JPH0912052A - ポンプディスペンサー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ノズルヘッドが不用意に上昇等しないよう常時
ロックされた構造を有する安価なポンプディスペンサー
の提供。 【構成】容器本体に装着され容器本体内に吸い込み口を
介して連通可能なハウジングと、ハウジングに往復動可
能に挿入されハウジング内に形成されるポンプ室を拡縮
可能とするピストンと、ピストンの先端に装着されるノ
ズルヘッドと、ピストンを挿通させてハウジングの上端
部内面に嵌着される筒状案内部材と筒状案内部材の上端
部から外方に延びる頂壁と頂壁の下部から垂下してハウ
ジング上端部外面に嵌着される第１周壁と第１周壁の外
方に垂下される第２周壁とを具備する組み部材と、から
なるポンプディスペンサーであって、組み部材の筒状案
内部材の上部には、この筒状案内部材に近接して頂壁か
ら突出するように立ち上がりリブを設け、この立ち上が
りリブの対向するヘッド本体下面に支持部を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、容器中の液体を定量吐
出するためのポンプディスペンサーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ノズルヘッドと組み部材をねじで
ロックするポンプディスペンサーは、例えば、図３に示
すように、本来キャップ（１１９）と組み部材（１４
０）は、キャップと容器（図示せず）が堅く締まること
でハウジング（１１０）も堅く固定され、ハウジング
（１１０）が固定されることで組み部材（１４０）が回
転しないように固定されている。ところがノズルヘッド
（１３０）と組み部材（１４０）を螺着する際、このね
じ（１４６）がきつく締まり過ぎると、使用時にノズル
ヘッド（１３０）を回転させてノズルヘッド（１３０）
を上昇させる際に組み部材（１４０）も共に回転してし
まうという問題があった。また、ノズルヘッド（１３
０）の上下動に伴って組み部材の筒状案内部（１４１）
の内面に設けたねじ（１４６）のところから水が浸入し
易いという問題もあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポンプディ
スペンサーに関する上記のような問題点を除去するため
になされたもので、ノズルヘッドと組み部材のねじの締
まり過ぎを防止すると共に、流通時や店頭陳列時にノズ
ルヘッドが不用意に上昇等しないよう常時ロックされた
構造を有し、且つ使用時にはヘッド頸部と筒状案内部材
の間から水の浸入を防止する比較的安価なポンプディス
ペンサーを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、まず第１の発明では、容器本体に装着さ
れ、容器本体内に吸い込み口を介して連通可能とされる
ハウジングと、ハウジングに往復動可能に挿入され、ハ
ウジング内に形成されるポンプ室を拡縮可能とするピス
トンと、このピストンを下部としてハウジング上方へ立
ち上げるステムと、ヘッド本体と、ヘッド本体から横方
向に突出するノズルと、ヘッド本体の下面から下方に向
かって延びステムに接続されるヘッド頸部と、ヘッド頸
部の外面に設けられたねじとを具備する、ステムの先端
に装着されるノズルヘッドと、ステムを挿通させてハウ
ジングの上端部内面に嵌着される筒状案内部材と、筒状
案内部材の内面に設けられたねじと、筒状案内部材の上
端部から略水平に外方に延びる頂壁と、頂壁の下部から
垂下して、ハウジング上端部外面に嵌着される第１周壁
と、第１周壁の外方に垂下される第２周壁とを具備する
組み部材と、から成るポンプディスペンサーであって、
前記組み部材の筒状案内部材の上部には、この筒状案内
部材に近接して、前記頂壁から突出するように、立ち上
がりリブを設け、この立ち上がりリブの対向するヘッド
本体下面の位置に支持部を設けたことを特徴とするポン
プディスペンサーとしたものである。

【０００５】また、第２の発明では、第１の発明におい
て、前記組み部材の筒状案内部材と、前記立ち上がりリ
ブのそれぞれの内面には、前記ノズルヘッドを螺着させ
るためのねじを設けたことを特徴とするポンプディスペ
ンサーを提供するものである。

【０００６】さらにまた、第３の発明では、第１および
第２の発明において、前記組み部材の第１周壁より内方
の頂壁を、外方の頂壁より高くして第２頂壁を設け、第
１周壁を上方に延ばすと共に、前記筒状案内部材も上方
に延ばして、第２頂壁より高くなるように筒状案内部材
の上面に立ち上がりリブを設けたことを特徴とするポン
プディスペンサーを提供するものである。

【０００７】

【作用】上記のように本発明によれば、筒状案内部材の
上部には、筒状案内部材に近接して頂壁から突出するよ
うに立ち上がりリブを設けたので、例えば、浴室等湯水
が飛散し易い場所でディスペンサーを使用する時に、そ
の飛散した湯水等が容器本体に侵入することがない。ま
た、筒状案内部材と立ち上がりリブの内面には、ノズル
ヘッドの下端と螺着させるためのねじを設けたので、ノ
ズルヘッドが不用意に動くことがない。さらに、ハウジ
ング上端部の内面と外面に接する筒状案内部材と第１周
壁の高さを高くしたので、ハウジングとノズル固定リン
グとの嵌合性がより強固になることで、ノズルヘッドを
回転させ自由状態にする際に、組み部材が同時に回転す
るという不都合が生じない。また、頂壁を３段にするこ
とによって、飛散した液体が組み部材の頂壁に溜まり難
くなる。

【０００８】

【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。 〈実施例１〉本発明のポンプディスペンサーは、例えば
図１に示すように、容器本体に挿入され内部にポンプ室
（１１）を有するシリンダー状のハウジング（１０）
と、ハウジング（１０）内に往復動自在に挿入されるピ
ストン（２０）と、ピストン（２０）の先端に装着され
るノズルヘッド（３０）と、ピストン（２０）を軸方向
に摺動自在に案内するガイド部材としての組み部材（４
０）等から構成され、内容物を液状、霧状、泡状等に定
量吐出可能とする。

【０００９】ハウジング（１０）は、内部中空の円筒状
の部材で、容器本体の開口部外周面に螺着されるキャッ
プ（１９）により、容器本体（図示せず）に装着され
る。ハウジング（１０）は、ポンプ室（１１）を形成す
るとともに、容器本体内に吸い込み口（１２）を介して
連通可能とされ、ポンプ室（１１）には、吸い込み口
（１２）に保持されるように弁棒（１３）が挿入されて
おり、この弁棒（１３）は容器本体からポンプ室（１
１）への流れのみを許容する逆止弁となる。なお、ハウ
ジング（１０）の吸い込み口（１２）下端には、容器本
体の底部近傍まで延びる吸い込み管（１４）が設けられ
ている。ハウジング（１０）の上部には、空気孔（１
５）が設けられている。

【００１０】ピストン（２１）は、ハウジング（１０）
の内面に摺接し、ハウジング（１０）に往復動可能に挿
入されている。ピストン（２１）は、ポンプ室（１１）
内に装着されるスプリング（２２）によって、ポンプ室
（１１）を拡張する方向に常時付勢されており、自由状
態ではピストン（２１）を下部として上方に立ち上がる
ステム（２０）は、組み部材（４０）から上方向に伸張
状態にあり、手動の押し込み力によって往動し、ばね力
によって復動する。

【００１１】ステム（２０）は、内部中空の筒状部材
で、中空部は内容物を外部に吐出するための吐出通路
（２３）となっている。また、ステム（２０）の上端部
で、ノズルヘッド（３０）との連結部には、ステム（２
０）を手動により押し込んだ際、内容物を吐出させる吐
出弁（２４）が設けられている。

【００１２】弁棒（１３）は、自由状態では、その下端
がハウジング（１０）の吸い込み口（１２）に吸い込み
弁となるように装着され、その上端はステム（２０）下
端部の吐出通路（２３）に入り込む状態で、軸方向に平
行にスプリング（２２）の中に入った状態で装着され
る。ノズルヘッド（３０）が押し込まれた状態では、弁
棒（１３）の大部分は吐出通路（２３）に入り込み、吸
い込み口（１２）を閉塞した状態になる。

【００１３】ステム（２０）の先端には、ノズルヘッド
（３０）が設けられている。このノズルヘッド（３０）
は、ヘッド本体（３１）と、このヘッド本体（３１）か
ら横方向に突出するノズル（３２）と、ヘッド本体（３
１）の下面から下方に向かって延び、ピストン（２０）
に接続されるヘッド頸部（３３）から構成されている。
ヘッド頸部（３３）の外周には雄ねじ（３４）が形成さ
れている。また、ヘッド本体（３１）の下面であって、
後述する立ち上がりリブ（４５）に対応する部位には、
ヘッド本体（３１）を最下位まで降下させた時に立ち上
がりリブ（４５）の上端面に当接する凹状の支持部（３
５）が形成されている。

【００１４】組み部材（４０）は、ハウジング（１０）
の上端開口部内周面に差し込まれる中空の栓体で、ハウ
ジング（１０）の上端開口部内面に嵌着される筒状案内
部材（４１）と、筒状案内部材（４１）の上端から半径
方向外方に張り出す頂壁（４２）と、頂壁（４２）の下
部から垂下して、ハウジング（１０）上端部外面に螺着
される第１周壁（４３）と、第１周壁（４３）の外方に
頂壁（４２）の下部から垂下される第２周壁（４４）
と、筒状案内部材（４１）の上部に、筒状案内部材（４
１）に連設して頂壁（４２）から突設した立ち上がりリ
ブ（４５）から構成され、筒状案内部材（４１）と立ち
上がりリブ（４５）の内面には、ヘッド頸部（３３）外
面に設けられた雄ねじ（３４）が螺合する雌ねじ（４
６）が形成されている。なお、立ち上がりリブ（４５）
は、図１に示すように、筒状案内部材（４１）の上端部
に連続して一体的に設けても良い。

【００１５】本発明のポンプディスペンサーの操作方法
を説明する。先ず、スプリング（２２）のばね力に抗し
て手動でノズルヘッド（３０）を押し込み、手を離す。
ステム（２０）は、スプリング（２２）の復元力によっ
て上方に押し上げられポンプ室（１１）が拡張し、発生
した負圧により弁棒（１３）が持ち上がり、容器本体内
の内容液が吸い込み管（１４）を通り吸い込み口（１
２）よりポンプ室（１１）内に吸い込まれる。この時、
吐出通路（２３）は吐出弁（２４）によって閉塞状態に
ある。また、内容液がポンプ室（１１）内に吸い込まれ
た分だけ容器本体内が減圧されるが、ハウジング（１
０）の側壁上端部に設けられた空気孔（１５）等を通じ
て、外気が容器本体内に導入され容器本体内の負圧は解
消される。

【００１６】次に、ノズルヘッド（３０）を押し込む
と、ポンプ室（１１）内が圧縮されて弁棒（１３）によ
り吸い込み口（１２）が閉塞され、吐出弁（２４）は押
し上げられて開き、吐出通路（２３）とノズル（３２）
は連通状態になり、ポンプ室（１１）内に吸い込まれた
内容液が吐出通路（２３）を通じてノズル（３２）先端
から噴出する。

【００１７】このように、自由状態ではステム（２０）
は伸張状態にあり、組み部材（４０）の立ち上がりリブ
（４５）および筒状案内部材（４１）の内周と、ステム
（２０）外周との隙間に水が浸入するおそれがあるが、
組み部材（４０）に降りかかった湯水等は、立ち上がり
リブ（４５）によって浸入が防止される。

【００１８】〈実施例２〉本発明の別の実施例で、図２
に示すように組み部材の立ち上がりリブをキャップより
上方に長く設けると共に、頂壁を階段状に設けた例で、
ポンプディスペンサーの構成、操作方法は、実施例１の
場合と同様であるので説明を省略し、相違する組み部材
（６０）の構造とその働きのみを説明する。

【００１９】本実施例での組み部材（６０）は、ハウジ
ング（１０）の上端開口部内面に嵌着される筒状案内部
材（６１）と、筒状案内部材（６１）の上端から半径方
向外方に張り出す頂壁（６２）と、頂壁（６２）から垂
下してハウジング（１０）上端部外面に螺着される第１
周壁（６３）と、第１周壁（６３）の上方１／３ほどの
部位から半径方向外方に張り出す第２頂壁（６４）と、
第２頂壁（６４）から垂下して設けられる第２周壁（６
５）と、筒状案内部材（６１）の上部に、筒状案内部材
（６１）に連設して頂壁（６２）から突設した立ち上が
りリブ（６６）から構成され、筒状案内部材（６１）と
立ち上がりリブ（６６）の内面には、ヘッド頸部（３
３）外面に設けられた雄ねじ（３４）が螺合する雌ねじ
（６７）が形成されている。なお、立ち上がりリブ（６
６）は、図２に示すように筒状案内部材（６１）の上端
部に連設して一体的に設けても良い。

【００２０】自由状態ではステム（２０）は伸張状態に
あり、組み部材（６０）の立ち上がりリブ（６６）およ
び筒状案内部材（６１）の内周と、ステム（２０）の外
周との隙間に湯水が浸入するおそれがあるが、組み部材
（６０）に降りかかった湯水は、立ち上がりリブ（６
６）によって浸入が防止される。また、頂壁に降りかか
った湯水は、頂壁が外方に向けて下がる段差を有してい
るので、頂壁に滞留することもない。立ち上がりリブ
（６６）および筒状案内部材（６１）とヘッド頸部（３
３）との嵌合部分が長いので、組み部材（６０）とノズ
ルヘッド（３０）およびハウジング（１０）との嵌合性
が良くなると共に、嵌合力も強くなる。

【００２１】

【発明の効果】上記のように本発明によれば、組み部材
に立ち上がりリブを設け、また、組み部材の頂壁に段差
を設けたので、湯水の浸入を完全に防止できる。立ち上
がりリブを設けても、立ち上がりリブを設けてないポン
プディスペンサーと全く変わらない意匠性を有してい
る。組み部材とノズルヘッドとの嵌合性が良いので、不
意に嵌合が外れて内容液が漏れ出すことがないし、嵌合
が外れずに共に回転してしまう不都合もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す断面で表した説明図で
ある。

【図２】本発明の別の実施例を示す断面で表した説明図
である。

【図３】従来例を示す要部を断面で表した説明図であ
る。

【符号の説明】

１０‥‥ハウジング １１‥‥ポンプ室 １２‥‥吸い込み口 １３‥‥弁棒 １４‥‥吸い込み管 １５‥‥空気孔 １９‥‥キャップ ２０‥‥ステム ２１‥‥ピストン ２２‥‥スプリング ２３‥‥吐出通路 ２４‥‥吐出弁 ３０‥‥ノズルヘッド ３１‥‥ヘッド本体 ３２‥‥ノズル ３３‥‥ヘッド頸部 ３４‥‥雄ねじ ３５‥‥支持部 ４０‥‥組み部材 ４１‥‥筒状案内部材 ４２‥‥頂壁 ４３‥‥第１周壁 ４４‥‥第２周壁 ４５‥‥立ち上がりリブ ４６‥‥雌ねじ ６０‥‥組み部材 ６１‥‥筒状案内部材 ６２‥‥頂壁 ６３‥‥第１周壁 ６４‥‥第２頂壁 ６５‥‥第２周壁 ６６‥‥立ち上がりリブ ６７‥‥雌ねじ １１０‥‥ハウジング １１９‥‥キャップ １３０‥‥ノズルヘッド １４０‥‥組み部材 １４１‥‥筒状案内部材 １４６‥‥ねじ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】容器本体に装着され、容器本体内に吸い込
   み口を介して連通可能とされるハウジングと、 ハウジングに往復動可能に挿入され、ハウジング内に形
   成されるポンプ室を拡縮可能とするピストンと、このピ
   ストンを下部としてハウジング上方へ立ち上げるステム
   と、 ヘッド本体と、ヘッド本体から横方向に突出するノズル
   と、ヘッド本体の下面から下方に向かって延びステムに
   接続されるヘッド頸部と、ヘッド頸部の外面に設けられ
   たねじとを具備する、ステムの先端に装着されるノズル
   ヘッドと、 ステムを挿通させてハウジングの上端部内面に嵌着され
   る筒状案内部材と、筒状案内部材の内面に設けられたね
   じと、筒状案内部材の上端部から略水平に外方に延びる
   頂壁と、頂壁の下部から垂下して、ハウジング上端部外
   面に嵌着される第１周壁と、第１周壁の外方に垂下され
   る第２周壁とを具備する組み部材と、から成るポンプデ
   ィスペンサーであって、 前記組み部材の筒状案内部材の上部には、この筒状案内
   部材に近接して、前記頂壁から突出するように立ち上が
   りリブを設け、この立ち上がりリブの対向するヘッド本
   体下面の位置に支持部を設けたことを特徴とするポンプ
   ディスペンサー。
2. 【請求項２】前記組み部材の筒状案内部材と、前記立ち
   上がりリブのそれぞれの内面には、前記ノズルヘッドを
   螺着させるためのねじを設けたことを特徴とする請求項
   １に記載のポンプディスペンサー。
3. 【請求項３】前記組み部材の第１周壁より内方の頂壁
   を、外方の頂壁より高くして第２頂壁を設け、第１周壁
   を上方に延ばすと共に、前記筒状案内部材も上方に延ば
   して、第２頂壁より高くなるように筒状案内部材の上面
   に立ち上がりリブを設けたことを特徴とする請求項１ま
   たは２に記載のポンプディスペンサー。