菌、黄色ブドウ球菌等の雑菌を殺菌する。
【0026】
17はオゾンランプ14の下流側に配設される光触媒フィルターで、酸化チタン等でハニカム状に形成されている。この光触媒フィルター17はオゾンランプ14からの光により活性化され、水酸化ラジカルを発生させ、この水酸化ラジカルにて酢酸やアンモニア等の臭気成分を無臭化する。
【0027】
18は光触媒フィルター17の下流側に配設されるオゾン触媒フィルターで、オゾンを分解して活性酸素を発生させる。
【0028】
19は活性炭などが内蔵された活性炭フィルターで、空気中の臭気成分を吸着して除去する。
【0029】
20は仕切板11の後ケース3側に配設される送風機で、仕切板11に取り付けられたモータ21と、このモータ21により駆動されるファン22とで構成されている。
【0030】
23は上ケース5に形成された操作部で、運転モードを切り替えるモード選択スイッチ24と、運転停止を行うための停止スイッチ25と、オゾンランプ14を点灯するための点灯スイッチ26と、オゾンランプ14の点灯時に点灯する表示部27が形成されている。また、操作部23の内部には図示しないガスセンサが取り付けられている。
【0031】
モード切り換えスイッチ24は、押す毎に、自動モード、微弱モード、弱モード、中モード、強モード、特強モードと切り換えられるようになっている。この際、LED28、29、30、31、32、33の点灯にて、どのモードに切り替わったかを使用者が認識できるようになっている。
【0032】
自動モードでは粉塵センサやガスセンサで検知された出力に基づいて送風機20による風量が自動的に変更される。
【0033】
微弱運転モード、弱モード、中モード、強モード及び特強モードでは、粉塵センサやガスセンサからの出力に関係なく、微弱運転モード、弱モード、中モード、強モード、特強モードの順に風量が多くなるようにそれぞれ風量が設定されて運転される。
【0034】
次に動作について説明する。
【0035】
モード選択スイッチ24にて自動モード等が選択されるとファン22が駆動され、吸気口としての孔6から本体ケース1内に部屋の空気が吸い込まれ、集塵フィルター13を通過する際に空気中の塵埃が除去される。塵埃が除去された空気は、オゾンランプ14を横切って、光触媒フィルター17、オゾン触媒フィルター18、活性炭フィルター19を順次通過する。
【0036】
ここで、点灯スイッチ26を押してオゾンランプ14を点灯すると、オゾンランプ14からの紫外線によりオゾンが発生する。このオゾンは脱臭能力や殺菌能力が高く、オゾンランプ14を通過する空気中の臭気成分(硫化水素やホルムアルデヒド等)を迅速に分解して除去すると共に、前記空気中の雑菌(大腸菌やブドウ球菌等)を迅速に殺菌する。また、オゾンランプ14からの紫外線により光触媒フィルター17が活性化され、活性化された光触媒フィルター17を本体ケース1内に吸い込まれた空気が通過する時に水酸化ラジカルが発生する。そして、水酸化ラジカルにて臭気成分(酢酸やアンモニア等)が分解されて除去される。
【0037】
発生した前記オゾンはオゾン触媒フィルター18を通過する時にオゾン触媒フィルター18によって分解されて活性酸素となって無害化される。この分解の際に発生する活性酸素は脱臭能力や殺菌能力が高く、この活性酸素により本体ケース1内に吸い込んだ空気中の雑菌(大腸菌や黄色ブドウ球菌等)が迅速に殺菌されると共に、臭気成分(硫化水素やアセトアルデヒド等)が迅速に分解されて脱臭される。
【0038】
このように殺菌され、脱臭された空気は更に活性炭フィルター19を通過して臭気成分が吸着され、穴11aからファンケーシング10内に流入し、ファンケーシング10に案内されて排気口2から本体ケース1外に放出され、空気清浄機の設置された部屋が浄化される。
【0039】
上述の如く、光触媒フィルター17の光源としてオゾンを発生させるオゾンランプ14を使用し、光触媒フィルター17の下流側にオゾン触媒フィルター18を設けたことで、オゾンランプ14からの紫外線にて発生するオゾンや、オゾンをオゾン触媒フィルター18で分解した時に発生する活性酸素によって、本体ケース1内に吸い込んだ空気中の臭気成分を迅速に分解して除去できると共に、前記空気中の雑菌を迅速に殺菌することができる。したがって、風速が速くなっても本体ケース1内に吸い込んだ空気中の臭気成分や雑菌を充分に除去でき、効率よく脱臭及び殺菌を行うことができる。
【0040】
更に、発生するオゾンはオゾン触媒フィルター18で分解されるので、本体ケース外に放出されるオゾンの量を抑制でき、オゾンランプ14を使用しても人体への影響を防止でき、安全に使用することができる。
【0041】
そして、光触媒フィルター17がオゾンランプ14の下流側に位置することで、空気中の雑菌や臭気成分が付着しやすい上流側の面にオゾンランプ14の紫外線が効果的に照射されるようになり、効率よく殺菌や脱臭を行うことができる。
【0042】
また、オゾンランプ14の上流側に集塵フィルター13を設けたことで、オゾンランプ14から照射される有害な光が本体ケース1外に漏洩するのを集塵フィルター13で抑制できる。更に、本体ケース1内に吸い込まれた空気中の塵埃がオゾンランプ14に付着する前に除去でき、オゾンランプ14からの光量の低下を防止でき、効率よく殺菌及び脱臭を行うことができる。
【0043】
この集塵フィルター13を、不織布を襞折り状に形成したフィルターであることで、オゾンランプ14からの光が集塵フィルター13を通過しにくくなり、本体ケース1外に漏洩するのをより確実に抑制できる。
【0044】
尚、上記実施の形態に示すように、オゾンを効率よく発生するように光触媒フィルター17の光源として波長が略185nmであるオゾンランプ14を使用することが望ましいが、オゾンを発生できる波長が200nm以下の光源であっても良い。
【0045】
また、光触媒フィルター17をオゾンランプ14の下流側に配設するのが望ましいが、光触媒フィルターをオゾンランプの上流側に、オゾン触媒フィルターをオゾンランプの下流側にそれぞれ設け、光触媒フィルターとオゾン触媒フィルターとの間にオゾンランプが位置するようにしても良い。
【0046】
この場合、光触媒フィルター17とオゾン触媒フィルター18を利用してオゾンランプ14から照射される有害な光が本体ケース1外に漏洩するのを防止することができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の請求項1によれば、発光体からの光によって発生したオゾンとこのオゾンをオゾン触媒フィルターで分解した際に発生する活性酸素にて迅速に脱臭及び殺菌を行うことができるので、風速が速くなっても効率良く脱臭及び殺菌を行うことができる。更に、発生した前記オゾンをオゾン触媒フィルターで分解して無害化できるので、光触媒フィルターの光源として、オゾンを発生させる波長の光を照射する発光体を使用しても、本体ケース外に放出されるオゾンを抑制して人体へ影響を及ぼさない濃度とすることができ、安全に使用することができる。
【0048】
本発明の請求項2によれば、光触媒フィルターの上流側の面が発光体に対向するようになり、本体ケース内に吸い込んだ空気中の塵埃や臭気成分が付着しやすい光触媒フィルターの上流側の面に発光体からの光を効果的に照射でき、効率よく殺菌及び脱臭を行うことができる。
【0049】
本発明の請求項3によれば、発光体からの有害な光が本体ケース外に漏洩するのを光触媒フィルターとオゾン触媒フィルターとを利用して抑制することができる。
【0050】
本発明の請求項4によれば、本体ケース内に吸い込まれた空気が発光体を通過する前に空気中の塵埃が集塵フィルターで除去でき、発光体への塵埃の付着を抑制でき、殺菌効率の低下を防止できると共に、集塵フィルターにて発光体からの光が本体ケース外に漏洩するのを抑制できる。
【0051】
本発明の請求項5によれば、集塵フィルターによって発光体からの光が本体ケース外に漏洩するのをより効果的に抑制できる。
【0052】
本発明の請求項6によれば、活性炭フィルターによて更に脱臭することができ、より効率よく脱臭を行うことができる。
【0053】
本発明の請求項7によれば、発光体にてオゾンを効率よく発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す空気清浄機の正面図である。
【図2】同空気清浄機の側面縦断面図である。
【符号の説明】
1 本体ケース
13 集塵フィルター
14 オゾンランプ(発光体)
17 光触媒フィルター
18 オゾン触媒フィルター
19 活性炭フィルター
Claims (7)
- 本体ケース内に吸い込んだ空気を浄化して本体ケース外に吹き出す空気清浄機において、オゾンを発生させる発光体と、該発光体からの光で活性化する光触媒フィルターと、該光触媒フィルターの下流側に位置するオゾン触媒フィルターとを内蔵することを特徴とする空気清浄機。
- 前記光触媒フィルターを前記発光体の下流側に位置させたことを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機。
- 前記発光体の上流側に前記光触媒フィルターが位置し、前記発光体の下流側に前記オゾン触媒フィルターが位置することを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機。
- 前記発光体の上流側に集塵フィルターを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の空気清浄機。
- 前記集塵フィルターは、不織布を襞折り状に形成したフィルターであることを特徴とする請求項4に記載の空気清浄機。
- 前記オゾン触媒フィルターの下流側に活性炭フィルターを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の空気清浄機。
- 前記発光体は、波長が略185ナノメータの光を発光するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の空気清浄機。
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- 2002-06-28 JP JP2002190683A patent/JP2004036912A/ja active Pending
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