JPH09119550A - パルス駆動型電磁弁 - Google Patents

パルス駆動型電磁弁

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Publication number
JPH09119550A
JPH09119550A JP30217895A JP30217895A JPH09119550A JP H09119550 A JPH09119550 A JP H09119550A JP 30217895 A JP30217895 A JP 30217895A JP 30217895 A JP30217895 A JP 30217895A JP H09119550 A JPH09119550 A JP H09119550A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve seat
valve body
valve
side flow
flow passage
Prior art date
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Pending
Application number
JP30217895A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinori Kuwatani
敏則 桑谷
Tetsuji Ishikawa
哲司 石川
Jiro Kawada
二郎 川田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Keihin Corp
Original Assignee
Keihin Seiki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Keihin Seiki Manufacturing Co Ltd filed Critical Keihin Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority to JP30217895A priority Critical patent/JPH09119550A/ja
Publication of JPH09119550A publication Critical patent/JPH09119550A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弁体と弁座の当接部の耐久性の向上を図ると
ともにメンテナンス性の向上及びメンテナンス費用の低
減を図ることのできるパルス駆動型電磁弁を提供する。 【構成】 電磁装置Sを構成する可動コア7と同期的に
移動する弁体8をセラミックで形成し、弁本体の1次側
流路11と2次側流路15とを区分する弁座17をセラ
ミックで形成する。又、弁本体Vは1次側流路11を備
えた1次側弁本体V1と2次側流路15を備えた2次側
弁本体V2とを接合することにより形成され、1次側流
路11と2次側流路15との対向端に弁座収納室13が
形成され、この弁座収納室13内に弁座17が着脱自在
に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コイルへの通電時間に
よって弁体を弁座より離反して弁座を開放し、流体を供
給するパルス駆動型電磁弁に関するもので、ECUで演
算された通電時間Tiの駆動パルスがコイルに加えられ
ると、弁体と一体的に形成された可動コアがこの通電時
間に応じて固定コアに吸引されて弁体が弁座を開放す
る。一方、駆動パルスが切られると、可動コアは可動コ
アスプリングのバネ力によって原位置に復帰し、弁体が
弁座を閉塞するもので、弁体の開弁している時間を電磁
的に制御したものである。かかるパルス駆動型電磁弁は
農薬の噴射量を制御して土中に散布する薬液の制御弁あ
るいは高圧水を芝面に向けて噴射して芝の根切り作業を
行なう高圧水の制御弁等に用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来のパルス駆動型電磁弁は、本件出願
人の出願になる実開平7−19682号公報がある。こ
れは、周囲にコイルが巻回されたコイルボビンと、コイ
ルボビンの後端近傍に固定的に配置された固定コアと、
コイルボビンの長手軸心方向に沿って形成される可動コ
ア案内筒内に移動自在に配置されるとともに固定コアに
対向して配置される可動コアと、1次側流路と2次側流
路とに区分する弁座と、可動コアの先端に一体的に配置
されるとともに2次側流路内に臨み、2次側流路に開口
する弁座を開閉する弁体と、可動コアを固定コアより離
反するよう付勢するとともに弁体が弁座を閉塞するよう
付勢するスプリングとを備え、1次側流路を流体供給源
に接続するとともに2次側流路を消費部に接続し、2次
側流路と可動コア案内筒とを連通溝を介して連通したも
のである。そして、前記弁座は、金属材料によって形成
される弁本体と一体形成され、弁体は、金属材料によっ
て形成される可動コアと一体形成される。
【0003】かかるパルス駆動型電磁弁は、通電時間T
iの駆動パルスがコイルに加えられると、可動コアは可
動コアスプリングのバネ力に抗して固定コア側へ吸引さ
れ、弁体は弁座を開放する。これによると流体供給源内
の高圧力を有する流体は1次側流路、弁座、2次側流
路、を介して消費部に向けて噴射供給される。一方、コ
イルに対し駆動パルスが切られると、可動コアは可動コ
アスプリングのバネ力によって固定コアより離反し、弁
体が弁座を閉塞保持する。これによると、流体供給源よ
り消費部に向かう流体の供給は遮断される。パルス駆動
型電磁弁は弁体の開弁している時間を電磁的に制御する
ことによって消費部に向けて噴射される噴射量が制御さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来のパルス駆
動型電磁弁によると以下の不具合を有する。 (1)より具体的には、弁座は弁本体にステライト金属
を溶接して盛られ、これを所望の弁座形状に加工して形
成され、又弁体の先端部には、ステライト金属が溶接し
て盛られ、これを所望の弁形状に加工して形成される。
一方、かかるパルス駆動型電磁弁を、薬液としての水和
剤(水に溶けにくく適当な溶剤のない農薬有効成分を微
粉の粒土鉱物等の担体と混合粉砕した製剤で水で希釈、
懸濁した液体)の液体制御用として用いた場合、微粉の
担体が弁体及び弁座を摩耗させるものでその耐久性の向
上が望まれるものであった。 (2)弁座は弁本体と一体的に接合されて形成されるも
ので、摩耗した弁座を交換する際、弁本体をともに交換
する必要があり、メンテナンス費用が高価なもので好ま
しいものでない。 (3)弁座の交換作業時において、弁本体を電磁装置部
分より取り外す必要があり、その内、電磁装置が取り外
されることによると、可動コアあるいは伝達杆が電磁装
置から脱落する恐れがあり、その交換作業が煩雑化して
好ましいものでない。
【0005】本発明はかかる不具合に鑑み成されたもの
で、その目的とするところは、特に弁体と弁座部分の耐
久性の向上を図るとともにメンテナンス性の秀れたパル
ス駆動型電磁弁を提供することにある。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明になるパルス駆動型
電磁弁は、電磁装置Sは、筒状に巻回わされてハウジン
グ内に配置されるコイルと、コイル内の上方に配置さ
れ、ハウジングに一体的に取着された固定コアと、コイ
ル内にあって、固定コアに対向して移動自在に配置され
るとともに可動コアスプリングにて固定コアより離反す
るよう付勢された可動コアと、を備え、弁本体は、高圧
源に連なる1次側流路と消費部に連なる2次側流路とに
区分する弁座と、2次側流路内に臨み可動コアと同期的
に移動して弁座を開閉する弁体と、を備え、前記、弁座
と弁体とをセラミックで形成したことを第1の特徴とす
る。
【0007】又、本発明のパルス駆動型電磁弁は、前記
第1の特徴に加え、弁体を構成するセラミックをジルコ
ニアで形成し、弁座を構成するセラミックを窒化珪素で
形成したことを第2の特徴とする。
【0008】又、本発明のパルス駆動型電磁弁は、前記
第1の特徴に加え、弁本体は、1次側流路を備えた1次
側弁本体と、2次側流路を備えた2次側弁本体と、によ
り形成され、1次側弁本体と2次側弁本体とを接合する
ことにより、1次側流路と2次側流路との対向端に弁座
収納室を形成し、前記弁座収納室に弁座を着脱自在に配
置したことを第3の特徴とする。
【0009】更に、本発明になるパルス駆動型電磁弁
は、前記第3の特徴に加え、弁座は、弁座収納室内にお
いて、弁体の閉移動方向に移動自在に配置され、その1
次側流路対向面をスプリングにて2次側流路に向けて押
圧することにより、その2次側流路対向面を係止段部に
押圧して固定するとともに1次側流路対向面の下方に間
隙を形成し、一方前記スプリングのバネ力を可動コアス
プリングのバネ力より大としたことを特徴とする。
【0010】
【作用】第1の特徴によると、高圧水あるいは水和剤を
含んだ液体の使用時において、弁体及び弁座をともに金
属材料によって形成したものに比較して著しい耐久性の
向上を図ることができた。
【0011】又、第2の特徴によると、その破壊靭性
(MN1m 2/3)の高いセラミックを選択したので他の
材質よりなるセラミックに対しその耐久性をより効果的
に向上することができた。
【0012】又、第3の特徴によると、2次側弁本体を
1次側弁本体より取り外し、この2次側弁本体の弁座収
納室より弁座を取り外すことによって弁座の交換が可能
となったもので、メンテナンス性の向上を達成できた。
【0013】又、第4の特徴によると、弁体が弁座に当
接する際、当接による衝撃力をスプリングの弾性力にて
吸収することができるもので、その衝撃荷重を低減でき
ることから弁座及び弁体の摩耗を一層低減でき、更に耐
久性の向上を図ることができた。
【0014】
【実施例】以下、本発明になるパルス駆動型電磁弁の一
実施例を図1により説明する。1は、筒状に巻回された
コイルであり、上底部2Aを有し、下方が開口する有底
筒状のハウジング2内に配置される。ハウジング2の下
方開口には下側磁極片3が配置され、下側磁極片3の中
心にはパイプ形状をなすパックレスパイプ4がコイル1
内に向けて立設される。又、ハウジング2の上底部2A
の中心には、パックレスパイプ4の上方内に挿入されて
固定される固定コア5が一体的に配置されるもので、固
定コア5の中心には伝達杆案内孔5Aが上下方向に貫通
して穿設される。そして、前記ハウジング2、下側磁極
片3、パックレスパイプ4、固定コア5及びハウジング
2の上底部2Aとは磁気的に結合されて磁気回路を形成
する。6A及び6Bは内部に可動コアスプリング収納室
6Cが形成される可動コアスプリング収納体であり、ハ
ウジング2の上底部2A上に固定配置される。
【0015】7は、固定コア5の下端5Bに対向して、
パックレスパイプ4内を移動自在に配置された可動コア
であり、可動コア7の下端には、セラミック材料によっ
て形成された弁体8が圧入されて固定される。一方、可
動コアスプリング収納室6C内には可動コアスプリング
9が縮設されるもので、この可動コアスプリング9のバ
ネ力は、伝達杆案内孔5A内に移動自在に配置された伝
達杆10を介して可動コア7の上端7Aに加えられる。
従って可動コア7の上端7Aは可動コアスプリング9の
バネ力により、常に固定コア5の下端5Bより離反する
よう付勢される。これによって弁体8も又図1において
下方へ付勢される。
【0016】弁本体Vは、1次側弁本体V1と2次側弁
本体V2とにより構成される。1次側弁本体V1には、
高圧力を有する高圧源(例えばポンプ等であって図示さ
れない)に連なる1次側流路11が穿設される。本例に
おける1次側弁本体V1は、鍔部12Aと、鍔部12A
の上端12Dから上方に向かってのびる筒部12Bとに
より形成され、1次側流路11は筒部12Bの上端12
Cから下方に向かって貫通して穿設され、さらに1次側
流路11の筒部12Bの上端12Cへの開口端には環状
の弁座収納室13が形成される。2次側弁本体V2に
は、1次側弁本体V1の鍔部12Aの上端12Dに当接
する下端14Aと、下端14Aから上方に向かって穿設
される筒部案内孔14Bと、筒部案内孔14Bの上底部
14Cに開口する2次側流路15と、弁体8を移動自在
に挿入しうる弁体案内孔14Dとが穿設される。この2
次側流路15は例えば噴射ノズル等の消費部(図示せ
ず)に接続される。
【0017】そして、2次側弁本体V2の下端14A上
に、1次側弁本体V1の鍔部12Aの上端12Dを当接
するとともに筒部12Bを筒部案内孔14B内に挿入配
置し、かかる状態においてボルト16によって、1次側
弁本体V1と2次側弁本体V2とを固着する。以上によ
ると、1次側流路11の筒部12Bの上端12Cへの開
口と、2次側流路15の筒部案内孔14Bの上底部14
Cへの開口とは互いに対向するもので、この対向端に環
状の弁座収納室13が形成されることになる。そしてこ
の弁座収納室13内には、セラミック材料にて形成さ
れ、制御孔17Aが穿設された弁座17が挿入配置され
る。この弁座17はその下端17Bが弁座収納室13の
底部13Aに当接し、上端17Cが筒部案内孔14Bの
上底部14Cに当接するので固定配置される。尚、18
は弁座17の外周と弁体収納室13の内周との間に配置
された環状のシール部材であり、本実施例においてOリ
ングが用いられた。以上によると、1次側弁本体V1に
穿設された1次側流路11は弁座17の制御孔17Aを
介して2次側弁本体V2に穿設された2次側流路15に
連絡される。
【0018】そして、ハウジング2、コイル1、固定コ
ア5、弁体8を含む可動コア7、等よりなる電磁装置S
を弁本体V上(具体的には2次側弁本体V2の上端14
E上)に配置して固定する。以上によると、弁体8は弁
体案内孔14D内に挿入され、その先端は2次側流路1
5内にあって弁座17の上端17Cに開口する制御孔1
7Aに当接し、この制御孔17Aを閉塞する。以上によ
ってパルス駆動型電磁弁が形成された。
【0019】次にその作用について説明する。コイル1
に駆動パルスが加えられない状態において、電磁装置S
には、磁気吸引力は生起するものでなく、可動コア7に
対して磁気吸引力は作用しない。而して、可動コアスプ
リング9のバネ力は伝達杆10を介して可動コア7に作
用し、可動コア7を図において下方へ押圧し、もって弁
体8は2次側流路15に開口する弁座17の制御孔17
Aを閉塞保持し、1次側流路11と2次側流路15を遮
断するので流体供給源の流体を消費部に向けて噴射する
ことがない。
【0020】次にコイル1に駆動パルスが加えられる
と、電磁装置Sに磁気吸引力が生起し、伝達杆10を介
して可動コア7を押圧する可動コアスプリング9のバネ
力に抗して可動コア7は固定コア5の下端5Bに向けて
吸引される。かかる可動コア7の上方への移動による
と、弁体8は弁座17の制御孔17Aを開放するもの
で、流体供給源の流体は1次側流路11、弁座17の制
御孔17A、2次側流路15を介して消費部に向けて噴
射される。
【0021】ここで、本発明になるパルス駆動型電磁弁
によると、弁体8及び弁座17をセラミック材料によっ
て形成したことによって表1に示す如く、その耐久性を
大きく向上することができたものである。
【0022】
【表1】
【0023】以上の如く、本発明になるパルス駆動型電
磁弁は、その開閉動作する流量制御部分における耐久性
の著しい向上を図ることができたものでその商品性を大
きく向上することができたものである。
【0024】そして、特に弁体及び弁座に使用されるセ
ラミックを特定することにより更に耐久性の向上を図る
ことができることが判明した。すなわち、弁体8を構成
するセラミックをジルコニア(ZrO2 )で形成し、弁
座を構成するセラミックを窒化珪素(Si3 N4 )で形
成するものである。これら特定されたセラミックと他の
セラミックとの機械的特性を表2によって比較する。
【0025】
【表2】
【0026】上記の表2に於て破壊靭性は臨界応力拡大
係数のことであり、セラミックの機械的機能を評価する
材料定数である。以上のことから、破壊靭性が他のセラ
ミック材料より大であって、且つその値が比較的近似し
ているセラミックを採用したことが耐久摩耗性を向上す
ることにつながると推測される。
【0027】又、本発明のパルス駆動型電磁弁にあって
も一定使用回数を超えた場合、(例えば水和剤使用時に
あっては200万回を超えた場合)弁座17を交換する
必要があり、弁座17の交換は以下の如く行なわれる。
すなわち、ボルト16をユルメ、1次側弁本体V1と2
次側弁本体V2との結合を解く。以上によると弁座17
は、1次側弁本体V1に形成される弁座収納室13内に
配置されて1次側弁本体V1とともに2次側弁本体V2
より取り外され、次いで1次側弁本体V1の上端12C
に露出する弁座17を弁座収納室13より取り出す。以
上によれば、その弁座17の交換は、1次側弁本体V1
と2次側弁本体V2との結合を解く第1工程と、1次側
弁本体V1の弁座収納室13から弁座17を取り出す第
2工程とによって行なわれるので弁座17の交換は極め
て簡単に行なうことができメンテナンス性の著しい向上
を図ることができ、メンテナンス費用を大きく低減でき
たものである。尚、電磁装置S部分は、かかるメンテナ
ンス作業時において、2次側弁本体V2に取着されたま
まであるので、このこともメンテナンス性の向上に大き
く寄与する。
【0028】次に図2によって本発明の第2実施例につ
いて説明する。尚、図1に示された第1実施例と同一構
造部分は同一符号を使用して説明を省略する。1次側弁
本体V1にあって、筒部12Bの上端12Cへの1次側
流路11の開口端に形成される弁座収納室20内には、
図2において上下方向に移動自在に弁座17が配置され
る。より具体的に説明すると、弁座収納室20の深さH
(本例においては、弁座収納室20の上方部分は2次側
弁本体V2の上底部14C内へわずかに没入して形成さ
れた)を弁座17の厚さDより大としたものであり、更
に弁座17の外周と弁座収納室20の内周との間に配置
したシール部材18は、弁座17の外周の気密を保持す
るとともに図2において弁座17の上下方向の移動を、
H−Dの間隙Xに相当して許容する。
【0029】そして、弁座収納室20の底部20Aと、
弁座17の1次側流路対向面17D(下端17Bに相当
する)との間にスプリング21が縮設される。以上によ
ると、弁座17はスプリング21のバネ力によって上方
に付勢され、その2次側流路対向面17E(上端17C
に相当)が2次側弁本体V2の筒部案内孔14Bの上底
部14Cに相当して形成される係止段部14Fに当接し
て停止する。そして弁体収納室20の深さH>弁座17
の厚さDとしたので、弁体収納室20の底部20Aと弁
座17の1次側流路対向面17Dとの間には間隙Xが形
成され、その間隙X分に相当して弁座17の1次側流路
対向面17Dが弁体収納室20の底部20Aより離れて
配置される。そしてこのスプリング21のバネ力は、可
動コアスプリング9のバネ力より強く設定されるもの
で、これによって間隙Xは保持される。
【0030】次にその作用について説明する。コイル1
への通電時において、電磁装置Sに生起する磁力によっ
て可動コア7は固定コア5に吸引され、弁体8にあって
は可動コア7と同期して上動することから弁体8が弁座
17の制御孔17Aを開口保持する。かかる際におい
て、弁座17の1次側流路対向面17Dはスプリング2
1のバネ力によって上方に押圧されるが、弁座17の2
次側流路対向面17Eが係止段部14Fに当接して保持
されるので、弁座17の上方移動は規制され何等支障を
及ぼすことがない。
【0031】次に、コイル1への電流が断たれると、電
磁装置Sの磁力は消滅するもので、これによると弁体8
を含む可動コア7は可動コアスプリング9のバネ力によ
って下方へ押圧され、弁体8の先端は衝撃力をもって弁
座17の制御孔17Aに当接し、これによって制御孔1
7Aを閉塞する。一方、弁座17にあっては、前述の如
くスプリング21によって弁座17の2次側流路対向面
17Eが係止段部14Fに向けて弾性的に付勢されて押
圧配置される。かかる状態にある弁座17に対して弁体
8が衝撃力をもって当接すると、弁座17はこの衝撃力
によってスプリング21を圧縮してわずかに下方へ移動
し、しかる後に再びスプリング21のバネ力によって、
弁座17の2次側流路対向面17Eが係止段部14Fに
再び当接するよう上方に復帰する。そして、弁体8が弁
座17に当接し、弁座17がその衝撃力によってわずか
に下方へ移動し、更に弁座17の2次側流路対向面17
Eがスプリング21のバネ力によって係止段部14Fに
再び当接する間、弁体8は継続して弁座17の制御孔1
7Aを閉塞保持する。
【0032】かかる作用を弁座17がなすことは、弁座
17を弁座収納室20内において、上下方向の移動を許
容して配置したこと。スプリング21のバネ力を可動コ
アスプリング9のバネ力より強く設定したこと。弁座1
7の1次側流路対向面17Dと弁座収納室20の底部2
0Aとの間に間隙Xを設けたこと。によって達成され
る。
【0033】かかる第2の実施例によると、弁体8の弁
座17に対する当接力を弱めることができるとともに衝
撃的荷重が加わることを抑止できたので、弁体8と弁座
17との当接部分の摩耗をより一層低減できたものであ
る。又、特に弁体8及び弁座17をセラミックで形成し
た際、セラミックに対する衝撃力を低減できたことは特
に弁体8及び弁座17の割れに対して効果的であり、更
には当接時において発生する打音の低減に対しても大き
な効果を奏する。
【0034】尚、スプリング21のバネ力の設定に当た
っては、可動コアスプリング9のバネ力、弁体8を含む
可動コア7の質量、衝撃力を受けた際における弁座17
の衝撃吸収移動量、等を鑑案して適宜設定される。又、
スプリング21は図に示される波板バネに代えてコイル
スプリングとしてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上の如く、本発明になるパルス駆動型
電磁弁によると、パルス駆動型電磁弁において、その開
閉動作する流量制御部分の弁座と弁体とをセラミックで
形成したことによって耐久性の著しい向上を達成でき商
品性を大きく向上できたものである。又、前記セラミッ
クを、弁体においてジルコニアを使用し、弁座において
窒化珪素を使用したことによって耐久摩耗性を更に向上
することができたものである。又、弁本体を1次側弁本
体と2次側弁本体とにより構成するとともに1次側弁本
体の1次側流路と2次側弁本体の2次側流路との対向端
に弁座収納室を形成し、この弁座収納室内に弁座を着脱
自在に配置したことによって、弁座の交換のメンテナン
ス性の向上とメンテナンス費用の低減を図ることができ
たものである。更に、弁座を弁座収納室内において移動
自在に配置し、弁座の1次側流路対向面にスプリングを
係止して配置するとともに弁座の1次側流路対向面と弁
座収納室の底部との間に間隙を形成し、前記スプリング
のバネ力を可動コアスプリングのバネ力より大としたこ
とによると、弁体を含む可動コアから弁座に加わる衝撃
力を低減でき、更に弁体及び弁座の当接部における摩耗
を低減でき耐久性を更に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるパルス駆動型電磁弁の第1実施例
を示す縦断面図。
【図2】本発明になるパルス駆動型電磁弁の第2実施例
を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 コイル 2 ハウジング 5 固定コア 7 可動コア 8 弁体 9 可動コアスプリング 11 1次側流路 13,20 弁座収納室 14F 係止段部 15 2次側流路 17 弁座 17D 1次側流路対向面 17E 2次側流路対向面 21 スプリング V 弁本体 V1 1次側弁本体 V2 2次側弁本体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来のパルス駆動型電磁弁について説明
する。これは、周囲にコイルが巻回されたコイルボビン
と、コイルボビンの後端近傍に固定的に配置された固定
コアと、コイルボビンの長手軸心方向に沿って形成され
る可動コア案内筒内に移動自在に配置されるとともに固
定コアに対向して配置される可動コアと、1次側流路と
2次側流路とに区分する弁座と、可動コアの先端に一体
的に配置されるとともに2次側流路内に臨み、2次側流
路に開口する弁座を開閉する弁体と、可動コアを固定コ
アより離反するよう付勢するとともに弁体が弁座を閉塞
するよう付勢するスプリングとを備え、1次側流路を流
体供給源に接続するとともに2次側流路を消費部に接続
したものである。そして、前記弁座は、金属材料によっ
て形成される弁本体と一体形成され、弁体は、金属材料
によって形成される可動コアと一体形成される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁装置は、筒状に巻回わされてハウジ
    ング2内に配置されるコイル1と、コイル1内の上方に
    配置され、ハウジング2に一体的に取着された固定コア
    5と、コイル1内にあって、固定コア5に対向して移動
    自在に配置されるとともに可動コアスプリング9にて固
    定コア5より離反するよう付勢された可動コア7と、を
    備え、弁本体Vは、高圧源に連なる1次側流路11と消
    費部に連なる2次側流路15とに区分する弁座17と、
    2次側流路15内に臨み可動コア7と同期的に移動して
    弁座を開閉する弁体8と、を備え、前記、弁座17と弁
    体8とをセラミックで形成したことを特徴とするパルス
    駆動型電磁弁。
  2. 【請求項2】 前記、弁体8を構成するセラミックをジ
    ルコニアで形成し、弁座17を構成するセラミックを窒
    化珪素で形成したことを特徴とする請求項1記載のパル
    ス駆動型電磁弁。
  3. 【請求項3】 前記、弁本体Vは、1次側流路11を備
    えた1次側弁本体V1と、2次側流路15を備えた2次
    側弁本体V2と、により形成され、1次側弁本体V1と
    2次側弁本体V2とを接合することにより、1次側流路
    11と2次側流路15との対向端に弁座収納室13を形
    成し、前記弁座収納室13に弁座17を着脱自在に配置
    したことを特徴とする請求項1記載のパルス駆動型電磁
    弁。
  4. 【請求項4】 前記、弁座17は、弁座収納室20内に
    おいて、弁体8の閉移動方向に移動自在に配置され、そ
    の1次側流路対向面17Dをスプリング21にて2次側
    流路15に向けて押圧することにより、その2次側流路
    対向面17Eを係止段部14Fに押圧して固定するとと
    もに1次側流路対向面17Dの下方に間隙Xを形成し、
    一方前記スプリング21のバネ力を可動コアスプリング
    9のバネ力より大としたことを特徴とする請求項3記載
    のパルス駆動型電磁弁。
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