JPH0911963A - 自動二輪車のハンドルバー取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハンドルポジションを任意に変更することが
できるとともに、変更幅も比較的大きくすることができ
るようにすること。 【構成】 フロントフォーク２を取付けたアッパーブラ
ケット３の左右のハンドル取付部１０に、車体左右方向
に延びる仮想回転中心軸線を有する円弧状部を設け、そ
の円弧状部に前後方向に延びるガイド孔１２を形成し、
そのガイド孔１２にハンドル受座１４を移動固定可能に
締着するとともに、そのハンドル受座１４にハンドルホ
ルダー１８を介してハンドルバー６を固着した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車におけるハ
ンドルバーの取付け構造に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、自動二輪車においては、図５に示すように、下端部
に前輪１を装着したフロントフォーク２がアッパーブラ
ケット３及びアンダーブラケット４に締着され、そのア
ッパーブラケット３及びアンダーブラケット４を連結す
るステアリングシャフトが車体フレームのステアリング
ヘッドパイプに回動可能に装着され、上記アッパーブラ
ケット３にハンドルホルダー５を介してハンドルバー６
が取付けられている。

【０００３】ところで、図６は従来の自動二輪車のハン
ドルバー取付け部の概略構成を示す平面図であり、アッ
パーブラケット３の上面にはハンドルバー受座が一体的
に形成されており、そのハンドルバー受座に載置された
ハンドルバー６をハンドルホルダー５によって挾持固定
するようにしてある。

【０００４】しだかって、この場合ハンドルバー６の取
付位置は固定的であり、ハンドルポジションを変えるこ
とができない等の問題がある。

【０００５】そこで、図７に示すようにハンドルステー
を前後に揺動調節自在としてハンドルポジションを変え
ることができるようにしたものも提案されている。

【０００６】すなわち、アッパーブラケット３の上面に
はハンドル座７が設けられており、そのサブハンドル座
７にハンドルステー８が水平軸線回りに揺動可能に立設
してあり、そのハンドルステー８の先端にハンドルホル
ダー５によってハンドルバー６が装着されている。した
がって、二点鎖線で示すように上記ハンドルステー８を
前後に揺動調整することにより、ハンドルポジションを
任意に変えることができる。

【０００７】しかしながら、このようなものにおいて
は、ハンドルポジションの調整範囲を大きくしようとす
ると、ハンドルステー８の高さを大きくしなければなら
ず、ハンドル位置が高くなる等の問題がある。

【０００８】本発明はこのような点に鑑み、ハンドルポ
ジションを任意に変えることができるとともに、その変
更幅も比較的大きくすることができるようにしたハンド
ル取付け構造を得ることを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明はフロントフォー
クを取付けたアッパーブラケットの左右のハンドル取付
部に、車体左右方向に延びる仮想回転中心軸線を有する
円弧状部を設け、その円弧状部に上記アッパーブラケッ
トの長手軸線に直交する方向に延びるガイド孔を形成
し、そのガイド孔にハンドル受座を移動固定可能に締着
するとともに、そのハンドル受座にハンドルホルダーを
介してハンドルバーを固着したことを特徴とする。

【００１０】

【作用】ガイド孔に固定してあるハンドル受座を緩め、
そのハンドル受座をガイド孔に沿って所望位置に移動さ
せ固定することによって、ハンドルポジションを任意に
選定することができる。

【００１１】

【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて説明する。図１において、符号３は、フロントフ
ォークの頂端が装着されたアッパーブラケットであっ
て、そのアッパーブラケット３の上面には、左右位置に
ハンドル取付部１０，１０が形成されている。

【００１２】上記ハンドル取付部１０，１０の上下両面
には図２に示すように車体左右方向に延びる仮想回転中
心軸線を有する円弧状部１１ａ，１１ｂが形成されてい
る。また、上記ハンドル取付部１０，１０にはアッパー
ブラケット３の長手軸線に直交する方向（前後方向）に
延びる長孔状のガイド孔１２が形成されており、そのガ
イド孔１２の左右の円弧状部上面には、アッパーブラケ
ット３の長手軸線に平行方向に延びる複数個の断面山形
状の突条１３が形成されている。

【００１３】そして、そのガイド孔１２にはハンドル受
座１４がガイド孔１２に沿って移動可能に装着されてい
る。すなわち、上記ハンドル受座１４は、図３に示すよ
うに、その頂面に凹状のハンドル受面１４ａが形成さ
れ、左右両側面には段部が形成され、その左右の段部の
下面にはそれぞれ前記ガイド孔１２の両側の突条１３と
係合する凹条１４ｂが形成されている。

【００１４】上記ハンドル受座１４の下部には、そのハ
ンドル受座１４に貫挿されたボルト１５及びそのボルト
１５に螺合するナット１６（図４）によって上記ハンド
ル受座１４に連結される締具１７が設けられており、そ
の締具１７の左右両側に形成された段部の上面１７ａが
前記ハンドル取付部１０の下面の円弧状部１１ｂに係合
するように円弧状としてある。

【００１５】そこで、上記ハンドル受座１４はアッパー
ブラケット３のガイド孔１２内に上方から挿入され、左
右両側の段部下面に形成されている凹条１４ｂがガイド
孔１２の両側に形成されている突条１３に係合支持され
るとともに、そのハンドル受座１４に貫挿されたボルト
１５にアッパーブラケット３の下側から締具１７を装着
し、ナット１６を締着することにより締具１７の段部が
アッパーブラケット３の下面に圧接され、ハンドル受座
１４が固定される。そして、上記ハンドル受座１４上に
ハンドルバー６を載置し、その上方からハンドルホルダ
ー１８をハンドル受座１４に締着することによって、ハ
ンドルバー６がアッパーブラケット３に取付けられてい
る。

【００１６】しかして、ハンドルポジションを変える場
合には、ナット１６を緩めてハンドル受座１４と締具１
７とを離間させ、突条１３と凹条１４ｂとの係合を離脱
させた後、ハンドル受座１４をガイド孔１２に沿って前
後動させた後、ナット１６を介して締具１７を締付ける
ことによって、ハンドルを運転者の所望位置に変更固定
することができる。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明はフロント
フォークを取付けたアッパーブラケットのハンドル取付
部に形成された、車体左右方向に延びる仮想回転中心軸
線を有する円弧状部に前後方向に延びるガイド孔を設
け、そのガイド孔にハンドル受座を移動固定可能に締着
し、そのハンドル受座にハンドルバーを装着したので、
ハンドル受座を上記ガイド孔に沿って前後方向に移動さ
せることにより、ハンドルポジションを自由に変更調整
することができ、しかも、上記ガイド孔が上記仮想回転
中心軸線を有する円弧状部に設けられ、その円弧に沿っ
てハンドル受座が移動するので、ハンドルの高さを高く
することなく調節範囲を広くできる。

【００１８】また、ガイド孔の両側の突条にハンドル受
座の凹条を係合させるようにした場合には、ハンドル受
座の固定が確実に行われ、ハンドルポジションが不用意
に移動するようなことを確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のハンドルバー取付部の平面図。

【図２】図１のII−II線に沿うアッパーブラケットの断
面図。

【図３】ハンドル受座、ハンドルホルダーの分解説明
図。

【図４】図１のII−II線に沿う断面図。

【図５】一般的な自動二輪車の側面図。

【図６】従来の自動二輪車のハンドルバー取付構造の平
面図。

【図７】従来の他のハンドルバー取付構造を示す側面
図。

【符号の説明】

２ フロントフォーク ３ アッパーブラケット ６ ハンドルバー １０ ハンドル取付部 １１ａ，１１ｂ 円弧状部 １２ ガイド孔 １３ 突条 １４ ハンドル受座 １４ｂ 凹条 １７ 締具 １８ ハンドルホルダー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】フロントフォークを取付けたアッパーブラ
   ケットの左右のハンドル取付部に、車体左右方向に延び
   る仮想回転中心軸線を有する円弧状部を設け、その円弧
   状部に上記アッパーブラケットの長手軸線に直交する方
   向に延びるガイド孔を形成し、そのガイド孔にハンドル
   受座を移動固定可能に締着するとともに、そのハンドル
   受座にハンドルホルダーによりハンドルバーを装着した
   ことを特徴とする、自動二輪車のハンドルバー取付け構
   造。