JPH09119720A - 非共沸冷媒使用のヒートポンプ装置 - Google Patents

非共沸冷媒使用のヒートポンプ装置

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JPH09119720A
JPH09119720A JP27927895A JP27927895A JPH09119720A JP H09119720 A JPH09119720 A JP H09119720A JP 27927895 A JP27927895 A JP 27927895A JP 27927895 A JP27927895 A JP 27927895A JP H09119720 A JPH09119720 A JP H09119720A
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compressor
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pressure
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康成 河合
Hajime Kyogoku
肇 京極
Akira Kitai
明 北井
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/21Refrigerant outlet evaporator temperature
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非共沸冷媒を使用したヒートポンプ装置にお
いて、性能の向上を図るとともに、蒸発器の入口近くに
着霜あるいは凍結が発生するのを防止することを目的と
する。 【解決手段】 圧縮機20、四方弁33、室内熱交換器
42a〜42n、膨張弁43a〜43n、室外熱交換器
47a,47bを備え、冷媒として非共沸冷媒を使用す
る空調用のヒートポンプ装置において、冷房時には圧縮
機吸込み側冷媒温度が低圧側回路の冷媒の飽和蒸気温度
より高くなるように膨張弁開度を制御するスーパーヒー
ト制御を実行するとともに、高圧側または低圧側の圧力
に応じて圧縮機の回転数を制御する。さらに、低圧側回
路の途中に二重管熱交換器34を設け、低圧側圧力が低
いときに低圧側回路の冷媒を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非共沸冷媒を使用
したヒートポンプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷媒を循環させる回路に圧縮機、凝縮
器、膨張弁及び蒸発器を備え、圧縮機で圧縮された冷媒
が凝縮器で放熱しつつ凝縮、液化し、次いで膨張弁で膨
張されてから、蒸発器で吸熱しつつ蒸発した後、圧縮機
に戻されるようにしたヒートポンプ装置は一般に知られ
ている。例えば空調装置に適用する場合、冷媒回路に圧
縮機、室内熱交換器、膨張弁及び室外熱交換器を配設す
るとともに、冷媒循環経路を切替える四方弁を設けてい
る。そして、冷房時は室外熱交換器が凝縮器、室内熱交
換器が蒸発器となるように冷媒が循環されて、室内熱交
換器での吸熱による冷房が行われ、一方、暖房時は室内
熱交換器が凝縮器、室外熱交換器が蒸発器となるように
冷媒が循環されて、室内熱交換器での放熱による暖房が
行われる。
【0003】従来、この種の空調装置において、冷房時
及び暖房時にそれぞれ、圧縮機吸入側の冷媒温度を飽和
蒸気温度よりも高い温度とするように膨張弁等を制御す
る、所謂スーパーヒート制御を行うことにより、後に詳
述するようなCOP(成績係数)の向上、性能の向上を
図るようにしたものがある。
【0004】この装置は、冷媒回路にレシーバタンクを
組み込んで、このレシーバタンクが凝縮器と膨張弁との
間に位置するように、つまり冷房時は室外熱交換器と膨
張弁との間、暖房時は室内熱交換器と膨張弁との間に位
置するように冷媒回路を構成するとともに、四方弁と圧
縮機吸込み口との間に小容量のアキュムレータを設けて
いる。そして、冷房時及び暖房時とも、負荷が小となる
につれて圧縮機の回転数を低下させるとともに、膨張弁
開度を絞ることにより、蒸発器(冷房時は室内熱交換
器、暖房時は室外熱交換器)において冷媒を完全に気化
させるだけでなく飽和蒸気温度以上に加熱するスーパー
ヒート制御を行うようにし、圧縮機の回転数低下に伴い
循環流量が減少することにより多量に発生する余剰冷媒
(充填冷媒量とヒートポンプ機能のための必要とされる
循環冷媒量との差に相当する冷媒)を凝縮器及び上記レ
シーバタンクに内にゆっくり循環する液冷媒として溜め
るようにしている。
【0005】なお、上記アキュムレータは、過渡時に一
時的に蒸発器で蒸発しきれない液冷媒が生じた場合にこ
れを蓄えて、この液冷媒が圧縮機に吸われることを防止
するために設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近、この
種の空調装置における冷媒として、オゾン層破壊の防止
及び冷媒能力向上などの要求を満足すべく、沸点温度の
異なる複数種の冷媒を混合させた非共沸冷媒が開発され
ているが、この非共沸冷媒を使用する場合、従来の装置
では次のような問題があった。
【0007】非共沸冷媒を循環させるとき、等温線を追
加したモリエル線図は図6のようになる。すなわち、後
に詳述するように低圧側の同一圧力における飽和液温度
(Te:e点の温度)と飽和蒸気温度(Tf:f点の温
度)とは、Te<Tfの関係となり、このような温度の
格差は一般に温度すべりと称される。
【0008】このように非共沸冷媒を使用した場合に上
記温度すべりが生じるため、蒸発器の出口温度をスーパ
ーヒート状態となるように膨張弁の開度を制御しても、
あるいは蒸発器出口から圧縮機までの間の低圧側圧力を
検知し、この検知圧力が飽和蒸気圧以上となるように膨
張弁開度や圧縮機回転数を制御しても、蒸発器の入口側
の温度は出口側の温度と比べて上記温度すべり分だけ低
くなることにより、この蒸発器の入口近くに着霜、ある
いは凍結が発生するという問題があった。
【0009】本発明は、上記の事情に鑑み、非共沸冷媒
を使用するヒートポンプ装置において、蒸発器の入口近
くに着霜あるいは凍結が発生するのを防止することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に非共沸冷媒を循
環させ、蒸発器出口付近から圧縮機吸込み口までの間の
冷媒温度である圧縮機吸込み側冷媒温度を、膨張弁から
蒸発器を経て圧縮機に至る低圧側回路の冷媒圧力に応じ
た飽和蒸気温度以上になるように、膨張弁開度を制御す
る一方、圧縮機から凝縮器を経て膨張弁に至る高圧側回
路と上記低圧側回路とのうちの少なくとも一方の圧力を
検出して、所定の圧力範囲になるように上記圧縮機の回
転数を増減させるようにした非共沸冷媒使用のヒートポ
ンプ装置において、上記低圧側回路に冷媒加熱手段を配
置するとともに、上記低圧側回路の冷媒圧力を所定値以
上、または蒸発器入口側の冷媒温度を所定値以上にする
ように上記冷媒加熱手段により冷媒を加熱するよう制御
する制御手段を備えたものである。
【0011】この装置によると、上記圧縮機吸込み側冷
媒温度が上記飽和蒸気温度以上になるスーパーヒート制
御が行なわれることにより、COPの向上等が図られ、
また、このようなスーパーヒート状態でも、非共沸冷媒
が使用されているために上記温度すべりにより蒸発器の
入口近くの温度が出口温度と比べてかなり低くなること
があるが、上記低圧側回路の冷媒圧力等が低いときに、
低圧側回路に配置された冷媒加熱手段によって冷媒が加
熱される。これにより、低圧側の圧力が上昇し、それに
伴い、飽和蒸気温度だけでなく蒸発器の入口側の冷媒温
度が上昇し、着霜やドレン水の凍結の発生が防止される
こととなる。
【0012】請求項2に係る発明は、圧縮機、凝縮器、
膨張弁、蒸発器の順に非共沸冷媒を循環させ、蒸発器出
口付近から圧縮機吸込み口までの間の冷媒温度である圧
縮機吸込み側冷媒温度を、膨張弁から蒸発器を経て圧縮
機に至る低圧側回路の冷媒圧力に応じた飽和蒸気温度以
上になるように、上記圧縮機吸込み側冷媒温度と上記飽
和蒸気温度との差が小さいとき膨張弁開度を小さくし、
上記差が大きいとき膨張弁開度を大きくするスーパーヒ
ート制御を実行する一方、圧縮機から凝縮器を経て膨張
弁に至る高圧側回路と上記低圧側回路とのうちの少なく
とも一方の圧力を検出して、所定の圧力範囲になるよう
に上記圧縮機の回転数を増減させるようにした非共沸冷
媒使用のヒートポンプ装置において、上記低圧側回路に
冷媒加熱手段を配置するとともに、上記低圧側回路の冷
媒圧力を所定値以上、または蒸発器入口側の冷媒温度を
所定値以上にするように上記冷媒加熱手段により冷媒を
加熱するよう制御する制御手段を備えたものである。
【0013】この装置によると、圧縮機回転数の制御に
よって冷媒圧力が調整されつつ、上記圧縮機吸込み側冷
媒温度が上記飽和蒸気温度以上になるスーパーヒート制
御が行なわれることにより、COPの向上等が図られ、
また、このようなスーパーヒート状態でも、非共沸冷媒
が使用されているために上記温度すべりにより蒸発器の
入口近くの温度が出口温度と比べてかなり低くなること
があるが、上記低圧側回路の冷媒圧力等が低いときに、
低圧側回路に配置された冷媒加熱手段によって冷媒が加
熱される。これにより、低圧側の圧力が上昇し、それに
伴い、飽和蒸気温度だけでなく蒸発器の入口側の冷媒温
度が上昇し、着霜やドレン水の凍結の発生が防止される
こととなる。
【0014】請求項3に係る発明は、圧縮機、凝縮器、
膨張弁、蒸発器の順に非共沸冷媒を循環させ、凝縮器出
口付近から膨張弁までの間の冷媒温度である膨張弁上流
側冷媒温度を、圧縮機から凝縮器を経て膨張弁に至る高
圧側回路の冷媒圧力に応じた飽和液温度以下になるよう
に、上記飽和液温度と上記膨張弁上流側冷媒温度との差
が小さいとき膨張弁開度を小さくし、上記差が大きいと
き膨張弁開度を大きくするサブクール制御を実行する一
方、上記高圧側回路と上記膨張弁から蒸発器を経て圧縮
機に至る低圧側回路とのうちの少なくとも一方の圧力を
検出して、所定の圧力範囲になるように上記圧縮機の回
転数を増減させるようにした非共沸冷媒使用のヒートポ
ンプ装置において、上記低圧側回路に冷媒加熱手段を配
置するとともに、上記低圧側回路の冷媒圧力を所定値以
上、または蒸発器入口側の冷媒温度を所定値以上にする
ように上記冷媒加熱手段により冷媒を加熱するよう制御
する制御手段を備えたものである。
【0015】この装置によると、圧縮機回転数の制御に
よって冷媒圧力が調整されつつ、上記膨張弁上流側冷媒
温度が上記飽和液温度以下になるようなサブクール制御
が行なわれることにより、COPの向上等が図られ、ま
た、このような制御状態において、上記低圧側回路の冷
媒圧力等が低いときに、低圧側回路に配置された冷媒加
熱手段によって冷媒が加熱されることにより、蒸発器の
入口側の冷媒温度が上昇し、着霜等の発生が防止される
こととなる。
【0016】請求項4に係る発明は、圧縮機、四方弁、
室内熱交換器、膨張弁、室外熱交換器を配備し、冷房運
転時に圧縮機、四方弁、室外熱交換器、膨張弁、室内熱
交換器、四方弁、圧縮機の順に非共沸冷媒を循環させる
ようにするとともに、この冷房運転時に、室内熱交換器
出口付近から四方弁を経て圧縮機吸込み口に至るまでの
間の冷媒温度である圧縮機吸込み側冷媒温度を、膨張弁
から室内熱交換器、四方弁を経て圧縮機に至る低圧側回
路の冷媒圧力に応じた飽和蒸気温度以上になるように、
上記圧縮機吸込み側冷媒温度と上記飽和蒸気温度との差
が小さいとき膨張弁開度を小さくし、上記差が大きいと
き膨張弁開度を大きくするスーパーヒート制御を実行す
る一方、上記低圧側回路の圧力が高いとき上記圧縮機の
回転数を減少し、この圧力が低いときに上記圧縮機の回
転数を増加させるようにした非共沸冷媒使用の空調用の
ヒートポンプ装置において、上記低圧側回路に冷媒加熱
手段を配置するとともに、上記低圧側回路の冷媒圧力を
所定値以上、または蒸発器入口側の冷媒温度を所定値以
上にするように上記冷媒加熱手段により冷媒を加熱する
よう制御する制御手段を備えたものである。
【0017】この装置によると、冷房運転時に上記スー
パーヒート制御が行なわれて、冷房時の運転性能が向上
されるとともに、この運転状態において、上記低圧側回
路の冷媒圧力等が低いときに、低圧側回路に配置された
冷媒加熱手段によって冷媒が加熱されることにより、蒸
発器の入口側の冷媒温度が上昇し、着霜やドレン水の凍
結の発生が防止されることとなる。
【0018】請求項5に係る発明は、圧縮機、四方弁、
室内熱交換器、膨張弁、室外熱交換器を配備し、暖房運
転時に圧縮機、四方弁、室内熱交換器、膨張弁、室外熱
交換器、四方弁、圧縮機の順に非共沸冷媒を循環させる
ようにするとともに、この暖房運転時に、室内熱交換器
出口付近から膨張弁までの間の冷媒温度である膨張弁上
流側冷媒温度を、圧縮機から四方弁、室内熱交換器を経
て膨張弁に至る高圧側回路の冷媒圧力に応じた飽和液温
度以下になるように、上記飽和液温度と上記膨張弁上流
側冷媒温度との差が小さいとき膨張弁開度を小さくし、
上記差が大きいとき膨張弁開度を大きくするサブクール
制御を実行する一方、上記高圧側回路の圧力が低いとき
上記圧縮機の回転数を増加し、この圧力が高いときに上
記圧縮機の回転数を減少させるようにした非共沸冷媒使
用の空調用のヒートポンプ装置において、上記低圧側回
路に冷媒加熱手段を配置するとともに、上記低圧側回路
の冷媒圧力を所定値以上、または蒸発器入口側の冷媒温
度を所定値以上にするように上記冷媒加熱手段により冷
媒を加熱するよう制御する制御手段を備えたものであ
る。
【0019】この装置によると、暖房運転時に上記サブ
クール制御が行なわれて、暖房時の運転性能が向上され
るとともに、この運転状態において、上記低圧側回路の
冷媒圧力等が低いときに、低圧側回路に配置された冷媒
加熱手段によって冷媒が加熱されることにより、蒸発器
の入口側の冷媒温度が上昇し、着霜等の発生が防止され
ることとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0021】図1は、本発明のヒートポンプ装置を空調
装置に適用した実施形態を示す回路図である。この図に
示すように、空調装置1には、水冷式ガスエンジン2
(以下、エンジン2と略す)と、これによって駆動され
る圧縮機20と、冷媒を循環させる冷媒回路30と、上
記エンジン2を冷却するための冷却水回路50とが設け
られている。冷媒としては、沸点温度が異なる複数種の
冷媒を混合した非共沸冷媒が用いられており、例えば比
較的低沸点の冷媒であるR32及びR125と比較的高
沸点の冷媒であるR134aを混合した冷媒が用いられ
ている。
【0022】上記エンジン2と圧縮機20とは、エンジ
ン2の出力軸3に取付けられたプーリ4と圧縮機20の
入力軸21に取付けられたプーリ22とに亘ってベルト
5が装着されることにより連結されており、エンジン2
で発生された回転が上記ベルト5を介して圧縮機20に
伝動されることによって圧縮機20が駆動されるように
なっている。
【0023】上記エンジン2には、吸気系として吸気管
6が接続されるとともに、この吸気管6にエアクリーナ
7及びミキサー8が接続されている。ミキサー8には、
図外の燃料ガス供給源に接続された燃料供給管9が接続
されており、この燃料供給管9に燃料ガス電磁弁10と
燃料ガスの減圧調整をするゼロガバナ11が接続されて
いる。
【0024】エンジン2のクランク室には、オイル供給
管12を介してオイルタンク13が接続されている。ま
た、エンジン2からはブリーザ管14が導出されてお
り、このブリーザ管14にオイルセパレータ15が接続
されるとともに、このオイルセパレータ15からガスラ
イン16及びオイルライン17がそれぞれ導出され、ガ
スライン16が吸気管6のミキサー8の上流側に接続さ
れる一方、オイルライン17がエンジン2のクランク室
に接続されている。すなわち、エンジン2から排出され
たブリーザガスがオイルセパレータ15においてそのオ
イル分を除去されて吸気管6に戻される一方で、除去さ
れたオイルがエンジン2のクランク室に戻されるように
なっている。
【0025】また、上記エンジン2には、排気系として
排気管18が導出されるとともに、この排気管18に排
ガス熱交換器19が設けられている。
【0026】上記冷媒回路30は、圧縮機20から吐出
される冷媒を凝縮器、膨張弁、蒸発器を通して圧縮機2
0に戻すように循環させるための閉回路を構成してい
る。
【0027】当実施形態では、複数台の室内熱交換器4
2a〜42nと、これらにそれぞれ具備される膨張弁4
3a〜43nと、2台の室外熱交換器47a,48b等
が冷媒回路30に組み込まれ、かつ冷媒循環経路を切替
える手段としての四方弁33が設けられている。そし
て、暖房時には、冷媒が圧縮機20から室内熱交換器4
2a〜42n、膨張弁43a〜43n、室外熱交換器4
7a,47bをこの順に通って圧縮機20に戻されるこ
とにより、室内熱交換器42a〜42nが凝縮器、室外
熱交換器47a,47bが蒸発器となり、一方、冷房時
には、冷媒が圧縮機20から室外熱交換器47a,47
b、膨張弁43a〜43n、室内熱交換器42a〜42
nをこの順に通って圧縮機20に戻されることにより、
室内熱交換器42a〜42dが蒸発器、室外熱交換器4
7a,47bが凝縮器となるように構成されている。
【0028】従ってこの冷媒回路30では、暖房時は圧
縮機20の吐出部から室内熱交換器42a〜42nを経
て膨張弁43a〜43nに至るまでが高圧側回路、膨張
弁43a〜43nを過ぎてから室外熱交換器47a,4
7bを経て圧縮機20の吸入部に至るまでが低圧側回路
となり、一方、冷房時は圧縮機20の吐出部から室外熱
交換器47a,47bを経て膨張弁43a〜43nに至
るまでが高圧側回路、膨張弁43a〜43nを過ぎてか
ら室内熱交換器42a〜42dを経て圧縮機20の吸入
部に至るまでが低圧側回路となる。
【0029】またこの冷媒回路30には、冷媒が蒸発器
から圧縮機20に戻る経路中にアキュムレータ37が配
置されている。このアキュムレータ37は、蒸発器を経
た冷媒中の液状成分を分離して、気相冷媒のみを圧縮機
20に戻すものである。さらに、膨張弁43a〜43n
から蒸発器(冷房時は室内熱交換器42a〜42n、暖
房時は室外熱交換器47a,47b)を経て圧縮機20
に至る低圧側回路の途中に、加熱手段としての二重管熱
交換器34が設けられている。
【0030】この冷媒回路30の構成を具体的に説明す
ると、上記圧縮機20の吐出側からライン31aが導出
され、これがオイルセパレータ32を介して四方弁33
の第1ポート33aに接続されている。一方、上記四方
弁33において、第3ポート33cからはライン31b
が導出されており、このライン31bが二重管熱交換器
34、液ガス熱交換器35、サイレンサ36及びアキュ
ムレータ37を介して圧縮機20の吸入側に導入されて
いる。また、上記オイルセパレータ32から導出された
オイル戻りライン38が上記アキュムレータ37よりも
下流側においてライン31bに接続されており、このオ
イル戻りライン38には毛細管38aが設けられてい
る。
【0031】上記アキュムレータ37には、アキュムレ
ータ37内に蓄えられる液相冷媒の組成比を検出する組
成比検出器61が設けられるとともに、アキュムレータ
37内の液面のレベルを検出する行為液面レベルセンサ
62及び低位液面レベルセンサ63が設けられている。
また、圧縮機20には圧縮機温度センサ64が設けら
れ、ライン31aには、圧縮機20から吐出された冷媒
の圧力を検出する高圧側圧力センサ65が設けられ、ラ
イン31bには、圧縮機20に吸入される冷媒の温度を
検出する吸込み冷媒温度センサ67及びこの冷媒の圧力
を検出する低圧側圧力センサ66が設けられている。
【0032】また、上記ライン31aにおいて上記オイ
ルセパレータ32の下流側には、ライン31aから分岐
して上記サイレンサ36に至るガスバイパスライン39
が設けられるとともに、このガスバイパスライン39に
流量調整用の制御弁40が接続されている。
【0033】上記四方弁33の第2ポート33bからは
ライン31cが導出されており、このライン31cがス
トレーナ41を介して各室内熱交換器42a〜42nに
至っている。
【0034】各室内熱交換器42a〜42nは同図に示
すように互いに並列に配置されており、各々片方側(同
図では下側)の入出力部分が上記ライン31cに接続さ
れるとともに、他方側(同図では上側)の入出力部分が
各々膨張弁43a〜43nを介してライン31dに接続
されている。なお、68a〜68nは暖房時に膨張弁上
流側部分の冷媒温度を検出する膨張弁上流側温度センサ
であり、このセンサ68a〜68nは冷房時に蒸発器と
なる室内熱交換器42a〜42nの入口近傍の冷媒温度
を検出する蒸発器入口温度センサを兼ねている。また、
76は暖房時に室外熱交換器47a,47b上流側部分
の冷媒温度を検出する温度センサである。
【0035】ライン31dは、ストレーナ44、サイト
グラス45及びドライヤ46を介して上記液ガス熱交換
器35に至り、この液ガス熱交換器35を経て室外熱交
換器47aに接続されている。室外熱交換器47aから
はライン31gが導出され、このライン31gが上記四
方弁33の第4ポート33dに接続されている。また、
上記ライン31dから分岐したライン31eが室外熱交
換器47bに接続されるとともに、室外熱交換器47b
から導出されたライン31fが上記ライン31gに接続
されている。なお、70は外気温センサである。
【0036】また、上記冷却水回路50は、図1中に示
すように、ポンプ52の吐出側から冷却水ライン51a
が導出され、この冷却水ライン51aが上記排ガス熱交
換器19を経てエンジン2のウォータジャケット53の
冷却水導入口に接続されるとともに、上記のウォータジ
ャケット53の冷却水導出口から冷却水ライン51bが
導出され、これがリニア三方弁54に接続されている。
【0037】上記リニア三方弁54からは冷却水ライン
51c,51eがそれぞれ導出されており、冷却水ライ
ン51cがラジエータ55の入力側に接続されている。
ラジエータ55の出力側からは冷却水ライン51dが導
出されており、この冷却水ライン51dが上記ポンプ5
2の吸入側に接続されるとともに、上記冷却水ライン5
1eが二重管熱交換器34を介してこの冷却水ライン5
1dに接続されている。
【0038】上記リニア三方弁54は、上記冷却水ライ
ン51c及び51eへの冷却水の流量を調節するように
なっている。具体的には、図4に示すようにこの三方弁
54の作動位置に応じ、この三方弁54に導かれる冷却
水を冷却水ライン51cに100%流す状態から冷却水
ライン51eへ100%流す状態にまでわたり、両冷却
水ライン51c,51eの冷却水量の割合をリニアに変
えることができるようになっている。そして、冷却水回
路50において、排ガス熱交換器19等から熱を受け取
った冷却水が上記リニア三方弁54に導かれ、さらにこ
のリニア三方弁54の作動位置に応じた量だけ冷却水ラ
イン51eを介して上記二重管熱交換器34に導かれる
ことにより、暖房時に、二重管熱交換器34で冷媒に熱
が供給され、その供給熱量が上記リニア三方弁54によ
って調節されるようになっている。
【0039】次に、上記空調装置1の制御系について図
2のブロック図を用いて説明する。なお、この図では主
に冷媒回路30に関する制御系の構成を示している。
【0040】同図に示すように、空調装置の制御系は、
前記室内熱交換器42a〜42n及び膨張弁43a〜4
3n等が設けられている室内機80a〜80nを個々に
制御する室内機制御装置81a〜81nと、前記圧縮機
20、室外熱交換器47a,47b、四方弁33、アキ
ュムレータ37等が設けられている室外機ユニットを制
御する室外機制御装置82とを備え、各室内機制御装置
81a〜81nと室外機制御装置82とが互いに関連し
て制御を行なうことができるように電気的に接続されて
いる。
【0041】上記室内機80a〜80nには、それぞれ
送風用のファン71a〜71nと、膨張弁43a〜43
nと、膨張弁上流側(暖房時)冷媒温度センサ68a〜
68nと、オンオフスイッチや温度設定キーを備えた操
作部72a〜72nと、各室内温度を検出する室内温度
センサー73a〜73n等が設けられている。そして、
例えば室内機80aにおいて操作部72aを介して希望
温度が入力されると、室内機制御装置81aにより、室
内温度センサー73aで室内温度が求められるととも
に、この温度と上記希望温度との差が求められ、この温
度差を減少させるべく上記ファン71aの出力が制御さ
れるようになっている。
【0042】一方、上記室外機制御装置82には、エン
ジン2、四方弁33、リニア三方弁54、開閉弁40、
室外機側ファン77等の制御対象要素が接続されるとと
もに、吸込み冷媒温度センサー67、圧縮機温度センサ
64、アキュムレータ液面レベルセンサ62,63、高
圧側圧力センサ65、低圧側圧力センサ66、外気温セ
ンサ70、組成比検出器61等の制御入力要素が接続さ
れ、さらに、制御のための各種データ及びプログラム等
を記憶する記憶装置75が接続されている。
【0043】上記室外機制御装置82は、各室内機80
a〜80nの冷暖切換えに応じて前述のように冷媒回路
30での冷媒の循環方向を切換えるべく四方弁33を切
替制御する。さらに室外機制御装置82は、冷房時及び
暖房時にそれぞれ、例えば室内機運転台数やその他の運
転状態によって変化する負荷を調べ、その負荷に応じて
エンジン2の駆動を制御することにより圧縮機20の回
転数を調節し、負荷が低くなるほど圧縮機20の回転数
を低下させるように制御する。
【0044】さらに、上記各制御装置81a〜81n,
82は、後に詳述する如く、冷房時にスーパーヒート制
御、暖房時にサブクール制御を実行するように上記膨張
弁43a〜43n等を制御するとともに、冷房時には後
述の低圧側圧力検出値と目標低圧値との比較に基づく圧
縮機回転数の制御を行ない、暖房時には後述の高圧側圧
力検出値と目標高圧値との比較に基づく圧縮機回転数の
制御を行なう。また、このような制御とともに、冷房時
及び暖房時にそれぞれ、低圧側圧力検出値と目標低圧値
との比較に基づき、二重管熱交換器34の熱交換量を調
節するように上記三方弁54を制御する。
【0045】なお、このほかに制御装置81a〜81
n,82は、上記室内熱交換器42a〜42nの作動状
況、つまり運転されている室内熱交換器42a〜42n
の数等に応じて制御弁40の開度を制御してガスバイパ
スライン39を流れる冷媒の量を調整するようになって
おり、具体的には、運転される室内熱交換器42a〜4
2nの数が少なくなるにつれて制御弁40の開度を大き
くしてガスバイパスライン39に流れる冷媒の量を増大
させるようになっている。
【0046】上記制御装置81a〜81n,82による
暖房時と冷房時とに応じた制御は、具体的には図3に示
すように行なわれる。
【0047】この制御では、先ず室内機の冷房運転か暖
房運転かの判別が行なわれ(ステップS1)、冷房時に
は、ステップS2〜S11のメインルーチン処理と、メ
インルーチン中のステップS4のときに開始されるステ
ップS12〜S14の並列ルーチン処理とが行なわれ、
一方、暖房時には、ステップS15〜S23のメインル
ーチン処理と、メインルーチン中のステップS17のと
きに開始されるステップS25〜S27の並列ルーチン
処理とが行なわれる。
【0048】冷房時には、室内機側の負荷(使用室内機
の数)及び温度条件が検出され、温度条件としては室内
温度が室内温度センサ73a〜73nにより、希望温度
が操作部72a〜72nの操作データにより、室外温度
が外気温センサ70によりそれぞれ検出される(ステッ
プS2)。この負荷及び温度条件に対する各室内機の膨
張弁開度、三方弁開度、圧縮機回転数、目標高圧値、目
標SH値等の冷房運転時の好ましい対応関係が予め記憶
装置75内に記憶され、この対応関係からそのときの負
荷及び温度条件に応じた各室内機の膨張弁開度、三方弁
開度、圧縮機回転数、目標低圧値及び目標SH値等が求
められ、膨張弁43a〜43n、三方弁54、圧縮機2
0がそれらの初期設定値を取るように制御されるととも
に、目標低圧値、目標SH値等が記憶装置75内にデー
タ保持される(ステップS3)。ここで、目標低圧値と
は、膨張弁43a〜43nから蒸発器である室外熱交換
器47a,47bを経て圧縮機20の吸込み口に至るま
での低圧側冷媒回路内の圧力である低圧側圧力の目標値
をいう。
【0049】続いてメインルーチンと並列同時に処理さ
れるステップS12〜S15の並列ルーチンを開始させ
る(ステップS4)。また、メインルーチン側では引き
続いて低圧側圧力センサ66により低圧側圧力が検出さ
れ(ステップS5)、上記ステップS3にて設定されて
記憶装置75内にデータ保持されている目標低圧値との
比較が行なわれる(ステップS6)。検出値の方が目標
低圧値よりも所定値以上低い場合には圧縮機20の回転
数が増加補正され、検出値の方が目標低圧値よりも所定
値以上高い場合には圧縮機20の回転数が減少補正され
る(ステップS7)。この回転数補正の実行後に再度低
圧側圧力が検出され(ステップS8)、この検出値と上
記目標低圧値との比較が行なわれる(ステップS9)。
【0050】ここでまだ検出値の方が目標低圧値より所
定値以上低い場合には、三方弁54の開度が増加補正さ
れることにより低圧側冷媒への加熱量が増加され、ま
た、検出値の方が目標低圧値よりも所定量以上高い場合
には、三方弁54の開度が減少補正されることにより低
圧側冷媒への加熱量が減少される(ステップS10)。
そして、再度低圧側圧力が検出され、検出値と上記目標
低圧値との差の絶対値が所定値以下でない場合はステッ
プS10の処理が繰り返される。ステップS6,S9に
おいて検出値と目標低圧値との差の絶対値が所定値以下
となった場合は、並列ルーチン処理の終了をまってステ
ップS1に戻る(ステップS11)。
【0051】また、ステップS4で開始される並列ルー
チン処理においては、先ずSH(加熱度)が検出される
(ステップS12)。ここで、SHとは、圧縮機20入
口温度(吸込冷媒温度センサ67により検出)と、低圧
側圧力(低圧側圧力センサ66にて検出)と冷媒組成
(主に組成比検出器69にて検出)に基づき算出される
飽和蒸気温度との差をいう。この圧縮機20入口温度と
飽和蒸気温度との差を算出することにより求められるS
H検出値と、上記ステップS3にて設定される目標SH
値との比較がされる(ステップS13)。SH検出値の
方が目標SH値より所定値以上小さければ、膨張弁開度
を減少する補正が行なわれる。これにより蒸発器に流入
する冷媒量が減少し、その分、単位冷媒量当りの受熱量
が増加し、実際のSH値が上昇する。また、SH検出値
の方が目標SH値より所定値以上大きければ、膨張弁開
度を増大する補正が行なわれる(ステップS14)。そ
して、再度SH検出値が求められてこれと目標SH値と
の比較が行なわれ、SH検出値と目標SH値との差の絶
対値が所定値以上であればステップS14の処理が繰り
返され、上記差の絶対値が所定値以下となれば並列ルー
チンの処理を終了し、メインルーチンのステップS11
に戻る。
【0052】一方、暖房時には、室内機側の負荷(使用
室内機の数)及び温度条件が検出され、温度条件として
は室内温度が室内温度センサ73a〜73nにより、希
望温度が操作部72a〜72nの操作データにより、室
外温度が外気温センサ70によりそれぞれ検出される
(ステップS15)。この負荷及び温度条件に対する各
室内機の膨張弁開度、三方弁開度、圧縮機回転数、目標
高圧値、目標低圧値、目標SH値等の冷房運転時の好ま
しい対応関係が予め記憶装置75内に記憶され、この対
応関係からそのときの負荷及び温度条件に応じた各室内
機の膨張弁開度、三方弁開度、圧縮機回転数、目標高圧
値、目標低圧値及び目標SH値等が求められ、膨張弁4
3a〜43n、三方弁54、圧縮機20がそれらの初期
設定値を取るように制御されるとともに、目標高圧値、
目標低圧値、目標SH値等が記憶装置75内にデータ保
持される(ステップS16)。ここで、目標高圧値と
は、圧縮機20の圧縮室出口から膨張弁43a〜43n
までの高圧側回路内の圧力である高圧側圧力の目標値を
いう。
【0053】続いてメインルーチンと並列同時に処理さ
れるステップS25〜S27の並列ルーチンを開始させ
る(ステップS17)。また、メインルーチン側では引
き続いて高圧側圧力センサ65により高圧側圧力が検出
され(ステップS18)、上記ステップS16にて設定
されて記憶装置75内にデータ保持されている目標高圧
値との比較が行なわれる(ステップS19)。検出値の
方が目標高圧値より所定値以上低い場合には圧縮機20
の回転数が増加補正され、検出値の方が目標高圧値より
所定値以上高い場合には圧縮機20の回転数が減少補正
される(ステップS20)。この回転数補正の実行後に
再度高圧側圧力が検出されて上記目標高圧値との比較が
行なわれ、ここでまだ検出値と目標高圧値との差の絶対
値が所定値以上の場合はステップS20による圧縮機回
転数の補正が繰り返される。
【0054】上記検出値と目標高圧値との差の絶対値が
所定値以下となった場合は、低圧側圧力センサ66によ
り低圧側圧力が検出され(ステップS21)、この検出
値と上記目標低圧値との比較が行なわれる(ステップS
22)。ここで、検出値の方が目標低圧値より所定値以
上低い場合には、三方弁54の開度が増加補正されるこ
とにより低圧側冷媒への加熱量が増加され、また、検出
値の方が目標低圧値よりも所定値以上高い場合には、三
方弁54の開度が減少補正されることにより低圧側冷媒
への加熱量が減少される(ステップS23)。そして、
再度低圧側圧力が検出され、検出値と上記目標低圧値と
の差の絶対値が所定値以下でない場合はステップS23
の処理が繰り返される。ステップS22において検出値
と目標低圧値との差の絶対値が所定値以下となった場合
は、並列ルーチン処理の終了をまってステップS1に戻
る(ステップS24)。
【0055】また、ステップS17で開始される並列ル
ーチン処理においては、先ずSC(過冷却度)が検出さ
れる(ステップS25)。ここで、SCとは、高圧側圧
力(高圧側圧力センサ65にて検出)と冷媒組成(主に
組成比検出器69にて検出)に基づき算出される飽和液
温度と、膨張弁43a〜43nの上流側近傍の冷媒温度
(温度センサ68a〜68nにて検出)との差をいう。
この飽和液温度と膨張弁上流側近傍の冷媒温度との差を
算出することにより求められるSC検出値が、上記ステ
ップS16にて設定される目標SC値と比較される(ス
テップS26)。SC検出値の方が目標SC値より所定
値以上小さければ、膨張弁開度を減少する補正が行なわ
れる。これにより凝縮器である室内熱交換器42a〜4
2nに滞留する液冷媒量が増加し、実際のSC値が上昇
する。また、SC検出値の方が目標SC値より所定値以
上大きければ、膨張弁開度を増加する補正が行なわれる
(ステップS27)。そして、再度SC検出値が求めら
れてこれと目標SC値との比較が行なわれ、SC検出値
と目標SC値との差の絶対値が所定値以上であればステ
ップS27の処理が繰り返され、上記差の絶対値が所定
値以下となれば並列ルーチンの処理を終了し、メインル
ーチンのステップS24に戻る。
【0056】以上のような当実施形態の空調装置の作用
を、次に説明する。
【0057】空調装置が冷房運転される場合、上記四方
弁33が第1ポート33aと第4ポート33dとを連通
するとともに第2ポート33bと第3ポート33cとを
連通する状態とされる。この状態では、図1中に破線矢
印で示すように、圧縮機20から吐出された冷媒が四方
弁33、室外熱交換器47a,47b、液ガス熱交換器
35、膨張弁43a〜43n、室内熱交換器42a〜4
2n、四方弁33、二重管熱交換器34、液ガス熱交換
器35、アキュムレータ37をこの順に通って圧縮機2
0に循環される。そして、室外熱交換器47a,47b
が凝縮器として働いてここで放熱が行なわれる一方、室
内熱交換器42a〜42nが蒸発器として働いてここで
吸熱が行なわれることにより室内が冷房される。
【0058】ところで、非共沸冷媒が上記のように循環
されると、低圧側回路における蒸発器(室内熱交換器4
2a〜42n)の出口側と入口側とでは同一圧力でも温
度差が生じる。この現象を図5及び図6によって説明す
る。
【0059】図5は、横軸に非共沸冷媒中の低沸点成分
の組成比、縦軸に温度をとり、一定圧力下での飽和蒸気
線(上記組成比と飽和蒸気温度との関係を表すライン)
及び飽和液線(上記組成比と飽和液温度との関係を表す
ライン)を示している。同図中に示すように、例えば低
沸点成分が0%または100%の場合(つまり一沸点冷
媒に相当する場合)は飽和蒸気温度と飽和液温度とが等
しいが、低沸点成分と高沸点成分とが混在している場
合、例えば組成比がX=X2のところでは、飽和蒸気温
度と飽和液温度とに格差(所謂温度すべり)が生じる。
従って、非共沸冷媒を使用した場合、図6のモニエル線
図(冷凍サイクルの圧力−エンタルピ特性図)中に等温
線を示すと破線のようになり、飽和液線と飽和蒸気線と
の間で等温線は等圧のラインに対して傾斜し、低圧側の
同一圧力における飽和液温度(Te:e点の温度)と飽
和蒸気温度(Tf:f点の温度)とは、Te<Tfの関
係となる。このため、蒸発器の入口側の温度が出口側の
温度と比べて低くなる。
【0060】これに対し、図3のフローチャート中の冷
房時のメインルーチン処理(ステップS2〜S10)に
おいて、低圧側圧力の検出値と目標低圧値との比較に基
づき、圧縮機回転数の制御とともに、三方弁54の開度
の制御により、二重管熱交換器34から冷媒への供給熱
量がコントロールされ、低圧側回路中の冷媒が加熱され
る。
【0061】このように低圧側圧力の検出に基づいて冷
媒の加熱が行なわれることにより、低圧側圧力が高くな
り、蒸発器となる室内熱交換器42a〜42nの入口側
圧力が所定値以上となり、その分、室内熱交換器42a
〜42nの入口部の冷媒温度が上昇し、室内熱交換器4
2a〜42nを通過する大気中の水蒸気の結露、水の凍
結、着霜が防止される。
【0062】また、従来では外気温度が低い場合に室外
熱交換器47a,47bでの放熱量が過大となり、室外
熱交換器47a,47b出口での冷媒温度はその圧力に
おける飽和液温度よりも低くなりすぎてしまい、高圧側
圧力が低下し膨張弁開度増大の補正を行なっても冷媒循
環量が低下し、冷房運転が不能となってしまうことがあ
ったが、当実施形態の装置によると冷媒を低圧側で加熱
することにより低圧側圧力が上昇し、これに伴い高圧側
圧力が上昇するため、膨張弁開度増大の補正により冷媒
循環量を増加させることが可能となり、冷房運転が可能
となる。
【0063】また、図3のフローチャート中の冷房時の
並列ルーチン処理(ステップS12〜S14)により、
スーパーヒート(加熱)制御運転が行なわれる。
【0064】ここでスーパーヒート制御とは、圧縮機吸
込み部の冷媒温度を蒸発温度以上に加熱する制御であ
る。具体的には、上記吸込み冷媒温度あるいは圧縮機温
度に応じ、この温度を所定高温度にまで上昇させるよう
に膨張弁開度を絞る方向に補正することをいう。
【0065】このような制御によると、冷凍サイクルの
モニエル線図が図6のようになる。すなわち、気相冷媒
が圧縮機20で圧縮されて圧力P及びエンタルピhが上
昇(a→b)した後、室外熱交換器47a,47bで凝
縮されてエンタルピhが低下するに伴い冷媒が気相から
気液二相ないし液相へと変化し(b→c)、次いで液相
冷媒が膨張弁43a〜43nで膨張されて低圧となり
(c→d)、さらに室内熱交換器42a〜42nでの吸
熱によりエンタルピhが上昇するが(d→a)、この際
に飽和蒸気温度を大きく上回るように過剰に冷媒が加熱
され、スーパーヒート制御が行なわれる。なお、SHi
は過剰加熱によるエンタルピ変化分である。
【0066】このスーパーヒート制御により、COP
(成績係数)が高められ、空調装置の性能が高められ
る。
【0067】すなわち、上記COPは、冷凍サイクルの
能率を表すものであって、圧縮機20での圧縮によるエ
ンタルピ上昇量をA、蒸発器での蒸発によるエンタルピ
上昇量をBとすると(図6参照)、暖房時と冷房時にお
いてそれぞれ次のようになる。
【0068】 (冷房時) COP=B/A … (暖房時) COP=(A+B)/A … そして、上記スーパーヒート制御により、過剰加熱によ
るエンタルピ変化分SHi だけ上記式中のBの値が大
きくなるため、冷房時にCOPが向上されることとな
る。
【0069】しかも、この制御によってアキュムレータ
37中での余剰冷媒の貯留量が冷房時の定常運転状態で
零とされることにより、アキュムレータ37に高沸点成
分が滞留することがなく、従って圧縮機20に吸入され
る気相冷媒中の低沸点成分の割合が増大してCOPの低
下を招くといった事態が生じることはない。
【0070】また、負荷が減少したときに余剰冷媒が膨
張弁上流側に滞留するが、気液を分離するアキュムレー
タとは異なり、凝縮後の低沸点成分と高沸点成分とがと
もに滞留し、順次膨張弁を通過するので、ここでの滞留
により循環冷媒の組成比が変化することはなく、従って
COPの低下を招くことはない。
【0071】一方、空調装置が暖房運転される場合に
は、上記四方弁33が第1ポート33aと第2ポート3
3bとを連通するとともに第3ポート33cと第4ポー
ト33dとを連通する状態とされる。この状態では、図
1中に実線矢印で示すように、圧縮機20から吐出され
た冷媒が四方弁33、室内熱交換器42a〜42n、膨
張弁43a〜43n、液ガス熱交換器35、室外熱交換
器47a,47b、四方弁33、二重管熱交換器34、
液ガス熱交換器35、アキュムレータ37をこの順に通
って圧縮機20に循環される。そして、室内熱交換器4
2a〜42nが凝縮器として働いてここで放熱が行なわ
れることにより室内が暖房され、また室外熱交換器47
a,47bが蒸発器として働いてここで吸熱が行なわれ
る。
【0072】この場合に、図3のフローチャート中の暖
房時のメインルーチン処理(ステップS15〜S23)
において、高圧側圧力の検出値と目標高圧値との比較に
基づいた圧縮機回転数の制御に加え、低圧側圧力の検出
値と目標低圧値との比較に基づいて三方弁54の開度の
制御が行なわれることにより、二重管熱交換器34から
冷媒への供給熱量がコントロールされる。
【0073】こうして、低圧側回路中の冷媒が加熱され
ることにより、低圧側圧力が高くなり、蒸発器となる室
外熱交換器47a,47bの入口側圧力が所定値以上と
なり、その分、室外熱交換器47a,47bの入口部の
冷媒温度が上昇し、室外熱交換器47a,47bを通過
する大気中の水蒸気の結露、水の凍結、着霜が防止され
る。
【0074】また、従来では外気温度が低い場合に室外
熱交換器47a,47bでの吸熱量が減少あるいは吸熱
不能となり、室外熱交換器47a,47b出口での冷媒
温度はその圧力における飽和蒸気温度よりも低いままと
なり、低圧側圧力に液冷媒が滞留してしまう。また、吸
熱量の減少に対応して放熱量を減少すべく、目標SC値
を0とし、さらには飽和液温度以上の温度で膨張弁43
a〜43nを通過させるべく膨張弁開度を絞り膨張弁4
3a〜43nの上流側に冷媒を滞留させるようにして
も、室外熱交換器47a,47b出口での冷媒温度はそ
の圧力における飽和蒸気温度よりも低いままとなり、暖
房が不能となってしまうことがあった。しかし、当実施
形態の装置では上記のように低圧側圧力に基づいて低圧
側回路の冷媒を加熱しているため、吸熱量の不足による
暖房不能が防止され、暖房運転が可能となる。
【0075】また、図3のフローチャート中の暖房時の
並列ルーチン処理(ステップS25〜S27)により、
サブクール(過冷却)制御運転が行なわれる。
【0076】ここで、サブクール制御とは、高圧側の膨
張弁近傍の冷媒温度を凝縮温度以下となるように冷却す
る制御である。具体的には、膨張弁上流側冷媒温度の検
出値に応じ、この温度を凝縮温度以下の所定値にまで低
下させるように膨張弁開度を拡げる方向に補正すること
をいう。このサブクール制御状態では、室外熱交換器4
7a,47bと圧縮機20との間において余剰冷媒がア
キュムレータ37に滞留する。
【0077】この暖房時のサブクール制御を図6を参照
しつつ説明すると、気相冷媒が圧縮機20で圧縮されて
圧力P及びエンタルピhが上昇(a→b)した後、室内
熱交換器42a〜42nで凝縮、放熱されてエンタルピ
hが低下するに伴い冷媒が気相から液相へと変化し(b
→c)、この際に飽和液線を下回るように冷媒が過冷却
され、次いで液相冷媒が膨張弁43a〜43nで膨張さ
れて低圧となり(c→d)、さらに室外熱交換器47
a,47bでの蒸発によりエンタルピhが上昇する(d
→a)。なお、SCi は過冷却によるエンタルピ変化分
である。
【0078】このサブクール制御よっても、過冷却によ
るエンタルピ変化分SCi だけ上記式中のBの値が大
きくなるため、COP(成績係数)が高められ、空調装
置の性能が高められる。
【0079】また、非共沸冷媒が用いられている空調装
置において上記サブクール制御が行われると、上記アキ
ュムレータ37内には時間経過とともに高沸点成分(例
えばR134a)が高い割合で滞留することにより、圧
縮機20に吸入される気相冷媒中の低沸点成分(例えば
R32、R125)の割合が初期充填割合よりも増大す
る傾向が生じる。図5を参照しつつこれを説明すると、
サブクール制御によってアキュムレータ37内に導かれ
る冷媒温度が比較的低くなった場合、アキュムレータ3
7内に滞留する液相の非共沸冷媒中の低沸点成分の組成
比が低い値X1になる(高沸点成分の割合が多くなる)
一方、アキュムレータ37から圧縮機20に送られる気
相の非共沸冷媒の低沸点成分の組成比が高い値X2にな
る(低沸点成分の割合が多くなる)。
【0080】しかし、暖房時に室外熱交換器47a,4
7bを通過した後の冷媒がアキュムレータ37に導かれ
る経路中に二重管熱交換器34が設けられ、この二重管
熱交換器34により冷媒が加熱されるため、アキュムレ
ータ37内に滞留する高沸点成分の量が低減され、上記
傾向が是正される。とくに、アキュムレータ37の液面
レベルに応じて上記二重管熱交換器34からの供給熱量
が制御されることにより、上記液面レベルが適度に調整
され、高沸点成分が多量にアキュムレータ37に滞留す
ることが避けられる。従って、循環冷媒の組成比の変動
(低沸点成分の増大)によるCOPの低下が小さくされ
る。
【0081】また、上記サブクール制御状態でも少なく
とも低沸点成分は充分に循環することから、外気温度が
低い場合でも室外熱交換器47a,47bでの吸熱が可
能となり、暖房能力が確保される。
【0082】なお、上記実施形態では室内熱交換器42
a〜42nを複数台設けるとともに、室外熱交換器47
a,47bを2台設けているが、室内熱交換器及び室外
熱交換器はそれぞれ1台ずつであってもよい。
【0083】また、上記実施形態の処理の中で、ステッ
プS10あるいはステップS23での三方弁開度補正に
おいては、室内熱交換器42a〜42nの出口付近から
四方弁33を経て圧縮機20の吸込み口に至るまでの間
の冷媒温度である圧縮機吸込み側冷媒温度、例えば吸込
み冷媒温度センサ67の検出温度に基づき、この温度が
低い程三方弁開度を大きくするように補正してもよい。
【0084】また、ステップS10では、膨張弁43a
〜43nから室内熱交換器42a〜42n内の入口近傍
までの冷媒回路中の冷媒温度の検出(温度センサ68a
〜68nによる検出)に基づき、その温度が低いほど三
方弁開度を大きくするように補正してもよい。さらにま
た、ステップS23において、温度センサ76による温
度検出に基づき、その温度が低い程三方弁の開度を大き
くするように補正してもよい。
【0085】
【発明の効果】請求項1に係る発明のヒートポンプ装置
は、非共沸冷媒を使用してこれを圧縮機、凝縮器、膨張
弁、蒸発器の順に循環させ、かつ、圧縮機吸込み側冷媒
温度が低圧側回路の冷媒の飽和蒸気温度以上になるよう
に膨張弁開度を制御する一方、高圧側または低圧側の圧
力が所定範囲になるように圧縮機回転数を増減するよう
にしたものにおいて、上記低圧側回路に冷媒加熱手段を
配置し、低圧側の圧力または蒸発器入口側の冷媒温度を
所定値以上にするように上記冷媒加熱手段により冷媒を
加熱し、低圧側の圧力を上昇させることができるように
している。このため、スーパーヒート制御により運転性
能の向上を図るとともに、非共沸冷媒が使用されている
ことで蒸発器の入口付近の温度が出口温度よりも低くな
るという傾向に対し、蒸発器の出口温度をスーパーヒー
ト状態とすることに加えて、上記冷媒加熱手段の作動に
より低圧側の圧力を上昇させることで蒸発器の入口側の
冷媒温度を高め、蒸発器の入口付近に着霜や凍結が生じ
ることを防止することができる。
【0086】請求項2に係る発明のヒートポンプ装置に
よっても、スーパーヒート制御により運転性能の向上を
図るとともに、蒸発器の入口付近に着霜や凍結が生じる
ことを防止することができる。
【0087】このヒートポンプ装置を空調装置に適用す
る場合は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、膨張弁、室
内熱交換器、四方弁、圧縮機の順に非共沸冷媒を循環さ
せる冷房運転時に、上記スーパーヒート制御を実行する
一方、高圧側または低圧側の圧力に応じて圧縮機の回転
数を制御し、かつ、低圧側回路の冷媒圧力等のデータが
低いときに、低圧側回路に設けた冷媒加熱手段により冷
媒を加熱するように構成すること(請求項4)により、
冷房運転時に、スーパーヒート制御によって運転性能の
向上を図ることができるとともに、蒸発器の入口付近に
着霜や凍結が生じることを防止することができる。
【0088】また、請求項3に係る発明のヒートポンプ
装置は、非共沸冷媒を使用してこれを圧縮機、凝縮器、
膨張弁、蒸発器の順に循環させ、かつ、膨張弁上流側冷
媒温度が高圧側回路の冷媒の飽和液温度以下になるよう
に膨張弁開度を制御するサブクール制御を実行する一
方、高圧側または低圧側の圧力に応じて圧縮機回転数を
制御するようにしたものにおいて、上記低圧側回路に冷
媒加熱手段を配置し、低圧側の圧力または蒸発器入口側
の冷媒温度を所定値以上にするように上記冷媒加熱手段
により冷媒を加熱し、低圧側の圧力を上昇させることが
できるようにしている。このため、上記サブクール制御
により運転性能の向上を図るとともに、上記冷媒加熱手
段の作動により低圧側の圧力を上昇させることで蒸発器
の入口側の冷媒温度を高め、蒸発器の入口付近に着霜等
が生じることを防止することができる。
【0089】このヒートポンプ装置を空調装置に適用す
る場合は、圧縮機、四方弁、室内熱交換器、膨張弁、室
外熱交換器、四方弁、圧縮機の順に非共沸冷媒を循環さ
せる暖房運転時に、上記サブクール制御を実行する一
方、高圧側または低圧側の圧力に応じて圧縮機の回転数
を制御し、かつ、低圧側回路の冷媒圧力等のデータが低
いときに、低圧側回路に設けた冷媒加熱手段により冷媒
を加熱するように構成すること(請求項5)により、暖
房運転時に、サブクール制御によって運転性能の向上を
図ることができるとともに、蒸発器の入口付近に着霜等
が生じることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるヒートポンプ装置の
構造を示す回路図である。
【図2】上記ヒートポンプ装置の制御系統を示す図であ
る。
【図3】暖房時と冷房時とに応じた制御の一例を示すフ
ローチャートである。
【図4】上記ヒートポンプ装置の冷却水回路に組み込ま
れた三方弁の作動特性を示す図である。
【図5】非共沸冷媒の組成比と飽和蒸気温度及び飽和液
温度との関係を示す図である。
【図6】等温線を追加したモニエル線図である。
【符号の説明】
1 冷媒回路 20 圧縮機 30 冷媒回路 33 四方弁 34 二重管熱交換器 42a〜42n 室内熱交換器 43a〜43n 膨張弁 47a,47b 室外熱交換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F25B 13/00 341 F25B 13/00 341Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に
    非共沸冷媒を循環させ、蒸発器出口付近から圧縮機吸込
    み口までの間の冷媒温度である圧縮機吸込み側冷媒温度
    を、膨張弁から蒸発器を経て圧縮機に至る低圧側回路の
    冷媒圧力に応じた飽和蒸気温度以上になるように、膨張
    弁開度を制御する一方、圧縮機から凝縮器を経て膨張弁
    に至る高圧側回路と上記低圧側回路とのうちの少なくと
    も一方の圧力を検出して、所定の圧力範囲になるように
    上記圧縮機の回転数を増減させるようにした非共沸冷媒
    使用のヒートポンプ装置において、上記低圧側回路に冷
    媒加熱手段を配置するとともに、上記低圧側回路の冷媒
    圧力を所定値以上、または蒸発器入口側の冷媒温度を所
    定値以上にするように上記冷媒加熱手段により冷媒を加
    熱するよう制御する制御手段を備えたことを特徴とする
    非共沸冷媒使用のヒートポンプ装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に
    非共沸冷媒を循環させ、蒸発器出口付近から圧縮機吸込
    み口までの間の冷媒温度である圧縮機吸込み側冷媒温度
    を、膨張弁から蒸発器を経て圧縮機に至る低圧側回路の
    冷媒圧力に応じた飽和蒸気温度以上になるように、上記
    圧縮機吸込み側冷媒温度と上記飽和蒸気温度との差が小
    さいとき膨張弁開度を小さくし、上記差が大きいとき膨
    張弁開度を大きくするスーパーヒート制御を実行する一
    方、圧縮機から凝縮器を経て膨張弁に至る高圧側回路と
    上記低圧側回路とのうちの少なくとも一方の圧力を検出
    して、所定の圧力範囲になるように上記圧縮機の回転数
    を増減させるようにした非共沸冷媒使用のヒートポンプ
    装置において、上記低圧側回路に冷媒加熱手段を配置す
    るとともに、上記低圧側回路の冷媒圧力を所定値以上、
    または蒸発器入口側の冷媒温度を所定値以上にするよう
    に上記冷媒加熱手段により冷媒を加熱するよう制御する
    制御手段を備えたことを特徴とする非共沸冷媒使用のヒ
    ートポンプ装置。
  3. 【請求項3】 圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に
    非共沸冷媒を循環させ、凝縮器出口付近から膨張弁まで
    の間の冷媒温度である膨張弁上流側冷媒温度を、圧縮機
    から凝縮器を経て膨張弁に至る高圧側回路の冷媒圧力に
    応じた飽和液温度以下になるように、上記飽和液温度と
    上記膨張弁上流側冷媒温度との差が小さいとき膨張弁開
    度を小さくし、上記差が大きいとき膨張弁開度を大きく
    するサブクール制御を実行する一方、上記高圧側回路と
    上記膨張弁から蒸発器を経て圧縮機に至る低圧側回路と
    のうちの少なくとも一方の圧力を検出して、所定の圧力
    範囲になるように上記圧縮機の回転数を増減させるよう
    にした非共沸冷媒使用のヒートポンプ装置において、上
    記低圧側回路に冷媒加熱手段を配置するとともに、上記
    低圧側回路の冷媒圧力を所定値以上、または蒸発器入口
    側の冷媒温度を所定値以上にするように上記冷媒加熱手
    段により冷媒を加熱するよう制御する制御手段を備えた
    ことを特徴とする非共沸冷媒使用のヒートポンプ装置。
  4. 【請求項4】 圧縮機、四方弁、室内熱交換器、膨張
    弁、室外熱交換器を配備し、冷房運転時に圧縮機、四方
    弁、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器、四方弁、圧
    縮機の順に非共沸冷媒を循環させるようにするととも
    に、この冷房運転時に、室内熱交換器出口付近から四方
    弁を経て圧縮機吸込み口に至るまでの間の冷媒温度であ
    る圧縮機吸込み側冷媒温度を、膨張弁から室内熱交換
    器、四方弁を経て圧縮機に至る低圧側回路の冷媒圧力に
    応じた飽和蒸気温度以上になるように、上記圧縮機吸込
    み側冷媒温度と上記飽和蒸気温度との差が小さいとき膨
    張弁開度を小さくし、上記差が大きいとき膨張弁開度を
    大きくするスーパーヒート制御を実行する一方、上記低
    圧側回路の圧力が高いとき上記圧縮機の回転数を減少
    し、この圧力が低いときに上記圧縮機の回転数を増加さ
    せるようにした非共沸冷媒使用の空調用のヒートポンプ
    装置において、上記低圧側回路に冷媒加熱手段を配置す
    るとともに、上記低圧側回路の冷媒圧力を所定値以上、
    または蒸発器入口側の冷媒温度を所定値以上にするよう
    に上記冷媒加熱手段により冷媒を加熱するよう制御する
    制御手段を備えたことを特徴とする非共沸冷媒使用のヒ
    ートポンプ装置。
  5. 【請求項5】 圧縮機、四方弁、室内熱交換器、膨張
    弁、室外熱交換器を配備し、暖房運転時に圧縮機、四方
    弁、室内熱交換器、膨張弁、室外熱交換器、四方弁、圧
    縮機の順に非共沸冷媒を循環させるようにするととも
    に、この暖房運転時に、室内熱交換器出口付近から膨張
    弁までの間の冷媒温度である膨張弁上流側冷媒温度を、
    圧縮機から四方弁、室内熱交換器を経て膨張弁に至る高
    圧側回路の冷媒圧力に応じた飽和液温度以下になるよう
    に、上記飽和液温度と上記膨張弁上流側冷媒温度との差
    が小さいとき膨張弁開度を小さくし、上記差が大きいと
    き膨張弁開度を大きくするサブクール制御を実行する一
    方、上記高圧側回路の圧力が低いとき上記圧縮機の回転
    数を増加し、この圧力が高いときに上記圧縮機の回転数
    を減少させるようにした非共沸冷媒使用の空調用のヒー
    トポンプ装置において、上記低圧側回路に冷媒加熱手段
    を配置するとともに、上記低圧側回路の冷媒圧力を所定
    値以上、または蒸発器入口側の冷媒温度を所定値以上に
    するように上記冷媒加熱手段により冷媒を加熱するよう
    制御する制御手段を備えたことを特徴とする非共沸冷媒
    使用のヒートポンプ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4095454A4 (en) * 2020-01-24 2022-12-28 Mitsubishi Electric Corporation AIR CONDITIONING

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