JPH09120221A - 誘導加熱定着装置 - Google Patents

誘導加熱定着装置

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JPH09120221A
JPH09120221A JP27806295A JP27806295A JPH09120221A JP H09120221 A JPH09120221 A JP H09120221A JP 27806295 A JP27806295 A JP 27806295A JP 27806295 A JP27806295 A JP 27806295A JP H09120221 A JPH09120221 A JP H09120221A
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JP
Japan
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power supply
reference voltage
voltage
coil
circuit
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JP27806295A
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Eiji Okabayashi
英二 岡林
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源電圧の変動による加熱出力の変動を抑え
た誘導加熱定着装置を提供する。 【解決手段】 導電性部材で形成された被加熱体30
と、該被加熱体30に近接して配設され、該被加熱体3
0に誘導電流を生じさせて発熱させるためのコイル9
と、該コイル9に交番電流を流すための高周波電源回路
60と、定電圧電源47により作られる第1基準電圧5
8と、前記高周波電源回路60に供給される電源45の
電圧に比例して変化する第2基準電圧57と、前記高周
波電源回路60が前記コイルへ出力する交番電流を前記
第1基準電圧58と第2基準電圧57の差に比例して制
御する補正回路51と、を有することを特徴とする誘導
加熱定着装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式の複写
機、プリンタおよびファクシミリなどに用いられる定着
装置に関し、さらに詳しくは、誘導加熱を利用してトナ
ー像を記録媒体に定着する定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式の複写機などには、記録媒体
である記録紙ないし転写材などのシート上に転写された
トナー像をシートに定着させる定着装置が設けられてい
る。この定着装置は、例えば、シート上のトナーを熱溶
融させる定着ローラと、当該定着ローラに圧接してシー
トを挟持する加圧ローラとを有している。定着ローラは
円筒状に形成され、この定着ローラの中心軸上には、発
熱体が保持手段により保持されている。発熱体は、例え
ば、ハロゲンランプなどにより構成され、所定の電圧が
印加されることにより発熱するものである。この発熱体
は定着ローラの中心軸に位置しているため、発熱体から
発せられた熱は定着ローラ内壁に均一に輻射され、定着
ローラの外壁の温度分布は円周方向において均一とな
る。定着ローラの外壁は、その温度が定着に適した温度
(例えば、150〜200℃)になるまで加熱される。
この状態で定着ローラと加圧ローラは摺接しながら互い
に逆方向へ回転し、トナーが付着したシートを挟持す
る。定着ローラと加圧ローラとの摺接部(以下、ニップ
部という)において、シート上のトナーは定着ローラの
熱により溶解し、両ローラから作用する圧力によりシー
トに定着される。トナーが定着した後、定着ローラおよ
び加圧ローラの回転に伴い、シートは、排紙ローラによ
って搬送され、排紙トレイ上に排出される。
【0003】ハロゲンランプなどから構成される発熱体
を備えた上記定着装置においては、電源を投入した後、
定着ローラの温度が定着に適した所定温度に達するまで
の時間が長く、その間、使用者は複写機などを使用する
ことができず、待機を強いられるという問題があった。
【0004】このため、複写機などの商品の価値を高め
るためには、ユーザの操作性向上(クイックプリント)
を図ることが一層注目され重視されてきている。
【0005】そこで、クイックプリントに関しては、誘
導加熱方式の定着装置が提案されている(特開昭59−
33788号公報)。この誘導加熱定着装置は、金属導
体からなる定着ローラの内部に、螺旋状に巻かれたコイ
ルが同心状に配置されて、定着ローラの内面に近接した
前記コイルに高周波電流を流し、これによって生じた高
周波磁界で定着ローラに誘導渦電流を発生させ、定着ロ
ーラ自体の固有の抵抗によって定着ローラそのものをジ
ュール発熱させるようになっている。
【0006】この誘導加熱方式は、他の加熱方式と比較
して次のような利点がある。まず第1に、ハロゲンラン
プの近赤外加熱のような間接加熱よりも、速く昇温し、
定着ローラ以外の部分の発熱や伝熱が少ない。また、ハ
ロゲンランプの光漏れに相当するロスがない。第2に、
定着ローラ表面に固体抵抗発熱体を持つ表面加熱より
も、電磁誘導特有の表皮効果があるために発熱効率が良
く、また摺動接点がないため定着装置の信頼性も長期に
わたって高い。
【0007】近年では、低定着温度トナーの開発が進
み、また、家電用高周波電源におけるインバータ回路ス
イッチング素子などの普及・低価格化などによって、上
記特長を持つ誘導加熱定着装置の実現が可能となりつつ
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような利点を有す
る誘導加熱定着装置であるが、電源電圧の変動に対し
て、その出力変動が大きいといった問題がある。これ
は、以下詳細に説明するが、ハロゲンランプを用いた定
着装置よりも、電源電圧の変動による出力の変動が大き
く、場合によっては、誘導加熱の利点が損なわれること
にもなる。
【0009】ここで、この誘導加熱定着装置における電
源電圧の変動に対する出力変動について説明するが、そ
の前にまず、誘導加熱の原理を説明する。
【0010】図8は、誘導加熱定着装置の等価回路図で
ある。なお、図中および以下の各式中、L1 はコイルの
インダクタンス、R1 はコイルの抵抗、L2 は被加熱体
のインダクタンス、R2 は被加熱体の抵抗、V1 はコイ
ルに印加される交番電流(高周波)の電圧、I1 はコイ
ルを流れる電流、I2 は被加熱体に流れる電流(誘導電
流)、Mは相互インダクタンス、kは結合定数、tは交
番電流の周波数の逆数、Wは被加熱体の発熱量であり、
ωは角速度、jは虚数である。
【0011】まず、被加熱体に流れる電流は誘導電流で
あることからコイル側、被加熱体側で電圧に関して
(1)および(2)式が成り立つ。
【0012】
【数1】
【0013】
【数2】
【0014】また、相互インダクタンスMと結合定数k
との関係は、下記(3)式により表される。
【0015】
【数3】
【0016】上記(2)式を被加熱体に流れる電流I2
について整理して(3)式からMを代入すると下記
(4)式となる。
【0017】
【数4】
【0018】ここで、ω、k、L2 およびR2 は定着ロ
ーラの材質および形状で決まる定数であり、かつ、ω2
>>R2 なので、これを下記(5)式のように置くこと
ができる。
【0019】
【数5】
【0020】被加熱体での発熱量Wは、W=(I2 実数
部)2 Rであるから、これに上記(4)式を代入しKで
まとめると下記(6)式によって表される。
【0021】
【数6】
【0022】よって、被加熱体での発熱量は、誘導加熱
コイルのインダクタンスに比例し、誘導加熱コイルの電
流の2乗に比例することが分かる。
【0023】また、コイルに流れる電流と電圧の関係は
下記(7)式の通りである。
【0024】
【数7】
【0025】この(7)式を(6)式に代入すると、下
記(8)式となる。
【0026】
【数8】
【0027】この(8)式から、交番電流の周波数が一
定であるとすれば、被加熱体の発熱量、すなわち、加熱
出力はコイルに印加される電圧V1 の2乗に比例して、
変化することとなる。
【0028】そこで、電源電圧変動比率に対す出力変動
比率は、下記(9)式の通り、Q乗で表される。なお、
式中V0 は変動前電圧、W0 は変動前出力、Vは変動後
電圧、Wは変動後出力である。 (V/V0 )Q =W/W0 …(9) ここで、このQの値は、ハロゲンランプの場合にはハロ
ゲンランプの仕様書などから1.54という値が開示さ
れており、また、誘導加熱の場合には前記(8)式から
2となる。
【0029】一般的に、商用電源(AC100V)の電
圧変動は85〜110%程度であるので、(9)式よ
り、ハロゲンランプおよび誘導加熱の出力変動およびウ
ォームアップタイムの変動は下記表1の通りとなる。な
お、ウォームアップタイムは投入される電力に反比例す
る。
【0030】
【表1】
【0031】表1から分かるように、ハロゲンランプよ
り加熱誘導の方が電源電圧の変動による影響が大きい。
このため、電源電圧が下がった場合には、ウォームアッ
プ時間が長くなり、逆に、電源電圧が高くなった場合に
は温度リップルが大きくなるといった問題がある。
【0032】そこで、本発明の目的は、電源電圧の変動
による影響を少なくした誘導加熱定着装置を提供するこ
とにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、記録媒体上に形成されたトナー像を前記記
録媒体へ定着する定着装置であって、導電性部材で形成
された被加熱体と、該被加熱体に近接して配設され、該
被加熱体に誘導電流を生じさせて発熱させるためのコイ
ルと、該コイルに交番電流を流すための高周波電源回路
と、前記高周波電源回路に供給される電源電圧の変動に
影響されない第1の基準電圧を作る第1電源回路と、前
記高周波電源回路に供給される電源電圧に比例して変化
する第2の基準電圧を作る第2電源回路と、前記高周波
電源回路が前記コイルへ出力する交番電流を、前記第1
の基準電圧と前記第2の基準電圧の差に比例して制御す
る補正回路と、を有することを特徴とする誘導加熱定着
装置である。
【0034】
【発明の実施の形態】上述のように構成された本発明の
実施の形態を添付した図面を用いて説明する。
【0035】図1は、本発明を適用した誘導加熱定着装
置の制御系のブロック図である。この誘導加熱定着装置
は、金属製の定着ローラまたは金属板などの被加熱体3
0の近傍に、該被加熱体30に誘導電流を発生されるた
めの誘導加熱コイル9が配設されており、該誘導加熱コ
イル9には、商用電源(AC100V)45の交流が整
流回路48によってDCに整流され、インバーター回路
60で高周波に変換して印加されている。被加熱体30
表面もしくはその近傍には、安全スイッチであるサーモ
スタット46が配設されており、インバーター回路60
への電流はこのサーモスタット46を介して供給されて
おり、被加熱体30が異常温度となった場合にはサーモ
スタット46によって電源電流が遮断されるようになっ
ている。
【0036】誘導加熱コイル9への高周波電流(交番電
流)は、整流回路48によりAC100VがDCに整流
されて、LC共振回路を構成する誘導加熱コイル9と共
振用コンデンサ49に印加され、そして、整流回路48
とLC共振回路に対して直列に接続された、例えばトラ
ンジスタ、FETあるいはIGBTなどからなるスイッ
チ44を駆動回路53によりスイッチングすることで供
給される。スイッチ44のオフ時間は電圧検出回路54
により決められ、スイッチ44をオンしつづける時間は
タイマー回路51により決められる。このスイッチ44
のオン・オフが繰り返されることで、コイル9に高周波
電流が流れて、被加熱体30の誘導加熱が行われる。す
なわちこのスイッチング動作によりコイルに印加される
高周波の周波数が決定されることとなる。
【0037】このスイッチ44をオンしつづける時間
は、タイマー回路51が駆動回路53に信号を出力し
て、その信号により駆動回路53がスイッチ44をオン
する。一方、電圧検出回路54によるスイッチオフ時間
は、誘導加熱コイル9と共振用コンデンサ49の共振に
より発生する電圧が、ある一定の電圧値以下になったと
きにスイッチ44をオフするように駆動回路53へ信号
を出力することで行われる。
【0038】タイマー回路51は、抵抗とコンデンサか
らなる簡易な回路構成をとり、この抵抗とコンデンサに
よる充放電特性を利用したもので、定電圧の第1基準電
圧58と、電源電圧に比例して電圧が変動する第2基準
電圧57との電位差(第1基準電圧−第2基準電圧)が
供給されている。つまり、この電位差(第1基準電圧−
第2基準電圧)により、スイッチ44のオン時間が決定
されることになる。
【0039】したがって、仮に電源電圧が上昇した場合
には、第2基準電圧57が高くなるので(第1基準電圧
−第2基準電圧)が低くなって、タイマー回路51から
出力される信号の出力時間が短くなることとなり、実質
的にスイッチ44のオン時間が短くなって、過大な出力
が加わらないように補正される。一方、電源電圧が低下
した場合には、第2基準電圧57が低くなるので(第1
基準電圧−第2基準電圧)が高くなって、タイマー回路
51から出力される信号の出力時間が長くなることとな
り、実質的にスイッチ44のオン時間が長くなって、過
小出力とならないように補正される。つまり、この実施
の形態では、タイマー回路51が高周波電源(インバー
ター回路60)の出力を補正する補正回路として機能し
ている。
【0040】これを、前述の(8)式をもって説明すれ
ば、コイルに印加される電圧(電源電圧)V1 の変動に
よる出力Wの変動をスイッチング時間t、すなわち印加
される高周波(交番電流)の周波数を変えることによっ
て補正するものである。
【0041】なお、第1基準電圧58は定電圧源である
回路用DC電源47から供給されて設定されており、第
2基準電圧57は、AC/DC変換回路56から供給さ
れて電源電圧に比例して設定される。
【0042】なお、回路用DC電源47は簡易な定電圧
回路であり第1基準電圧を作り出すほか、電圧検出回路
54、駆動回路53およびタイマー回路51にDC電源
を供給するための安定化電源である(ただし、図中、第
1基準電圧58以外の配線経路については図示せず)。
また、制御回路49は、被加熱体30に接触して、また
は直近に配設されているサーミスタ(図1では不図示)
が検出した温度により被加熱体30の温度が定着に必要
な温度となるように制御信号を出力している。
【0043】ここで、比較のために、本発明を適用しな
い場合(比較例)ついて説明する。図9は、本発明を適
用しない場合の制御系のブロック図であり、図1に示し
た制御系に対し、AC/DC変換回路56および第2基
準電圧57がない構成となっており、定電圧電源である
回路用DC電源47から供給される基準電圧50のみと
なっているものである。その他の構成は図1と同様であ
る。
【0044】したがって、定電圧の基準電圧50によっ
てのみタイマー回路51の抵抗とコンデンサへ電圧が供
給され、電源45の電圧が変動(コイル9に印加される
電圧が変動する)してもスイッチ44のオン時間は常に
一定となるため、電源電圧の変動の影響により、加熱出
力が変動することとなる。
【0045】図2は、本発明の実施の形態と比較例とに
よる電源電圧の変動と出力の関係を示した図面であり、
本発明の実施の形態では、図2(a)に示すように、電
源電圧の変動対し出力変動は96〜100%程度であ
る。一方、比較例では、図2(b)に示すように、出力
変動は72〜121%である。各図から、本発明を用い
た場合には、電源電圧の変動に対する出力の変動が比較
例より約1/10に少なくなっていることが分かる。な
お、比較例においては、電源電圧の変動によっても高周
波電流の周波数は変化せず常に25kHzとなってお
り、一方、本発明を適用した場合には、電源電圧の変動
により高周波電流の周波数は、電源電圧−15%(85
%)のとき20.5kHz、変動なし(±0%)のとき
25kHz、電源電圧+10%(110%)のとき2
8.9kHzとなっている。
【0046】
【実施例】以下、本発明を適用した誘導加熱定着装置の
一実施例を図面に基づいて説明する。なお、同一機能を
有する部材については既に説明した各図と同一の符号を
付し、その説明を省略する。
【0047】実施例1 図3は本発明を適用した誘導加熱定着装置の概略断面図
である。図3に示すように、プリンタなどに組み込まれ
た誘導加熱定着装置は、矢印a方向に回転駆動可能に設
けられた定着ローラ1と、該定着ローラ1に圧接して設
けられ定着ローラ1の回転に伴って従動回転する加圧ロ
ーラ2とを有する。定着ローラ1は、導電体の円筒形中
空パイプであり、例えば炭素鋼管、ステンレス合金管あ
るいはアルミニウム合金管などの導電性部材から形成さ
れ、その外周面にフッ素樹脂をコーティングして、表面
に耐熱離型性層が形成されている。また、定着ローラ1
は、導電性磁性部材から形成することがさらに好まし
い。一方、加圧ローラ2は、軸芯4の周囲に、表面離型
性耐熱ゴム層であるシリコンゴム層5が形成されてい
る。
【0048】定着ローラ1の内部には、該定着ローラ1
に誘導電流を発生させ、定着ローラ1を発熱させるため
のコイルアセンブリ3が複数配設されていて、各コイル
アセンブリ3は、該定着ローラ1との間に該定着ローラ
1が回転自在となるように僅かなギャップを隔てて固定
されているホルダ11に収納されている。
【0049】また、コイルアセンブリ3は、図4に示す
ように、ロの字型の通孔を有しコア10をこの通孔に挿
入してコア10を取り囲むようにボビン8が設けられ、
このボビン8の周りに銅線を巻いてコイル3を形成して
ある。コイル3は表面に融着層と絶縁層を持つ直径0.
8mmの単一またはリッツ銅線を用いて、ボビン8の回
りに定着ローラ1の回転軸に沿った方向に巻回されてい
る。
【0050】コア10は、例えば、フェライトコアまた
は積層コアからなり、ボビン8は、例えば、セラミック
や耐熱絶縁性エンジニアリング・プラスチックで形成さ
れ、コイル3を押えてその形状を整える役割を果たす。
【0051】このコイルアセンブリ3が収納されるホル
ダ11は、図5に示すように、円柱の周囲上下左右に突
き抜ける穴を複数個開けた形状をしており、両端部には
装置本体に固定するための突起部1aが設けられてい
る。このホルダ11は、耐熱絶縁性の材料、例えばPP
S(ポリフェニレンサルファイド)や液晶ポリマーなど
で形成されている。コイルアセンブリ3は、例えばホル
ダ11に設けられた左右の穴にボビン8を挿入し、その
後上下の穴にコア10を挿入することによってホルダ1
1に組み込まれる。複数のコイル9は、ホルダ11内で
電気的に直列に接続されており、ホルダ11の両端には
これらコイル9へ高周波電流を流すためのリード線12
が引き出されている。
【0052】なお、定着ローラ1は、その両端にスベリ
軸受部が形成され、定着ユニットフレームに回転自在に
取り付けられている。さらに、定着ローラ1は、その片
端に図示しない駆動ギアが固定され、この駆動ギアに接
続されたモータなどの図示しない駆動源によって回転駆
動される。
【0053】さらに、定着ローラ1の上方には、定着ロ
ーラの温度を検出するためのサーミスタ6と、温度の異
常上昇時の安全機構として、異常な高温を検知した場合
にコイル9への通電を切断するサーモスタット46が設
けられている。
【0054】この定着装置のコイル9に高周波電流を流
すための制御系は、図1に示した制御系が用いられてお
り、制御回路49が定着ローラ1の上部外周面に配設さ
れているサーミスタ6が検出する温度により必要な発熱
量(加熱出力)を決定し、制御信号が出力され、コイル
9に流される高周波電流は、既に説明したように、商用
電源(AC100V)45の交流を整流回路46によっ
て整流し、インバータ回路60で高周波に変換し発生さ
せて、電源電圧の変動に合わせて、タイマー回路51に
よるスイッチのオン時間が補正されて、高周波電流がコ
イルに印加される。したがって、定着ローラ1での発熱
量は電源電圧の変動に影響されず、ウォームアップ時間
が長くならず、温度リップルを抑えることができる。
【0055】このように構成された誘導加熱定着装置は
以下のように動作する。まず、未定着のトナー像が転写
されているシート14が、図3中左方向から搬送され、
定着ローラ1と加圧ローラ2との間のニップ部に向けて
送り込まれる。シート14は、定着ローラ1の熱と、両
ローラ1、2から作用する圧力とが加えられながらニッ
プ部を搬送される。これにより、未定着トナーが定着さ
れて、シート14上には定着トナー像が形成される。ニ
ップ部を通過したシート14は、定着ローラ1から自然
に分離し、あるいは図3に示すように、先端部が定着ロ
ーラ1の表面に摺接するように設けられた分離爪7ない
し分離ガイドによって定着ローラ1から強制的に分離さ
れ、図3中右方向に搬送される。このシート14は、図
示しない排紙ローラによって搬送されて、排紙トレイ上
に排出される。
【0056】実施例2 次に本発明を適用した他の誘導加熱定着装置の実施例を
説明する。図6は本実施例2の誘導加熱定着装置の概略
断面図である。本実施例2では、導電体で形成されたガ
イド部材としての上定着前ガイド37が被発熱体として
設けられており、また、この上定着前ガイド37に誘導
渦電流を生じさせるためのコイルアセンブリ15aと、
シート14を挟持して搬送するローラ対35および36
とを有している。コイルアセンブリ15aは、図7に示
すように、ボビン1aに保持されたコア2aとコイル3
aとから構成され、上定着前ガイド37を介してシート
14に対向する位置に取り付けられている。ローラ対3
5および36は、上定着前ガイド37の直近下流側に設
けられている。ここで、ローラ対35および36のそれ
ぞれのローラの表面は、トナーに対して離型性を有する
部材、例えばフッ素樹脂やシリコンゴムなどによりコー
ティングされている。
【0057】本実施例2にあっては、コイル3aに流さ
れる高周波電流により、上定着前ガイド37に誘導電流
が発生し、上定着前ガイド37が発熱する。このコイル
3aに流される高周波電流は、上記実施例1同様、図1
をもって既に説明した制御系によって供給され、コイル
3aに印加される電圧は、電源電圧の変動に対し補正さ
れて、加熱出力がほぼ一定となっている。
【0058】トナー像が転写されたシート14は、図6
の左側から送り込まれ、発熱した上定着前ガイド37に
より非接触にて加熱される。この部分でトナーはある程
度軟化され、トナーとシート14とにはある程度の熱が
蓄えられる。次いで、シート14はローラ対35および
36により形成されるニップに送り込まれる。そして、
ニップ部の圧力とトナーおよびシート14に蓄積された
熱とにより、トナーはシート14に定着される。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、誘
導加熱定着装置において、電源電圧に比例して設定され
る第2基準電圧を利用した補正回路を設けたことで、電
源電圧が変動しても被加熱体への出力が変動することな
く、安定した発熱量が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の誘導加熱定着装置の実施の形態を説
明するためのブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態と比較例とによる電源電
圧の変動と出力の関係を示した図面である。
【図3】 本発明を適用した誘導加熱定着装置の一実施
例を示す断面図である。
【図4】 図3に示されるコイルアセンブリを説明する
ための斜視図である。
【図5】 図3に示されるホルダを示す斜視図である。
【図6】 本発明を適用した誘導加熱定着装置の他の実
施例を示す断面図である。
【図7】 図6に示されるコイルアセンブリを説明する
ための斜視図である。
【図8】 被加熱体とコイルとの関係を示す等価回路図
である。
【図9】 本発明を適用しない定着装置の制御系のブロ
ック図である。
【符号の説明】
1…定着ローラ、 2…加圧ローラ、 3,15a…コイルアセンブリ、 9,3a…誘導加熱コイル、 10,2a…コア、 30…被加熱体、 37…上定着前ガイド、 44…スイッチ、 47…回路用DC電源、 51…タイマー回路、 53…駆動回路、 54…電圧検出回路、 56…AC/DC変換回路、 57…第2基準電圧、 58…第1基準電圧、 60…インバータ回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体上に形成されたトナー像を前記
    記録媒体へ定着する定着装置であって、 導電性部材で形成された被加熱体と、 該被加熱体に近接して配設され、該被加熱体に誘導電流
    を生じさせて発熱させるためのコイルと、 該コイルに交番電流を流すための高周波電源回路と、 前記高周波電源回路に供給される電源電圧の変動に影響
    されない第1の基準電圧を作る第1電源回路と、 前記高周波電源回路に供給される電源電圧に比例して変
    化する第2の基準電圧を作る第2電源回路と、 前記高周波電源回路が前記コイルへ出力する交番電流
    を、前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧の差に比
    例して制御する補正回路と、を有することを特徴とする
    誘導加熱定着装置。
JP27806295A 1995-10-25 1995-10-25 誘導加熱定着装置 Withdrawn JPH09120221A (ja)

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JP27806295A JPH09120221A (ja) 1995-10-25 1995-10-25 誘導加熱定着装置
US08/736,458 US5794096A (en) 1995-10-25 1996-10-24 Induction type heat fixing device

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6930293B2 (en) 2002-02-04 2005-08-16 Canon Kabushiki Kaisha Induction heating apparatus, heat fixing apparatus and image forming apparatus

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