JPH09119615A - ラジアントチューブ用２次空気ノズル - Google Patents
ラジアントチューブ用２次空気ノズルInfo
- Publication number
- JPH09119615A JPH09119615A JP29936395A JP29936395A JPH09119615A JP H09119615 A JPH09119615 A JP H09119615A JP 29936395 A JP29936395 A JP 29936395A JP 29936395 A JP29936395 A JP 29936395A JP H09119615 A JPH09119615 A JP H09119615A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- secondary air
- air nozzle
- radiant tube
- metal oxide
- alloy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 １３００℃以上で使用することができ、高温
強度が不足して割れることもなく、また膨らみの原因と
なる粒界の酸化によるボイドの発生がないラジアントチ
ューブ用２次空気ノズルを提供すること。 【解決手段】 ラジアントチューブ用２次空気ノズルの
材料として重量％で、Ｃｒ：１０〜４０％、Ａｌ：１０
％以下、Ｔｉ：５％以下を含有し、残部が実質的にＦｅ
からなるフェライトマトリックス中に微細な高融点金属
酸化物を０．１〜２％分散含有する酸化物分散強化型耐
熱合金を用いたこと。
強度が不足して割れることもなく、また膨らみの原因と
なる粒界の酸化によるボイドの発生がないラジアントチ
ューブ用２次空気ノズルを提供すること。 【解決手段】 ラジアントチューブ用２次空気ノズルの
材料として重量％で、Ｃｒ：１０〜４０％、Ａｌ：１０
％以下、Ｔｉ：５％以下を含有し、残部が実質的にＦｅ
からなるフェライトマトリックス中に微細な高融点金属
酸化物を０．１〜２％分散含有する酸化物分散強化型耐
熱合金を用いたこと。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、各種加熱炉などに使用
するラジアントチューブ用２次空気ノズルに関する。
するラジアントチューブ用２次空気ノズルに関する。
【０００２】
【従来の技術】ラジアントチューブの１種類として、図
１に示したように内側に複数の燃料ガス燃焼用のノズル
を環状に設け、その中心部に二次空気ノズルを突出して
設けたものがある。このラジアントチューブの二次空気
ノズルは、その外側が複数の燃料ガス燃焼用のバーナー
のフレームによって１３００〜１４５０℃に加熱され、
またその内側の二次空気の噴射により強い酸化雰囲気に
曝されるものである。
１に示したように内側に複数の燃料ガス燃焼用のノズル
を環状に設け、その中心部に二次空気ノズルを突出して
設けたものがある。このラジアントチューブの二次空気
ノズルは、その外側が複数の燃料ガス燃焼用のバーナー
のフレームによって１３００〜１４５０℃に加熱され、
またその内側の二次空気の噴射により強い酸化雰囲気に
曝されるものである。
【０００３】従来、この二次空気ノズルとして、Ｃ：
０．２５％、Ｃｒ：３３％：Ｗ：４．５％、残部Ｎｉか
らなるＮｉ合金の遠心鋳造管が使用されていた。しか
し、この遠心鋳造管製の二次空気ノズルは、１年以内に
変形および割れが発生し、使用することができなくなる
ので、しばしば交換する必要があった。
０．２５％、Ｃｒ：３３％：Ｗ：４．５％、残部Ｎｉか
らなるＮｉ合金の遠心鋳造管が使用されていた。しか
し、この遠心鋳造管製の二次空気ノズルは、１年以内に
変形および割れが発生し、使用することができなくなる
ので、しばしば交換する必要があった。
【０００４】この変形および割れの原因を調査したとこ
ろ、遠心鋳造管の結晶組織である柱状組織が消え、また
一部分に溶損した部分が発生していた。これはバーナー
フレームの直火によって溶損したものと想像され、一部
分の溶損によって高温強度が不足して割れたものと推定
される。そこで、ラジアントチューブ用２次空気ノズル
として必要な条件を検討したところ、１３００℃以上の
温度で耐酸化性および強度が優れていることが必要であ
り、そのためには昇温時の固相線温度が１３５０℃以上
で、かつ耐酸化性の優れた合金であることが必要である
ことが分かった。
ろ、遠心鋳造管の結晶組織である柱状組織が消え、また
一部分に溶損した部分が発生していた。これはバーナー
フレームの直火によって溶損したものと想像され、一部
分の溶損によって高温強度が不足して割れたものと推定
される。そこで、ラジアントチューブ用２次空気ノズル
として必要な条件を検討したところ、１３００℃以上の
温度で耐酸化性および強度が優れていることが必要であ
り、そのためには昇温時の固相線温度が１３５０℃以上
で、かつ耐酸化性の優れた合金であることが必要である
ことが分かった。
【０００５】これらの条件に適した合金として昇温時の
固相線温度が１５００℃のＣ：０．０６％、Ｎｉ：１
％、Ｃｒ：４９％、残部Ｆｅからなる鉄合金が提案され
ているが、図２に記載した形状および寸法の二次空気ノ
ズルを作成して３か月間テストしたところ、溶損はなか
ったが、粒界が酸化することによりボイドが発生して膨
らみが発生し、これが原因で該ノズルに曲り変形を生
じ、熱効率が低下するという問題があった。
固相線温度が１５００℃のＣ：０．０６％、Ｎｉ：１
％、Ｃｒ：４９％、残部Ｆｅからなる鉄合金が提案され
ているが、図２に記載した形状および寸法の二次空気ノ
ズルを作成して３か月間テストしたところ、溶損はなか
ったが、粒界が酸化することによりボイドが発生して膨
らみが発生し、これが原因で該ノズルに曲り変形を生
じ、熱効率が低下するという問題があった。
【０００６】また、アルミナ１００％を溶射したセラミ
ック製のラジアントチューブ用２次空気ノズルも提案さ
れているが、図２に記載した形状および寸法の二次空気
ノズルを作成してテストしたところ、ヒートショックに
よる割れが発生し、使用することができなくなった。
ック製のラジアントチューブ用２次空気ノズルも提案さ
れているが、図２に記載した形状および寸法の二次空気
ノズルを作成してテストしたところ、ヒートショックに
よる割れが発生し、使用することができなくなった。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、１３００℃
以上の高酸化雰囲気で長時間使用しても、高温強度の不
足により曲がり変形が生じることがないと同時に膨らみ
の原因となる粒界の酸化によるボイドの発生がないラジ
アントチューブ用２次空気ノズルを提供することを目的
とするものである。
以上の高酸化雰囲気で長時間使用しても、高温強度の不
足により曲がり変形が生じることがないと同時に膨らみ
の原因となる粒界の酸化によるボイドの発生がないラジ
アントチューブ用２次空気ノズルを提供することを目的
とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のラジアントチューブ用２次空気ノズルにお
いては、その材料を重量％で、Ｃｒ：１０〜４０％、Ａ
ｌ：１０％以下、Ｔｉ：５％以下を含有し、残部が実質
的にＦｅからなるフェライトマトリックス中に微細な高
融点金属酸化物を０．１〜２％分散含有する酸化物分散
強化型耐熱合金としたことである。
に、本発明のラジアントチューブ用２次空気ノズルにお
いては、その材料を重量％で、Ｃｒ：１０〜４０％、Ａ
ｌ：１０％以下、Ｔｉ：５％以下を含有し、残部が実質
的にＦｅからなるフェライトマトリックス中に微細な高
融点金属酸化物を０．１〜２％分散含有する酸化物分散
強化型耐熱合金としたことである。
【０００９】また、本発明のラジアントチューブ用２次
空気ノズルにおいては、その材料を高融点金属酸化物と
してＹ2 Ｏ3 ＺｒＯ2 、Ａｌ2 Ｏ3 等の１種又は２種以
上を用いた酸化物分散強化型耐熱合金としたことであ
る。
空気ノズルにおいては、その材料を高融点金属酸化物と
してＹ2 Ｏ3 ＺｒＯ2 、Ａｌ2 Ｏ3 等の１種又は２種以
上を用いた酸化物分散強化型耐熱合金としたことであ
る。
【００１０】なお、上記酸化物分散強化型耐熱合金は、
メカニカルアロイイング法により粉末が調製され、その
粉末合金が熱間押出しによって製造されるものである
が、その製造方法は特開平４─１４７９４７号公報、特
開平２─３８５１６号公報、特開平４─１３１３４４号
公報等で既に公知であるので、説明を省略する。
メカニカルアロイイング法により粉末が調製され、その
粉末合金が熱間押出しによって製造されるものである
が、その製造方法は特開平４─１４７９４７号公報、特
開平２─３８５１６号公報、特開平４─１３１３４４号
公報等で既に公知であるので、説明を省略する。
【００１１】
【作用】本発明においては、ラジアントチューブ用２次
空気ノズルをＦｅ基の酸化物分散強化型耐熱合金を使用
して製造しているので、高温酸化、耐熱衝撃性、耐酸化
性等が優れていると同時にボイドの発生による曲がり変
形がなく、交換することなしに１年以上使用することが
できる。
空気ノズルをＦｅ基の酸化物分散強化型耐熱合金を使用
して製造しているので、高温酸化、耐熱衝撃性、耐酸化
性等が優れていると同時にボイドの発生による曲がり変
形がなく、交換することなしに１年以上使用することが
できる。
【００１２】次に、本発明において使用している合金の
各成分を限定した理由を説明する。先ず、酸化物分散強
化型耐熱合金について説明する。 Ｃｒ：１０〜４０％ Ｃｒは、合金の耐熱性を高めるために添加する元素であ
るが、含有量がこの下限に満たないと所望の耐熱性が得
られないから１０％以上とした。一方、上限を超えると
σ相が生成し、材料が脆化するから４０％以下とした。
好ましいＣｒ含有量は、２０〜４０％、さら に好まし
くは、２０〜３５％である。
各成分を限定した理由を説明する。先ず、酸化物分散強
化型耐熱合金について説明する。 Ｃｒ：１０〜４０％ Ｃｒは、合金の耐熱性を高めるために添加する元素であ
るが、含有量がこの下限に満たないと所望の耐熱性が得
られないから１０％以上とした。一方、上限を超えると
σ相が生成し、材料が脆化するから４０％以下とした。
好ましいＣｒ含有量は、２０〜４０％、さら に好まし
くは、２０〜３５％である。
【００１３】Ａｌ：１０％以下 Ａｌは、合金の耐酸化性を高めるために添加する元素で
あるが、１０％を超えると有害な大型介在部の生成を引
き起こすので、１０％以下にした。好ましくは５％まで
の添加が好結果を生じる。 Ｔｉ：５％以下 Ｔｉは、合金の耐酸化性を高めるために添加する元素で
あるが、５％を超えると有害な大型介在部の生成を引き
起こすので、５％以下にした。
あるが、１０％を超えると有害な大型介在部の生成を引
き起こすので、１０％以下にした。好ましくは５％まで
の添加が好結果を生じる。 Ｔｉ：５％以下 Ｔｉは、合金の耐酸化性を高めるために添加する元素で
あるが、５％を超えると有害な大型介在部の生成を引き
起こすので、５％以下にした。
【００１４】高融点金属酸化物：０．１〜２％ 高融点金属酸化物は、合金を高温で安定化し、酸化ボイ
ドの発生を防止するために添加するが、０．１％より少
ないとこれらの効果がなく、２％以上になると脆化する
ので、その含有量を０．１〜２％にした。また、本発明
においては、酸化物分散強化型耐熱合金としてＦｅ基合
金を使用するため、その融点が１３５０℃以上の高温と
なっている。
ドの発生を防止するために添加するが、０．１％より少
ないとこれらの効果がなく、２％以上になると脆化する
ので、その含有量を０．１〜２％にした。また、本発明
においては、酸化物分散強化型耐熱合金としてＦｅ基合
金を使用するため、その融点が１３５０℃以上の高温と
なっている。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。 実施例 本発明のラジアントチューブ用２次空気ノズルとして、
Ｃｒ：20％、Ａｌ：4.5 ％、Ｔｉ：0.5 ％、Ｙ2 Ｏ3 ：
0.5 ％、Ｃ：0.05％、残部Ｆｅからなる酸化物分散強化
型耐熱合金製の外径が７６ｍｍ、内径６５ｍｍの管を３
３０ｍｍに切断し、機械加工して図２に示した形状のも
のを製造した。
明する。 実施例 本発明のラジアントチューブ用２次空気ノズルとして、
Ｃｒ：20％、Ａｌ：4.5 ％、Ｔｉ：0.5 ％、Ｙ2 Ｏ3 ：
0.5 ％、Ｃ：0.05％、残部Ｆｅからなる酸化物分散強化
型耐熱合金製の外径が７６ｍｍ、内径６５ｍｍの管を３
３０ｍｍに切断し、機械加工して図２に示した形状のも
のを製造した。
【００１６】このラジアントチューブ用２次空気ノズル
を図１に示したようなラジアントチューブに装着し、鋼
材の加熱炉に設置して通常の方法で１年間使用した。１
年間使用した後、この２次空気ノズルを調査したとこ
ろ、膨れなどの問題になるような損傷は全くなかった。
を図１に示したようなラジアントチューブに装着し、鋼
材の加熱炉に設置して通常の方法で１年間使用した。１
年間使用した後、この２次空気ノズルを調査したとこ
ろ、膨れなどの問題になるような損傷は全くなかった。
【００１７】上記実施例では、ラジアントチューブ用２
次空気ノズルを図１に示したようなラジアントチューブ
に装着して使用しているが、ラジアントチューブ内にお
いて、外側が高温に曝され、内側が空気の酸化雰囲気に
曝されるような状態であればいかなる状態でも使用する
ことができる。また、本発明は、上記以外の点において
も実施例に限定されることなく、要旨を変更しない範囲
において種々の変更をすることが出来ることはもちろん
である。
次空気ノズルを図１に示したようなラジアントチューブ
に装着して使用しているが、ラジアントチューブ内にお
いて、外側が高温に曝され、内側が空気の酸化雰囲気に
曝されるような状態であればいかなる状態でも使用する
ことができる。また、本発明は、上記以外の点において
も実施例に限定されることなく、要旨を変更しない範囲
において種々の変更をすることが出来ることはもちろん
である。
【００１８】
【本発明の効果】本発明は、ラジアントチューブ用２次
空気ノズルをＦｅ基の酸化物分散強化型耐熱合金で製造
したので、膨らみの原因となる粒界の酸化によるボイド
の発生がなく、また高温強度の不足による曲り変形が生
じることがなため、交換することなく１年間以上の長期
間使用することができるという優れた効果を奏する。
空気ノズルをＦｅ基の酸化物分散強化型耐熱合金で製造
したので、膨らみの原因となる粒界の酸化によるボイド
の発生がなく、また高温強度の不足による曲り変形が生
じることがなため、交換することなく１年間以上の長期
間使用することができるという優れた効果を奏する。
【図１】ラジアントチューブを説明するための概略正面
断面図および概略側面図である。
断面図および概略側面図である。
【図２】本発明の一実施例であるラジアントチューブ用
２次空気ノズルを説明するための図である。
２次空気ノズルを説明するための図である。
Claims (2)
- 【請求項１】 重量％で、Ｃｒ：１０〜４０％、Ａｌ：
１０％以下、Ｔｉ：５％以下を含有し、残部が実質的に
Ｆｅからなるフェライトマトリックス中に微細な高融点
金属酸化物を０．１〜２％分散含有する酸化物分散強化
型耐熱合金からなるラジアントチューブ用２次空気ノズ
ル。 - 【請求項２】 高融点金属酸化物がＹ2 Ｏ3 であること
を特徴とする請求項１記載のラジアントチューブ用２次
空気ノズル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29936395A JPH09119615A (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | ラジアントチューブ用２次空気ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29936395A JPH09119615A (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | ラジアントチューブ用２次空気ノズル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09119615A true JPH09119615A (ja) | 1997-05-06 |
Family
ID=17871594
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29936395A Pending JPH09119615A (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | ラジアントチューブ用２次空気ノズル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09119615A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101900324A (zh) * | 2010-07-23 | 2010-12-01 | 重庆大学 | 大气式燃气辐射加热装置 |
-
1995
- 1995-10-25 JP JP29936395A patent/JPH09119615A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101900324A (zh) * | 2010-07-23 | 2010-12-01 | 重庆大学 | 大气式燃气辐射加热装置 |
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