JPH09119613A - バーナー装置 - Google Patents
バーナー装置Info
- Publication number
- JPH09119613A JPH09119613A JP27572495A JP27572495A JPH09119613A JP H09119613 A JPH09119613 A JP H09119613A JP 27572495 A JP27572495 A JP 27572495A JP 27572495 A JP27572495 A JP 27572495A JP H09119613 A JPH09119613 A JP H09119613A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- burner
- air
- combustion
- fuel mixture
- casing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Gas Burners (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 空気比1以上の予混合気のみを燃焼ガスとし
て用いることによりNOx生成を抑制でき、かつ、広い
燃焼負荷範囲で安定した燃焼を可能とするバーナー装置
を得る。 【解決手段】 先端が混合気噴出口11、21をなすバ
ーナーケーシング10、20が複数列並列に配列されて
なるバーナー装置aにおいて、各バーナーケーシングの
うちの一部のバーナーケーシング10の混合気噴出口1
1には他のバーナーケーシング20の混合気噴出口21
におけるよりも予混合気の流れに対する抵抗を大きくす
るために金属繊維マットのような多孔質部材13を備え
る。双方のバーナーケーシング10、20に空気比1以
上の淡混合気を供給しても、第1のバーナーケーシング
10側では多孔質部材13の存在により、火炎の吹き飛
びは抑制される。該火炎が第2のバーナーケーシング2
0側の火炎に対する保炎機能を果たし、広い負荷範囲に
亘り安定した燃焼が達成される。供給燃料はすべて空気
比1以上の淡混合気であり、NOxの生成も抑制され
る。
て用いることによりNOx生成を抑制でき、かつ、広い
燃焼負荷範囲で安定した燃焼を可能とするバーナー装置
を得る。 【解決手段】 先端が混合気噴出口11、21をなすバ
ーナーケーシング10、20が複数列並列に配列されて
なるバーナー装置aにおいて、各バーナーケーシングの
うちの一部のバーナーケーシング10の混合気噴出口1
1には他のバーナーケーシング20の混合気噴出口21
におけるよりも予混合気の流れに対する抵抗を大きくす
るために金属繊維マットのような多孔質部材13を備え
る。双方のバーナーケーシング10、20に空気比1以
上の淡混合気を供給しても、第1のバーナーケーシング
10側では多孔質部材13の存在により、火炎の吹き飛
びは抑制される。該火炎が第2のバーナーケーシング2
0側の火炎に対する保炎機能を果たし、広い負荷範囲に
亘り安定した燃焼が達成される。供給燃料はすべて空気
比1以上の淡混合気であり、NOxの生成も抑制され
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバーナー装置に関
し、特に、給湯器や風呂釜の燃焼装置に組み込まれて燃
焼予混合ガスの燃焼を行なうバーナー装置に関する。
し、特に、給湯器や風呂釜の燃焼装置に組み込まれて燃
焼予混合ガスの燃焼を行なうバーナー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】給湯器や風呂釜用のバーナー装置とし
て、従来いわゆるブンゼンバーナーが用いられていた
が、ブンゼンバーナーは燃料過剰な火炎で生成する Pro
mpt NOxの割合が高くNOxの低減が難しいことか
ら、低NOx燃焼法として濃淡燃焼方式が注目されるよ
うになり、現在、いわゆる濃淡燃焼バーナーが広く用い
られるようになってきている。これは、図7に示すよう
に、燃料濃厚な混合気(空気比0.7〜0.8程度)を
燃焼させる第1のバーナーケーシング1aと、燃料希薄
な混合気淡混合気(空気比1.4〜1.8程度)を燃焼
させる第2のバーナーケーシング1bとを隣接させて複
数列並列に配置したものであり、各バーナーケーシング
群1a、1bには、図示しないそれぞれ別異の予混合気
供給口から濃混合気及び淡混合気が供給され、それぞれ
の混合気噴出口において燃焼が行なわれるが、第1のバ
ーナーケーシング1aの混合気噴出口からの濃混合気火
炎が第2のバーナーケーシング1bの混合気噴出口から
の淡混合気火炎を確実に保炎することから、負荷調節範
囲を広くとることができ、給湯器のように広い負荷範囲
を必要とするバーナーとして有効に用いられる。また、
濃混合気の流量は比較的少ないことから、NOx生成も
抑制可能である。
て、従来いわゆるブンゼンバーナーが用いられていた
が、ブンゼンバーナーは燃料過剰な火炎で生成する Pro
mpt NOxの割合が高くNOxの低減が難しいことか
ら、低NOx燃焼法として濃淡燃焼方式が注目されるよ
うになり、現在、いわゆる濃淡燃焼バーナーが広く用い
られるようになってきている。これは、図7に示すよう
に、燃料濃厚な混合気(空気比0.7〜0.8程度)を
燃焼させる第1のバーナーケーシング1aと、燃料希薄
な混合気淡混合気(空気比1.4〜1.8程度)を燃焼
させる第2のバーナーケーシング1bとを隣接させて複
数列並列に配置したものであり、各バーナーケーシング
群1a、1bには、図示しないそれぞれ別異の予混合気
供給口から濃混合気及び淡混合気が供給され、それぞれ
の混合気噴出口において燃焼が行なわれるが、第1のバ
ーナーケーシング1aの混合気噴出口からの濃混合気火
炎が第2のバーナーケーシング1bの混合気噴出口から
の淡混合気火炎を確実に保炎することから、負荷調節範
囲を広くとることができ、給湯器のように広い負荷範囲
を必要とするバーナーとして有効に用いられる。また、
濃混合気の流量は比較的少ないことから、NOx生成も
抑制可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この形
式の濃淡燃焼バーナーにおいても、濃混合気の燃焼は必
要であり、ある程度のNOxの生成は避けられず、ま
た、NOxの発生を低く抑えようとすると良好燃焼範囲
がきわめて狭くなり、安定した負荷調節範囲を広くとる
ことができるという濃淡燃焼バーナーの特性を十分に生
かすことができないことが報告されている(研究所報告
(東京ガスエネルギー研究所発行)、第4号、1994
年、p.9〜p.18:濃淡燃焼に関する研究)。ま
た、濃淡二つの混合気の供給系を必要とすることから、
バーナー装置としての構造がどうしても複雑になる。
式の濃淡燃焼バーナーにおいても、濃混合気の燃焼は必
要であり、ある程度のNOxの生成は避けられず、ま
た、NOxの発生を低く抑えようとすると良好燃焼範囲
がきわめて狭くなり、安定した負荷調節範囲を広くとる
ことができるという濃淡燃焼バーナーの特性を十分に生
かすことができないことが報告されている(研究所報告
(東京ガスエネルギー研究所発行)、第4号、1994
年、p.9〜p.18:濃淡燃焼に関する研究)。ま
た、濃淡二つの混合気の供給系を必要とすることから、
バーナー装置としての構造がどうしても複雑になる。
【0004】本発明の目的は、濃淡燃焼バーナーの持つ
上記のような不都合を解消した新たなバーナー装置を得
ることにあり、より具体的には、従来の濃淡燃焼バーナ
ーにおいて安定燃焼のために必須であった濃混合気の供
給を用いることなく、淡混合気の供給から得られる火炎
のみで広い燃焼負荷範囲での保炎を可能とし、それによ
り、濃淡燃焼バーナーに比べてさらにNOx生成の抑制
が可能となったバーナー装置を得ることにある。また、
本発明の他の目的は、ガス・空気の予混合系すなわち燃
料供給系がきわめて簡素化されたバーナー装置を得るこ
とにある。
上記のような不都合を解消した新たなバーナー装置を得
ることにあり、より具体的には、従来の濃淡燃焼バーナ
ーにおいて安定燃焼のために必須であった濃混合気の供
給を用いることなく、淡混合気の供給から得られる火炎
のみで広い燃焼負荷範囲での保炎を可能とし、それによ
り、濃淡燃焼バーナーに比べてさらにNOx生成の抑制
が可能となったバーナー装置を得ることにある。また、
本発明の他の目的は、ガス・空気の予混合系すなわち燃
料供給系がきわめて簡素化されたバーナー装置を得るこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高負荷希
薄燃焼が可能であり燃焼負荷範囲も広くかつ低NOx燃
焼可能なガス燃焼装置について継続して多くの研究を行
なってきており、既に、金属繊維マットのような多孔質
材料を燃焼面とする表面燃焼バーナーのより改良された
形態についていくつかの提案を行なっている。それは、
該多孔質部材にそこを通過する希薄混合気の流れに対す
る抵抗の高い部分と低い部分とを形成し、高抵抗の部分
を通過する希薄混合気による火炎に、低抵抗部分を通過
する希薄混合気による火炎に対しての保炎機能を持たせ
るようにしたものであり、高負荷燃焼と低NOx燃焼と
を同時に達成できる利点がある(実開平5−96724
号公報、特開平6−235509号公報等参照)。
薄燃焼が可能であり燃焼負荷範囲も広くかつ低NOx燃
焼可能なガス燃焼装置について継続して多くの研究を行
なってきており、既に、金属繊維マットのような多孔質
材料を燃焼面とする表面燃焼バーナーのより改良された
形態についていくつかの提案を行なっている。それは、
該多孔質部材にそこを通過する希薄混合気の流れに対す
る抵抗の高い部分と低い部分とを形成し、高抵抗の部分
を通過する希薄混合気による火炎に、低抵抗部分を通過
する希薄混合気による火炎に対しての保炎機能を持たせ
るようにしたものであり、高負荷燃焼と低NOx燃焼と
を同時に達成できる利点がある(実開平5−96724
号公報、特開平6−235509号公報等参照)。
【0006】本発明は、上記表面燃焼バーナーに対して
なされた技術手段を、給湯器や風呂釜の燃焼装置として
用いられる、先端が混合気噴出口をなすバーナーケーシ
ングが複数列並列に配列されてなるバーナー装置に応用
するものであり、基本的に、前記のような形態のバーナ
ー装置において、各バーナーケーシングのうちの一部の
バーナーケーシングの混合気噴出口には他のバーナーケ
ーシングの混合気噴出口におけるよりも予混合気の流れ
に対する抵抗を大きくするための手段を施したことを特
徴とする。
なされた技術手段を、給湯器や風呂釜の燃焼装置として
用いられる、先端が混合気噴出口をなすバーナーケーシ
ングが複数列並列に配列されてなるバーナー装置に応用
するものであり、基本的に、前記のような形態のバーナ
ー装置において、各バーナーケーシングのうちの一部の
バーナーケーシングの混合気噴出口には他のバーナーケ
ーシングの混合気噴出口におけるよりも予混合気の流れ
に対する抵抗を大きくするための手段を施したことを特
徴とする。
【0007】すなわち、本発明によるバーナー装置によ
れば、ガスと空気の予混合気は、整流板のみが配置され
た流路抵抗の低い混合気噴出口を持つバーナーケーシン
グから噴出するものと、金属繊維マットのような多孔質
部材が配置されることにより流路抵抗が大きくされた噴
出口を持つバーナーケーシングから噴出するものとの2
種に分かれて噴出し、燃焼する。
れば、ガスと空気の予混合気は、整流板のみが配置され
た流路抵抗の低い混合気噴出口を持つバーナーケーシン
グから噴出するものと、金属繊維マットのような多孔質
部材が配置されることにより流路抵抗が大きくされた噴
出口を持つバーナーケーシングから噴出するものとの2
種に分かれて噴出し、燃焼する。
【0008】流路抵抗の高い噴出口から噴出する予混合
ガスは、それが高い空気比の淡混合気であり、かつ高負
荷燃焼を達成すべく大流量で供給される場合であって
も、火炎の吹き飛びは抑制され安定な火炎を継続する。
そして、その火炎が流路抵抗の低い混合気噴出口を持つ
他のバーナーケーシングからの火炎に対して保炎機能を
果たすことから、流路抵抗の低い混合気噴出口から高い
流量の淡混合気を噴出させても火炎の吹き飛びは回避さ
れ、失火することない。
ガスは、それが高い空気比の淡混合気であり、かつ高負
荷燃焼を達成すべく大流量で供給される場合であって
も、火炎の吹き飛びは抑制され安定な火炎を継続する。
そして、その火炎が流路抵抗の低い混合気噴出口を持つ
他のバーナーケーシングからの火炎に対して保炎機能を
果たすことから、流路抵抗の低い混合気噴出口から高い
流量の淡混合気を噴出させても火炎の吹き飛びは回避さ
れ、失火することない。
【0009】従って、本発明によるバーナー装置におい
ては、従来の濃淡バーナーのように空気比1以下の濃混
合気を用いることなく、空気比1以上の淡混合気(好ま
しくは、空気比1.4〜1.8程度であってよい)のみ
の供給でもって、安定した高負荷燃焼を継続することが
できる。また、バーナー装置に供給する予混合ガスは淡
混合気のみであることにより、従来の濃淡燃焼バーナー
に比較して、NOx生成はさらに低減する。
ては、従来の濃淡バーナーのように空気比1以下の濃混
合気を用いることなく、空気比1以上の淡混合気(好ま
しくは、空気比1.4〜1.8程度であってよい)のみ
の供給でもって、安定した高負荷燃焼を継続することが
できる。また、バーナー装置に供給する予混合ガスは淡
混合気のみであることにより、従来の濃淡燃焼バーナー
に比較して、NOx生成はさらに低減する。
【0010】前記多孔質部材を備えた混合気噴出口を持
つバーナーケーシングと前記他のバーナーケーシングと
を交互に配列することは好ましく、保炎効果はより確実
となる。また、多孔質部材を備えた混合気噴出口からの
火炎は、他の混合気噴出口、すなわち主火炎の保炎用で
あるために、その炎口面積は主火口面積に比べて小さく
てよく、従って、双方のバーナーケーシングの混合気噴
出口の幅に差を持たせることができ、高価な多孔質部材
の使用面積を低減できることから、製造コストが高騰す
ることはない。
つバーナーケーシングと前記他のバーナーケーシングと
を交互に配列することは好ましく、保炎効果はより確実
となる。また、多孔質部材を備えた混合気噴出口からの
火炎は、他の混合気噴出口、すなわち主火炎の保炎用で
あるために、その炎口面積は主火口面積に比べて小さく
てよく、従って、双方のバーナーケーシングの混合気噴
出口の幅に差を持たせることができ、高価な多孔質部材
の使用面積を低減できることから、製造コストが高騰す
ることはない。
【0011】また、本発明によるバーナー装置は淡混合
気のみの供給であり、従来の濃淡燃焼バーナーのように
濃混合気用と淡混合用の二つの予混合気供給系を設ける
ことは必ずしも必要でなく、すべての混合気噴出口に対
して同じ混合気供給口から同じ空気比の混合気を供給す
る構造とすることができる。そのために、バーナー装置
の燃料供給系の構成を簡素化することができる。保炎用
の淡混合気と主火炎用の淡混合気の流量比率あるいは空
気比を異ならせるようにしてもよく、それにより、さら
に高い燃焼性を達成することできる。
気のみの供給であり、従来の濃淡燃焼バーナーのように
濃混合気用と淡混合用の二つの予混合気供給系を設ける
ことは必ずしも必要でなく、すべての混合気噴出口に対
して同じ混合気供給口から同じ空気比の混合気を供給す
る構造とすることができる。そのために、バーナー装置
の燃料供給系の構成を簡素化することができる。保炎用
の淡混合気と主火炎用の淡混合気の流量比率あるいは空
気比を異ならせるようにしてもよく、それにより、さら
に高い燃焼性を達成することできる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明によるバ
ーナー装置の第1の実施例を示す構成説明図であり、図
2は、その混合気噴出口部分を上方から見た状態を示す
説明図である。このバーナー装置aは、基本的には、従
来の濃淡燃焼バーナーの場合と同様にして板金のプレス
加工等により製造される2種類のバーナーケーシング1
0、20が交互に組み合わされて構成されている。
態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明によるバ
ーナー装置の第1の実施例を示す構成説明図であり、図
2は、その混合気噴出口部分を上方から見た状態を示す
説明図である。このバーナー装置aは、基本的には、従
来の濃淡燃焼バーナーの場合と同様にして板金のプレス
加工等により製造される2種類のバーナーケーシング1
0、20が交互に組み合わされて構成されている。
【0013】そして、第1のバーナーケーシング10及
び第2のバーナーケーシング20は、共に、先端側に混
合気噴出口11、21と側方に予混合気導入口12、2
2とを有しており、各予混合気導入口12には第1のガ
ス供給管15からのガスノズル16の先端が、また、各
予混合気導入口22には第2のガス供給管25からのガ
スノズル26の先端が、それぞれ開口している。各ガス
ノズル16、26には図示しない従来知られた空気比と
流量調節のための機構がそれぞれ取り付けられている。
び第2のバーナーケーシング20は、共に、先端側に混
合気噴出口11、21と側方に予混合気導入口12、2
2とを有しており、各予混合気導入口12には第1のガ
ス供給管15からのガスノズル16の先端が、また、各
予混合気導入口22には第2のガス供給管25からのガ
スノズル26の先端が、それぞれ開口している。各ガス
ノズル16、26には図示しない従来知られた空気比と
流量調節のための機構がそれぞれ取り付けられている。
【0014】この実施例において、第1のバーナーケー
シング10の混合気噴出口11の幅は第2のバーナーケ
ーシング20の混合気噴出口21の幅よりも幅狭とされ
ており、第2のバーナーケーシング20の混合気噴出口
21には従来の濃淡燃焼バーナーにおける混合気噴出口
に設けられると同様な整流板23が取り付けられている
が、第1のバーナーケーシング10の混合気噴出口11
には金属繊維マットのような多孔質部材13が挿入配置
されている。なお、図2において、30は前記したバー
ナー装置aを湯沸器あるいは風呂釜等の燃焼装置に組み
込んだ際の機枠30の一部である。
シング10の混合気噴出口11の幅は第2のバーナーケ
ーシング20の混合気噴出口21の幅よりも幅狭とされ
ており、第2のバーナーケーシング20の混合気噴出口
21には従来の濃淡燃焼バーナーにおける混合気噴出口
に設けられると同様な整流板23が取り付けられている
が、第1のバーナーケーシング10の混合気噴出口11
には金属繊維マットのような多孔質部材13が挿入配置
されている。なお、図2において、30は前記したバー
ナー装置aを湯沸器あるいは風呂釜等の燃焼装置に組み
込んだ際の機枠30の一部である。
【0015】図3は、前記バーナー装置aを燃焼装置の
機枠30に組付けた状態を説明する概略的な側面図であ
り、機枠30の下方位置にバーナー装置aが固定され、
さらにその下方には空気導入用のファン50が配置され
ている。また、バーナー装置aの上方には熱交換器60
が配置されている。なお、これらの構造は、従来の湯沸
器あるいは風呂釜等の燃焼装置のものと同様である。
機枠30に組付けた状態を説明する概略的な側面図であ
り、機枠30の下方位置にバーナー装置aが固定され、
さらにその下方には空気導入用のファン50が配置され
ている。また、バーナー装置aの上方には熱交換器60
が配置されている。なお、これらの構造は、従来の湯沸
器あるいは風呂釜等の燃焼装置のものと同様である。
【0016】次に、第1の実施例のバーナー装置の動作
を説明する。図示しない予混合気の空気比と流量調節の
ための機構を制御して、第1のバーナーケーシング10
群と第2のバーナーケーシング20群とのそれぞれの予
混合気導入口12、22に、所定量のガスと空気を供給
し、各バーナーケーシング内で予混合気を生成する。そ
の際に、第1のバーナーケーシング10群内での予混合
気と第2のバーナーケーシング20群内での予混合気の
双方ともに、その空気比が1以上、好ましくは1.4〜
1.8程度の範囲の淡混合気となるように調整する。な
お、双方の空気比は同じであっても異なっていてもよ
く、また、流量比を第2のバーナーケーシング20側の
流量に比して第1のバーナーケーシング10側の流量を
少なくするように調整してもよく、同じ流量としてもよ
い。
を説明する。図示しない予混合気の空気比と流量調節の
ための機構を制御して、第1のバーナーケーシング10
群と第2のバーナーケーシング20群とのそれぞれの予
混合気導入口12、22に、所定量のガスと空気を供給
し、各バーナーケーシング内で予混合気を生成する。そ
の際に、第1のバーナーケーシング10群内での予混合
気と第2のバーナーケーシング20群内での予混合気の
双方ともに、その空気比が1以上、好ましくは1.4〜
1.8程度の範囲の淡混合気となるように調整する。な
お、双方の空気比は同じであっても異なっていてもよ
く、また、流量比を第2のバーナーケーシング20側の
流量に比して第1のバーナーケーシング10側の流量を
少なくするように調整してもよく、同じ流量としてもよ
い。
【0017】図4に示すように、第2のバーナーケーシ
ング20内の淡混合気G2は整流板23間を通り混合気
噴出口21を通過して燃焼するが、第1のバーナーケー
シング10内の淡混合気G1は多孔質部材13による抵
抗を受けながら該多孔質部材13内を通過してその表面
に達し、そこで燃焼する。該多孔質部材13の表面での
混合気G1の流速分布は混合気噴出口21における混合
気G2の流速分布とは異なっており、火炎の吹き飛び現
象は抑制されて、終始、安定した火炎が得られる。そし
て、第2のバーナーケーシング20の混合気噴出口21
から噴出する淡混合気G2は該第1のバーナーケーシン
グ10からの混合気G1による火炎により保炎されるこ
とから、前記のような高い空気比の場合でも、また、高
い流速の場合でも、火炎の吹き飛びは相当程度まで抑制
される。さらに、供給される予混合気はいずれも空気比
の高い淡混合気であり、燃焼によるNOx生成は抑制さ
れる。
ング20内の淡混合気G2は整流板23間を通り混合気
噴出口21を通過して燃焼するが、第1のバーナーケー
シング10内の淡混合気G1は多孔質部材13による抵
抗を受けながら該多孔質部材13内を通過してその表面
に達し、そこで燃焼する。該多孔質部材13の表面での
混合気G1の流速分布は混合気噴出口21における混合
気G2の流速分布とは異なっており、火炎の吹き飛び現
象は抑制されて、終始、安定した火炎が得られる。そし
て、第2のバーナーケーシング20の混合気噴出口21
から噴出する淡混合気G2は該第1のバーナーケーシン
グ10からの混合気G1による火炎により保炎されるこ
とから、前記のような高い空気比の場合でも、また、高
い流速の場合でも、火炎の吹き飛びは相当程度まで抑制
される。さらに、供給される予混合気はいずれも空気比
の高い淡混合気であり、燃焼によるNOx生成は抑制さ
れる。
【0018】図5は、図1〜図4に示す構成の燃焼装置
での燃焼実験結果(●)と、バーナー装置aの第1のバ
ーナーケーシング10の混合気噴出口11から多孔質部
材13を取り除いた形態の燃焼装置での燃焼実験結果
(○)を示している。実験は、燃料としてメタンを用
い、総燃焼量6000kcal/hで、同じ空気比では
あるがその流量割合を第1のバーナーケーシング10と
第2のバーナーケーシング10とで35:65として行
なった。また、バーナー装置の構造は、第1のバーナー
ケーシング10の混合気噴出口11の幅は2mm、第2
のバーナーケーシング20の混合気噴出口21の幅は6
mm、各バーナーケーシング間の仕切り厚さ2mm、と
し、バーナーケーシング先端から熱交換器60までの距
離を200mmに設定した。
での燃焼実験結果(●)と、バーナー装置aの第1のバ
ーナーケーシング10の混合気噴出口11から多孔質部
材13を取り除いた形態の燃焼装置での燃焼実験結果
(○)を示している。実験は、燃料としてメタンを用
い、総燃焼量6000kcal/hで、同じ空気比では
あるがその流量割合を第1のバーナーケーシング10と
第2のバーナーケーシング10とで35:65として行
なった。また、バーナー装置の構造は、第1のバーナー
ケーシング10の混合気噴出口11の幅は2mm、第2
のバーナーケーシング20の混合気噴出口21の幅は6
mm、各バーナーケーシング間の仕切り厚さ2mm、と
し、バーナーケーシング先端から熱交換器60までの距
離を200mmに設定した。
【0019】図から分かるように、多孔質部材を配置し
た燃焼装置(本発明によるバーナー装置を持つもの)は
高い空気比まで火炎の吹き飛びは発生せず、また、NO
xの発生も低下している。図6は、本発明によるバーナ
ー装置の第2の実施例を用いた燃焼装置を示している。
このバーナー装置a’は、図1に示したバーナー装置a
における混合気導入口12、22部分を含む下方部分を
切断した構造であり、第1のバーナーケーシング10’
と第2のバーナーケーシング20’はバーナー装置aの
場合と同様に交互に配列され、それぞれの混合気導入口
12’、22’は下方に向いて開放した状態となってい
る。
た燃焼装置(本発明によるバーナー装置を持つもの)は
高い空気比まで火炎の吹き飛びは発生せず、また、NO
xの発生も低下している。図6は、本発明によるバーナ
ー装置の第2の実施例を用いた燃焼装置を示している。
このバーナー装置a’は、図1に示したバーナー装置a
における混合気導入口12、22部分を含む下方部分を
切断した構造であり、第1のバーナーケーシング10’
と第2のバーナーケーシング20’はバーナー装置aの
場合と同様に交互に配列され、それぞれの混合気導入口
12’、22’は下方に向いて開放した状態となってい
る。
【0020】該バーナー装置a’を収容する機枠30は
底部近傍に仕切り壁35を有し、該仕切り壁35の前記
混合気導入口12’、22’に対向する位置には対応す
る数の開口36が設けられ、第1と第2のバーナーケー
シング10’、20’の内部は該開口36を通して、機
枠下部に取り付けた空気導入用のファン50の送風路5
1に連通するようにされている。そして、該送風路51
にはガスノズル40が配置されている。
底部近傍に仕切り壁35を有し、該仕切り壁35の前記
混合気導入口12’、22’に対向する位置には対応す
る数の開口36が設けられ、第1と第2のバーナーケー
シング10’、20’の内部は該開口36を通して、機
枠下部に取り付けた空気導入用のファン50の送風路5
1に連通するようにされている。そして、該送風路51
にはガスノズル40が配置されている。
【0021】この燃焼装置においては、ガスノズル40
からの燃料ガスとファン50からの空気は該送風路51
内で混合して予混合気となり、すべてのバーナーケーシ
ング10’、20’に同じ空気比の淡混合気が、それぞ
れの混合気導入口12’、22’を介して供給される。
この場合であっても第1のバーナーケーシング10’に
供給される予混合気は混合気噴出口11に配置された多
孔質部材13による抵抗により、噴出速度は抑制され、
第1の実施例の場合と同様に保炎機能を持つことができ
る。また、この実施例において、予混合気の第1と第2
のバーナーケーシングでの流量比は多孔質部材の予混合
気に対する抵抗値によって決定される。従って、実験的
に最適の抵抗値を持つ多孔質部材を配置することによ
り、最適の燃焼条件が達成される。この実施例のバーナ
ー装置を用いる場合には、燃料供給系は1系統ですみ、
構成の簡素化を図ることができる。
からの燃料ガスとファン50からの空気は該送風路51
内で混合して予混合気となり、すべてのバーナーケーシ
ング10’、20’に同じ空気比の淡混合気が、それぞ
れの混合気導入口12’、22’を介して供給される。
この場合であっても第1のバーナーケーシング10’に
供給される予混合気は混合気噴出口11に配置された多
孔質部材13による抵抗により、噴出速度は抑制され、
第1の実施例の場合と同様に保炎機能を持つことができ
る。また、この実施例において、予混合気の第1と第2
のバーナーケーシングでの流量比は多孔質部材の予混合
気に対する抵抗値によって決定される。従って、実験的
に最適の抵抗値を持つ多孔質部材を配置することによ
り、最適の燃焼条件が達成される。この実施例のバーナ
ー装置を用いる場合には、燃料供給系は1系統ですみ、
構成の簡素化を図ることができる。
【0022】上記の実施例の説明では、バーナーケーシ
ングの混合気噴出口における予混合気の流れに対する抵
抗を大きくするための手段として金属繊維マットのよう
な多孔質部材を示したが、他に、焼結金属、発泡金属の
ような多孔質部材であってもよい。また、各バーナーケ
ーシングの混合気噴出口の形状を断面が長孔状のものと
して示したが、これに限らす、従来の濃淡燃焼バーナー
における混合気噴出口のように、長さ方向に適宜の間隔
で絞りの入った形状であってもよい。また、第1、第2
のバーナーケーシング双方の混合気噴出口の形状を環状
のものとし、それを交互に同心円状に配置するようにし
てもよい。
ングの混合気噴出口における予混合気の流れに対する抵
抗を大きくするための手段として金属繊維マットのよう
な多孔質部材を示したが、他に、焼結金属、発泡金属の
ような多孔質部材であってもよい。また、各バーナーケ
ーシングの混合気噴出口の形状を断面が長孔状のものと
して示したが、これに限らす、従来の濃淡燃焼バーナー
における混合気噴出口のように、長さ方向に適宜の間隔
で絞りの入った形状であってもよい。また、第1、第2
のバーナーケーシング双方の混合気噴出口の形状を環状
のものとし、それを交互に同心円状に配置するようにし
てもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明によるバーナー装置によれば、空
気比1以上、好ましくは1.4〜1.8程度の淡混合気
のみを燃焼ガスとして用いて燃焼させた場合でも、広い
燃焼負荷範囲で安定燃焼が可能となる。そのために、濃
淡燃焼バーナーに比べてさらにNOx生成を抑制した燃
焼を得ることができる。
気比1以上、好ましくは1.4〜1.8程度の淡混合気
のみを燃焼ガスとして用いて燃焼させた場合でも、広い
燃焼負荷範囲で安定燃焼が可能となる。そのために、濃
淡燃焼バーナーに比べてさらにNOx生成を抑制した燃
焼を得ることができる。
【0024】また、同一空気比の予混合気の供給でもっ
て広い燃焼負荷範囲で安定燃焼が可能であり、バーナー
装置のガス・空気の予混合系すなわち燃料供給系を簡素
化することができる。また、機構的にも、従来の濃淡燃
焼バーナーのバーナーケーシングを大きな設計変更をせ
ずにほぼそのまま用いることが可能であり、製造コスト
的にも有利である。
て広い燃焼負荷範囲で安定燃焼が可能であり、バーナー
装置のガス・空気の予混合系すなわち燃料供給系を簡素
化することができる。また、機構的にも、従来の濃淡燃
焼バーナーのバーナーケーシングを大きな設計変更をせ
ずにほぼそのまま用いることが可能であり、製造コスト
的にも有利である。
【図1】本発明によるバーナー装置の一実施例の構成を
説明する図。
説明する図。
【図2】図1のバーナー装置の混合気噴出口部分を上方
から見た図。
から見た図。
【図3】図1のバーナー装置を燃焼装置として組み立て
た状態を示す側面図。
た状態を示す側面図。
【図4】混合気噴出口部分を拡大して説明する図。
【図5】燃焼実験結果を示すグラフ。
【図6】本発明によるバーナー装置の他の実施例の構成
を説明する図。
を説明する図。
【図7】従来の濃淡燃焼バーナーの構成を説明する図。
a…バーナー装置、10…第1のバーナーケーシング、
20…第2のバーナーケーシング、11、21…混合気
噴出口、12、22…混合気導入口、13…多孔質部
材、23…整流板
20…第2のバーナーケーシング、11、21…混合気
噴出口、12、22…混合気導入口、13…多孔質部
材、23…整流板
Claims (4)
- 【請求項1】 先端が混合気噴出口をなすバーナーケー
シングが複数列並列に配列されてなるバーナー装置にお
いて、各バーナーケーシングのうちの一部のバーナーケ
ーシングの混合気噴出口には多孔質部材を備え、それに
より、他のバーナーケーシングの混合気噴出口における
よりも予混合気の流れに対する抵抗を大きくしているこ
とを特徴とするバーナー装置。 - 【請求項2】 前記多孔質部材を備えた混合気噴出口を
持つバーナーケーシングと前記他のバーナーケーシング
とが交互に配列されてなることを特徴とする請求項1記
載のバーナー装置。 - 【請求項3】 すべてのバーナーケーシングに対して同
じ混合気供給口から同じ空気比の予混合気が供給される
構造であることを特徴とする請求項1記載のバーナー装
置。 - 【請求項4】 前記多孔質部材を備えた混合気噴出口を
持つバーナーケーシングと前記他のバーナーケーシング
とには別異の混合気供給口から予混合気が供給される構
造であることを特徴とする請求項1記載のバーナー装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27572495A JPH09119613A (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | バーナー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27572495A JPH09119613A (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | バーナー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09119613A true JPH09119613A (ja) | 1997-05-06 |
Family
ID=17559502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27572495A Pending JPH09119613A (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | バーナー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09119613A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110906325A (zh) * | 2018-09-14 | 2020-03-24 | 芜湖美的厨卫电器制造有限公司 | 燃烧器及燃气热水器 |
-
1995
- 1995-10-24 JP JP27572495A patent/JPH09119613A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110906325A (zh) * | 2018-09-14 | 2020-03-24 | 芜湖美的厨卫电器制造有限公司 | 燃烧器及燃气热水器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2930858B2 (ja) | 燃焼装置 | |
JPH09119613A (ja) | バーナー装置 | |
JP4179761B2 (ja) | バーナ装置及びそれを備えた流体加熱装置 | |
JP3288603B2 (ja) | 燃焼装置およびその燃焼装置を備えた給湯装置 | |
JP3244812B2 (ja) | 燃焼装置 | |
JP2001074214A (ja) | 多孔性の金属繊維織造で組織された多孔体板を利用した家庭用低公害・高効率リッチ・リーン燃焼ガスバーナー | |
JP2003120907A (ja) | 燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置 | |
JP2839049B2 (ja) | バーナユニット | |
JP3317371B2 (ja) | 低NOxバーナ及び該低NOxバーナを用いた燃焼装置 | |
JPH06103084B2 (ja) | ラジアントガスバーナ | |
JP2671324B2 (ja) | バーナ | |
JP3116007B2 (ja) | 濃淡燃焼装置 | |
JP2805000B2 (ja) | 燃焼装置 | |
JP3229481B2 (ja) | 濃淡燃焼装置 | |
JP3012473B2 (ja) | 燃焼装置 | |
KR960012389B1 (ko) | 질소산화물 저발생 버너 | |
JP2956215B2 (ja) | 燃焼装置 | |
JP2003254512A (ja) | ガスバーナ | |
JP2000111011A (ja) | 液体燃料バーナ及び火炉 | |
JP2003114010A (ja) | バーナー装置 | |
JPH09137921A (ja) | 低NOxガス燃焼装置 | |
JPH08226617A (ja) | 濃淡燃焼装置 | |
KR0126898B1 (ko) | 가스기기용 버너 및 그 제조방법 | |
JPH06331110A (ja) | 燃焼装置 | |
JP2003090514A (ja) | 燃焼装置 |